ロッテ(☆4対2★)オリックス =リーグ戦15回戦(2021.08.14)・ZOZOマリンスタジアム=
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ORIX
0200000002510
ロッテ
04000000X4801
勝利投手:美馬 学(4勝4敗0S)
(セーブ:益田 直也(0勝4敗23S))
敗戦投手:田嶋 大樹(5勝6敗0S)

本塁打
【ロッテ】藤原 恭大(3号・2回裏2ラン)

  DAZN
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◆ロッテは2点ビハインドの2回裏、荻野の適時打などで2点を挙げ、同点とする。なおも2死二塁の好機で藤原の2ランが飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・美馬が5回2失点で今季4勝目。敗れたオリックスは、先発・田嶋が精彩を欠き、打線も2得点と振るわなかった。

◆ロッテ藤原恭大外野手(21)がさすがのメンタルを見せつけた。 2点を追う2回、荻野の適時打で追いつき、なおも2死二塁。球場がまだざわつく中、1打席目はあっさり3球で打ち取られたオリックス田嶋の初球スライダーを、狙いすましたかのようにフルスイング。打った瞬間に分かる3号勝ち越し2ランが右翼席へ吸い込まれ、マリンのボルテージは最高潮に達した。 右中間に花火が上がる中、軽やかにダイヤモンドをまわると、ベンチ前では三木と小指を合わせるパフォーマンス。球団広報を通じて「オギさんと藤岡さんで追いついてすぐの打席だったので、その勢いで何とかもう1点を思っていました。チームを勢いづける1本になればと思います」とコメントを寄せた。

◆ロッテ国吉佑樹投手(29)が移籍後初の登板を無失点で切り抜けた。 2点リードの7回に、大きな拍手を浴びながらマウンドへ。1死後、内野安打と四球で一、二塁に。雨が強く降る中、5番のT-岡田を149キロ直球で見逃し三振。6番安達を147キロで投ゴロに抑えた。デビューを彩るかのように、このイニング後には花火が上がった。 6月14日に有吉との交換トレードでDeNAから移籍した。左脇腹の違和感もあり、移籍後は前半戦の1軍登板はなし。入団2カ月後にはなったが、最速150キロの直球で新天地デビューした。

◆オリックスは2回表に来田の適時打などで2点を先制。ロッテはその裏、藤原の3号2ランなどで4点を挙げて逆転した。 ロッテ美馬は4、5回で計5人の走者を許すも、何とかしのぎ、5回2失点で降板。ロッテの2点リードで試合は終盤に入った。 ロッテは逃げ切って、3位をキープした。美馬4勝、益田23セーブ、国吉は移籍後初ホールド。オリックスは好機を生かせず敗北。田嶋は6敗。

◆雨の降りしきる中での敗戦に、オリックス中嶋聡監督は肩を落とした。「あれだけ四球をもらっていて、決めきれなかったのが全てだと思う」。ロッテ先発の美馬から5回までに6四死球をもぎ取ったが2得点。打線に決定打を求めた。 2点を先制した直後の2回無死一、二塁では紅林弘太郎内野手にプロ初バントを指示、1死二、三塁からの追加点を目指したが、1番福田が空振り三振、2番宗が遊ゴロに倒れ「追加点が取れなかったのが痛かった」と頭をかいた。 先発田嶋大樹投手は先制点をもらった直後の2回に4失点で逆転を許した。指揮官は「真っすぐがよかっただけに、打たれたボールの精度が悪かった」と反省を求めた。 これで貯金は8。2位楽天が勝利したためゲーム差を0・5と肉薄され、3位ロッテとも2・5ゲーム差となった。 ペナントレースを勝ち抜くために、ベテラン右腕の配置転換も行った。前半戦は先発ローテーション入りしていた37歳の増井を救援に再転向させ、この日からブルペン待機させた。プロ通算163セーブ&157ホールドを記録する経験豊富な右腕が、白星をつなぐピースに任命された。 残り54試合。必死にチャンピオンフラッグをつかみにかかる。【真柴健】 ▽オリックス田嶋(6回途中4失点で今季6敗目) 2回のところが全て。点を取ってもらった直後に大量失点してしまったことを反省しなければいけません。

◆あの衝撃から340日、逆転優勝を目指すロッテに今年も、頼もしい剛腕が途中加入した。6月にDeNAからのトレードで入団した国吉佑樹投手(29)が、2点リードの7回に新天地で初登板。オリックスの上位打線を相手に無失点で切り抜けた。移籍後初ホールドで、後半戦初勝利と、先発美馬の2カ月半ぶりの白星に貢献した。 「ほっとしますね。先発投手にしっかり勝ちがついたことが、チームとして何よりだと思うので」 1死一、二塁で雨が強くなったが動じない。196センチ長身からの直球で後続を見逃し三振と凡打に仕留めた。デビューを彩るかのように花火が打ち上げられた。 最速150キロの直球にカットボール、フォークを交えて力で押した。居合わせた1万3000人超のファンが、沢村拓一投手(33)の姿を重ねたことだろう。剛腕は昨年9月、巨人からの電撃移籍でロッテに移り、9月8日の日本ハム戦(ZOZOマリン)の6回、3者連続三振デビュー。チームのCS進出を後押しし、大リーグへ渡った。 その後釜に...の期待は大きい。「沢村さんの方が実績がすごいですし、一緒にされたら沢村さんに失礼かなと僕は思ってるんですけど」と大きな体を縮めながらも、十分に自覚する。 「7回というポジションに割って入っていけるような存在になりたいなと思いますし、そういう意図をもってトレードでロッテに来たと思っているので」 威風堂々、投げ下ろす。【金子真仁】

◆役者が違う。ロッテ藤原恭大外野手(21)が、ひと振りで空気を変えた。 2回に1番荻野貴司外野手(35)の適時打で同点に追いつき、なおも2死二塁。ロッテファンのざわめきが残り、球場の空気がふわふわと定まりきらない中で、打席の藤原だけはいつも通りだった。 「同点から(打席が)回ってきたので、思い切って初球を打ってやろうと思っていました」 オリックス田嶋の直球を狙っていたが、投じられたのはスライダー。しかし「たまたまタイミングが合った感じで」と、フルスイングの軌道に白球が乗った。打った瞬間それと分かる弾道になり、勝ち越しの3号2ランに。同点のざわめきはそのままクレッシェンドで大きくなっていき、右翼席へ吸い込まれると同時に最高潮に達した。 首位オリックスに対し、シーズン再開から2試合連続で序盤に先制を許した。雨も降り、スタジアムに漂う何とも重たい空気を振り払った。 フォームが固まりきらず、エキシビションマッチの後半には「いまいち、パッとしないですね」と苦笑いすることもあったが、公式戦で大きな仕事をやってのけるのは、さすがのメンタルだ。「何とか修正できていると思うので。ここからもっともっと状態も上げていけると思います」と強く口にした。【金子真仁】

◆ロッテ岡大海外野手(30)が攻守で勝利に貢献した。 6番右翼として、5月29日の広島戦以来となるスタメン出場。2回に先頭で打席に立つと、オリックス田嶋の直球をしっかり振り切り、中越え二塁打。その回4得点の起点になった。 守備でも5回1死一、二塁のピンチで、浅いライトフライをダイビングキャッチ。ピンチ拡大を防いだ。井口資仁監督(46)は「ファインプレーも含めて、しっかりチームの核としてやってくれた」とたたえていた。

◆ロッテ美馬学投手(34)が5月29日の広島戦以来、約2カ月ぶりの白星となる4勝目を挙げた。 ロッテキラーの4番杉本の胸元をしっかりシュートで突くなど、強気で攻めていった。2回に下位打線の3連打で2失点するも、そこで止めた。 ベテランにとって大きな悪夢だった。6月5日のDeNA戦で先発し5回11失点、同12日の巨人戦は2回10失点。「最初は気持ちの整理もなかなかついてなかったので」というほどだったが、時間をかけながら1から見直していった。 この日は雨が強く降り、制球も大変だった。4回の2四球に続き、5回には2四球と内野安打で2死満塁に。打席にはフルスイングが売りのオリックス来田。落ちる球を4球連続でコントロールし、そのうち3つを空振りさせた。「四球はたくさん出してしまいましたが、何とか2失点で抑えることができました」。救援4人が無失点でつなぎ、久しぶりの白星をつかんだ。

◆15日のオリックス戦に先発するロッテ・佐々木朗希投手(19)が、後半戦初登板に向けて調整し「ふがいないピッチングが続いたので、取り返せるように。しっかりいいピッチングができるように頑張りたいです」と、プロ初勝利を挙げた交流戦5月27日の阪神戦(甲子園)以来となる2勝目を目指す。 入団2年目で待望の1軍デビューを果たした前半戦は、5試合に先発して1勝2敗、防御率3・76。五輪中断期間中のエキシビションマッチで2試合に先発し、後半戦へ態勢を整えた。 初対戦のオリックスについて「昨日(13日)も2桁安打、打ってると思うんですけど、全体的に調子がいいと思うので、一人一人、初回から目いっぱい投げたいなと思います」と臆することなく吉田正、杉本らに真っ向勝負を挑む。

◆ロッテの藤原が二回に3号2ランを放った。前打者の荻野の適時打で2―2と追い付き、なお2死二塁で回った打席。田嶋の甘く入った球を力強く振り抜くと、高々と上がった打球は右翼席に飛び込んだ。「追い付いてすぐの打席だったので、その勢いで何とかもう1点と思っていた」と喜んだ。 今季は不振に苦しんだが、7月3日に戦列に復帰した後は、この日を含めて11試合で無安打は1試合だけと好調だ。本塁打は7月10日の日本ハム戦以来。東京五輪による公式戦中断を挟んでも勢いを維持する高校出3年目の外野手が、後半戦は打線をけん引しそうだ。

◆6月中旬にDeNAからトレードでロッテ入りした国吉佑樹投手(29)が、4-2の七回から3番でマウンドに上がって移籍後初の1軍公式戦登板を果たした。 先頭の宗を遊ゴロ。吉田正を一塁内野安打、杉本を四球で出塁させて1死一、二塁のピンチを迎えたが、T-岡田を空振り三振、安達を投ゴロに抑えて1回を1安打無失点で降板した。19球を投げて、最速150キロをマークした。 ロッテ入り後は左脇腹の違和感で大事を取っていたが、7月下旬からイースタン・リーグ3試合登板。エキシビションマッチ8月8日のヤクルト戦(ZOZOマリン)登板を経て、後半戦開幕の13日から出場選手登録されていた。

◆ロッテは0―2の二回に荻野の適時打や、藤原の3号2ランなどで4点を奪って逆転。美馬が5回2失点と粘り、5月29日以来の4勝目を挙げた。六回以降は小刻みな継投で逃げ切った。オリックスは田嶋が二回に打ち込まれた。

◆オリックスの田嶋は二回に藤原に2ランを浴びるなど4長短打で4失点と崩れ、六回途中まで投げたものの5勝6敗と黒星が先行した。2点の援護をもらった直後の乱調に「二回のところが全て。そういった部分を修正していかないといけない」と自らを戒めた。 雨が降り続く悪条件の中、立ち上がりから速球の走りは上々だった。二回は先頭打者、岡の中堅後方への打球を福田が追い切れず、二塁打とされたことがきっかけで逆転を許した。中嶋監督は「捕ってあげなければいけない打球。全てが重なった」と指摘した。チームは4連勝の2位楽天に0・5ゲーム差と迫られ、踏ん張りどころを迎えた。

◆6月にDeNAからトレードで加入したロッテ・国吉佑樹投手(29)が、4-2の七回から移籍後初登板を果たし、新天地で初ホールドをマーク。1回1安打無失点に抑え「何よりホッとしますね」と息をついた。 3番手で登場。1死一、二塁のピンチを迎えたがT-岡田を見逃し三振、安達を投ゴロに仕留めた。DeNAで最速161キロをマークした直球は150キロを計測した。 移籍直後に左脇腹を痛めたため、13日に初めて出場選手登録された。登場曲はアニメ「進撃の巨人」のテーマ曲。今後は昨季巨人から加わり、米大リーグに移籍した沢村(レッドソックス)級の働きを期待されている。 「残り58試合、貢献していきたい」と国吉。首位とは2・5ゲーム差。身長196センチの大型右腕が、チームに〝進撃〟をもたらす。(山口泰弘)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
433511 0.551
(↓0.007)
-
(-)
54369
(+2)
322
(+4)
86
(-)
29
(-)
0.253
(↓0.001)
3.390
(↓0.02)
2
(-)
楽天
433611 0.544
(↑0.006)
0.5
(↓1)
53351
(+7)
334
(+6)
74
(+3)
29
(-)
0.246
(-)
3.570
(↓0.03)
3
(-)
ロッテ
383512 0.521
(↑0.007)
2.5
(↑1)
58391
(+4)
360
(+2)
82
(+1)
75
(+1)
0.251
(-)
3.980
(↑0.02)
4
(-)
ソフトバンク
393714 0.513
(↑0.006)
3
(↑1)
53358
(+2)
301
(-)
80
(-)
56
(+1)
0.249
(-)
3.210
(↑0.04)
5
(-)
西武
334014 0.452
(↓0.006)
7.5
(-)
56327
(+6)
368
(+7)
71
(-)
62
(+1)
0.245
(↑0.001)
4.070
(↓0.04)
6
(-)
日本ハム
30449 0.405
(↓0.006)
11
(-)
60248
(-)
327
(+2)
46
(-)
40
(-)
0.228
(↓0.002)
3.590
(↑0.01)