中日(☆6対2★)阪神 =リーグ戦13回戦(2021.08.21)・バンテリンドーム=
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阪神
0101000002820
中日
21020001X61300
勝利投手:田島 慎二(1勝0敗0S)
敗戦投手:二保 旭(1勝1敗0S)
  DAZN
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◆中日は初回、A.マルティネスの適時打などで幸先良く2点を先制する。3-2で迎えた4回裏には、代打・福田が2点適時二塁打を放ち、リードを広げた。投げては、2番手・田島が4年ぶりの白星。敗れた阪神は、先発・二保が振るわず、打線も8安打で2得点とつながりを欠いた。

◆阪神の正捕手梅野隆太郎捕手(30)に一瞬ヒヤリとするアクシデントが起きた。 2回1死一、三塁で中日先発ロドリゲスの152キロ直球が左肘付近を直撃する死球。うずくまる梅野に井上ヘッドコーチらが駆け付け、治療のためにベンチへ戻った。スタンドから怒号が飛ぶなど、騒然とした雰囲気となったが、梅野は元気に一塁へ向かい、三塁側虎党から拍手が起きた。

◆阪神ドラフト6位ルーキーの中野拓夢内野手(25)が後半戦初タイムリーを放った。 2点を追う2回。1死二、三塁のチャンスで打席を迎えると、中日ロドリゲスのスライダーを右前に運んだ。「追い込まれてしまいましたが、チャンスの場面でなんとか事を起こそうと、必死で喰らいついていきました。ここから逆転できるように頑張ります」とコメントした。 この日、夏の甲子園では母校の日大山形が浦和学院(埼玉)を撃破。山形県勢としては中野が2年だった13年の4強入り以来8年ぶりの3回戦進出を決めた。先輩も後輩に負けじと快音を奏でた。

◆阪神島田海吏外野手(25)が今季初タイムリーを放った。 2点を追う4回2死三塁、投手二保に打席が回ったところで、ベンチは代打島田を送った。島田は2球で追い込まれたところから粘り、ロドリゲスの8球目のスライダーを捉え、右前適時打で1点差に迫った。阪神はこの回同点とはならなかったが、好機を生かした。 先発の二保は前回14日広島戦(京セラドーム大阪)で6回途中3失点と粘り、ソフトバンクから移籍後初勝利を挙げていた。この日は初回に2失点、2回に1失点と立ち上がりに苦しみ、3回5安打3失点(自責2)で降板となった。

◆阪神が今季最多タイの3連敗で、後半戦初のカード負け越しが決まった。2位巨人も連敗したため、首位陥落は免れた。阪神はこれで陥落の可能性のあった試合で、11回連続で阻止する形となった。 先発の二保旭投手(31)が初回に2失点するなど、3回5安打3失点(自責2)で降板し、ソフトバンクから移籍後初黒星。打線ではメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が2本の二塁打を含む4打数3安打と奮闘したが、好機でたたみ掛けることができず、逆転できなかった。

◆中日は初回、敵失などで2点を先制。阪神は2回1死二、三塁から中野の右前適時打で1点を返したが、その裏中日が1点を追加。 阪神は4回に代打島田の適時打で1点を追加。中日も4回無死一、三塁から代打福田の適時二塁打で2点を追加した。 中日が6投手の継投で逃げ切り2連勝。2番手田島が17年以来4年ぶりの勝利投手になった。阪神は投打がかみ合わず3連敗。

◆阪神が3連敗を喫した。先発二保旭投手(31)が自身のけん制悪送球も絡んで初回に2失点。3回5安打3失点と試合を作ることが出来なかった。試合後に出場選手登録抹消が決まった。矢野燿大監督(52)との一問一答は以下の通り。 -先発二保は立ち上がりが... そうやね、慎重になっていると前回も本人もそういうふうなコメントをしてて。ちょっと変化というか、どうかなと見てたけど、あんまり思い切って攻め切ることができなかった。 -以前は中継ぎと両にらみと言っていた いったん抹消して、中継ぎも頭の中にはあるんだけど。まあまあ先発で調整してもらいながら、また考えようかな。 -藤浪も抹消。ガンケル次第と言っていた うん、ガンケルが大丈夫やから。 -3連敗も個々にヒットは出ている もちろん、いいところも俺たちは見ている。でもまあ、負ける原因というのはある。打線もなかなか苦しいからまずはピッチャーが頑張ってもらって最少失点くらいいってくれたら粘れる。取った後も取られてでは流れは来ないし、まあそこがかみ合っていないのが1つ。打線もここでもう1本出ればね、もっとチャンスがあったと思うけど、やっぱりそこで出ていない。 -失策があった。防げるものは防いでほしい エラーもまあもちろんけん制だって、あれはアウトにしようとしているんだから。いいとは言えないけど。テル(佐藤輝)のもあのプレーはあいつ自身反省しないといけない。それは受け止めています。 -ロハスは結果を出した。外国人枠を考えるとうれしい悩み みんな競争やからね。本人もやるしかないんで。そういう気持ちがしっかり出た部分が結果にもつながっているんじゃないの。 -藤浪と二保を抹消した場合、中継ぎから回すことも 楽しみにしといたらいい。先やん。だって、ガンケル1人おるんやから。

◆先発の阪神二保旭投手は3回5安打3失点(自責2)で、ソフトバンクから移籍後初黒星を喫した。 初回に四球で出した渡辺に盗塁と安打で三塁まで進まれ、一塁へのけん制悪送球などで2失点。「四球絡みで簡単に先制点を与え、追加点を与えたことも試合展開を重くした」と反省しきりだった。矢野監督は出場選手登録から外すと明かし「中継ぎも頭の中にはあるんだけど、先発で調整してもらいながらまた考えようかな」と説明。代役候補には2軍で好投する村上らが挙がる。

◆首位阪神が4位中日に連敗し、今季4度目の3連敗となった。2位巨人も敗れたため首位陥落は免れた。2失策がともに失点につながり、チーム62失策数は今季も12球団トップを走る。矢野燿大監督(52)は23本塁打で踏ん張るルーキー佐藤輝の失策に「反省しないといけない」とぴしゃり。先発二保は序盤で3失点。打線も8安打で2得点と反発力を欠いており、苦しい戦いが続く。阪神は前日20日に続き序盤で守りを乱し、流れを手放した。矢野監督はベンチで浮かべた険しい表情を試合後も引きずった。「打線もなかなか苦しいから、まずは投手が頑張ってもらって最少失点くらいなら粘れる。(投打が)かみ合っていない」。3連敗に重い口調で嘆くのも無理はない。 初回に二保が1死一、三塁で一塁にけん制悪送球し、あっさり先制を許した。1点差に迫った直後の4回は、2番手馬場が先頭堂上に右翼線へ安打を打たれ、返球を焦った佐藤輝がポロリ。今季3失策目で二進を許した。矢野監督は「輝のプレーはあいつ自身反省しないといけない」と指摘。この直後、馬場が代打福田に適時二塁打を浴びて2点を失い、主導権を奪われた。 2回2死二塁では、佐藤輝は右翼から3戦連続のレーザービームでの本塁憤死を試みた。京田の右前打で、二塁走者溝脇を本塁で刺そうとしたが生還。送球間に打者走者の京田にも二塁を奪われた。過去2戦とは違い、投げても厳しいタイミングだった。間に合わないと判断して必死にジャンプする中継の一塁サンズに返球する選択肢もあった。12球団最多のチーム62個の失策以外にも失点を防ぐ策はある。 つながりに陰りが出ている打線は8安打ながら2得点と反発力は弱く、結果的に1つのミスから流れを手放した格好となった。「取った後も取られてでは流れは来ないし、そこがかみ合っていないのが1つ」。矢野監督は守備と攻撃のリズムが滞りがちな現実を直視した。 中日に連敗して今季の対戦成績は6勝6敗1分けとなった。97年の開場以来鬼門のバンテリンドームは今季も3勝5敗。3位ヤクルトも迫ってきている。藤浪、西勇、二保と先発がいずれも序盤に失点して試合を作れず、4連勝後の3連敗。しかし、今季まだ4連敗はない。8勝の秋山で悪い流れを止めたい。【石橋隆雄】 ○...矢野監督は2回無死二塁から溝脇にバント安打を許した場面はミスではないと説明した。一塁側へセーフティーバントを転がされ、一塁サンズはベースカバーの馬場へトスしたが、間に合わず無死一、三塁とピンチが拡大した。二塁糸原もベースカバーに来ていたが、「ああじゃないとアウトにならないでしょ」と馬場へのトスは間違いではないとした。

◆元守護神が完全復活だ。中日田島慎二投手(31)が、4年ぶりの白星を手にした。3点リードの5回に2番手登板し、1回をピシャリ。 「ベンチで(4年周期の)オリンピックって言われました」。17年8月10日の広島戦(ナゴヤドーム)以来、1472日ぶりの白星に笑みがはじけた。 先発ロドリゲスが4回2失点ながら、93球を投じたことで出番がきた。先頭2番糸原を二飛に打ち取ると、3番サンズにはこの日最速149キロの直球を交え三ゴロで料理。主砲大山は148キロの直球で空振りの三振と、強力上位打線を完璧に抑えた。「ブルペンでも腕が振れていた。相手打者より、自分のボールをいかに投げるかを考えた。3人で戻れてよかった」。 今季西武平良に破られたが、16年に開幕から31試合連続無失点の日本記録を樹立。17年には不動の守護神「タジ魔神」として34セーブを挙げた。だが、その後は下降線。20年4月に右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建手術(通称トミー・ジョン)を受け、長いリハビリ生活が続いた。昨年11月から投球を再開。そして今年7月12日の敵地広島戦で復帰マウンドを踏んだ。「(術後は)投げている質感が変わった。まだ腕を振れる感じがある」と自らのバージョンアップも実感。国内FA権資格取得条件を満たした18日の広島戦に続き、後半戦2戦連続無失点で存在感を発揮する。 かつての守護神は、福、祖父江、又吉、R・マルティネスの勝利の方程式を先導する。「僕の準備や練習を誰かが参考にしてくれたらいい」。首位阪神に連勝した竜に、頼もしい役者が帰ってきた。【伊東大介】

◆阪神の斎藤友貴哉投手(26)が中軸相手に1回を完璧に抑えた。 3番手で5回のマウンドへ。先頭の4番ビシエドをスライダーで中飛に打ち取ると、A・マルティネスも三ゴロ。最後は福留を初球のスプリットで二飛に仕留め、7球で無安打無失点。「なんとかチームに流れを持ってくるために、強気で向かっていく投球を心掛けました」。最速は154キロをマーク。持ち前の投げっぷりで好リリーフした。

◆生き残りをかけて猛アピールだ。阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(31)が左右の打席から来日初の猛打賞をマークした。まずは左打席。2回に右腕ロドリゲスの直球を左翼フェンスにぶち当て、4回にも左打席から左中間を破り、2打席連続の二塁打。6回には左腕福から、右打席では今季3安打目となる左前打を放った。「右でも左でもタイミングが取れていますし、自分の中のリズムも悪くない」と納得顔だ。 試合前のフリー打撃でも、左右で弾道が変わる。左打席では柵越えもあるが、右打席では逆方向へのライナーが目立つ。今季2発はいずれも「左」で、前半戦1安打に終わった「右」も覚醒間近。"2人"のロハスが本領を発揮し始めている。 矢野監督は試合後、ガンケルを先発要員として昇格させることを示唆した。2軍ではマルテが3試合連続安打で状態を上げており、登録5人、ベンチ入り4人の外国人枠争いは熾烈(しれつ)を極める。「みんな競争やからね。本人もやるしかないんで」と指揮官。後半戦打率3割1分のロハスは「勝ちにつながる一打が打てるように頑張っていきたい」と力を込めた。打ちまくって、1枠を勝ち取りにいく。【中野椋】

◆中日アリエル・マルティネス捕手(25)が先発マスクで2試合連続勝利に貢献した。 初回には二保から2点目の中前タイムリー。受けては6投手を好リードし4点リードを守り切った。「打撃の調子も上がっている。捕手ができることもアピールしたい」。先発ロドリゲスは4回降板で白星はつかなかった。「彼は素晴らしい投手。次は2人で白星を挙げることを目標にしたい」。キューバ人バッテリーでの初勝利にも意欲を見せた。 ▽中日R・マルティネス(最終回を無失点で締め、後半戦3試合連続0封)「俺のやることはどんな場面でもいっしょ。チームが勝利して本当にうれしい」 ▽中日京田(2回2死二塁で3点目の右前タイムリー)「いいところに落ちてくれた。(二走の)溝脇が素晴らしい走塁をしてくれたおかげで、タイムリーになった。感謝したい」 ▽中日福田(4回無死一、三塁の代打でリードを3点に広げる2点適時二塁打)「追加点が欲しい場面で、打点を挙げることができてよかったです」

◆中日9年目溝脇隼人内野手(27)がプロ初の4安打で快勝に貢献した。 5試合連続「8番二塁」で出場。8回に石井大からダメ押しの右前適時打を放つなど、前日からの連続打席安打を5に伸ばした。昨秋のフェニックスリーグから使い出した巨人坂本モデルのバットで、19年以来プロ2度目の猛打賞をゲットした。「今日は良かったけどすっきりしていない。チームに迷惑をかけている」。6月に1軍昇格したが、19打席無安打で眠れぬ日々を過ごした。後半戦にリベンジを期している。

◆阪神が一回にミスも絡んで2点を失った。 先発した二保が1死から渡辺に四球。二盗を許した後、大島に中前打で一、三塁とされた。ここで二保が一塁へけん制悪送球。守備のミスで先制点を献上した。さらに、ビシエドは三ゴロで2死二塁となると、A・マルティネスに中前適時打を浴び、追加点を許した。

◆先発した二保旭投手(31)は3回5安打3失点(自責2)でマウンドを降りた。 一回1死から渡辺に四球。二盗を許した後、大島に中前打で一、三塁とされた。ここで一塁へけん制悪送球。自身のミスで先制点を献上した。その後、2死二塁とされると、A・マルティネスに中前適時打を浴び、追加点を許した。 1―2となった二回には1死から溝脇に二塁への内野安打。ロドリゲスの投前犠打で二塁に進まれると、京田に右前適時打を浴びた。 四回2死三塁で打順が回ってきたが、代打・島田を送られて交代。前回14日の広島戦(京セラ)では移籍後初勝利を挙げたが、この日は流れを作れなかった。

◆阪神のメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が来日初の猛打賞を記録した。 二回1死一塁、右腕・ロドリゲスから左打席で左翼フェンス直撃の二塁打を放つと、四回先頭でも左中間へ二塁打。さらに、六回1死では左腕・福から右打席で左前へ。左打席で2本、右打席で1本の安打を放った。

◆阪神は中日とのデーゲームを落とし、19日のDeNA戦から3連敗となった。 先発の二保は一回1死から渡辺に四球。二盗を許した後、大島に中前打で一、三塁とされた。ここで二保が一塁へけん制悪送球。守備のミスで先制点を献上した。その後、2死二塁となるとA・マルティネスに中前適時打を浴びた。 二回に中野の右前適時打で1点を返したが、その裏に京田に適時打を許し、二保は3回5安打3失点(自責点2)で降板。四回にも代打・島田の右前適時打で2―3としたが、その裏に2番手の馬場が2失点と追加点を許した。 2位の巨人も敗れたため、首位陥落は免れたが、このカードの負け越しが決まった。

◆阪神は中日とのデーゲームを落とし、19日のDeNA戦から3連敗となった。先発の二保が3回5安打3失点(自責点2)と期待に応えられず、今季初黒星(1勝)。試合後の矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 -―先発の二保は立ち上がりがばたつく 「そうやね。慎重になっていると、前回も、本人もそういうふうなコメントをしてて。ちょっと変化っていうか、どうすんのかなっていう感じで見てたけど、あんまり思い切って攻め切るということができなかったというのが、ああいう結果につながったんかなとは思う」 --中継ぎと両にらみと言っていたが 「いったん抹消して、中継ぎも頭の中にはあるんだけど。まあまあ先発で調整してもらいながら、また考えようかな」 -―藤浪も抹消。ガンケル次第と言っていたが 「うん、ガンケルが大丈夫やから」 --連敗続きも個々にヒットは出ている 「もちろん、いいところも俺たちは見ている。でもまあ、負ける原因というのはあるし。打線もなかなか苦しいから、まずはピッチャーが頑張ってもらって最少失点くらいいってくれたら粘れる。もうちょっと打線もアレやけど。どうしてもポコンって点を取られてしまうんで。取った後も取られてっていうことでは流れ来ないし、まあ、そこがかみ合っていないというのが1つやし、打線もここでもう1本出ればね、もっとチャンスがあったというところもあったと思うけど、やっぱりそこで出ていないので。やっぱりそういうところかな」 -―きょうも失策があった。防げるものは防いでほしい 「エラーもまあ、もちろん(一回の)けん制だって、あれはアウトにしようとしているんだから。いいとは言えないけどね、別に。テル(佐藤輝の四回の失策)のも、あのプレーはあいつ自身反省しないといけない。それは受け止めています」 4回、中日・堂上直倫の打球をエラーする阪神・佐藤輝明=バンテリンドームナゴヤ(撮影・甘利慈) --ロハスは結果を出した。外国人枠を考えるとうれしい悩み 「みんな競争やからね。本人もやるしかないんで。そういう気持ちが、しっかり出た部分が結果にもつながっているんじゃないの」 4回、二塁打を放つ阪神のメル・ロハス・ジュニア=バンテリンドームナゴヤ(撮影・門井聡) --藤浪と二保を抹消した場合、中継ぎから回すことも 「楽しみにしといたらいい。先やん。だって、ガンケル一人おるんやから」

◆中日の田島が2017年以来の白星を挙げた。3点リードの五回に2番手で登板し、三者凡退に打ち取った。サンズ、大山を抑えて救援陣につなぎ「試合の流れを見て準備はしていた。(勝ちは)おまけで付いてきたが、3人で終われてよかった」と振り返った。 右肘の手術からの回復も順調に進み、この日は最速149キロを出した。さらに状態が上がる感覚はあるといい「まだ腕は振れると思う」と心強かった。

◆阪神のロハスが来日初の3安打をマークした。二回と四回は左打席で二塁打を放ち、六回は右打席に立って左前打。「右でも左でもタイミングよく振れている」と手応えを口にした。 前半戦は打率1割に満たなかったが、後半戦はここまで全8試合に出場して9安打と調子を上げている。「チームの勝ちにつながる一打を打てるように」と活躍を誓った。

◆①打線がつながらない。②先発が先制を許す。③防げるミスが続いている。阪神3連敗の3つの要因を指摘した本紙専属評論家・八木裕氏(56)。攻撃面では島田海吏外野手(25)が代打で結果を出している姿を"手本"として、レギュラー陣のレベルアップを期待した。 3連敗の原因は投攻守にあるが、まずは攻撃面から指摘したい。打線が線としてつながっていないのだ。1つの四球、1本の進塁打、1本のタイムリーを大事につないでいかないと、点にはならない。 参考とすべき選手が1人いる。島田だ。代打でヒットを打って、結果を残している。打席の内容が素晴らしい。少ない出場機会の中で、自分の中でしっかりと考えて打席に臨み、狙い球をしっかり絞っている。ファウルで粘ることもできる。頭の中で整理できている打席だから、結果が出る。単に来た球を打ってます、ではないのだ。 現状のメンバーを考えると、今すぐ島田をスタメンに起用するわけにはいかない。だからこそ、他のレギュラー陣は島田の打席に何かを感じ、もう1ランク、レベルアップを目指してほしい。 先発陣が早々と先制を許している点も気になる。ローテーションに変化を持たせる時期ではないか。西勇に関しては、登板間隔を空けるなどして刺激を与える。藤浪、二保はローテを外すようだが、ガンケルをいつ先発させるか。アルカンタラを再び先発に戻す決断をするのか。いずれにしても、先発ローテ再編は必要になってくる。 守備のミスが失点に直結しているのも頭が痛い。この試合では一回のけん制悪送球に、四回の佐藤輝の後逸が出てしまった。 この3連敗を見ても、防げるミスばかり。ミスは出るものだが、いかに減らすかをもっと考えなければいけない。どこか集中力を欠いているのではと思えるシーンがいくつかあった。1つのミスで状況は一気に変わり、投手も動揺する。引き締めて、この先の戦いに臨んでもらいたい。

◆阪神は中日に2―6と敗れ、3連敗。矢野燿大監督(52)は、先発して3回3失点(自責2)だった二保旭投手(31)を2軍再調整させることを明言した。試合前には19日のDeNA戦で先発し、五回途中4失点だった藤浪晋太郎投手(27)の登録を抹消。来週はジョー・ガンケル投手(29)らを昇格させて先発ローテを再編し、虎を再浮上させる。 わずか4安打で完封負けを喫した前日から一夜明け、この日も元気なく3連敗。矢野監督は淡々とした口調ながら、不安定な先発ローテへのテコ入れを明かした。 「いったん抹消して。中継ぎ(転向)も頭の中にはあるんだけど、先発で調整してもらいながら、また考えようかな」 この日、先発した二保は3失点してわずか3回で降板。前回14日の広島戦(京セラ)も勝利投手にこそなったものの六回途中3失点で、2軍再調整となった。19日のDeNA戦(東京ドーム)で先発して4回?を4失点だった藤浪も、この日の試合前に登録抹消。後半戦開幕ローテの2人を、早々に外した。 藤浪については「ガンケルが大丈夫やから」と説明。東京五輪期間中に一時帰国し、調整が遅れていた右腕にめどが立った。前半戦で6勝1敗、防御率2・47と開幕ダッシュに貢献した助っ投は藤浪に代わり、26日のDeNA戦(京セラ)での先発が決定的となった。 28日の広島戦(マツダ)の先発も二保が降格したことで空席となったが「楽しみにしといたらいい。先やん」と明言せず。20日のウエスタン・ソフトバンク戦(タマホーム筑後)ではD5位・村上(東洋大)が8回3安打2失点と好投。21日の同戦では5月19日の1軍・ヤクルト戦(甲子園)で初勝利を挙げた西純が登板しており、若手を〝起爆剤〟として起用する可能性も浮上した。 後半戦はエースの西勇も不安定。前半戦の投手陣は伊藤将、及川ら若い力が奮闘した。後半戦でやや停滞気味のチームを活性化させるのも、やはり若い力だ。 「打線もなかなか苦しい。まずは投手が最少失点くらいでいってくれたら。(点を)取った後も取られてでは、流れが来ない。そこがかみ合っていない」 この日、2位巨人も敗れ、首位陥落11度目の危機を回避。16年ぶりの優勝へ、鍵はやはり投手力。持てる駒をつぎ込み、再びV軌道へ乗せる。(新里公章)

◆わがサンスポ運動部では「死のロード」という言葉は使用禁止になっている。禁句というより死語と表現した方が正確か。 「『死のロード』というのは、本拠地・甲子園を高校野球に明け渡して、3週間以上、日本全国を転々と移動を繰り返し、過酷な戦いが続くこと。今はロードの途中に2カードも京セラドームを使用できる。自宅から通える。『死』でも何でもない。だから、『死のロード』は使用禁止。どうしても書きたいときは『長期ロード』と書きなさい」 トラ番記者にこんなお達しが発せられたのは、もう何年前だろうか。まあ、その通りだ。 昔は優勝争いしていても、8月に入っての大失速を何度も目撃した。最下位をひた走るすごく弱いシーズンに、ダメ押しのように12連敗を喫した、正真正銘の「死のロード」もあったりした。 でも、今では移動もホテルもVIP待遇で快適快適。よってチーム成績も言うほど悪くない。実際、トラ番2年目の菊地峻太朗に言わせれば、「先輩方に教えられて、『死のロード』が存在したことは知ってますが、実際にその表現をしたことはないです」となる。 特に2021年は五輪による中断もあった。コロナ禍や長雨で、注目を別の方向に注がれたりもした。ほぼ世間が「高校野球期間中に負けがこむ」という怪奇現象を忘れ去っていたのだ。 そんな矢先に訪れた●●●。たかが3連敗だ。気にすることはない。でも、何十年も「死のロード」と背中合わせで記者生活を送ってきた者からすれば、「やっぱり真夏の悪夢が久々によみがえってきたんじゃないの?」と思ってしまう。悲しい性(さが)か。 先発投手が早々とマウンドを降り、イージーミスが失点につながる。この負け方が〝昔々のあの時代〟を彷彿させる。そして黒星街道まっしぐら。読者の怒りを承知で久々に書きたくなった。「死のロードや!」と。 う~ん、イカンイカン。この染みついたマイナス思考を振り払ってもらおうと、昨日の当番デスク・野下俊晴に電話してみた。すると-。 「僕が運動部デスク席に座っている限り、阪神は勝たないような気がします。レース部と運動部を何度か往復してますが、運動部ではひどい失速を味わってますから」 究極のマイナス思考マンがここにもいた。そもそも、朝の連絡で「きょうは1面ネタはあるか?」と尋ねたら「阪神が首位陥落したら、十分1面で行けると思います」と大真面目で言っていたほど。 これは良くない。プラス思考に転じよう。そこで阪神が優勝して、日本シリーズの相手になるであろうオリックス(たぶん)の様子を探ってみた。 「きょう、またまた新外国人を発表しましたよ。優勝へ向けて、福良GMを中心に打てる手はすべて打ってますね」 京セラドームのオリックス担当・西垣戸理大はゴキゲンだった。山本由伸がいて、宮城がいる。吉田正尚も...。マイナスになる要素がない。 「そうですね。きょう出勤途中に、ハトが僕の頭にフンを落としまして。いよいよ僕にもウン(運)がついてきました」 うらやましいくらいにプラス思考だった。見習おう。3連敗が何だ!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
52373 0.584
(↓0.007)
-
(-)
51375
(+2)
337
(+6)
92
(-)
81
(+1)
0.252
(-)
3.350
(↓0.03)
2
(-)
巨人
473510 0.573
(↓0.007)
1.5
(-)
51380
(+2)
338
(+7)
118
(+1)
52
(-)
0.251
(↓0.001)
3.460
(↓0.04)
3
(-)
ヤクルト
45349 0.570
(↑0.006)
2
(↑1)
55397
(+8)
350
(+3)
94
(+1)
55
(+1)
0.257
(↑0.002)
3.710
(↑0.02)
4
(-)
中日
364612 0.439
(↑0.007)
12.5
(↑1)
49273
(+6)
312
(+2)
52
(-)
50
(+3)
0.239
(↑0.002
3.230
(↑0.01)
5
(1↑)
DeNA
344711 0.420
(↑0.007)
14
(↑1)
51367
(+7)
425
(+2)
91
(+3)
21
(+1)
0.260
(↑0.001)
4.400
(↑0.03)
6
(1↓)
広島
334710 0.413
(↓0.005)
14.5
(-)
53321
(+3)
383
(+8)
63
(-)
44
(+1)
0.258
(-)
3.900
(↓0.05)