日本ハム(★4対7☆)ロッテ =リーグ戦12回戦(2021.08.25)・札幌ドーム=
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ロッテ
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日本ハム
1000201004910
勝利投手:東妻 勇輔(1勝0敗0S)
(セーブ:益田 直也(0勝4敗26S))
敗戦投手:河野 竜生(2勝3敗0S)

本塁打
【ロッテ】藤原 恭大(5号・6回表2ラン),山口 航輝(6号・6回表2ラン)

  DAZN
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◆ロッテは1点を追う5回表、藤岡の適時打で同点とする。直後に勝ち越しを許すも、6回には藤原と山口の2ランで一挙4点を奪い、試合をひっくり返した。投げては、2番手・東妻が今季初勝利。敗れた日本ハムは、先発・河野が中盤につかまり、打線も好機を生かしきれなかった。

◆ロッテ中村奨吾内野手(29)は、昨日の試合で9回の同点適時打を含む3安打の活躍。 このカードは打率4割2分5厘の大当たりで、特に札幌ドームでは20打数10安打の打率5割を誇る。

◆ロッテ藤原恭大外野手(21)と山口航輝外野手(21)の18年ドラフトの高卒同期入団コンビが、広い札幌ドームで立て続けにアーチを架けた。 5回、花咲徳栄(埼玉)卒の日本ハム野村に適時打を浴び、2点を勝ち越された。 黙っていられない。6回、5回まで3安打に抑えられていた日本ハム河野から1番荻野が左翼フェンス直撃の二塁打を放った。野村と同学年、大阪桐蔭(大阪)卒の2番藤原が燃える。河野の甘い直球を豪快に振り抜くと、力強い放物線が右翼席に伸びていった。5号同点2ラン。「(直球は)狙い通りです。前の打席まで直球で抑えられていたので、この打席は直球を狙っていました」といつもの強気で結果を手にした。 こちらも黙っていられない。1死後、レアードが安打で出ると、明桜(秋田)卒の5番山口が3打席目を迎えた。野村も藤原も、同い年のスラッガーだ。 「(藤原)恭大が本塁打を打ったので、狙ってはいないですけれど、自分も続きたい気持ちでした」 2-1からの4球目の直球を、いつものようにしっかり振り抜いた。藤原より高い弾道がバックスクリーン左へ飛んでいき、そのままスタンドへ。6号2ランで一気に勝ち越し、チームの雰囲気を変えた。 藤原は18年ドラフト1位、山口は同4位。アーチそろい踏みはこれが初めてのことだった。

◆日本ハムは1回、高浜がロッテ先発小島から右前に適時打を放ち先制。先発の河野は3回まで無失点に抑える上々の立ち上がり。 ロッテは5回に藤岡の適時内野安打で同点。その裏2点を失うも、6回に藤原の5号2ラン、山口の6号2ランで逆転に成功した。 ロッテは7回にも藤原が右前適時打を放ち追加点。6投手の継投で逃げ切った。2番手の東妻が2年ぶり白星。日本ハム河野3敗目。

◆西武から交換トレードで加入した日本ハム木村文紀外野手が、移籍後初スタメン&初打点を放った。 6番右翼で先発し、2点を追う7回1死満塁で初球を振り抜き中犠飛。「何とか勝ちに貢献できるようにと1打席1打席、大事にいきました」と振り返った。1打数無安打1打点2四球で存在感を見せ「早く安打を打ちたいので、引き続き頑張りたい」と見据えた。

◆ロッテ藤原恭大外野手(21)は仲間の弾道に見とれた。 6回無死二塁。日本ハム河野の直球をフルスイング。「ギリギリだったんですけど、入って良かったです」と右翼席への5号同点2ランを放った。 チームは4試合連続で2ケタ三振を喫していた。この日も日本ハム河野に5回まで3安打1得点のみ。5回裏には同い年の日本ハムの村に2点適時打を浴び、重くなりつつある空気を、ひと振りで切り裂いた。「1、2打席目に同じような内容でやられてましたし、昨日の試合と一緒のような悪い内容だったので」。直球に絞り、持ち味を出し切っての1発だった。 その7分半後だった。山口航輝外野手(21)が6号勝ち越し2ランを放った。バックスクリーン左へ豪快に放り込んだ。ベンチで戻ってきた山口と「ナイスバッティング!」とほめ合った。本塁打の数を話すことも多いという2人。7分後に、また離された。 「右打者であれだけ飛ばせる日本人選手は、プロ野球の現役選手でもなかなかいないと思いますし、本当に長打力は才能というか、普通の人にはできないようなものを持っているので、素晴らしいなと思います」 藤原が推定115メートル弾、山口は同125メートル弾だった。18年ドラフトの同期。大阪桐蔭で甲子園春夏連覇し、競合の末にドラフト1位でロッテに入団した藤原にとっても、山口のパワーは魅力に映ってきた。 「同級生として、ライバルでもありますし、仲間でもあります。刺激になりますし、逆転になる2ランだったので素直にうれしかったですね」 同期コンビで振りまくり、チームを押し上げていく。【金子真仁】

◆ロッテ藤原恭大外野手(21)の5号同点2ランは、山口航輝外野手(21)にとって、個人的に"追いつかれた"1発だった。 「恭大と本塁打の数はいつも話してるんです。追いつかれて、1本出たのは良かったと思います」 そう話し、無邪気な笑顔を見せた。藤原の同点弾の7分半後、バックスクリーン左へ6号勝ち越し2ランをかっ飛ばした。初のアーチ共演だ。 同い年、同期入団。ライバルというより、目標として意識しているという。 「レベルというか、初めて恭大を見た時に全てにおいてすごい選手で。何もかも追いつかないというか、(自分に)力がないというのは恭大を見て実感して、そこから恭大に負けないようにと思って、1年目から練習しています」 明桜(秋田)出身だが、中学までは藤原と同じ大阪で育った。大阪府内の別のボーイズリーグのチームに藤原はいた。藤原は有名だった。 「対戦はなかったです。存在は知ってました。中学校からすごいっす。すごいのひと言っす。プレーは生では見たことないですけど、ジャパンの選考会か何かで一緒になったのは覚えてます。恭大は受かって、自分は落ちましたけど」 山口も高校時代は投手も務めていたが、ロッテ入団後に打者としての大成を目指した。今季は一塁を守ることも多いが、登録は藤原と同じ外野手だ。 プロ3年目で開幕スタメンにともに名を連ねた。開幕戦で初安打を打ち、やがて初本塁打も放ったが、全てはうまくいかず、藤原と同様に2軍再調整も経験した。同じように下半身主導の打撃を作り直し、後半戦に挑む。 「恭大がいるから自分も負けてられないなっていう思いになりますし、恭大も打つと自分も打ちたいってなるので。これから先、一緒にチームの代表として戦えるように」 夢を描き合った入団会見から995日が過ぎた。遠かった背中もだいぶ近づいてきた。離されぬよう、フルスイングで食らいつく。【金子真仁】

◆日本ハムは25日、ロッテ12回戦(札幌ドーム)で7-4と逆転負け。借金は今季最多に並ぶ16となり、90試合目で自力優勝の可能性が消滅した。同点の5回無死二、三塁から、公式戦で初めて4番に入った野村佑希内野手(21)が勝ち越しの2点中前打。しかし、直後の6回、先発の河野竜生投手(23)が痛恨の2被弾で、試合をひっくり返された。かすかな希望を砕く打球が、右中間席へ、そして数分後には、バックスクリーン左へと吸い込まれていった。日本ハムの6回の守り。高卒3年目で公式戦初の4番に抜てきされた野村が、勝ち越しの2点中前適時打を放った直後だった。後半戦に入って、中継ぎから先発へ配置転換となっていた河野が、ロッテの高卒3年目2人のアーチに沈んだ。痛恨の1イニング2被弾。6回7安打5失点(自責4)でマウンドを降りた左腕は「点を取ってもらった次の回に逆転されてしまい、野手の方々に申し訳ないです」と、肩を落とした。 押し切れそうで、押し切れなかった。試合前から「思い切って勝負してもらう」と右打者の起用を示唆していた栗山監督は、ロッテの先発左腕、小島攻略のため、「4番野村」を筆頭に7人の右打者をスタメンで起用。1回に3安打を集め先制の1点、5回に3連打で2点と得点を重ねたが、畳み掛けるまでには至らなかった。勝負どころの打撃で結果を出した野村だったが、三塁守備では7回、三塁線の強い打球を捕球できず(記録は二塁打)、失点につながっている。指揮官は「一番大事なところで打つのは、すごくいいけど、まだまだ、他の部分に関しては全てのところに課題がある」と、辛口だった。 残り53試合で全勝しても、楽天の勝率を上回ることができず、今季90試合目で初めて自力優勝の可能性が消えた。栗山監督は「連勝すれば、すぐに(自力Vは)復活するので」と、そのこと自体は意に介さない。後半戦9試合を終え、8試合が3点差以内の決着。「全てのゲームが取れる可能性があったわけで、まだまだ出来ることは、しっかりある。丁寧に課題をつぶして、勝ちきれるようにやっていきます」と、残り試合を見据えた。【中島宙恵】

◆日本ハム・高浜祐仁内野手(25)が「5番・一塁」で先発出場し、一回に先制適時打を放った。 「(打ったのは)チェンジアップです。初回で、前のバッターたちがヒットで出てくれたので、チームを勢いづけるために1本打ちたいという気持ちでした。チャンスで打ててよかったです」 一回2死一、二塁からの第1打席で、カウント2-2からの左腕・小島のチェンジアップにバットを合わせ、右前に運び二走が生還。4試合連続安打をマークし、チームの貴重な先制点をたたき出した。

◆日本ハムの野村がプロ3年目で初めて4番打者として出場し、1―1の五回無死二、三塁で2点適時打を放った。2ボール2ストライクから左腕小島の浮いたチェンジアップを逃さす中前にはじき返した。 これで6試合連続安打。一回1死一、二塁の好機では空振り三振に倒れ、三回も見逃し三振を喫していただけに「初回のチャンスで凡退していたので、何とか食らい付いていく気持ちで打った」とうなずいた。 過去4試合で3本塁打、6打点を挙げた勢いを維持した。スラッガーとしての素質が開花しつつあり、三塁の守備に課題を残すものの、低迷するチームの中で希望となっている。

◆ロッテは1―3の六回に藤原と山口の2ランで4点を奪い、七回に藤原の適時打、九回に中村奨の犠飛で加点した。2番手の東妻が2年ぶりの勝利。九回は益田が抑え26セーブ目。日本ハムは河野が6回5失点と踏ん張れなかった。

◆日本ハムは先発・河野が2点リードの六回に藤原、山口にそれぞれ2ランを浴びて逆転され、そのまま敗れた。借金は今季ワーストタイの16に膨らんで、自力優勝の可能性が消滅した。以下、栗山監督の試合後の主な一問一答。--自力優勝の可能性が消滅 「それは連勝すればすぐ消えるし、関係ないのでしっかりやっていきます」 --先発・河野は 「五回1点入ったけど、そこまでほぼ完璧に来ていた。逆に勝ち越して、いろんな意識も出るだろうっていうのもあるのかもしれない」 --次も先発で 「もちろん」 --近藤が2安打。当たりが戻ってきた 「いろいろ考えることもあると思うけど、1軍のバッターなので」 --野村が初の4番起用で結果を出した 「いいこともあるし、守ることも含めてもっともっと頑張っていかないといけないこともある。そういったすべてをひっくるめて、前に進んでくれると信じている」 --明日以降に向けて 「後半戦が始まってここまで全てが取れるゲームの可能性もあったわけで、まだまだできることしっかりあるので丁寧に課題をつぶして、勝ち切れるようにしっかりやっていきます」

◆日本ハムは中盤以降に投手陣が崩れて逆転負けを喫し、自力優勝の可能性が消滅した。栗山監督は「それは全然(気にしない)。連勝すれば復活するので」と努めて前向きに話した。 ロッテには今季2勝7敗3分けとなり、主催試合では勝利なしと苦戦が続いている。「まだまだできることはある。課題をつぶして勝てるようにやっていく」と話した。

◆日本ハムの河野は2点を勝ち越した直後の六回に2発の2ランを浴びて6回7安打5失点で3敗目を喫した。五回までは球威のある直球で押して1点に抑えていただけに「点を取ってもらった次の回に逆転され、野手の方に申し訳ない」とうなだれた。 前半戦に中継ぎで首脳陣の信頼を勝ち取り、後半戦から再び先発として起用されているが、2試合続けて負け投手となった。栗山監督は「途中まではほぼ完璧。これを生かしてくれると信じている」と話した。

◆ロッテの21歳、山口が勝ち越しの6号2ランを放った。六回に藤原の2ランで追い付き、なお1死一塁で、河野の速球を上体が反り返るほどの豪快なスイングで捉え、広い札幌ドームのバックスクリーン左まで飛ばした。3年目コンビのアベック弾で逆転勝利をもたらし「(藤原)恭大と本塁打の数をいつも話している。自分も打ちたかった」と喜んだ。 秋田・明桜高(現ノースアジア大明桜高)からドラフト4位で入団。同1位の藤原を目標に成長し「この先、一緒にチームの代表として戦えるようにと思っている」と照れながら話した。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
473612 0.566
(-)
-
(-)
48388
(+2)
340
(+2)
89
(+1)
30
(-)
0.253
(-)
3.340
(↑0.02)
2
(-)
楽天
443913 0.530
(-)
3
(-)
47367
(+2)
358
(+2)
77
(+1)
33
(-)
0.244
(↓0.001)
3.570
(↑0.02)
3
(-)
ロッテ
423814 0.525
(↑0.006)
3.5
(↑0.5)
49429
(+7)
399
(+4)
89
(+2)
81
(-)
0.253
(↑0.001
4.020
(-)
4
(-)
ソフトバンク
423916 0.519
(↑0.006)
4
(↑0.5)
46384
(+6)
321
(+1)
83
(-)
61
(-)
0.251
(↑0.001)
3.170
(↑0.02)
5
(-)
西武
364416 0.450
(↓0.006)
9.5
(↓0.5)
47367
(+1)
397
(+6)
78
(+1)
66
(-)
0.245
(↓0.001)
3.960
(↓0.03)
6
(-)
日本ハム
314712 0.397
(↓0.006)
13.5
(↓0.5)
53266
(+4)
354
(+7)
50
(-)
45
(-)
0.227
(-)
3.590
(↓0.03)