中日(★4対5☆)巨人 =リーグ戦10回戦(2021.05.22)・バンテリンドーム=
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巨人
01300100051002
中日
00000202041010
勝利投手:サンチェス(4勝2敗0S)
(セーブ:鍵谷 陽平(2勝0敗1S))
敗戦投手:ロドリゲス(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(4号・2回表ソロ),岡本 和真(12号・3回表3ラン)

  DAZN
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◆巨人は2回表、丸のソロで先制する。続く3回には岡本和の3ラン、6回にはウィーラーの適時二塁打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・サンチェスが7回2失点の好投で今季4勝目。敗れた中日は、8回にビシエドの適時打などで1点差に迫るも、反撃は及ばなかった。

◆巨人吉川尚輝内野手(26)がプロ初の3番に抜てきされた。今季の3番は丸が15試合、梶谷が14試合、坂本が11試合、ウィーラーが3試合、亀井が1試合を務めてきた。前日21日の同戦で3番で先発した丸は試合前時点で打率2割4分5厘と本調子ではない。坂本も負傷離脱中とあって、吉川が2番ウィーラーと4番岡本和をつなぐ3番に選ばれた。 中日はジャリエル・ロドリゲス投手(24)が2度目の先発に臨む。

◆巨人は2回、丸の4号ソロで先制し、3回には岡本和の12号3ランで加点。巨人先発サンチェスは3回2安打無失点。 中日先発ロドリゲスは5回4失点で降板した。巨人は6回にも1点を追加。中日は6回にビシエドの適時打で2点を返した。 中日は1点差に詰め寄ったが巨人が逃げ切った。サンチェスは4勝、デラロサは6セーブ、ロドリゲスは1敗。

◆巨人鍵谷陽平投手(30)が1球で移籍後初セーブを決めた。 1点リードの9回2死三塁と重圧のかかる場面で登板。代打武田を初球の外角フォークで中飛に仕留めた。 今季は21試合に登板し、2勝0敗6ホールド、防御率2・51をマークしていた。日本ハム時代に5セーブを記録しているが、19年6月にトレードで加入してからは初セーブとなった。 ▼1球セーブ=鍵谷(巨人) 22日の中日10回戦(バンテリンドーム)で記録。17年近藤(ヤクルト)以来でプロ野球61人、67度目。巨人では74年新浦、75年小川、80年西本、85年鹿取、89年広田、14年西村に次いで7人目。

◆中日は一打同点の9回1死三塁の好機も、巨人の小刻み継投に封じられ、借金が今季最多タイ「7」に膨らんだ。 5点ビハインドからビシエドが3打点。8回2死一、二塁で代打三ツ俣の右前適時打で1点差に迫り、粘りを見せた。与田剛監督(55)は「結果を出す選手も控えから出ている。プラスの要素と思っている」と、惜敗を前向きにとらえた。5月の本拠地は10試合2勝6敗2分けと勝率が悪い。 ▽中日ロドリゲス(岡本和に3ラン被弾など5回4失点)「調子は良かったが、打たれてはいけないところで本塁打を打たれてしまった。ボール先行も多かった」

◆逃げ切り勝ちにも、巨人原辰徳監督(62)は反省の弁を口にした。 3点リードの8回、セットアッパーの中川ではなく2番手で戸根を投入。2/3回を2失点で降板となり、中日の反撃にあった。前日の7投手に続き6投手を投入した原監督は、試合後の会見で2日連続で綱渡りジェスチャーを披露し「めちゃくちゃ大きいよね」とリリーフ陣に感謝。戸根起用は救援陣の登板過多を防ぐためと説明し、「投手コーチには今、謝りました。言う通りにしておけば良かったというのは反省。僕が逆らった」と振り返った。

◆眠りから覚めた巨人の4番が無双状態に入った。岡本和真内野手(24)が1点リードの3回1死一、二塁から、中日ロドリゲスの直球を右中間席に運んだ。今季1号こそ自身最遅の56打席目と苦しんだが、リーグトップタイの12号3ランで5月は計7本塁打。打点とともに打撃2冠に立った。無駄をそぎ落としてインパクトでパワーを全集中させる理想のスイングをものにしつつある昨季の2冠王が、アーチ量産で坂本主将不在の穴を埋めていく。岡本和の乾いた打球音が響いた。1点リードの3回1死一、二塁、中日ロドリゲスの初球。内角低めの149キロ直球を、無駄のないスイングでたたきつぶした。右足に乗った体重をバットを通じてボールと衝突させ、右中間席へぶち込んだ。数歩"確信歩き"して走りだすと、右手1本でバットを放り投げた。「チャンスだったので何とかしようと」。ベンチに戻ると笑顔でナインと喜び合った。 理想のスイングに近づきつつある。無駄な力み、無駄な動きを徹底的にそぎ落とし、インパクトの瞬間に全神経を集中。「つぶす感じで打ちに行っている」というイメージが特有の打球音を生み出す。シーズン序盤は開幕から14試合で1発から遠ざかったが、試合を重ねて行く中で無駄が省かれていった。「打席数が増えていくと変な力みとかもなくなっていく。徐々に打席の中で自分のスイングができて来ているかなと思う」。今季は12本塁打中9本が中堅から右方向。「意識はしていない」と言うが、無駄のないスイングの追求が右へ左へ、本塁打を重ねられる状態の良さにつながっている。 主将の不在のピンチも、マイナスに捉えすぎずに発奮材料に変える。坂本が負傷した9日ヤクルト戦から10試合で7本塁打と大車輪の活躍。「(坂本)勇人さんも、打ってなかったり負けたりしていると『早く戻らないと』という焦りにもつながる。そうならないようにはしたい」と責任感を口にした。2年連続2冠王へ、ギアを上げてきた。【小早川宗一郎】 ▽巨人原監督(岡本和の右中間への1発に)「すごいホームランですね。低いボールをパワーのある人が打てるのは大きな(武器になる)、ね。低めのボールを狙っておくのはすごく大事なことだと思います」

◆巨人丸佳浩外野手(32)がバンテリンドーム初の逆方向への1発で、復活ののろしを上げた。 2回、外寄りの直球を強振し左翼席に4号先制ソロ。「いいスイング軌道だった」と納得の表情を浮かべた。この日は慣れ親しんだ3番から6番へと打順が変更。「この程度の成績じゃ当然。使ってもらっているのを意気に感じて、何とか貢献したいと思っている。僕の中で方向性は見えてきているつもりなので、あとは試合で出せるかどうか」と復調の兆しを口にした。

◆巨人は終盤に追い上げを食らったものの、6投手の継投で1点差で逃げ切った。試合後の巨人原辰徳監督(62)の、今日のひと言。 ? 「ピッチングコーチの言う通りにしておけば良かったというのは、反省ではありますね。僕が逆らった」 ? 先発のエンジェル・サンチェス投手(31)が7回2失点で降板。5-2の8回、2番手にセットアッパーの中川皓太投手(27)ではなく戸根千明投手(28)をマウンドに送った。戸根は2死から四球を与えると、4番ビシエドに適時二塁打を浴びた。すぐに中川を投入したが、高橋周の四球後に代打三ツ俣に右前適時打を許し、1点差に迫られた。 9回には復帰2戦目のルビー・デラロサ(32)を投入したが1死三塁のピンチを招くと、左の大島に高梨雄平投手(28)にスイッチ。空振り三振に仕留めると、鍵谷陽平投手(30)へと継投。代打武田を1球で中飛に打ち取り、19年6月の移籍後初セーブを挙げた。 打線は3番から6番に変更となった丸佳浩外野手(32)の4号先制ソロと岡本和真内野手(24)の12号3ラン、ゼラス・ウィーラー内野手(34)の適時二塁打で5点を奪った。 7投手の継投による積極采配で価値あるドローに持ち込んだ21日の中日戦に続き、6投手で逃げ切った原監督は試合後、両手を真横に広げて足を前後に置いて綱渡りをするジェスチャーでギリギリの勝負を振り返った。主な一問一答は、以下の通り。 -鍵谷も抑え、高梨が三振を取ったのが大きかった いや...(苦笑いしながら)めちゃくちゃ大きいよね。 -序盤に丸と岡本和に一発 そうですね。丸も良かったし、(岡本)和真も大きかったですね。それをしっかり守ったというところでしょうね。 -丸は3番から6番という打順。奮起する材料に そうですね。まあまあ、今日、形はすごく良かったように見えましたね。 -吉川を3番では初起用 今一番調子がいいでしょうね。最善策と思って、そういうふうにしました。 -ウィーラーが6回2死一塁で貴重な適時打 いやあ、それは本当に。ツーアウトからだっけね。ま、こっちもツーアウトから点を取られたけどね(苦笑い) -先発のサンチェス 要所要所、頑張って(抑えた)。調子そのものは上がり調子ではあると思っています。7回を投げ切ってくれたからね。6回何分の何じゃなくてね。 -岡本和はセンターから右への本塁打 すごいホームランですね。非常にいいホームランだったと思いますね。 -継投の部分。8回は戸根だった 何とか、リリーフ陣の過多にならないようにね、とても調子が良かったんでね。何とかそこに入れたかったというところですね。ピッチングコーチには、嫌な思いをさせたかもしれないけど、今謝りました。何とか戸根をね、と思って。調子も良かったしね、と思ったんですけど、ピッチングコーチの言う通りにしておけば良かったというのは反省ではありますね。僕が逆らった。

◆1点差の9回裏1死三塁まで詰め寄ったが、巨人の小刻み継投に大島、武田が打ち取られ惜敗した。5点ビハインドからビシエドが3打点。8回2死一、二塁で代打三ツ俣が4点目を奪う活躍もあったが、5月本拠地では2勝6敗2分け。借金も今季最多タイ「7」に膨らんだ。試合後の与田剛監督の一問一答は以下の通り。 -代走高松の盗塁成功などで9回1死三塁が作れた 与田監督 3回まで4点取られて、ちょっと苦しい形になったが、何とか粘れるようになってきた。 -9回は大島に決めて欲しかったか 与田監督 そうね。何とかバットに当たればチャンスはあった(結果は空振り三振)。 -先発ロドリゲスは先制され苦しい展開に 与田監督 これはしょうがない。なんとか防ぐようにしようと思って投げている。(ボールカウント先行も)いろいろ要因はある。コントロールは元々そんなにいいタイプではない。ゾーンから外れすぎている感じはある。 -3回1死一、二塁で岡本和に本塁打を許した 与田監督 向こうがホームラン2本出て、うちが出ていない。そういうところで得点の差は出る。 -ビハインドの中でビシエドが2安打3打点 与田監督 ちょっとずつ状態が上がってくることを願うしかない。一気にみんながどんどん打てるようになるというのは難しいが、何とか粘れる状況を作れるようになった。 -9回2死三塁で巨人は右の鍵谷にスイッチしたが右打者の代打武田にさらに代打起用の策は 与田監督 いろんな意図がある。選手を使うには信頼して出している。武田に限らず。 -武田に任す判断か 与田監督 変えてないからそういうことだよね。 -控え選手がいい働き 与田監督 昨日は三ツ俣も送りバントを一発で決めたり、試合展開を見ながら、コーチと連係しながら、いい準備をしている。結果が出ないといろいろ言われるが、結果を出している選手も控えから出ている。プラスの要素と思っている。 -9回無死一塁で代走高松が盗塁を決めた 与田監督 初球に走るのは勇気がいるが、そこで成功した。いつも言うが、負けるときはあと1本ですね。 -粘って巨人を苦しめた 与田監督 勝たないと。起用する私の判断。選手は結果を出そうと頑張っている。勝ちに結びつくように粘り強く戦っていくしかない。

◆「6番・中堅」で出場した巨人・丸佳浩外野手(32)が先制の4号ソロを放った。  「イニングの先頭だったので、塁に出ることを考えていましたが、最高の結果になって良かった」  0-0の二回。フルカウントから中日先発・ロドリゲスの154キロの直球をはじき返し、左翼席までかっ飛ばした。  9日のヤクルト戦(東京ドーム)以来、9試合ぶりの一発。ゆっくりとダイヤモンドを一周し生還すると、お決まりの"丸ポーズ"で迎えられた。  試合前までで打率・245、3本塁打、7打点と調子が上がらない中で飛び出した一発を復調のきっかけとする。

◆巨人は二回に丸の4号ソロで先制し、三回も岡本和が12号3点本塁打を放った。サンチェスはカットボールが効果的で7回2失点と好投して4勝目。九回に救援した鍵谷が今季初セーブ。中日は5点差を追い上げる反撃も届かなかった。

◆巨人は薄氷を踏む継投で、1点リードの九回を逃げ切った。抑えのデラロサの制球が定まらず、1死三塁のピンチで高梨にスイッチ。高梨が大島から空振り三振を奪って2死とすると、代わった鍵谷が代打武田を1球で中飛に仕留めた。  30歳の鍵谷は日本ハム時代の2017年以来、4年ぶりのセーブとなった。19年途中に巨人に移籍してからは、献身的に救援陣を支える。「そういう場面で投げさせていただいているので。しっかりと抑えられて良かった」と満足そうに話した。

◆今季2度目の先発だった中日のロドリゲスは5回で3四球4失点と振るわなかった。最速154キロを記録したが、制球が安定しなかった。丸と岡本和に本塁打を浴び「調子は良かったが、打たれてはいけないところでホームランを打たれてしまった」と悔やんだ。  前カードだった横浜でのDeNA戦は先発予定の試合が雨で中止になった。母国のキューバでも雨男と呼ばれているそうで、天候に振り回された。24日に東京五輪米大陸予選のため一度日本を離れ、出場権を懸けて国のために戦う。

◆巨人・岡本和真内野手(24)が量産態勢に入った。1-0の三回1死一、二塁から、ロドリゲスの直球を捉えた打球は、右中間席へ一直線。リーグトップの村上(ヤクルト)に並ぶ12号3ランとなった。  「チャンスだったので何とかしようと。ランナーを返そうと思っていった結果が本塁打になって良かった」  今季は56打席目まで一発が出なかったが、最近10試合で7本塁打。41打点と合わせて2冠に躍り出た。10戦7発は自身3年ぶり2度目。好調の要因を「(軸がぶれずに)無駄に体を振っていないことじゃないですかね。自分のスイングができている」と分析する。直近の7本塁打中6本が中堅より右方向と、理想とする逆方向への一発が状態の良さを示している。  7月23日に開会式が行われる東京五輪まで残り2カ月。日本代表の4番候補としても期待がかかる岡本和は「(代表に)選ばれたいという思いもある。シーズンの結果も左右してくるので、目の前の試合を頑張って選んでいただけたら光栄」と話してきた。夢舞台が近づく中、頼もしさが増している。  主将の坂本が右手親指の骨折で離脱する中、岡本和は「勇人さんも負けていると早く戻らないと、と焦ってしまう。僕らがカバーして、そう思わせないように」と自覚をにじませた。試合のなかった首位・阪神と4ゲーム差。主砲が波に乗ってきた。(樋口航)

◆巨人・岡本和真内野手(24)が量産態勢に入った。1-0の三回1死一、二塁から、ロドリゲスの直球を捉えた打球は、右中間席へ一直線。リーグトップの村上(ヤクルト)に並ぶ12号3ランとなった。  元巨人監督の堀内恒夫氏(73)は同日、自身のブログで「岡本和真について一言いこう。戻ってきたね。今日は右中間へのホームランどの方向にも打てる。ホームランだけじゃなくヒットも打てるしね」と評価した。  その一方で「それでもいい時の岡本からすると80%くらいかな」と分析した上で、「さて、残りの20% 三振するのはいいんだ。4番には長打を求めているのだから。色々なボールに手を出さなくなれば完璧だね」と指摘。「岡本は、ああ見えて器用だから打てると思って思わず手が出る。それをグッと堪えて確実に打てるボールだけに絞って手を出せれば100%に近くなる」と今後に期待していた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
28122 0.700
(-)
-
(-)
101191
(-)
139
(-)
45
(-)
34
(-)
0.259
(-)
3.180
(-)
2
(-)
巨人
23157 0.605
(↑0.01)
4
(↑0.5)
98189
(+5)
159
(+4)
56
(+2)
32
(+2)
0.258
(↑0.001
3.340
(↓0.02)
3
(-)
ヤクルト
19167 0.543
(↑0.014)
6.5
(↑0.5)
101173
(+1)
168
(-)
38
(+1)
25
(-)
0.245
(↓0.002)
3.720
(↑0.09)
4
(-)
広島
16205 0.444
(-)
10
(-)
102131
(-)
147
(-)
26
(-)
18
(-)
0.255
(-)
3.330
(-)
5
(-)
中日
15227 0.405
(↓0.012)
11.5
(↓0.5)
99121
(+4)
134
(+5)
17
(-)
22
(+1)
0.235
(↑0.002
2.880
(↓0.05)
6
(-)
DeNA
12286 0.300
(↓0.008)
16
(↓0.5)
97157
(-)
215
(+1)
37
(-)
9
(-)
0.236
(↓0.002)
4.510
(↑0.07)