阪神(☆8対2★)DeNA =リーグ戦19回戦(2021.08.24)・京セラドーム大阪=
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DeNA
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阪神
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勝利投手:青柳 晃洋(10勝2敗0S)
敗戦投手:濵口 遥大(5勝7敗0S)

本塁打
【阪神】近本 光司(8号・3回裏ソロ),大山 悠輔(14号・5回裏2ラン),ロハス・ジュニア(4号・8回裏ソロ)

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◆阪神は2回裏、木浪の適時打で先制する。その後は3回に近本のソロなどで2点を加えると、5回にはサンズの2点適時打と大山の2ランが飛び出し、試合を優位に進めた。投げては、先発・青柳が7回2失点の力投で今季10勝目。敗れたDeNAは、投打ともに振るわなかった。

◆阪神青柳晃洋投手(27)はここまで15試合を投げて9勝2敗。阪神投手がセ・リーグ10勝一番乗りとなれば15年藤浪以来、チーム6年ぶり。 プロ入りから19イニング連続無失点中の京セラドーム大阪で節目の勝利を目指す。

◆DeNAタイラー・オースティン外野手(29)が24日、阪神戦の試合前練習に参加した。 20日の巨人13回戦(東京ドーム)で守備の際に上半身を地面に強打。21、22日の試合前練習ではグラウンドに姿を見せなかった。三浦大輔監督は「グラウンドには出ます。(出場は)状態を見てから」と話した。 スタメンからは外れる模様で、右翼には、この試合から1軍に合流した神里和毅外野手が入るとみられる。

◆DeNAの倉本寿彦内野手(30)、神里和毅外野手(27)、蝦名達夫外野手(23)が24日、1軍に合流した。三浦監督は「けがが治って、ファームの試合も出て問題ないということで。状態も上がっていると聞いていたので。このタイミングになりました」と話した。 神里はイースタン・リーグで8月の出塁率が5割、蝦名は打率5割と打撃の好調だ。2軍から推薦もあった。「もちろん報告もきています。いい状態のときに、もちろんタイミングというのもありますが、このタイミングになりました」と三浦監督。左手薬指の負傷が癒えた倉本については「問題ないということで。こればっかりは絶好調だからすぐ上げられるというわけでもない」。実績十分の選手だが、昇格のタイミングがこの時期になった理由を説明した。 一方、三浦監督は、2軍に降格した3選手にも気を配った。「しっかり準備して、状態を上げてくれ」と直接、話した。その上で「オープン戦みたいに打席を確保してというのは約束できないですし、試合展開によっては少ないチャンスで結果を出すというのは難しいと思うんですけど、今レギュラーを張っている選手でもそういうところを乗り越えて、つかんでいるので、次のチャンスをしっかりとそこに向けて準備してもらいたい」。1軍では起用機会が限られ、2軍で打席数を確保したい意向もあった。 6選手を同時に入れ替えたのは今年3度目となる。過去2度はチームに刺激を与え、成績は良化した。「抹消って選手にとって一番大きなことだと思うので、通達したその日から次の戦いは始まっているので『明日からが大事だぞ』と話して。しっかり状態を上げて、準備してもらいたいと思います」。再調整となった選手たちに、最大限の配慮をするのがハマの番長流。新たな態勢で進む。【斎藤直樹】

◆阪神ジェリー・サンズ外野手(33)が激しい1軍助っ人枠争いの中で結果を出した。 3点リードの5回無死一、二塁、左腕浜口の浮いたフォークをとらえ、左中間に大飛球で2点二塁打を決めた。 「青柳がいつも通りしっかりと投げてくれているし、近本も塁に出て、中野が素晴らしいバントでつないでくれたから、1点でも多く取りたい中で打つことができて良かったよ」 虎の野手助っ人勢ではメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が後半戦から好調をキープ。2軍でもジェフリー・マルテ内野手(30)がこの日も1発を放つなど状態を上げている。

◆阪神青柳晃洋投手(27)がプロ6年目で初の2ケタ勝利に到達し、チームを2連勝に導いた。 大量リードにも恵まれて7回2失点。ハーラー単独トップの10勝目を手にした。ドラフト5位以下で入団した生え抜き投手の2ケタ勝利は球団初。これで自身8連勝となった。 打線は2回、7番木浪聖也内野手(27)の左中間適時二塁打で先制。3回には1番近本光司外野手(26)の8号右越えソロなどで2点を追加した。 3点リードの5回には3番ジェリー・サンズ外野手(33)の左中間2点二塁打、4番大山悠輔内野手(26)の14号右中間2ランで4点を追加。8回にはメル・ロハス・ジュニア外野手(31)の4号右越えソロが飛び出し、試合を決定づけた。 投打がガッチリかみ合い、2位巨人との2ゲーム差を保った。

◆阪神は「2番二塁」で定着していた糸原健斗内野手(28)を2戦連続でスタメンから外し、二塁には22日の中日戦で2安打を放った木浪聖也内野手(27)を7番で起用、2番には2戦連続で中野拓夢内野手(25)が入った。 阪神先発の青柳晃洋投手(27)がプロ6年目で初の2桁勝利、10勝目を狙う。今季DeNA戦は3試合で2勝0敗、防御率1・35。東京ドームで対戦した前回17日は6回2失点で9勝目を挙げた。 5番の佐藤輝明内野手(22)はDeNA戦に全18試合に出場して打率3割5分3厘(68打数24安打)、6本塁打、16打点と得意としている。先発の左腕浜口には前回17日の対戦では3打数3安打3打点、2本塁打と打ちまくっている。

◆試合の行方を決定づけたのは4番の1発だ。阪神大山悠輔内野手(26)は8試合ぶりのアーチを決めた。3番サンズの2点二塁打でリードが5点に広がった直後の5回無死二塁、1ボール。左腕桜井の外寄り高め141キロツーシームを逆らわずに強振し、右中間最深部に14号2ランを運んだ。 「5点ありましたけど、本当に終わるまで何があるか分からないのが野球。1点でも多くということを考えていました」。自身10打席ぶりの安打、14日広島戦以来の本塁打に「個人的にも良いスイングができた。それを続けていけるように」と力を込めた。 ただ、首脳陣が求めるレベルはまだまだ高い。矢野監督は序盤の好機での凡退に注文をつけることも忘れなかった。2点リードの3回無死一、二塁で右邪飛。「悠輔があそこで何とかしていくことは、オレは必要なことだと思う。あそこで一気に降ろせる可能性もあった。勝ったからこれでいいや、というところではないかなと思う」。 もちろん、誰よりも本人が悔しさを持っているはずだ。試合後、大山はアーチだけに浮かれることなく、冷静に足元を見つめ直していた。「何が良かったのか、反省するところがいっぱいあるので、そこをしっかりつぶしながらまた1戦1戦頑張ります」。16年ぶりのV奪回へ、いよいよ勝負の季節に突入する。主将の本領発揮に期待がかかる。【佐井陽介】

◆阪神は2回2死一塁、7番木浪の左中間適時二塁打で先制。3回は1番近本の右中間ソロなどで2点を追加した。 阪神は5回、3番サンズの2点二塁打、4番大山の2ランでリードを7点に広げた。DeNAの先発浜口は5回途中6失点で降板。 阪神は青柳が7回2失点でハーラー単独トップに立つ自身初の10勝目。DeNAは引き分けを挟んでの連勝が3で止まった。浜口は7敗目。

◆好調をキープする阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(31)が激走で先制点をもぎ取った。2回2死、左腕浜口から右打席で左前打。続く木浪の左中間適時二塁打で懸命に三塁ベースも蹴り、ヘッドスライディングでホームベースに飛び込んだ。 間一髪のタイミングにDeNA側がリクエストしたが、判定は覆らずセーフ。木浪は「タイガースはツーアウトから得点することが多いですし、ロハスが塁に出てくれたので、なんとか次につないでいこうという気持ちで打席に入りました。ロハスが本当によく走ってくれて感謝しています」と振り返った。

◆阪神青柳晃洋投手(27)がプロ6年目で初の2ケタ勝利に到達し、チームを2連勝に導いた。 大量リードにも恵まれて7回2失点。ハーラー単独トップの10勝目を手にした。青柳が今季10勝目を挙げ、プロ6年目で初の2桁勝利。阪神投手のセ・リーグ10勝一番乗りは15年藤浪以来10人、12度目(村山と井川が2度)。自身初の2桁勝利がセ・リーグ10勝一番乗りになったのは14年井納(DeNA)以来で、阪神では73年上田二に次いで2人目だ。これで青柳は5月14日巨人戦から8連勝。阪神でシーズン8連勝以上は10年能見以来だが、右投手では日本一になった85年に開幕から9連勝した中田良以来となった。

◆セ・リーグ首位打者で不動の1番打者、DeNA桑原将志外野手(28)が4月23日以来の欠場となった。 三浦大輔監督は試合後「相手投手との相性などを加味して。今日は神里を起用しました」と説明した。桑原は今季、阪神先発の青柳に対し6打数1安打2四球だった。2番中堅で先発した神里は今季3打数無安打も、昨季は7打数3安打。この日は1回に二ゴロ併殺を喫したが、青柳から3打数2安打2打点と活躍した。 阪神の先発は右のサイドスロー青柳で、DeNAは先発に左打者を6人起用した。1番には森敬斗内野手を置き、6番右翼に関根大気外野手を抜てきしていた。

◆阪神が連勝で首位をキープした。 先発青柳が7回2失点で10勝目を挙げた。ドラフト5位以下で入団した選手の2桁勝利は球団初となった。 先制の適時二塁打を放った木浪とともに選ばれた試合後のお立ち台では「打たせて...というよりは打たれて取る(投球だった)」「ドラフト5位以下ってけっこう厳しいと思うんですけど」など"青柳節"でファンの笑いを誘った。 木浪と青柳のお立ち台での一問一答は以下の通り。-先制の適時打 木浪 あの場面は2アウトでロハス選手が打ってくれたので、とりあえず「つなごう」と思って、思い切り振った結果がああいう結果になったのでよかったです。 -ロハス選手がよく走った 木浪 いやもう感謝しかないですね。 -ホームインの瞬間は 木浪 見ていてセーフだと思ったので、よく走ってくれたなと思いました。 -3度出塁。良い感じ 木浪 アピールできる時にアピールしないといけないと思っているで、それがしっかりできて良かったと思います。 -青柳選手が投げている間の21個のうち7個のアウトが木浪選手に飛んできた 木浪 いつも青柳さんが投げる時は、自分のとこに飛ばすといつも言われるんで。今日もいくよって言われたんでしっかり準備できていました。 -試合前にそんなやりとりが。青柳選手の希望をかなえた 青柳 そうですね、本当に良い守備ばっかりだったんで。これからも聖也のとこに飛ばしていこうと思います。 -(青柳に代わり)10勝目を挙げた 青柳 ありがとうございます。 -実感は 青柳 10勝目よりチームが勝ったことがすごいうれしいですし、僕自身ずっと13勝というのを目標に挙げているんで、10勝を通過点として通れてよかったなと思います。 -打たせて取る「らしい」投球 青柳 打たせて...というよりは打たれて取る感じだったんで(場内から笑い)。本当、結果的に野手の方の良い守備が多かったので、よかったなと思います。 -梅野選手とはどんな話を 青柳 先週も同じ相手との戦いだったので、先週に引き続く形で、前回もけっこう打たれましたし、なんとか粘ったんで、今日も粘って投げていこうというのはしっかりできたかなと思います。 -連戦の頭で勝利投手 青柳 チーム自体が勝てたというのが一番だと思うので、7回投げられたこともよかったと思います。 -ドラフト5位以下での10勝は球団史上初 青柳 ドラフト5位以下ってけっこう厳しいと思うんですけど(場内から笑い)。でもプロに入ってからはドラフト順位関係なく頑張れば活躍できるっていうのを、これからプロ入る選手に見てもらえたらいいなと思います。 -今日は「TORACO DAY」。ファンへメッセージ 木浪 いつもすごいパワーいただいています。これからも、もっとパワーください! 応援よろしくお願いします。 ? 青柳 良い流れで来ているんで、今週1週間全部勝つ気持ちでチームはやっているので応援よろしくお願いします!

◆阪神ラウル・アルカンタラ投手(28)が8回に2番手で登板し、1回を無失点に抑えた。 先頭のソトに右安を許したが、宮崎を中飛。代打蝦名を外角スライダーで二ゴロ併殺。「走者は出してしまったけれど、結果的に3人で抑えることができてよかったよ」。中6日と間隔が空いた登板でバトンをつないだ。後半戦から中継ぎに転向し全4戦で無失点。ブルペンで存在感を高めてきた。

◆DeNAはオーダーを大幅に変更して臨んだが、苦手の阪神青柳に今季3勝目を献上した。 不動の1番打者、セ・リーグ首位打者の桑原将志外野手(28)を外した。高卒2年目の森敬斗内野手(19)をプロで初めて1番で起用。2番中堅で左足首骨挫傷から復帰したばかりの神里和毅外野手(27)を置き、6番には右翼で関根大気外野手(26)を抜てきした。 サイドスロー相手に左打者を6人スタメン起用したが、7回に神里の適時打で2点を奪うにとどまった。三浦大輔監督(47)は「前回もやられているので。結果負けてますので(打開策が)実ったとはいえない」と話した。青柳には2週連続、今季3勝目となる白星を献上した。「対策を立てているけど、違うことをまた考えてやる」と話した。 DeNAは、1分けを挟んだ連勝が3で止まった。25日の相手先発は、既に今季3勝を献上している阪神伊藤将司が予告されている。 ? ▽DeNA浜口(4回0/3で6失点。2週続けて阪神戦で黒星)「チームがいい状態だったのにもかかわらず、勢い止めてしまうような投球になってしまいチーム、中継ぎ陣に申し訳ない」 ▽DeNA神里(左足首骨挫傷からの復帰戦で7回に適時打)「ストレートをしっかり捉えることができた。チャンスだったので積極的にいきました」

◆阪神サンズが7戦ぶりの適時打を放った。5回無死一、二塁、中越え二塁打で2点を加え、浜口をKO。「近本も塁に出て、中野が素晴らしいバント(安打)でつないでくれたから、1点でも多く取りたい中で打つことができてよかったよ」。先週の敵地6連戦では21打数3安打の打率1割4分3厘、0本塁打、内野ゴロでの1打点。この日は守備でも7回1死満塁で本塁への好返球でアウトにするなど、後半戦から守る一塁でも堅実さを見せた。

◆阪神がDeNAに勝ち、2連勝でがっちりと首位をキープした。先発青柳晃洋投手(27)は7回2失点の好投で自身初の2桁となる10勝目をマークした。 試合後の矢野燿大監督(52)の一問一答は以下の通り。 ? -青柳は7回2失点 序盤ちょっとピンチがありましたけど、ヤギらしく粘ってダブルプレーも取っていましたし、あそこを乗り切ってくれたんで、こっちにリズム来たかなと思います。 -青柳は自己最多の10勝 本当に今まで、左打者を並べられたり、いろいろできないこともありましたけど、日々、努力してチャレンジして、ここまで来たというところであいつの気持ちがよく出たシーズンだと思いますし、それが実になっているんで、本当に心強く思います。 -青柳は本調子ではない印象を受けたが 悪くはないと思ったけど、絶好調ではなかった。そういうなかで勝つっていうことがやっぱり求められてくる。しかも負けも少なく、防御率も立派な防御率で。それはそういう調子に左右されない地力っていうものがついてきているのかなと思います。 -この10勝は自分でつかみ取っている部分も大きい いやもうそれは、あいつ自身、うまい選手ではないけど、本当に努力できる選手。自分で、今までできてなかった悔しさをバネにしてはい上がってきている選手なんでね。こういう投手がはい上がってくるということはチーム自体にもいい影響を及ぼしてくれるんじゃないかなと思います。 -3回のけん制が効いた そうやね。その後も、すぐに点が入ってというところもあるしね。そういうけん制も昔は得意じゃなかったところもある。それをチャレンジしていくことで、できるようになったというところでは、気持ちの余裕であったり、勝ちというところにもつながるところもあるかなと思います。 -打線は8得点。本塁打も出た これで良いということはもちろんないんですけど、もっと点取れるところもありましたし、こういういい形で今日できたんで、これを何とか明日以降につなげてもらいたいですね。 -ロハスが走塁でも見せた まあまあヘッドスライディング=気持ちというのは難しい部分があるけど。あれでかえってきてもらわないと困るし。気持ちがないと、ハッスルとかいう気持ちは誰も感じないんでね。そういうところではセイヤ(木浪)もケント(糸原)からつかんだところからしっかり。アイツもキャンプの時も朝の5時から打撃をしたりとか、そういうものがね。悔しさもあるし。ショートを奪われてというのもあるし。そういうところでは気持ちが出ていたかなというのはある。 -近本は8号ソロを含むマルチ安打 小力はもともと持っているんで。もちろんそれも長所にしてもらえればいいけど、チカは、こっちとしては塁に出るというのが一番相手にプレッシャーをかけられるところなので。 ー25日の相手先発は大貫 ちょっと最近、打てていないんでね。そういうところでは今日みたいに早い回から打撃陣でしっかり打って、伊藤将をいい形でバックアップしていくような試合にしたい。

◆阪神小川一平投手が今季初の1軍登板を無失点で終えた。9回に3番手で登板。2死から楠本に内野安打を許したが、後続を断った。最速は153キロを記録。今季2軍では先発に挑戦し、7月30日のエキシビションマッチ西武戦でも、先発で5回無失点と好投していた。19年ドラフト6位右腕が一回り成長し、さっそく結果を残した。

◆阪神近本光司が3回に8号ソロを放った。1ボールから左腕浜口のチェンジアップを中堅右へ運んだ。「甘く浮いてきたボールをしっかり仕留められた」。1、2年目はともに9本塁打。残り49試合で初の2桁も見えてきたが、「そこを意識してしまうと自分のスイングが崩れるかもしれない。変わらず自分のスイングを心掛けてやっていきたい」ときっぱり。自分を見失わずリードオフマンとしてチームを引っ張る。

◆阪神木浪聖也内野手は2戦連続二塁スタメンで先制打を決めた。 2回2死一塁で浜口の内角低め138キロ直球を巧みに打ち返し、左中間に適時二塁打。82日ぶりに先発した22日中日戦に続き、2戦連続マルチ安打とした。二塁守備でも青柳から「今日も行くよ」と宣言され、軽快にゴロをさばき続けた。「ダメな時は力が入ってしまっている。リラックスすることを一番意識しています。いただいたチャンスをモノにすることが自分の役目」と鼻息荒い。

◆阪神は2番中野拓夢内野手が今季7度目、後半戦初の猛打賞でつなぎ役の仕事を果たした。 5回無死一塁では一塁へのセーフティーバントを決めチャンス拡大。この回4得点に結びつけた。後半戦は打率2割3分5厘と苦しむが、これを浮上のきっかけにしたい。

◆首位阪神の青柳晃洋投手(27)がプロ6年目で自己最多の10勝目をリーグ一番乗りで挙げた。DeNA戦で7回2失点にまとめ、自身8連勝と勢いは止まらない。15年ドラフト5位で入団。進化を続ける右腕は勝利数と防御率、勝率の3部門でトップを走っている。チームは連勝で、2位巨人との2ゲーム差を守った。木浪と並んだお立ち台で、青柳は顔をほころばせた。「プロに入ってからはドラフト順位関係なく頑張れば活躍できるっていうのを、これからプロに入る選手に見てもらえたらいいなと思います」。6年目で初めて到達した10勝は、ドラフト5位以下の選手では阪神史上初の快挙。15年ドラフト5位で入団してから1歩ずつ成長してきた証しだ。 キレのあるツーシームを軸に、19年に習得したシンカーやスライダーで持ち味を見せた。「打たせて...というよりは打たれて取る感じだった(笑い)」。3回先頭の浜口を投ゴロに仕留めると、迷わずワンバウンドで一塁に送球。苦手を克服するため工夫して身につけたものだ。その後2死一塁から、一塁走者の神里に2度けん制を続けて刺した。かつて課題だったフィールディングは、アウトを奪う武器になった。 リーグ一番乗りの2ケタ勝利に、防御率と勝率もトップを走る。「もちろんタイトルを狙いたい気持ちはずっと持っていますけど、チームが優勝できるように、それに貢献できるように頑張っていきたい」。チームが勝つことが、なにより一番うれしい。 8連勝と頼もしく成長した右腕に、矢野監督も目を細める。「うまい選手ではないけど、本当に努力できる選手。今まで左打者を並べられたり、いろいろできないこともありましたけど、日々努力してチャレンジしてここまで来た。本当に心強く思います」。青柳にとってはまだ道の途中。「13勝が当初から挙げている目標なので、ここを通過点としてまた来週から頑張っていきたい」。頂点を目指して、ひたむきに上っていくだけだ。【磯綾乃】

◆頭1つ抜け出した。阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(31)が、激走&豪快弾の大暴れだ。まずは2回2死。右打席で3試合連続安打となる左前打で出塁すると、直後の木浪の左中間への打球で一塁から一気にホームを狙った。DeNA遊撃森のストライク送球と同時にヘッドスライディングで生還。直後にヘルメットが吹っ飛ぶほどハッスルし、間一髪で先制点をもぎ取った。 「チームになんとか流れを、ゲームの早い段階で持ってきたいと思っていたんで。攻撃だけじゃなくて守備でも走塁でもなんとか全力でチームの貢献したいという気持ちがあった」 助っ人の気迫は打線に乗り移る。7回までに7得点。8回には、今度は左打席で右翼席への4号ソロを放った。「ホームランはいつ打っても気持ちいい。良い感触で打つことができました」と納得顔だ。始まりもロハス、締めもロハスのダメ押し弾。近本から授与された「虎メダル」に、ベンチでは満面の笑みだ。これで後半戦は全10試合に先発し、打率3割3分3厘で3本塁打。打率1割未満に終わった前半とは"別人"の活躍ぶりだ。 サンズも適時打を放ち、中継ぎのアルカンタラも1回無失点。2軍ではマルテが本塁打を放つなど好調を維持している。守護神スアレスは不動で、26日にはガンケルが先発予定。登録枠5、出場枠4の外国人枠争いが、ますます混沌(こんとん)としてきた。矢野監督にとってはうれしい悩みだが、決断の時が迫るのも事実。ノリノリの両打ち助っ人は残り49試合、打ち続けるだけだ。【中野椋】

◆首位阪神の青柳晃洋投手(27)がプロ6年目で自己最多の10勝目をリーグ一番乗りで挙げた。DeNA戦で7回2失点にまとめ、自身8連勝と勢いは止まらない。15年ドラフト5位で入団。進化を続ける右腕は勝利数と防御率、勝率の3部門でトップを走っている。チームは連勝で、2位巨人との2ゲーム差を守った。木浪と並んだお立ち台で、青柳は顔をほころばせた。「プロ入ってからはドラフト順位に関係なく頑張れば活躍できるっていうのを、これからプロ入る選手に見てもらえたらいいなと思います」。6年目で初めて到達した10勝は、ドラフト5位以下の選手では阪神史上初の快挙。15年ドラフト5位で入団してから1歩ずつ成長してきた証しだ。 キレのあるツーシームを軸に、19年に習得したシンカーやスライダーで持ち味を見せた。「打たせて...というよりは打たれて取る感じだった(笑い)」。3回先頭の浜口を投ゴロに仕留めると、迷わずワンバウンドで一塁に送球。苦手を克服するため工夫して身につけたものだ。その後2死一塁から、一塁走者の神里に2度けん制を続けて刺した。かつて課題だったフィールディングは、アウトを奪う武器になった。 リーグ一番乗りの2ケタ勝利に、防御率と勝率もトップを走る。「もちろんタイトルを狙いたい気持ちはずっと持っていますけど、チームが優勝できるように、それに貢献できるように頑張っていきたい」。優勝を知ったからこそ、今度は阪神で喜びたいと願う。 人生初の日の丸を背負った東京五輪で最高の歓喜を味わった。侍戦士として上がった表彰台。「ザキさんも表彰式で初めての優勝だと言っていました」。金メダルを首に掛け、左隣の岩崎と言葉を交わした。青柳の右隣にいたのは、ソフトバンク甲斐と柳田。「日本一よりうれしい」。4年連続日本シリーズを制した常勝軍団の2人は、喜びをそう表現していた。「『僕たちは何にも言えないですね』と言っていました」。頂点を知る人にしか分からない境地。次はきっと自分の腕で導いてみせる。 8連勝と頼もしく成長した右腕に、矢野監督も目を細める。「うまい選手ではないけど、本当に努力できる選手。今まで左打者を並べられたり、いろいろできないこともありましたけど、日々努力してチャレンジしてここまで来た。本当に心強く思います」。青柳にとってはまだ道の途中。「13勝が当初から挙げている目標なので、ここを通過点としてまた来週から頑張っていきたい」。頂点を目指して、ひたむきに上っていくだけだ。【磯綾乃】

◆DeNA神里和毅外野手(27)が、復帰初戦で攻守に躍動した。 6月1日のソフトバンク戦で左足首骨挫傷を負って戦線離脱。84日ぶりに復帰した試合は、「2番中堅」でスタメン出場した。チーム唯一の得点をたたき出すなど、3打数2安打2打点で1四球と大暴れした。守備では8回に好返球で二塁走者の木浪を本塁で刺した。 神里は真っ黒に日焼けした顔で、1軍の舞台に戻って来た。1回無死一塁の第1打席は二ゴロ併殺打。第2打席は四球で出塁もけん制死。だが、下を向くことなく、ここから猛然と巻き返した。6回の第3打席は左翼線へ二塁打。第4打席は7回2死満塁で回ってきた。カウント1-1から中堅右へ2点適時打。チームが今季3勝を許すなど、苦手としている阪神青柳の142キロのツーシームを捉えた。「ストレートをしっかり捉えることができました。チャンスだったので積極的にいきました。ランナーをかえすことができ良かったです」と振り返った。 守備でも存在感をアピールした。8回2死一、二塁、中野の中前打にチャージし、本塁に突入した二塁走者の木浪を刺した。阪神側からリプレー検証が要求されたが、判定はアウトで変わらなかった。一喜一憂することなく、淡々とベンチに戻った。 2軍で卓越した結果を残し、昇格にこぎつけた。7月20日のイースタン・リーグ楽天戦で実戦復帰。2軍では17試合に出場し、打率3割1分3厘、1本塁打、8打点と打撃で存在をアピールした。特に8月に入ってからは打率3割3分3厘、出塁率5割、長打率6割6分7厘でOPS(出塁率+長打率)が1・167と大爆発していた。 いきなりのスタメン起用に踏み切った三浦大輔監督は「ファームから状態がいいと聞いていた。早めにスタメンにと思っていた。状態は良さそう」と評価していた。【斎藤直樹】

◆首位阪神の青柳晃洋投手(27)がプロ6年目で自己最多の10勝目をリーグ一番乗りで挙げた。DeNA戦で7回2失点にまとめ、自身8連勝と勢いは止まらない。15年ドラフト5位入団から成長してきた右腕は、勝利数と防御率、勝率の3部門でトップを走っている。チームは連勝で、2位巨人との2ゲーム差を守った。 木浪と並んだお立ち台で、青柳は顔をほころばせた。「プロ入ってからはドラフト順位関係なく頑張れば活躍できるっていうのを、これからプロ入る選手に見てもらえたらいいなと思います」。6年目で初めて到達した10勝は、ドラフト5位以下の選手では阪神史上初の快挙。15年ドラフト5位で入団してから、1歩ずつ成長してきた証しだ。 キレのあるツーシームを軸に、19年に習得したシンカーやスライダーで持ち味を見せた。「打たせて...というよりは打たれて取る感じだった(笑い)」。3回には2死一塁で、走者の神里に2度けん制を続けて刺した。かつて課題だったフィールディングは、アウトを奪う武器になった。 人生初の日の丸を背負った東京オリンピック(五輪)で最高の歓喜を味わった。侍戦士として上がった表彰台。「ザキさんも表彰式で初めての優勝だと言っていました」。金メダルを首に掛け、左隣の岩崎と言葉を交わした。青柳の右隣にいたのは、ソフトバンク甲斐と柳田。「日本一よりうれしい」。4年連続日本シリーズを制した常勝軍団の2人は、喜びをそう表現していた。「『僕たちは何にも言えないですね』と言っていました」。頂点を知る人にしか分からない境地。次はきっと自分の腕で導いてみせる。 矢野監督は「うまい選手ではないけど、本当に努力できる選手。本当に心強く思います」。青柳にとってはまだ道の途中。「13勝が当初から挙げている目標なので、ここを通過点としてまた来週から頑張っていきたい」。頂点を目指して、ひたむきに上っていくだけだ。【磯綾乃】 ▼青柳が今季10勝目を挙げ、プロ6年目で初の2桁勝利。阪神投手のセ・リーグ10勝一番乗りは15年藤浪以来10人、12度目(村山と井川が2度)。自身初の2桁勝利がセ・リーグ10勝一番乗りになったのは14年井納(DeNA)以来で、阪神では73年上田二に次いで2人目だ。これで青柳は5月14日巨人戦から8連勝。阪神でシーズン8連勝以上は10年能見以来だが、右投手では日本一になった85年に開幕から9連勝した中田良以来となった。

◆阪神のメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が0-0の二回、打って、走って、先制点をもぎ取った。2死から浜口の変化球を左前へ。続く木浪の左中間を破る二塁打で、ロハスは一塁から全力疾走で本塁にヘッドスライディングで突入。球審の判定はセーフとなった。 三浦監督からリクエストによるリプレー検証も判定は覆らず。スタンドからはロハスに大きな拍手が送られた。

◆阪神・近本光司外野手(26)が1-0の三回、7試合ぶりとなる8号ソロを放って、プロ6年目で初の2桁勝利をかけて先発した青柳をバットで援護した。 三回、先頭で打席に立つと1ボールからの2球目。浜口のチェンジアップを右中間席に運んだ。近本は「甘く浮いてきたボールをしっかり仕留めることができました。青柳さんも、いい投球を続けてくれているので、もっと援護できるように頑張ります」と話した。

◆不振だった阪神・大山悠輔内野手(26)が2点を加えて5-0とした五回、8試合ぶりとなる14号2ランを放った。 先頭の近本が右前打。中野のプッシュぎみのバント安打で無死一、二塁とし、サンズが左中間を破る2点二塁打。なおも無死二塁から、大山が2番手・桜井のツーシームを一閃。5試合ぶりの打点となる一発だった。 大山は「みんなが良く打ってくれているので、その良い流れに乗って、打つことができました」と笑顔。前カードの中日3連戦(20日~22日)は打率・083(12打数1安打)と結果を残せなかった。

◆先発した青柳晃洋投手(27)は7回115球を投げて、7安打2失点に抑えた。 走者を許しながらも、要所を締める投球。七回に2死満塁から神里に2点打を浴びたが、続く佐野を左飛に打ち取り、追加点は許さなかった。 このまま勝利し、青柳に勝ち星がつけば、プロ6年目で自身初となる10勝目。ドラフト5位以下の投手では球団初となる2桁勝利となる。

◆阪神のメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が4号ソロを放った。 7―2の八回先頭。平田のスライダーを引っ張ると、打球は右翼席へ飛び込んだ。22日の中日戦(バンテリンドーム)に続いて、2試合連発。前半戦は苦しんだ助っ人だが、後半戦に入って、好調を維持している。

◆DeNAは完敗で連勝が「4」で止まった。先発の浜口が五回途中7安打6失点でノックアウトされ、前週に続いて阪神に連敗で7敗目を喫した。 打線も今季3戦2敗、勝ちなしの苦手・青柳に対して、七回に神里の2点打のみに終わり、またも敗戦。これで、京セラドームでの阪神戦は、DeNAとなって1勝目の2012年4月1日(勝利投手・三浦大輔)以来、7連敗となった。

◆阪神はDeNAに8―2で勝利した。打線は二回2死からロハスが左前打。続く木浪の左中間への二塁打で、一塁からロハスが生還し、先制に成功した。 三回は近本のソロなどで2点を追加。その後も、五回にサンズの2点二塁打と大山の2ラン、八回にはロハスが2試合連続となるソロを放ち、11安打8得点の猛攻をみせた。 先発した青柳は走者を許しながらも、要所を締める投球。七回に2点は失ったが、7回7安打2失点に抑えた。これで、リーグ単独トップで、自身初となる10勝目。ドラフト5位以下の投手では球団初の2桁勝利を挙げた。

◆DeNAは完敗で連勝が「3」で止まった。先発の浜口が、五回途中7安打6失点で7敗目。苦手の青柳に対して、左打者6人を並べた打線も、七回に神里の2点打のみ。京セラドームでの阪神戦は、DeNAとなって1勝目の2012年4月1日(勝利投手・三浦大輔)以来、7連敗となった。 以下、三浦監督の主な一問一答 ――桑原欠場 「相手投手との相性とかを加味して、きょうは神里を使いました」 ――故障ではない 「はい」 ――展開次第で代打も 「もちろんベンチに入れていますから」 ――神里が2安打 「ファームの方からも状態いいと聞いていたので、早めにスタメンでと思っていた。状態は良さそうだなと思ってみていました」 ――青柳に左打者6人を並べた 「前回もやられているので、いろいろ考えてこういうオーダーにしたんですけど」 ――同じ投手に何度も 「対策を立てているんですけど、なかなか結果につながらない。また違うことを考えて、その繰り返しだと思います。またやっていくしかない」 ――先発の浜口は 「よくなかったですね。毎回調子がいいというわけにはいかないですが、その中でも踏ん張りきれなかった。ああいう展開になると、相手投手にも思い切った投球をされたなと思います」 ――オースティンの代打も考えていた 「当然です。展開があればもちろん考えていました」

◆DeNAの浜口は粘りを欠き、五回途中6失点で7敗目を喫した。二回に2死から連打を浴びて1点を先制されると、三回は暴投も絡んで2失点。五回は先頭打者から3連打を浴びて降板した。チームの連勝を3で止めてしまい「勢いを止めてしまうような投球になってしまい申し訳ない」とうなだれた。 17日の阪神戦でも青柳と投げ合って六回途中3失点で黒星を喫しており、2週続けて阪神に屈した。三浦監督は「良くなかった。踏ん張りきれずああいう展開になり、相手投手に思い切った投球をされた」と指摘した。

◆阪神は先発の青柳晃洋投手(27)が7回2失点で、プロ6年目にして自身初の10勝(2敗)に到達した。三回には近本光司外野手(26)、五回には大山悠輔内野手(26)、八回にはメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が本塁打を放ち、首位を堅持した。試合後の矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 ーー青柳は本調子ではない印象を受けたが 「シーズンを通して絶好調が続くことはないから。悪くはないと思ったけど、絶好調ではなかった。投げるだけではなくて、投球術であったり、タイミングであったり、いろいろなことを駆使して投げられるレベルにこないと、2桁、勝てないんでね。負けも少なく、立派な防御率(リーグトップの1・91)で。調子に左右されない地力がついてきている」 ーーこの10勝は自分でつかみ取っている部分も大きい 「うまい選手ではないけど努力できる選手で、悔しさをバネにして、はい上がってきている選手なんでね。チーム自体にもいい影響を及ぼしてくれるんじゃないかなと思います」 好投した阪神・青柳=京セラドーム(撮影・水島啓輔) ーーロハスが走塁でも魅せた(二回、ヘッドスライディングで本塁生還) 「ヘッドスライディング=気持ちというのは難しい部分があるけど。あれでかえってきてもらわないと困るし。気持ちがないと、ハッスルとかいう気持ちは誰も感じないんでね」 二回、適時二塁打を放つ阪神・木浪=京セラドーム(撮影・松永渉平) (ここからは木浪の話に...) 「そういうところではセイヤもケントからつかんだところからしっかり。キャンプの時も朝の5時からバッティングしたりとか、悔しさもあるし。ショートを奪われてというのもあるし。アイツも気持ちが出ていたかなというのはあるけど」 ーー近本もマルチ安打でチームを引っ張る 「小力(こぢから)は持っているんで。それも長所にしてもらえればいいけど、チカは塁に出るのが一番、相手にプレッシャーをかけられるところなので。時にはこうやって試合を決めるような長打を打てる可能性を持っているんで。どんどん打てるならホームランも打っていけばいいんじゃない」 ーー打線は効果的な得点の仕方 「悠輔がやっぱり、その前にホームランを打ったとはいえ、あそこで何とかしていくということは、俺は必要なことやと思うし、そこで一気に早い回に降ろせる可能性もあったし。勝ったからこれでいいやというところではないかなと思うけど」

◆現状のロハスは、阪神打線の中で最も警戒すべき打者になっている。チーム合流当初、捉えたと思った打球がほとんどファウルになって、本人もストレスがたまる状態が続いていた。今はバットの出方がスムーズになって、しっかり振り切ることができている。不安視する声が高かった右打席での安定は目を見張る。 日本の投手に慣れたことが大きい。五輪での中断中にビデオなどで研究した成果だ。打席での迷いを全く感じない。どの投手と対戦しても、自分の形が崩れないから、打ち損じも激減している。 先制の場面の走塁も素晴らしかった。乗っている状態で試合に入れていることが、見ている側にも伝わってくる。ロハスが6番に座ることで、切れ目のない打線ができあがっている感じだ。 調子が下降線だったサンズがこの日は適時二塁打を放った。マルテも2軍戦で好調を維持している。さて、誰を1軍に残すかだが、糸原を外して木浪をスタメン起用しているように、矢野監督の選手起用は「チャンスを与え、結果が出ている選手を使う」という方針で揺らぎはない。ならば、現状でロハスを外す選択は考えにくい。(本紙専属評論家)

◆完敗で、連勝が3でストップ。苦手の青柳に対して左打者6人を並べるオーダーで挑んだが、神里の2点打のみに終わった。今季4度対戦し、勝ちなしの3敗目を喫し、三浦監督は「対策を立てているが、なかなか結果につながらない」とがっくり。京セラドーム大阪での阪神戦は、現役だった指揮官が2012年に白星を挙げたのを最後に7連敗となった。

◆スピードだけじゃない。小力もある近本が三回に効果的な一撃をかっ飛ばし、勝利への流れを引き寄せた。今季8号ソロで自身初の2桁本塁打も視野に入る。虎の歴史の扉を開く日も近づいてきた。 「甘く浮いてきたボールでしたが、しっかりと自分のスイングをすることができた。追加点が欲しかったので、良いホームランになった」 好球必打を自賛した。1-0の三回先頭で浜口の変化球を一閃。右中間席へたたき込み、7試合ぶりの一発を放った。「そこ(2桁本塁打)を意識してしまうと、自分のスイングが崩れてしまうかもしれませんし、変わらずに自分のスイングを心掛けたい」と冷静なコメントも頼もしい。 五回にも右前打でチャンスメークし、サンズの適時打で生還。2安打1打点で打率・297に上げ、「とにかく一本でも多く、チームの勝利につながるヒットを打てれば良い」と力を込めた。 阪神の歴史上、打率3割、30盗塁、2桁本塁打をクリアしたのは、1957年の田宮謙次郎(打率・308、37盗塁、12本塁打)だけ。背番号5はプロ1、2年目はともに9本塁打にとどまり、打率は昨季の同・293が最高成績だが、今季は後半戦も好調を維持。盗塁数も現在はセ・リーグトップタイの18盗塁をマークし、プロ3年目で球団史上2人目の快挙達成に期待がかかる。矢野監督は「試合を決めるような長打を打てることも可能性として持っている。打てるならホームランも打っていけばいいんじゃない」と目を細めた。 「この勝ちを明日以降につなげるためにも、また良い準備をしていきたい」と近本。85年は真弓、2003年は今岡、05年は赤星と、優勝チームには必ず存在感抜群の1番がいた。近本がセ界の頂点へ導いてみせる。(新里公章)

◆102キロの巨体を揺らす。三塁を一気に駆け抜け、ヘッドスライディングで飛び込んだ。ロハスは球審が「セーフ」とコールした瞬間、してやったりの表情。ベンチ前でナインは笑顔で迎えた。 「試合の早い段階で、なんとか点を取ってチームに良い流れを持ってきたかったんだ」 二回2死。浜口からチーム初出塁となる左前打を放ち、木浪の左中間を破る打球で一気に生還。DeNA・三浦監督がリプレー検証を要求したが、判定は覆らなかった。 「攻撃だけでなく、守備や走塁でもなんとか全力でいいプレーをしてチームに貢献したいんだ」 打線の口火をきり、激走で先制のホームを踏むと、最後は豪快に一発締めだ。7-2で迎えた八回、先頭での打席。平田のスライダーにタイミングを狂わされながらもパワーで右中間席へ。2試合連続となる4号ソロを放った。 「ヒット狙いで、後ろにつなげていこうという気持ちで打席に入った。ホームランは、いつ打っても気持ちいいね」 東京五輪ブレークで一時帰国していた影響でマルテは後半戦を2軍スタート。代役として出場すると、10試合で打率・333(36打数12安打)、3本塁打、6打点。打率・098で前半戦を終えたときとは別人だ。 矢野監督は「ヘッドスライディング、イコール気持ちじゃない部分があるけど。それがないと、ハッスルしているとは誰も感じない」と、独特の言い回しで、助っ人の熱い思いを評価した。 ライバルのマルテはこの日、ウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)で勝ち越しの2ラン。2軍の出場5試合すべてヒットを放ち、1軍復帰に向けてスタンバイOKの状態が続くが、ロハスがストップをかけている形だ。 「(今後も)ファンにいいところを見せられるように頑張りたい」とロハス。これからも、チャンスがある限り、走攻守で全力アピールする。(三木建次)

◆苦しんで、踏ん張って、エースになった! 阪神はDeNAに8-2で快勝。青柳晃洋投手(27)が7回2失点と好投し、プロ6年目で初の10勝に到達した。虎のドラフト5位以下で入団した投手が2桁勝利を挙げるのは史上初。雑草魂で、優勝に導いてくれ! ウイニングボールを手渡されると、青柳は目元をくしゃっとさせ、マスクの下で笑みを浮かべた。6年目でついに2桁勝利にたどり着けた。しかもドラフト5位以下では球団初。86年の長い球団史に名を刻んだ。 「10勝というよりもチームが勝てたことがすごいうれしい。僕自身、ずっと13勝を目標にあげているので、10勝は通過点として取れてよかった」 本調子ではなかった。それでも走者を出しても粘った。7-0の七回2死満塁で神里に2点打を許したが、7回2失点にまとめ、セ・リーグ一番乗りで10勝に到達した。 「打たせてとる、というより、打たれてとる、という感じだったので」 木浪とともに呼ばれたお立ち台で観客の爆笑を誘った。5月14日から負けなしの8連勝を飾り、防御率1・91、勝率・833も1位をキープし、投手3冠。誰もが認める大黒柱に成長したプロ野球人生は、甲子園特有のざわめきから始まった。 ボール、ボール...。2016年3月5日のロッテとのオープン戦。中継ぎで初登板を果たしたが、10球連続ボール。3者連続四球を与えてもベンチからタオルは投げ込まれなかった。苦しみながらも独特のフォームで打者を手こずらせ、2回1安打2失点。川崎工科高では甲子園出場の実績はなく、帝京大でも目立った活躍はない右腕は「へたくそだった」と昔を振り返る。アマチュア時代のほとんどは2、3番手。練習の虫を体内で飼う男の雑草魂に火がついた。クイックやけん制を特訓し、一塁送球に難があれば周囲の目を気にせずワンバウンド投球に変えた。2軍監督としても接した矢野監督は「努力できる選手。悔しさをバネにしてはい上がってきている選手」とたたえた。「諦めずにプロを目指して、プロに入ってからも諦めずに練習したら、日本代表まで入れるところまでこれた」と青柳はいう。代表に初選出された東京五輪では金メダルを獲得。表彰式では人生初の優勝を喜んでいたが、隣にいた柳田、甲斐(ともにソフトバンク)は「日本一より、うれしい」と漏らしていた。日本一を経験した選手だからこその言葉に、青柳は岩崎と目を見合わせて「僕たちは何にも言えないですね」と苦笑いした。今季こそ、頂点に導く。その思いしかない。「(次の31日の中日戦は)甲子園で久々に投げるんで、たくさんのファンが見に来てくれると思う。そこでいい投球をして、チームが勝って、ファンに喜んで帰ってもらえるように頑張りたい」これからも一つでも多く勝ちを積み重ねる。優勝を達成する瞬間まで、青柳は歩みを止めない。(織原祥平)

◆青柳晃洋は令和の『ピッチャー版ノムさん』やでー!! まずは球団史上初めて、ドラフト5位より下位入団での2桁勝利、オメデトウ!! 「アホかア!! 草野球以下やんけー!!」 「ピッチャーゴロを一塁に悪送球しとったら、そりゃ、ストライクも入らんわなア!!」 決して誇張しているわけではなく4、5年前の青柳はマジでひどかった!! 投球がボールになるどころか、打者の背中をはるかに通り越して捕手が捕れないわ、ピッチャーゴロで一塁悪送球あり! その不器用(?)な投手が2桁勝利。かつて南海にブルペン捕手の扱いで入団して研究に研究を重ね、大選手となった野村克也さんのように「技術+考える力」が青柳にはあったのだ!! 名遊撃手だった阪神OBの吉田義男氏はその流れるようなプレーから『今牛若丸』と呼ばれたけど、青柳晃洋は『今投手版・野村克也』となったのだ!! 目のこえたプロ野球ファンをうならせる投球と虎の勝利に乾杯やー!! 全国の虎党の皆さん、今は会社や私生活で駄目でも5、6年先に青柳にならなきゃ虎党として恥ずかしいぜー!!

◆パンチ力が魅力のリードオフマンが豪快なアーチを描いてくれました。近本が24日のDeNA戦(京セラ)で今季8号をマーク。残り49試合。プロ3年目のシーズンで自身初の2桁本塁打が現実味を帯びてきています。 年末年始、タイガースの選手に、サンスポ独自の目標を立ててもらう「猛虎のお約束」という企画取材をお願いしました。スムーズにいくようにと、思いつく限りの目標をリスト化して、近本へ。リストのなかには、もちろん「2桁本塁打」という目標も入っていました。 一つ一つじっくりと熟考してくれた姿がものすごく印象に残っています。ただ、近本が選んだのはリストになかった「100得点」でした。「どれだけ出ても出塁しても点につながらなかったら意味がない」。とことんこだわる得点数。現在は62得点と順調に数を伸ばしています。 猛虎のお約束は達成できなければ、ファンへ私物をもらうのが恒例となっていますが...。虎党への一番のプレゼントは、近本が100得点してリーグ優勝を果たすこと(だと勝手に思っています)。残り試合でホームランも得点もじゃんじゃん稼いでいってください。(原田遼太郎)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
54373 0.593
(↑0.004)
-
(-)
49385
(+8)
339
(+2)
96
(+3)
81
(-)
0.252
(↑0.001
3.290
(↑0.02)
2
(-)
巨人
483511 0.578
(↑0.005)
2
(-)
49387
(+3)
343
(+1)
124
(+3)
52
(-)
0.250
(-)
3.430
(↑0.03)
3
(-)
ヤクルト
46349 0.575
(↑0.005)
2.5
(-)
54399
(+2)
351
(+1)
94
(-)
55
(-)
0.257
(-)
3.680
(↑0.03)
4
(-)
中日
364812 0.429
(↓0.005)
14.5
(↓1)
47274
(+1)
316
(+2)
52
(-)
50
(-)
0.237
(↓0.001)
3.200
(↑0.01)
5
(-)
DeNA
344812 0.415
(↓0.005)
15.5
(↓1)
49373
(+2)
437
(+8)
92
(-)
21
(-)
0.259
(-)
4.440
(↓0.04)
6
(-)
広島
334810 0.407
(↓0.006)
16
(↓1)
52322
(+1)
386
(+3)
63
(-)
45
(+1)
0.257
(↓0.001)
3.890
(↑0.01)