ソフトバンク(☆7対4★)オリックス =リーグ戦14回戦(2021.07.11)・福岡PayPayドーム=
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ORIX
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ソフトバンク
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勝利投手:モイネロ(1勝0敗5S)
(セーブ:岩嵜 翔(2勝1敗3S))
敗戦投手:ヒギンス(1勝2敗2S)

本塁打
【オリックス】ジョーンズ(2号・6回表2ラン)
【ソフトバンク】柳田 悠岐(20号・6回裏ソロ),柳田 悠岐(21号・8回裏ソロ)

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◆ソフトバンクは4-3で迎えた7回裏、2死三塁から三森が適時打を放ち、試合を振り出しに戻す。続く8回には、柳田の2打席連続本塁打となるソロなどで3点を挙げて、勝ち越しに成功した。投げては、6番手・モイネロが今季初勝利。敗れたオリックスは、投手陣が精彩を欠いた。

◆オリックス宮城大弥投手(19)が両リーグ10勝一番乗りを目指す。 宮城は高卒2年目だが、高卒2年目以内の投手が両リーグ10勝一番乗りすれば、87年桑田(巨人)が7月8日広島戦で記録して以来、34年ぶり。

◆オリックスが2カード連続の負け越しで、前半戦の首位ターンは持ち越しとなった。 先発したオリックス宮城大弥投手(19)は7回8安打4失点(自責3)の力投を見せたが、8回に救援のヒギンスが捕まり、逆転負け。 6回にはジョーンズの一時勝ち越し2号2ランが飛び出すなど白星も見えたが、敗戦。前半戦は残り2試合。懸命に前を向く。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(32)が3年ぶりの2打席連続本塁打で、チームを連勝に導いた。 首位オリックス相手にカード勝ち越しを決め、3・5ゲーム差に詰めた。リーグ単独トップ21本塁打とした主砲は「本当に、奇跡が起きました」と興奮気味に振り返った。 相手先発はチームとして初対戦で、リーグ最多9勝を挙げる宮城だった。「めちゃくちゃいいですよ。コントロールもいいですし、ボールの切れもありますし」。柳田も3回2死一、二塁の好機で投ゴロに打ち取られていた。それでも、勝ち越された直後の6回は先頭で変化球に体勢を崩されながら右翼席へ2試合連発の20号ソロ。「本当に、よう打てたなと思っています。体勢はぐちゃぐちゃだったんですけど、奇跡で打てました」。難敵からの1発で反撃の機運を高めた。 同点で迎えた8回無死では、2番手のヒギンスから右越えの決勝21号ソロ。ベースを回りながら何度も拳を上げた。18年7月16日の西武戦以来の連発。ベンチに戻り、仲間とのハイタッチを終えてもガッツポーズが止まらないほどうれしかった。「1位のチームですし、なんとか離されないように、チーム一丸で戦えている感じがします」。首位に食らいついて勝った。 前半戦は12日からの2位楽天との3連戦で終わる。「まだまだ上にいるチームはたくさんいるので、頑張っていきます」。4位から浮上を狙い、後半戦につなげる。【山本大地】

◆ソフトバンクは首位オリックスに連勝で3連戦を2勝1敗と勝ち越した。柳田が18年以来となる2打席連続本塁打の活躍で、貯金を1とした。 試合後の工藤公康監督(58)の一問一答は以下の通り。 -柳田が決めた 工藤監督 すばらしい。すごい。 -甲斐のスクイズも効いた 工藤監督 仕掛けるんだったら初球かなと思っていたので。甲斐が良くね、決めてくれました。 -野村、今宮、三森は2死から適時打 工藤監督 本当ね、今日は粘り強く、みんながなんとかしようと。初対戦の投手ではありましたけど、そういう中で自分の打つべきボールを打ってくれましたし、粘ることもできた。今日もチーム一丸となった勝利かなと思います。 -和田は左脚がけいれん 工藤監督 試合が終わったときに聞いたんですけど、そこは問題がないと言っていたので。つりそうになったところがちょっと気になったところだったので。大丈夫ということでホッとしました。 -尾形が好救援 工藤監督 ああいう中でしっかりと気持ちのこもった球を投げて、チームに勢いをもたらしてくれたことは大きいですね。 -首位オリックスに勝ち越し 工藤監督 常に目の前の試合をやっていかなきゃいけないなと。常にね。後3つオールスターまで、しっかりホークスらしい野球を、今日のような野球を続けられるように頑張っていきたいと思います。 -粘って、最後は柳田が決めた 工藤監督 あそこで決められることもすごいなと思いますけどね。そこに行くときもね、野村君が打ち、今宮君が打ち、三森君が粘ってなんとか打ちと。今日の集中力はすごかったなと思いますね。ベンチの雰囲気も一丸になってというかね。和田君にアクシデントがあったとしても、リリーフ陣がしっかり粘りましたし。打者も点を取られてもまだまだだと、そういう思いがベンチからひしひしと伝わってきた。今シーズン一といっていいくらい、みんなが仕事を果たして打ってくれたと思います。 -8回は柳田の本塁打の後も追加点 工藤監督 今までだったらホームランで終わるケースが多かったんですけど、そこから出て得点ができたというのは大きいと思います。 -甲斐が2犠打、練習で監督も直々にアドバイスしていた 工藤監督 直々にというわけではないんですけど。本人が左足を前にするか、開いて待つかというところがあったので。本人がどっちがやりやすいかというところだと思うし。自分のいい位置とかいいやり方を見つけるようにと。こうしなさいと言ったわけじゃないですよ。ぼくがバントを教えてどうするんですか。ぼくがバントの名人と言われる川相君にね、ジャイアンツの時に教わったこともあったので、こういうやり方もあるというのはちょっと言って。いつもは金(星根コーチングアドバイザー)さんが選手に教えてくれているので、みんなそれぞれできるようになっていますね。 -甲斐はスクイズの後交錯したが 工藤監督 甲斐は大丈夫だったみたいで。安達君の方がダメージが大きかったみたいです。当たったときはビックリしましたけど、問題がないと言うことでホッとしましたけど。 -貯金1 工藤監督 今は貯金のことよりも、また明日の試合。今日のベンチの雰囲気といい、みんなのピッチャーに向かっていく姿勢といいすごくいいものが出たなと思うので。これを続けられるようにしていかないといけないなと思いました。 -モイネロはピンチをしのいだ 工藤監督 よく抑えたね。よく抑えたと思うけど、(遊飛を好捕の)今宮の動きも良かったよ。落ちたかなと思ったけど、追いついていたからね。よく捕ったなと思いますね。 -今宮は3安打 工藤監督 今日は「積極的に行きます」と言ってたんですけどね、それが結果につながって良かったなと思います。結果を恐れないで、そうやって行ったら3本出るんですから。どんどん行ってほしいな。彼がショートにいてしっかりすればね、内野も締まるので。クリ(三塁の栗原)にもいろいろアドバイスしていたみたいですし、そういう意味では頑張ってほしいなと思いますね。 -川島がベンチ外 工藤監督 ちょっと昨日、サードにヘッド(スライディング)したときに少し肩が入ったみたいだったので。今日は無理させないようにしようということで上がりという形にしました。また明日以降は、様子を見て判断したいと思います。

◆ソフトバンクは3回、オリックス先発宮城から、相手の走塁妨害などでチャンスを広げ、野村のプロ初打点となる適時打で先制。 オリックスは4回にジョーンズの適時打などで逆転。その裏再び同点にされたが、6回にジョーンズの2号2ランで再逆転した。 ソフトバンクは7回に三森の適時打で同点。8回に柳田が2打席連発の決勝21号ソロを放つなど突き放して連勝した。オリックスはカード勝ち越し逃す。 モイネロが今季初勝利。岩崎はプロ初の2戦連続セーブ。ヒギンスは2敗目。

◆ソフトバンク6番手モイネロ投手が今季初白星を挙げた。復帰2戦目の登板で、8回1死満塁をしのぎ味方の援護を呼び込んだ。 「自分自身で作ってしまったピンチでしたが、無失点に抑えることができて良かったです」。9回は岩崎が3人で抑え、プロ初の2戦連続セーブ。「モイネロの方がいい投手ですけど、任せてもらっているので、その覚悟を持って9回に上がっています」と胸を張った。

◆ソフトバンク今宮健太内野手が今季初の猛打賞をマークした。1点を追う4回は左中間を破る同点適時打。 「なんとかつなごうと打席に入りました。フルカウントから真っすぐを捉えることができ、同点となる1本になって良かったです」。7、8回にも安打を放ってともに得点に絡んだ。試合前時点で打率1割台と苦しむ中、上昇の兆しを見せた。

◆ソフトバンク和田毅投手はアクシデントで無念の降板となった。4回1死から連続四球を出したところで左脚がけいれん。ベンチへ下がって治療を受けたが、ジョーンズ、T-岡田に連続適時打を浴びてマウンドを降りた。「チームの足を引っ張る形になってしまった」。同世代、松坂の引退発表後初の登板は、4回途中2失点で勝敗は付かなかった。

◆球宴前ラスト先発となったオリックス宮城は7回4失点(自責3)で勝敗は付かず、チームは逆転負けで7年ぶりの前半戦首位ターンは再び持ち越された。打線が2点を勝ち越した直後の6回、7回に1点ずつ失って追い付かれた。19歳左腕は「全体的にボールが高めに浮いてしまっていた。味方が点を取って勝ち越してくれていただけに、リードを守れず申し訳ないです」と反省しきりだった。 高卒2年目以内の投手が両リーグ最速で10勝なら、87年巨人桑田以来だったがお預け。それでも中嶋監督は「初めての球場で初めての相手、いろんな要素があった。ずっと投げていた疲れもあるだろうし、試合を作ったのは良しとしましょう」と責めなかった。 試合は8回に2番手ヒギンスが柳田に決勝弾を浴び、2カード連続で負け越し。2位楽天に2ゲーム差に迫られた。中嶋監督が「一番ダメなのは挟殺プレーですね」と挙げたのは、3回2死で一塁走者の佐藤直をけん制で誘い出した場面。一、二塁間で挟んだが、走路上で一塁手のT-岡田が交錯して走塁妨害に。「時間をかけてでもアウトにすればいいもの。大いに反省してもらわないと」と先制につながった連係ミスを指弾。「基本からしっかり。前向いていくしかないです」と、北海道での前半戦残り2試合に向かう。【真柴健】

◆ソフトバンク・和田毅投手(40)が先発したが3回?を投げ2失点で降板した。 「調子は悪くなかったです。ただ結果的には、チームの足を引っ張る形になってしまった。悔しいし、チームに申し訳ないです」 一回、二回と3者凡退と完璧な立ち上がり。三回に打線が先制点を挙げたが直後の四回だった。1死から吉田正、杉本に四球を与えると、和田はそのままベンチへ。ドーム内には「治療のため」というアナウンスが流れた。 そのまま続投し、四回1死一、二塁で試合は再開。ジョーンズに左前適時打、T-岡田に中前適時打を浴びたところで2番手・尾形にバトンを託した。なお1死一、二塁のピンチは尾形が安達を遊ゴロ併殺として切り抜けた。 7日、西武は松坂が今季限りで現役を引退すると発表。和田が現役選手では最後の〝松坂世代〟となった。引退発表以降で初の登板となったが、白星をつかむことはできなかった。

◆ソフトバンク・柳田悠岐外野手(32)が「3番・指名打者」で出場。2打席連発の20号&21号を放ち、勝ち越しに成功した。 2-2の六回に、オリックス・ジョーンズに2ランが飛び出して勝ち越しを許した。直後の六回無死、柳田が打席に立った。宮城の126キロスライダーに、最後は片手になりながらも右翼席にまで持っていった。「タイミングは全く合いませんでしたが、バットの軌道が良く、芯に当たりホームランになりました。1点返すことができて良かったです」と1点差に詰め寄った。 8回、ソフトバンク・柳田悠岐が本塁打を放つ=ペイペイドーム(撮影・村本聡) 4-4の同点にまで追いつくと、圧巻だったのは八回先頭だ。再び柳田の出番となり、ヒギンスと相対した。1球目をフルスイングすると、打球は長い滞空時間を経て右翼テラスに着弾した。この日のロッテ-日本ハム戦(ZOZOマリン)は雨天中止。ロッテ・マーティンの20号を抜き去り、リーグ単独トップに躍り出た。

◆ソフトバンクは4―4の八回、柳田の2打席連続本塁打となる21号ソロで勝ち越し、甲斐のスクイズに失策が絡んでさらに2点を加えた。6番手のモイネロが今季初勝利を挙げた。オリックスは2番手のヒギンスが誤算だった。

◆ソフトバンクは2点差をひっくり返して逆転勝利。柳田悠岐外野手(32)が20号&21号の2打席連発で勝利に貢献した。試合後、工藤公康監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。 --粘って最後は柳田が決めた 「素晴らしい。すごい。はい」 --柳田は集中力があった 「あそこで決められるのもすごいと思いますけど、野村君が打ち、今宮君が打ち、三森が粘って打ち。きょうの集中力はすごかった。ベンチの雰囲気も一丸になってというのもありましたし。和田君にアクシデントがあってもリリーフ陣がそこから粘りましたし。打者も点を取られてもまだまだだと、そういう思いがベンチから伝わってきた。今シーズンいちといっていいくらい、自分たちの仕事を果たしてくれたと思います」 --八回にはスクイズで追加点 「仕掛けるなら初球かなと思っていたので。甲斐がよく決めてくれました」 --打線は三回、四回、七回と2死でのチャンスをものにした 「本当、きょうは粘り強くみんなが何とかしようと。初対戦の投手でしたけど、自分の打つべきボールを打ってくれた。しっかり粘ることもできたので。チーム一丸となった勝利かなと思います」 --和田は治療でベンチに戻っていたが、アクシデントか 「試合が終わったときにちょうど僕の前にきたので聞いたんですけど。問題ないといっていたので。つりそうになったところが気になったと。聞いてみたら大丈夫ということだったので、ほっとしました」 --尾形が2番手で好投 「ああいう中でしっかりと気持ちのこもった球を投げて、チームに勢いをもたらしてくれたのは大きいですね」 --オリックスにカード勝ち越し 「常に目の前の試合をやっていかないといけない。あと3つ、オールスターまで。ファンのみなさんにも見ていただいている中で、ホークスらしい野球、きょうのような野球を続けられるように頑張っていきたいと思います」

◆オリックスは終盤の逸機が響いた。七回無死一塁で伏見がバスターエンドランを空振りし、走者が二塁タッチアウトとなった場面に、中嶋監督は「いろんな作戦が絡むところ。もう一回、ちゃんとやらないと」と小技を含めた精度の高さを求めた。 4―4の八回は1死満塁と攻め立てながら、ジョーンズが遊飛、T―岡田が空振り三振に倒れ、詰めを欠いた。

◆何度も、何度も拳を握った。レギュラーとして、ホークスを勝たせたかったからだ。ソフトバンク・柳田が21号V弾で連勝に貢献。2日連続のお立ち台。本人ですら目を丸くした。 「本当に奇跡が起きました、はい」 6回、ソフトバンク・柳田悠岐が本塁打を放つ =ペイペイドーム(撮影・村本聡) ■20号&リーグトップ21号 4-4の八回無死。ヒギンスの134キロチェンジアップを振り払うと、打球は長い滞空時間を経て右翼テラス席に着弾だ。ロッテ・マーティンを抜き、リーグ単独トップとなる21号。2日連続の決勝弾に「まさかきょうも打てるとは」とドームの屋根を見上げた。 「(オリックスは)1位のチームですし、何とか離されないように。チーム一丸で戦えている感じがします」 4-2の六回無死には9勝を挙げている19歳の宮城から20号ソロ。「(宮城は)めちゃくちゃいい。よく打てたなと思います」。突き放されても、追いつき、最後は逆転まで持っていった。ホークスらしい集中力が発揮され工藤監督も「今シーズンいちと言っていい。ベンチも一丸になっていた」と最敬礼した。 8回、ソフトバンク・柳田悠岐が本塁打を放ち、拳を握る =ペイペイドーム(撮影・村本聡) ■「勝つことがチームにとって一番」 勝率5割で迎えた今カード。「逆境」どころじゃない。1戦目を落として借金となり、もう崖っぷちに追い込まれていることを、選手が一番わかっていた。さらにこの日、独立リーグ、ルートインBCリーグ茨城のダリエル・アルバレス外野手(32)を獲得することが判明。5年連続日本一に向けて、球団とグラウンドが一丸となって逆襲を図る。その中心はもちろん、柳田悠岐だ。 「勝てばチームの雰囲気はよくなるので。勝つことがチームにとって一番だと思っています」 1位から4位が3・5ゲーム差にひしめく2021年のパ・リーグ。最後に笑うのは、逆境に目を覚ました日本一軍団だ。(竹村岳)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
413311 0.554
(↓0.008)
-
(-)
58354
(+4)
309
(+7)
83
(+1)
26
(-)
0.254
(-)
3.380
(↓0.02)
2
(1↑)
楽天
393511 0.527
(↑0.006)
2
(↑1)
58329
(+9)
316
(+3)
67
(+2)
29
(-)
0.246
(↑0.001)
3.560
(↑0.01)
3
(1↓)
ロッテ
363312 0.522
(-)
2.5
(↑0.5)
62374
(-)
338
(-)
79
(-)
73
(-)
0.251
(-)
3.900
(-)
4
(-)
ソフトバンク
363514 0.507
(↑0.007)
3.5
(↑1)
58341
(+7)
291
(+4)
76
(+2)
52
(-)
0.249
(↑0.001
3.300
(↓0.01)
5
(-)
西武
323714 0.464
(↓0.007)
6.5
(-)
60307
(+3)
346
(+9)
66
(+1)
61
(-)
0.245
(↓0.001)
4.010
(↓0.07)
6
(-)
日本ハム
29419 0.414
(-)
10
(↑0.5)
64242
(-)
315
(-)
46
(-)
38
(-)
0.232
(-)
3.620
(-)