巨人(★2対7☆)DeNA =リーグ戦14回戦(2021.08.21)・東京ドーム=
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DeNA
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巨人
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勝利投手:平田 真吾(2勝0敗0S)
敗戦投手:戸郷 翔征(8勝5敗0S)

本塁打
【DeNA】ソト(16号・2回表ソロ),牧 秀悟(13号・7回表3ラン),柴田 竜拓(2号・8回表ソロ)
【巨人】岡本 和真(30号・8回裏ソロ)

  DAZN
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◆DeNAは2回表、ソトがソロを放ち先制する。その後同点とされて迎えた7回には、代打・牧の3ランと佐野の適時打などで一挙5点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・平田が今季2勝目。敗れた巨人は、救援陣が精彩を欠き、打線も2得点と振るわなかった。

◆巨人先発の戸郷翔征投手(21)は、今季DeNAを相手に3試合で2勝0敗、防御率1・89の好成績。 しかし中軸の佐野には被打率4割2分9厘、オースティン、ソトには同4割。今日は中軸を抑え、昨季に並ぶ9勝目となるか。

◆巨人中田翔内野手(32)が出場選手登録された。20日に日本ハムから巨人へ電撃無償トレードで移籍し、再起を期す中田の新天地デビューが近づいてきた。 今季は日本ハムで39試合に出場し、打率1割9分3厘、4本塁打、13打点を記録している。

◆日本ハムからの電撃無償トレード翌日に出場選手登録をされた巨人中田翔内野手(32)はスタメンに名を連ねず、ベンチスタートとなった。 今季は日本ハムで39試合に出場し、打率1割9分3厘、4本塁打、13打点。公式戦出場は「4番一塁」で先発出場した6月8日の交流戦・阪神戦(札幌ドーム)以来約2カ月半ぶりとなる。 中田は今月4日に行われたエキシビションマッチの日本ハム-DeNA戦(函館)前に同僚選手に対して暴力行為を行ったことが判明。無期限出場停止処分を受けていた。11日に野球協約第60条(1)項を適用して、コミッショナーにより「出場停止選手」として公示されていたが、巨人移籍が発表された20日に処分解除となっていた。

◆日本ハムからの電撃無償トレード翌日に出場選手登録をされた巨人中田翔内野手(32)が、代打で巨人デビューを果たした。 1-1の同点に追い付いた直後の6回1死一、二塁。投手が左腕の砂田に代わったところで、大城の代打としてつげられた。公式戦出場は「4番一塁」で先発出場した6月8日の交流戦・阪神戦(札幌ドーム)以来約2カ月半ぶり。名前がコールされると、観客席からは大きな拍手が起こった。結果はストレートの四球だった。 第2打席は5点を追う9回の先頭、DeNA伊勢を相手に、中飛に終わった。

◆巨人中田翔内野手(32)の登場曲は、日本ハム時代から使用するビーグルクルーの「My HERO」だった。同点の6回1死一、二塁の場面で代打で登場。移籍後初の出場にスタンドも大きな拍手に包まれる中で、14年シーズンから使用し、自らMVにも出演している楽曲が流れた。 DeNAの左腕、砂田との対戦では冷静にボールを見極め、1度もバットを振ることなく四球を選んで出塁。7回からは一塁守備に就いた。 「My HERO」はファンにもなじみがあり、人気がある登場曲。楽曲を提供したビーグルクルーのYASSは自身のツイッターで「My HEROだ。義理堅い漢。最高だ」「やばい泣くわー。」と連続で投稿した。

◆代打で巨人デビューを果たした中田翔内野手(32)が試合前の円陣でも"声出しデビュー"を飾った。後半戦は岡本和や石川が務めていた試合前恒例の円陣の声出し。この日は、20日に日本ハムから電撃無償トレードで加入後、初のベンチ入りとなった中田がチームメートの輪の中心でナインをもり立てた。 スタメン入りはしなかったが、同点に追い付いた直後の6回1死一、二塁、大城の代打で移籍後初出場。初打席は四球を選びチャンスを広げた。7回の守備から一塁の守備についた。 今季の前半戦は、腰痛に悩まされた影響で打率1割9分3厘、4本塁打。4日に行われたエキシビションマッチDeNA戦(函館)の開始前、日本ハムの同僚選手に対して暴力行為を行ったことが判明し、1、2軍すべての試合の出場停止処分を受けていた。20日に巨人への電撃無償トレードが発表され、試合前練習にも参加していた。

◆積極的な継投策が裏目に出た。巨人戸郷翔征投手(21)は6回まで2安打1失点と好投。同点の7回に1死二、三塁のピンチを招き、DeNA柴田をフォークで空振り、内角151キロ直球で空振りと追い込んだところで、ベンチから出てきた桑田真澄投手チーフコーチ補佐に降板を告げられた。戸郷は少し驚いた表情を見せ、ゆっくりとベンチに下がっていった。2番手大江が初球のスライダーを、中犠飛とされ、勝ち越し点を献上した さらに大江が四球で2死一、三塁として、代打牧が告げられると巨人は3番手鍵谷にスイッチ。右打者に右のセットアッパーをぶつけたが、スライダーを左中間席に運ばれた。鍵谷はその後さらに3連打で1点を献上。2死一、三塁からこの回4人目の投手となる桜井を投入して乗り切ったが、一挙5失点のビッグイニングとなってしまった。

◆巨人岡本和真内野手(25)が王貞治、松井秀喜と並んで史上最年少となる25歳シーズンでの4年連続30本塁打を達成した。6点を追う8回1死、DeNA桜井の直球を左翼への特大の30号ソロ。表情を変えず、ゆっくりとダイヤモンドを1周した。17日のヤクルト戦で放った29号以来3試合ぶりの1発となった。 現役選手で今年4年連続30本塁打の権利を持っているのは岡本和と楽天浅村のみ。日本人では05年から10年にかけて6年連続30本塁打を放った小笠原道大氏(現日本ハムヘッド兼打撃コーチ)以来となった。

◆DeNAが、巨人を相手に今季初めてカード勝ち越しを決めた。 1-1の同点で迎えた7回に巨人の変則継投を打ち破った。1死二、三塁で打者柴田が先発戸郷に2球で追い込まれた直後に左腕大江を投入されたが、柴田は大江の初球をきっちり打ち上げて中犠飛。勝ち越し点を奪うと打線は勢いに乗り、代打牧の13号3ランや佐野の中前適時打が飛び出して一挙5点を勝ち越し。8回には柴田の2号ソロでダメ押しした。 DeNAは20日巨人戦でも勝利しており、今季の巨人戦6カード目で初めて勝ち越し。神宮球場で行われた7月4日の巨人戦から、これで3連勝となった。

◆DeNAは2回、4番ソトが巨人戸郷から16号先制ソロ。先発ロメロは3回まで2安打無失点と上々の立ち上がり。 巨人は6回1死一、二塁で亀井が中前に同点適時打。代打中田が四球で満塁と好機を広げたが、代打ウィーラーが併殺打に倒れた。 DeNAは7回、代打牧の3ランなどで5得点。8回に柴田のソロでダメ押し。巨人は8回に岡本和が30号ソロを放つも2連敗。戸郷が5敗。DeNA平田2勝目。

◆巨人岡本和真内野手が4年連続4度目の30本塁打。 巨人で30本塁打を4年以上続けたのは62~80年王の19年、96~02年松井の7年、85~88年原の4年、07~10年小笠原の4年に次いで5人目。巨人の右打者では原の記録に並んだ。岡本和は今年で25歳となり、25歳シーズンまでに30本以上を4度は王、清原(西武=5度)松井に次いでプロ野球4人目。4年連続は王、松井に次いで3人目だ。 また、チーム92試合目の30号到達は昨年の117試合を抜く自身最速。巨人で92試合目以内に30号は10年のラミレス82試合と阿部84試合以来になる。30本塁打を7度記録した松井の最速は02年の95試合で、岡本和が松井を上回るスピードで30号に到達した。

◆DeNAが巨人の変則継投をいなして、3連勝を決めた。 試合の分岐点は同点に追いつかれた直後の7回1死二、三塁、打席の柴田が先発戸郷に初球から2球連続で空振りした場面。追い込まれたところで巨人は左腕の大江に交代した。柴田は「初めての経験だった」と、打席途中で対戦投手が変わることに戸惑いながらも、「とにかく前に飛ばすことを考えて、三振だけはしないようにと思って打席に立ちました」。すぐに自分のやるべきことを整理した。 勝負は1球で決した。大江の初球、真ん中付近のスライダーをきっちり捉えた飛球は中堅後方へ。飛距離十分の決勝犠飛となった。三浦監督も「集中力を切らさず、ランナーをかえしてくれた。相手に流れがいきかけたところを、しっかり引き戻してくれたのは大きかった」と、再三の好守に8回には2号ソロも放った柴田の活躍をたたえた。 相手の勝負手を封じて、ルーキーがとどめを刺した。2死一、三塁と続いたチャンスで牧が、中大の先輩・鍵谷からプロ初の代打本塁打となる13号3ラン。「てんびん打法」を編み出した58年近藤和彦(大洋)に並ぶ、球団新人本塁打3位となる1発は「反応で打ちました」。初球にファウルしてイメージをつかんでいたスライダーを捉えて一気に突き放した。代打では球団新人初の4打席連続安打で「チーム的にも自分も今はいい感じ。途中出場でも結果が出れば」と頼もしい。 前夜、右翼守備でのダイビングキャッチで体をグラウンドに打ち付けたオースティンは「今日は休養です」(三浦監督)と欠場した中でも投打ががっちりかみ合った。対巨人も3連勝となり、6カード目での今季初の勝ち越しを痛快に決めた。【木下大輔】

◆巨人は積極的な継投策が裏目に出た。 同点の7回1死二、三塁。柴田を2ストライクと追い込んだところで、先発戸郷を102球で降板。2番手大江が決勝の中犠飛を浴びるなど、この回4投手で5失点した。打線の組み替えも2得点と実らず2連敗。 原辰徳監督は「競る野球ができていないというところだね。主力のスターティングメンバーが、主導権を握るような野球をしないとね」と振り返った。」 ▽巨人戸郷(同点の7回1死二、三塁、柴田にカウント0-2の状況で降板。救援陣も流れを止められず5敗目)「全体的にいいピッチングはできたと思うので、反省点を洗い出して、次に向けて頑張ります」

◆DeNAネフタリ・ソト内野手が今季3度目の4番起用に応えた。 オースティンが休養で欠場する中で、2回の第1打席で左翼へ先制の16号ソロを放った。「カンペキ! 追い込まれていたので、何とか塁に出ようと思っていました。先制点を挙げることができ、最高の結果になって良かった」。後半戦初アーチだけでなく、7回は一挙5得点の起点となる四球も選び、4番の仕事を果たした。

◆声にならないどよめきと大きな拍手が、巨人初打席に向かう背番号10に降り注いだ。日本ハムからの電撃無償トレード翌日、中田翔内野手(32)が同点に追い付いた直後の6回1死一、二塁で代打で登場。6月8日の交流戦・阪神戦以来の公式戦出場。高ぶる気持ちを抑え、DeNAの左腕・砂田からストレートの四球を選び好機を広げた。そのまま一塁守備に入り、9回の2打席目は中飛。「一からという気持ちで、明日からしっかりとやっていきたいです」とコメントした。 4日のエキシビションマッチ・日本ハム-DeNA戦(函館)前に同僚選手に暴力行為をしたことが判明し、無期限出場停止処分を受けてから10日。早期の移籍と実戦復帰に厳しい声もあるのは事実だ。だが、20日の会見での「簡単に信頼を取り戻すことはできないかもしれないですけど、野球人として、人として、しっかり前に進んでいきたい」との決意はうそではない。この日の試合前練習ではチームメートに可能かどうかを確認したうえで、左腕の打撃投手の球だけを打ち込んだ。この一戦で課せられるであろう「左投手への代打」との役割を想定し、全うすべく、今できることに集中する姿があった。 試合前の円陣では"声出しデビュー"も飾り、輪の中心でチームを盛り上げた。巨人での第1歩を踏み出した中田を、原監督は「いろんな意味で落ち着きをさらに増すでしょうね」と評した。電撃トレードから2日。長く険しいであろう復活ロードのスタート地点から、中田がリスタートを切った。【浜本卓也】

◆メジャー級のパワーで、推定飛距離130メートルのメモリアルアーチをかっ飛ばした。巨人岡本和真内野手(25)が6点を追う8回1死、DeNA桜井から左翼へ特大の30号ソロ。王貞治、松井秀喜に並ぶ、25歳シーズンで4年連続30本塁打を達成した。試合には敗れて2日連続で首位浮上は逃したが、MLBの主砲の動画鑑賞からもインスパイアを受ける若き主砲が、ここからアーチ量産体制に入る。打った瞬間だった。1歩、2歩。岡本和は大きく上がった打球を目で追いながら、確信歩き。6点を追う8回1死、DeNA桜井の内角直球をド級のパワーで左翼席上段へぶち込んだ。推定飛距離130メートルの特大アーチ。4年連続30本塁打を豪快なスイングで決めた。「毎年キャンプのときから30本は打ちたいと言っている。目標の数字なのでうれしい」。表情を変えずにゆっくりとダイヤモンドを1周した。勝利には結び付かなかったが、敗戦ムードだった東京ドームの重たい空気を切り裂いた。 メジャー級のパワーを秘める。185センチ、96キロの体格と強靱(きょうじん)な下半身から生み出される豪快なスイングだが、理想はまだ先。たどり着くために興味の矛先を向けたのは、MLBスター選手のスイングだった。"おうち時間"では「アクーニャ(ブレーブス)にゲレロ(ブルージェイズ)もそうですし、タティス(パドレス)も。ほぼ全員、見ます」とYouTubeにくぎ付け。 良いと思ったものは、積極的に取り入れて、試してはみる。「自分のフォームって格好良いと思わない。ようこんな打ち方で打てるなと思う」から。ただ、刺激は受けるが、流されないのが岡本和らしい。「誰かのまねしているイメージでも、結局、映像を見たら自分の打ち方なんで」。根幹のスイングはブレることなく貫く。その上で、小さな試行錯誤から一層一層厚みを増していく。日々の積み重ねで22歳シーズンから4年連続で大台にたどりついた。 「巨人の4番」という重圧にさらされる日々を全うし続け、偉大な先人たちに肩を並べた。その1人でもある原監督からは「見事ですよ。僕よりはるかに素晴らしいバッターですね」と称賛された。今季は46本塁打、130打点ペース。「まだまだ試合は続く。もっと打って首位に立ちたい、優勝したいと思う気持ちが強い」。25歳。誰も見たことがない歴史を築く。【小早川宗一郎】

◆声にならないどよめきと大きな拍手が、巨人初打席に向かう背番号10に降り注いだ。日本ハムからの電撃無償トレード翌日、中田翔内野手(32)が同点に追い付いた直後の6回1死一、二塁で代打で登場。6月8日の交流戦・阪神戦以来の公式戦出場。高ぶる気持ちを抑え、DeNAの左腕・砂田からストレートの四球を選び好機を広げた。そのまま一塁守備に入り、9回の2打席目は中飛。「一からという気持ちで、明日からしっかりとやっていきたいです」とコメントした。 4日のエキシビションマッチ・日本ハム-DeNA戦(函館)前に同僚選手に暴力行為をしたことが判明し、無期限出場停止処分を受けてから10日。早期の移籍と実戦復帰に厳しい声もあるのは事実だ。だが、20日の会見での「簡単に信頼を取り戻すことはできないかもしれないですけど、野球人として、人として、しっかり前に進んでいきたい」との決意はうそではない。この日の試合前練習ではチームメートに可能かどうかを確認したうえで、左腕の打撃投手の球だけを打ち込んだ。この一戦で課せられるであろう「左投手への代打」との役割を想定し、全うすべく、今できることに集中する姿があった。 試合前の円陣では"声出しデビュー"も飾り、輪の中心でチームを盛り上げた。巨人での第1歩を踏み出した中田を、原監督は「いろんな意味で落ち着きをさらに増すでしょうね」と評した。電撃トレードから2日。長く険しいであろう復活ロードのスタート地点から、中田がリスタートを切った。【浜本卓也】

◆メジャー級のパワーで、推定飛距離130メートルのメモリアルアーチをかっ飛ばした。巨人岡本和真内野手(25)が6点を追う8回1死、DeNA桜井から左翼へ特大の30号ソロ。王貞治、松井秀喜に並ぶ、25歳シーズンで4年連続30本塁打を達成した。試合には敗れて2日連続で首位浮上は逃したが、MLBの主砲の動画鑑賞からもインスパイアを受ける若き主砲が、ここからアーチ量産態勢に入る。打った瞬間だった。1歩、2歩。岡本和は大きく上がった打球を目で追いながら、確信歩き。6点を追う8回1死、DeNA桜井の内角直球をド級のパワーで左翼席上段へぶち込んだ。推定飛距離130メートルの特大アーチ。4年連続30本塁打を豪快なスイングで決めた。「毎年キャンプのときから30本は打ちたいと言っている。目標の数字なのでうれしい」。表情を変えずにゆっくりとダイヤモンドを1周した。勝利には結び付かなかったが、敗戦ムードだった東京ドームの重たい空気を切り裂いた。 メジャー級のパワーを秘める。185センチ、96キロの体格と強靱(きょうじん)な下半身から生み出される豪快なスイングだが、理想はまだ先。たどり着くために興味の矛先を向けたのは、MLBスター選手のスイングだった。"おうち時間"では「アクーニャ(ブレーブス)にゲレロ(ブルージェイズ)もそうですし、タティス(パドレス)も。ほぼ全員、見ます」とYouTubeにくぎ付け。 良いと思ったものは、積極的に取り入れて、試してはみる。「自分のフォームって格好良いと思わない。ようこんな打ち方で打てるなと思う」から。ただ、刺激は受けるが、流されないのが岡本和らしい。「誰かのまねしているイメージでも、結局、映像を見たら自分の打ち方なんで」。根幹のスイングはブレることなく貫く。その上で、小さな試行錯誤から一層一層厚みを増していく。日々の積み重ねで22歳シーズンから4年連続で大台にたどり着いた。 「巨人の4番」という重圧にさらされる日々を全うし続け、偉大な先人たちに肩を並べた。その1人でもある原監督からは「見事ですよ。僕よりはるかに素晴らしいバッターですね」と称賛された。今季は46本塁打、130打点ペース。「まだまだ試合は続く。もっと打って首位に立ちたい、優勝したいと思う気持ちが強い」。25歳。誰も見たことがない歴史を築く。【小早川宗一郎】 ▼岡本和が4年連続4度目の30本塁打。巨人で30本塁打を4年以上続けたのは62~80年王の19年、96~02年松井の7年、85~88年原の4年、07~10年小笠原の4年に次いで5人目。巨人の右打者では原の記録に並んだ。岡本和は今年で25歳となり、25歳シーズンまでに30本以上を4度は王、清原(西武=5度)松井に次いでプロ野球4人目。4年連続は王、松井に次いで3人目だ。また、チーム92試合目の30号到達は昨年の117試合を抜く自身最速。巨人で92試合目以内に30号は10年のラミレス82試合と阿部84試合以来になる。30本塁打を7度記録した松井の最速は02年の95試合で、岡本和が松井を上回るスピードで30号に到達した。

◆DeNAのネフタリ・ソト内野手(32)が二回先頭で先制の16号ソロを放った。 「『カンペキ!』追い込まれていたので、何とか塁に出ようと思っていました。先制点を挙げることができ最高の結果になって良かったです」 カウント2―2からの5球目、149キロ直球を振り抜き、左翼席中段へ放り込んだ。この日はオースティンの欠場により6月29日のヤクルト戦(神宮)以来の「4番・一塁」での先発出場。4番としてのアーチは2019年9月1日の広島戦(マツダ)以来で、値千金の一発で貴重な先制点をもたらした。

◆日本ハムからトレードで巨人に移籍した中田翔内野手(32)が移籍後初打席に立った。 1-1の六回1死一、二塁の好機に代打で登場。「代打・中田」がコールされると東京ドームはこの日一番の歓声に包まれた。結果はDeNA・砂田から四球を選んだ。 七回からは一塁の守備にもつくなど、巨人・中田翔としての第一歩を踏み出した。

◆DeNAのD2位・牧秀悟内野手(23)=中大=が2―1の七回に代打で登場し、13号3ランを放った。 「追い込まれていたので食らいついていきました。貴重な追加点を挙げることができうれしいです!」 柴田の中犠飛で1点を勝ち越し、なおも2死一、三塁で投手平田の代打として打席へ。カウント2―2からの5球目、外角128キロを振り抜いた。打球はぐんぐん伸びて左中間席へ着弾。7月11日の中日戦(バンテリンD)以来のアーチで点差を拡大した。 これで代打では17日の阪神戦(東京D)から4打席連続安打と勝負強さを発揮している。

◆DeNAが3連勝した。1―1の七回に柴田の犠飛、代打牧の3ラン、佐野の適時打で一挙5点を勝ち越し、八回に柴田のソロでリードを広げた。3番手の平田が2勝目。巨人は七回に小刻みな継投策が裏目に出て流れを失った。

◆巨人・岡本和真内野手(25)が4年連続30本塁打を達成した。 1―7の八回1死無走者で迎えた第4打席で、DeNA・桜井の直球を左翼スタンドのテラス席にたたき込んだ。3試合ぶりの一発でプロ4年目の2018年から4年連続30本の大台に到達した。球団史上5人目で、25歳シーズンまでに記録するのは王貞治、松井秀喜と並んで史上最年少となった。

◆DeNAの柴田がバットで3連勝に貢献した。1―1の七回1死二、三塁で戸郷に2球で追い込まれたところで投手が左腕の大江に交代。難しい状況で、代わりばなのスライダーを中堅にきっちり打ち上げて勝ち越し犠飛とし「初めての経験。三振だけはしないように心掛けた」と安堵した。 八回には田中豊の直球を完璧に捉え、右越えへ6月23日以来の2号ソロ。二塁の定位置を争う牧が代打3ランを放ったのに負けじと好結果を残し「勢いがあるので、負けないようにしたい」と言葉に力を込めた。

◆DeNAは21日、巨人14回戦(東京ドーム)に7―2で快勝し、3連勝した。同点で迎えた七回にドラフト2位・牧秀悟内野手(23)=中大=が自身初の代打弾となる13号3ランを放つなど、打者一巡の猛攻で一挙5得点した。球団(前身を含む)の新人選手でシーズン13本以上放ったのは1959年の桑田武(31本)、2003年の村田修一(25本)に次ぎ、1958年の近藤和彦と並ぶ歴代3位となった。 技ありの一撃で巨人を粉砕した。牧が代打で初めてのアーチを架け、勝利をグッと引き寄せた。 「いい意味で1打席しかチャンスはないと思っている。状況的にも接戦で、追加点がほしい場面での代打だったので、結果がすごく良かったかなと思います」 同点で迎えた七回。柴田の犠飛で1点を勝ち越し、なおも2死一、三塁で代打として打席に立った。カウント2―2から5球目、128キロのスライダーを拾って左中間席中段へ。頼もしいルーキーの一発で終わってみれば打者一巡、6安打5得点の猛攻で勝利を決定づけた。 後半戦へ、この上ない発奮材料があった。東京五輪の野球日本代表として金メダル獲得に貢献した森下(広島)、伊藤(日本ハムD1位、苫小牧駒大)とは、大学日本代表でともにプレーした間柄。試合をテレビで観戦し「しっかり結果を残されていて...。すごく刺激になりました。自分も負けていられないなと」。同年代の侍戦士たちの活躍に、燃えた。 ベンチで歓迎されるDeNA・牧秀悟=東京ドーム(撮影・矢島康弘) 二遊間は大和、柴田に19歳の森も台頭し、定位置争いが激化している。ベンチスタートが続く中、「もちろんスタメンで出られたら最高ですけど、チーム事情もある。今チームがいい感じに打てて、守れている。自分もそこに合わせて、途中出場でも結果を残せればいい」とフォアザチームを強調。三浦監督は「しっかり準備してくれて勝負強い打撃を見せてくれた」と賛辞を惜しまなかった。どんな場面でも〝らしさ〟を発揮するルーキーとともに、一つずつ白星を重ねていく。(箭内桃子)

◆セ・リーグ2位の巨人は21日、DeNA14回戦(東京ドーム)に2-7で敗れ、2連敗。4月1日以来の首位奪取はまたも持ち越しとなった。20日に日本ハムから無償トレードで加入した中田翔内野手(32)が出場選手登録され、六回に代打で移籍後初出場。結果は四球で、九回の第2打席は中飛と安打こそなかったが、新天地で一歩を踏み出した。 東京ドームに「代打・中田」がコールされると、スタンドではどよめきとともにこの日一番の拍手が巻き起こった。1-1と追いついた直後の六回1死一、二塁の好機で登場。電撃移籍から2日目での巨人デビューはストレートの四球で、「一からという気持ちで、しっかりとやっていきたい」と一層、気を引き締めた。 新天地での〝初陣〟。本拠地・東京ドームのファンの視線を一身に浴びた。合流2日目で出場登録され、ベンチスタートとなったが、原監督に勝負どころで起用された。登場曲は日本ハム時代から慣れ親しんだビーグルクルーの『My HERO』。♪ド派手な夢の放物線を見せて/さぁ始まるSHOW TIME―と歌う曲に合わせ、大股でゆっくりと打席へ。かつての日本の4番らしい、相手を威圧するような迫力は健在。移籍後初打席は4球全てボールで四球を選び、七回から一塁の守備に就いた。2-7の九回、覚悟を決めたように口を真一文字に結んで向かった第2打席は中飛に終わり、この日は快音こそ響かなかったが、存在感は圧倒的。一挙手一投足を見つめるスタンドには、日本ハム時代のユニホームを掲げるファンの姿もあった。試合前の円陣では声出し役を担ってマスク越しに士気を高め、ナインは「おーっ!!」と呼応。中田は試合中もベンチに腰を下ろすことなく、最前列で仲間を鼓舞した。先発の戸郷がベンチに戻る際は毎回ハイタッチで迎えた。暴力行為で出場停止処分を受け、追われるように14年間在籍したチームから移籍。前日の会見では「一からやり直す気持ちと覚悟を持ってやっていかなければならない」と話したように、生まれ変わる覚悟は行動にも表れた。終盤に救援陣が打ち込まれ、チームは2連敗。首位・阪神が敗れて巨人が勝てば、1・5ゲーム差ながら勝率で阪神を上回って4月1日以来の首位に浮上したが、またも仕切り直しとなった。再生に手を差し伸べた原監督は初出場を終えた中田に「いろんな意味で落ち着きをさらに増すでしょう」と期待する。復帰自体に賛否が渦巻く中、今できることは真摯(しんし)に野球と向き合うこと。再起をかけた背番号「10」の〝ショータイム〟が幕を開けた。(樋口航)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
52373 0.584
(↓0.007)
-
(-)
51375
(+2)
337
(+6)
92
(-)
81
(+1)
0.252
(-)
3.350
(↓0.03)
2
(-)
巨人
473510 0.573
(↓0.007)
1.5
(-)
51380
(+2)
338
(+7)
118
(+1)
52
(-)
0.251
(↓0.001)
3.460
(↓0.04)
3
(-)
ヤクルト
45349 0.570
(↑0.006)
2
(↑1)
55397
(+8)
350
(+3)
94
(+1)
55
(+1)
0.257
(↑0.002)
3.710
(↑0.02)
4
(-)
中日
364612 0.439
(↑0.007)
12.5
(↑1)
49273
(+6)
312
(+2)
52
(-)
50
(+3)
0.239
(↑0.002)
3.230
(↑0.01)
5
(1↑)
DeNA
344711 0.420
(↑0.007)
14
(↑1)
51367
(+7)
425
(+2)
91
(+3)
21
(+1)
0.260
(↑0.001
4.400
(↑0.03)
6
(1↓)
広島
334710 0.413
(↓0.005)
14.5
(-)
53321
(+3)
383
(+8)
63
(-)
44
(+1)
0.258
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3.900
(↓0.05)