巨人(☆3対1★)広島 =リーグ戦15回戦(2021.08.24)・東京ドーム=
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広島
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巨人
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勝利投手:メルセデス(7勝1敗0S)
(セーブ:ビエイラ(0勝0敗13S))
敗戦投手:森下 暢仁(6勝6敗0S)

本塁打
【巨人】坂本 工宜(13号・3回裏ソロ),大城 卓三(10号・4回裏ソロ),大城 卓三(11号・7回裏ソロ)

  DAZN
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◆巨人は3回裏、坂本のソロで先制に成功する。同点とされた直後の4回に大城のソロで勝ち越すと、7回には大城の2打席連続となるソロが飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・メルセデスが7回1失点の力投で今季7勝目。敗れた広島は、打線が1得点と振るわなかった。

◆広島鈴木誠也外野手(27)が巨人メルセデスと今季初対戦。 両者の対戦成績は18年に5打数2安打、19年に12打数5安打、20年に5打数2安打で、通算では22打数9安打、3本塁打、打率4割9厘。今季も得意相手から安打を打つか。

◆巨人坂本勇人内野手(32)が、広島森下との東京五輪日本代表対決で先制のソロを放った。 0-0で迎えた3回1死、1ストライクからの118キロのカーブを左翼席に運んだ。 「(カーブに)タイミングは外されましたが、我慢してうまく打つことができました。CC(メルセデス)を援護できるように頑張ります」 ダイヤモンド1周後、ベンチ前で迎えるチームメートに向かって、みこしをかつぐようなジェスチャーを見せながら、笑顔でベンチに戻った。

◆巨人坂本勇人内野手が、広島森下との東京五輪日本代表対決で先制の13号ソロを放った。 0-0で迎えた3回1死、1ストライクから118キロのカーブを「タイミングは外されましたが、我慢してうまく打つことができました」と、左翼席にたたき込んだ。自身通算890打点目で、松井秀喜を抜き、巨人歴代では単独7位に浮上。ダイヤモンド1周後は「わっしょいパフォーマンス」で盛り上げた。 キャプテンの1発に続いたのは、大城卓三捕手だった。同点に追いつかれた直後の4回2死。広島森下の150キロの直球を中堅バックスクリーン左にぶち込んだ。自身初の2ケタアーチを達成。「CC(メルセデス)のために打ちました。強く振れましたね」とチーム一丸で戦う「わっしょいベースボール」を体現した。大城は1点リードの7回1死にも、2打席連発となる11号ソロを放った。

◆巨人大城卓三捕手(28)が、広島森下から2打席連続アーチを決めて先発メルセデスを援護した。 1-1で迎えた4回2死、150キロの直球を中堅バックスクリーン左へ。勝ち越しの10号ソロを放ち、自身初の2ケタ本塁打を達成し「CC(メルセデス)のために打ちました!強く振れましたね!守りも頑張ります!」とコメント。ベンチ前で迎えるチームメートに向かって、みこしをかつぐようなジェスチャーを見せながら、ウィーラーとは力強いハイタッチで喜んだ。 2発目は7回1死、135キロの変化球を振り抜き、右翼席へ運んだ。

◆巨人が「わっしょいベースボール」で広島に勝利し、試合後のグラウンドに"ジャイアンツみこし"が登場した。 この日、お立ち台に上がったメルセデス、大城がかつぎ、ガッツポーズで記念撮影に応じた。大城は「(みこしをかついだのは)初めてですね。いい思い出になりました」と笑顔で話した。

◆巨人は3回1死、坂本が広島森下から13号ソロを放って先制。先発メルセデスは3回まで1安打3奪三振で無失点。 広島は4回1死満塁、内野ゴロ間に同点に追い付く。巨人はその裏、大城がバックスクリーン左に10号ソロを放った。 巨人は7回に大城の2打席連続アーチで加点し、連敗を2でストップ。先発メルセデスは7回1失点で7勝目。広島は2連敗。

◆ドミニカ共和国代表として東京オリンピック(五輪)銅メダルの巨人クリストファー・クリソストモ・メルセデス投手が、広島森下とのメダリスト同士の投手戦を制した。 好テンポで緊張感ある投げ合いが続いたが「最後まで攻める、絶対に抑えるんだという気持ちで投げた」と7回3安打1失点で7勝目を挙げ、自身5連勝。「お互いに力を出し切っていい試合ができて巨人が勝ててよかった。ワッショイ」と喜び、原監督からは「非常に成長は頼もしい」と称賛された。

◆広島打線は先発森下を援護できず、20イニング連続適時打なしとなった。 4回に併殺崩れで同点に追いつくも、1点止まり。連打も長打も出ず、終盤の好機でもあと1本が出なかった。佐々岡監督は「ずっと単打は出るけど、なかなかつながっていかない。相手みたいにホームランで点が入るのが一番で、なかなか長打も見込めないので」と得点力不足を嘆いた。

◆広島は散発4安打の中、1番野間峻祥外野手が4戦連続複数安打と気を吐いた。 1回は二塁内野安打で出塁し、4回は四球を選んでホームを踏んだ。8回はこの日2本目の内野安打を放ち、二盗も決めた。好調を維持し、打率は2割9分7厘にまで上昇。「チームは負けているし、チームが勝てるように、必死になって1打席1打席を頑張っていきたい」。敗戦に、笑顔はなかった。

◆広島森下暢仁投手(23)が7回3失点と粘投も、打線の援護に恵まれず6敗目を喫した。 3回に坂本、4、7回の大城とソロ3発に泣いた。「よくなかった。最後の1発はいらなかった」。昨季は18試合の登板で計6被弾だったのに対し、今季は15試合で2倍の12被弾と「1発病」に苦しんでいる。佐々岡真司監督(53)は「相手に研究されている中で、甘いボールをしっかり仕留められている。もったいない」と嘆いた。東京五輪後の登板2試合で自身2連敗。チームも2連敗で借金は15まで膨らんだ。

◆広島森下暢仁投手(23)が、巨人戦で7回3失点と粘投も、6敗目を喫した。3回に坂本、4、7回の大城とソロ3発に泣いた。12試合連続のクオリティースタート(QS、6回以上自責3以下)を達成するも、打線の援護に恵まれず、23歳ラスト登板を白星で飾ることができなかった。東京五輪後2試合の登板で自身2連敗。チームも2連敗で借金は15まで膨らんだ。森下が、思わず「あー!」と声を漏らし、両手を膝についた。3回1死走者なしから、坂本に甘く入ったカーブを捉えられ、バットを振り抜かれた。打球は左翼席へ着弾。東京五輪でともに金メダルをつかんだ侍ジャパンのチームメートに手痛い先制パンチを食らい、マウンド上でうなだれた。 悲劇は続いた。すぐ味方が同点に追いついたが、直後の4回2死。今度は大城に、バックスクリーン左へソロを浴びた。その後は、立ち上がりに制球に苦しんだチェンジアップを修正し、三振を積み重ねたが、7回1死から再び大城にチェンジアップを右翼席へ運ばれた。2打席連発ソロを打たれ「最後の1発はいらなかった」とうめいた。くしくも前回巨人と対戦した5月3日の試合と同じ、ソロ3被弾の7回3失点。またも1発攻勢に屈した。 2年目は「1発病」に苦しんでいる。昨季は18試合の登板で計6被弾だったのに対し、今季は15試合で2倍の12被弾。佐々岡監督はこの日の3発を「相手に研究されている中で、コントロールの甘さ。甘いボールをファウルではなくて、しっかりと本塁打を打たれている。もったいない」と嘆いた。 ただ、先発としての役割は果たした。12試合連続のQSを達成。ゲームメーク力は突出していても、打線の援護に恵まれない。「自分も点を取られているので。1点を守り切れていない。(今日も)本塁打3本打たれているので。映像を見て、またイチからやっていきます」と悔しさをにじませ、言葉を振り絞った。 25日で24歳。この日が23歳ラストの登板だった。登板に向けて「いい終わり方ができたらいいですね」と語っていたが、悔しさが残った。誕生日後の最初の登板は、必ず白星で飾る。【古財稜明】

◆「強打の捕手」が、真価を発揮した。巨人大城卓三捕手(28)が、広島森下から2打席連続アーチを放ち、チームの連敗を2で止めた。 同点の4回2死、バックスクリーン左へ勝ち越しの10号ソロを放ち、自身初の2ケタ本塁打を達成。7回1死にも右翼席へ11号ソロを運んだ。「1つ、目標にしてたところなので、達成できて、うれしく思います」と充実感に浸った。 原監督でさえも、形容する言葉を思案する魅力がある。「すごく大きな潜在能力を持った選手」と認めつつ「そうじゃなく見えるところが彼流。常に『なんくるないさ』という感じで野球に取り組んでいるのが、時に強さに見えて、時に欲のなさに見える」と出身地の沖縄の言葉を引用しながら説明。好投手の森下でも心はブレず、自身初の1試合2発をマークした。 ストロングポイントの「強打」に、今季は守備面での成長も数字に表れる。盗塁阻止率はリーグトップの4割3分2厘。ワンバウンドの処理、リードも地道に研究する姿に、指揮官は「『なんくるないさ』のもうちょっと緻密になった状態の言葉って何かあるのかな? 1歩2歩成長している(という意味の)言葉があれば、使いたいなと思いますね」と笑顔で評した。 23日に原監督も見守る中で行った休日返上の打撃練習の成果を示した。ソロ3発を助っ人リレーで守る「わっしょいベースボール」で首位阪神と2差の2位をキープ。お立ち台後、グラウンドに初登場したみこしをメルセデスとかついだ大城は「(みこしは)初めてですね。いい思い出です」と夏の思い出に新たなページを加えた。【久保賢吾】

◆セ・リーグ2位巨人と最下位の広島が対戦。先発は巨人がメルセデス、広島は森下暢仁。 巨人は3回1死、坂本が広島森下から13号ソロを放って先制。先発メルセデスは3回まで1安打3奪三振で無失点。広島は4回1死満塁、内野ゴロの間に同点に追い付いたが、巨人がその裏、大城がバックスクリーン左に10号ソロを放って勝ち越した。7回にも大城の2打席連続アーチで加点し、連敗を2でストップ。先発メルセデスは7回1失点で7勝目。5番一塁でスタメン出場した中田は3打数1安打2三振だった。広島は2連敗。

◆巨人が3アーチで広島森下を攻略し、連敗を2で止めた。 3回1死、坂本勇人内野手(32)がカーブをうまくとらえて左翼席へ13号先制ソロ。4回1死満塁からの一ゴロで追いつかれたその裏、大城卓三捕手(28)がバックスクリーン左に自身初の2ケタ到達となる10号決勝ソロ。7回には大城が初の2打席連続アーチでダメ押しした。 先発のクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(27)はテンポのいい投球で7回104球、3安打1失点で7勝目。ドミニカ共和国代表として銅メダルを獲得した左腕が、森下との東京五輪メダリスト同士の投手戦を制し、自身5連勝を飾った。 試合後、原辰徳監督(63)の主な一問一答は以下の通り。 ? -メルセデスが7回1失点 「自分のリズムでテンポ良く投げてくれた。ボールも非常に走ってましたし、安定感があったと思います」 -ここ5試合で全て5回以上で1失点以内 「本当に昨年、早めに手術(昨年10月に左肘のクリーニング手術)をして、それも良かったんだなあと思いますし、オリンピックも自信になったのではないでしょうか。国を背負った状態で戦えたというね。ジャイアンツにとって非常にC.C.(メルセデス)の成長は頼もしいですね」 -大城が2本塁打 「昨日(23日)も炎天下の中、(若手野手の休日返上練習で)人一倍振り込んでましたし。冗談で『休みはない方がいいな』と言ったら、苦笑いをしてましたけど。やっぱり、いいものが出たと思います」 -大城は2打席連続も1試合2本の本塁打もシーズン2桁本塁打も初めて 「すごく大きな潜在能力を持っている選手だと思いますよ。しかし、そうじゃなく見えるというところが彼の、常に『なんくるないさ』(大城の出身地・沖縄の方言で『なんとかなるさ』の意)という感じで野球に取り組んでいるのが時に強さにも見えて、時に欲のなさに見えるケースがあるのでね。『なんくるないさ』が、いい結果が今日は出ましたね。いい方を、どんどん伸ばしてもらいたい」 -昨年から捕手一本。成長点は 「ワンバウンドの捕球とか盗塁阻止率とか、そういうことも含め、リード面は一生懸命、自分で研究しながらやっていますしね。沖縄の言葉で『なんくるないさ』のもうちょっと緻密になった状態の言葉って、何かあるのかな? 先に一歩二歩、成長している(という意味の)言葉があれば使いたいなと思いますね。しかし、毎日毎日が勝負。僕の大学(東海大)、高校(東海大相模)の後輩でもあり、あえて彼には厳しく接してしまうというところも苦にせずに、ただ単に『なんくるないさ』だけじゃなくて、栄養にしてくれていると思いますね」 -25日の広島戦はプロ初勝利を目指す直江が先発 「なかなか、絡みという点でね、うまくいってないものですから。何とか打線が彼を育てるというかね、そういうゲームになればなあと思ってますね」

◆巨人・大城卓三捕手(28)が勝ち越し10号ソロを放った。 1-1と追いつかれた直後の四回2死無走で広島・森下が投じた150キロの直球を捉え、バックスクリーン左まで運んだ。 昨季の自己最多9本塁打を超え、プロ4年目で自身初の2桁本塁打に到達した。

◆巨人は1―1に追い付かれた四回に大城が4年目で初となる10号本塁打を放って1点を勝ち越すと七回に2打席連続となるソロを放った。メルセデスが7回1失点で7勝目、ビエイラが13セーブ目。広島は森下が一発攻勢に沈んだ。

◆広島の森下は117球を投げて七回まで力投したものの、3本塁打による3失点で6敗目を喫した。三回に坂本に浮いたカーブを左越えに運ばれ、四、七回は大城に2打席連続で痛打された。「良くなかった。最後の一本はいらなかった」と悔しさをにじませた。 前回5月3日の対戦でも坂本らにソロ3発を浴びて敗戦投手になっていた。今季は15試合に登板して被本塁打は12本。巨人戦2試合だけでその半分を打たれていることになる。「映像を見て、また一からやっていく」と雪辱を期した。

◆巨人が連敗を2で止めた。三回に坂本の13号ソロで先制し、大城が四、七回に2打席連発となる10号ソロ、11号ソロを放って加点。大城は自身初の2桁本塁打を達成した。投げてはメルセデスが7回1失点の好投で7勝目。原辰徳監督(63)が振り返る。 ――坂本の先制ソロが大きかった 「3点だから全て貴重ですよ。それを1点に守ってという所でね」 ――大城が2発 「昨日も(休日返上練習で)炎天下の中、人一倍振り込んでましたし。冗談で『休みはない方がいいな』と言ったら苦笑いをしていましたけど。やっぱり、いいものが出たと思います」 ――1試合2本の本塁打もシーズン2桁本塁打も初めて 「大城は非常につかみどころがないというかね。すごく大きな潜在能力を持っている選手だと思いますよ。しかし、そうじゃなく見えるというところが彼流の、常に『なんくるないさ』という感じでね。野球に取り組んでいるのが時に強さにも見えて、時にまあ、欲のなさに見えるというかね。逆にその『なんくるないさ』が、いい結果が今日は出ましたね」 ――去年から捕手一本。成長点は 「ワンバウンドの捕球とか、盗塁阻止率とか、そういうことも含め、リード面は一生懸命、自分で研究しながらやっていますね。少し、沖縄の言葉でなんくるないさのもうちょっと緻密な、緻密になった状態の言葉って何かあるのかな(笑)。ちょっと、先に1歩2歩成長している言葉があれば使いたいなと思いますね。まあ、しかし、毎日毎日が勝負ですね。特に僕の大学、高校の後輩でもあり、あえて彼には厳しく接してしまうというところ。それも苦にせずに、ただ単に『なんくるないさ』だけじゃなくて栄養にしてくれていると思いますね」 ――23日は休日練習に大城選手も参加した。監督のメッセージは 「若い、これからの世代はしっかり練習しようなと。非常に意義のある練習ができたと思いますよ」 広島に勝利し、坂本勇人(右)を労う巨人・原辰徳監督=東京ドーム(撮影・福島範和) ――メルセデスが7回を1失点 「自分のリズムでテンポ良く投げてくれた。ボールも非常に走ってましたし、安定感があった。昨年、早めに手術をしてたのも良かったんだなと思います。オリンピックも自信になったのではないでしょうか。国を背負った状態で戦えたというね。ジャイアンツにとって非常にCCの成長は頼もしいですね」

◆セ・リーグ2位の巨人は24日、広島15回戦(東京ドーム)に3―1で勝ち、連敗を2で止めた。大城卓三捕手(28)が1―1の四回に決勝の10号ソロを放ち、巨人の捕手としては阿部慎之助以来となる2桁本塁打を記録。七回には11号ソロで自身初の2打席連発も達成した。坂本勇人内野手(32)は三回、東京五輪でともに戦った森下暢仁投手(23)から先制の13号ソロを放った。 日本列島を沸かせた〝金メダル侍〟の対決は、坂本に軍配が上がった。三回、森下のカーブが高めに浮いたのを逃さず、左翼席へほうり込んだ。 「タイミングは外されましたが、我慢してうまく打つことができました」 先制の13号ソロ。昨季新人王の右腕とは東京五輪で共闘した。「チームメートとして戦い、(森下が)いい投手だと再度実感しました。何度も対戦することになるので、いい対決ができるように、負けないように」。若き右腕の力を間近で再確認したからこそ、坂本も燃えていた。 この一発で通算890打点となり、松井秀喜を抜く球団単独7位となった。今季は故障離脱もあって25打点だが、プロ15年で積み上げた数字は、レジェンドたちの記録の間で戦う坂本のすごさを物語っている。(谷川直之)

◆「なんくるないさ」が大城流! セ・リーグ2位の巨人は24日、広島15回戦(東京ドーム)に3―1で勝ち、連敗を2で止めた。大城卓三捕手(28)が1―1の四回に決勝の10号ソロを放ち、巨人の捕手としては阿部慎之助以来となる2桁本塁打を記録。七回には11号ソロで自身初の2打席連発も達成した。坂本勇人内野手(32)は三回、東京五輪でともに戦った森下暢仁投手(23)から先制の13号ソロを放った。 ほうり投げたバットが華麗に宙を舞う。大城は手応え十分の当たりに柵越えを確信した。1-1に追いつかれた直後の四回。4年目で初の2桁到達となる10号ソロは、貴重な決勝弾となった。 「久しぶりにいい感触の本塁打を打てた。目標としていたところなので達成できてうれしい」 森下が投じた150キロの直球を捉え、バックスクリーン左に運んだ。七回にも森下から、こちらも自身初の2打席連発となる11号ソロを右越えに放ち、3安打2打点の躍動だ。好リードと合わせ、先発のメルセデスに7勝目をプレゼント。試合後は球団お手製のみこしをバッテリーで担ぎ、満面の笑みを見せた。巨人では、現2軍監督の阿部慎之助が2001年から18年まで毎年2桁本塁打をマーク。球界を見渡しても貴重な「打てる捕手」の後継者が求められてきた。昨季9本塁打の大城が今季は出番を増やし、ついに阿部以来の〝大台〟に乗せた。その成長ぶりを、東海大相模高と東海大の大先輩でもある原監督が、独特の言い回しでほめた。「大きな潜在能力を持っている。しかし、そうじゃなく見えるのが彼流。常に『なんくるないさ』という感じで、野球に取り組んでいるのが、時に強さにも見えて、時に欲のなさにも見える」沖縄出身で、おっとりした性格の大城の魅力を表現した。さらに「リード面は一生懸命自分で研究しながらやっている。『なんくるないさ』がもうちょっと緻密になった状態の言葉って、何かあるのかな。あれば使いたい」と目を細めた。前日23日には原監督もジャイアンツ球場に足を運び、大城ら若手野手陣に休日返上で打撃練習を命じた。指揮官は「冗談で『休みはない方がいいな』と言ったら(大城が)苦笑いをしていました」と明かしたが、効果はてきめんだった。首位・阪神との差は2ゲームのままだが、連敗中だった悪い流れを断ち切る勝利。逆転Vを狙う後半戦は、強打の大城がいれば、なんくるないさ~。(樋口航)

◆絶好の機会だったのに、ね。7回1失点のメルセデス。エモトにいわせれば、巨人ベンチは尻をたたいてでも、完投させるべきだったよ。 相手は最下位に沈み、得点力もリーグワースト2位の広島。幸いなことに、巨人にはソロ本塁打が3本出て、3-1とリード。メルセデスの投球数も104。あそこで交代させたら、投手陣全体のレベルアップも、ままならないよ。 現状で、チームで最もよい先発はメルセデス。他の投手からすれば、まずはメルセデスの内容と成績が、目指す〝基準〟となる。そういう存在の投手が6回や、せいぜい7回でお役御免。他の先発はどう感じる? 自分もそのあたりでいいや...となるのが、人の常だろう。そして、その意識でいると、実際には4~5回しか持たない。そんなことでは、いつまでたっても強靱(きょうじん)な先発は出てこない。ベンチのやりくりリレーに頼るだけになってしまう。 だからこそ、メルセデスを完投させることで、他の先発が追随し、全体の士気も高まるはず、と考えたわけだ。 阪神との優勝争いも、最後は投手力勝負になるとみている。ペナントレースの残りは、まだ3分の1もある。先発陣の能力アップは、至上命題だよ。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
54373 0.593
(↑0.004)
-
(-)
49385
(+8)
339
(+2)
96
(+3)
81
(-)
0.252
(↑0.001)
3.290
(↑0.02)
2
(-)
巨人
483511 0.578
(↑0.005)
2
(-)
49387
(+3)
343
(+1)
124
(+3)
52
(-)
0.250
(-)
3.430
(↑0.03)
3
(-)
ヤクルト
46349 0.575
(↑0.005)
2.5
(-)
54399
(+2)
351
(+1)
94
(-)
55
(-)
0.257
(-)
3.680
(↑0.03)
4
(-)
中日
364812 0.429
(↓0.005)
14.5
(↓1)
47274
(+1)
316
(+2)
52
(-)
50
(-)
0.237
(↓0.001)
3.200
(↑0.01)
5
(-)
DeNA
344812 0.415
(↓0.005)
15.5
(↓1)
49373
(+2)
437
(+8)
92
(-)
21
(-)
0.259
(-)
4.440
(↓0.04)
6
(-)
広島
334810 0.407
(↓0.006)
16
(↓1)
52322
(+1)
386
(+3)
63
(-)
45
(+1)
0.257
(↓0.001)
3.890
(↑0.01)