1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 4 | 11 | 0 | 1 |
日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 7 | 1 | 0 |
勝利投手:アルカンタラ(2勝1敗0S) (セーブ:スアレス(1勝0敗19S)) 敗戦投手:アーリン(1勝2敗0S) 本塁打 |
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◆阪神が同一カード3連勝。阪神は両軍無得点で迎えた5回表、中野の適時打で先制する。そのまま迎えた7回には近本がソロを放ち、リードを広げた。投げては、先発・アルカンタラが7回途中3安打無失点の好投で今季2勝目。敗れた日本ハムは、打線が終盤に追い上げを見せるも及ばなかった。
◆交流戦今季初の同一カード3連勝を狙う阪神は、開幕から全試合に「3番一塁」で先発してきたジェフリー・マルテ内野手(29)を57試合目で初めて指名打者として起用する。一塁には6番のジェリー・サンズ外野手(33)が今季初めて入る。サンズはここまで左翼を守り、交流戦では4試合指名打者だった。キャンプでも一塁守備に取り組み、シーズン中もノックを受けており準備してきた。 日本ハムの左腕アーリン対策として、「7番左翼」には2試合連続で右打ちでパンチ力がある小野寺暖外野手(23)を起用。出場3試合目でプロ初安打を打ちたい。
◆阪神ドラフト1位の佐藤輝明内野手(22)が、日本ハムの新外国人アーリンと初対決した。 2回1死の第1打席、2球で追い込まれると、最後は140キロ直球に空振り三振。初打席の軍配はアーリンに上がった。 佐藤輝が大ファンを公言する「ももいろクローバーZ」のメンバー、佐々木彩夏の愛称は「あーりん」。日本ハムのブルペンには、同じくメンバーの玉井詩織と同姓の玉井が控えており、夢の「ももクロリレー」が実現するかも? 札幌でもZポーズお披露目なるか。 佐藤輝は8日の第1戦はプロ初の4三振を喫したが、9日にはプロ17度目のマルチ安打を放ち雪辱を果たした。
◆阪神小野寺暖外野手(23)がプロ初安打を記録した。 2戦連続で「7番左翼」先発。5回に先頭で2ストライクから左腕アーリンのカーブをとらえ、二遊間を破った。 19年育成ドラフト1位で入団し、今年4月に支配下登録を勝ち取っていた。
◆阪神ドラフト6位中野拓夢内野手(24)が値千金の先制打を決めた。 5回2死走者なしから安打、二盗、四球で一、二塁のチャンスを迎えたところで登場。左腕アーリンから右前適時打を放ち、マウンドから引きずり下ろした。 「先制のチャンスだったので、何としてもかえすという気持ちで打席に入りました。チャンスを生かすことができて良かったです」と納得した。 続くマルテの打席では今季11個目、交流戦6個目の盗塁を決めた。
◆無失点投球を続けていた阪神ラウル・アルカンタラ投手(28)に、アクシデントが起きた。 2-0の7回。先頭近藤が134キロの変化球をはじき返した打球が、ワンバウンドして左すね付近を直撃した。そのまま両足を伸ばしてマウンドに座り込むと、痛そうに顔をゆがめた。慌てて矢野監督、福原投手コーチ、トレーナーらが駆け寄り、付き添われながらベンチへ。治療中のアナウンスが流れるも、投手交代が告げられ、2番手馬場がマウンドに上がった。 アルカンタラは6回まで2安打無失点。快投を続けていただけに、痛い途中降板となった。
◆阪神ドラフト6位中野拓夢内野手(24)が成功率100%のまま、12盗塁を記録した。この時点で、リーグトップのヤクルト塩見に並んだ。 5回2死一、二塁で先制の右前適時打を放つと、二盗に成功。さらに7回2死から死球で出塁し、12盗塁目となる二盗を決めた。
◆打ったZ! 阪神ドラフト1位の佐藤輝明内野手(22)が、日本ハム玉井からこの日初安打をマーク。佐藤輝VS"ももクロリレー"が実現した。 8回1死の第4打席。この回から登板した、5番手玉井のチェンジアップを捉え、右翼へ運んだ。二塁に到達すると、代走江越を送られ途中交代。続くサンズの中前適時打で江越が生還し、終盤に大きな追加点の起点となった。 この日、先発の新外国人アーリンとの初対決では、2打数無安打。2回1死の第1打席は、2球で追い込まれると、最後は140キロ直球に空振り三振。4回1死一、二塁の好機では外のチェンジアップを打ち上げ、捕邪飛に打ち取られた。 佐藤輝が大ファンを公言する「ももいろクローバーZ」のメンバー、佐々木彩夏の愛称は「あーりん」。同じくメンバーの玉井詩織と同姓の玉井も登板し、夢の? "ももクロリレー"となった。アーリンには抑え込まれたが、大事な場面で玉井からしっかり快音を響かせた。 佐藤輝は8日の第1戦ではプロ初の4三振を喫したが、9日にはプロ17度目のマルチ安打を放っていた。
◆日本ハムはアーリン、阪神はアルカンタラが先発。両先発は序盤3回まで、1安打無失点の好投で中盤に突入した。 阪神は5回2死一、二塁、中野の右前適時打で先制した。日本ハムはアーリンが4回2/3、1失点で降板。2番手井口が登板した。 阪神は7回、近本の右越え6号ソロ。8回にサンズの中前適時打で加点。アルカンタラは2勝目、スアレスは19セーブ目。日本ハムはアーリンが2敗目。
◆阪神が今季の交流戦で初めて同一カード3連勝し、貯金を今季最多17とした。貯金16から今季9度目の挑戦で、ようやく壁を越えた。2位巨人とのゲーム差を「6」に広げた。 5回2死一、二塁から2番中野拓夢内野手(24)が右前へ先制適時打。7回には近本光司外野手(26)が4号ソロ、8回にもジェリー・サンズ外野手(33)の中前適時打、9回にも相手失策で加点し、日本ハムを引き離した。 先発ラウル・アルカンタラ投手(28)は6回0/3を3安打無失点で4勝目。7回先頭の近藤の打球を左足に受け降板する緊急事態だったが、救援陣が踏ん張った。 阪神は交流戦を8勝7敗の貯金1とした。11日からは敵地楽天生命パーク宮城でパ首位の楽天と交流戦最後の3連戦に挑む。
◆ヒーローインタビューには5回にV打となる先制適時打を放った阪神ドラフト6位中野拓夢内野手(24)が登場した。 -日本ハム戦に3連勝 チームとしては非常にいい形で3連勝することができたので、しっかりとこの後の試合も気を抜かずにやっていきたいなと思います。 -5回2死一、二塁の場面での先制打 先制点が取れていなかったので、何とか自分が先制点をチームにもたらそうという気持ちで打席に入ったので、当たりとしてはよくなかったんですけど、いいところに飛んでくれたかなと思います。 -盗塁を2個決め、交流戦では1位の7個目となった そうですね。自分の役割としては、塁に出てかき回すというのが自分の役割だと思っているので、それをしっかりとまっとうすることができてよかったかなと思います。 -球宴ファン投票も現在セ・リーグ遊撃手部門で1位 そうですね。ファンの方々に、いい評価をしていただいているのは非常にうれしいことなので、これからも投票数に恥じないようなプレーをしていきたいと思います。 -貯金17 これからも大変な試合が続くと思いますが、1戦1戦しっかりと阪神タイガースの試合ができるように頑張っていきたい。
◆中10日で先発した日本ハムのロビー・アーリンが2戦連続の5回途中降板で2敗目を喫した。立ち上がりは順調だったが、5回2死走者なしから安打、四球でピンチを背負い、ルーキー中野に決勝適時打を浴びた。 「最後は積極的に攻めていく姿勢を欠いてしまい、好打者がそろっている阪神打線に得点を許してしまいました」と悔やんでいた。
◆日本ハムは反撃及ばず、3連敗を喫した。10日、「日本生命セ・パ交流戦」の阪神3回戦(札幌ドーム)で終盤に2点差に迫るも、届かなかった。7年目の高浜祐仁内野手(24)がプロ初の「4番一塁」で先発出場も、7回の好機で併殺打に倒れるなど力及ばず。借金は今季ワースト13と、長く険しいトンネルを歩んでいる。球場をも飲み込もうとする相手の勢いに、太刀打ちできなかった。2点ビハインドの9回。2死一、二塁までこぎ着けたが、連夜の守備の乱れが勝利を遠ざけた。三塁手野村が平凡なゴロをワンバウンド送球し、適時失策。黄色い大声援が、鳴り響いた。栗山監督は「そういう時もある。それが彼の宝物になってくれると信じている」と願った。 苦節7年目の高浜が「4番一塁」でプロ初先発。中田に代わる好調の右打者を主軸に置いたが、2点を追う7回無死一塁で遊ゴロ併殺打に倒れた。小笠原ヘッド兼打撃コーチは「四球を絡めながらのチャンスはつくっていると思う。得点機をつくり、その中でも(得点への)確率を上げていけたら」と話した。 攻撃のリズムを生み出せずにいる。阪神3連戦は、1試合3点以下にとどまった。3試合連続失策と、守乱も響いた。8日には復帰したばかりの中田や、俊足が売りの新リードオフマン五十幡が、そろって故障離脱。起爆剤となり得る台頭は不在で、得点力不足に悩まされている。 4月6日ソフトバンク3連戦以来、同一カード3連敗。借金は今季ワースト「13」に膨れ上がった。交流戦は、11日からのDeNA3連戦(札幌ドーム)を残すのみ。指揮官は「何とかしなければいけない状況にきている。明日から、しっかりやっていきます」と言葉を振り絞った。試合後には大幅な入れ替えを示唆した。暗く、長いトンネルの道中、わずかな光を見いだしていく。【田中彩友美】
◆阪神近本光司外野手が関学大の先輩左腕宮西から右翼へ4号ソロを放った。7回2死、初球の直球を右翼ポール際へ。「直球にしっかり合わせながら、先輩の宮西さんとの勝負も楽しみだったので。しっかり振り切れた」。 新人だった19年は2打席対戦しともに見逃し三振。「それは覚えているので、しっかり初球から打ちにいこうと思っていた」と積極的だった。母校は全日本大学選手権の準々決勝で慶大に敗れたが「見ているOBは本当に力をもらっている」と後輩たちから刺激を受けての先輩撃ちとなった。
◆来日初の一塁守備に就いた阪神ジェリー・サンズ外野手(33)が攻走守すべてで大ハッスルし、3連勝に貢献した。まずは5回に野村のライナーを真上にジャンプして好捕。1点リードの6回1死一、二塁では西川の低いライナーをキャッチすると、一塁ベースへ頭から必死に帰塁しようとする一塁走者浅間に向かってダイビングした。体にタッチして併殺にし、試合の流れを渡さないビッグプレーとなった。「日本に来てからは1軍では初めてだけど、これまでもたくさん守ってきたポジションだし、何の違和感もなかったよ」と胸を張った。 前日3打席連続適時打のバットでも貢献した。8回1死二塁から中前適時打。「(佐藤)輝が出てくれたから何とかかえそうと。いい仕事ができてよかったよ」 2点差に広げる貴重なダメ押し打となった。交流戦は全15試合に出場して打率3割3分9厘、2本塁打、10打点。佐藤輝と入れ替わった6番で3戦連続打点と勝負強い。 安打で出た2回は続く小野寺の4球目に二盗を決めた。これが今季初盗塁。4月16日ヤクルト戦では失敗していたが、しっかり決めた。メジャーでも11年ドジャースで3個、韓国でも1個、昨年も2個決めている。 矢野監督は「守備でも頑張ってくれた。いいプレーをしてくれたのは今後につながる」と、キャンプでロハスの左翼起用を想定し、一塁を練習させてきたことが生きた。マルテを休ませるなど、一塁手サンズは交流戦後のチーム戦略の幅を広げることとなりそうだ。【石橋隆雄】
◆阪神ラウル・アルカンタラ投手(28)が7回途中3安打無失点の快投で、来日2勝目をつかんだ。 「本当に試合を重ねるごとにいい感覚で投げられている。最初から終盤まで投げることができて、本当に良かったよ」 初回にいきなり来日最速の156キロをマーク。5回までわずか1安打とハム打線を圧倒した。1点リードの6回に1死一、二塁のピンチを招くも、西川を初球スライダーで一直に仕留め、飛び出した一塁走者もサンズの好守でアウト。「4、5回がちょっと課題だったけど、今回のピッチングではしっかり、抑えることが出来て、そういう課題は少しずつ修正できたかな」。初登板から3戦で4~6回の失点が目立っていたが、この日はピシャリ。最後まで直球の威力は衰えず、変化球も丁寧に投げ分け鬼門を乗り越えた。 7回は先頭近藤のワンバウンドした打球が左足を直撃するアクシデントでそのまま降板。幸いにも大事には至らなかった様子で「足の横の筋肉に当たっただけなので、そんなに問題にはならないと思うよ」と力強い言葉に一安心だ。矢野監督も「丁寧に投げながら、球のキレも今までの中では一番あったかなと思う。(足の状態は)次の登板に響くことはないとは思っている」と話した。ここにきて、上り調子の助っ人が心強い。【磯綾乃】
◆2年目の阪神小野寺暖外野手がプロ初安打を記録した。 2戦連続で「7番左翼」先発。5回に先頭で2ストライクから左腕アーリンのカーブをとらえ、二遊間を破った。プロ7打席目に飛び出した待望の1本に「昨日から初球を一切振れていなかったので、どんな球でも初球から振っていこうと思って。それがヒットにつながったかなと。(記念球は)お母さんにあげたいと思います」と笑った。 19年育成ドラフト1位で4月19日に支配下登録され、同24日に1軍昇格して初出場。2度目の昇格を果たして前日9日はプロ初スタメンも、4打数無安打に終わっていた。小野寺は「この前1軍に上がって、1打席で(2軍)落ちて今回は戦力だぞっていうふうに言われて、スタメン起用していただいたので何とか期待に応えたいという気持ちで試合に出ました」と振り返った。
◆首位阪神が「日本生命セ・パ交流戦」で日本ハム相手に今季3度目の同一カード3連勝を決めた。けん引したのはドラフト6位中野拓夢内野手(24)だ。5回の先制打を含むマルチ安打に加え、マルチ盗塁でリーグ最多タイ12盗塁とした。2位巨人を6ゲーム差とさらに突き放し、貯金は今季最多の17。北の大地で独走態勢を強め、11日から杜(もり)の都でパ・リーグ首位楽天との交流戦最終カードに臨む。中野が均衡を破った。0-0の5回2死一、二塁。「何としてもかえすという気持ちで」と気合を込めて第3打席に立った。アーリンの初球140キロ直球を打ち返すと、打球は二塁手渡辺の頭上を越えた。チームに勢いを与える先制打に「重苦しい雰囲気があったので、甘い球を1球で仕留めることができてよかた」と冷静に言った。 ここで仕事は終わらない。「常に次の塁を狙うという意識は強く持っている」と2死一、三塁で二盗。臀部(でんぶ)に死球を受けた7回は、痛みを気にするそぶりを見せず再び二盗を決めた。「足でかき回そうという気持ちで走塁をしているので、その結果がいい方向につながっている」。12盗塁はセ・リーグトップのヤクルト塩見に並び、交流戦7盗塁は12球団最多。12企図で全成功の「失敗しない男」も継続させた。 この日のオールスターゲームファン投票の中間発表では、11万4122票でセ・リーグ遊撃手で堂々の1位。2位巨人坂本に約2万6000票差つける。「ファンの方々にいい評価をしていただいているのは非常にうれしい」と喜び「投票数に恥じないようなプレーをしていきたい」と引き締めた。外野手部門でトップを走る佐藤輝の18万4939票には及ばないが、ドラフト6位ルーキーの人気もすさまじい。 9回2死二塁では三ゴロが野村の失策を誘って貴重な追加点を挙げた。2安打1打点で打率は2割9分8厘。規定打席まであと「7」に迫る。矢野監督は「新人という感じにも見なくなってきて、欠かせない感じになってきている」と賛辞を送った。「チャンスを広げるとか、ランナーに残っても足があるというところは2番に置いて相手も嫌やと思う」。糸原の離脱後2番に定着し、今や必須の存在となっている。 2桁得点で快勝した翌日は1点ずつ着実に積み重ねての勝利。チームは3連勝で貯金を今季最多の17まで増やした。2位巨人が敗れゲーム差は今季最大の「6」。一気の独走も見えてきた。「残りの3連戦もしっかりと塁に出て、自分の役割をしっかりやっていきたい」。さあ、交流戦最終カードの楽天戦へ。勢いに乗って仙台へ乗り込む。【中野椋】 ▼阪神の今季同一カード3連戦3連勝は、3月26~28日ヤクルト戦、4月9~11日DeNA戦に次ぎ3度目。 ▼交流戦が年間18試合となった15年以降、阪神が交流戦で同一カード3連戦3連勝は、15年5月26~28日の甲子園での楽天戦に次ぎ2度目。敵地に限ると初となった。
◆阪神矢野燿大監督(52)が同一カード3連勝となった日本ハム戦を振り返った。ルーキー中野拓夢内野手(24)の大活躍に目を細めた。一問一答は以下の通り -先発のアルカンタラは序盤から中盤まで、安定していた。 安定感はあったと思うし。もともと、コントロールもいいけど、逆にそろいすぎるっていうところが、逆にいうとあったのかなって感じはしたけど。丁寧に投げながら、球のキレっていうのも今までのなかでは一番あったかなと思う。足のね、あれ、ぶつかるっていうことがなければ、8回ぐらいまではいけそうな感じがした。一番よかったんじゃないかなと思うけど。 -打球を当てた左足の状態は たぶん大きな離脱になることはないと思う。あそこで投げるというには難しいかなというところやったんで。次の登板に響くことはないとは思っている。 -中野の活躍 本当にいいところで打っているし、もちろんチャンスメークもしているし、盗塁もこれでチカ(近本)を抜いたんかな。新人という感じにも見なくなってきている。そういう吸収力というか、そういうものも出てきている。欠かせない感じになってきているね。 -2番としての存在 チャンスを広げるとか、ランナー残っても足があるというところは2番に置いて相手もイヤやと思うし、タクムはどっちにも引っ張っても追っつけても打てるんで、そういうところは2番っていうところは合ってるかもしれなきね。 -サンズは一塁でスタメン、いいプレーがあった。 バッティングも素晴らしかったけど、守備でも頑張ってくれたんで、これからもこういうことも起こりうるんでね、交流戦でDH使えるところでこういうことができたっていうのは、それでいいプレーもしてくれたっていうのは今後にもつながるし、そういうところではファースト、守備とバッティング、両方で頑張ってくれたんで、申し分ないです。 -そのいいプレーのあとに近本の貴重な1発 あれも2アウトになってからやったしね。動きがおさえられると、向こうに流れが行くようなところでの2アウトからのホームランやったんで。まあ、ソロやったけど、ソロ以上の価値があったと思う。すばらしいホームランでいい1点になった。 -中継ぎの勝ちパターンが再構築されてきた 馬場も急遽の登板でちょっと最後はバタバタしたけど、何とか粘ってくれた。晋太郎は内容も良かったんで。そういうところでは優が今いない状態で、誰でも出てきてほしいところで、ピシャッと晋太郎がいってくれたというのは大きいと思うし、馬場はいろんな場面で使えるので、そういう勝ち方が出来たっていうのも大きな1勝やったと思います。 -糸原は 明日から上げる。 -これでビジター6連戦の最初の3つを取った。 連勝がなかなかできなくて、交流戦入って、その中でも粘ってくれたというのがここにつながったと思う。残り3つになったんでね。相手も力のあるチームやけど、俺らの野球をしっかりやりながら貯金を1個でも増やす、目の前の試合を全部取りにいくという形で臨んでいきたいと思います。
◆阪神藤浪晋太郎投手(27)が今季初の160キロをたたき出し、圧巻の完全投球で勝利をたぐり寄せた。リードが2点に広がった直後の8回裏にマウンドへ。「追加点を取ってくれたので、少しだけ気持ちにゆとりを持って投げることができました」。1イニングを2奪三振で3人斬りだ。 全く付け入るスキを与えなかった。先頭の代打平沼は初球に外角159キロで見逃しを奪った後、146キロスプリットで空振りに仕留める。1番浅間は内角にズバッと156キロを投げ込んで見逃し三振。2番西川への初球に160キロの外角ストライクを決めると、最後は低め156キロで二ゴロに打ち取った。 打者3人に対して3ボールは1度もなし。文句のつけようがない投球内容に、矢野監督も納得顔だ。「晋太郎は内容も良かった。そういうところでは(岩崎)優が今いない状態で、誰でも出てきてほしいところで、晋太郎がピシャッと行ってくれたのは大きい」。 「8回の男」岩崎がいない状況で4日に緊急昇格してから、中継ぎで3戦連続無失点。たった1週間でセットアッパーの軸となりつつある。【佐井陽介】
◆阪神守護神ロベルト・スアレス投手(30)は25試合ぶりの自責点がつくも、リーグトップの19セーブ目を挙げた。 9回先頭の近藤に中前打を浴び、1死二塁から王柏融に中前適時打を許した。続く渡辺に四球を与えて同点の走者を出すも、最後は野村を初球で二ゴロ併殺。今季登板2戦目の4月1日広島戦(マツダスタジアム)以来の自責点でもきっちり仕事を果たした。
◆緊急登板した阪神馬場皐輔投手(26)がリードを守り抜き、今季6ホールド目を挙げた。 先発アルカンタラが打球を左足に受けて降板し、7回無死一塁でマウンドへ。高浜を遊ゴロ併殺に仕留めた後、四球と連続安打で1点差に詰め寄られるも、代打大田を初球スプリットで三ゴロ。矢野監督は「馬場も急遽の登板でちょっと最後はバタバタしたけど、何とか粘ってくれた」とねぎらった。
◆阪神佐藤輝明内野手(22)が終盤に大きな安打を放った。 8回1死、5番手玉井のチェンジアップを捉え、右翼へ運んだ。二塁に到達すると、代走江越を送られて交代。続くサンズの中前適時打で江越が生還し3点目を奪った。大ファンを公言する「ももいろクローバーZ」のメンバー、玉井詩織と同姓の右腕に勝利。同じく佐々木彩夏の愛称「あーりん」と、同音の先発アーリンには2打数無安打。"ももクロリレー"との対決は1勝1敗だった。11日からは祖父母の暮らす宮城県で楽天3連戦。球界で最も有名な「モノノフ」田中将の先発も見込まれる。日米通算179勝の剛腕も...打つZ!
◆2年目の阪神小野寺暖外野手がプロ初安打を記録した。2戦連続で「7番左翼」先発。5回に先頭で2ストライクから左腕アーリンのカーブをとらえ、二遊間を破った。プロ7打席目に飛び出した待望の1本に「昨日から初球を一切振れていなかったので、どんな球でも初球から振っていこうと思って。それがヒットにつながったかなと。(記念球は)お母さんにあげたいと思います」と笑った。 19年育成ドラフト1位で4月19日に支配下登録され、同24日に1軍昇格して初出場。2度目の昇格を果たして前日9日はプロ初スタメンも、4打数無安打に終わっていた。小野寺は「この前1軍に上がって、1打席で(2軍)落ちて今回は戦力だぞっていうふうに言われて、スタメン起用していただいたので何とか期待に応えたいという気持ちで試合に出ました」と振り返った。
◆来日初の一塁守備に就いた阪神ジェリー・サンズ外野手(33)が攻走守すべてで大ハッスルし、3連勝に貢献した。まずは5回に野村のライナーを真上にジャンプして好捕。1点リードの6回1死一、二塁では西川の低いライナーをキャッチすると、一塁ベースへ頭から必死に帰塁しようとする一塁走者浅間に向かってダイビングした。体にタッチして併殺にし、試合の流れを渡さないビッグプレーとなった。「日本に来てからは1軍では初めてだけど、これまでもたくさん守ってきたポジションだし、何の違和感もなかったよ」と胸を張った。 前日3打席連続適時打のバットでも貢献した。8回1死二塁から中前適時打。 「(佐藤)輝が出てくれたから何とかかえそうと。いい仕事ができてよかったよ」 2点差に広げる貴重なダメ押し打となった。交流戦は全15試合に出場して打率3割3分9厘、2本塁打、10打点。佐藤輝と入れ替わった6番で3戦連続打点と勝負強い。 安打で出た2回は続く小野寺の4球目に二盗を決めた。これが今季初盗塁。4月16日ヤクルト戦では失敗していたが、しっかり決めた。メジャーでも11年ドジャースで3個、韓国でも1個、昨年も2個決めている。 矢野監督は「守備でも頑張ってくれた。いいプレーをしてくれたのは今後につながる」と、キャンプでロハスの左翼起用を想定し、一塁を練習させてきたことが生きた。マルテを休ませるなど、一塁手サンズは交流戦後のチーム戦略の幅を広げることとなりそうだ。【石橋隆雄】
◆阪神梅野隆太郎捕手がチーム3位タイの5盗塁目を決めた。5回2死、中前打で出塁すると、近本の2球目に二盗に成功。中野の適時打で先制のホームを踏んだ。 9回1死では、西村の145キロ直球をはじき返し、ヘッドスライディングで遊撃への内野安打をもぎ取った。敵失でダメ押しの4点目のホームを踏み、最後まで得点に絡んだ。ここ3戦無安打が続いていたが、バットで足で貢献。走れる捕手は頼もしい。
◆阪神マルテが「3番DH」と来日3年目で初めてDHで先発出場した。4回無死一塁の第2打席でアーリンの140キロ直球を捉えて左前打を放つと、5回は四球で出塁。9回2死一塁の最終打席でも、左翼へ二塁打を放ち存在感を見せた。一塁守備はサンズに譲って打撃専念でしっかり存在感を示した。
◆阪神のジェリー・サンズ外野手(33)が「6番・一塁」でスタメン出場。前日9日の同戦で3安打4打点と活躍した来日2年目の助っ人が、公式戦では初めて一塁で先発出場する。 代わってこれまで一塁に就いていたマルテが「3番・DH」で出場。前日9日にプロ初スタメンの小野寺も「7番・左翼」でスタメンに名を連ねた。
◆阪神のジェリー・サンズ外野手(33)が、二回に今季初となる盗塁を決めた。 2死から日本ハムの先発・アーリンの143キロをはじき返し、チーム初安打をマーク。続く小野寺の打席。その4球目だった。投球モーションを完全に盗んでスタート。相手捕手も投げることができなほどの完璧な盗塁に札幌ドームもどよめいた。 昨季は2盗塁でこれで通算3盗塁。常に次の塁を狙う矢野イズムは助っ人にも浸透している。
◆「7番・左翼」で先発出場した阪神・小野寺暖外野手(23)が、五回の第2打席にプロ初ヒットを記録した。 先頭で打席に向かうと、カウント0-2から3球目。122キロ変化球に食らいついた。白球は二遊間を抜け、中前へ。前日に引き続きスタメンを任された背番号97が、バットで結果を残した。 小野寺は育成から4月19日に支配下登録され、同24日に1軍昇格。同30日に登録抹消されていた。プロ7打席目で、初めてともした「H」ランプに塁上で笑顔がはじけた。
◆阪神のドラフト6位・中野拓夢内野手(24)=三菱自動車岡崎=が、五回に先制の右前適時打を放った。 「先制のチャンスだったので、何としても(走者を)かえすという気持ちで打席に入りました。チャンスをいかすことができてよかったです」 この回、先頭の小野寺がプロ初安打を放つも、続く北條が二ゴロ併殺に倒れる。しかし、梅野が中前打で出塁すると、近本の打席で二盗。近本は四球で続き、一、二塁の好機でルーキーが打席に向かった。 その初球。アーリンの140キロを捉えると、二走・梅野が一気に生還。均衡を破る先制点に、中野はベンチに向かって右手を突き上げた。
◆阪神のジェリー・サンズ外野手(33)が守備で魅せた。 1-0で迎えた六回1死一、二塁のピンチ。2番・西川の痛烈な打球がライナーで一塁を襲う。これをサンズが好捕。慌てて帰塁しようとする一走・浅間に"ダイビング・タッチ"。判定はアウト! ダブルプレーでピンチを脱出した。 日本ハム・栗山監督のリクエストでリプレー検証となるも判定は覆らず。サンズは今季初の「一塁」だったが、適応能力を見せつけた。この日はチーム初安打に今季初盗塁もマーク。走攻守で助っ人の活躍が目立った。
◆先発した日本ハムのロビー・アーリン投手(30)は、五回途中6安打1失点で降板。2勝目はならなかった。 「チェンジアップの調子は良かったが決め球のカーブが何球か高めに浮いてしまい打たれてしまった。最後は積極的に攻めていく姿勢を欠いてしまい、好打者が揃っている阪神打線に得点を許してしまった」 先発の日本ハム・アーリン=札幌ドーム(撮影・三浦幸太郎) 立ち上がりからテンポのいい投球で、走者を背負いながらも四回まで無失点に抑えた。 だが五回2死から中前打、四球で一、二塁とピンチを招くと、中野に先制適時打を浴びて80球でマウンドを降りた。
◆先発した阪神のラウル・アルカンタラ投手(28)が七回途中に無念の負傷降板となった。六回まで許した安打は2本のみ。74球と球数も少なく順調にゼロを並べていた矢先だった。 七回、先頭の近藤に投じた4球目を痛打されると、打球はアルカンタラの左足の脛付近を直撃。苦悶(くもん)の表情を浮かべ、マウンドに倒れ込んだ。その後、トレーナーとともに自らベンチへ。そのまま、2番手・馬場がコールされ、交代となった。 7回、日本ハム・近藤の打球を足に当てる阪神・アルカンタラ=札幌ドーム(撮影・宮沢宗士郎) アルカンタラは6回0/3を投げ、3安打。今季2勝目を仲間に託した。
◆阪神・近本光司外野手(26)が右翼席に4号ソロを放ち、阪神が2-0とリードを広げた。 「甘く来たボールをしっかり仕留めることができました。追加点のほしい展開だったので打つことができてよかったです」 七回2死から打席へ。日本ハムの4番手・宮西の投じた初球だった。真ん中高めに甘く入った141キロを一閃。札幌ドームのどよめきに押され、白球は阪神ファンの待つ右翼席へと吸い込まれた。 近本は5月19日のヤクルト戦(甲子園)以来の一発。広い札幌ドームでアーチをかけたのは、D1位・佐藤輝(近大)でも主砲・大山でもなく、パンチ力が自慢のリードオフマンだった。
◆阪神が日本ハムを振り切って同一カード3連勝。貯金はついに今季最多の「17」となり、2位・巨人とのゲーム差は「6」に広がった。 0-0の五回に2死から一、二塁の好機を作ると、D6位・中野(三菱自動車岡崎)が右前適時打を放って均衡を破った。七回には近本の4号ソロで加点。1点差に迫られた直後の八回はD1位・佐藤輝(近大)が右翼線に二塁打を放ってチャンスメークすると、続くサンズの中前打で3-1と再び差を広げた。 先発のアルカンタラは七回途中に打球が左足の脛付近に直撃し緊急降板となったが、6回0/3を投げ3安打無失点と好投。七回途中から馬場、八回は藤浪、九回はスアレスで切り抜けた。 阪神は4月9-11日のDeNA戦(横浜)以来、今季3度目となる同一カード3連勝。勢いに乗って、交流戦ラストカードの仙台(対楽天)へ乗り込む。
◆阪神はパ・リーグの本拠地では05年6月7-9日のオリックス戦(スカイマーク、大阪ドーム)以来、16年ぶり2度目の同一カード3連勝。矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 -―先発のアルカンタラは安定していた(6回0/3を投げて3安打無失点) 「安定感はあったと思うし。コントロールもいいけど、そろいすぎるところが、あったのかなって感じはしたけど。丁寧に投げながら、球のキレも今まででは一番あったかなと思うし。足のね、あれ、ぶつかるっていうことがなければ(七回、近藤の打球を左足に受けて交代)、八回ぐらいまではいけそうな感じがしたんで」 -―足の状態は 「たぶん大きな離脱になることはないと思うんでね。次の登板に響くことはないとは思っている」 -―中野の活躍は(2安打1打点) 「本当にいいところで打っているし、チャンスメークもしているし、盗塁もこれでチカ(近本)を抜いたんかな(リーグトップタイの12個)。新人という感じにも見なくなってきているし。吸収力も出てきているんでね。欠かせない感じになってきているね」 -―2番としての存在 「チャンスを広げるとか、ランナー残っても足があるところは2番に置いて相手も嫌やと思うし、引っ張っても追っつけても打てるんで、2番は合っているかもしれないね」-―サンズは一塁でスタメン出場。いいプレーがあった(六回1死一、二塁で一直を捕球し、一走が帰塁できず併殺完成)「バッティングも素晴らしかったけど、守備でも頑張ってくれたんで、こういうことも起こりうるんでね、交流戦でDH使えるところで、こういうことができたのは、いいプレーもしてくれたのは、今後にもつながるし、申し分ないです」-―そのいいプレーのあとに近本が貴重な一発(七回の4号ソロ)「そやね。あれも2アウトからやったしね。動きがおさえられると、向こうに流れが行くようなところでの2アウトからのホームランやったんで。ソロ以上の価値があったと思う。初球やったかな。うん。すばらしいホームランでいい1点になった」-―中継ぎの勝ちパターンが再構築されてきた「(2番手の)馬場も急遽の登板で最後はバタバタしたけど、何とか粘ってくれた。晋太郎(藤浪)は内容も良かったんで。優(岩崎)がいない状態で、誰でも出てきてほしいところで、ピシャッと晋太郎がいってくれたのは大きいと思うし、馬場はいろんな場面で使えるので、勝ち方が出来たのも大きな1勝やったと思います」-―糸原は「明日(11日)から上げる」-―これでビジター6連戦の最初の3つを取った「連勝がなかなかできなくて、交流戦入って、その中でも粘ってくれたのが、ここにつながったと思うし。残り3つになったんでね(11日から楽天3連戦)。相手も力のあるチームやけど、俺らの野球をしっかりやりながら貯金を1個でも増やす、目の前の試合を全部取りにいくという形で臨んでいきたいと思います」
◆日本ハムは投打に見せ場なく本拠地で3連敗を喫し、借金が今季ワーストの13となった。栗山監督は「本当に何とかしなければいけない状況」と力なく話した。 反攻を期したはずの交流戦の勝ち越しもなくなった。栗山監督は「しっかりやっていきます」と言うしかなかった。 アーリン(五回途中6安打1失点)「チェンジアップの調子は良かったが、決め球のカーブが高めに浮いて打たれてしまった」
◆阪神は2番の中野が本当にいい仕事をしている。盗塁に至っては今季ノーミスだ。走れるタイミングでしかスタートを切らないということは、野球をよく知っている。走塁に関しては赤星憲広を目標にして、力を伸ばしていってほしい。 本日のヒーローの阪神・中野=札幌ドーム(撮影・水島啓輔) けがが治った糸原が、11日から1軍に昇格してくる。開幕から打線を引っ張ったのは糸原に間違いないが、当面は1番近本、2番中野の形を崩さないほうがいい。この1、2番は打力に加えて機動力があるので、相手バッテリーは本当に神経を遣う。糸原を使うにしても打順的には、6、7番あたりになるだろう。 そう考えると野手も投手も本当に選手層が厚くなった。打球が当たったアルカンタラの降板は残念だったが、この日の内容に首脳陣はメドを立てただろう。藤浪は先発のときの自信なさげな表情が消え、余裕をもって本当にすごい球を投げていた。阪神が12球団でトップクラスのチーム力を持っているのは間違いない。(本紙専属評論家)
◆日本ハムは投打がかみ合わずに本拠地で3連敗。1点差に迫った八回に5番手の玉井がサンズに適時打を許すと、九回は野村の失策で点差を広げられた。打線もアルカンタラにわずか3安打に抑えられるなど精彩を欠き、借金が今季ワーストの13となった。以下、栗山英樹監督(60)の主な一問一答。――玉井の状態がなかなか上がってきていない 「昨日すごくボールがよく見えていた。やっとボールが戻ってきたように見えてるんだけど、あとはどうまとめるかだけだと思う」 ――野村が復帰後初の適時打 「だんだん状態は上がってくると思う」 ――守備では失策もあったが 「まあそういうときもある。それが彼(野村)の宝物になってくれると信じている」 ――阪神に3連敗 「本当になんとかしなければいけない状況なので、しっかりやっていきます」
◆打って走って、〝最強2番〟が止まらない! 阪神は「日本生命セ・パ交流戦」で日本ハムに4-2で勝利。同一カード3連勝で貯金を今季最多17とした。「2番・遊撃」で出場したドラフト6位・中野拓夢内野手(24)=三菱自動車岡崎=は五回に先制打を放つと、2盗塁で今季12盗塁とし、リーグトップタイに浮上。巨人に今季最大の6ゲーム差と独走の虎を、ルーキーがさらに加速させる。 右翼に白球が弾む。北の大地の虎党がわく中、中野が力強く右手を突き上げた。値千金の先制打、そして2盗塁。D1位・佐藤輝(近大)に負けないまばゆい輝きで、チームを3連勝へ導いた。 「なかなか先制点が取れない中で少し重苦しい雰囲気があった。何とかこのチャンスを生かそうと思って、打席に入って甘い球を1球で仕留めることができて良かった」 0-0の五回2死一、二塁。左腕・アーリンの初球140キロを振り抜くと、白球は二塁・渡辺の頭上をしぶとく越えた。 7回、二盗を決める阪神・中野=札幌ドーム(撮影・水島啓輔) 打つだけではない。続くマルテの打席で二盗に成功すると、七回にも死球で出塁後、二盗を決めた。これで成功率100%の12盗塁。2年連続盗塁王の先輩・近本(11個)を抜いてリーグトップのヤクルト・塩見に並び、交流戦では7盗塁でトップに立った。 「常に次の塁を狙うという意識は強く持っている。塁に出たら足でかきまわそうという気持ちを持って走塁をしているので、その結果が今はいい方向につながっている」 四回の中前打を合わせて2戦連続、今季11度目のマルチ(複数)安打。11日の楽天戦(楽天生命パーク)からは2番を〝定位置〟としていた糸原が1軍に戻ってくるが、譲らんと言わんばかりに結果を見せつけた。8日の日本ハムとの初戦で6試合ぶりに2番に復帰。そこからチームは今季3度目、交流戦でのパ・リーグ本拠地球場では16年ぶりの同一カード3連勝。その3試合で4安打5盗塁のルーキーを矢野監督も「本当にいいところで打っているし、チャンスメークもしている。新人という感じにも見なくなってきている。欠かせない感じ」と絶賛。「チャンスを広げるとか、ランナーに残っても足があるというところは2番に置いて相手も嫌だと思う。2番というところは合ってるかもしれない」と目を細めた。学生時代からセンスは抜群だ。日大山形高の荒木監督も東北福祉大の大塚監督もそろって「野球で怒ったことはない」という。そんな中、東北福祉大では、声を出さずに何度も注意された。「中心選手が暗いのはよくない」という大塚監督の指導で精神的にも成長。周りを鼓舞し、ガッツあふれるプレーを出すことで大きく飛躍した。9度目の挑戦で今季最多の貯金17。交流戦でも8勝7敗で貯金を1とした。しかもセ・リーグでひとり勝ち(他5球団は4敗1分け)し、2位巨人とのゲーム差を今季最大の「6」に広げた。「自分の役割というのはしっかりとあると思うので、残りの3連戦もしっかりと塁に出て、得点圏でクリーンアップにまわす自分の役割をしっかりやっていきたい」と中野。交流戦も残すは3試合。若い力でパ・リーグ首位の楽天を叩き、このまま独走する。(菊地峻太朗)
<交流戦順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (2↑) |
ORIX |
9 | 5 | 1 | 0.643 (↑0.028) | - (↓0.5) |
3 | 80 (+6) | 60 (-) | 12 (+1) | 5 (-) |
0.293 (-) | 3.980 (↑0.3) |
1 (2↑) |
楽天 |
9 | 5 | 1 | 0.643 (↑0.028) | 0 (↓0.5) |
3 | 70 (+6) | 56 (+2) | 13 (+1) | 7 (+2) |
0.279 (↑0.005) | 3.610 (↑0.12) |
3 (2↓) |
中日 |
8 | 5 | 2 | 0.615 (↓0.052) | 0.5 (↑0.5) |
3 | 46 (+2) | 49 (+6) | 14 (-) | 5 (-) |
0.249 (↓0.001) | 3.270 (↓0.22) |
4 (2↓) |
DeNA |
7 | 5 | 3 | 0.583 (↓0.053) | 1 (↓0.5) |
3 | 80 (+3) | 88 (+5) | 23 (+1) | 3 (-) |
0.296 (↓0.003) | 5.520 (-) |
5 (-) |
阪神 |
8 | 7 | 0 | 0.533 (↑0.033) | 1.5 (↑0.5) |
3 | 64 (+4) | 68 (+2) | 15 (+1) | 21 (+4) |
0.247 (↑0.004) | 3.760 (↑0.13) |
6 (1↑) |
ロッテ |
7 | 7 | 1 | 0.500 (↑0.038) | 2 (↑0.5) |
3 | 75 (+2) | 63 (+1) | 16 (+1) | 17 (-) |
0.265 (↓0.003) | 4.060 (↑0.23) |
7 (2↓) |
ヤクルト |
7 | 8 | 0 | 0.467 (↓0.033) | 2.5 (↓0.5) |
3 | 69 (+1) | 66 (+2) | 18 (+1) | 12 (-) |
0.268 (↓0.005) | 4.460 (↑0.23) |
8 (-) |
ソフトバンク |
5 | 6 | 4 | 0.455 (-) | 2.5 (-) |
3 | 62 (+1) | 45 (+1) | 17 (-) | 9 (+1) |
0.240 (↓0.005) | 2.980 (↑0.14) |
9 (2↑) |
西武 |
4 | 5 | 4 | 0.444 (↑0.069) | 2.5 (↑0.5) |
5 | 65 (+5) | 71 (+3) | 22 (+1) | 4 (+1) |
0.275 (↑0.003) | 5.400 (↑0.21) |
10 (2↓) |
巨人 |
5 | 7 | 3 | 0.417 (↓0.038) | 3 (↓0.5) |
3 | 52 (-) | 61 (+6) | 19 (-) | 7 (-) |
0.237 (↓0.005) | 3.920 (↓0.19) |
11 (1↓) |
日本ハム |
5 | 9 | 0 | 0.357 (↓0.028) | 4 (↓0.5) |
4 | 48 (+2) | 58 (+4) | 6 (-) | 10 (-) |
0.237 (-) | 3.690 (↑0.05) |
12 (-) |
広島 |
2 | 7 | 3 | 0.222 (-) | 4.5 (-) |
6 | 42 (+1) | 68 (+1) | 9 (+1) | 11 (-) |
0.266 (↓0.01) | 5.400 (↑0.41) |
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
36 | 19 | 2 | 0.655 (↑0.007) | - (-) |
86 | 255 (+4) | 207 (+2) | 60 (+1) | 55 (+4) |
0.255 (↑0.001) | 3.330 (↑0.03) |
2 (-) |
巨人 |
28 | 23 | 10 | 0.549 (↓0.011) | 6 (↓1) |
82 | 242 (-) | 224 (+6) | 75 (-) | 39 (-) |
0.251 (↓0.002) | 3.500 (↓0.05) |
3 (-) |
ヤクルト |
27 | 24 | 7 | 0.529 (↓0.011) | 7 (↓1) |
85 | 252 (+1) | 239 (+2) | 58 (+1) | 37 (-) |
0.252 (↓0.001) | 3.910 (↑0.05) |
4 (-) |
中日 |
24 | 27 | 9 | 0.471 (↓0.009) | 10 (↓1) |
83 | 171 (+2) | 184 (+6) | 32 (-) | 27 (-) |
0.239 (-) | 2.950 (↓0.06) |
5 (-) |
広島 |
18 | 27 | 8 | 0.400 (-) | 13 (↓0.5) |
90 | 173 (+1) | 215 (+1) | 35 (+1) | 29 (-) |
0.257 (↓0.002) | 3.800 (↑0.05) |
6 (-) |
DeNA |
19 | 34 | 9 | 0.358 (↓0.007) | 16 (↓1) |
81 | 242 (+3) | 313 (+5) | 60 (+1) | 12 (-) |
0.252 (↑0.001) | 4.860 (↓0.01) |
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
楽天 |
32 | 22 | 9 | 0.593 (↑0.008) | - (-) |
80 | 258 (+6) | 227 (+2) | 50 (+1) | 28 (+2) |
0.246 (↑0.002) | 3.440 (↑0.03) |
2 (-) |
ソフトバンク |
29 | 23 | 11 | 0.558 (-) | 2 (↓0.5) |
80 | 272 (+1) | 218 (+1) | 57 (-) | 45 (+1) |
0.259 (↓0.001) | 3.300 (↑0.03) |
3 (-) |
ロッテ |
27 | 26 | 8 | 0.509 (↑0.009) | 4.5 (-) |
82 | 290 (+2) | 256 (+1) | 62 (+1) | 51 (-) |
0.252 (↓0.001) | 3.980 (↑0.05) |
4 (-) |
ORIX |
27 | 27 | 8 | 0.500 (↑0.009) | 5 (-) |
81 | 255 (+6) | 246 (-) | 59 (+1) | 19 (-) |
0.256 (↑0.001) | 3.700 (↑0.06) |
5 (-) |
西武 |
23 | 25 | 12 | 0.479 (↑0.011) | 6 (-) |
83 | 238 (+5) | 253 (+3) | 52 (+1) | 53 (+1) |
0.248 (↑0.001) | 4.150 (↑0.02) |
6 (-) |
日本ハム |
20 | 33 | 5 | 0.377 (↓0.008) | 11.5 (↓1) |
85 | 182 (+2) | 248 (+4) | 31 (-) | 34 (-) |
0.225 (↑0.001) | 3.890 (↑0.02) |
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