阪神(★3対8☆)DeNA =リーグ戦12回戦(2021.06.27)・阪神甲子園球場=
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DeNA
20031101081214
阪神
0000200103800
勝利投手:大貫 晋一(2勝5敗0S)
敗戦投手:秋山 拓巳(6勝4敗0S)

本塁打
【DeNA】オースティン(17号・1回表2ラン),ソト(11号・4回表3ラン),桑原 将志(7号・5回表ソロ),ソト(12号・8回表ソロ)

  DAZN
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◆DeNAは初回、オースティンが2ランを放ち、先制に成功する。その後は4回表にソトの3ラン、5回に桑原のソロが飛び出すなど、一発攻勢で試合を優位に進めた。投げては、先発・大貫が5回2失点で今季2勝目。敗れた阪神は、先発・秋山が試合をつくれなかった。

◆人気ロックバンド「マカロニえんぴつ」のボーカル&ギターのはっとりが甲子園で始球式を行った。 大きく振りかぶり投じた1球は、捕手の頭を越えたが、ノーバウンドでバックネットに突き刺さるほど力強かった。「めちゃくちゃ緊張しました。本当にうれしい経験をさせていただいて、ありがとうございます」。幼いころから阪神ファンのはっとりは「甲子園は巨人戦を親父と見に来たり、高校野球も憧れてましたから、本当に感無量です」と振り返った。 この日は「TORACO DAY Supported by Coppertone」と題され、Coppertone(大正製薬)のCMソング「八月の陽炎」を担当するマカロニえんぴつを代表してマウンドに上がった。

◆チームトップタイ6勝の阪神秋山拓巳投手(30)が、まさかの自己ワーストタイの3被弾で4敗目を喫した。 初回2死二塁、4番オースティンにバックスクリーンへ先制2ランを献上。25日のカード初戦でも初回に先制2ランを放っていた主砲に先手を奪われた。4回はソトに左中間へ3ラン、5回は桑原に2戦連続となるソロ本塁打を被弾。矢野監督は「それは勝負にいっている中なんで。でも秋山らしく粘ることができなかったということじゃないですか」と振り返った。5回6失点は今季ワーストタイ。安定感ある投球を続けてきた右腕は「ふがいないピッチングをしてしまったので、この悔しさを次の試合で取り返せるように頑張りたいと思います」とリベンジを誓った。

◆首位阪神は投手陣が4被弾し、今季初の同一カード3連敗を喫した。7連勝を決めた2位巨人とのゲーム差は2・5まで縮まった。 先発秋山拓巳投手(30)の3被弾が誤算だった。1回は4番オースティンに先制2ラン、4回は6番ソトに3ラン、5回にも1番桑原にソロを浴び、5回6失点で4敗目(6勝)となった。 一方の打線も序盤の好機を生かせなかった。1回1死一、三塁からは4番大山悠輔内野手(26)、5番佐藤輝明内野手(22)が2者連続空振り三振。3回1死二塁からも3番ジェフリー・マルテ内野手(30)、4番大山が凡退した。 6点を追う5回には1番近本光司外野手(26)、2番糸原健斗内野手(28)、3番マルテの3者連続二塁打で2得点。ただ、中継ぎ陣が6回以降も追加点を許し、突き放された。 2位巨人には18日に8ゲーム差をつけながら、9日間で一気に5・5ゲーム差を縮められた。首位を快走していた虎が正念場を迎えている。

◆阪神佐藤輝明内野手(22)が、8回の第4打席で右翼線に二塁打を放ち、23日の中日戦で19号ソロを放って以来、16打席ぶりの安打となった。 この日も第3打席まで空振り三振、投ゴロ、遊飛と凡退。自己ワーストの15打席連続で無安打が続いていた。この日は今季最多1万7032人の観衆が入り、多くの虎党が水色ベースに赤文字で「佐藤輝明」と書かれた応援タオルを掲げる中、ようやく期待に応えた。

◆DeNAは初回、4番オースティンのバックスクリーンへの17号2ランで先制。阪神は初回から走者を出すも、あと1本が出ず。 DeNAは4回にソトの11号3ラン、5回に桑原の7号ソロで加点。阪神は5回に1番近本からの3連続二塁打で2点をかえした。 DeNAが4発含む12安打8得点で3連勝。先発大貫が2勝目。阪神は今季初の同一カード3連敗で、秋山が5回6失点で4敗目。

◆DeNAが今季初の同一カード3連勝を飾った。 阪神戦の同一カードでは15年4月7~9日(甲子園)以来、6年ぶりの3連勝となった。先発の大貫晋一投手(27)が5回92球6安打2失点と好投。打線はオースティン、ソト、桑原が本塁打を放つなど、8点を挙げた。 大貫は1回1死一、三塁のピンチで大山、佐藤輝から連続三振を奪い、勢いに乗った。最速148キロの直球にカーブ、スライダー、ツーシーム、チェンジアップ、スプリットと多彩な変化球を交えた。 「立ち上がりピンチを招いてしまいましたが、しっかり抑えることができリズムに乗ることができました。野手の援護もあり自分らしい投球ができたと思います。5回に連打を浴びてしまい、失点してしまったことは反省点です」と、4月6日中日戦以来となる白星を振り返った。 昨季はチーム唯一の2桁勝利を挙げていた。今季も勝ち頭として期待されたが、不振が続き、5月27日には再調整のため2軍に降格していた。2軍で調整している期間は、考え過ぎてストレスをためないために、ウクレレを始めた。「リラックスできるようにしたいなと思いましたし、何よりストレスをためないというのが一番あったので」。ビートルズの「Let It Be」を弾けるほどの腕前になった。イースタン・リーグでは3試合で2勝0敗、防御率0・60の成績を残して1軍に復帰。この日は軽快なリズムを刻み、今季2勝目をつかんだ。 ▽DeNAソト(2発4打点)「今まで調子が良くなかったので、こうやっていい形で、いい試合ができてよかった。(2本目は)可能な限りボールを引きつけて(逆方向へ)打つことができた」 ▽DeNA桑原(2戦連発の7号ソロなど二塁打が出ればサイクルの3安打)「サイクル安打は特に意識していませんでした。最後まで自分らしい打席を送れたことがよかったです」

◆首位阪神が5位DeNA相手に今季初の同一カード3連敗を喫した。2位巨人とのゲーム差は最大8差から2・5差にまで縮まった。矢野燿大監督(52)の試合後の一問一答は以下の通り。 -DeNA打線の4発の本塁打攻勢に押された ホームランで点を与える場面が多かったんでね。流れが向こうに持っていかれたかなっていうところで。初回の攻防というのが、勝負を分けたものになったのかなと思います。 -先発秋山が珍しく3発を浴びた それは勝負にいっている中なんで。そういうことも起こりえますけど。でも秋山らしく粘るっていうことができなかったっていうことじゃないですか。 -今季初の同一カード3連敗 シーズンのなかではいろんなことがあると思いますし。よくない、こういうときもね、あると思うんで。それはしっかり受け止めて反省して、どう前に進んでいくかっていうことが一番大事だと思っているんで。チーム全体で、また火曜日からしっかりやっていきます。 -この3連戦は1万5000を超える大観衆 こういう状況の中でも、応援に来てくれるお客さんにも感謝していますし、だからこそ僕たちらしい戦いを見せたかったんですけど、なかなか思うようにいかなかったので、すごく残念ですけど。やっぱりたくさん来ていただけるというのは僕らもうれしいことなんでね。そういう気持ちを持って戦いました。 -初回、大貫の立ち上がりを崩せなかった あそこで1点でも返しとくとゲームの中の流れも全然違う形になったと思うし、振り返るとやっぱりそういうところが、どっか原因というか、負けた要因というのはあるんでね、それが1つのものになってる部分もあるかなと思う。 -大山のところにチャンスが回ってくる。 そら4番やからチャンスで回るところに置いてるんでね、そら回ってくると思うし、まあ、そこでかえせないっていうのが、負けているとこではね。そうなってしまっているので、何とかそこを、大山自身も頑張っていくっていうのもあるし、チームもカバーしていくっていうのもあるし、ピッチャーが頑張るっていうのもその1つやし、そういうのは全体でやっていきながら、悠輔がこの悔しさをどうしていくかということが一番大事かな。 -佐藤輝が8回に16打席ぶりの安打 何もないよりは、1本出て、また気分も違いますしね。切り替える1本になってくれたらいいなと思います。(調子の)波をどう小さくしていくいかというところがね。これからの課題にはなってくると思う。 -巨人も迫ってきているが、踏ん張りどころか 踏ん張りどころはどこでも踏ん張りどころは来るし。毎日、毎日、勝てば大きいし、負ければ嫌な思いにもなるし、それはずっとそうなんだけど。巨人がずっと調子良いというのは分かっているんでね。でも巨人を戦っていない時に負けさすことができないんで、自分たちがどうするかしかできないんで。そっちを考えていく方が大事かなと思います。

◆首位阪神は投手陣が4被弾し、今季初の同一カード3連敗を喫した。7連勝を決めた2位巨人とのゲーム差は2・5まで縮まった。 ▼同一カード3連戦3連敗は今季初で、20年10月13~15日にナゴヤドーム(現バンテリンドーム)で中日戦以来。甲子園では、19年7月8~10日巨人戦以来。前身球団含め、DeNAに阪神が同一カード3連戦3連敗してセ・リーグ優勝したシーズンはない。ジンクスをはね返すことができるか。

◆甲子園球場では、27日の阪神対DeNA戦で恒例の女性ファン向けイベント「TORACO DAY supported by Coppertone」が開催された。 例年は顔に貼る「トラひげシール」をプレゼントしていたが、今年は新型コロナ対策として「トラひげマスク」を女性の入場者全員に配布。マスク姿で写真撮影を楽しむファンも多く見られた。球場ビジョンや外周のパネルの背景は配布された「TORACOユニホーム」と同じフルーツ柄となり、オンライン撮影会やサイン会も実施された。

◆DeNAが一発攻勢で快勝。大貫が5回2失点で2勝目。阪神秋山は5回6失点で4敗目。

◆快音とともに白球が右翼線を鋭く破った。二塁へ滑り込んだ阪神佐藤輝明内野手(22)に16打席ぶりの「H」ランプが点灯した。 2-8の8回1死、今季最多1万7032人の多くが「佐藤輝明」のタオルを掲げる中、佐藤輝はDeNA三上の内角低め147キロ直球をとらえ二塁打。自己ワーストの15打席無安打から脱出した。矢野監督も「切り替える1本になってくれたら」と話し、3連敗の中の光となった。 主軸がブレーキとなった。2点先制された直後の初回1死一、三塁のチャンスで4番大山、5番佐藤輝が連続三振で1点もかえせなかった。大山はこの日チャンスで4度打席が回ってくる中、5打数無安打。得点圏打率は規定打席到達25人の中、最下位の2割3厘。この苦しい状況で、矢野監督は大山だけを責めず全員で打破する考えを示した。 「大山自身も頑張っていくっていうのもあるし、チームもカバーしていくっていうのもあるし、投手が頑張るのも1つやし。悠輔がこの悔しさをどうしていくかが一番大事」 この日は2番糸原、7番中野と打順を入れ替えた。井上ヘッドコーチは「流れを変えるという意味と健斗(糸原)は役割を分かっている」と説明。2番を41試合と一番多く任せている糸原は3度の打席で進塁打、5回には連続二塁打で得点を奪うなど1番近本と息の合ったところを見せた。 2位巨人が7連勝で、8差あったゲーム差はわずか9日で2・5差となった。矢野監督は「巨人がずっと調子がいいのは分かっている。(直接対決しない間に)自分たちがどうするかしかできない。また火曜からしっかりやっていきます」と切り替えた。今季同一カード3連敗は初。DeNAに同一カード3連敗は15年4月以来6年ぶり。前身の横浜、大洋時代を含めDeNAに同一カード3連敗した年は優勝していない。そんな負のデータはチーム全員で塗り替えていけばいい。【石橋隆雄】

◆阪神の3番ジェフリー・マルテ内野手(29)が意地の適時二塁打を放った。 6点を追う5回に1点を返し、なお1死二塁で「まだまだ試合は分からない」と大貫から左翼線へ運び、1番近本からの3連続二塁打で2点を返した。「1、2番が良い形で打ってくれた。ランナーをかえすことに集中していた」。相変わらずの選球眼で1回と9回は2四球を選ぶなど最後まで反攻を諦めなかった。リーグ2位を続ける四球は41となった。

◆阪神梅野隆太郎捕手(30)が「梅ちゃんバズーカ」をさく裂させた。 8回2死一塁、斎藤のスプリットが大きくワンバウンドするも、素早くつかむと矢のような二塁送球。二盗を狙った大和を刺して、サポートした。打撃でも2回の第1打席で2戦連続の中前打をマークした。

◆DeNA大貫晋一投手(27)が5回2失点と好投し、今季初の同一カード3連勝に導いた。 昨季はチーム唯一2桁勝利を挙げたが、今季は4月6日に初勝利して以降、7試合で5連敗。2軍での再調整から復帰即、首位阪神を封じて今季2勝目を挙げた。 3連続二塁打を浴びた後の5回2死二塁、ルーキー佐藤輝を迎えた。この3連戦、DeNA投手陣は「ゴジラ松井秀級」の警戒で臨み、ここまで9打数無安打だった。「スプリットの状態がよくて、腕を振ってコントロールが狙い通り投げられた」と大貫。2-2から137キロで遊飛。思わずグラブをたたいて喜んだ。 昨季の勝ち頭だが、今季は好投しても白星に恵まれなかった。球速を上げようとしたが、力みが取れなくなった。5月27日、2軍で再調整になった。「豆苗」と呼ばれるほど穏やかで真面目な性格。ストレス解消のためウクレレを始めた。「和むような気持ちになります。何よりストレスをためないのが一番」。1カ月でビートルズのレット・イット・ビーが弾ける腕前になると、1軍に昇格した。やはり最高のストレス解消は1軍での好投。「初回のピンチを抑えて、野手の援護があって、リズムよく投げられた」とうなずいた。 阪神戦の同一カード3連勝は、単独首位に浮上した15年4月7~9日(甲子園)以来6年ぶり。三浦監督は「大貫はもっと上を目指してほしい。昨日の阪口が刺激になったかな」。開幕からローテーションを守ってきた浜口が離脱したが、2軍から昇格した先発が2試合連続で好投。しぶとく今季最長タイの3連勝に持ち込んだ。【斎藤直樹】▽DeNA桑原(2戦連発の7号ソロなど二塁打が出ればサイクルの3安打) サイクル安打は特に意識していませんでした。最後まで自分らしい打席を送れたことがよかったです。

◆快音とともに白球が右翼線を鋭く破った。二塁へ滑り込んだ阪神佐藤輝明内野手(22)に16打席ぶりの「H」ランプが点灯した。2-8の8回1死、今季最多1万7032人の多くが「佐藤輝明」のタオルを掲げる中、佐藤輝はDeNA三上の内角低め147キロ直球をとらえ二塁打。自己ワーストの15打席無安打から脱出した。矢野監督も「切り替える1本になってくれたら」と話し、3連敗の中の光となった。 主軸がブレーキとなった。2点先制された直後の初回1死一、三塁のチャンスで4番大山、5番佐藤輝が連続三振で1点もかえせなかった。大山はこの日チャンスで4度打席が回ってくる中、5打数無安打。得点圏打率は規定打席到達25人の中、最下位の2割3厘。この苦しい状況で、矢野監督は大山だけを責めず全員で打破する考えを示した。 「大山自身も頑張っていくっていうのもあるし、チームもカバーしていくっていうのもあるし、投手が頑張るのも1つやし。悠輔がこの悔しさをどうしていくかが一番大事」 この日は2番糸原、7番中野と打順を入れ替えた。井上ヘッドコーチは「流れを変えるという意味と健斗(糸原)は役割を分かっている」と説明。2番を41試合と一番多く任せている糸原は3度の打席で進塁打、5回には連続二塁打で得点を奪うなど1番近本と息の合ったところを見せた。 2位巨人が7連勝で、8差あったゲーム差はわずか9日で2・5差となった。矢野監督は「巨人がずっと調子がいいのは分かっている。(直接対決しない間に)自分たちがどうするかしかできない。また火曜からしっかりやっていきます」と切り替えた。今季同一カード3連敗は初。DeNAに同一カード3連敗は15年4月以来6年ぶり。前身の横浜、大洋時代を含めDeNAに同一カード3連敗した年は優勝していない。そんな負のデータはチーム全員で塗り替えていけばいい。【石橋隆雄】 ▼阪神が3連敗で、4月30日以来となる2位から2・5差に詰められた。同一カード3連戦3連敗は今季初で、20年10月13~15日にナゴヤドーム(現バンテリンドーム)で中日戦以来。甲子園では、19年7月8~10日巨人戦以来。前身球団含め、DeNAに阪神が同一カード3連戦3連敗してセ・リーグ優勝したシーズンはない。ジンクスをはね返すことができるか。

◆両軍のスターティングメンバーが発表され、阪神・糸原健斗内野手(28)が5月16日の巨人戦(東京D)以来の「2番・二塁」に座った。6月11日の楽天戦(楽天生命パーク)で下肢のコンディション不良から復帰してからは、「7番」が定位置だった。ここ2試合で1得点と貧打に苦しむ打線。粘り強さが持ち味の男が流れを変える。「7番」はD6位・中野(三菱自動車岡崎)が入った。

◆阪神の大山悠輔内野手(26)が得点圏で迎えた2度のチャンスで凡退し、得点を挙げることができなかった。 まずは0―2の一回、先頭の近本が左翼線二塁打で出塁し、糸原の一ゴロで1死三塁。マルテが四球を選んで一、三塁と好機が拡大したが、虎の4番は先発・大貫の外角のスライダーに空振り三振に終わった。続くD1位・佐藤輝(近大)も三振に倒れた。 三回にも近本が左前打。その後2死二塁として大山が打席に立ったが、スプリットを引っ掛けて三ゴロに凡退した。 先発の秋山は一回に4番・オースティンに先制2ランを被弾。四回にもソトに3ランを浴びて5点差とされた。

◆DeNAのネフタリ・ソト内野手(32)が四回無死一、二塁で左中間へ11号3ランを放った。 「ストレートをしっかり捉えることができました。打った瞬間ライナーだったので、スタンドまで届くかわかりませんでしたが本塁打になりうれしいです。久しぶりに結果を残すことができ良かったです!」 カウント2―1からの4球目、137キロ直球をとらえて左中間席へ。一回に先制2ランを放ったオースティンに続くアーチで貴重な追加点を挙げた。5日のロッテ戦(横浜)以来、今季3度目のアベック弾。アベック弾が飛び出したこれまでの2試合はいずれも勝利しており、不敗神話継続へ期待が懸かる。

◆阪神は0―6の五回に3連打で2得点を挙げ、反撃ののろしを上げた。 まずは1死から近本がこの日3安打目となる右翼線二塁打で出塁すると、5月16日の巨人戦(東京D)以来の2番に座った糸原が先発・大貫の144キロを右中間へはじき返してスコアボードに「1」を刻んだ。続くマルテも変化球を左翼線に運んで2点目を挙げた。 しかし、4番・大山が一飛、D1位・佐藤輝(近大)も遊飛に倒れて攻撃終了となった。

◆阪神・秋山拓巳投手(30)が今季ワーストとなる1試合3被弾など5回8安打6失点で降板した。 一回2死二塁で4番・オースティンにバックスクリーンへ先制2ランを浴びた。さらに四回にも連打で無死一、二塁とされ、ソトに左中間に3ランを許すと、六回にも先頭の桑原にバックスクリーン左へ運ばれて計6失点。1試合3被弾は自身では昨年10月11日のDeNA戦(甲子園)以来で、今季ワーストの記録。ここまでチームトップタイの6勝(3敗)を挙げている右腕にとっては悔いの残る投球となった。

◆阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が16打席ぶりとなる安打を記録し、チャンスメークした。3打数無安打1三振で迎えた2―8の八回。1死走者なしで打席に立つと、3番手・三上の4球目、内角低めの147キロに反応して右翼線二塁打を放った。 8回、快音を響かせ、二塁へ滑り込んだ、阪神・佐藤輝明=西宮市・甲子園球場(撮影・林俊志) 黄金ルーキーは前日26日の同戦を終えた時点で自己ワーストタイとなる12打席連続無安打と調子を落としていた。この日の試合でも2死一、三塁で迎えた一回の第1打席で空振り三振、五回の2死二塁でも遊飛に倒れて好機で役割を果たすことができていなかった。そんな中迎えた終盤の八回に二塁打で出塁し、その後の代打・糸井の犠打で3点目のホームを踏んだ。

◆阪神は投手陣が踏ん張れず、4月21日の巨人戦(東京D)―23日のDeNA戦(甲子園)以来となる今季2度目の3連敗を喫した。 先発の秋山は一回に4番・オースティンにバックスクリーンへ先制2ラン、四回にソトに3ラン、五回には桑原にソロを浴びて、5回6失点で降板。今季ワーストとなる1試合3被弾で、4敗目を喫した。 打線は五回に近本の二塁打でチャンスを作り、糸原、マルテの連続適時打で2点を返した。3―8の八回にはD1位・佐藤輝(近大)が右翼線二塁打で16打席ぶりとなる安打をマークすると、その後、代打・糸井の犠飛で3点目を挙げた。 しかし、反撃も及ばず、チームは今季ワーストタイとなる1試合4被弾で完敗。同一カード3連敗は今季初で7連勝した2位・巨人とのゲーム差は2・5に縮まった。

◆DeNAが今季2度目の3連勝。一回にオースティンの2ランで先制し、四回はソトが3ラン。五回に桑原、八回にもソトのソロで加点。5回2失点の大貫が2勝目。阪神は今季初の同一カード3連戦3連敗。秋山が3本塁打を浴びた。

◆阪神は4本塁打を浴びて、今季初の同一カード3連敗。7連勝の巨人とのゲーム差は「2・5」となった。試合後の矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 (テレビインタビュー) --DeNA打線のホームラン攻勢に押された 「ホームランで点を与える場面が多かったんでね。流れが向こうに持っていかれたところで。初回の攻防というのが、振り返るとね、勝負を分けたものになったのかなと思います」 --秋山がホームラン3発浴びた。珍しい姿 「勝負にいっているなかなんで。起こりえますけど。でも秋山らしく粘ることができなかったということじゃないですか」 --今季初の同一カード3連敗 「シーズンのなかではいろんなことがね、あると思いますし。よくない、こういうときもね、あると思うんで。しっかり受け止めて反省して、どう前に進んでいくか、が一番大事だと思っているんで。チーム全体で、また火曜日からしっかりやっていきます」 --佐藤輝に安打が出た(八回に16打席ぶりの安打) 「何もないよりは、1本出て、また気分も違いますしね。切り替える1本になってくれたらいいなと思います」 -―この3連戦は大観衆だった 「こういう状況の中でも、応援に来てくれるお客さんにも感謝していますし、だからこそ僕たちらしい戦いを見せたかったんですけど、思うようにいかなかったので、すごく残念ですけど。たくさん来ていただけるのはうれしいことなんでね。そういう気持ちを持って戦いました」--一回、大貫の立ち上がりを崩せなかった(1死一、三塁で無得点)「いや、まあ2点(一回の失点)ももちろん、ゼロで行ってくれたら良かったけど、あこで1点でも返しとくというのはゲームの中の流れも全然違う形になったと思うし、振り返るとやっぱりそういうところが、どっか原因というか、負けた要因というのはあるんでね、それが一つのものになってる部分もあるかなと思う」--大山のところにチャンスが回ってくる「そら4番やからチャンスで回るところに置いてるんでね、そら回ってくると思うし、まあ、そこでかえせないのが、負けているとこではね。何とかそこを、大山自身も頑張っていくっていうのもあるし、チームもカバーしていくっていうのもあるし、ピッチャーが頑張るのも、そのひとつやし、全体でやっていきながら、悠輔がこの悔しさをどうしていくかということが一番大事かな」ーー八回に佐藤輝に二塁打が出た。「もちろん1本、2本は出ると思うんだけど、その波をどう小さくしていくか、がね。これからの課題にはなってくると思うので。1本出たというのはプラスにいってくれたらいいと思います」--ここまで同一カード3連敗がなかったが「数字的なことは勝ったり負けたりもあるし、しっかりみんなで戦えて、結果として連勝があったから貯金できてきたわけだし。自分たちで見つめ直したり、前に進んでいくのが僕たちの野球だと思う」--巨人も迫ってきている「踏ん張りどころはどこでも踏ん張り所は来るし。毎日、毎日、勝てば大きいし、負ければ嫌な思いにもなるし、それはずっとそうなんだけど。巨人がずっと調子良いというのは分かっているんでね。でも巨人を戦っていない時に負けさすことができないんで、自分たちがどうするかしかできないんで。そっちを考えていく方が大事かなと思います」

◆DeNAの大貫が約1カ月ぶりに1軍登板し、5回2失点で4月6日以来の2勝目を挙げた。一回は1死一、三塁から大山、佐藤輝を連続三振に仕留め、その後も走者を出しながら四回まで得点を許さなかった。五回に3連続二塁打で2失点したが、大崩れはせず「援護点をいただいて、リズムに乗って投げることができた」と喜んだ。 不振から自身5連敗を喫し、2軍での調整を余儀なくされた。「いろいろ考えたが、いい意味で開き直って練習してきた」と自らを見つめ直し、待望の白星を手にした。

◆DeNAは27日、甲子園での阪神12回戦に8―3で快勝し、同球場では2015年以来6年ぶりの3連勝をマーク。三浦大輔監督(47)が〝松井秀喜級〟と警戒していた虎のドラフト1位・佐藤輝明外野手(22)=近大=を3試合の11打席で1安打に封じ、得点力を下げることに成功。今季初の同一カード3連戦3連勝にもなり、番長DeNAが上昇気流に乗った。 ◆三浦監督が松井秀喜級に警戒 有言実行で〝虎のゴジラ〟を沈黙させた。DeNAの投手陣が怪物ルーキーの佐藤輝を3試合で11打数1安打5三振(与四球0)に封じ、甲子園では6年ぶりの3連勝を飾った。 「打たせると球場も盛り上がるし、チームも乗せてしまう。スコアラーもしっかり分析してくれた。そのデータを元にバッテリーが反応も見ながら攻めた結果。結果につながって良かった」 三浦監督は阪神3連戦を前に、佐藤輝を警戒。「松井(秀喜)選手のイメージに近い。打球の角度、打席での雰囲気が似ている」。敵ながら〝ゴジラ級〟だと評した。 3連戦前は打率・333、3本塁打、10打点と打ち込まれたが、同じ過ちは繰り返さない。佐藤輝の内角を攻め、3連戦で先発マスクを被った山本が投手の特長を生かして勝負球を選択。25日に先発した浜口ならチェンジアップ、26日の阪口は直球、この日の大貫はスプリットと得意なボールで強打者を抑えた。 ◆大貫「狙い通り」空振り三振 大貫は2―0の一回2死三塁で佐藤輝と対峙。「狙い通りに投げることができた」と落ちる球で空振り三振を奪う。立ち上がりのピンチを脱すると、5回2失点で2勝目(5敗)を挙げた。佐藤輝に唯一許した安打はこの日の八回。三上が二塁打を浴びたが、6点リードしており、大勢に影響はなかった。 チームは今季初の同一カード3連戦3連勝。三浦監督は「首位(のチーム)を相手に、こういう戦い方ができた。選手たちも自信を持って、来週からも戦ってくれたら」と力強かった。〝ゴジラ斬り〟を手応えに、一つずつ勝利を重ねる。(箭内桃子)

◆DeNAのネフタリ・ソト内野手(32)が、2本塁打4打点の大暴れで勝利に貢献した。2―0の四回無死一、二塁で左中間へ11号3ランを放つと、八回先頭では強烈なライナーで右翼席へ12号ソロ。5日のロッテ戦(横浜)以来、15試合ぶりの一発に「久しぶりに結果を残すことができて良かった」と笑顔を見せた。 1回、2点本塁打を放つDeNA・オースティン=甲子園球場(撮影・宮沢宗士郎) 一回に先制弾を放ったオースティンと今季3度目のアベック弾も達成。アーチ競演での〝不敗神話〟を継続した。

◆大山よ、思い切り振り抜け-。阪神は甲子園でDeNAに3-8で敗れ、今季初の同一カード3連敗。4番・大山悠輔内野手(26)は4度の好機ですべて凡退し、得点圏打率はリーグワースト・203となった。通算176勝を挙げ、阪神、オリックスでコーチも務めた星野伸之氏(55)=本紙専属評論家=は投手目線で大山に「強いスイング」と「怖さ」が必要と指摘。2位巨人とは2・5ゲーム差。再び突き放すには4番のバットは不可欠だ。 ◆4度の好機ですべて凡退... 2点を先行された直後の一回、大山の打席で得点が入っていれば、どうなるか分からない試合だった。1死一、三塁と最悪でも1点は入りそうなケースで、かなり外のボール球のスライダーで空振り三振。さらに3連続二塁打が出て、追い上げムードが出た五回もファーストストライクを見送って、外のボール球を打ち上げた(一飛)。試合を通じて、打席で迷っているように感じた。 大貫とは今季初対戦。立ち上がりは様子を見ていたところはあっただろうが、それにしても簡単にファーストストライクを見送った。甘い球を見送って、これだけボール球に手を出してくれれば、相手バッテリーは大胆にいこうと考えるものだ。打ちたいという思いが先走っているし、打席で心と体のバランスを崩しているから、スイングもあまり速くない。◆4番代えずに前後の打者でカバー大山は本来、積極的にファーストストライクを打ちにいく打者だ。そのスタイルで昨年4番として成績を残した。今は結果を求めすぎて、その思い切りがなくなってきているように感じる。思い切り振った中でボール球に手を出してしまうのと、迷いながらボール球に手をしてしまうのとでは、まったく違う。後者のスイングでは当たってもホームランにはならない。大山は最近安打もなかなか出ないので、余計にいろんな球に手を出し、単打や右方向の打球という状態が続いている。追い込まれるまではしっかり振って、当たったらスタンドまでもっていくぞ、相手には「走者をためて大山に回ったら嫌だな」と思わせてほしい。投手目線で、しっかり自分のポイントに呼び込んで打つ打者は怖い。2位巨人とは2・5差になったが、長いシーズン、ずっとチームの調子がいいことは考えられない。首脳陣も想定の範囲内だろう。試合はまだ半分以上残っており、ここからが勝負だ。この日は1番近本が4度出塁。2番に昇格した糸原が進塁打や適時打を放つなど、打線がつながる気配はあった。打開策は4番を代えることではない。前後の打者でカバーしながら、大山が少しでも早く本来の自分の打撃を取り戻すことだ。(本紙専属評論家)◆3連敗に矢野監督「初回の攻防が勝負を分けた」今季最多1万7032人が集まった甲子園で今季2度目の3連敗、初の同一カード3連敗を喫した阪神・矢野監督は「初回の攻防が、勝負を分けたものになったと思います」と振り返った。0-2の一回1死一、三塁で空振り三振に倒れた大山は5打数無安打。九回2死一、二塁でも中飛で最後の打者になるなど、得点圏で立った4打席すべてで凡退し、得点圏打率はリーグワースト(規定打席以上)の・203。リーグ戦再開後の打率も・194だ。「4番やから。チャンスで回るところに置いてるんでね。チームもカバーしていくっていうのもあるし、悠輔(大山)がこの悔しさをどうしていくかということが、一番大事」。この日は糸原を5月16日の巨人戦(東京ドーム)以来の2番に起用。その1、2番が何度も作った流れを4番が止める形になっただけに、奮起を求めた。2位巨人とは2・5ゲーム差。最大「8」から9日間で5・5も詰められたが「前に進んでいくというのが僕たちの野球」と語気を強めた。

◆黄金ルーキーに垣間見えた復活の兆しが、唯一の救いだ。久々の快音に今季最多1万7032人の観衆が揺れる。阪神のD1位・佐藤輝(近大)が、16打席ぶりのヒット。これで長いトンネルを抜け出す-。思いは矢野監督も同じだった。 「何もないよりは一本出て、また気分も違いますしね。切り替える一本になってくれたらいいなと思います」 ◆八回第4打席、意地の二塁打 2-8と劣勢で迎えた八回の第4打席。カウント1-2から三上の147キロを振り切った。打球は一塁手の頭上を越え、右翼線に弾む。意地の二塁打。23日の中日戦(バンテリンドーム)の最終打席から自己ワーストの15打席連続無安打と元気のなかったドラ1が放った待望の一打に、意気消沈していた日曜日の甲子園が、活気づいた。 破竹の勢いで突き進んできたが、開幕直後に続いて、2度目のプロの壁に直面しているといっても過言ではない。相手バッテリーの徹底した内角攻めがボディーブローのように打撃を狂わせる。さらにクリーンアップの「5番」に座り、勝負どころで回ってくることも増えた。流れを左右する打席で結果を出せないことの憤りが焦りにつながる。普段はポーカーフェースを貫く男が、バットに悔しさをぶつけることもあった。 ただ、決して立ち止まることはない。近大時代の恩師、田中秀昌監督が「特にバッティングに関してはストイック」と振り返るほど、自分の頭で考え、打開策を見つける能力はある。大学3年時の秋のリーグ戦、けがの影響もあって打率・188と極度の不振に陥ったときも「練習するしかない」と走り続けた。プロになってもその姿は変わらない。苦しみ、もがきながら貪欲にバットを振り続ける日々。この日の二塁打も、課題の内角速球を強くとらえた。 ◆井上ヘッド「波をどう小さくしていくか」 2位巨人とは2・5ゲーム差。足音は迫るが、井上ヘッドコーチは「あの(佐藤輝の)1本が来週に繋がる1本であれば。うちの看板である3-6番が止まると得点力は落ちる。機能していくようにやっていきます」と力を込めた。ルーキーではなく、いまやチームの主力。だからこそ矢野監督も「波をどう小さくしていくかがこれからの課題」と、昨季の大山に与えた試練をルーキーに課している。 この1本をただの1安打にしない。復調のきっかけにしてみせる。暗闇の出口に立った佐藤輝が、ここから虎を上昇気流に乗せる。(原田遼太郎)

◆井上ヘッドは、14試合連続で2番に置いていたD6位・中野(三菱自動車岡崎)と、けがから復帰後は7番で起用していた糸原との打順の入れ替えについて「決して(中野)拓夢の調子が悪いからとかではない」と説明。続けて「(連敗の)流れを変えるという意味と(開幕から)2番をずっと打っていた(糸原)健斗は、サインを出さなくても役割を分かっている。基本的には、来週もこの形でいこうとは思っています」と話した。

◆緩急自在の投球が、パワーに屈した。チームトップタイの6勝を挙げている秋山が、自己ワーストタイの3被弾と炎上。5回を今季ワーストタイの6失点で降板し、悔しい4敗目だ。 「ふがいないピッチングをしてしまった」 これ以上の言葉は出てこない。今季初対決のDeNA打線で、もっとも警戒していた打者に打たれた悔しさだ。まずは一回2死二塁。絶好調のオースティンにフォークをバックスクリーンへ。0-2の四回は連打で無死一、二塁とされて、不調で前日26日はスタメン落ちしたソトに直球を左中間席に運ばれた。とどめは五回。前日に逆転2ランを放った桑原に、落差のあるカーブをバックスクリーン左へ。直後の攻撃で代打を告げられた。 矢野監督は「ホームランで点を与える場面が多くて、流れを向こうに持っていかれた。勝負にいっている中なので、そういうことも起こりうるけど...。秋山らしく粘ることができなかったね」と声を落とした。 ガンケルとともにチームトップの6勝。登板11試合でクオリティスタート(先発投手が6回以上を投げて自責点3以下)は7度と抜群の安定感を誇るだけにまさかの背信投球...。ただ、やり返す舞台はまだまだ多くある。次回登板は7月4日の広島戦(マツダ)が有力。今季3戦3勝と得意としている相手だ。 秋山は「この悔しさを、次の試合で取り返せるように頑張りたいと思います」と声を絞り出した。甲子園の屈辱は、すぐに広島で晴らす。(三木建次)

◆誰ですか、そんなところの薄暗がりで、赤エンピツなめなめ「おい、これで貯金はいくらになったんや?」「まだ大丈夫や。借金生活やないもの」なんて、冷えた缶ビールをグビグビ...美味しいわけがない。 本日、当番デスクの堀啓介は我が編集局では最も落ち着いていて「アハハッ、何をブツブツ言ってるんですか? そんな、ずっとチームの調子がいいわけないでしょ」と冷ややかな顔。ウン、そりゃわかってるんやが東の方から蒸し暑い嫌な風が吹いてきよるぞ。俺はこの生暖かい季節風に長年虎番として、どれほど性格を卑屈に打ちのめされて来たことか...女房のせいだけやないデス。 やはり負けました。同一カード3連敗です。我がトラの投手陣はいつから〝本塁打宅急便〟に看板変えをしたのか。 「先輩。まだ貯金があるんですョ」とはサブキャップの新里公章だ。沖縄育ちの陽気さはこんな時にも常にプラス思考で明るい。俺は若き虎番の頃から、爪に火をともすようにして、やがて貧打に投手陣が撃沈していくのを何度も見て「おおミゼラブル!」なんて親父ギャグばかり口走ってきたんだぞ。 そんな新里が明るい話題を伝えてきた。「今日の甲子園は『TORACO DAY supported by Coppertone』と銘打って、来場の女性ファンに大サービス。結構、盛り上がってました。それに滋賀では女子野球の『ラッキートーナメント大会』があり、阪神の女子硬式野球クラブチーム『阪神タイガースWomen』が準決勝、決勝と勝って優勝。こちらの〝男組〟も、また牙をむいてくれますよ」と威勢がよかった。ちなみに俺だって、この日はパソコンの前でちょっと鼻息があらかったんです。実は1970年のこの6月27日は、熱血村山実監督が投手兼任で、江夏豊-田淵幸一のバッテリー、主砲の藤田平のトリオを立てて、ON擁する巨人との首位攻防の真っ最中でした。役者がそろい「こりゃ優勝してまうでぇ!」という阪神ファンの盛り上がりはものすごかったんだ。それを象徴したのが、6月27日の神宮でのヤクルト戦だ。村山-吉良の投手リレー、池田純一、和田徹が本塁打を放ち、14-0の快勝。この試合はいわゆる阪神タイガースの球団記録として『毎回安打、毎回得点試合』として、いまだにさん然と不滅の記録として残っている。阪 神241112111―14000000000―0ヤクルト阪神は20安打、ヤクルトは6安打だった。まさにワンサイドのドラマ。こりゃ村山阪神は優勝してまうでぇ! となったのだ。ただ、その前日の6月26日、同じ神宮のヤクルト戦に4-14と無残な大敗を喫しており、この乱気流の激しさに監督村山はポツリと一言こうつぶやいた。「曰く、不可解...」。つまり、何が起きるかわからない。そして、その2カ月後の8月26日、絶好調でホームラン街道をひた走っていた2年目の若き田淵幸一は、広島戦(甲子園)の三回に、外木場投手の剛速球を左側頭部に受けてこん倒し、復帰はほぼ1年後の71年6月17日に...。ほんと、なにが起こるかわからない。それでも日々、全力で戦うしかない。虎の希望の星・佐藤輝は16打席ぶりにヒットを打った! さあ、今週はいい1週間にしよう。

◆クラ~ッ...いかんいかん、わが阪神。今季初の同一カード3連敗、しかもお客さんにしていたはずのDeNAに。気を失いそうになったじゃねーか!! デーゲームなのに? 日曜日なのに? 26日の第2戦は先制したのに? 『デーゲームは負けない』『日曜日は勝利の日』『先制したら、こっちのもん』という序盤の『虎ルール』はどこにいっちまったんやー!! というか俺、気付いちゃいけない『負の虎ルール』に気付いちゃったかもしれないのだ...。 本日の観衆は1万7032人。この3連戦全て1万5000人超えだった。それまではほぼ無観客や1万人以下だったけど、1万5000人超えは初めてのこと...。 まさか...阪神は『あがり症タイガース』。ウソー!! ワクチン効果で秋には優勝の後押しに虎党がスタンドを埋めるはずが、観客が多いと硬くなるじゃ...クラ~ッ...また失神しそうになったわ!! いや、気合が入り過ぎて空回りしただけさ!! とにかくヤクルト戦で連敗脱出や!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
42252 0.627
(↓0.009)
-
(-)
74297
(+3)
245
(+8)
69
(-)
63
(+1)
0.254
(↓0.001)
3.210
(↓0.07)
2
(-)
巨人
372510 0.597
(↑0.007)
2.5
(↑1)
71303
(+5)
253
(+2)
93
(+3)
43
(-)
0.253
(-)
3.360
(↑0.02)
3
(-)
ヤクルト
35287 0.556
(↓0.009)
5
(-)
73297
(+2)
284
(+5)
71
(+2)
43
(+1)
0.251
(-)
3.840
(↓0.02)
4
(-)
中日
283410 0.452
(-)
11.5
(↑0.5)
71212
(+1)
235
(+1)
39
(-)
37
(-)
0.239
(-)
3.140
(↑0.03)
5
(-)
DeNA
25399 0.391
(↑0.01)
15.5
(↑1)
70295
(+8)
359
(+3)
74
(+4)
14
(-)
0.258
(↑0.001
4.730
(↑0.03)
6
(-)
広島
22379 0.373
(-)
16
(↑0.5)
75240
(+1)
300
(+1)
45
(-)
34
(+1)
0.262
(-)
3.930
(↑0.04)