阪神(☆6対1★)ソフトバンク =交流戦1回戦(2021.06.04)・阪神甲子園球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ソフトバンク
0000000101701
阪神
22000101X61011
勝利投手:青柳 晃洋(4勝2敗0S)
敗戦投手:石川 柊太(3勝4敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】栗原 陵矢(7号・8回表ソロ)
【阪神】大山 悠輔(7号・8回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ 阪神戦チケット予約 ソフトバンク戦チケット予約
◆阪神は初回、北條と大山の適時打で2点を先制する。続く2回に近本が2点適時打を放つと、6回には佐藤輝の適時打、8回には大山のソロが飛び出し、着実に追加点を挙げた。投げては、先発・青柳が8回1失点の快投で今季4勝目。敗れたソフトバンクは、投打ともに振るわなかった。

◆またまたまたまた「雨柳さん」が発動してしまう!? 4日ソフトバンク戦は阪神青柳晃洋投手(27)の先発が予定されている。ただ、午後3時30分現在も甲子園には雨が降り続いており、甲子園黒土部分にかぶせられたシートは水浸し状態だ。 今季阪神の雨天中止試合(ノーゲーム含む)は5度あるが、そのうち3試合で青柳が先発予定だった。セ・リーグが全試合で予告先発を導入した12年以降、阪神の試合中止は78試合。そのうち前日までに中止が決まり、予告先発がなかった6試合を除く72試合中、青柳は11試合で先発登板を流しており、メッセンジャーに並び虎最多となっている。

◆阪神青柳晃洋投手(27)が雨雲を吹き飛ばし、"神整備"の強力アシストを受け、今季初の甲子園のマウンドに上がる。 朝から雨が降り続いた甲子園は、午後4時過ぎに小雨に落ち着いた。同4時15分に阪神園芸のスタッフがグラウンドに姿を現すと、同4時25分には黒土部分にかぶせられたシートの撤去を開始。始動時点では小雨が降っていたが、シートの撤去が終わった同4時45分時点では雨がピタリとやんだ。阪神園芸の"読み"が見事的中。その後グラウンドは整備され、試合可能な状態まで仕上げられている。 今季阪神の雨天中止試合(ノーゲーム含む)は5度あり、そのうち3試合で青柳が先発予定だった。セ・リーグが全試合で予告先発を導入した12年以降、阪神の試合中止は78試合。そのうち前日までに中止が決まり、予告先発がなかった6試合を除く72試合中、青柳は11試合で先発登板を流しており、メッセンジャーに並び虎最多となっている。前日3日には「そろそろホームのファンの前でしっかり投げたい」と意気込みを語っていたいた青柳が、ようやく聖地で登板できそうだ。【中野椋】

◆オセロ理論で今日は勝ち!? 阪神が初回に2点を先制した。先頭近本が左前打で出塁し、2番北條が左中間を破る適時二塁打を放った。さらに4番大山の中前適時打で1点を加えた。阪神は5月14日の巨人戦(東京ドーム)から白星、黒星が交互に14試合も続く。前日3日オリックス戦(甲子園)は敗れており、オセロが続けば、この日は○となる。 ? ◆阪神は5月14日から巨人戦○●○、ヤクルト戦●○、ロッテ戦●○●、西武戦○●○、オリックス戦●○●と勝ちと負けが交互に14試合続いている。昨年6月26日~7月15日にDeNAが16試合で白黒を連続させたプロ野球記録に迫っている。 ? 北條 打ったのはストレート。チカ(近本)が塁に出てくれたので、なんとかして次の打者へいい形でつなごうと思い打席に入りました。結果的に先制することができて良かったです ? 大山 打ったのはスライダー。(近本)チカと(北條)ジョーがチームに勢いをつけてくれたので、その勢いに乗って打つことができました。もっと援護できるように頑張ります。

◆阪神は1回、北條の適時打で先制し、2回に近本の2点適時打で4-0とした。ソフトバンクは2回2死満塁の好機を逃した。 ソフトバンクは6回無死一、二塁の得点機をつくるも、無得点。阪神は6回2死三塁から、佐藤輝の適時打で5点目を挙げた。 ソフトバンクは8回、栗原の7号ソロで1点を返したが、4連敗。青柳は4勝目、ソフトバンク石川は4敗目を喫した。

◆阪神佐藤輝明内野手(22)が、ソフトバンク石川とのモノノフ(ももいろクローバーZのファンの総称)対決に完勝だZ! 2回先頭の第1打席。「吼えろ」の登場曲が流れると、ライブ会場のように蛍光のペンライトを振るファンの姿も見られた。2球目の内角スライダーを詰まりながら左翼線へ運び、二塁打。「打席に入ったら真剣勝負なので。登場曲を聞いて(石川が)パワーアップしたらどうしようかなと思っていました」と笑わせた。 2人は19年12月に大阪のももクロのライブ会場で偶然会った。佐藤輝が姿を見つけあいさつ。仲良く2ショットに納まった縁を持つ。初対戦となったオープン戦では初打席初本塁打。この日は1発は出なかったが、6回2死三塁で右前適時打を放ち5点目を挙げた。「1点でも欲しいところで打てて良かった」。モノノフの先輩から3打数2安打1打点で成長した姿を見せつけた。 試合前には同じ右投げ左打ち外野手の柳田とあいさつをかわした。フルスイングが特徴で「柳田2世」とも称されるルーキーは「1打席目も1球でバーンと打って。打球の速度だったり、質とか、やっぱり他のバッターと違う」。ソフトバンクの2人の先輩から刺激を受け、新たな成長材料にするつもりだ。 6回にはヘッドスライディングで二盗に成功。タッチをかいくぐり強肩の甲斐から決め「自信にしていきたいと思います」とうなずいた。虎の"モノノフ超人"は欲張りに打ちまくって走りまくる。【中野椋】

◆今季セ首位を走る阪神が4年連続日本一のソフトバンクに完勝した。 猛虎打線が1回からソフトバンク先発石川に襲いかかった。1番近本が左安打で出塁すると、2番北條が左中間へ先制適時二塁打、さらに4番大山の中前適時打で2点先制。2回にも近本の2点中前適時打で早々と4点を先発青柳にプレゼントした。 6回には佐藤輝の右前適時打、8回に大山の2戦連発となる7号ソロで引き離した。先発青柳は8回1失点とリリーフ陣に疲れが見える中で長いイニングを投げ4勝目。9回はこの日昇格した藤浪が投げ無失点で締めた。 これで阪神は交流戦は5勝5敗。阪神は3日オリックス戦(甲子園)は敗れており、この日の勝利で白星、黒星が交互に15試合続くこととなった。明日5日ソフトバンク戦は午後2時開始。今季デーゲームは16連勝(1分け挟む)で無敗を誇るだけに、5月8日DeNA戦から同14日巨人戦まで4連勝して以来の連勝といきたい。 ? ▼阪神は5月14日巨人戦から白星と黒星が交互に15試合続いた。白黒の連続を15試合続けたのは、昨年のDeNA(16試合連続)に次いで史上2度目。

◆阪神青柳晃洋投手(27)が今季初の甲子園で、今季最長の8回を投げ6安打1失点と好投した。 「雨柳さん」とも呼ばれる球界屈指の雨男。今季はここまで3度の甲子園での先発が予定されていたが、全て雨で流れていた。この日も朝から雨が降り続いていたが、午後5時前にやみ"4度目の正直"での先発となった。 2回先頭の柳田に中前打を浴び、続く中村晃に四球を与えるいやな流れも、後続を打ち取り無失点。直後の2回1死一、二塁で打席が回ると、球場に流れたのは徳永英明の「レイニーブルー」。ぴったりの打席登場曲を甲子園で初めて響かせ、犠打も初球できっちり成功。近本の2点適時打につなぐ大きな役割を果たした。 走者を出しながらも、持ち前の打たせて取る投球で粘投を続けた。8回先頭の栗原にソロ本塁打を浴びたが、失点はその1点のみ。強力打線を相手に安定感ある投球を見せた。

◆阪神佐藤輝明内野手(22)が「甲斐キャノン」をかいくぐって二盗を決めた。 6回2死三塁から、5点目の右前適時打を放ち出塁。次打者梅野の3球目、すかさず二塁を狙いヘッドスライディング。セーフの判定にソフトバンク工藤監督からリクエストが要求されるも、判定はくつがえらず。試合前までパ・リーグトップの盗塁阻止率4割1分9厘を誇る、甲斐の強肩をかいくぐり、自身4個目の盗塁に成功した。

◆この日昇格した阪神藤浪晋太郎投手(27)が5点リードの9回に2番手として登板した。 リリーフカーから降りた藤浪の姿を見つけたスタンドの7041人のファンからはどよめきと拍手が起きた。 先頭の代打長谷川には右前安打を許したが、三森を空振り三振、今宮を遊ゴロ、最後は前の打席で7号ソロを放っている栗原を156キロ直球で中飛に仕留め無失点で試合を締めた。 藤浪は今季開幕投手を務め先発で5試合投げ2勝を挙げていたが4月24日に2軍降格し再調整をしていた。この日岩崎が降格するなどリリーフ陣に疲れが見える中、頼もしい右腕が帰ってきた。

◆5月末に育成選手から支配下登録されたソフトバンク大関友久投手は、プロ初登板で2回2安打1失点だった。 5点ビハインドの7回に登板。先頭中野に左前打を許すも、青柳、近本を連続三振。2イニング目の8回は大山に7号ソロを浴びるも、佐藤輝を内角147キロ直球で空振り三振に仕留めた。 「ホームランに関しては、気持ちに迷いがあるまま投げてしまった。もう少し冷静になれれば良かったですが、今日の経験を生かして次回以降につなげたい」。期待の2年目左腕が、大きな1歩を踏み出した。

◆阪神青柳晃洋投手(27)が、3度の登板予定日の雨天中止を経て、ようやく本拠地で今季初先発した。 8回1失点と好投し、ヒーローインタビューを受けた。 この日も雨予報で「投げられるか、不安だった」と、無事に投げ終えたことに安堵(あんど)。4勝目には「できすぎかな。中継ぎ陣に負担をかけないように、長いイニング投げようと思っていた。それができて良かった」と、笑みを見せた。 2試合連続本塁打を放った4番大山悠輔内野手(26)も、打のヒーローとしてお立ち台に上った。8回1死からダメ押しの7号に「(打球が)上がりすきたかなと思ったが、風に乗って(スタンドに)入ってくれて良かった」と、大きな放物線を振り返った。背中の張りの影響については「個人の状況よりもチームの勝ちが大事。そこに貢献できるように仕事をする」と、主砲としての覚悟を示した。

◆ソフトバンクが今季3度目の4連敗。セ・リーグ首位の阪神に完敗し、交流戦での4連敗は18年以来3年ぶりとなった。先発の石川柊太投手(29)が6回5失点で今季4敗目を喫した。注目された、阪神ドラフト1位佐藤輝との「モノノフ対決」も、ルーキーに軍配が上がる悔しい結果に終わった。 最初の対戦は2回無死。内角への変化球で詰まらせたが、左前にポトリと落ちる二塁打とされ、この回2失点につながった。6回2死三塁の第3打席では、右前に適時打も許した。「対戦が少ないバッターに対して、もう少し考えた投球ができれば良かった。全部自分の責任です」。打てば相手チームが勢いづく打者に、勢いの出る場面で打たれた。 交流戦が3連戦仕様になった15年以降で、4カード目まですべて1敗以上を喫するのは初めて。交流戦巧者が10戦目にして2勝6敗2分けの11位と、まさかの大ブレーキ。工藤監督は「チームが悪いときもある。(投手と野手)お互いがお互いをしっかり考え、思いやって試合を続けていく。その中に勝機を見いだすのが野球だと思う」と前を向いた。【山本大地】

◆ソフトバンクは今季3度目の4連敗。今季の交流戦は10試合目で2勝6敗2分けとなった。試合後の工藤公康監督(58)の一問一答は以下の通り。 -石川が立ち上がりに失点 工藤監督 うーん。まあ、本音を言うと、っていうわけじゃないんだけど。(阪神戦の)オリックスの3つ、西武の3つ見たんだけど。やっぱりね、変化球には対応しきれないんだよね。初めて投げるピッチャーだから。でもストレートには対応している。そこを見ておけば。やっぱり立ち上がりは変化球を多めに使ってというのは、今日はパワーカーブは1球も(打たれてない)。打たれてるのは真っすぐに近い球でしょ。そこはバッテリーもすぐに察知しないと。ぼくも自分がピッチャーだとしたら、見ているだけで真っすぐよく打っているな、真っすぐのタイミングできているなというところで変化球が多くなる。そこは研究してくれないと、相手に好きなように打たれちゃう。それが初回に出てしまった。初回の2点はしょうがないにしても、2回はね。ちょっと8番に四球を出したところで、1番に回ってしまった。あそこは何が何でも勝負しないといけなかった。打たれるならしょうがない。あそこで四球を出してしまったから、結果的に1本のヒットで2点。もったいなかったね。そこだけかな、今日は。 -6回2死三塁、阪神佐藤輝を迎える前に投手コーチがマウンドへ 工藤監督 別にぼく自身が何か言ったわけじゃないんですけど、投手コーチが行きますと言ってたので。無理して勝負するよりも、次のバッターということを伝えにいったのかなと思います。そこは話してないので、ぼくの予測です。ただ投手からすると、一、三塁になって、より失点が多くなると思って勝負にいったのかもしれないけど、それにしては甘すぎる。そこはまだ聞いてないですけどね、聞いてみます。 -打線は好機はつくった 工藤監督 いわゆる、あと1本。あと1本が出れば得点になるんですよ。出ないから得点にならない。野球なのでいつもいつも出るとは限らないんです。たまたま調子のいいバッターのところにいけば出やすくなるし、調子の悪いバッターに回れば、そこで打つのは難しい。野球ってそういうスポーツ。言ってたらきりがない。打てないから負ける、打ったら勝つんですよ。大事なのは打てなかった次にどうするか。ひとつの工夫がちょっとほしかったなと思いますけどね。(中村)晃君が3打席目にセンターにフライで、次の打席にヒットを打った。ああいうのがもう少し早く出てきていれば。それがいつもできたら打てないという日はないわけで。だから成績を残すのは難しい。打って得点するのは難しい。そういう中でね、ぼくらは結果的にはトータルで、最終的にはトップにいられるように。チームが悪いときもあるので、そういうときはピッチャーが頑張る。ああいう失点の仕方はしない。2点だったら全然わからなかったところなのでね。そういうところをお互いがお互いをしっかり考え思いやって試合を続けていく、その中に勝機を見いだすのが野球だと思うのでね。明日から、そういうつもりで。また違う形でホークスらしい野球ができるように。こういう中でも応援してくれてるみなさんのためにも、いいゲームをしたいと思います。

◆雨上がりの甲子園で「雨柳さん」が笑った。阪神青柳晃洋投手(27)が「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦に先発し、8回1失点で4勝目を挙げた。今季は甲子園で予定した先発が雨で3度流れ、今回も開始1時間前まで降った。9戦目でようやく登板でき、7回まで無失点とスイスイの投球だった。チームは白星と黒星が交互に15試合続き、連敗しない強さをみせて首位をキープした。待ちに待った甲子園。青柳が雨にも、ソフトバンクにも勝った。「ずっとビジターばっかりだったんで、多くのファンの方の前で投げられたのは、すごく良かったなと思います」。今季最長の8回を投げて6安打1失点。雨に3度阻まれ、やっと立てた聖地のマウンドで4勝目をつかんだ。 初回は3者凡退と最高の立ち上がり。2回は先頭の柳田に中前打を浴び、中村晃に四球を与えるも、後続を打ち取った。直後の2回1死一、二塁の攻撃。青柳に打席が回ると、球場に流れたのは徳永英明の「レイニーブルー」だった。「1打席目、自分でも笑っちゃいました」。雨上がりの空に名曲のメロディーを響かせ、犠打も初球できっちり成功。近本の2点適時打につなぐ役割を果たした。 「雨柳さん」のニックネームで呼ばれ、球界屈指の雨男として知られる青柳。そんな右腕にぴったりの打席登場曲を選んだのは、先輩の岩崎だった。「8回の男」として貢献してきた左腕は、蓄積疲労でこの日から出場選手登録を外れた。 「岩崎さんがいないというのもありましたけど、他の投手も登板過多になっている。先発が1イニングでも多く投げたらチーム的にもいいですし、投手陣もよく回れるかなと思った」 言葉通り、走者を出しながら粘り強く、投じたのは今季最多の122球。失点は8回に浴びた栗原のソロのみだった。4年連続日本一の強打線を手玉に取ったシンカーもツーシームも、最後までキレは変わらず。東京五輪の侍ジャパンに選出濃厚な「クオータースロー」の安定感は抜群だった。 今季はここまで甲子園での先発が3度予定されたが、全て雨で流れていた。この日も朝から雨が降り続いていたが、午後5時前にやんで"4度目の正直"での快投。矢野監督も「もちろん結果を見ても素晴らしかったし。クイックで投げたり、長く持ったり。トータルですごくよく打者のことが見えている感じがした」と称えた。 「先発投手はほとんど助けてもらうことばっかり」と話す右腕が、リリーフ陣もチームも助けた。白星と黒星が続く"オセロ"で連敗を阻止。夜空の下のお立ち台で、晴れやかな笑顔を見せた。【磯綾乃】

◆阪神1番近本光司外野手が2安打2打点1得点で仕事を果たした。 2回2死二、三塁で石川の初球を捉え中前へ2点適時打とし、4点差に広げた。初回は左前打で出塁して、北條の二塁打で一気に生還。ともに2球以内に仕留めており「甘い球も多くない。積極的に打ちに行くことを意識していました」。 これで37得点。2位ヤクルト村上に5得点差でリーグトップ走る。

◆阪神藤浪晋太郎投手(27)が中継ぎで甲子園に帰ってきた。6-1の9回。黄色いリリーフカーからタテジマの長い足が見え、197センチの長身がグラウンドに降り立った瞬間、甲子園の7041人がどよめいた。 「セーブ、ホールドシチュエーションでもなかったですし、わりと歓声を聞く余裕はありました。勇気づけられました」 拍手に背中を押されてマウンドへ。ノーワインドアップから初球155キロを代打長谷川に捉えられ右前打とされたが、三森には150キロの落ちる球も交ぜながら5球目の外角直球で空振り三振。今宮を遊ゴロ、最後は8回にソロを放っていた栗原を156キロ直球で中飛に仕留めて「0」で締めた。リリーフ藤浪としては初めて試合終了の瞬間をマウンドで迎え、駆け寄ってきた梅野らナインと笑顔でグータッチした。 この日にセットアッパー岩崎の出場選手登録抹消が決まり、2軍遠征先の名古屋から急きょ1軍に合流。42日ぶりの昇格で1回1安打無失点だった藤浪に対して、矢野監督は「岩崎も抹消したし、どういうパターンを組めるかなというところで上げてみた。しっかりした晋太郎らしいボールを投げていた」と評価。今後も当面はブルペン陣に組み込む考えを示した。 昨年も9月終盤から中継ぎに回り、球団最速の162キロをマーク。13試合で7ホールドを挙げ、防御率2・53だった。今回の2軍調整中も4試合連続で先発していたが、岩崎に加え、投手主将の岩貞らに疲れが見える中、経験ある藤浪がブルペンに加わることは大きい。 「もちろん先発をやりたい気持ちは持ちつつですけど、現状与えられた仕事なので、しっかりとそこで結果を出したい」 役割は分かっている。開幕投手として今季の快進撃をスタートさせた藤浪が、優勝への切り札としてチームを支えていく。【石橋隆雄】 ▼藤浪が9回に登板し1イニング無失点。救援登板はプロ15試合目だが、過去14試合はすべて中継ぎだったため、プロ初の「完了」を記録した。

◆阪神北條史也内野手が3戦連続安打となる先制二塁打を放った。初回無死一塁で石川の浮いた147キロ直球を左中間へはじき返した。「自分のスイングができた。ああいった打球を打ちたかった」。 4月下旬に左足首を痛めて離脱したが、復帰後の3試合で2本の先制打をマーク。矢野監督も「本来これくらいの力はある。チャンスメークや打点を挙げていい働きをしている」と2番の活躍を評価した。

◆阪神青柳晃洋投手(27)がソフトバンク戦に先発し、8回1失点で4勝目を挙げた。今季は甲子園で予定した先発が雨で3度流れ、今回も開始1時間前まで降り続いた。ようやくやんで、今季初の聖地で7回まで無失点とスイスイの投球だった。チームは白星と黒星が交互に15試合続き、連敗しない強さをみせて首位をキープした。矢野燿大監督(52)との一問一答は以下の通り。-先発の青柳がすばらしい投球だった。 矢野監督 低めにいつも投げていくのと、ゴロを打たすという意識も持っていた。走者を出しても自分の投球だけでなく、タイミングを外すような、クイックで投げたり、バリエーションを増やしながら視野を広く投げられていた。 -8回で交代 矢野監督 最後は球数が増えた。次の登板もあるし。晋太郎(藤浪)を使うこともできたし、結果的にはチーム全体として良かった。 -藤浪へ今後の期待は 矢野監督 中継ぎ陣も岩崎も抹消にしたし、どういうパターンを組めるかなというところで晋太郎を1回(マウンドに)上げてみようというところで今日抑えてくれたから、落ち着いてくれたらまたチームのプラスになっていく。 -岩崎は交流戦後の復帰か 矢野監督 その通り。 -故障では 矢野監督 ない。 -初回は近本、北條で先制 矢野監督 北條は上がってからいい形でチャンスメークや打点を挙げたり、よく働いている。近本もあとの2点は2アウトから青柳が送ってから。こっちもでかいし相手にもダメージを与える。 -大山の本塁打、佐藤輝の適時打 矢野監督 (本塁打は)打球が上がりすぎたかどうかな、と思ったが風に乗っていってくれた。テルももう1点欲しいところで1スイングでしっかり決めた。 -甲子園でカード初戦を取れた 矢野監督 甲子園というか、どこでも初戦は取りたいし。初戦を取れればいいムードというか、もちろん3連勝もあるわけなんで、初戦勝つ負けるでは大きな違いなんで。それは甲子園と言わず、どこでも意識はしている。 -連勝したい 矢野監督 毎日勝ちたくて戦っている。チーム状態もすごくいいかというとそうではない。チーム全員でやるのがうちの野球。明日また全員で(勝ちを)取りに行きたい。

◆阪神のキャプテン大山悠輔内野手が2戦連発となる7号ソロを放った。 4点リードの8回1死。左腕大関の146直球を振り抜いて左中間席へ。「1点取られた後だったので、何とか1点返すというところで結果的にホームランで1点取れて良かった。とにかく1点でも多くというところをみんなで話し合って」。前日3日に25日の1軍再昇格後初アーチを放ち、この日も価値あるトドメの一撃だった。 初回の中前適時打と合わせて2安打2打点。頼れる4番は「とにかく打点を挙げることが仕事だと思っている。それがホームランなのか、ヒットなのか、内野ゴロなのか、犠牲フライなのかというところは何でもいいと思っている」と仕事に徹する。開幕からチームを引っ張ってきたセットアッパー岩崎が出場選手登録を外れた。チームとしても苦しい戦いが続くが「本当に岩崎さんには何度も助けてもらっていたので、チーム全員でカバーをする」と力を込めた。

◆阪神は5月14日から巨人戦○●○、ヤクルト戦●○、ロッテ戦●○●、西武戦○●○、オリックス戦●○●、そして6月4日ソフトバンク○と勝ちと負けが交互に15試合続いている。5日●なら、DeNAが昨年6月26日阪神戦~7月15日中日戦に16試合で白黒を連続させたプロ野球記録に並ぶ。

◆雨上がりの甲子園で「雨柳さん」が笑った。阪神青柳晃洋投手(27)が「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦に先発し、8回1失点で4勝目を挙げた。今季は甲子園で予定した先発が雨で3度流れ、今回も開始1時間前まで降った。9戦目でようやく登板でき、7回まで無失点とスイスイの投球だった。チームは白星と黒星が交互に15試合続き、連敗しない強さをみせて首位をキープした。待ちに待った甲子園。青柳が雨にも、ソフトバンクにも勝った。「ずっとビジターばっかりだったんで、多くのファンの方の前で投げられたのは、すごく良かったなと思います」。今季最長の8回を投げて6安打1失点。雨に3度阻まれ、やっと立てた聖地のマウンドで4勝目をつかんだ。 初回は3者凡退と最高の立ち上がり。2回は先頭の柳田に中前打を浴び、中村晃に四球を与えるも、後続を打ち取った。直後の2回1死一、二塁の攻撃。青柳に打席が回ると、球場に流れたのは徳永英明の「レイニーブルー」だった。「1打席目、自分でも笑っちゃいました」。雨上がりの空に名曲のメロディーを響かせ、犠打も初球できっちり成功。近本の2点適時打につなぐ役割を果たした。 「雨柳さん」のニックネームで呼ばれ、球界屈指の雨男として知られる青柳。そんな右腕にぴったりの打席登場曲を選んだのは、先輩の岩崎だった。「8回の男」として貢献してきた左腕は、蓄積疲労でこの日から出場選手登録を外れた。 「岩崎さんがいないというのもありましたけど、他の投手も登板過多になっている。先発が1イニングでも多く投げたらチーム的にもいいですし、投手陣もよく回れるかなと思った」 言葉通り、走者を出しながら粘り強く、投じたのは今季最多の122球。失点は8回に浴びた栗原のソロのみだった。4年連続日本一の強打線を手玉に取ったシンカーもツーシームも、最後までキレは変わらず。東京五輪の侍ジャパンに選出濃厚な「クオータースロー」の安定感は抜群だった。 今季はここまで甲子園での先発が3度予定されたが、全て雨で流れていた。この日も朝から雨が降り続いていたが、午後5時前にやんで"4度目の正直"での快投。矢野監督も「もちろん結果を見ても素晴らしかったし。クイックで投げたり、長く持ったり。トータルですごくよく打者のことが見えている感じがした」と称えた。 「先発投手はほとんど助けてもらうことばっかり」と話す右腕が、リリーフ陣もチームも助けた。白星と黒星が続く"オセロ"で連敗を阻止。夜空の下のお立ち台で、晴れやかな笑顔を見せた。【磯綾乃】

◆ソフトバンク栗原陵矢捕手が3試合ぶりの7号ソロで気を吐いた。 0-5の8回先頭で、青柳の初球ツーシームを右翼スタンドへ。完封負けを防ぐ意地の1発を放った。これで7試合連続安打となり、打率はチームトップの3割1分1厘。中軸の好調が、連敗中のチームの光だ。

◆阪神・北條史也内野手(26)が一回、適時二塁打を放ち先制に成功した。 「チカ(近本)が塁に出てくれたので、なんとかして次の打者へ良い形でつなごうと思い、打席に入りました。結果的に先制することができて良かったです」 先頭の近本が左前打で出塁したところで打席へ。石川の2球目、147キロ直球を捉えた。鋭い打球で左中間を破ると、一走の近本が生還。2日のオリックス戦(甲子園)で2本の適時打を放った北條が、この日も先制打を放った。 マルテは一ゴロも、1死三塁から大山が中前へ適時打を放ち、追加点。一回から2点のリードを奪った。

◆阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が適時打を放ち、追加点を奪った。 4―0の六回2死三塁。カウント2―0から石川の高めのスライダーを右前へはじき返し、貴重な追加点を奪った。 6回、頭から二盗に成功する阪神・佐藤輝明=甲子園球場(撮影・中島信生) 佐藤輝と石川はお互いにアイドルグループ「ももいろクローバーZ」のファン。第1打席では左翼線への二塁打を放った。この日、石川とは3度対戦して2安打。モノノフ(ももクロファンの呼称)対決を制した。 さらに、続く梅野の打席では、強肩の甲斐から二盗を成功。〝甲斐キャノン〟をかいくぐり、今季4個目の盗塁を決めた。

◆阪神はソフトバンクに快勝。一回に無死一塁から北條の左中間への適時二塁打、1死三塁から大山の適時打で2点を先制した。 二回には2死二、三塁で近本が2点打を放つと、六回にはD1位・佐藤輝(近大)も右前への適時打で追加点。ソフトバンクの先発・石川から5点を奪った。さらに、八回には大山が大関から2試合連続となる一発を放った。 先発の青柳は八回に栗原にソロは浴びたが、8回122球を投げて6安打1失点と好投した。九回はこの日昇格した藤浪が登板。先頭の代打・長谷川に右前打を許したが、後続を抑えて無失点で締めた。青柳は今季4勝目を挙げた。

◆阪神の大山が1点を返された直後の八回、2試合連発の7号ソロを放った。大関の甘く入った146キロを、高い弾道で左中間席に運び「何とか1点取り返したいと思っていた。結果的に本塁打で取れて良かった」と納得の口ぶりだった。 一回にも追加点打を放ち、2試合続けて複数安打をマークした。状態が上がってきた4番打者は「ヒットでも内野ゴロでも何でもいい。とにかく打点を挙げることが仕事。もっとできると思っている」と貪欲な姿勢を強調した。

◆阪神は序盤から主導権を奪い、大山の2試合連続本塁打、佐藤輝の適時打などで、5年連続日本一を目指すソフトバンクに快勝した。九回には1軍昇格即登板の藤浪晋太郎投手(27)が1安打無失点に抑えた。試合後の矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 (テレビインタビュー) ――岩崎が抹消された中で青柳は完封、完投も期待できる投球だった(8回1失点) 「最後は球数が増えてしまったのでね。次の登板もありますし。(藤波)晋太郎を使うこともできたので、チーム全体としてね、よかったかなと思います」 ――藤浪への期待は 「どういうパターンを組めるかなというところで晋太郎を1回ね、上げてみようというところでね。今日抑えてくれたんでね。これで落ち着いてくれれば、またチームのプラスになってくれるかなって思います」 ――初戦に勝利したが連勝したい 「もちろん、毎日勝ちたくてね、全力で戦っているんですけど。チーム状態も今、すごくいいかというと、そういうところではないですけど。チーム全員でやるというのがうちの野球なんで。何とか明日全員で取りにいきたいです」 (記者の取材に) ーー青柳は走者を背負っても要所を締めたが、投球をどうみていたか 「クイックで投げたり、長く持ったり、ボールの高さやキレもよかったのもあるけど、すごく考えてやってたんで。自分のなかの視野広くっていうか、ただ投げるだけじゃなくて。トータルでよくバッターのことが見えている感じがしたんで」 ーー九回まで投げさせる考えは 「ないな」ー―藤浪の登板「スグル(岩崎)を抹消にしたんで、1回の登板だけど、チームにとっても、しっかりした1イニングを投げてくれたんでね。いいボールも行っていたし、良かったなと思います」ーー今後も中継ぎ「現状はそうやね」ー―岩崎は交流戦後の復帰「その通り」ー―故障「ない」ーー一回に点を取れたのは大きい「初回に取っても、その後取れていないとかもあったんで。調子が上がる前に2点取れたのも大きかったし、(二回の攻撃では)青柳が送れてチカ(近本)ので2点取れたのも大きいし」ーー六回、佐藤輝のタイムリーは大きかった「何点あってもね。嫌なもんやし、もう1点というのは相手に与えるダメージも大きかったし、(2死三塁で)勝負はどうするのかなという場面やったけど、一発で準備して、相手に与えるダメージもあったかなと思っています」ーーコンスタントに打っている「今までも、こちらの思っているものを超えてくるというか、そういうものをしてきてくれているんで、もっともっと成長していって欲しいかな」ー―甲子園でのカードの初戦を取れたのは「甲子園というか、どこでも初戦は取りたいし。もちろん3連勝もあるわけなんで、初戦勝つ負けるでは大きな違いなんで。それは甲子園と言わず、どこでも意識はしているけど」

◆藤浪は投球フォームがコンパクトになり、フィニッシュも決まっていた。特に無死一塁で迎えた三森への2球目。クイックで155キロ(見逃しストライク)を計測した。短いイニングを全力で投げる方が合っていると確信した。変化球の精度を高める必要があるが、今の状態であれば僅差の展開で起用できる。 阪神が優勝するためにはビハインドで登板する投手がポイントになる。大山が復調した打線はかなり期待できるだけに、いかに中継ぎ陣が試合を壊さないようにするか、だ。リーグ優勝した2005年の桟原、橋本、江草のような働きが馬場、小林らだけではなく、藤浪にも求められていく。 矢野監督は中継ぎ陣に積極的休養を与えながら起用しているが、過酷な夏場にスタミナのある藤浪が戻ってきたことは大きい。本人も投げるたびに自信をつけるだろう。岩崎の離脱は痛いものの、十分補うことのできる戦力だとみている。 青柳も好投し、交流戦に入って秋山以外の先発陣に初めて白星がついたのも大きい。内角を意識させた梅野のリードも素晴らしかった。これでチームは乗っていける。連勝もできるはずだ。(本紙専属評論家)

◆5月に支配下選手となったソフトバンクの大関がプロ初登板を果たした。0―5の七回から2番手で2回を1失点、3三振を奪うなどし「自分の力を出し切ることができれば、いい結果が出せると感じた」と手応えを得た様子だった。 茨城・土浦湖北高―仙台大から育成ドラフト2位で昨年に入団したサウスポー。八回は大山に本塁打を浴びたが、話題のルーキー佐藤輝を147キロの直球で空振り三振に仕留めた。「持っている力を出すことができた。きょうの経験を生かして次回以降につなげたい」と力を込めた。

◆反撃の機運を粉砕するには十分な一撃だった。長い滞空時間をへて、大山が2戦連発となる今季7号ソロを八回にぶち込み、勝利への流れをがっちりつかんだ。頼れる4番が量産態勢に突入だ。 「1点取られた後だったので、何とか1点かえすというところで、結果的に本塁打で取れたのでよかった。ここ何試合か見ても、最後まで分からない試合が多い。1点でも多くというのをみんなで話し合って、そういう感じになっている」 主将が大きくうなずいた。1-0の一回1死三塁では2点目をたたき出すタイムリーを中前へ。2打席凡退して迎えた八回の第4打席。1死走者なしから飛距離121メートルのダメ押し弾だ。その直前に栗原のソロで鷹が息を吹き返しかけたが、強烈なカウンターパンチで勝負を決定づけた。 背中の張りで5月6日に抹消され、交流戦から復帰。3日のオリックス戦(甲子園)で出場12試合48打席ぶりの一発を含む猛打賞で完全復活ののろしをあげ、今季初の2戦連発へつなげた。矢野監督も「大山もホームランともう1本出ているんでね。しっかり芯で捉えて振り切った分、風に乗ってね」とうなずいた。 チームは5月14日の巨人戦(東京ドーム)から勝ち負けが交互に続く〝オセロ状態〟が15試合連続。NPB記録のDeNAの16試合連続にリーチをかけた。順番からいけば5日は「●」だが、そうはいかない。不振の岩崎が抹消されたが、不安なムードを一蹴した主砲は「とにかく打点を挙げることが仕事。チーム全体で岩崎さんのカバーをする。チーム一つになって1試合1試合やっていく」と前を向いた。泥臭く、勝利に燃える男が打線の真ん中にどっしり構え、虎を連勝へ導く。(新里公章)

◆雨にぬれながら、粘り強く右腕を振った。青柳が〝4度目の正直〟の甲子園のマウンドで4勝目。笑顔をみせた。 「やっと甲子園のマウンドに上がることができてよかった。(投球は)僕にとってはできすぎかなという感じです」 走者を許しながらも七回まで無失点。八回に先頭の栗原にソロを浴び、2本の安打で2死一、二塁とされたが、松田を空振り三振に仕留めて踏ん張った。8回122球を投げて、6安打1失点。岩崎が登録抹消となるなど、疲労の色が濃い救援陣を助けた。 今季は甲子園での登板予定が雨天中止で3度流れ、自身9試合目で本拠地初登板。「ずっとビジターばかりだったので、多くのファンの前で投げられたのは良かった」とファンの応援に感謝していた。(菊地峻太朗)

◆窮地の虎投に名古屋から救世主がやってきた。九回に「9番・ピッチャー 藤浪」がコールされ、この日一番の拍手が巻き起こる。甲子園に帰ってきた右腕は3つ目のアウトを奪うと、静かにガッツポーズした。 「チーム事情がチーム事情なので、そのあたりは理解してというか。呼ばれたからには...という感じですね」 6―1の九回。勝利を心待ちにするファンに、サプライズが用意されていた。この日、昇格したばかりの藤浪が大トリとして登場。「セーブシチュエーションではなかったですし、歓声を聞く余裕はちょっとありました」。いきなり先頭の代打・長谷川に初球を右前へはじき返されても、冷静だった。三森をすべて直球で追い込むと、外角高めの154キロで空振り三振。続く今宮も3球で遊ゴロに打ち取り、最後は栗原を156キロで中飛に仕留めた。 当初は5日のウエスタン・中日戦(ナゴヤ)に先発するはずだったが、急きょ予定変更。3日のオリックス戦(甲子園)で勝利の方程式の一角を担っていた岩崎が1回をもたず2失点。最近5試合で計3回を8失点(自責5)と安定感を欠き、首脳陣は抹消の決断を下した。不安発生のブルペンに、ジョーカーとして藤浪が昇格。名古屋から練習後に移動し、救援としては初めて最後まで投げきった。 矢野監督は「どういう(継投)パターンを組めるかなというところで晋太郎を1回上げてみようと。これで落ち着いてくれれば、またチームのプラスになってくれるかなと思う」と引き続き中継ぎとして起用していく方針を口にした。 昨季は中継ぎで13試合に登板し、7ホールド、防御率2・35と実績もある。本来なら先発で1軍に戻りたいところだったが、今は任された仕事を全うするだけだ。 「(中継ぎは)現状、与えられた仕事なので。しっかりそこで結果を出したいなと思います」 首位を走る好調の虎の中で危機に陥ったブルペンを救えるのは、この男しかいない。(織原祥平)

◆猛虎投手陣第2章のはじまり、はじまり~!! わが阪神のリリーフ陣、連投の疲れもあって梅雨入りしてしまった気配がヤバイよ、ヤバイよ。で、どーしますねん? おそらく全国の虎党の大人数の答えは本日の『藤浪晋太郎の中継ぎ起用』だったと思う。 5点のリードがあるとはいえ、九回のマウンドに上がって無失点に抑えた藤浪が、やたらりりしく見えたのだ!! 藤浪くん、ここから救世主の大仕事を頼むでェ!! 先発の青柳も8回6安打1失点の好投、アリガトウ!! 3度の雨天中止で『雨柳さん』になったけど、ついに『雨やむさん』になっての4勝目。リリーフ陣も休ませられたし、何より藤浪の中継ぎ試運転もできたのだから、まさに雨降って地固まる。感謝で~す!! 猛虎打線もソフトバンクの好投手・石川から二回までに4点を奪い、大山なんて八回に大関からホームランだから横綱やんけ~!! 調子が出てきたということで、5月14日からの「○●○●○●○●○●○●○●○」のオセロ野球に別れを告げて、白だけ並べたれー!!

◆藤浪が1軍に緊急昇格しました。 「えーっ? さっきまで、ここで練習していましたよ」 昼間、声を挙げたのはトラ番・菊地峻太朗です。中日との2軍戦が行われるナゴヤ球場に出張していました。試合は雨で早々に中止が決まり、若トラたちは室内練習場で午後1時から調整。藤浪もそこにいたのです。 「あした(5日)先発予定でした。キャッチボールをして、ブルペンには入らず、先発前日の動きをしていました。全体の練習が終わるまでここにいたんです」 藤浪はそのあと新幹線に飛び乗って甲子園球場に駆けつけています。 「僕は、むちゃくちゃうれしいです。藤浪投手は、佐藤輝と双璧の毎日でも1面を張れる選手。チョ~ありがたいです」 打者担当のトラ番・原田遼太郎です。もちろん、自分の仕事が減るからうれしいという意味ではありません。 「佐藤輝は打席に立つだけでファンをワクワクさせる選手です。藤浪投手もそうです。登板するだけでスタンドがわきます。中継ぎなら、毎試合見られる可能性があります。ファンも喜ぶし、チームにもまた勢いが出ると思います」 原田は5月29日、巨人との2軍交流戦(甲子園)で5回1安打無失点と好投したときの藤浪を取材しています。 「最速152キロで変化球主体でした。本人も長いイニングを投げることを考えて『真っすぐだけではダメだから』と話していました。でも、中継ぎなら、去年のように力でねじふせるピッチングが期待できます。また163キロ出ます。楽しみです。夢があります」 移動はドタバタになりました。そのことにも原田は声を弾ませました。 「名古屋で良かったです。これがタマホーム筑後(福岡・筑後市)とかだったら大変でした。そういうことも味方していると思います」 その藤浪が、点差の開いた九回に登板し、最速157キロをマークして、4年連続日本一のソフトバンクに快勝です。 編集局に、タイガースオリジナル「キットカット」がドサッと届きました。ネスレ日本協力のもと「キット勝つねん? タイガース応援キャンペーン」で誕生したサンケイスポーツバージョンの第2弾です。 指定したカードで、華々しく活躍して勝利に貢献した選手が躍動するサンスポ1面(関西版)がパッケージにデザインされています。第1弾の「キットG倒」は、4月6日の巨人戦で先制のお膳立てとなる中前打を放った佐藤輝でした。今回は「お菓子対決もキット勝つ」の5月26日のロッテ戦で適時二塁打を放ち、打って走って活躍した近本です。 応募方法が増え、①はがき、②ツイッターに、③「産経iD」産経新聞グループの各種サービスを展開する産経iDのwebサイト(https://id.sankei.jp)を加えたこともあって、第1弾を上回る多数のご応募をいただきました。写真で紹介している世界でひとつだけのキットカット(5個セット)が、はがき、ツイッター、産経iDで当せんされたそれぞれ10人、計30人の方に届きます。楽しみにお待ちください。 第3弾は「キット金メダル、キット優勝へ」。東京五輪が終了し、後半戦が再開される8月13-15日の広島戦(京セラ)です。キット第3弾のタイトル通りになります。藤浪も〝パッケージ候補〟にキットなっていきます。こちらも期待しましょう。

DAZN

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
中日
622 0.750
(↓0.107)
-
(-)
829
(+1)
28
(+2)
8
(+1)
3
(-)
0.237
(↓0.009)
2.830
(↑0.1)
2
(1↑)
巨人
532 0.625
(↑0.054)
1
(↑1)
842
(+6)
39
(-)
14
(+2)
5
(-)
0.264
(-)
3.780
(↑0.44)
2
(-)
DeNA
532 0.625
(↓0.089)
1
(-)
851
(+7)
55
(+11)
16
(+1)
2
(-)
0.289
(↑0.007)
5.060
(↓0.56)
4
(-)
ORIX
640 0.600
(↑0.044)
1
(↑1)
861
(+2)
50
(+1)
10
(-)
4
(-)
0.307
(↓0.012)
4.970
(↑0.45)
5
(-)
楽天
541 0.556
(↑0.056)
1.5
(↑1)
843
(+12)
38
(+5)
9
(+2)
4
(-)
0.264
(↑0.011)
3.620
(↓0.16)
5
(-)
ロッテ
541 0.556
(↑0.056)
1.5
(↑1)
851
(+11)
38
(+7)
12
(+4)
13
(-)
0.247
(↑0.022)
3.520
(↓0.4)
7
(-)
阪神
550 0.500
(↑0.056)
2
(↑1)
842
(+6)
43
(+1)
11
(+1)
13
(+1)
0.244
(↑0.008
3.740
(↑0.31)
7
(-)
ヤクルト
550 0.500
(↑0.056)
2
(↑1)
847
(+10)
42
(+1)
12
(+3)
9
(+1)
0.261
(↑0.019)
4.390
(↑0.17)
9
(1↑)
日本ハム
360 0.333
(↓0.042)
3.5
(-)
931
(-)
35
(+6)
3
(-)
7
(-)
0.241
(↓0.011)
3.620
(↓0.36)
10
(1↓)
広島
241 0.333
(↓0.067)
3
(-)
1129
(+5)
45
(+12)
4
(+1)
10
(+1)
0.296
(-)
6.050
(↓0.51)
11
(-)
ソフトバンク
262 0.250
(↓0.036)
4
(-)
834
(+1)
34
(+6)
13
(+1)
4
(-)
0.243
(↓0.004)
3.390
(↓0.35)
12
(-)
西武
143 0.200
(↓0.05)
3.5
(-)
1032
(+1)
45
(+10)
12
(+1)
3
(-)
0.274
(↓0.007)
5.590
(↓0.94)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
33172 0.660
(↑0.007)
-
(-)
91233
(+6)
182
(+1)
56
(+1)
47
(+1)
0.256
(↑0.002
3.290
(↑0.04)
2
(-)
巨人
28199 0.596
(↑0.009)
3.5
(-)
87232
(+6)
202
(-)
70
(+2)
37
(-)
0.257
(-)
3.440
(↑0.06)
3
(-)
ヤクルト
25217 0.543
(↑0.01)
6
(-)
90230
(+10)
215
(+1)
52
(+3)
34
(+1)
0.249
(↑0.003)
3.850
(↑0.02)
4
(-)
中日
22249 0.478
(↓0.011)
9
(↓1)
88154
(+1)
163
(+2)
26
(+1)
25
(-)
0.236
(↓0.001)
2.840
(↑0.01)
5
(-)
広島
18246 0.429
(↓0.01)
11
(↓1)
95160
(+5)
192
(+12)
30
(+1)
28
(+1)
0.261
(↑0.001)
3.720
(↓0.11)
6
(-)
DeNA
17328 0.347
(↓0.007)
15.5
(↓1)
86213
(+7)
280
(+11)
53
(+1)
11
(-)
0.246
(↑0.002)
4.720
(↓0.1)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
28219 0.571
(↑0.008)
-
(-)
85231
(+12)
209
(+5)
46
(+2)
25
(-)
0.241
(↑0.003)
3.430
(↓0.03)
2
(-)
ソフトバンク
26239 0.531
(↓0.011)
2
(↓1)
85244
(+1)
207
(+6)
53
(+1)
40
(-)
0.261
(↓0.001)
3.390
(↓0.05)
3
(-)
ロッテ
25238 0.521
(↑0.01)
2.5
(-)
87266
(+11)
231
(+7)
58
(+4)
47
(-)
0.248
(↑0.004)
3.880
(↓0.06)
4
(-)
ORIX
24267 0.480
(↑0.011)
4.5
(-)
86236
(+2)
236
(+1)
57
(-)
18
(-)
0.255
(↓0.001)
3.850
(↑0.05)
5
(-)
西武
202411 0.455
(↓0.01)
5.5
(↓1)
88205
(+1)
227
(+10)
42
(+1)
52
(-)
0.245
(↓0.001)
4.060
(↓0.14)
6
(-)
日本ハム
18305 0.375
(↓0.008)
9.5
(↓1)
90165
(-)
225
(+6)
28
(-)
31
(-)
0.224
(↓0.002)
3.900
(↓0.05)