オリックス(★3対10☆)西武 =リーグ戦18回戦(2021.08.22)・京セラドーム大阪=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
西武
403100002101502
ORIX
0200000013510
勝利投手:與座 海人(1勝1敗0S)
敗戦投手:山﨑 福也(5勝7敗0S)

本塁打
【西武】中村 剛也(10号・1回表満塁),岸 潤一郎(7号・3回表3ラン)

  DAZN
チケットぴあ ORIX戦チケット予約 西武戦チケット予約
◆西武が快勝。西武は初回、中村のグランドスラムで幸先良く先制する。2点差に迫られた直後の3回表には、岸の3ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・與座が5回2失点と試合をつくり今季初勝利。敗れたオリックスは、投打ともに振るわなかった。

◆西武中村剛也内野手が通算22本目の満塁弾を放った。 1回に先頭からの3連打で無死満塁とし、迎えた第1打席。初球を捉え、左翼席へ10号満塁本塁打を運んだ。今季初のグランドスラムは、自身22本目。「打ったのはチェンジアップです。打ててよかったです!」と力強く振り返った。2年ぶりとなる2ケタ本塁打を、ここまで6連敗と苦渋を飲まされているオリックス戦で飾った。 満塁男が本領を発揮した。今季3打席あった満塁機では、1安打1犠飛と打率5割を誇っていたおかわり君。前日にリーグ最速で自力Vが消滅したばかりのチームを、窮地からよみがえらせるように1発で鼓舞した。3回には単打で出塁。4回には左翼線二塁打でこの試合5打点目をマークし、猛打賞を記録した。残り三塁打を打てば、プロ20年目にして初めてのサイクル安打達成となる。

◆金メダリストの言葉が、身に染みた。オリックス-西武18回戦は、大正製薬協賛の「ファイト イッパーツ! リポビタンデー」として開催され、04年アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずきさん(43)が始球式に登場した。サウスポーから投じ「練習より上手にできなかった。緊張していましたね。ちょっと悔しいです」と笑みを見せた。 「マラソンとは違うスポーツなんですけど...」と前置きした上で、首位を走るオリックスに対して「緊張感をずっと保つのは難しいと思うんです。しっかりONとOFFを切り替えて1ゲーム1ゲームを大切に頑張ってほしいなと思います」とエールを送った。野口さんは「1試合1試合、120%以上の気持ちで取り組んでいた」と現役時代の熱意も語っていた。 そして8月22日は野口さんにとって記念すべき日だった。「今日8月22日は17年前、金メダルを獲得した日なので(始球式に)すごく有り難いなと思いながら投げました。822をずっと覚えています」。アテネ五輪でつけたゼッケン2282をこの日もつけた。「ナンバーマジックというか。金メダルを取る前から、このゼッケンならいけるかもしれないと思ってました」。並んだ数字を見て吉兆だと思えるのは、日頃の猛練習で自信を深めたから。オリックスも残り50試合、ゴールに向かって1歩ずつ突き進む。【真柴健】

◆西武中村剛也内野手が通算22本目の満塁弾を放った。 ▼4番の中村が1回に満塁本塁打。自身が持つプロ野球記録を更新する、通算22本目の満塁弾となった(2位は巨人王の15本)。初回先頭から3者連続で出塁して4番打者が満塁本塁打を打つケースは珍しいが、中村にとっては09年4月30日ソフトバンク戦以来12年ぶり2度目。通算2度も記録したのは、88年6月9日ヤクルト戦、92年7月16日大洋戦でマークした原(巨人)に次ぎ史上2人目だ。

◆西武は初回、4番中村の10号満塁弾で先制。オリックスは2回に来田の適時打などで2点を返すも、西武岸が3回に7号3ラン。 西武は4回に中村の適時二塁打で1点を追加するなど、6回までに8得点。オリックスは4回から6回は無得点。 西武は9回に山田の適時打などで2点追加。西武与座は今季初勝利。2回で降板したオリックス山崎福は7敗目。

◆オリックスは連勝が4で止まり中嶋監督は「(初回に山崎福が)よーいどんで4点、(2回に)追いかけて(3回に増井が)すぐ3点...」と腕組みした。 2番手で起用した増井には「第2先発と思って行ったんですけど、変化球の精度があまり良くないのかな」とした。右太もも裏の違和感を訴えて4回の守備から交代したT-岡田には「それ(報告)があるから、早く行かせて」と心配そうだった。 ▽オリックス山崎福(先発し今季最短の2回6安打4失点)「早いイニングでマウンドを降りることになってしまい、申し訳ないということしかありません」

◆下手投げの西武与座海人投手が今季初勝利を収めた。味方の大量援護を受け、2回に2失点こそ許したものの、3回以降は立ち直り5回2安打2失点。昨年7月以来1年1カ月ぶりの白星を手にした。 与座は「今後はもっと1球1球の精度を高くしていかなくてはいけませんし、5回でマウンドを降りることになったのは反省。信頼を得られるようにやっていきたい」と話した。

◆西武岸潤一郎外野手(24)が、3回に7号3ランで突き放した。初回に中村の満塁弾で先制するも、2点差に詰めよられていた。 大きくリードを広げる1発に「打った瞬間は、ファウルになるかな...と思ったのですが、打球が切れなくて良かったです。追加点が取れて良かったです」と喜んだ。 母校の明徳義塾はこの日、甲子園2回戦でノースアジア大明桜(秋田)の風間球打投手(3年)を攻略して突破を果たした。「朝、宿舎を出る前もテレビでチェックしていました。いい投手相手に、このような試合をすることができてすごいと思います。僕が3年生の時よりも上に行っていますし、ここからも1戦必勝でやっていってほしい」と、後輩に負けじと活躍を誓った。

◆西武中継ぎの水上由伸投手(23)が、新人のデビューから14試合連続無失点で、パ・リーグ記録を更新した。 8回に登板し3者凡退に抑えた。育成5位で入団し、5月に支配下登録。6月のデビューから0を刻み続け、19年ソフトバンク甲斐野の記録を更新し「とてもうれしいです。内野ゴロや外野フライなどで3人に抑えることができていいリズムを作ることができた」と振り返った。 ▼ルーキー水上が初登板の6月11日中日戦から14試合連続無失点。2リーグ制後、新人のデビューからの連続無失点記録は今年の栗林(広島)がマークした22試合が最長だが、パ・リーグでは19年甲斐野(ソフトバンク)の13試合を抜く新記録となった。

◆満塁男は何の迷いもなく、1球で仕留めた。 西武中村剛也内野手(38)は1回、先頭から3連続安打で埋め尽くされた満塁の場面、初球を左翼席へ運ぶ満塁弾を放った。「(初球は)甘い球が来る確率は多少上がる、しっかり打つ準備はして入っています」。自身が持つ日本記録を更新する22本目のグランドスラム。今季満塁では3打数2安打1犠飛で、打率6割6分7厘、7打点と大好物の満塁で結果を残し続ける。 前日に自力Vが消滅した鬱憤(うっぷん)を振り払うかのように、強烈な先制パンチを食らわせた。オリックスにカード6連敗。自身も前日1死一、三塁で痛恨の併殺打に倒れ「昨日、僕がチャンスで打てなかったのがあったので、今日は打てて良かった」。4番の1発を呼び水に、今季チーム最多タイの15安打で4試合ぶりの勝利を飾った。 中断期間、日本のメダルラッシュを目に焼き付けた。東京五輪ではソフトボール、野球の金メダルはもちろん、リアルタイムでテレビ観戦。「特に柔道のメダルラッシュ。日本といえば柔道だし、すごく印象に残っている」。日の丸を背負い畳の上で戦う姿に注目し、刺激を受けていた。 満塁弾に続き単打と二塁打で、4回までに猛打賞。残る三塁打で、自身初のサイクル安打がかかった6回第4打席は、一ゴロに終わり「頭の中にあったぐらいであんまり気にしていない」。自身の記録よりもチームの勝利。可能性がある限り4番の仕事を果たし続ける。【栗田成芳】

◆オリックス・来田涼斗外野手(18)が、反撃の適時打を放った。 「いつもより重心を下げて、より下半身を使って打つことを意識して打席に入っていました。浮いてきた変化球に対して、少し詰まっていましたが、いいところに飛んでくれました!」 0─4と序盤からリードを許し、迎えた二回。1死からT─岡田、安達のベテランが連続四球を選び、一、二塁とすると、ルーキーが決めた。 西武先発・與座が投じた初球、112キロの変化球をとらえ、右翼線へ適時打。1点を返すと、なおも一、三塁で伏見が右犠飛。来田の一打から反撃を開始し、2点差とした。

◆西武が1分けを挟んだ連敗を3で止めた。一回に中村の2季ぶりの2桁となる10号満塁本塁打で先制し、三回には岸の3ランで加点。四回にも中村が適時二塁打した。与座が5回2失点で今季初勝利。オリックスは連勝が4で止まった。

◆オリックスは投手陣が計15安打で10点を失って大敗し、連勝が4で止まった。中嶋監督は「よーいドンで4点、追い掛けて3点(を失う試合展開)。野手は厳しかった」と声を落とした。 一回に山崎福が先頭からの3連打で塁を埋められ、中村に満塁本塁打を許した。打線が二回に2点を返したものの、直後の三回には2番手の増井が岸に3ランを浴びた。 ともに甘く入った初球を仕留められる、不用意な投球だった。中嶋監督は「自分たちも分かっていると思う。次は考えないといけない」と奮起を促した。

◆オリックスのT―岡田が右太もも裏の違和感により、大事を取って四回の守備から交代した。

◆西武の与座は打線の大量援護を受け、5回2安打2失点で今季初勝利を挙げた。直球の球速は130キロほどながら、右下手投げから緩急自在に球を操り、オリックス打線を翻弄した。今季2度目の先発起用に応え「フォームの強弱などで抑えることができた」と技巧派らしく振り返った。 3四死球を与えるなどして2点を失った二回以外は危なげなかった。四回無死一塁では安達を二ゴロ併殺打、来田を遊飛に仕留めた。「二回は慎重にいきすぎた。三回以降は修正できた。もっと長いイニングを任せてもらえるよう、信頼を得られるようにやっていきたい」と語った。

◆西武の育成D5位・水上(四国学院大)がデビューから14試合連続無失点のパ・リーグ新記録を樹立した。4番手として八回に登板すると紅林を三ゴロ、福田を左飛、宗をニゴロの三者凡退に抑えた。5月に支配下登録された背番号69の右腕は「投げやすいマウンドだったし、体もいい状態で切れていた。今後もこのような投球を続けていきたい」とさらなる飛躍を誓った。

◆オリックスの先発・山崎福也投手(28)は一回無死満塁で中村に本塁打を浴びるなど、2回4失点で降板し、7敗目(5勝)を喫した。2番手の増井も3ランを許すなど、チームの連勝は「4」で止まり、中嶋監督は「よーいどんで4失点。追いかけてすぐ3失点。なかなか野手は厳しくなってきますよね」と渋い表情。ともに初球を打たれ「次にはちゃんとそこまで考えないといけないでしょうし、直してもらいましょう」と修正を求めた。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
473611 0.566
(↓0.007)
-
(-)
49386
(+3)
338
(+10)
88
(-)
30
(-)
0.253
(↓0.001)
3.360
(↓0.06)
2
(-)
楽天
443912 0.530
(↓0.007)
3
(-)
48365
(+1)
356
(+2)
76
(-)
33
(-)
0.245
(↓0.001)
3.590
(↑0.02)
3
(-)
ロッテ
413813 0.519
(↓0.007)
4
(-)
51419
(+2)
392
(+4)
87
(-)
80
(-)
0.252
(-)
4.030
(-)
4
(-)
ソフトバンク
413915 0.513
(↑0.007)
4.5
(↑1)
48374
(+4)
316
(+2)
83
(+1)
61
(+2)
0.250
(-)
3.200
(↑0.02)
5
(-)
西武
364315 0.456
(↑0.007)
9
(↑1)
49362
(+10)
387
(+3)
77
(+2)
65
(-)
0.246
(↑0.002
3.960
(↑0.02)
6
(-)
日本ハム
314611 0.403
(↑0.008)
13
(↑1)
55259
(+2)
344
(+1)
49
(-)
44
(+1)
0.226
(-)
3.570
(↑0.03)