◆ソフトバンクは2-2で迎えた5回表、中村晃の適時三塁打などで3点を挙げ、勝ち越しに成功する。その後同点を許すも、9回に1死三塁の好機から代打・長谷川が犠飛を放ち、再びリードを奪った。投げては、5番手・岩嵜が今季2勝目。敗れた西武は、9回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆西武は1回1死二塁、遊撃今宮の失策で二走源田が生還し先制。ソフトバンクは2回2死一、三塁で三塁中村の失策で同点にした。 ソフトバンクは2－2の同点で迎えた5回、適時失策で勝ち越し。さらに一、二塁で、中村晃が2点適時三塁打を打ち突き放した。 西武は7回に愛斗の2点適時打で同点としたが、ソフトバンクは9回、長谷川勇也の犠飛で勝ち越し。引き分け挟んで4連勝となった。ソフトバンク岩崎2勝目、モイネロ5セーブ目。西武ギャレット1敗目。

◆ソフトバンク松本裕樹投手が5回5安打2失点（自責1）と粘りの投球を見せた。 毎回走者を出しながら、自責点は4回中村のソロのみ。「変化球が高めに浮いてしまったり、追い込んでから甘くなってしまったり、反省するところはありますが、勝っている状況で中継ぎにつなぐことが出来て良かった」。3点リードの状況で降板したが、その後同点に追いつかれて先発初白星はお預けとなった。

◆ソフトバンクがシーソーゲームを制し、引き分けを挟んで4連勝。中村晃外野手（31）が、1安打2打点四死球1犠打と全打席で仕事をした。中村晃のヒーローインタビューは以下の通り。 －5回の適時三塁打は、柳田が申告敬遠されたあとだった 中村晃　積極的にいこうと思いました。 －右中間を抜けて今季初の三塁打 中村晃　めったにないスリーベースなので、うれしかったです。 －流れを引き寄せ、9回は1点をチームでもぎ取った 中村晃　みんなでつないで取った1点だと思う。すごくいい点の取り方だったし、勝ったことが何よりです。 －チームは引き分けを挟んで4連勝 中村晃　雰囲気はいつもいいと思いますし、1試合1試合頑張っていきたいなと思います。 －明日は同一カード3連勝がかかる 中村晃　明日も勝って（同一カード）3連勝して（福岡に）帰りたいと思います。応援よろしくお願いします。

◆ソフトバンク・セットアッパーの岩崎翔投手が1回無失点で今季2勝目を挙げた。 同点の8回に登板。1死から四球を与えたが、中村を二飛、木村を151キロ直球で空振り三振に仕留めた。「3点差を追いつかれる少し嫌な展開でしたが、自分ができる事をしようと思ってマウンドに上がりました」。直後に味方が勝ち越し、3月28日以来約2カ月ぶりの白星。「チームの勝ちにつながる投球ができて良かった。次の試合も頑張ります」。クールな「8回の男」が、勝利を呼んだ。

◆西武プロ20年目の中村剛也内野手が、124打席ぶりに本塁打を放った。 1点を追う4回先頭の打席。カウント2－2から113キロのカーブをバックスクリーン左に運んだ。4月6日楽天戦以来の3号ソロで一時同点。出場32試合ぶりは、自身最長ブランクでの1発となった。2回の守備では適時失策をしており「タイムリーエラーしたので、打てて良かったです」と胸をなで下ろした。

◆西武は拙守が重なりシーソーゲームを落とした。 2回、5回それぞれ適時失策を記録。先発今井は5回2死から投ゴロの打球にグラブが届かず、内野安打から傷口を広げ3点を失った。同点の9回1死三塁では、浅めの左飛でタッチアップを許し、勝ち越し点を奪われた。両軍合わせ5失策、4時間10分の長丁場での敗戦に辻監督は「お互いエラーが失点に結びついたからこういう試合になった。勝ちたかったけど」と肩を落とした。 ▽西武今井（7回5安打5失点で勝敗つかず）　1イニングでの失点が勝敗を分けてくるので、最小失点で抑えなくてはなりません。ただ、今後も今日みたいに長いイニングを投げられればと思います。

◆ソフトバンクは接戦を制し、引き分けを挟んで4連勝。西武に対し、今季初めてカード勝ち越しを決めた。工藤公康監督（58）の一問一答は以下の通り。 －長い試合を勝ちきった 工藤監督　そうですね。ふふふふ。みなさんの思っているとおりでございますよ。 －牧原大は浅いフライで生還 工藤監督　そうだね。ボールがそれた部分もあったのでね。まあ、よく打ったし、よく走ったし。勝ちきるというのが大事なんでね、こういうゲームで最後にああやってね。勝てて良かったと思いますよ。 －相手守備のデータもあったか 工藤監督　データではなくて、あそこは勝負じゃないですかね。浅かったですね。マッキーの足と走塁を信じて、（三塁の）村松コーチも行かせたと思います。ゴーなんでね、あそこは。いい判断だと思いますよ。 －代打長谷川がなんとか犠飛 工藤監督　ああいうのも大事だと思いますけどね。待っている球を選んで選んでではなくて、来た球を振りに行くというね。それが好結果につながったと思うのでね。昨日も打点があったし、これから上がっていってほしいなと思います。 －西武に初の勝ち越し 工藤監督　なんとかね。敵地で勝てたというのは大きい。トータルではまだ1つ負けているのでね。なんとか明日勝って5分に戻せるように頑張りたいですね。 －途中は守備の乱れもあった 工藤監督　エラーはあるんでね。1個しか出ないときもあれば、2つ出るときもある。大事なのは出たとしても、後で引きずらないように。明日も試合があって、これからも試合がある。出る人はエラーの可能性は誰にでもある。そこで頭を下げていちゃダメだとぼくは思うので。常に上を向いて前を向いて、反省して次に備えていくと。プロ野球選手にとっては何があっても試合に出る人はそれとの戦いになっていくので。怖いと思わないでね、思い切ったプレーでエラーする分にはいいんだと、そういう思いで明日からもやってもらいたいと思います。 －バレンティンも1本出れば上がってくる 工藤監督　前向きに前向きに、何があったとしてもね。反省は大事だと思いますよ。反省してそれを生かす。それを踏まえてまた明日、しっかり戦ってくれれば必ずいい結果は付いてくると思います。 －モイネロは難しい場面で抑えている 工藤監督　ああいうケースでは、なかなか見えないところの大変さもある中で投げてくれているのでね。結果、ああやって最後に抑えてくれたら全然オッケーです。よく投げたと思いますよ。

◆ソフトバンクがミスをはね返し、接戦を制した。今季最多で、19年9月24日楽天戦以来の1試合3失策。守備の乱れもあったが、同点の9回に代打長谷川の犠飛で決勝点を奪い、引き分けを挟んで4連勝とした。今季初めて西武にカード勝ち越しを決めた。工藤公康監督（58）は「勝ちきるというのが大事なんでね、こういうゲームで最後にああやってね。勝てて良かったと思いますよ」と振り返った。 珍しいプレーから試合が始まった。初回の守備、1死二塁の場面だ。森のゴロを投手松本が捕球し、三塁へ送球。二、三塁間で走者を挟んだが、挟殺プレーが乱れた。走者は三塁へ進み、打者走者の森が二塁でタッチアウト。プレーが終わったと思ったそのときだった。三塁にいた走者源田が本塁へスタート。なんと、バッテリーの松本と甲斐はどちらも三塁におり、本塁カバーが不在でがら空きになっていた。まさかのプレーで先制点を許した。 2点をリードしていた7回には、2死一、二塁で二塁を守る周東がゴロをファンブルしこの日2個目の失策。満塁のピンチを招き、続く愛斗の適時打で同点に追いつかれていた。勝ち試合をミスで手放しかねない嫌な展開だったが、持ち前の終盤の粘りでなんとか勝ちきった。指揮官は「エラーはあるんでね。大事なのは出たとしても、後で引きずらないように。明日も試合があって、これからも試合がある」と、気持ちの切り替えを強調した。【山本大地】

◆ソフトバンク中村晃外野手が一時リードを3点に広げる適時三塁打を放った。 3－2の5回2死一、二塁。今井の外角低め直球をすくい、打球は右中間を抜けた。「めったにないスリーベースなので、うれしかったです」と今季初の三塁打に笑顔。この日は四死球で出塁し、1犠打も決め、全打席で仕事をした。ヒーローインタビューでは「勝ったことが何よりです。1試合1試合頑張っていきたいです」と気を引き締めた。

◆西武は粘り強く食らいつき、シーソーゲームの展開に持ち込んだが、最後に勝ち越しを許し2連敗を喫した。互いに適時失策を献上する序盤から中盤。同点で迎えた終盤戦は、チャンスはつくりながらも9回に浅めの左飛を本塁で刺すことができず、決勝犠飛を許した。両チーム合わせて5失策で、試合時間4時間10分はチーム今季最長の長丁場。大小合わせたミスが勝敗を分ける結果となり、辻発彦監督（62）は、冷静に試合を振り返った。－振り返って 辻監督　やっぱりお互いエラーが失点に結びついているからね。やっぱりそういうところが、うーん、こういう試合になったんだろうけど。せっかく追いついたけどね。勝ちたかったんだけども。 －今井はよく投げた 辻監督　まあまずまずだと思うよ。ちょっとやっぱり、失投あったりしてね。もったいないところがタイムリーとかあったけども。それなりにしっかり試合は作ったのでね。あの（5回の）3点のところね。まあピッチャーゴロ取れなくて（記録は二塁内野安打）、走られて、エラーとか出てとかでね。3点はちょっともったいない、かわいそうなところはあったんで。まあよく投げたんじゃないでしょうか。 －9回の犠飛は浅め。刺してほしいところ 辻監督　うーん、そうだね。向こうはアウト覚悟でギャンブルで来ているわけだからね。だから、（本塁への送球が）あそこにそれたらアウトにならないからね。 －打線は追いついた 辻監督　やっぱり愛斗もようああいうところで打ってくれて、追いついたところで、こっちに流れがきたかと思ったけど。やっぱり勝ちきれなかったのは悔しいですね。 －追い越すところまで行けたら 辻監督　そりゃ、それはそうだよ。試合はそうだけど。そうは問屋が卸さないやろ。そう簡単には向こうも必死だから。良いピッチャーはね、やっぱり1つでもフォアボール選んだり、チャンスを、しつこく攻めていって、もう1本というところまで持っていたのは良い粘りだと思うよ。あとは出るかでないかだけどね。 －ギャレットは失点が続いている 辻監督　いやあの最初のストライク、スライダーをどういう気持ちで投げたのか。そこを簡単に打たれたからね。そこが問題の1球だけよ。あとは良い球投げるんだから。そんなもんはね、そこを任せているわけだから。やっぱり8回が山だと思ってこっちはそこに平良を使っているわけだからね。あとはギャレットが。まあ勝ちパターンで使っているわけだから。あの1球がちょっと、もうちょっと慎重にいけばよかったかなという後悔はあると思うよ。 －若林はチャンスで打てていない 辻監督　まあでも（6回に）タイムリーも打ったじゃない。やっぱり今日は最後も岡田が出て、そういう形で若林にチャンスがくるなという予感がしていて、ことごとく若林にチャンスきてたからね。3本打ったけどもタイムリーもでて、そこで本人は3本打ったことよりも最後見逃し三振したこと、その前のチャンス（7回2死満塁）を打てなかったこと、やっぱりしっかりと自分の中ではね、悔しい思いをしていると思うから。それを糧にして、これからそういうところでもっとしつこくできるバッターにならなきゃいけないなと思います。

◆西武・中村剛也内野手（３７）が１－２の四回に中堅左へ３号ソロを放った。松本の１１３キロをすくいあげると、打球は大きな放物線を描いてバックスクリーン左に飛び込んだ。 　４月６日の楽天戦（メットライフ）以来、自身３２試合ぶりの本塁打に「打ったのはカーブです。タイムリーエラーしたので、打てて良かったです」と笑顔をみせた。中村は１－０の二回２死一、三塁の守備で、松田のゴロを弾き、同点とされる失策を記録していただけに、ミスを取り返す大きな一発となった。

◆ソフトバンクが１分けを挟み４連勝。５－５の九回に代打長谷川の犠飛で勝ち越した。岩崎が２勝目、モイネロが５セーブ目を挙げた。西武は３－５の七回に愛斗の２点適時打で追い付いたが、抑えのギャレットが打たれた。

◆ソフトバンクの中村晃が五回、痛烈な２点三塁打で３試合ぶりの打点を挙げた。２死から敵失の間に１点を挙げ、なお一、二塁の好機で打席へ。初球、「見逃せばボールだったかも」という低めの速球を捉え、ライナーで右中間を真っ二つに破った。「チャンスだったので、初球から思い切って打ちに行こうと打席に入った」と胸を張った。 　西武の先発今井に対して、昨季は６打数５安打２四球と得意にしていた。今季初対戦で、再び相性の良さを発揮した。 　１２日以来の５番に座って、しっかり走者をかえした。前日１８日は２番に入って無安打ながら２四球を選び、好機をつくって１得点を記録。打順に応じて自らの役割を果たし、攻撃にリズムをもたらしている。「しっかりタイミングが取れている」と、好調の要因を語った。 松本（５回２失点で勝敗はつかず） 「あまりいい流れを持ってこられなかったが、野手が点を取ってくれたおかげで五回まで投げきれた」 甲斐（四回に左翼線へ適時二塁打） 「いいポイントで捉えられた」

◆西武は詰めを欠いた。同点の九回に登板したギャレットは、先頭の松田に初球の甘い変化球を二塁打され、１死三塁から代打長谷川の犠飛で勝ち越しを許した。辻監督は「（松田への）１球目のストライクをどういう気持ちで投げたのか。そこを簡単に打たれたからね。問題の１球」と嘆いた。 　１４日のロッテ戦では九回に登板して２点リードを追い付かれており、苦しい登板が目立っている。 今井（７回５失点） 「もっと冷静になって投げないといけなかった」 愛斗（七回に２点適時打） 「甘い球をしっかり打てたと思う」 若林（六回に適時打） 「チャンスだったのでランナーをかえそうという意識だった」

◆ソフトバンクの岩崎が５番手で八回に登板して点を与えず、直後の味方の勝ち越しを呼び込んだ。２勝目を挙げ「チームの勝ちにつながる投球ができて良かった」と充実感に浸った。 　先頭の源田は得意のフォークボールで、２死一塁からは木村を速球でともに空振り三振に仕留め、相手の反撃ムードを断ち切った。「３点差を追いつかれる嫌な展開だったが、自分にできることをしようとマウンドに上がった」と話した。