オリックス(1対1)楽天 =リーグ戦14回戦(2021.07.08)・京セラドーム大阪=
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楽天
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ORIX
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勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(9号・6回表ソロ)
【オリックス】若月 健矢(2号・5回裏ソロ)

  DAZN
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◆オリックスは両軍無得点のまま迎えた5回裏、若月のソロが飛び出し、先制に成功する。対する楽天は、直後の6回に浅村がソロを放ち、すぐさま試合を振り出しに戻した。その後は両軍の投手陣が無失点リレーを展開し、試合は規定により9回引き分けに終わった。

◆楽天岸孝之投手(36)は昨季ビジターで4勝0敗、防御率1・82だったが、今季は2勝4敗、防御率4・81。勝利したのは4月6日西武戦が最後で、同20日ソフトバンク戦からビジター4連敗。今日は3カ月ぶり敵地勝利できるか。

◆オリックス楽天14回戦は「結束!侍ジャパンナイター」として開催され、92年バルセロナ、96年アトランタ、00年シドニーオリンピックに3大会連続で出場した杉浦正則氏(53)が始球式を行った。 「アマチュアで長くプレーしてきましたが、プロ野球の試合でマウンドから投げるのは初めてで非常に緊張しました。ピッチャー出身なので、ストライクを狙って投げました」 18・44メートルの距離を投じ、見事にストライク投球だった。投球後には「公開競技だったロス五輪以来、日本野球界にとっては悲願の金メダルです。選手たちにはプレッシャーをはねのけて、自国開催の地の利を生かして頑張ってほしいです」と侍戦士にエールを送った。 壮行会では東京五輪の侍ジャパンに内定しているオリックス吉田正尚外野手(27)山本由伸投手(22)楽天田中将大投手(32)、浅村栄斗内野手(30)に「絶対に金メダルを取るんだという気持ちがあれば、取れると思います」と激励した。 杉浦氏はバルセロナで銅メダル、アトランタで銀メダルを手にするなど五輪で通算5勝を挙げた。「ミスター・アマ野球」と称される右腕は「シーズン中は長期決戦で、五輪は短期決戦。どんな形でも決勝で勝つということ。日本代表のプライドを持って戦ってほしい。ぜひとも金メダルを取って来て下さい」と熱烈エールを送った。

◆オリックスはプロ初先発の山崎颯が、楽天打線を3回まで無失点に封じた。オリックスも楽天岸の前に3回まで無得点。 オリックスは5回に若月の2号ソロで先制。プロ初先発の山崎颯は5回3安打無失点の好投。楽天は6回に浅村の9号ソロで同点。 楽天は9回2死二塁の好機で炭谷が空振り三振に倒れた。7回から9回は両軍ともに無得点に終わり、引き分けた。

◆爽やかな笑顔とは裏腹に、大粒の汗でユニホームはグショグショだった。 プロ初先発したオリックス山崎颯一郎投手(23)は5回3安打無失点と好投した。最速は154キロを計測。大器の片りんを見せた。 81球の力投を終え、一塁側ベンチに腰を下すと、冷静に言葉を並べた。「初回マウンドに上がったときは、思っていたよりも緊張はしなかったです。1軍のバッターは1球1球、気が抜けない。1つアウトを取ることが、こんなにも大変なのかと、改めて感じました」。ピンチを切り抜けると、グラブを強くたたき、気持ちを前面に出した。 1軍再昇格した際に心境を訪ねると「いつも通りの意識で投げますよ。絶対、緊張すると思うんですけど、良い緊張感でやっていきたい。力むのは当たり前。思い切り力んだら良い」と割り切っていた。 何度も汗を拭い、夏の陣2021のグレーユニホームは、首から両肩にかけて変色していた。5回に女房役の若月が左翼席に先制2号ソロを放った瞬間、右拳を強く握り、絶叫した。 16年ドラフト6位。2軍で先発ローテーション入りし、鍛錬を積んでいたが"悪夢"が襲った。19年5月8日ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(舞洲)。先発登板し、4回2死を取った、次のタイミングだった。 「投げた瞬間に『ブチッ』って右肘が鳴ったんです。何が起こったか、全然わからなかった。突然、力が全く入らなくて...」。動けず、その場でうずくまった。気迫で、1度は投球練習を試みるも「ボールが握れなかったんです...」と冷や汗が止まらなかった記憶がある。 19年8月に右肘内側側副靱帯(じんたい)再建のためトミー・ジョン手術を受けた。待っていたのは入院、リハビリ生活...。「今まで、考えたこともなかったですよ。骨がどう、とか。筋肉がどう、とか。神経がどう、とか...」。明るく無邪気な山崎颯が、ポツリとつぶやいた。「実際、見てみないと、(傷は)わかんないですよね...」と、袖をまくった。力こぶを作るように腕を曲げ、右肘の内側を見せる。「もう、痛くないんですよ。この傷が、勲章になればいいんですけどね...」。そっと添えた左手の親指で、ぷっくり膨らんだ手術痕をなで「前向きに。同期の(山本)由伸、バラ(榊原)が投げていたので負けずに、という気があった」と仲間を思った。 昨年10月1日に実戦復帰し、150キロも計測した。順調に回復を見せ、育成契約を経て、昨オフに背番号は「63」に戻った。今年5月1日ソフトバンク戦(京セラドーム大阪)で、プロ初マウンド。救援で1イニングを封じた。中嶋監督も「これが、彼の始まり」とたたえた。山崎颯は「まだ、僕は全然良い投手ではない。ただ、しっかり(リハビリを)やっていけば、マウンドに戻れる証明ができた」と納得の表情だった。 帽子を脱ぎ、長袖アンダーシャツで額の汗を拭った。度胸満点の190センチ、長身のイケメン右腕は「メンタルだけは任してください!」。オリックスの先発陣に、また1人、期待の戦力が現れた。【真柴健】

◆楽天浅村栄斗内野手が9号ソロで引き分けに持ち込んだ。 1点先取された直後の6回、投手の代わりばなで外角直球を捉え、同点の中越え本塁打に。 「回の先頭だったので無理に打ちにいかないように、甘い球だけを待って、塁にとにかく出ることを考えていました」。このオリックス3連戦は2番に入って2本塁打含む6安打4打点と、毎日打点を挙げた。「まだゲーム差はあるので、離されないように戦っていきたい」と話した。

◆約5年ぶりに先発岸-炭谷のバッテリーが実現した。 楽天岸孝之投手は勝手知ったる女房にリードを委ねた。「年数はたっていますけど、自分の特徴は覚えているので任せました。久しぶりで懐かしい感じはありました」。西武時代の16年9月以来となるコンビネーションでブランクを感じさせず、オリックス打線を最少失点に抑えた。 序盤は持ち前の制球力がややばらついた。それも徐々に修正。4回は炭谷が構えた外角にずばり直球を投げ込んで、4番杉本と5番モヤを連続三振に切った。若月のソロには「ホームランはいただけなかったですね」と反省したが、これで4試合連続クオリティースタート(先発6回以上、自責3以下)をクリア。今季ビジターは自身4連敗中と苦しみ、この日も勝ちこそ付かなかったものの、先発の仕事を果たした。 炭谷は巨人からトレード移籍後、2日連続のフル出場。石井GM兼監督は「昨日の田中将のもそうですし、雰囲気のある配球をしてくれて、すごくいい仕事をしてくれている」と称賛。首位相手の3連戦を2勝1分けと負けなしで終え、3位ながら1位と2・5ゲーム差に付けてホームへ戻る。【鎌田良美】

◆オリックス・若月健矢捕手(25)が、先制の2号ソロを放った。 「(山﨑)颯一郎が頑張って投げていましたし、なんとか勝ちを付けたいと思っていたので、結果的にホームランになってくれてよかったです!」。0─0の五回の先頭。楽天先発・岸が投じた初球、142キロの直球をとらえ、左翼3階席に運んだ。 バッテリーを組んだプロ初先発の山崎颯を援護射撃。ベンチで打球の行方を見守っていた高卒5年目右腕は、「ヨッシャー!!」と喜びを爆発させた。

◆「結束!侍ジャパンナイター」として開催された試合前に、銅メダルを獲得した1992年バルセロナ五輪から3大会連続で出場した杉浦正則氏が始球式を行った。東京五輪に出場する選手に向け「プレッシャーをはねのけて、自国開催の地の利を生かして頑張ってほしい」とエールを送った。 日本代表のユニホームを身にまとって見事にストライクを投げ込んだ。「アマチュアで長くプレーしてきたが、プロ野球の試合でマウンドから投げるのは初めてで非常に緊張した」と笑みを浮かべた。

◆楽天の浅村が1点を先制された直後の六回に先頭打者で9号本塁打を放った。代わったばかりの2番手の村西が3ボール1ストライクから投じた外寄りの速球を捉えた打球は中堅右へ飛び込み「打てて良かった」と短い言葉に実感を込めた。 6日から3試合連続で2番に入り、全試合で打点をマークしている。西武時代の2016年以来の慣れない打順だが、特に意識を変えることなく持ち前のフルスイングで6日に続き、一発を放った。 東京五輪日本代表でも強打が期待される。「いいときと悪いときがはっきりしているので、そこを修正していきたい」と一振り一振りに集中している。

◆両チームとも本塁打による1点のみで引き分けた。オリックスは山崎颯がプロ初先発して5回無失点と好投。五回に若月の2号ソロで先制したが、その直後の六回に2番手の村西が浅村に9号ソロを浴びて追い付かれた。

◆楽天の岸は巨人から金銭トレードで加入した炭谷と西武時代の2016年以来となるバッテリーを組んで6回5安打1失点と好投した。 五回に若月に先制ソロを許したが、味方が追い付いてくれた六回は三者凡退に抑えた。4試合連続で6回以上を投げて2失点以下と安定している。久々の炭谷とのコンビに「年数はたっているけど自分の特徴を覚えているので任せた。久しぶりで懐かしい感じはあった」とうなずいた。

◆楽天・岸孝之投手(36)と炭谷銀仁朗捕手(33)が西武時代の2016年9月27日以来、実に1745日ぶりにバッテリーを組んだ。 石井監督は「昨日(7日)の田中将の時もそうだが、非常に良かった。雰囲気ある配球で、いい仕事をしてくれている」とプロ16年目の熟練のリードを称えた。6回1失点と好投した岸は「久しぶりで懐かしい感じはあった。年数は経っているが、自分の特徴は覚えてくれているので(配球は)任せた」と照れ笑いだった。

◆〝ミスターアマ野球〟の激励に応え、楽天・浅村栄斗内野手(30)が六回にバックスクリーン右に同点の9号ソロを放った。 「(何度も)オリンピックを経験している方なので、いいアドバイスをいただきました」。この日は「結束!侍ジャパンナイター」として開催され、銅メダルを獲得した1992年バルセロナ五輪から3大会連続で出場した杉浦正則氏が京セラドームを訪れた。浅村ら東京五輪メンバーは「五輪はどんな形でも決勝まで行って勝つ大会。日本球界にとっては悲願の金メダル。プレッシャーをはねのけて、自国開催の地の利を生かして」とエールとともに、短期決戦の心構えも教わった。 6月は打率・247、2本塁打と苦しんだ主砲だが、7月に入って・355、3本塁打。「(調子は)徐々に良くなってきている」と、東京五輪に向けても頼もしい限りだ。(東山貴実)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
403111 0.563
(-)
-
(-)
61341
(+1)
299
(+1)
78
(+1)
24
(-)
0.254
(↓0.001)
3.400
(↑0.03)
2
(-)
ロッテ
363211 0.529
(-)
2.5
(-)
64369
(-)
328
(-)
77
(-)
69
(-)
0.253
(-)
3.900
(-)
3
(-)
楽天
383411 0.528
(-)
2.5
(-)
60318
(+1)
307
(+1)
64
(+1)
29
(-)
0.246
(-)
3.540
(↑0.03)
4
(-)
ソフトバンク
343414 0.500
(-)
4.5
(-)
61331
(-)
278
(-)
73
(-)
51
(-)
0.248
(-)
3.260
(-)
5
(-)
西武
313614 0.463
(-)
7
(-)
62298
(-)
335
(-)
65
(-)
61
(-)
0.245
(-)
3.970
(-)
6
(-)
日本ハム
28418 0.406
(-)
11
(-)
66232
(-)
310
(-)
43
(-)
38
(-)
0.229
(-)
3.680
(-)