巨人(★2対3☆)中日 =リーグ戦12回戦(2021.07.06)・上毛新聞敷島球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
中日
10000002031010
巨人
0000200002700
勝利投手:谷元 圭介(1勝1敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(0勝1敗7S))
敗戦投手:高梨 雄平(2勝1敗1S)
  DAZN
チケットぴあ 巨人戦チケット予約 中日戦チケット予約
◆中日は初回、ビシエドの適時打で1点を先制する。その後逆転を許して迎えた8回表、大島とビシエドの連続適時打で2点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、先発・大野雄が6回2失点。最後は守護神のR.マルティネスが締めた。敗れた巨人は8回に救援陣がつかまり、痛い逆転負けを喫した。

◆巨人丸佳浩外野手(32)は地方球場でよく打つ。 広島時代は地方球場で打率2割7分5厘だったが、巨人移籍後は44打数15安打、4本塁打、12打点で打率3割4分1厘。 地方球場では19年4月17日(熊本=広島戦)から10試合連続で安打を記録中。

◆巨人香月一也内野手(25)が、二塁打コースの打球が一塁塁審に直撃するアンラッキーで一ゴロに凡退した。 1点リードの7回1死、中日谷元から一塁線への痛烈なゴロを放ち、一塁ビシエドのグラブをはじいたが、その打球が一塁塁審に直撃。ビシエドが拾い上げて、ベースカバーに入った投手の谷元にトスした。 間一髪のタイミングでアウトとなって、香月は天を仰いで、悔しさをにじませた。

◆中日が1回に大島の三塁打で2死三塁とし、ビシエドの三塁適時内野安打で先制した。巨人は大野雄の前に3回まで1安打無得点。 巨人が5回に無死一、二塁から北村の一打が二塁失策を誘い同点。なお、二、三塁で小林の野選で1点を勝ち越した。 中日が8回に大島、ビシエドの連続適時打で再逆転。接戦を制し、連敗を5で止めた。巨人は2試合連続の1点差負けで2連敗。中日谷元が今季初勝利、R・マルティネス7セーブ。巨人高梨が1敗。

◆巨人が手痛い連敗を喫した。中日との同カード通算2000試合目。1点を追う5回に無死一、三塁から北村が相手失策を誘う一打で同点とし、なお二、三塁から小林の野選で一時勝ち越し。続く6回は丸、岡本和、坂本の3連続単打で無死満塁の絶好機も梶谷が併殺、北村が三振に倒れ、押し切れなかった。 1点差で逃げ切りに入った8回に救援陣がつかまった。2番手高梨が先頭の代打郡司に四球、京田、大島に連打されて同点。無死一、三塁で3番手鍵谷にスイッチするもビシエドに中前への決勝適時打を許し、万事休す。原辰徳監督(62)は「役割という点ではね。しかし、やっぱり3点目が重かったね。そこの、向こうは3点目を取れたというところでしょうね」と3点目の攻防を敗因に挙げた。首位阪神とは2・5ゲーム差に拡大した。 ◆巨人-中日戦2000試合 1戦目はプロ野球初年度の36年7月1日に戸塚球場で行われ、名古屋が9-8で勝利。名古屋は4月から公式戦を戦っていたが、米国遠征を行った巨人はこれが球団初の試合だった。通算成績は巨人の1074勝865敗61分け。2000試合に到達したのは5月11日の阪神-中日戦、同15日の巨人-阪神戦(ともに現在2004試合)に次いで3カード目。 ▽巨人原監督(6月30日に死去した大島康徳氏をしのび)「我々の若いころはオールスターに出ると、団長というか、兄貴分でね。上には山本浩二さんとかいたんだけど『団長、団長』ってみんなが言ってね。そのぐらい、声を出しながら盛り上げていくっていうね。プレーヤーとしても非常にいいプレーヤーで、監督としては非常に厳しい監督さんだった。ご冥福をお祈りします」

◆中日のビシエドが全力疾走で先制点を生み出した。3番の大島が三塁打でつくった一回2死三塁で、三塁前への緩い当たり。一塁まで必死に走って適時内野安打をもぎ取った。 「大島さんがサードまで行ってくれて先制のチャンスだったので、当たりはボテボテだったけど一生懸命に走った」と息をついた。 4日のヤクルト戦では八回に3番大島の安打と4番ビシエドの2ランで同点劇を演出した。この日も打線の中で安定した数字を残している2人による連打での得点だった。「チーム全体で打てない時もある。今はそれが続いているが、その状態をどう脱出するか」。そう話す主砲が打線を引っ張っている。

◆中日・大野雄大投手(32)は節目の2000試合目の対戦で先発し、6回6安打2失点(自責1)だった。 「先制してもらったのに、追い越されて申し訳ないです」 一回に1点の援護をもらうと、コースを丁寧に突く投球で四回まで1安打で二塁を踏ませず、強力打線を圧倒。三回1死の1番・松原から、回をまたいで四回のウィーラー、丸の上位打線を三者連続で見逃し三振に仕留めるなど、上々の投球を披露した。 五回は坂本の左中間フェンス直撃の二塁打で初めて得点圏に走者を進められ、梶谷の中前打で無死一、三塁のピンチを招いた。北村の二塁へのゴロは処理すればゲッツーコースだったが、溝脇が後逸し同点。続く小林の遊撃へのゴロで三走・梶谷に本塁へ突入され、京田がすぐに送球するも判定はセーフ(判定は野選)となり、与田監督のリクエスト要求でも結果は覆らなかった。 それでも味方のミスを救うべく、その後はサンチェスのスリーバント失敗も含めて三者連続奪三振と奮起。六回も3連打で無死満塁の大ピンチを招いたが、梶谷は5―2―3の併殺に仕留め、北村は低めへの144キロ直球でバントの空を切らせ、この試合8つ目の奪三振。ガッツポーズをつくりながら雄たけびをあげた。 七回の攻撃で代打が送られて白星はならなかったが、気迫あふれる投球で試合を作った。

◆中日が連敗を5で止めた。1―2の八回無死一、三塁から大島、ビシエドの連打で逆転した。谷元が今季初勝利。九回はR・マルティネスが3者三振に抑えた。巨人は高梨が不調で今季初黒星。打線は六回の無死満塁を逃すなど低調。

◆巨人・原辰徳監督(62)が「8番・捕手」で今季6度目のスタメン出場し、好守で存在感を示した小林誠司捕手(32)に太鼓判を押した。 最大の見せ場となった2-1の七回無死一塁。井領の犠打をすぐさま捕球し、二塁へ矢のような送球で併殺を完成。球界屈指の強肩でチームをピンチを救った。 これまで捕手最年長だった炭谷が4日に、楽天へトレードで移籍。そのため、32歳の小林が捕手最年長となった。小林について指揮官「もううちのリーダーだからね」と捕手最年長としてのキャプテンシーに期待した。

◆原監督と選手の〝安心ゾーン〟の差を感じた。「ぶっちぎりでリーグを3連覇し、日本シリーズも制して当たり前」と高いゾーンを見据える原監督と、「失点したくない」「アウトになりたくない」などと失敗を恐れる気持ちが先に立つ選手。その違いだ。 1点リードの八回に登板した高梨が、いきなり代打・郡司に四球。これが逆転される発端になった。先頭への四球がいけないことは、誰でも承知している。それでも、四球をきっかけに失点した過去を引きずるから、ストライクを1つ取っただけで安心し、結局は歩かせることになる。「優勝するには、四球など出している場合ではない」と、高いゾーンへ意識を設定することだ。 五回に2点を取り、なお1死一、三塁で、空振り三振に倒れた松原にも、同じことがいえる。アウトになりたくない気持ちが強すぎて、無理に安打を欲しがった結果と見た。ここでもやはり、「犠牲フライでいいんでしょ」と、チーム打撃を当然のようにこなせる意識が必要だ。 過去は変えられないが、将来は変えられる。失敗経験に縛られては、いけない。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
45283 0.616
(↑0.005)
-
(-)
67319
(+5)
268
(+1)
74
(+1)
66
(+1)
0.255
(-)
3.220
(↑0.03)
2
(-)
巨人
402810 0.588
(↓0.009)
2.5
(↓1)
65331
(+2)
273
(+3)
102
(-)
48
(+1)
0.255
(-)
3.360
(↑0.01)
3
(-)
ヤクルト
38309 0.559
(↓0.008)
4.5
(↓1)
66326
(+1)
304
(+5)
76
(-)
48
(-)
0.254
(↓0.001)
3.750
(↓0.01)
4
(-)
中日
293811 0.433
(↑0.009)
13
(-)
65228
(+3)
266
(+2)
43
(-)
39
(-)
0.238
(↑0.001
3.290
(↑0.03)
5
(-)
DeNA
29409 0.420
(↑0.008)
14
(-)
65315
(+4)
372
(+2)
78
(+2)
15
(-)
0.260
(↓0.002)
4.610
(↑0.04)
6
(-)
広島
25419 0.379
(↓0.006)
16.5
(↓1)
68266
(+2)
334
(+4)
50
(-)
35
(-)
0.258
(↓0.001)
4.030
(-)