ソフトバンク(☆4対2★)ロッテ =リーグ戦16回戦(2021.08.22)・福岡PayPayドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ロッテ
0010100002510
ソフトバンク
00011002X4701
勝利投手:笠谷 俊介(2勝2敗0S)
(セーブ:板東 湧梧(0勝1敗1S))
敗戦投手:ハーマン(0勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】栗原 陵矢(12号・4回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ソフトバンク戦チケット予約 ロッテ戦チケット予約
◆ソフトバンクが接戦を制した。ソフトバンクは1点ビハインドの5回裏、柳田の犠飛で同点とする。そのまま迎えた8回には、代打・松田が2点適時二塁打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、6番手・笠谷が今季2勝目。敗れたロッテは、5番手・ハーマンが誤算だった。

◆ロッテのエンニー・ロメロ投手(30)が日本球界復帰初登板。 ロメロは中日に2年間在籍したが、中日時代の初登板は19年4月4日広島戦で、6回を3安打、無失点に抑えて勝利投手。ロッテでも初登板を白星で飾れるか。

◆ロッテが先手を取った。3回無死一塁から藤原の左中間二塁打で1点を先制。先発ロメロは3回まで2安打無失点投球。 ソフトバンクは4回に栗原の12号ソロで同点とした。5回に1点を勝ち越されたが、すかさず5回裏に柳田の犠飛で追いついた。 ソフトバンクは8回、2点を挙げ勝負を決めた。チームは2連敗でストップ。笠谷が2勝目、板東がプロ初セーブを挙げた。

◆ロッテの新外国人左腕、エンニー・ロメロ投手(30)が入団後初先発した。5回途中2失点で降板し、初勝利はならなかった。 初回からボール先行となったが要所は力で押し、3回まで無失点でしのいだ。4回に先頭の栗原に同点12号ソロを浴び、その後3四球で1死満塁のピンチを迎えるも、併殺打に切った。 味方が5回に勝ち越したが、その裏に柳田の犠飛で同点とされ、栗原に右中間二塁打を打たれたところで交代になった。球団広報を通じて「今日の投球は良くも悪くもなかった。自分の100%の力を出したが、結果はついてこなかった。次の登板に向けてしっかり良い準備をしていきたい」とコメントを寄せた。 昨季までは中日でプレー。今季はメキシカンリーグでプレーし、ロッテが6月中旬に獲得を発表していた。自慢の直球はこの日は150キロ前後をマークし、最速でも155キロに達した。一方で投球91球のうち42球がボール球になるなど、課題を残した。次回も中6日の先発になる見込みだ。

◆ロッテ藤原恭大外野手(21)が中断期間を挟んで15試合連続安打と好調だ。 この日は3回、左中間への先制適時二塁打。第1打席は空振り三振に倒れたが「直球に差し込まれてしまったので遅れないように心がけて」とスチュアートの155キロを強いライナーで打ち返した。7月上旬の再昇格時点で1割8分3厘だった打率は、2割8分2厘まで上がっている。

◆ソフトバンク松田宣浩内野手(38)が、09年以来自身12年ぶりの代打安打で接戦にけりをつけた。同点の8回2死一、二塁という絶好機でロッテ・ハーマンの初球を強振。左越えの2点二塁打とし試合を決めた。連敗を2でストップし、無観客のお立ち台で「自分らしい打球になったと思います」と胸を張った。 不動のサードとして長年レギュラーを張り、14年から20年までは球団2位の815試合に連続出場していた鉄人。代打での出場自体も10年から19年の間は1試合もなかった。今季は打撃の状態がなかなか上がらず、ベンチスタートの試合も増えている。それでも「まずは練習まではしっかりやって、試合10分前のルーティンは出るときも出ないときもやる。そのあとは出番に備える。与えられたところでやるだけなので、変わりはない」と変わらぬ姿勢で、常に準備をしてきた。 ベンチでの姿も変わらない。スタメンであろうがなかろうが、若手よりも声を出して盛り上げる。「ユニホームを着ている以上悔しいというか、出続けたいというのが野球選手というか、人間やと思うんですけど。チームの勝ちというのが一番上に来るのでね」。勝利のために何ができるか、現状のベストを尽くし続ける。 悩めるベテランの一打に工藤監督も「元来、彼は勢いに乗っていくというか、お祭り男的な部分がある選手。これをきっかけに盛り上げてもらえたら」。首位オリックスとのゲーム差も4・5に縮め、3位ロッテとは0・5差。浮上につながる大きな1勝となった。【山本大地】

◆ソフトバンクは8回に代打松田が決勝打を放ち、連敗を2でストップ。試合後の工藤公康監督(58)の一問一答は以下の通り。 -連敗ストップ 工藤監督 投手をつないでというのは考えていたんですけどね、スチュワート投手もよく4回1点で粘りましたし、その後の投手も1点で、よく頑張ってくれた。 -笠谷が好救援 工藤監督 しっかりカウントも取れて球の力もあったし、低めに集められていた。ああいう投球をすれば常にいい投球につながる。彼自身の自信にもつながると思うので、良かったと思います。 -板東は初セーブ 工藤監督 プレッシャーもかかるかなと思ったんですけどね、2点取ってくれましたんで少しは楽に投げられたかなと思いますけど。9回を締める特別なプレッシャーもかかるでしょうから、その中でよく投げてくれたと思います。 -代打松田が決勝打 工藤監督 いや、もう本当、初球から行ってくれたのが一番大きいかなと思います。ああやって初球からたたける、自分の打撃ができるのが彼の持ち味。今日をきっかけに打撃が復調して活躍してほしいなと思います。 -1勝するのは大変 工藤監督 へへへへへ、そうですね。でもよくスチュワートも4回まででしたけど1失点でね。この間よりばらつきは多かったみたいですけど、(甲斐)拓也もいろんなボールを使いながらやってくれた。また次につながるかなと思う。 -笠谷は2番手ではなく、7回から 工藤監督 後ろにもってきたというのは、5回は津森、嘉弥真、あの辺を使ってランナーがいるところでまずはしっかり抑えて、回頭から笠谷ということも考えたりしていたんですけど。このところ(高橋)礼も投げていなかったりもあったので、試したいと思ったんですけど。久しぶりというのもあってうまくいかなかったんですけど。それでもその後しっかり抑えてくれたのは良かったと思います。 -決勝打の場面、代打を松田に託した 工藤監督 明石君か松田君かどっちかというところだったんですけど。最初はちょっと守りのことも考えていたみたいなんですけど、最終的にはあそこにキャッチャーを入れようと。あそこで初球から打っていけたのは大きいと思いますよ。 -ベンチスタートも増えた 工藤監督 最初から出たときにああいう積極性というかね。逆方向に打つのも悪いと思っているわけではないんですけど、本人とも話しているのは「とにかく初球から甘い球を打ちに行け」と。ホームランを打つくらいのつもりで行ったらいいんじゃないのと、最近は常々話はしているというのもありましたし。とにかくベンチを盛りあげてほしいと、出ているときも出ていないときもと伝えていましたので。ベンチでも声が出ていましたし、本人が一番ホッとしているんじゃないですかね。 -松田が打つとチームも盛り上がる 工藤監督 盛り上がりも違いますね。元来、彼は勢いに乗っていくというか、お祭り男的な部分がある選手なので。これをきっかけに、お祭り男として盛りあげてもらえたらなと思います。 -前日の走塁ミスの周東が盗塁 工藤監督 彼はミスをしたとしてもね、へこたれないで乗り越えていかないといけない選手だと思いますので。使うところは使う。例えミスがあったからといって使わないという選択肢はうちにはないです。どんどん使っていきます。 -大きな1勝 工藤監督 ここで3つ負けるわけにはいかなかったですからね。そういう緊張感は今日の試合にはあったかなと思います。そういう中で100パーセントの力を発揮するというのは難しいことだと思うんですけど、今までの経験が生きたゲームだったかなと思います。

◆3年目のソフトバンク板東湧梧投手(25)がプロ初セーブを挙げた。 2点リードの9回に登板し先頭藤岡を二ゴロ。代打安田には左前に運ばれたが2死後に代走和田が二盗を試みリプレー検証でアウトとなってゲームセット。10球で試合を締めた。「9回のマウンドはいつも以上に緊張しました。普段通りの自分の投球を心がけました」。後半戦は5試合に登板し2安打無失点。初の「大役」にもポーカーフェースで投げ込んだ。「(捕手の)高谷さんに助けてもらい、本当に感謝です。次の登板でも頑張ります」と白い歯をこぼした。

◆BC・茨城から新加入のソフトバンク・アルバレス外野手がNPB初安打を放った。 6回1死でロッテ小野から、詰まりながらも中前に運び「時間はかかってしまったが、初ヒットが出てうれしい。ボールの見え方も悪くなかったし、自分を信じて取り組んでいたよ」。移籍後18打席目で待望の快音となり、ベンチでは同じキューバ出身のデスパイネから記念ボールを送られ、両手を広げて喜んでいた。

◆思わぬところから「救世主」は現れるものだ。ソフトバンク笠谷が窮地のチームに大きな白星を呼び込んだ。 2-2の同点で迎えた7回、6番手でマウンドに上がった。先頭藤原を自慢のナックルカーブで空振り三振。続く中村奨はカウント2-2と追い込んで134キロのチェンジアップ。バットは空を切った。4番レアードは投ゴロ。きっちり3人でロッテの「ラッキー7」を封じ込んだ。8回も3人で締め2回パーフェクト投球。6回まで3者凡退に抑えたのは4回の1度だけ。終盤で崩れ連敗を喫した「負の流れ」をピシャリと断ち切り、松田の決勝2点打で白星を手にした。 「1軍に残してもらって。(登板の)間隔があいたので自分にプレッシャーをかけて。緊張感を持って投げたのがよかった」。1軍マウンドは5月27日の中日戦(バンテリンドーム)以来、約3カ月ぶり。後半戦スタートから出場登録はされたものの、足踏みの原因も招いていた。7月27日のエキシビションマッチのDeNA戦(ペイペイドーム)で先発登板。5回途中2失点と好投しながら、本塁ベースカバーで左人さし指を負傷。後半戦の先発ローテ入りから漏れてしまった。「みんな頑張っていたし、何とかしたいと思った。0点で抑えられてよかった」。先発調整を続けながらチームに同行。この日、岩崎と入れ替わる形でベンチ入り。25球の圧巻投球でチームに漂い始めた「暗雲」も振り払った。 もちろん、先発ローテ入りの気持ちは忘れていない。後半戦2度の先発マウンドに上がったスチュワートにも負けるつもりはない。「本当ならボクが(先発で)投げて結果を出したかった。これから力になりたい」。7年目のサウスポーは言葉に力を込めた。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンク・工藤公康監督(58)が試合前に代表取材に応じた。21日のウエスタン・阪神戦(タマホーム筑後)で復帰登板した森唯斗投手(29)について「映像は見ていないですけど。本人のコメントにもありましたけど、投げられたのが一番だと思いますよ」と話した。 森は先発登板して1回1安打無失点。5月に「左肘関節滑液包切除術および洗浄、左肘頭掻爬術」を受け、たどり着いた復帰登板だった。逆転Vの鍵を握る後半戦。鷹の絶対的守護神が、復帰への一歩目を力強く踏み出した。 今後について工藤監督は「次投げる予定は聞いています。順調にいけばという話ですけど」と次回登板をすでに聞いていると明かした。その上で「待つしかない。体の変化も確認しないといけないし。本人がこれでいけるという感覚になってこないと。周りが見てどう思うのかという意見も大事だし、ただ試合で投げている姿だけでいいかというと、そうではないと思うので。森に関していえば、慎重になってしまう」と強調した。

◆ソフトバンクが競り勝った。1―2の五回に柳田の犠飛で追い付き、八回2死一、二塁で代打の松田が勝ち越しの2点二塁打を放った。好救援の笠谷が2勝目、板東はプロ初セーブ。ロッテは六回以降無得点で、連勝が3で止まった。

◆ソフトバンクは打線が集中力を見せて逆転勝利。試合後、工藤公康監督(58)が代表取材に応じた。 (会見場にあらわれ、開口一番) 「代打の切り札...!」 --3連戦はいずれも苦しい戦いだった 「投手をつないでと考えていた。スチュワート選手も4回1失点で粘りましたし、他の投手もそのあと1点でね。よくリリーフが頑張ってくれた」 --笠谷が2回無失点 「カウントも取れていたし、球の力もあった。低めに集められたし、ああいう投球をすればいいピッチングにつながり、彼自身の自信にもつながるので。続けてもらえたら」 --九回は板東が1回無失点でプロ初セーブ 「プレッシャーがかかるかなと思いましたけど、2点取ってくれたので。少しは楽に投げられたかなと思いますけど。九回を締めるのは特別なプレッシャーもかかるでしょうから。よく締めたと思います」 --決勝打は代打・松田 「初球からいってくれたのが一番大きいと思います。ああやってしっかりとたたける、自分の打撃ができるのが彼の持ち味。またきょうをきっかけに復調して活躍してほしいと思います」 --他の選択肢があった中で彼の勝負強さに期待した 「明石君か松田君がどっちかというところだった。あそこから初球から打てたのは大きいと思いますよ」 --実績あるベテランだけに今後も力を借りたい 「借りないといけないところは当然ある。ただ最初から出たときに、自分の打撃をすると。本人と話をしているのは、とにかく甘い球を初球から打ちにいけと。ホームランを狙うくらいのつもりでいったらいいんじゃないの、というのは最近話をしています。ベンチを盛り上げてほしいということも伝えていますので」 --松田の直前には代打・長谷川が申告敬遠。そこまで考えて、松田を送り出した 「はい。(松田)勝負だったんですけど、最終的に点が入らなかったとしても(九回は)1番からと。確実に柳田君に回るので。柳田君が出れば栗原君、そこまで考えて起用はしました」 --24日以降に向けて 「一戦一戦、やっていくしかない。みんなで力を合わせて、きょうみたいなゲームをできるように」

◆ロッテに加入したロメロが初登板に臨んだが、五回途中まで5安打2失点で降板した。2―1と勝ち越した直後の五回は柳田の犠飛で同点とされ、続く栗原に二塁打を浴びたところでマウンドを譲った。 2019年に中日で8勝を挙げた左腕。先発陣の層を厚くするために今季途中で加わった。球速150キロ台の直球など、持ち味も発揮した。次回も1軍で登板する方針で「しっかり良い準備をしていきたい」と切り替えていた。

◆ソフトバンク・松田宣浩内野手(38)が八回2死一、二塁で代打で登場。初球をとらえて左越えに2点打を放ち、これが決勝打となった。 「今の野球ってスピードが速くなってきている。1打席に甘い球が1球くるか、こないかとになってきているので。簡単に見逃すのももったいないと思ってので」 ロッテに接戦を演じながらも2連敗で迎えたこの日。首位・オリックスとのゲーム差を考えても絶対に落とせない一戦だった。2-2で迎えた八回、松田の一打でリードを奪うと、ベンチはもうお祭り騒ぎだ。お立ち台に立ち、無観客のスタンドに向かってマイクを握った。 後半戦7試合で先発から外れたのが3試合。悔しい日々にも「ユニホームを着ている以上はずっと出続けたいと思うのが野球選手。でも現状も踏まえて、前半戦じゃないので、後半戦なので。チームの勝ちが一番上にくる。与えられたところで自分の打球を飛ばしていけばいい」と胸を張った。逆転Vに向けて、きっかけになりそうな雄叫びだった。

◆ソフトバンクの笠谷が3月30日以来の2勝目を挙げた。6番手として七回から登板し、3三振を奪うなど2イニングを完璧に抑え勝利を呼び込んだ。「結果を残さないといけない中、いい緊張感を持ってできたことが良かった」と誇った。 今季は開幕の先発ローテーション入りしたが、期待に応えられず5月に2軍落ち。悔しさを糧に、ファームでは倉野投手統括コーチと二人三脚で技術力向上に励んできた。巡ってきたチャンスを生かし「倉野さんが親身になってくれた。1軍で結果を出し続けないといけない」と恩返しを誓った。

◆ソフトバンクの3年目、板東がプロ初セーブを挙げた。4―2の九回に登板し、安田に安打を許したが後続を抑えてリードを守った。「九回のマウンドはいつも以上に緊張した。自分の持っている以上のものは出ないので、普段通りの投球を心がけた」と、緊迫した場面でも冷静さを失わなかった。 徳島・鳴門高からJR東日本を経て2019年に加入した本格派右腕。5月から救援としてフル回転し、この日はベンチ入りしなかった岩崎に代わって抑え役を任された。これで11試合連続無失点。工藤監督は「特別なプレッシャーのある中でよく投げてくれた」とたたえた。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
473611 0.566
(↓0.007)
-
(-)
49386
(+3)
338
(+10)
88
(-)
30
(-)
0.253
(↓0.001)
3.360
(↓0.06)
2
(-)
楽天
443912 0.530
(↓0.007)
3
(-)
48365
(+1)
356
(+2)
76
(-)
33
(-)
0.245
(↓0.001)
3.590
(↑0.02)
3
(-)
ロッテ
413813 0.519
(↓0.007)
4
(-)
51419
(+2)
392
(+4)
87
(-)
80
(-)
0.252
(-)
4.030
(-)
4
(-)
ソフトバンク
413915 0.513
(↑0.007)
4.5
(↑1)
48374
(+4)
316
(+2)
83
(+1)
61
(+2)
0.250
(-)
3.200
(↑0.02)
5
(-)
西武
364315 0.456
(↑0.007)
9
(↑1)
49362
(+10)
387
(+3)
77
(+2)
65
(-)
0.246
(↑0.002)
3.960
(↑0.02)
6
(-)
日本ハム
314611 0.403
(↑0.008)
13
(↑1)
55259
(+2)
344
(+1)
49
(-)
44
(+1)
0.226
(-)
3.570
(↑0.03)