ソフトバンク(★4対6☆)ヤクルト =交流戦3回戦(2021.06.13)・福岡PayPayドーム=
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ヤクルト
1003200006802
ソフトバンク
0000102104403
勝利投手:高橋 奎二(1勝0敗0S)
(セーブ:マクガフ(2勝1敗11S))
敗戦投手:和田 毅(4勝4敗0S)

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(20号・4回表2ラン),山田 大樹(17号・5回表2ラン)
【ソフトバンク】バレンティン(3号・5回裏ソロ),バレンティン(4号・7回裏2ラン),川島 慶三(2号・8回裏ソロ)

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◆ヤクルトは初回、山田の適時打で幸先良く先制する。そのまま迎えた4回表には、村上の2ランと宮本の適時二塁打で3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・高橋が7回途中1安打2失点の好投で今季初勝利。敗れたソフトバンクは、打線が終盤に追い上げを見せるも及ばなかった。

◆ソフトバンクはヤクルトに2連敗。交流戦が18試合制となった15年以降、交流戦で同一カード3戦全敗を喫したことがないのはソフトバンクだけ。今日の最終戦に勝利して3戦全敗の屈辱を避けられるか。

◆ヤクルト村上宗隆内野手が、4回の第2打席で本塁打を放ち、両リーグ最速の20号に到達した。 無死一塁で、ソフトバンク和田の真ん中に入った128キロスライダーをバックスクリーン右へ運んだ。「1打席目に三振をしてしまったので、この打席はしっかり修正して打席に入りました。良いスイングができたと思います」とコメントした。ヤクルトの選手が両リーグ20号一番乗りとなるのは、12年バレンティン以来9年ぶり。ソフトバンクのベンチに座る強打の助っ人の前で、決めた。 今季は3、4月に10本塁打と量産したが、5月は4本塁打とややペースを落とした。ここにきて状態を上げ、6月に入ると、12試合で6本目。初の打撃タイトル獲得へ、ペースを上げてきた。

◆ヤクルトは1回に塩見、青木、山田の3連打で1点を先制した。ソフトバンクは3回までヤクルト高橋の前に無安打無得点。 ヤクルトは6回までに6得点。ソフトバンクは5回にバレンティンがNPB通算300号&1000安打となる3号ソロで反撃。 ヤクルトが逃げ切って3連勝。ソフトバンクは交流戦で今季初の同一カード3連敗。高橋が今季初勝利。和田は4敗目。

◆ソフトバンクのウラディミール・バレンティン外野手(36)がNPB通算300本塁打を達成した。5回に3号ソロ。外国人選手では08年カブレラ以来4人目。ヤクルト時代に288本、ソフトバンクで12本目となった。また、外国人選手では15人目の通算1000安打も同時に達成。古巣ヤクルトの前で偉業を成し遂げた。 「両記録寸前で時間はかかってしまったが、今まで積み重ねてきた数字なので素直にうれしいよ。一振りで1000安打、300号と同時に決めることが出来たし、古巣ヤクルトの前で決められたことも良かった。これからもチームの勝ちにつながる1本を打ち続けて貢献していきたいと思う」。 7回には2番手の石山から2打席連続となる通算301号。バレ砲は一度火がつくと止まらない。 13年に日本記録の60発。「世界の王」を超える歴史的な記録を作った男でも、ソフトバンクに移籍後は苦しんだ。パ・リーグの速球派投手。移籍1年目でのコロナ禍。常勝軍団の激しいスタメン争い。20年は長期離脱した15年を除けば自己最少の9本塁打。打撃不振で2軍降格も味わった。 それでも腐らなかった。今季1軍に昇格してからは、あえて投手陣とウオーミングアップを行うことがあった。普段は関わりの薄いチームメートとも、積極的にコミュニケーション。試合前の円陣では身を乗り出して参加している。勝利の瞬間は松田と肩を組む。アーチを飾れば栗原のホームランパフォーマンス「ケバブポーズ」をまねした。 不振にもがきながらも、チームに溶け込もうと努力した。「結果を残せるように。いつもいい準備をしていくことを心がけているよ」と話していた通り、戦力になるために必死だった。常勝軍団の誇るバレ砲が、ついに大台に到達した。【只松憲】 ○...ソフトバンクは、球団公式オンラインストアで、バレンティンのNPB通算300本塁打と通算1000安打の記念グッズ販売を開始した。Tシャツやフェイスタオル、キーホルダーなど、それぞれの記録ごとに分けて売られる。

◆ソフトバンクのウラディミール・バレンティン外野手(36)がNPB通算300本塁打を達成した。5回に3号ソロ。外国人選手では08年カブレラ以来4人目。ヤクルト時代に288本、ソフトバンクで12本目となった。また、外国人選手では15人目の通算1000安打も同時に達成。古巣ヤクルトの前で偉業を成し遂げた。 ▼バレンティンが5回に高橋から今季3号を放って史上310人目の通算1000安打と史上43人目の通算300本塁打を達成した。初安打はヤクルト時代の11年4月12日の巨人1回戦で東野、初本塁打は同年4月16日の横浜戦で真下から。出場1101試合目での300本塁打は5位のスピード記録で、区切りの安打と本塁打を同じ打席で達成は15年7月24日中村(西武)の1000安打と300本塁打に次いで2人目。また、ヤクルトからは初本塁打となり、史上41人目の全球団本塁打も達成した。

◆ソフトバンクがヤクルトに同一カード3連敗。交流戦が18試合制となった15年以降、交流戦で同一カード3戦全敗を喫したことがないのはソフトバンクだけだったが、屈辱的な記録で今季の交流戦を終えた。18試合で5勝9敗4分け。試合後の工藤公康監督(58)の一問一答は以下の通り。 -先発の和田は立ち上がり、苦しんだ 工藤監督 いい時も悪い時もあるんでね。終わったことよりも、次に向けてというところでしっかりやってもらえたらいいかなと思います。 -和田の調子はどう見ていた 工藤監督 悪くはなかったと思います。打たれた球はちょっと高かったと思いますけど、全部が低めに投げることはできない。失投のないピッチャーはいない。そこはしっかり切り替えることが大事。 -打線は中盤まで苦しんだ 工藤監督 バレンティンがよく打ちましたね。ああいう1本のホームランとかはチーム全体を元気にして、ベンチも元気にする。「よっしゃ、いくぞ」という雰囲気が出ていた。今日は1000安打と(300)ホームランというところで、彼にとっては記念すべきいい日になった。勝てればなおのこと、良かったのかなと思います。

◆ヤクルト山田哲人内野手が3安打3打点1本塁打と打線をけん引した。1回無死一、三塁で先制となる右前適時打。5回1死一塁では「しっかり自分のポイントまで待つことができた」と、チェンジアップを左翼席へ運んだ。4安打2本塁打の12日から連日の活躍。7回の第4打席は左飛に倒れ、7打席連続安打で止まったが、状態の良さを維持している。

◆ヤクルト村上宗隆内野手が両リーグトップの20号。チームで両リーグ20号一番乗りは89年パリッシュ、95年オマリー、99年ペタジーニ、12年バレンティンに次いで5人目。村上はまだ21歳で、21歳以下のシーズンに両リーグ20号一番乗りは、中西(西鉄)が20歳の53年、21歳の54年に記録して以来、67年ぶり2人目だ。20本塁打は3年連続となり、20号到達は19年がチーム78試合目、20年が90試合目、21年が61試合目。今年が自身最速で、現在は46本ペース。本塁打王の最年少記録は20歳(1リーグ時代3人と53年中西)だが、40本の最年少記録は63年王(巨人)と85年秋山(西武)の23歳。21歳の村上が最年少40号を狙う。

◆ソフトバンク和田毅投手(40)が、交流戦最多勝の「27勝目」を逃した。 初回、いきなり3連打で1失点。4回には村上に20号ランをバックスクリーン右に運ばれ、続く5回は1死から青木を四球で歩かせると山田に左翼席へ2ランを被弾。「四球が失点につながってしまい、防ぐことができた失点もあったと思う。走者を出しながらでも粘っていかなければいけなかったけど、それができなかった。申し訳ないです」。5回途中6失点KO。4回にオスナから141キロの直球で空振り三振を奪い、通算1700奪三振にたどり着いたものの、チームの連敗を止められなかった。 チームにとっても、大きな課題が残った。交流戦5勝9敗4分けで、勝率3割5分7厘は球団ワースト。対ヤクルト3連敗で、カード1勝もできなかったのは12年の巨人戦(0勝4敗)以来9年ぶりだった。V8度の「王者」も、今季ばかりは投打に精彩を欠いた。「勝てなかったのは最終的には監督がダメだったから勝てなかったということ。選手は一生懸命にやった」。試合後、工藤公康監督(58)は不調に終わった交流戦を振り返って自らを責めた。 18日の日本ハム戦(ペイペイドーム)から、リーグ戦が再開する。「このままズルズルいかないためにも、4日間でしっかり切り替えることが大事。交流戦は終わったこと」。工藤監督は練習日を含めた4日間のリフレッシュをナインに求め、チーム蘇生に目を向けた。【佐竹英治】

◆ソフトバンク王貞治球団会長は、バレンティンのNPB通算300本塁打に「プレッシャーもあったろうけど、見事自分で乗り越えた。チームも彼のホームランで元気が出てきたし、この後にもつながってくる」と、うれしそうにねぎらった。自身が64年に作った55本塁打のシーズン記録を、13年に60発で塗り替えたのがバレンティン。ソフトバンク移籍後も手塩にかけて指導を行うバレ砲に「これで気楽にやれるだろうから、彼の売り物である長打力をどんどん発揮してほしいよね」といっそう期待した。

◆ヤクルト高橋奎二投手が今季初登板初先発で1勝目を挙げた。2軍では投球フォームをゆったりとすることに注力してきた。力感の抜けた投球動作から、150キロを超える直球を投げ込み、打者のタイミングをずらした。6回1/3を1安打2失点の好投。「緊張感はあったが、野手のみなさんが先に点を取ってくださったので、思い切って腕を振っていけた」とうなずいた。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(21)が、「望郷の1発」で新たな記録を打ち立てた。「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦で、両リーグ最速20号に到達。21歳では1954年の中西太氏(西鉄)以来67年ぶり2人目の偉業を成し遂げた。チームを3連勝に導き、交流戦勝ち越しと、セ・リーグ2位タイ浮上へ貢献。18日の中日戦(神宮)からのリーグ戦再開へ向け、故郷九州で勢いをつけた。広いと感じた球場のフェンスを軽々と越えた。1点リードで迎えた4回無死一塁、村上は甘く入った128キロスライダーをフルスイング。高々と舞い上がった打球は、バックスクリーン右の中段へ突き刺さった。第1打席ではソフトバンク和田から空振り三振。「左投手だったので、開き気味でいこうかなと思ったが、いつも通りにいった方がいいかな」と修正。即結果へ結びつけた。 熊本出身の村上にとって、幼少時代に何度も足を運んだ球場。「広い球場だなと観客席で見て思っていた。まさかこうやって自分がここに立って、ホームランが打てるとは思っていなかった」と懐かしむ。夢を抱いた場所で特大の1発。球団でも、9年ぶりの両リーグ最速20号到達者となった。その9年前に記録を打ち立てたのは、相手ベンチに座るバレンティン。「19年に一緒に野球をしていろいろ学ばせてもらいました」。その兄貴分へ、新たな燕の主砲となった姿をバットで見せた。 8回の第4打席では、九州学院時代に熊本でしのぎを削った田浦(秀岳館出身)との同学年対決も実現。四球を選び「高校時代こてんぱんにやられていたので、いいイメージはなかなかなかったが、こうして対戦することができて楽しかった」と振り返る。3連戦の初戦では「九州の空気がおいしい」とご機嫌。故郷を思い出す3連戦となった。 45打点もリーグ2位タイ。それでも「まだ自分の中では物足りない」と2割8分4厘の打率に不満を持つ。打撃タイトル獲得と、東京五輪での活躍を目標に掲げた今季。6月に入って12試合で6本塁打と量産体制に入り、"両獲り"も現実味を帯びてきた。「また改めてリーグ戦が開催されるので、また1つ気持ちをリフレッシュして。新しい年じゃないですけどそれくらいの気持ちでまた1からはい上がっていきたい」。どんなに結果を残そうと、鍛錬は怠らない。【湯本勝大】

◆ヤクルト村上宗隆内野手(21)が両リーグトップの20号を放った。21歳以下のシーズンに両リーグ20号一番乗りは、中西太(西鉄)が20歳の53年、21歳の54年に記録して以来、67年ぶり2人目だ。中西太氏(88=日刊スポーツ評論家)村上選手の一番の特徴は、内は豪快に引っ張り、外は逆方向に本塁打できる柔軟性だ。上体だけでなく、しっかりした腰回転だから遠くに飛ばせる。私も怪童と言われたけれど、とっくに上回っていますよ。年々打率も上げて、パワーアップしているから、相手投手は脅威でしょう。私も元捕手で、村上選手も元捕手。その経験を生かして配球を読んだり、広い視野でプレーできていると思う。以前、神宮で話した時に手のひらを見せてもったら、すごいマメとタコができていた。見えない努力は人一倍している。性格は素直な好青年だけど、腹の中の何くそという気概も感じる。年々進歩して大打者になることは間違いない。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(21)が両リーグ最速20号に到達。21歳では1954年の中西太氏(西鉄)以来67年ぶり2人目の偉業を成し遂げた。チームを3連勝に導き、交流戦勝ち越しと、セ・リーグ2位タイ浮上へ貢献。18日の中日戦(神宮)からのリーグ戦再開へ向け、故郷九州で勢いをつけた。 ◆ウマ娘ポーズ ヤクルト内で本塁打を放った選手がハイタッチの代わりに行っているポーズ。両手拳を招き猫のように掲げる。人気スマホゲーム・ウマ娘の登場人物であるゴールドシップがよくとる「ゴルシポーズ」と酷似している。塩見が始め、他選手たちにも広まった。今では高津監督もやるほど大流行。ただ、12日に山田の本塁打で援護を受けた小川は「何ポーズか分からないですけど」と苦笑い。真相は不明だが、みんなと一緒に明るい雰囲気をつくっている。

◆ソフトバンクのウラディミール・バレンティン外野手(36)が、「日本生命セ・パ交流戦」の古巣ヤクルト戦でNPB通算300本塁打を達成した。5回の3号ソロで、外国人選手では10年ラミレス(当時巨人)以来4人目の大台に到達。同時に通算1000安打のW快挙となった。7回にも2打席連発の4号2ラン。チームは交流戦が18試合となった15年以降で初の同一カード3連敗を喫したが、バレ砲お目覚めは希望の光だ。打球の左翼ホームランテラスへの着弾を見届け、バレンティンは心の底からほえた。体重100キロの巨体を弾ませながら、ダイヤモンドを一周。自軍ベンチではヤクルト時代からの同僚、川島と思いっきり抱き合った。 「(ダイヤモンドを)回っている時は、リラックスした感じと興奮した感じ。個人成績として簡単ではなかったので、達成できてよかったよ」 5回にヤクルト高橋のチェンジアップを捉え、今季3号ソロ。NPB通算300本塁打と通算1000安打を、同時に達成した。 ヤクルトの前で、節目の記録に到達。7回にも2打席連発となる4号2ランで、怪力健在を古巣に見せた。「9年間お世話になったチーム。ヤクルト相手に打てたことはうれしかったよ」。移籍1年目の昨季は、長期離脱した15年を除けば自己最少の9本塁打。不振で2軍降格も味わったが、ようやく大台に乗せた。 悲しむ友を救ったことがある。5月10日。前日9日に亡くなった川島の母多惠子(たえこ)さんの告別式が、長崎・佐世保市で行われた。当時2軍のバレンティンは、車を飛ばして佐世保に向かった。お互い燕のユニホームを着ていた11年から10年来の友人。涙にくれる川島を励ました。川島も「ココ(バレンティン)が来てくれた」と感謝した。 その川島が、8回に今季2号ソロ。固い絆で結ばれた2人が、20年6月25日以来のアベック弾を決めた。川島は「ココとアベックホームランを打つことができて素直にうれしい。ココ、おめでとう」と祝福。バレンティンにとって、最高の記念日に最高の友人が祝砲を撃ってくれた。 300本塁打は外国人選手では4人目で、1000安打は同15人目の快挙。対ヤクルトは初アーチで、12球団から本塁打を記録した。「これからさらにチームの勝利に貢献していきたいね」。常勝軍団に、心優しい大砲がいる。【只松憲】

◆ソフトバンク・平石洋介打撃コーチ(41)が試合前に代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。 --ヤクルト先発は高橋。今季初登板 「めちゃくちゃいい真っすぐ投げますよ。〝真っスラ〟っていうんですかね。だいたい映像で見たら、カットボールはカットボールとわかるんですけど。それが真っすぐが滑って〝真っスラ〟したのかなっていうカットボールなので。打った後に気づくくらいの感じですかね」 --そこの見極めは 「無理だと思います。普通のカットボールは真っすぐが曲がったり、ちょっと大きめに曲がったりというのがありますけど。彼は本当に〝真っスラ〟みたいな。普通に映像を見ているだけじゃ真っすぐに見えるんじゃないですかね」 --左打者の対応は 「よく『左(投手)対左(打者)』とか『左対右の方が打っている』とか、どういう打者が打っているのか、どういう打ち方をしているのかにもよりますからね」 --左投手を得意にする選手もいる 「左対左で出ている選手って、ある程度主力ですから。でも中にはいますよ。この投手を攻略するには、左打者の方がいいという投手も絶対にいますから。何でもかんでも『左対右』とは僕は思わないですけどね」 --栗原は広島3連戦は無安打だったが、12日は2安打。アドバイスなどは 「普通に会話しているくらいですよ。年間を通して打つときもあれば、打てないときもあるし。それがコンディションの問題なのか、ちょっとしたズレがあるのか。これはもう絶対にあるので。ずっといいときなんて、ないです。ほぼほぼ、状態がいいときは年間を通して少ないので。でもよく修正は、今回できたと思いますよ。僕は大したことは言っていないです」

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(21)が1―0の四回無死一塁から中越えの20号2ランを放った。ソフトバンク・和田の初球を捉え、両リーグ最速で20号に到達。ヤクルトの選手で両リーグ最速20号を放ったのは2012年のバレンティン以来、9年ぶりとなった。村上は「1打席目に三振をしてしまったので、この打席はしっかり修正して打席に入りました。いいスイングができたと思います」とうなずいた。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(28)が4点リードの五回にソフトバンク・和田から17号2ランを放った。「打ったのはチェンジアップ。緩い球でしたが前に出されることなく、シッカリ自分のポイントまで待つことができました。追加点がとれてよかったです」とコメントした。 前日12日のソフトバンク戦では2打席連発を放つなど量産モードに突入。この日は一回の第1打席に先制の右前打を放っていた。

◆ソフトバンクのウラディミール・バレンティン外野手(36)が「7番・指名打者」で出場。五回1死、左翼テラスに3号ソロを放ち通算1000安打と通算300号本塁打を同時に達成した。 「両記録寸前で時間はかかってしまったが、今まで積み重ねてきた数字なので素直にうれしいよ。ひと振りで1000安打、300号と同時に決めることができたし、古巣ヤクルトの前で決められたことも良かった」 相手先発の高橋の前に、打線は四回を終えて無安打。迎えた五回1死、チェンジアップをバットの先で拾うと打球はライナー性で左翼テラスに着弾した。ダイヤモンドをゆっくり回ると、ベンチ全員が出迎えてくれた。記念プレートを受け取ると、無人のスタンドに掲げた。 5回、ソフトバンク・ウラディミール・バレンティンが通算300本塁打を放つ=ペイペイドーム(撮影・村本聡) 外国人選手で1000安打到達は史上14人目、300号本塁打は史上4人目の大台だ。2013年にはシーズン60本塁打の記録を打ち立てたアーチストが、節目の数字にまでたどりついた。

◆ヤクルトが逃げ切り、3連勝。一回に山田が右前先制打を放つと、四回には村上が両リーグ最速となる20号2ランなど3点を追加。五回には山田が17号2ランを放った。左腕・高橋が6回?を投げ1安打2失点と好投し、今季初先発を白星で飾った。九回を無失点で締めたマクガフが11セーブ目。チームの貯金は6となった。

◆ヤクルトが逃げ切り、3連勝。1―0の四回無死一塁から、20号2ランを放った村上宗隆内野手(21)はヒーローインタビューに応じ、「1打席目にチャンスで凡退してしまったので、なんとか修正して。自分の中で感じたことを表現できた」とうなずいた。両リーグ最速の20号到達には「特に意識はない。もっともっと打ってたくさんチームに貢献したい」と強調した。 熊本市出身の村上にとって、九州は地元。ペイペイドームについて「子供のころは広い球場だなと。観客席で見ていました。まさかここでホームランが打てるとは思っていなかった」と感慨深げ。3連勝で交流戦を締めたヤクルトは18日からリーグ再開となる。村上は「ひとつ気持ちをリフレッシュして、また一からはい上がっていきたい」と先を見据えた。

◆ソフトバンクは3連敗。交流戦を5勝9敗4分けで終えた。試合後、工藤公康監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。 --和田は立ち上がりから... 「いいときも悪いときもある。終わったことよりも、次に向けてやってもらえたら」 --きょうの状態は 「悪いというふうには思っていないです。打たれた球は高かったかもしれないですけど、全部低めに投げることはできない。失投のない投手はいないし。切り替えることが大事だと思いますよ」 --打線ではバレンティンが2本塁打 「よく打ちましたね。ああいう一本のホームランとか、また次の打席でも打つと。チーム全体を元気にし『よっしゃ、いくぞ』という雰囲気が出ていたので。きょうは1000安打と300号ホームランと、彼にとっては記念すべき日になったんじゃないかと。勝てればなおよかったんじゃないかと思いますけど、よく打ったなと思います」 --ヤクルトの山田に7打席連続安打を許した 「打たれることはあります。調子がよければ打たれるので。後半戦から山田君とするならしっかり考えますけど。次対戦するのは、あっても日本シリーズなので。そのときまではしっかり対策を考えたいと思います」 通算300本塁打と通算1000安打を達成し、記念ボードを掲げるバレンティン=ペイペイドーム(撮影・村本聡) --苦しい交流戦だった 「勝てなかったのは、最終的には監督が駄目だったから勝てなかったというところ。選手は一生懸命にやっていると思います。その中で打たれたり、エラーをしたりというところだと思うので。選手には切り替えて、また次はパ・リーグと戦うので。ただこのままというのではなくて、ずるずるいかないためにもこの4日間をうまく使って、準備をしてほしい。切り替えることが何より大事だと思います」

◆ヤクルト・高橋奎二投手(24)は七回途中まで5安打2失点と好投し、今季初先発で初勝利。五回1死まで無安打に抑え「攻めの投球ができた」と息をついた。 状態が上がらず開幕は2軍スタート。力感のない新フォームに取り組んできた。当初は球速が伸びなかったが「リリースで『パチン』というイメージ」と力を入れるタイミングと感覚をつかみ、この日は最速151キロを計測。「非常に打者が嫌そうな感じだった。タイミングをずらせたことが良かったかなと思います」と手応えを示した。 「前半戦は悔しい思いをしている。ここからチャンスがあれば、どんどん投げていけるように頑張ってやっていきたい」。6年目左腕が、進化した姿を見せた。(横山尚杜)

◆「日本生命セ・パ交流戦」は13日、9球団が日程を終えた。ヤクルト・村上宗隆内野手(21)がソフトバンク最終戦(ペイペイドーム)の四回、中越えに20号2ランを放った。球団の日本選手では初めて両リーグ最速で20号に到達。21歳4カ月での到達はセ・リーグでは1958年の巨人・長嶋茂雄の22歳5カ月を抜く最年少記録となった。東京五輪の野球日本代表に選出されることが濃厚な主砲の活躍でチームは6-4と3連勝し、巨人と同率のリーグ2位に浮上した。 右脚を強く踏み込み、歯を食いしばって振り抜いた。1―0の四回無死一塁から、村上が中越えに20号2ラン。完璧な当たりに、マウンド上の和田は打球を振り返ることすらしなかった。 「甘く来たのでうまく打てました。いいスイングができました」 両リーグ最速で20号に到達した。球団では2012年のバレンティン(現ソフトバンク)以来9年ぶりで、日本選手では初。21歳4カ月での達成はセ・リーグでは1958年の巨人・長嶋茂雄の22歳5カ月を抜く最年少記録となった。熊本出身の〝令和の怪童〟が、九州の地で球史に名前を刻んだ。 4年目の『対応力』を示した。1打席目は1死一、二塁の好機で内角高めの直球に空振り三振。左投手の和田対策として右腰をやや開く工夫をしたが「感覚的なところですけど、いつも通り普通に打った方がいいかなと思った」と2打席目は本来の構えで打席へ。壁を崩さずに逃げていくスライダーを捉えた。6月は12試合で6本塁打と状態を上げている。東京五輪の野球日本代表に選出されることが濃厚な21歳。日本代表への思いは学生時代から人一倍強い。中学時代はU15(15歳以下)の日本代表選考会に臨んだが選出されず、高校のU18日本代表でも同学年の清宮らがメンバー入りする中、名前が呼ばれなかった。2008年の北京五輪は小学校1年生。「正直分からないですし、映像も見たことがないです」と語るが、09年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝でのイチローの試合を決める一打は自宅でテレビ観戦し、胸を高鳴らせた。日本中が熱狂する中、日の丸への憧れを抱いた原体験だ。ヤクルト入団時に「いつかは日本を代表する選手になりたい」と目標を掲げ、周囲の予想を上回る速度で成長してきた。侍ジャパンに初招集された19年3月のメキシコとの親善試合(京セラ)では2試合で2安打。東京五輪は主軸としての期待がかかる。チームはソフトバンク相手に初の同一カード3連勝。交流戦の最終戦で勝ち越しを決めた。貯金を今季最多の6とし、巨人に並ぶ2位に浮上した。首位・阪神とは7ゲーム差。18日にリーグ戦が再開する。「もっともっと打って、たくさんチームに貢献したいなと思っています」と村上。リーグ制覇と悲願の金メダルへ、豪快なスイングに幼少期からの思いを込める。(横山尚杜)

DAZN

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
1251 0.706
(↑0.018)
-
(-)
096
(+9)
70
(+8)
13
(+1)
5
(-)
0.287
(↑0.001)
3.760
(↓0.14)
2
(1↑)
阪神
1170 0.611
(↑0.023)
1.5
(-)
082
(+6)
76
(+5)
20
(+1)
25
(+3)
0.244
(↓0.002)
3.520
(↓0.09)
3
(1↑)
DeNA
963 0.600
(↑0.029)
2
(-)
091
(+4)
93
(+1)
24
(-)
5
(+2)
0.297
(↓0.002)
4.900
(↑0.23)
4
(2↓)
中日
972 0.563
(↓0.037)
2.5
(↓1)
058
(+3)
65
(+4)
15
(-)
8
(-)
0.250
(-)
3.550
(↓0.05)
5
(1↑)
ヤクルト
1080 0.556
(↑0.027)
2.5
(-)
080
(+6)
72
(+4)
23
(+2)
14
(+1)
0.262
(↓0.001)
4.030
(-)
6
(1↓)
楽天
981 0.529
(↓0.034)
3
(↓1)
078
(+5)
74
(+6)
16
(+1)
7
(-)
0.266
(-)
3.960
(↓0.12)
7
(1↑)
西武
664 0.500
(↑0.045)
3.5
(-)
281
(+4)
83
(+3)
24
(+1)
4
(-)
0.276
(↓0.004)
4.860
(↑0.13)
8
(1↑)
ロッテ
891 0.471
(↑0.033)
4
(-)
085
(+5)
83
(+4)
18
(+2)
18
(+1)
0.262
(-)
4.450
(↑0.03)
9
(2↓)
巨人
783 0.467
(↓0.033)
4
(↓1)
072
(+4)
71
(+5)
23
(-)
9
(-)
0.251
(↓0.002)
3.840
(↓0.1)
10
(-)
ソフトバンク
594 0.357
(↓0.028)
5.5
(↓1)
068
(+4)
56
(+6)
21
(+3)
11
(+2)
0.233
(↓0.005)
3.040
(↓0.18)
11
(-)
日本ハム
6110 0.353
(↓0.022)
6
(↓1)
153
(+1)
69
(+4)
7
(+1)
10
(-)
0.231
(↓0.004)
3.620
(↑0.04)
12
(-)
広島
2103 0.167
(↓0.015)
7.5
(↓1)
352
(+8)
84
(+9)
11
(+2)
13
(+1)
0.256
(↑0.005)
5.410
(↓0.28)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
39192 0.672
(↑0.005)
-
(-)
83273
(+6)
215
(+5)
65
(+1)
59
(+3)
0.254
(↓0.001)
3.280
(↓0.03)
2
(-)
巨人
302410 0.556
(↓0.01)
7
(↓1)
79262
(+4)
234
(+5)
79
(-)
41
(-)
0.254
(↓0.001)
3.490
(↓0.03)
2
(1↑)
ヤクルト
30247 0.556
(↑0.009)
7
(-)
82263
(+6)
245
(+4)
63
(+2)
39
(+1)
0.251
(-)
3.810
(-)
4
(-)
中日
25299 0.463
(↓0.009)
12
(↓1)
80183
(+3)
200
(+4)
33
(-)
30
(-)
0.240
(-)
3.040
(↓0.02)
5
(1↑)
DeNA
21359 0.375
(↑0.011)
17
(-)
78253
(+4)
318
(+1)
61
(-)
14
(+2)
0.254
(-)
4.710
(↑0.06)
6
(1↓)
広島
18308 0.375
(↓0.008)
16
(↓1)
87183
(+8)
231
(+9)
37
(+2)
31
(+1)
0.255
(↑0.001)
3.880
(↓0.1)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
32259 0.561
(↓0.01)
-
(-)
77266
(+5)
245
(+6)
53
(+1)
28
(-)
0.244
(-)
3.550
(↓0.04)
2
(-)
ソフトバンク
292611 0.527
(↓0.01)
2
(-)
77278
(+4)
229
(+6)
61
(+3)
47
(+2)
0.256
(↓0.002)
3.300
(↓0.04)
3
(-)
ORIX
30278 0.526
(↑0.008)
2
(↑1)
78271
(+9)
256
(+8)
60
(+1)
19
(-)
0.256
(↑0.001)
3.650
(↓0.04)
4
(-)
ロッテ
28288 0.500
(↑0.009)
3.5
(↑1)
79300
(+5)
276
(+4)
64
(+2)
52
(+1)
0.252
(-)
4.100
(-)
5
(-)
西武
252612 0.490
(↑0.01)
4
(↑1)
80254
(+4)
265
(+3)
54
(+1)
53
(-)
0.249
(↓0.001)
4.070
(↑0.02)
6
(-)
日本ハム
21355 0.375
(↓0.007)
10.5
(-)
82187
(+1)
259
(+4)
32
(+1)
34
(-)
0.224
(-)
3.860
(↑0.02)