西武(★0対5☆)楽天 =リーグ戦13回戦(2021.08.13)・メットライフドーム=
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楽天
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西武
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勝利投手:岸 孝之(5勝6敗0S)
敗戦投手:松本 直晃(7勝5敗0S)
  DAZN
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◆楽天は2回表、オコエの適時打で1点を先制する。その後は5回に浅村の2点適時打で加点すると、8回には辰己の適時打などで2点を挙げ、試合を決定づけた。投げては、先発・岸が8回途中1安打無失点の力投で今季5勝目。敗れた西武は、投打ともに振るわなかった。

◆楽天炭谷銀仁朗捕手(34)が古巣から歓迎された。 7月に巨人から楽天へトレードで加入。1年目の06年から13年間を過ごした西武の本拠地メットライフドームに、楽天移籍後初めて訪れた。 試合前の打撃練習中、ウグイス嬢から「特に夏場の活躍が目立った炭谷銀仁朗選手、パシフィック・リーグへお帰りなさい。対戦を楽しみにしております」と粋なアナウンスを贈られた。打撃練習を終え、ケージから出るとバックネット裏へ一礼した。

◆楽天オコエ瑠偉外野手(24)が約2年ぶりにスタメンに名を連ねた。 チームの後半戦初戦に「7番右翼」で、19年9月26日西武戦以来687日ぶりのスタメン出場。昨季はプロ5年目で初めて1軍出場がなく、今年2月に左手首を手術。6月末に実戦復帰し、エキシビションマッチには5試合に出場。10打数3安打、打率3割をマークし、この日今季初の1軍登録を果たした。 石井GM兼監督は10日の阪神戦後「いろんなことを考えずに常に向上心を持って貪欲にやってくれれば、いい素質は持っているので、後半戦、チームと一緒になって勝利を目指せる選手。ある程度の期間けっこううまくやってくれたので、前へ向く姿勢はしっかり見えた」とオコエを評価していた。

◆プロ野球後半戦初戦に、俳優の藤原竜也(39)が来場し始球式を行った。 西武ファンを公言しており「念願かないました」と喜びのマイクパフォーマンス。27日から公開予定の主演映画『鳩の撃退法』と西武が、ポスターでコラボレーションしており、タイトルにちなんで、ハトに扮(ふん)した球団マスコット・レオが打席に入ると、高めの球で空振りを奪った。 セレモニー後、取材に応じると「今日は映画の宣伝とかいっさい関係なくて、すっげー楽しかったです。遊びにきたみたいな形でした」と笑顔。登場前、ベンチで準備していると隣に辻発彦監督。ちゅうちょしながらも「小さい頃からずっとファンです」と伝えると辻監督も「僕も応援しています」。そのやりとりに藤原は「個人的にはこの思いを抱えて早く帰りたいと思うくらい幸せでした」と感激しきりだった。

◆約2年ぶりのスタメン出場を果たした楽天オコエ瑠偉外野手(24)が、第1打席で先制打を放ち、いきなり結果を出した。 チームの後半戦初戦に「7番右翼」で、19年9月26日西武戦以来687日ぶりのスタメン出場。2回無死二塁で迎えた第1打席。フルカウントからの7球目、西武松本の外角スライダーを中前へはじき返し、先制適時打を放った。今季1軍初出場初安打が、2年前の前回スタメン出場時以来の貴重なタイムリー。一塁上からベンチへ、小さく右拳を向けた。「打ったのはスライダー。先制のチャンスだったので先制できて良かったです」と、淡々と振り返った。 昨季はプロ5年目で初めて1軍出場がなく、今年2月に左手首を手術。6月末に実戦復帰し、エキシビションマッチには5試合に出場。10打数3安打、打率3割をマークし、この日今季初の1軍登録を果たした。東京五輪では女子バスケットに出場した妹の桃仁花が銀メダルを獲得した。

◆侍ジャパンとして東京オリンピック(五輪)で金メダルを獲得した楽天浅村栄斗内野手(30)がバットを割りながら、後半戦初タイムリーを放った。 1点リードの5回1死満塁。カウント2-2から西武松本の内角高め139キロ速球に詰まらされた。黒と白のツートンカラーのバットが縦に割れ、破片が遊撃当たりまで飛んだ。それでも持ち前のパワーで左前へ落とし、2点適時打で追加点を挙げた。「打ったのはストレート。満塁のチャンスでしたからね。打てて良かったです」と、淡々と振り返った。 東京五輪では全5試合で5番としてスタメン出場。4試合で安打を放つなど17打数5安打、打率2割9分4厘、1打点とつなぎ役として貢献した。チームへ戻り、ポイントゲッターとしての役割をきっちりと果たした。

◆楽天岸孝之投手(36)が8回1死までノーヒットノーラン投球も1安打を許し、球団初、自身2度目の偉業達成を逃した。 慣れ親しんだマウンド、相棒とともに快投を見せた。7月に巨人からトレードで加入した炭谷と、メットライフドームでは西武時代の16年9月27日の日本ハム戦以来のバッテリー。1回2死から森、中村に連続四球を与えるも、栗山を145キロ外角直球で見逃し三振に抑えた。 2回にオコエの適時打で1点を先制してもらうと、エンジンがかかる。2~4回を3者凡退。5回1死から呉念庭に四球を与えるも、愛斗、岸を連続三振に仕留めた。7回を終え107球も8回も続投。1死から愛斗をカウント1-2と追い込むも外角を狙った143キロ直球が甘く入り、右前打を打たれた。表情を変えずに今季最多タイの113球、1安打10奪三振3四球で降板。ベンチでは悔しい表情も見えたが、笑みもこぼれた。

◆西武は1回2死一、二塁のチャンスで栗山が見逃し三振。楽天は2回無死二塁で、7番オコエが中前適時打を放ち先制した。 楽天は5回1死満塁で、浅村が中前へ落とす2点適時打を放ち、3点差に広げた。西武は楽天岸に6回まで無安打に封じられた。 楽天は8回にも1点を追加し逃げ切り、前半戦から3連勝を収めた。先発の岸が5勝目。黒星スタートの西武は今季ワーストタイの借金6となった。先発松本が5敗目。

◆トレードで加入した西武平沼翔太内野手(23)が、後半戦初戦から出場した。 13日に入団会見を行い、そのままチームに合流しベンチ入り。スタメンこそなかったが、8回1死一塁で代打出場し、背番号31で"デビュー"も、空振り三振となった。平沼は「緊張しました。でも打席に立つことができて、ライオンズの一員になれたと実感できましたので、明日はもっと地に足をつけてプレーできると思います。次は打ちます」と前向きに話した。 辻発彦監督(62)は「俺の中ではバックアップで一番は守りができるというのがあってね。今日は来たばっかりだったから、ファンの前でこういう劣勢の中で打席に立たせたんですけど。ここからですよ」と今後に期待を込めた。

◆西武が元西武コンビに苦しめられた。 楽天の岸-炭谷のバッテリーに対し、打線は8回途中まで無安打。愛斗が記録を阻止したが、今季最少の1安打無得点に終わった。仕切り直しの後半戦初戦を勝利できず、今季ワーストタイとなる借金6。楽天戦だけで借金7となり、辻監督は「緩急でうまくバッテリーにやられた。もうちょっと徹底しなきゃいけなかった」と敗戦を振り返った。

◆リスタートだ。楽天オコエ瑠偉外野手(24)が19年9月26日西武戦以来、2年ぶりの1軍公式戦出場で決勝の先制適時打を放った。2回無死二塁の第1打席で中前へ。昨季は5年目で初の1軍出場なしに終わり、今年2月には左手首の手術も経験。困難にぶつかりながらも、東京五輪女子バスケットボール日本代表として銀メダルを獲得した妹桃仁花(22)にも背中を押され、復活を遂げた。「やる気しか無い」。オコエは、色紙に決意を示した。6月30日、イースタン・リーグのヤクルト戦。今季初途中出場し1安打を放った。試合後、球団SNSの企画でファンへの思いを求められ、記した。 人影の少ないファームで懸命に汗をかいた。2月に左手首を手術。できることは何か。外野ポール間をひたすら走り込んだ。垣内育成打撃コーチらとともに、打撃フォームも見直した。「2年目の頃のタイミングが一番合っている。今年はトップが取れているので、ボールの見逃し方も良くなった。今までと違った投手への対応ができている」と変化を感じている。 大村ファームディレクターも「素直な子。話していくうちに何でも言ってくれるようになった。ただ、誤解はされやすい。人間的にも選手としても成長は必要だが、しっかりと正しいことをやってくれたら」と捉える。必死に、懸命に白球に向き合い続ければ、いつか必ず花開く。【楽天担当 桑原幹久】

◆リスタートだ。楽天オコエ瑠偉外野手(24)が19年9月26日西武戦以来、2年ぶりの1軍公式戦出場で決勝の先制適時打を放った。2回無死二塁の第1打席で中前へ。昨季は5年目で初の1軍出場なしに終わり、今年2月には左手首の手術も経験。困難にぶつかりながらも、東京五輪女子バスケットボール日本代表として銀メダルを獲得した妹桃仁花(22)にも背中を押され、復活を遂げた。派手なガッツポーズも、笑顔もいらない。あごひげを蓄えたオコエが、ベンチへ武骨に右拳を突き上げた。2回無死二塁。フルカウントから松本の外角スライダーにタイミングを合わせた。強いゴロで中前へはじき、先制適時打を放った。中断期間に存在感を示し、2年ぶりの1軍公式戦初打席で打った。「エキシビションマッチと変わらずにいこうと思っていました」と過度な喜怒哀楽は伏せ、必死に食らいついた。 苦しかった。昨季は5年目で初の1軍出場なし。底知れぬ素質から膨らむ期待に応えられない日々に過去の言動を切り取られた雑音も目に、耳に入った。「去年は正直、精神的にちょっとまいっていた。メディアからの風当たりやSNSのコメントもいろいろあった。ヘイトを気にしすぎた」と心を乱し、野球と向き合えない時期もあった。 身近な存在が支えになった。バスケットボールに励む1学年下の妹桃仁花と幼少期から「オコエ兄妹として2人で活躍しよう」と思い続ける。母から「桃仁花が悩んでいる」と言われれば、すぐにスマートフォンを手に取る。「妹と連絡をとる時は、基本悩んでいる時。SNSを見ていい気分に浸っていればノータッチです」と笑う。東京五輪で銀メダルをつかんだ妹の活躍は「家族がオリンピックでメダルとったことは光栄ですし、うれしく思いますし、リスペクトもしっかりあります」と素直にうれしかった。 もう何も怖くない。「自分は自分」と割り切り、愚直に目の前の結果に集中している。オフには「考えが甘い」と口にした石井GM兼監督も「年齢的にもこれからの選手。今までのいろんな苦労も悔しさとして持ちつつ、新たな気持ちで今日からスタートしてほしい」と外野手争いに名乗りを上げた24歳に期待を込める。右へ左へ、前へ後ろへ。どんな道も決して回り道ではなかったと、結果で示して見せる。【桑原幹久】

◆西武の松本は5四死球を与える不安定な投球で五回途中まで6安打3失点で降板した。0―1の五回は二塁打と2四球で1死満塁のピンチを招き、浅村に2点適時打を許した。「チームに勢いをつけるようなピッチングをしたかったが申し訳ない」とうつむいた。 後半戦初戦の先発のマウンドを託されたが序盤から走者を出す苦しいピッチングとなった。「チームにとっても自分にとっても大事な後半戦が始まる試合で立ち上がりからばたばたしてしまった。仕事を全うすることができなかった」と話した。

◆西武は楽天の岸に10三振を喫し、打線が沈黙した。140キロ台前半の直球と緩いカーブにタイミングが取れず、炭谷との元西武バッテリーに翻弄された。辻監督は「うまくバッテリーにやられた。緩急、コントロールでやられたよね」と渋い表情だった。 八回1死で愛斗がチーム初安打を放ちノーヒットノーランを免れるのが精いっぱいだった。一回に2四球でつくった2死一、二塁の好機で栗山が見逃し三振。五回1死一塁では愛斗と岸が2者連続で空振り三振に倒れた。

◆日本ハムからトレードで加入した西武・平沼翔太内野手(23)が、入団会見後に出場選手登録され、0-5の八回1死一塁から代打で出場した。 岸の代打で登場すると西武ファンから大きな拍手で迎えられた。楽天・安楽の前に3球三振に倒れ、「緊張しました」と振り返った。それでも「打席に立つことができて、ライオンズの一員になれたと実感できましたので、明日はもっと地に足をつけてプレーできると思います。次は打ちます!」と前向きに語った。

◆楽天が後半戦初戦を白星で飾った。二回にオコエの適時打で先制し、五回に浅村の2点適時打、八回には辰己の適時打などで2点を加えた。岸が10三振を奪い八回途中まで1安打無失点で5勝目。西武は投打に精彩を欠いた。

◆楽天・岸孝之投手(36)が八回1死まで無安打投球。球団史上初のノーヒットノーランまであとアウト5つとしていたが、愛斗(西武)に右前打を浴びて偉業達成とはならなかった。 愛斗に対してはカウント1―2と追い込んだが、4球目143キロ直球を振り抜かれ、右前打に。この日初安打を浴びたところで2番手・安楽に交代が告げられた。岸は7回?を113球、1安打無失点、10奪三振の快投で5勝目の権利を持って降板した。

◆東京五輪の日本代表で金メダルを獲得した楽天の浅村が1―0の五回1死満塁で2点適時打を放った。内角をえぐる139キロの速球にバットを真っ二つに折られながらもしぶとく左前へ運んだ。松本の外角主体の投球に前の2打席は内野ゴロに打ち取られたが、3打席目に仕留め「打てて良かった」とうなずいた。 東京五輪は全5試合に5番打者として出場した。「シーズンではなかなか味わえないようなプレッシャーもすごくあったし、日の丸の重みもすごく感じた。金メダルに貢献できたのは財産になる」と充実感をにじませた。たくましさを増し、後半戦初戦から持ち前の勝負強さを発揮した。

◆楽天・オコエ瑠偉外野手(24)が今季初の1軍昇格から即「7番・右翼」で先発出場し、二回に先制の適時打を放った。 「先制のチャンスだったので先制できてよかったです」 2年ぶりの1軍昇格。二回無死二塁で打席に入ると、フルカウントから123キロを振り抜き中前へ運んだ。二走・茂木が本塁生還し1点を先制。2019年9月26日の西武戦(楽天生命)以来の適時打となった。

◆楽天・炭谷銀仁朗捕手(34)が〝古巣〟凱旋を西武ウグイス嬢の場内アナウンスで歓迎された。 2006年から18年までを西武で過ごした炭谷。FAで巨人へ移籍し、今季途中の7月4日に巨人から楽天へトレードで移籍することが発表された。楽天のユニホームを着てメットライフドームに凱旋するのはこの日が初めて。 楽天の打撃練習開始前に「夏場の活躍が印象的だった炭谷銀仁朗選手、パ・リーグへお帰りなさい」「対戦を楽しみにしております」のアナウンスが流れた。

◆楽天・オコエ瑠偉外野手(24)が13日、今季初めて出場選手登録された。 オコエは今季2月に左手関節の手術を受け、春季キャンプは不参加。リハビリを経て6月30日のイースタン・ヤクルト戦(森林どり)で実戦復帰を果たしていた。 東京五輪によりプロ野球のシーズンが中断し、その間に行われていたエキシビジョンマッチでは計5試合で打率・333(10打数3安打)と存在感を発揮。後半戦の1軍入りを勝ち取った。

◆球団史上初の偉業はならなかったが、見事な快投だった。楽天・岸孝之投手(36)が八回1死まで無安打投球。10三振を奪い、1安打無失点で5勝目を挙げた。 「本当に疲れて...。でも、めったにあることではない。疲れながらも、ちょっと意識していきましたけど、逆によかったと思います。そんなに甘くないです」 西武時代の2014年5月2日のロッテ戦以来、自身2度目のノーヒットノーラン達成まで、あとアウト5つと迫った八回1死。113球目を愛斗に右前へはじき返され、淡々とした表情でマウンドを降りた。 8日に閉幕した東京五輪。「この日のためにと努力してきて。自分を信じてやっているのが印象的でした」という。テレビで観戦した陸上男子400メートルリレー決勝で、日本はバトンが渡らず途中棄権となり、「こっちもすごく悲しいというか、悔しい気持ちになりました」。後半戦初戦のマウンドでは、自身も期する思いを白球に込めた。 先発の役割を十分に果たしたベテランに、石井監督は「あそこまでよく踏ん張ってくれた」と最敬礼した。(箭内桃子)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
433411 0.558
(↑0.005)
-
(-)
55367
(+6)
318
(+3)
86
(+2)
29
(+1)
0.254
(↑0.001)
3.370
(↑0.01)
2
(-)
楽天
423611 0.538
(↑0.006)
1.5
(-)
54344
(+5)
328
(-)
71
(-)
29
(-)
0.246
(↑0.002
3.540
(↑0.04)
3
(-)
ロッテ
373512 0.514
(↓0.007)
3.5
(↓1)
59387
(+3)
358
(+6)
81
(-)
74
(-)
0.251
(↑0.001)
4.000
(↓0.02)
4
(-)
ソフトバンク
383714 0.507
(↑0.007)
4
(-)
54356
(+3)
301
(-)
80
(+2)
55
(+2)
0.249
(-)
3.250
(↑0.04)
5
(-)
西武
333914 0.458
(↓0.007)
7.5
(↓1)
57321
(-)
361
(+5)
71
(-)
61
(-)
0.244
(↓0.002)
4.030
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
30439 0.411
(↓0.006)
11
(↓1)
61248
(-)
325
(+3)
46
(-)
40
(+1)
0.230
(↓0.002)
3.600
(↑0.01)