巨人(★2対10☆)広島 =リーグ戦11回戦(2021.05.19)・東京ドーム=
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広島
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巨人
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勝利投手:九里 亜蓮(5勝3敗0S)
敗戦投手:髙橋 優貴(5勝1敗0S)

本塁打
【広島】クロン(4号・6回表満塁)
【巨人】岡本 和真(11号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島は1点ビハインドの5回表、1死一二塁の好機から羽月が適時打を放ち同点とする。続く6回にはクロンのグランドスラムが飛び出すなど、打者一巡の猛攻で9点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、先発・九里が9回2失点の完投で今季5勝目。敗れた巨人は、投手陣が崩壊した。

◆巨人は開幕6連勝を目指して高橋優貴投手(24)が先発する。受ける捕手は2試合連続スタメン出場の炭谷銀仁朗捕手(33)。前日18日の同戦で適時打を放つなど、打席に立った試合では4試合連続で打点をマークし、巧みなリードだけではなくバットでもチームに貢献している。この日も高橋を援護できるか。広島は「3番左翼」に長野久義外野手(36)が入るなど、18日から野手4人を入れ替えた。

◆広島坂倉将吾捕手(22)と塹江敦哉投手(24)が19日、新型コロナウイルス感染を懸念した球団独自の措置で巨人11回戦(東京ドーム)のベンチ入りを外れた。 行動履歴などヒアリングを重ねた上の判断で、鈴木球団本部長は「新たな情報が出てきた。心配するところがあったので大事を取った」と説明。体調不良はなく、2人は自宅待機となった。17日に新型コロナの陽性と判定された菊池涼ら3選手に関連したものではないという。1、2軍の監督とコーチ、選手、球団スタッフ全員は20日にPCR検査を受ける予定。

◆最後は右手を放し、左手1本の鮮やかなフォロースルーで振り抜いた。巨人岡本和真内野手(24)が3戦連続の11号先制ソロを放った。 両チーム無得点の4回2死、カウント2-2から広島九里の外角121キロを右中間席中段まで運んだ。「打ったのはスライダーです。しっかり振れましたね。打てて良かった」とコメントした。直近8戦で6発目と量産体制に入った。

◆巨人高橋優貴投手(24)の"満塁神話"が崩壊した。 同点の6回に四球、安打、四球で満塁のピンチで中村奨を迎えた。プロ入りから満塁機は20打席で被安打0を続けてきた。原監督が腰を浮かせず3年目左腕に託した。だが、21打席目で左前に2点適時打を許し、勝ち越しを許した。 登板前は「前回、しっかりと締めることができなかったので先発投手の役割をしたいです。その中で先頭をしっかり抑えていいリズムで投げたい。1球、1イニングでも多く投げない」と話していたが無念の痛打に沈んだ。

◆広島4年目の中村奨成捕手(21)がプロ初打点を記録した。「8番捕手」で1軍初の先発マスク。1-1の6回無死満塁のビッグチャンスで、カウント2-2から高橋の5球目、真ん中変化球をたたき、ワンバウンドで三塁手岡本和の頭上を抜いて左前へ運んだ。2人の走者をかえした。 坂倉の先発マスクが想定されたが、新型コロナウイルス感染を懸念した球団独自の措置でベンチ外となり、急きょ先発に抜てきされた。5回は先頭で左前打を放っており、プロ初のマルチ安打も記録している。 中村奨の一打を皮切りに、打線が爆発した。1死二、三塁からは田中広が右翼フェンス直撃の二塁打で2点を追加。羽月の遊撃への内野安打、長野の四球で再び満塁とすると、鈴木誠が右前に痛烈にはじき返し、1点を追加。最後はクロンが左翼席上段への4号グランドスラムを放ち、打者一巡の猛攻で6回に9得点をたたき出した。 ? ▽中村奨「何とか1点でも取れるように、内野ゴロでも良いという気持ちでいきました。九里さんが粘り強く投げているので援護点になってよかったです」 ? ▽田中広「良い追加点になってよかったです」 ? ▽鈴木誠「良い流れでランナーを返すことができてよかったです」 ? ▽クロン「しっかりと良いボールの捉え方ができました。得点圏にランナーがいるときにやっと返すことができてよかった」

◆巨人が、6年ぶりのビッグイニングを献上した。同点の6回に先発高橋が無死満塁から中村奨に勝ち越し適時打を許すと、5回1/3を5失点で降板。 2番手大江も0/3回を2安打2失点、3番手田中豊は長野に四球を与えた直後に体に異変を訴え緊急降板。急きょ、マウンドに向かった4番手井納は鈴木誠に適時打、クロンに痛恨の満塁弾を浴びた。打者12人、一挙9失点で大量リードを奪われた。巨人の1イニング9失点は15年5月5日広島戦(マツダスタジアム)の10失点以来(初回。先発杉内は2/3回を6失点で降板)となる。

◆先発投手は巨人高橋、広島九里。3回まで、ともに1安打無失点で譲らず。広島は2回2死一、二塁の好機で中村奨が三ゴロ。 広島が6回に中村奨の適時打を始めにクロンの4号満塁弾などで一挙9得点。巨人高橋は5回1/3、5失点で降板した。 巨人は6回、丸の適時打で1点を返すも反撃はそこまで。広島九里は完投で5勝目。巨人高橋は今季初黒星を喫した。

◆広島クロン内野手(28)が4号満塁弾で試合を決定づけた。 6回にリードを5点に広げ、この回巡ってきた2度目の打席は1死満塁。巨人4番手井納の初球フォークを完璧に捉え、左翼席上段に運んだ。これまで3本塁打はいずれもソロだっただけに「得点圏にランナーがいるときにやっとかえすことができて良かった。これをきっかけにして得点圏での打率、打点を増やしていきたい」と笑った。

◆巨人ルビー・デラロサ投手(32)が21日の中日戦(バンテリンドーム)から1軍に昇格することが決まった。 10失点で敗戦した試合後に原辰徳監督(62)と宮本和知投手チーフコーチ(57)が明言した。また、左足の異状で降板した田中豊とクロンに満塁弾を浴びた井納は登録抹消となり、桜井の昇格も決まった。 デラロサは試合前練習で亀井、広岡を相手にシート打撃に登板。最速152キロをマークし、6打席で安打性の打球は1本に抑えた。宮本投手チーフコーチは「スピードも出ていたし良かった。さすがですよ。デラロサの力が必要だというところで大切に使っていきたい」と説明した。デラロサは米国の市民権取得手続きのため渡米し3日に再来日。2週間の自主隔離をへて18日から1軍の試合前練習に合流していた。来日3年目の今季は6試合に登板し、防御率0・00、5セーブと抜群の安定感を披露している。

◆巨人ゼラス・ウィーラー内野手(34)が4打数無安打に終わり、連続試合安打が球団歴代6位タイの22で止まった。 今季は26試合に出場し、打率4割4厘、5本塁打、17打点をマーク。新型コロナウイルス陽性判定を受け17試合の欠場はあったが、開幕から好調を維持している。無安打に終わったのは3月28日のDeNA戦以来だが、同戦では四球で出塁。連続試合出塁も続けていたが、こちらも25で途切れた。21日の中日戦(バンテリンドーム)から、再び1本1本積み上げる。 ◆巨人の連続試合安打 1位 張本勲(30試合=76年) 2位 ラミレス(27試合=08年) 3位 王貞治(25試合=68年) 4位 小笠原道大(07年=23試合)、阿部慎之助(16年=23試合)

◆目も当てられない光景が広がった。巨人は同点の6回、先発高橋が無死満塁から中村奨に勝ち越しの2点適時打。大江と田中豊も失点を重ね、4番手井納がクロンに満塁弾を浴びて万事休す。 打者12人に攻めたてられ、15年5月5日広島戦以来の1イニング9失点。原監督も「6回が全てでしょうね」と受け止めた。 残り100試合にして、リリーフ陣が苦しんでいる。直近10試合で7回を投げ抜いた先発は2人で、救援防御率は5・29。リリーフ陣の投入時期が早まることで登板回数も必然的に増加。18日の野上に続き、この日は田中豊も負傷交代と負のループに陥りつつある。 試合後、井納と田中豊の2軍降格を決定。21日の中日戦(バンテリンドーム)からデラロサと桜井の昇格を決めた。デラロサは米国の市民権取得手続きによる渡米から3日に再来日し、自主隔離をへて18日から1軍練習に参加。この日はフリー打撃に登板して最速152キロと状態の良さを示していた。原監督は「みんなの力が出せるように、我々がしっかりするということでしょうね」と締め直した。守護神復帰を足がかりにブルペンを整え、悪い流れを断ち切る。【浜本卓也】 ▽巨人原監督(5回1/3を5失点で今季初黒星を喫し、開幕からの連勝が5で止まった高橋に)「日々反省と挑戦。挑戦する気持ちで行って、今日は反省するところもあった。次につなげるというところでしょう」 ? ▽巨人岡本和(4回に3試合連発となる11号先制ソロ)「しっかり振れましたね」

◆4年目の広島中村奨成捕手(21)が「8番捕手」でプロ初先発マスクをかぶり、2安打2打点で攻守でチームの窮地を救った。1-1の6回無死満塁から、巨人高橋の141キロ直球をたたき、ワンバウンドで三塁手岡本和の頭上を抜いて左前へ運んだ。プロ初打点が決勝の2点適時打。一塁ベース上で両手を突き上げ、喜びを爆発させた。6長短打でこの回一挙に9点を奪う攻撃で旗頭になった。 「うれしい気持ちです。(九里)亜蓮さんが熱投していたので、援護点になってよかった」 捕手では1軍初出場ながら好リードで九里を完投勝利に導いた。「とにかくテンポ良くということを意識しました」。イニングの合間に九里と話し合いを重ね、要所を切り抜けた。「すごく緊張したんですけど、亜蓮さん、野手の方がたくさん声をかけてくださって、すごく思い切っていけました」と汗を拭った。 緊急事態を乗り越えた。当初捕手は坂倉が先発で、中村奨は外野で先発出場する予定だった。だが、新型コロナウイルス感染を懸念した球団独自の措置で坂倉がベンチ外となり、急きょ先発に抜てきされた。大急ぎで九里と試合の打ち合わせを行って見事なゲームメーク。佐々岡監督は「急きょマスクをかぶることになって大変だったろうと思うし、そこをよくリードしてくれた」と褒めたたえた。 チームに菊池涼ら3選手が新型コロナウイルスに感染した影響で、前日18日に総勢17人を入れ替えた。この日は坂倉、塹江がベンチ外となり、巨人より2人少ない24人のメンバーで快勝をもぎ取った。「緊急昇格組」の背番号22が救世主となった。【古財稜明】

◆窮地救う力投。広島九里亜蓮投手(29)が今季最多124球の完投勝利でハーラートップタイの5勝目を挙げた。4回に巨人岡本和に先制弾を浴びたが、たくましい打線に10点の援護をもらい、6安打2失点、無四球で投げ抜いた。試合直前に決まった若い中村奨との急造バッテリーで、コロナ禍のチームを救った。27個目のアウトを確認した九里は、マウンド上でふうっと息を吐いた。リーグトップのチーム打率を誇る巨人打線を相手に、粘り強く両サイドを突いた。中盤に大量援護をもらっても、球数が100球を超えても攻撃的な投球を貫いた。今季最多124球を投げ抜き、無四球の2失点完投でチームの窮地を救った。 「今日は絶対に勝つという気持ちでマウンドに上がったので、勝てて良かった」 チームは前日18日にコロナ感染者3選手を含め計17選手を入れ替えた。この日はさらに坂倉と塹江がベンチ外となる事態。坂倉は開幕からバッテリーを組んできた女房役だ。試合前の打撃練習は参加していたものの、開始前に急きょプロ入り初めて捕手として出場となる中村奨とバッテリーを組むことが決まった。 マウンドではサインに首を振る場面もみられたが、登板間のベンチで意見交換し、回を重ねながら呼吸を合わせていった。「奨成と話しながら。僕も打者の反応を見ながらやっていた。いろいろ考えて、いいリードをしてくれたと思う」。踏み込んでくる右打者には積極的にシュートで内角をえぐった。 9回を投げ切ったことでセットアッパー塹江の不在の影響もかき消した。佐々岡監督は「こういう状況の中で(捕手が)いつもと違う奨成というところも、自分で引っ張りながら、9回まで投げてくれたのが大きい。粘り強い投球でチームを救ってくれた」と手放しでたたえた。 同学年のエース大瀬良が復帰。週末のカードの先発に回った森下もいる。九里の存在感も、2枚看板に負けてはいない。「今季はチームを引っ張っていける存在になりたいとやっている。その気持ちに変わりはないので、引っ張っていけるように頑張りたい」。2完投と5勝はともにリーグトップタイ。今やチームの勝ち頭だ。【前原淳】

◆4年目の広島中村奨成捕手(21)が「8番捕手」でプロ初先発マスクをかぶり、2安打2打点で攻守でチームの窮地を救った。初の先発マスクをかぶった中村奨の好リードの裏にはエースの存在があった。大瀬良が右ふくらはぎ負傷から実戦復帰した11日のウエスタン・リーグ中日戦で、捕手を務めたのが中村奨だった。初めてバッテリーを組んだという。「大地さんに『先に謝っておきます。すみません』って冗談っぽく言いましたけど、『任せる』と言ってもらえたので。勉強になるところがたくさんありました」。 打線の1巡目、2巡目の配球や初球の入り方、結果球の使い方などを教わった。「このヒットはOK、ここで打たれたらダメだとか。『全部のヒットに対して一喜一憂するな』と言ってもらえました。僕はどうしても打たれたら全部『何で打たれたんだろうと』考えてしまうので。そういうのを大地さんが気付いてくれた。割り切りも大事だなと思いました」。九里を完投に導けたのは、大瀬良との"リハーサル"を経てつかんだ自信が大きかったのだろう。【広島担当 古財稜明】

◆巨人田中豊樹投手(27)が広島11回戦(東京ドーム)で左足の異常を訴えて降板した。出場選手登録から抹消される。

◆目を覆いたくなる光景が広がった。巨人は同点の6回、先発高橋が無死満塁から中村奨に勝ち越しの2点適時打。大江と田中豊も失点を重ね、4番手井納がクロンに満塁弾を浴びて万事休す。打者12人に攻めたてられ、15年5月5日広島戦以来の1イニング9失点。原監督も「6回が全てでしょうね」と受け止めた。 残り100試合にして、救援陣が苦しんでいる。直近10試合で7回を投げ抜いた先発は2人で、救援防御率は5・29。リリーフ陣の投入時期が早まることで登板回数も必然的に増加。この日に抹消された野上に続き、田中豊も負傷交代と負のループに陥りつつある。 打開に向け、即座に動いた。試合後、井納と田中豊の2軍降格を決定。21日の中日戦(バンテリンドーム)からデラロサと桜井俊貴の昇格を決め、もう1人は沼田翔平が濃厚の模様だ。デラロサは米国の市民権取得手続きによる渡米から3日に再来日し、自主隔離をへて18日から1軍練習に参加。この日はフリー打撃に登板し最速152キロと状態の良さを示した。原監督は「みんなの力が出せるように、我々がしっかりするということでしょうね」と締め直した。守護神復帰を足がかりにブルペンを整え、悪い流れを断ち切る。【浜本卓也】

◆巨人のルビー・デラロサ投手(32)が19日、広島戦(東京ドーム)の試合前にシート打撃に登板した。  原監督ら首脳陣が見守る中、亀井、広岡と3打席ずつ対戦し、安打性の打球は1本。23球を投げ、最速152キロをマークした。  来日3年目の今季は6試合に登板し、防御率0・00、5セーブをマークしていた守護神は、4月15日に米国の市民権取得手続きのため渡米し、3日に再来日。2週間の隔離期間を経て18日に1軍に合流していた。

◆巨人・岡本和真内野手(24)が四回に3試合連続となる11号ソロを放った。  0-0の四回2死、九里のナックルカーブを右中間席へ。18日の第1戦では七回に10号2ランを放ち、4年連続2桁本塁打をマークした若き主砲。この日も先制アーチを放ち、最近8試合で6本目の本塁打となった。

◆広島の中村奨がプロ4年目で初打点をマークした。1-1の六回無死満塁で左前へ2点適時打。高橋の内寄りの速球をたたくと、高く弾んだゴロは三塁を守る岡本和の頭上を越えた。この回9点の猛攻を呼び「何とか1点でも取れるように、内野ゴロでもいいという気持ちでいった」と塁上で両手を突き上げた。  0-1の五回には先頭打者で左前打を放ち、羽月の適時打で生還した。初めて捕手として先発出場した試合でプロ初の複数安打をマークした。  広島・広陵高で2017年夏の甲子園大会で1大会の個人最多記録を更新する6本塁打を放ち、18年にドラフト1位で広島入団。今季は4月16日に左翼手として初の先発出場を果たし、5月9日に2軍落ちしていた。チーム内に新型コロナウイルス感染者が出た影響で18日に昇格。佐々岡監督が「2軍からの報告では打撃は一番いいということだった」との期待に応えた。

◆広島が大勝した。1-1の六回に中村奨の勝ち越しの2点適時打やクロンの満塁本塁打など6長短打で一挙に9点を奪った。九里が2失点完投でリーグ最多に並ぶ5勝目を挙げた。巨人は高橋の開幕からの連勝が5で止まった。

◆巨人・原辰徳監督(62)が試合後、ルビー・デラロサ投手(32)を21日の中日戦(東京ドーム)から昇格させる方針を明かした。  今季5セーブをマークしていた守護神は、4月15日に米国の市民権取得手続きのため渡米し、5月3日に再来日。2週間の隔離期間を経て18日に1軍に合流。この日の試合前にシート打撃に登板した。宮本投手チーフコーチも「本人が(復帰へ)ゴーサインを出してくれた。彼の居場所はやっぱりクローザー。そこから行ってもらいたい。(ブランク明けで)なるべく負担をかけないようにしたい」と話した。  また、六回に3番手で登板するも左脚の異常を訴えて打者1人で降板した田中豊と、その後を受け、クロンに満塁弾を浴びた井納は降格となり、代わりに桜井らが昇格する見込み。

◆2位・巨人は投手陣が崩れて大敗。今季3度目の2桁失点を喫した一戦を原辰徳監督(62)が振り返った。  --六回に9失点  「まあ、そうね。六回が全てでしょうね。4投手で何とか防ごうと思いましたけど、結果的には防げなかったなというところですね」  --六回の田中豊は故障で降板か  「そうですね。故障していなかったら降りるはずがないもんね」  --故障の選手が多くなってきている  「開幕時から結構そういう中で戦って、みんなでやりくりしているわけだからね。今始まったことじゃないし。これは良くなる兆候と捉えながら前に進むしかない」  --高橋は今季初黒星  「まぁ、しかし、日々反省と挑戦だから。そこは挑戦の気持ちで行って。守るなんていうの(気持ち)はまだないと思うんだよね。挑戦する気持ちで行って、しかし今日は反省するところもあったと次につなげるというところでしょうね」  --岡本和が3戦連発の11号ソロ  「そうですね! そうですね」  --丸も2安打1打点 「そうですね。いいですね」  --試合前にデラロサが1カ所打撃に登板した  「名古屋から合流させようというふうに決めました」

◆巨人は、六回に3番手で登板した田中豊樹投手(27)が左脚の異常を訴え、6球、打者1人で降板した。球団によると、重症ではなく、病院に行かずに調整するというが、出場選手登録を外れることが決まった。  チームは5月に入ってから故障者が相次いでいる。8日に菅野が右肘の違和感で抹消。10日には坂本が右手母指(親指)末節骨の骨折で離脱し、エースと主将をほぼ同時に失った。さらに19日には好救援が続いていた野上も右肩の異常を訴えて抹消に。田中豊と合わせ、2週間で4選手が故障離脱となっている。  原監督は「開幕時からそういう(故障者が多い)中で戦って、みんなでやりくりしているわけだから。今始まったことじゃない」と話したが、痛手なのは確か。19日現在、首位・阪神とは4・5ゲーム差の2位で、3位・ヤクルトは2ゲーム差につけている。

◆広島の九里が2年ぶりの無四球完投でセ・リーグ最多に並ぶ5勝目を挙げた。内角を攻めるなど丁寧にコースを突き、6安打2失点。「絶対に勝つという気持ちでマウンドに上がった。(捕手の中村)奨成と話しながら、打者の反応を見ながらやっていた」と満足そうに振り返った。  先発予定だった15日のDeNA戦が雨天中止となり、不規則な中10日での登板。調整の難しさをはね返し、今季最多の124球を投げ「常に一イニングでも長い回をと思っている。投げ切れたので良かった」と破顔した。 鈴木誠(六回に適時打) 「いい流れで走者をかえすことができて良かった」 クロン(六回に来日初の満塁本塁打) 「しっかりといいボールの捉え方ができた。これをきっかけに得点圏での打率、打点を増やしたい」

◆勢いづいた相手になすすべなく飲み込まれた。開幕5連勝中だった巨人の先発・高橋優貴投手(24)は六回に突如崩れ、5失点で今季初黒星を喫した。  後続も打たれてこの回だけで9失点し、原監督は「六回が全てでしょうね。4投手で何とか防ごうと思いましたけど」と言葉少な。1イニング9失点は2015年5月5日の広島戦で10失点して以来の屈辱だった。  試合後、左脚の異常を訴えた田中豊と満塁弾を浴びた井納の2軍降格が決定。代わりにデラロサ、桜井ともう一人を21日の中日戦(バンテリンドーム)で昇格させる。守護神のデラロサは米国市民権申請のため渡米と再来日で約1カ月の離脱があったが、この日の試合前に1カ所打撃に登板して最速152キロをマーク。2軍戦を経ずにぶっつけの登録となる。  菅野、坂本、野上、田中豊と2週間で4人が故障で抹消となる事態にも、原監督は「開幕時からそういう中で戦ってきた。ワンチームでいっているわけだから」と強調。総力戦で乗り切る。(伊藤昇)

◆さすがにしわ寄せがきている。巨人の投手陣、特に中継ぎ陣の立て直しは、待ったナシの段階といえる。  先発・高橋が1-1で迎えた六回、先頭のクロンから四球、中前打、四球で無死満塁のピンチを招いた。ベンチとしては本来なら交代させたいところだが、中継ぎ陣の弱さが分かっているため、おいそれとは動けない。結局、高橋が中村奨に2点タイムリーを浴び、その後につぎ込んだ大江、田中豊、井納も火に油を注いでしまった。  高橋にしても、終盤のリレーが苦しくなることは分かっているため、最少失点に抑えなければ...という気持ちが、強くなりすぎるのだろう。丁寧に、慎重に投げるあまり、四球で走者をためる悪循環に陥った。  先発とリリーフのそうした因果関係こそ、しわ寄せの表れだ。  思い返せば優勝した昨年も、高梨や大江ら新戦力の起用はハマりすぎた感があった。2年目となると疲労も残り、相手にも覚えられる。昨年のような逃げ切りリレーは、現状では確立できない。しかも、安定していた野上まで右肩の異常で離脱した。この窮状を救う投手が出現しないと25日から始まる交流戦での不安も増してしまう。活発なパのチームの打線にどう対抗するのか-と。(本紙専属評論家)

◆1-1の六回無死満塁、広島の中村奨成捕手がプロ4年目で初打点をマーク。守っては自宅待機となった坂倉に代わって先発マスクをかぶり九里を完投勝利に導いた。  元巨人監督の堀内恒夫氏(73)は20日、自身のブログで「先発の九里くんが引っ張っていったことはもちろんだけど」と前置きした上で、第一印象は『雰囲気がある』だ。タイムリーという結果も出たけれどバッティングの構えキャッチャーの構え どちらも『いい』雰囲気を持ってる選手だね」と評価した。  中村奨は広島・広陵高で2017年に夏の甲子園大会で1大会の個人最多記録となる6本塁打を放ち、18年にドラフト1位で入団。昨季、初めて1軍に昇格したが、代打で4試合に出場したのみ。先発出場するのは今年4月16日以来2度目だった。  チーム内に新型コロナウイルス感染者が出た影響で巡ってきた出場機会。五回には先頭打者で左前打を放ち、同点のホームを踏んだ。2安打2打点と初の複数安打も記録した。

◆巨人の高橋優貴投手は今季8試合目の登板で初黒星を喫し、開幕からの連勝が5で止まった。5回1/3を投げ、5安打で今季最多に並ぶ5四球を与えて5失点。1点を先行してもらった直後の五回に追い付かれると、六回には中村奨に2点適時打を浴び、なお1死二、三塁で降板した。  元巨人監督の堀内恒夫氏(73)は20日、自身のブログで「『目つき』が戻ってしまったね。ギラギラした目が不安なものになっていた」と指摘。「腕は下がり体全体でコントロールすべきが手先でコントロールし出した。自分自身で崩れ始めた。そう思った。高橋には、1敗したことで吹っ切れてほしい。バネにしてほしい」とエールを送っていた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
28122 0.700
(↑0.008)
-
(-)
101191
(+3)
139
(+1)
45
(+2)
34
(+1)
0.259
(-)
3.180
(↑0.05)
2
(-)
巨人
22156 0.595
(↓0.016)
4.5
(↓1)
100183
(+2)
154
(+10)
53
(+1)
30
(-)
0.260
(↓0.001)
3.380
(↓0.16)
3
(-)
ヤクルト
18157 0.545
(↓0.018)
6.5
(↓1)
103169
(+1)
163
(+3)
37
(-)
24
(-)
0.246
(↓0.003)
3.780
(↑0.04)
4
(-)
広島
16205 0.444
(↑0.015)
10
(-)
102131
(+10)
147
(+2)
26
(+1)
18
(-)
0.255
(↑0.002
3.330
(↑0.03)
5
(-)
中日
15216 0.417
(-)
11
(↓0.5)
101116
(-)
128
(-)
17
(-)
21
(-)
0.232
(-)
2.880
(-)
6
(-)
DeNA
11276 0.289
(-)
16
(↓0.5)
99152
(-)
211
(-)
36
(-)
9
(-)
0.237
(-)
4.640
(-)