西武(★6対7☆)楽天 =リーグ戦14回戦(2021.08.14)・メットライフドーム=
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楽天
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西武
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勝利投手:酒居 知史(3勝1敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(0勝2敗24S))
敗戦投手:増田 達至(0勝3敗8S)

本塁打
【楽天】辰己 涼介(9号・3回表ソロ),島内 宏明(13号・4回表ソロ),茂木 栄五郎(12号・4回表ソロ)

  DAZN
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◆楽天は2回表、1死一三塁の好機からオコエが適時打を放ち、先制に成功する。その後は3回に辰己のソロ、4回には島内と茂木のソロが飛び出すなど、効果的に加点した。投げては、3番手・酒居が今季3勝目。敗れた西武は、打線が8回に1点差とするも及ばなかった。

◆初回からプロ野球3年ぶり85度目となるトリプルプレーが成立した。先発の西武今井達也投手が先頭に死球、続いて四球を与える立ち上がり。無死一、二塁のピンチで、打者・浅村への初球がライナー性の当たりだった。二塁走者の小深田も、一塁走者の鈴木も全力疾走。しかし、右翼・愛斗が背走しながら捕球しアウト。走者は気づかずに本塁まで生還しており、中継プレーを経て源田が二塁ベースを踏み、一塁・山川へ送球し、三重殺の珍事となった。 3年前の18年8月に、同じ西武楽天戦以来。捕球した愛斗は「良かったです! 自分としては普通のプレーではありますが、初回、今井が四球で難しい流れの中で、あのようなプレーができたのは良かったと思います」と笑顔で振り返った。

◆楽天は2回1死一、三塁、オコエが先制中前適時打。3回辰己がソロ本塁打を放った。西武は3回4連打で同点に追いついた。 楽天は4回、島内と茂木がそれぞれソロ本塁打を放ち2点リード。西武は5回1死満塁、山川が2点適時打で同点に追いついた。 楽天は7回に鈴木大の犠飛で勝ち越し。継投で逃げ切って4連勝を決めた。西武は今季最多となる借金7となった。楽天酒居3勝目、松井24セーブ。西武増田3敗。

◆西武は2度追いついたが、3度突き放され借金は今季ワースト7となった。 同点の7回に増田が3カ月ぶりに登板。無死一、二塁から犠打と犠飛で勝ち越され、さらに暴投で追加点を許した。コンディション不良から復帰も、3敗目となった増田は「打たれているのは甘い球なので、もっと状態を上げていけたら」と前を向いた。辻監督も「少しずつ切れが出て抑えていけば違ってくるだろう」と完全復活を待ちわびた。 ▽西武今井(3発含む5回4失点)「打たれたホームラン3本も(捕手・森が)外に構えている中で、中に入ってしまいました。もったいなかったです」

◆ミスしたって、勝って反省すればいい。楽天鈴木大地内野手(31)が西武14回戦で決勝の中犠飛を放った。同点の7回1死二、三塁から、久々の1軍登板だった西武増田の直球を捉えた。初回の第1打席では走塁死で三重殺を招いたが、ここぞの場面できっちり貢献。8回のピンチでは一塁守備で好守も見せ、チームは後半戦を2連勝発進。首位オリックスに0・5ゲーム差に迫った。ヒーローインタビューの第一声が鈴木大の本音だった。「勝てて僕と小深田が一番ほっとしてます。最低限の結果が出てよかった」。リードしては追いつかれ、4-4で迎えた7回1死二、三塁。西武増田に2球で追い込まれると、食らい付くことにシフトした。「何とかバットに当ててつなぐ。狙ったわけではないですけど、そういう気持ちが犠飛につながるだろうという意識は片隅にありました」。捉えた真っすぐが中堅へ上がる。三走太田の生還には十分な高さだった。 ゲームはまさかの珍事で幕を開けた。四死球をもらって無死一、二塁と絶好の先制機。鈴木大は一塁上にいた。3番浅村の打球を追いかけた愛斗が後ろ向きにキャッチ。右飛だ。が、小深田と鈴木大は走っていた。「自分の中で抜けると思って走ってしまった。ノーアウトでしたし、慌てなくてもよかったのに」。白球が右翼→二塁→遊撃→一塁と渡る間に帰塁できず、あっという間に全員アウト。猛省した。 調子が思わしくない時、チーム状況が悪い時、そんな日は誰にでも訪れる。けれどそこで、今求められることは何なのか。試合中の状況に応じて考えて動けるのが、鈴木大や島内や茂木ら主力が主力たる理由でもある。犠飛もそうだ。「打席でやらなきゃいけないことは多い。もちろんミスしないように頑張りますけど、ミスしても明日も試合はある。切り替え、切り替え。最後に勝てば次につながると思います」。 切り替えて、打って、守った。1点差に迫られた8回、なおも1死一塁のピンチで栗山の痛烈なライナーに体が反応した。「一瞬で、気付いたらグラブに入ってました」。一直併殺で西武の追撃の芽を摘んだ。「明日からも消極的にならずに、反省を生かしてプレーしていかないと」。15日も勝って同一カード3連勝とすれば、6月29日以来の首位が見えてくる。【鎌田良美】

◆西武が一回、トリプルプレーでピンチを切り抜けた。 先発の今井が先頭の小深田に死球、鈴木大に四球で無死一、二塁のピンチを迎え、続く3番・浅村には初球を右翼方向へ強く弾き返された。この打球を西武の右翼・愛斗が背走しながらキャッチ(右飛)し、1アウト。 楽天の二走者は打球の強さから抜けると判断したのか、打った瞬間に勢いよくスタートを切っており、帰塁できず。愛斗からの返球を受けた中継の外崎は二塁ベースカバーへ入った遊撃の源田に送り2アウト。そして源田は走者が飛び出していることに驚いたような表情で一塁に転送し、3アウトでトリプルプレーが成立した。 ビッグプレーを演出した愛斗は「初回、今井が四球で難しい流れの中で、あのようなプレーができたのは良かったと思います」と振り返った。プロ野球では2018年8月28日以来の三重殺で、このときも西武-楽天で、西武が一回無死一、二塁の場面で成立させていた。

◆楽天・オコエ瑠偉外野手(24)が2戦連続となる先制適時打を放った。 「先制のチャンスだったので、先制できてよかったです」 前日13日に続き「7番・右翼」で先発出場。二回1死一、三塁で迎えた第1打席、今井に対し、1ストライクからの2球目137キロスライダーを振り抜き、中前に弾き返した。

◆西武が両リーグを通じて2018年8月28日に自チームが楽天戦で記録して以来、3年ぶりとなる三重殺を完成させた。一回無死一、二塁で浅村の右翼への鋭いライナー性の打球を愛斗が好捕。2走者が飛び出しており、素早く二塁のベースカバーに入った源田、一塁手の山川に転送された。 パ・リーグでは85度目の記録。愛斗は「自分としては普通のプレーだが、初回に今井が四球を出し、難しい流れの中であのようなプレーができて良かった」とコメントした。

◆楽天の島内が後半戦初安打となる13号ソロを放った。2―2の四回に先頭打者で、今井に2ストライクと追い込まれながらも4球目の高めに浮いた151キロの速球をジャストミート。右翼ポール際に特大のアーチを架け、悠然とダイヤモンドを一周した。 前半戦でリーグトップの66打点をマークし、後半戦も2試合目で打点を上乗せした。自己最多だった2019年の57打点を軽々と更新し、8年ぶりのリーグ優勝を目指すチームをけん引。開幕前には「一番やりにくい打順」と自虐気味に言っていた4番打者がすっかり板についてきた。

◆楽天が4連勝した。4―4の七回に鈴木大の犠飛と暴投で2点を勝ち越し、八回に岡島の適時二塁打で加点。3番手で好救援の酒居が3勝目、松井が24セーブ目を挙げた。西武は救援陣が踏ん張れず、反撃も及ばなかった。

◆不振などで戦列を離れていた西武の増田が4―4の七回に5月1日以来の復帰登板に臨み、黒星を喫した。先頭打者の太田の安打をきっかけに1死二、三塁のピンチを招くと鈴木大に犠飛を許し、続く浅村の打席では暴投で計2点を勝ち越された。 チームは今季の楽天戦で2勝10敗2分けと負け越しが拡大。増田は「打たれているのは甘い球なので、もっと状態を上げていけたら」と反省した。辻監督は「いい時は真っすぐで押していたけど、ちょっと変化球が多いのかな」と話した。

◆猛牛の尻尾に手をかけた。楽天が4連勝で、首位・オリックスに0・5ゲーム差と迫った。「7番・右翼」で先発出場したオコエ瑠偉外野手(24)が、2戦連続の先制打でチームを後半戦開幕2連勝に導いた。 「何とか先制できればと思っていました。引き続き、頑張ります」 二回1死一、三塁。1ストライクから137キロのスライダーを振り抜き、中前に運んだ。 東京・関東第一高からドラフト1位で入団。昨季はプロ5年目で初めて1軍で出番なしに終わった。今季は2月に左手関節の手術を受けて出遅れたが、6月30日のイースタン・リーグ、ヤクルト戦で実戦復帰。東京五輪による中断期間中にアピールし、後半戦開幕から2年ぶりに1軍切符をつかんだ。 2回、適時打を放つ楽天・オコエ瑠偉 =メットライフドーム(撮影・福島範和) ナイジェリア出身の父と日本人の母を持つオコエは、身近な存在に刺激を受けている。1学年下の妹、桃仁花(もにか、22)だ。女子バスケットボール日本代表として東京五輪で銀メダルを獲得。「リスペクトしている。妹とともに頑張ります」。負けじと兄が奮起した。 終わってみれば打線は10安打で7得点。6月29日以来の首位浮上へ、オコエが旗振り役となる。(箭内桃子)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
433511 0.551
(↓0.007)
-
(-)
54369
(+2)
322
(+4)
86
(-)
29
(-)
0.253
(↓0.001)
3.390
(↓0.02)
2
(-)
楽天
433611 0.544
(↑0.006)
0.5
(↓1)
53351
(+7)
334
(+6)
74
(+3)
29
(-)
0.246
(-)
3.570
(↓0.03)
3
(-)
ロッテ
383512 0.521
(↑0.007)
2.5
(↑1)
58391
(+4)
360
(+2)
82
(+1)
75
(+1)
0.251
(-)
3.980
(↑0.02)
4
(-)
ソフトバンク
393714 0.513
(↑0.006)
3
(↑1)
53358
(+2)
301
(-)
80
(-)
56
(+1)
0.249
(-)
3.210
(↑0.04)
5
(-)
西武
334014 0.452
(↓0.006)
7.5
(-)
56327
(+6)
368
(+7)
71
(-)
62
(+1)
0.245
(↑0.001
4.070
(↓0.04)
6
(-)
日本ハム
30449 0.405
(↓0.006)
11
(-)
60248
(-)
327
(+2)
46
(-)
40
(-)
0.228
(↓0.002)
3.590
(↑0.01)