ソフトバンク(★2対5☆)西武 =リーグ戦13回戦(2021.06.28)・京セラドーム大阪=
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西武
0011030005701
ソフトバンク
1000000102810
勝利投手:松本 直晃(7勝3敗0S)
(セーブ:平良 海馬(1勝0敗10S))
敗戦投手:レイ(1勝1敗0S)

本塁打
【西武】中村 剛也(6号・4回表ソロ)

  DAZN
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◆西武は1-1で迎えた4回表、中村のソロが飛び出し、勝ち越しに成功する。そのまま迎えた6回には、呉の適時二塁打などで3点を加え、リードを広げた。投げては、先発・松本が6回1失点の好投で今季7勝目。敗れたソフトバンクは、先発・レイが試合をつくれず、打線も9残塁とつながりを欠いた。

◆ソフトバンクのコリン・レイ投手(30)は被打率が1割5分2厘。来日3試合で被安打は10本あるが、長打はオースティン(DeNA)とクロン(広島)に打たれた1発だけ。日本人選手にはまだ長打を1本も許していない。

◆左太もも付近の張りのため2軍調整中だったソフトバンク牧原大成内野手(28)が、1軍に合流した。西武戦の試合前練習に参加。 牧原大は打撃不振の周東に代わり、5月下旬に1番へ定着。打率3割2分5厘と好調を維持していたが、6月3日のDeNA戦(横浜)で患部を痛めていた。 この日は、大阪では2年ぶりの開催となる「鷹の祭典」。今年は「カチドキレッド」を基調とした「鷹(たか)く! レッド2021」ユニホームで、医療従事者への感謝を示したネービーブルーのストライプが入っている。ソフトバンクの選手は試合前練習から着用し、入場制限5000人の観客にも配られる。

◆西武が誇る剛腕が、日本記録に到達した。最速160キロ右腕・平良海馬投手(21)が、9回のマウンドを2三振含む3者凡退の無失点に抑え、10セーブ目をマークした。これで38試合連続無失点とし、06年藤川(阪神)の日本記録に並んだ。開幕から0を刻み続け、いまだ防御率0・00と無双状態。次回登板はプロ野球未踏の領域への挑戦となる。チームは勝率5割で3チームが同率3位で並び、5チームがAクラスという珍事となった。もはや隙が見当たらない。平良は大記録がかかったマウンドでも、無双だった。先頭の代打・真砂を156キロの直球で空振り三振。三森を投ゴロに仕留め、最後は牧原大を空振り三振に打ち取った。「危なかったー」とつぶやく真ん中甘めのカットボールにかすりもさせなかった。19球で仕上げた9回。日本記録に並んでも感情に抑揚はない。お立ち台では「1歩1歩の積み重ねでここまでこれたのでうれしいです」。淡々と言った。 ウイニングボールにも興味を示さず「えーどうしますかね? 考えます」。快挙をたたえ、記録が映し出された京セラドーム大阪の大型ビジョンを背に、無数のフラッシュを浴びても、表情はくずさない。「すごい大きい喜びではないですけど、うれしいなあって感じです」。34試合目にパ・リーグ記録に並んだ20日ロッテ戦で8回2死一、二塁から登板。連続四球で失点も、記録上失点はつかずに継続した。「もうそんな...、なんも...、そうっすね...。ちょっと不思議な記録だなあと思いながら」と、周囲をよそに肩の力を抜く。 マウンドで隙はないが、弱点はある。アルコールが苦手で、20歳になってもお酒は飲めない。「まったくダメ。注射のとき、消毒のアルコールを塗られるだけで赤くはれるんです。まったく飲めません。飲む気もありません」。19年リーグ2連覇のビールかけでは未成年だったため、離れた場所から見届けた。今季、同率3位から逆転優勝を果たしても、侍ジャパンの一員として東京五輪でシャンパンファイトがあっても、歓喜の輪から離れて見守ることになりそうだ。 次はプロ野球前人未到の新記録への挑戦が待ち受ける。だが「今日(点を)取られるかなあって思いながらいつも投げてます」。その言葉とは裏腹に、無敵の平良伝説はまだまだ続く。【栗田成芳】

◆西武中村剛也内野手が11試合ぶりとなる一時勝ち越しの6号ソロを放った。 1-1の同点で迎えた4回先頭の打席。カウント2-1から、内角への151キロのツーシームを左翼席へ運んだ。5日ヤクルト戦以来となるアーチ。先輩だった森慎二氏の命日に打ち「かわいがってくれた大好きな先輩でした。その命日でホームランが打てて、また勝利を届けることができて良かったです」と届けた。

◆西武は元投手コーチ・森慎二さんの命日に、勝利を届けた。4年前の17年、試合前に体調不良を訴え、福岡市内の病院で入院。3日後の6月28日に、敗血症で亡くなった。 辻発彦監督は「今日も勝ちたいとピッチャー陣が頑張ってくれたのも何かのあれかもしれないし。もうあれから4年たつんだねぇ。(訃報を聞いたのは)沖縄だったね。その日に勝てて良かった、うれしいですね」と天にささげた。

◆ソフトバンク新外国人のレイ投手が6回7安打5失点で来日初黒星を喫した。 1回に栗原の適時打で1点を先制してもらったが3回に追いつかれ、4回は中村に勝ち越しソロを献上。6回にも3長短打で3点を失った。「少しコントロールが甘くなってしまったところを打たれてしまった。ホームランに関しては、相手にうまく打たれた」。中5日で101球を投じたが、悔しい大阪ナイトになった。

◆鷹の急降下が止まらない。ソフトバンクは今季5度目の4連敗で、最大7あった貯金を吐き出し、4月6日以来の勝率5割。順位は3位のままだが、西武とロッテに同率で並ばれた。工藤公康監督(58)は「これで5割になったので、ここからやり直しということで。再出発。前向きに」と力を込めた。 打線が6月の月間打率2割0分7厘と苦しんでいる。初回に柳田、栗原の連打で1点を先制したが、4回2死一、二塁、6回2死満塁といった好機であと1本が出ない。4点を追う8回に1点を返したが、9回には西武平良の前に打者3人でなすすべなく終わり、38試合連続無失点の日本タイ記録も許した。 この日は特別ユニホームを着用する恒例イベント「鷹の祭典」の初戦。今季は10年にリーグV、14年に日本一と過去にも使用され縁起のいい「カチドキレッド」をベースにした赤いユニホームで戦う。ホーム戦での有観客開催も5月12日ロッテ戦以来で、久々のことだった。心機一転で弾みを付けたい一戦だったが、悪い流れを断ち切れなかった。 今月2日時点で首位だったチームが、1カ月足らず、30日にも5位まで転落する可能性が出てきた。首位とは今季最大の3・5ゲーム差が開いた。試合後にはコーチミーティングを開いた。指揮官は「選手は頑張っている。まずは自分たち(首脳陣)が事を起こさないといけないということで、ミーティングをさせていただきました。決して後ろ向きではない」と鼓舞。4年連続日本一軍団が、ここから立て直す。【山本大地】 ソフトバンク栗原(1回に中前適時打)「2アウトからギータさん(柳田)がチャンスを作って、何とか先制したい場面で1本打ててよかった。今日から鷹の祭典。ホームゲームで、ファンの皆さんの前で勝てるように頑張っていきます」

◆ソフトバンクは「鷹の祭典」初戦に敗れ。今季5度目の4連敗。最大7あった貯金をすべて吐き出した。試合後の工藤公康監督(58)の一問一答は以下の通り。 -試合後に約1時間のミーティング 工藤監督 これで5割になったので、ここからやり直しという意味で。選手は、結果は出てないかもしれないけど、日々一生懸命やっている。試合が始まれば明るく元気にやってほしい。まずは自分たち(首脳陣)が事を起こさないといけないということで、ミーティングをさせていただきました。決して後ろ向きになるミーティングではない。さあここからやり直しという風にとらえてもらえたら。 -工藤監督から呼びかけた 工藤監督 ぼくからです。このタイミングがいいかなという風に思ったのでね。まだまだ、マラソンでいえば20キロ過ぎて、Uターンしてちょっと行ったというところですしね。まだまだだと思うのでね。選手はグラウンドの中で精一杯頑張ってくれればいいし、ぼくらがいろんなことを考えて、選手のアドバイスの仕方もそうだし、できることをしっかり考えて臨むべき。練習の方法もそうだしね。1つの境として、ということです。再出発。前向きに。悪いようにはとらえないでいただきたい。決して暗くなっては良くないと思いますので。 -レイは初黒星 工藤監督 投手の心理的にいうと、1本打たれると慎重になってしまったりというところが出てしまう。まだ日本に来て数試合のピッチャーです。今日はそんなに調子が悪い感じには見ていなかった。打たれることはあるので、いい調整をしてもらえたらと思います。 -打線は好機を生かせなかった 工藤監督 いつも言うように、あと1本というところなのでね。その1本が出たら2点、3点となってくる。いいゲームになるかなと思う。とにかくピッチャーは点を取ってもらって、なんとか追い越されないように我慢する。そういうことが大事かなと思います。まずはそういうゲームができるように、いろいろ考えていきたいと思います。 -久々に九州に戻る 工藤監督 九州に帰って、まずはしっかりチームとしてよし、これで行けるというものを作って。また遠征に出ちゃいますけど、残りの1週間は福岡にいますし、その先が見えるような戦いができればいいかなと思いますのでね。まだまだ、マラソンでいえば残り20キロ。そこで離されちゃうと力が出なくなっちゃうじゃないですか。30キロまで付いていき、あとは気力で走るということをしてもらおうかなと。そこまでに離されると大変なので。いいゲームをできるようにします。

◆阪神OBの藤川球児氏が自身のツイッターで西武平良海馬投手の日本タイ記録に反応した。 「平良くんの記録に この人も喜んでるよ...」と書き込み、阪神のユニホームを着た現役当時の自身の写真をアップ。「火の玉ストレート」を武器にプロ野球界に記憶と記録を残したレジェンドも後輩を祝福した。

◆? 平良海馬投手の野球人生、スタートはマスクをかぶっていた。沖縄・石垣島の真喜良サンウエーブで野球を始め、小学校では捕手だった。「キャッチャーを長い間やっていたから、セカンドに速く投げられるようにするために、強く投げていた。小学校の頃からノーバンで投げようと」。本塁から二塁までの距離は、軟式でも30メートル以上ある。「より低く、より速く。そういう意識でやっていた」。そこで今につながる剛腕が培われた。 中学校でも当初は外野。学年が上がってエースになった。「フォームも投げたいように、教えられることもなく、ただ投げていましたね。ただ『強いボール投げよう』『速いボール投げよう』って」。剛速球を追い求めた小中学校時代があったから、プロ野球での18・44メートルの攻防を制し、日本記録につながった。【栗田成芳】

◆西武が誇る剛腕が、日本記録に到達した。最速160キロ右腕・平良海馬投手(21)が、9回のマウンドを2三振含む3者凡退の無失点に抑え、10セーブ目をマークした。これで38試合連続無失点とし、06年藤川(阪神)の日本記録に並んだ。開幕から0を刻み続け、いまだ防御率0・00と無双状態。次回登板はプロ野球未踏の領域への挑戦となる。チームは勝率5割で3チームが同率3位で並び、5チームがAクラスという珍事となった。もはや隙が見当たらない。平良は大記録がかかったマウンドでも、無双だった。先頭の代打・真砂を156キロの直球で空振り三振。三森を投ゴロに仕留め、最後は牧原大を空振り三振に打ち取った。「危なかったー」とつぶやく真ん中甘めのカットボールにかすりもさせなかった。19球で仕上げた9回。日本記録に並んでも感情に抑揚はない。お立ち台では「1歩1歩の積み重ねでここまでこれたのでうれしいです」。淡々と言った。 ウイニングボールにも興味を示さず「えーどうしますかね? 考えます」。快挙をたたえ、記録が映し出された京セラドーム大阪の大型ビジョンを背に、無数のフラッシュを浴びても、表情はくずさない。「すごい大きい喜びではないですけど、うれしいなあって感じです」。34試合目にパ・リーグ記録に並んだ20日ロッテ戦で8回2死一、二塁から登板。連続四球で失点も、記録上失点はつかずに継続した。「もうそんな...、なんも...、そうっすね...。ちょっと不思議な記録だなあと思いながら」と、周囲をよそに肩の力を抜く。 マウンドで隙はないが、弱点はある。アルコールが苦手で、20歳になってもお酒は飲めない。「まったくダメ。注射の時、消毒のアルコールを塗られるだけで赤くはれるんです。まったく飲めません。飲む気もありません」。19年リーグ2連覇のビールかけでは未成年だったため、離れた場所から見届けた。今季、同率3位から逆転優勝を果たしても、侍ジャパンの一員として東京五輪でシャンパンファイトがあっても、歓喜の輪から離れて見守ることになりそうだ。 次はプロ野球前人未到の新記録への挑戦が待ち受ける。だが「今日(点を)取られるかなあって思いながらいつも投げてます」。その言葉とは裏腹に、無敵の平良伝説はまだまだ続く。【栗田成芳】

◆西武の高木が三回に今季初安打となる適時二塁打を放った。1死三塁の好機で、レイの外角の速球にバットを合わせて右中間へ運び「送りバントでランナーが三塁までいったので、もう走者をかえすことしか考えていなかった。うまく打てたと思う。ちょうど手が伸びて届くところにボールが来た」と喜んだ。 福岡・真颯館高から2018年に育成ドラフト1位で入団し、その年のオフに支配下選手契約を結んだ。今季はファームで長所であるバッティングを磨き、課題の守備にも意欲的に取り組んで、25日に1軍に初昇格した。「やっと1本が出た。よかったです」とほっとした様子だった。

◆西武が快勝し、勝率5割に復帰。同率3位となった。3点リードの九回に登板した平良海馬投手(21)が打者3人を相手に2三振を奪うなど無失点で10セーブ目。38試合連続無失点として藤川球児(阪神)と並ぶプロ野球記録を樹立した。先発の松本航が6回5安打1失点の好投で7勝目(3敗)。松本は一回、2死二塁から栗原に中前適時打を浴び失点。それでも二回以降は追加点を許さない投球を披露。六回には2死から連打などで満塁のピンチを招いたが、松田を左飛に抑えた。打線は1-1で迎えた四回、中村が6号ソロ放ち勝ち越しに成功。六回には3点を追加し、松本を援護した。 ◆西武・平良の話「一歩一歩の積み重ねでここまでこれたので嬉しいです。0点で抑えるって気持ちで投げました。一人一人全力で抑えるだけです」

◆西武の平良海馬投手(21)が3点リードの九回に登板し、打者3人を相手に2三振を奪うなど開幕から38試合連続の無失点をマーク。2006年の阪神・藤川球児のプロ野球記録に並んだ。 平良は「一歩一歩の積み重ねでここまでこれたので嬉しいです。0点で抑えるって気持ちで投げました。一人一人全力で抑えるだけです」と充実感を漂わせた。偉大な記録に並んだ要因を聞かれると「キャンプからのブルペンでの練習だと思います」とキッパリ。日本記録へ「変わらずに一歩一歩進んでいきたいなと思います」と前を向いた。

◆西武が勝率5割復帰で同率3位に浮上した。四回に中村のソロで勝ち越し、六回に呉念庭の2点二塁打などで加点。6回1失点の松本が6連勝で7勝目、平良は10セーブ目。ソフトバンクは4連敗。レイが6回5失点で初黒星を喫した。

◆西武が快勝し、勝率5割に復帰。同率3位となった。先発の松本航が6回5安打1失点の好投で7勝目(3敗)。松本は一回、2死二塁から栗原に中前適時打を浴び失点。それでも二回以降は追加点を許さない投球を披露。打線は同点の四回、中村が6号ソロ放ち勝ち越しに成功。六回には3点を追加し、松本を援護した。 球宴選出の御礼弾だ。中村が1-1の四回に、6月5日のヤクルト戦(神宮)以来となる左越え6号ソロを放った。 「打ったのはツーシームです。打てて良かったです」 言葉少なく、淡々と、いつもの〝中村節〟で振り返り、ベンチで祝福する仲間にはエアタッチをかわした。8日のDeNA戦(メットライフ)での走塁で左大腿裏の張りを訴えて途中交代。9、10日の試合を欠場し、その後も代打要員としてベンチに入り、スタメン復帰したのは23日の楽天戦(メットライフ)だった。 それでもベテランの存在感は大きく、この日発表された球宴ファン投票の最終結果では、中間発表でトップだった松田(ソフトバンク)を抜き、三塁手部門で選出された。過去8度の球宴選抜(出場辞退1度)を誇る中村は「いい成績を残せていないですけど、選ばれたので、しっかりファンのためにもいいプレーをしたいと思います」と言い切った。 球宴弾についても「打てる確率低いですけど、打ちたいと思います」と語った。まさに有言、即〝実行〟。球宴を待たずして、現役最多430本目の本塁打となった。(湯浅大)

◆西武の松本は伸びのあるストレートを軸に打たせて取り6回を投げ5安打1失点。自身6連勝で7勝目をつかみ「何とか最少失点で粘れた。調子うんぬんというより、気持ちの部分でしぶとくできた」と振り返った。 六回2死満塁では力を振り絞り、松田を左飛に仕留めた。普段より登板間隔が短い中5日で先発マウンドに上がったが、ウエートトレーニングのセット数やブルペンでの投球数を減らして調整。「休めることも大事。フォームのバランスも意識した」との工夫が実った。

◆西武の源田が欠場した。27日に死球を受けていた。辻監督は「無理させたくない。大事を取った」と説明した。

◆ソフトバンクは4連敗で勝率5割に転落した。試合後、コーチ陣と1時間近くに及ぶミーティングを行った工藤監督は「5割になったので、さあここからやり直しという意味。決して後ろ向きなミーティングではない」と強調した。 4試合連続で2得点以下と、打線の低調ぶりが顕著だが「選手は日々一生懸命にやってくれている」とかばった。その上で「まずは自分たちが事を起こさないと。練習の方法もそうだし、選手に意図を伝えた上で練習をした方がいい」と首脳陣の覚悟を語った。

◆西武・平良海馬投手(21)が28日、ソフトバンク13回戦(京セラ)で38試合連続無失点とし、2リーグ制(1950年)以降のプロ野球記録となる2006年の藤川球児(阪神)に並んだ。5-2の九回に登板し、三者凡退に仕留めて10セーブ目をマークした。東京五輪日本代表に選ばれ、オールスター戦(7月16日・メットライフ、17日・楽天生命パーク)にもファン投票で選出。高卒4年目右腕の勢いは、とどまることを知らない。 大記録に並んだ平良は意外な第一声を発した。 「危ねぇ...」 最後のカットボールは甘く入ったが、牧原大のバットは空を切った。冷や汗をかきながら、守護神は「真ん中だったので」と小さく笑った。 記録への意識は「多少はありました」という九回のマウンド。代打・真砂を空振り三振、三森を投ゴロに仕留め、言葉とは裏腹、危なげなく三者凡退で締めた。最速は157キロを計測した。 節目に到達しても「うれしいなあという感じ」と淡々。記録で並んだ19歳上の藤川には「真っすぐでどんどん押す投手。僕は変化球ばかりなので似ているとは思いません」と恐縮した。 本来、数字を重ねるほどプレッシャーは増すものだが「緊張は特にない」という。転機は34試合連続のパ・リーグ記録を樹立した20日のロッテ戦。八回2死一、三塁から登板し、2者連続四球で三走の生還を許した。 前の投手が出した走者のため、自身に失点はつかなかったものの「1点を取られてから、もうそんなに。不思議な記録だなと思いながら(投げている)」。平良の中では既に失点したも同然。余計な重圧は、ない。 注目度は赤丸急上昇。この日発表された球宴のファン投票では全体4位の34万5771票を獲得し、初選出された。東京五輪代表にも選ばれ「そこ(球宴)で打たれたら『こんな人でいいのか』と言われそうなので、打たれないように頑張ります」と好投を誓う。 「変わらずに一歩一歩、進んでいきたい」。あと1試合で記録更新。沖縄出身の右腕は、次も平常心でマウンドに向かう。(湯浅大)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
36299 0.554
(-)
-
(-)
69288
(-)
268
(-)
55
(-)
28
(-)
0.245
(-)
3.460
(-)
1
(-)
ORIX
36299 0.554
(-)
0
(-)
69307
(-)
275
(-)
70
(-)
24
(-)
0.257
(-)
3.440
(-)
3
(-)
ソフトバンク
313114 0.500
(↓0.008)
3.5
(↓0.5)
67306
(+2)
260
(+5)
70
(-)
47
(-)
0.248
(↓0.001)
3.270
(↓0.01)
3
(1↑)
ロッテ
313110 0.500
(-)
3.5
(-)
71328
(-)
304
(-)
68
(-)
62
(-)
0.249
(-)
3.950
(-)
3
(2↑)
西武
303014 0.500
(↑0.008)
3.5
(↑0.5)
69287
(+5)
304
(+2)
61
(+1)
56
(-)
0.247
(-)
3.990
(↑0.03)
6
(-)
日本ハム
24397 0.381
(-)
11
(-)
73215
(-)
288
(-)
39
(-)
36
(-)
0.227
(-)
3.760
(-)