日本ハム(★3対8☆)ロッテ =リーグ戦8回戦(2021.06.27)・静岡草薙球場=
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ロッテ
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日本ハム
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勝利投手:小島 和哉(4勝2敗0S)
敗戦投手:加藤 貴之(3勝5敗0S)

本塁打
【ロッテ】マーティン(18号・3回表3ラン)
【日本ハム】万波 中正(2号・9回裏ソロ)

  DAZN
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◆ロッテは3回表、荻野と角中の連続適時打で3点を奪い、先制に成功する。なおも1死一二塁の好機をつくると、マーティンの3ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・小島が7回2失点の好投で今季4勝目。敗れた日本ハムは、投手陣が精彩を欠いた。

◆今季の日本ハムは相手先発が左投手の試合で5勝11敗3分け。4月まで4勝4敗2分けの五分だったが、5月以降は1勝7敗1分けで、勝利したのは5月28日中日戦(先発大野雄)だけ。今日はロッテ左腕の小島を攻略できるか。

◆ロッテのレオネス・マーティン外野手(33)が久しぶりの快音に酔いしれた。 3回1死一、二塁で日本ハム加藤のスライダーを完璧に捉えた。18号3ランは右翼席でひと弾みし、場外へ飛び出した。 不調に苦しみ、打率も2割4分台まで落ちていた。試合中、球団広報を通じて「自分のスイングがしっかりできた。久しぶりでとても興奮しているよ。YES! マーティン!」とコメントを寄せた。 16試合ぶり、68打席ぶりの決めゼリフも飛び出し、チームも苦手加藤から3回表に一挙6得点。1イニング6得点以上は今季チーム3度目となった。

◆ロッテは3回、相手失策から得た好機で荻野の2点適時三塁打、角中の適時打、マーティンの18号3ランで6得点を奪った。 日本ハムは、近藤が4回に適時二塁打、6回に犠飛を放って2点を返した。先発加藤は5回6失点(自責5)で降板した。 ロッテが2連勝で勝率を5割に戻した。先発小島が7回2失点の好投で4勝目。日本ハムは連敗で今季ワーストの借金15となった。

◆ロッテが連勝し、勝率を5割に戻した。この日で72試合を消化し、31勝31敗10分けでシーズンを折り返した。 井口資仁監督(46)は「今日で5割ですかね。投手陣は中継ぎ、先発も含めてかなりしんどい状態の中でみんな頑張ってると思いますし、打線も昨年に比べたら、かなりつながりが出てきているので、残り試合、投打がしっかりかみあってくれれば」とここまでを振り返った。残り半分のシーズンへ「ここからもっと投手もつぎ込んでいかなくちゃいけない試合も増えてくると思うので、しっかり整備してやっていけたらなと思います」と見据えていた。

◆東京五輪侍の日本ハム近藤健介外野手が、2打点を挙げる活躍をみせた。 点ビハインドの4回無死二塁で「2ストライクから、しっかり捉えることができました」と左中間へ適時二塁打。2球で追い込まれたが、5球目の甘く入った直球を逃さなかった。5点を追う6回には左犠飛。初球やや甘めのスライダーをきっちり外野まで打ち返した。チーム完敗の中、勝負どころでの集中力を示した。

◆日本ハム万波中正外野手(21)が一矢報いた。 6点を追う9回先頭で左中間席へ2号ソロ。「いいホームランでした。最後まで何があるか分からない」と意地を見せた。前夜の同戦では失策を犯しており「もうちょっと守備で貢献できたら」と苦笑い。汚名返上弾とはなったが、勝利には結びつかなかった。

◆日本ハムはロッテ8回戦(静岡)で敗れ、開幕から4カ月連続の負け越しが決まった。3回の守備で失策から一挙6失点と試合序盤で主導権を譲り、元気なく連敗を喫した。6月は2試合を残して7勝11敗2分けと勝ち越しの可能性が消滅。借金は今季ワーストを更新する「15」と膨れ上がった。静岡・草薙球場を覆っていた、どんよりとした雲のように日本ハムには3回の6失点が重くのしかかった。渡辺の悪送球(記録は失策)から始まり、先発加藤も相手の小技大技に崩された。わずか14分間の悪夢。小さなほころびは、瞬く間に大きなほころびとなった。栗山英樹監督(60)も「ミスも出るのが野球だから。そういうことを含めて、しっかりした野球をやらなければ。誰がってことじゃなくて、それを含めて全て、しっかりやっていきます」と、言葉を絞り出すしかなかった。 1対2。失策数ではロッテより少なかったが、もらったチャンスを生かすこともできなかった。初回1死一、二塁と8回無死一、二塁。ともにエラー絡みで得た好機でクリーンアップに回ったが無得点に終わった。渡辺には2度とも打席が回ったが、2打席とも決定打を放つことができない無情のシナリオ。一気呵成(かせい)に4本の長短打を集中したロッテ打線の3回の攻撃とは対照的で、後ろ髪を引かれる結果となってしまった。 なかなか上向かないチーム状態は、もちろん成績に反映される。6月の月間成績も2試合を残して負け越しが決まった。借金は今季ワーストを更新する「15」となり、東京五輪によるシーズン中断までの前半戦の勝ち越しの可能性もすでに消滅した。「しっかりした野球をやれるように」と栗山監督。シーズン折り返しも間近。何でもいい。うまくかみ合わない現状を一変させる"きっかけ"が早く欲しい。【木下大輔】

◆ロッテのレオネス・マーティン外野手(33)が久しぶりに放物線を描いた。 3回、日本ハム加藤のスライダーを右翼席上段へ運ぶ18号3ラン。18試合ぶり、68打席ぶりの1発。「率直に、やっぱりうれしいですね」。ホッとした。 安打も減り、苦しんでいた。23日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)もヒットは出なかった。9回表を中飛と2奪三振で3者凡退に抑えた守護神の益田直也投手(31)が、右翼を守るマーティンの帰りをベンチ前で待った。悩める助っ人の尻をポンとたたいた。 静岡に来ても、試合前の練習で通訳を交えてコミュニケーションを図った。マーティンは「何を話したとかはないんですけど」としながら、続けた。 「益田選手とはすばらしい、いい関係を持たせてもらっているので。僕が悪かった時には益田選手が寄り添っていろいろ話してくれますし、益田選手が今年最初に調子が悪かった時にも、僕は何かためになりたいと思って常に横にいるようにしたので、こういう何か話せる関係の、信頼できる人が僕の近くにいることにすごく感謝しています」 高め合い、長いシーズンを戦う。【金子真仁】

◆まいてきた種が、シーズン半ばにようやく芽を出してきた。ロッテ小島和哉投手(24)が4勝目を挙げた。 今季最長の7回を投げ2失点。「チェンジアップがあまり良くなかった」としながら「(捕手の)田村さんにうまくリードしてもらえました」と、良さが引き出された。集中打の打線も含め、仲間に感謝した。 成長のための変化を恐れない。1年目は3勝5敗、2年目の昨季は7勝8敗。先発の座は確実視されていたが、己に進化を求めた。角度をつけるべく、プレートの最も一塁側から投げていた。3月16日のオープン戦・日本ハム戦(ZOZOマリン)で初めて三塁側を踏んで投げた。 「試したんですけど、良くなさすぎて...。ちょっと景色が変わりすぎたので」 次の登板ではプレートの真ん中を踏み、開幕時には一塁側の一番端に落ち着いた。ところが開幕5試合、勝てなかった。 4月下旬、人知れず5センチ少々、立ち位置を三塁側にずらした。プレート位置については、開幕前に「ストライクゾーンに入っていく角度や軌道が、半足変われば結構変わってくるので、そのへんまでうまく使って投球できるようにしたいです」と話したことがある。 5センチ、時にはもう数センチずらして、今に至る。早大の後輩、楽天早川と投げ合った時もひかなかった。早川が踏むのはプレートの最も一塁側。そこが掘れていくが、小島はいつもの"ちょっと横"を貫いた。意を決して動いた分だけ、外角の制球も落ち着いた。この日もストライク率66パーセント。四球から乱れるケースが減り、チェンジアップもさらに生き始めた。 求道は止まらない。「100点の投球を目指そうとしてますけど、100点ってなかなか難しいので。でもそれを目指して考えたり(実際に)やったりするのが面白いので」。規定投球回まで1回1/3足りないが、現時点でイニングも球数もチーム最多だ。「自分で勝ちを消した試合もたくさんありました。今後にしっかり生かせれば収穫になると思う。必ず生かしたいです」。足場を整え、居場所を固めた。枝葉の多い、太い幹を目指す。【金子真仁】

◆先発した日本ハム・加藤貴之投手(29)は5回7安打6失点(自責5)で降板した。 「三回が全てです。1点でも少なく抑えようと思って投げましたが粘り切ることができず、悔しい気持ちです」 二回まで無失点で切り抜けたが、三回につかまった。1死一、三塁のピンチを背負うと、荻野に右中間を破る三塁打を浴び2点を先制された。続く角中にも左前に運ばれ3点目を失うと、なおも1死一、二塁からマーティンにとどめの3ランを浴びた。ロッテ打線に打者一巡の猛攻を許し、この回一挙6点を失った。

◆ロッテが勝率5割に復帰して4位に浮上した。三回に荻野の2点三塁打やマーティンの18号3ランなどで一気に6点を先制。九回には2点を加えて突き放した。小島が7回2失点で4勝目。日本ハムは先発の加藤が失策から崩れた。

◆日本ハムは3年ぶりの静岡での主催試合で、ロッテに同一カード2連敗。先発の加藤は三回、守備のミスなども絡んで先制を許すとマーティンにも3ランを浴びこの回一挙6点を失った。借金は今季最多の15に膨らんだ。以下、栗山英樹監督(60)の試合後の主な一問一答。 ――先発の加藤は 「加藤だけの責任では全然ない。(守備の)ミスもあったので、ああいうところをしっかりしないといけない」 ――(三回は先頭への)悔やまれる悪送球から、相手の猛攻につながった 「ミスも出るのが野球だから、それも含めてしっかりとした野球ができるようにやっていきます」 ――万波の本塁打などは明日以降につながる 「悔しい思いをしているので、しっかりとやっていきます」 九回、2号ソロを放った万波中正=静岡草薙球場(撮影・矢島康弘) ――(三回に失策した)渡辺にとっては悔しい試合に 「まあまあ、誰がってことじゃなくて、それを含めてしっかりやっていきます」 ――R・ロドリゲスに最後一本出た 「まあまあ、いい面悪い面、最後(1本)出たので安心すると思う」

◆ロッテの小島は今季最長の7回を投げて2失点と好投し4勝目を挙げた。三回に味方が奪った6点の大量リードが大きく、切れのある球をコースに投げ込んだ。無四球でテンポ良く試合をつくり「前半に野手の方がたくさん点を取ってくれた。気持ち良く投げられた」と感謝した。 これで自身3連勝となり投球に安定感が出てきた。「一人一人の打者に対し、集中して投げようと思った。それだけ意識して投げた」と充実した表情で振り返った。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
36299 0.554
(↑0.007)
-
(-)
69288
(+3)
268
(+2)
55
(+1)
28
(-)
0.245
(↑0.002)
3.460
(↑0.03)
1
(-)
ORIX
36299 0.554
(↑0.007)
0
(-)
69307
(+10)
275
(-)
70
(+1)
24
(-)
0.257
(↑0.002)
3.440
(↑0.05)
3
(-)
ソフトバンク
313014 0.508
(↓0.009)
3
(↓1)
68304
(+2)
255
(+3)
70
(-)
47
(-)
0.249
(-)
3.260
(-)
4
(1↑)
ロッテ
313110 0.500
(↑0.008)
3.5
(-)
71328
(+8)
304
(+3)
68
(+1)
62
(-)
0.249
(-)
3.950
(↑0.01)
5
(1↓)
西武
293014 0.492
(↓0.008)
4
(↓1)
70282
(-)
302
(+10)
60
(-)
56
(+1)
0.247
(↓0.001)
4.020
(↓0.09)
6
(-)
日本ハム
24397 0.381
(↓0.006)
11
(↓1)
73215
(+3)
288
(+8)
39
(+1)
36
(-)
0.227
(-)
3.760
(↓0.05)