阪神(★3対14☆)ヤクルト =リーグ戦8回戦(2021.05.18)・阪神甲子園球場=
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ヤクルト
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阪神
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勝利投手:サイスニード(1勝0敗0S)
敗戦投手:西 勇輝(3勝3敗0S)

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(12号・8回表ソロ)
【阪神】ロハス・ジュニア(1号・5回裏ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトが大勝。ヤクルトは2-0で迎えた5回表、山田とサンタナの適時打で3点を追加する。続く6回にはサンタナが走者一掃の適時打を放つなど、終わってみれば15安打で14得点を挙げた。投げては、先発・サイスニードが来日初勝利。敗れた阪神は、投手陣が崩壊した。

◆ヤクルト村上宗隆内野手は、昨季の阪神戦でカード別最高の打率3割6分8厘をマークしたが、今季は7試合で25打数4安打の1割6分と、対照的な成績。 主砲の奮起で、チームを今季初の阪神戦勝利に導けるか。

◆阪神は今季ワースト14失点で大敗した。先発西勇輝投手(30)が誤算だった。移籍後ワーストの6四死球と乱れて5回5失点。2回に移籍後初の押し出し四球を与えるなど、制球が定まらない。4月20日巨人戦で白星を挙げて以降、4戦勝ちなしも移籍後最長となった。 打線は今季の新戦力が気を吐いた。メル・ロハス・ジュニア外野手(30=韓国・KT)が5回に中堅左へ来日1号ソロ本塁打を放ったほか、6回も中前適時打で存在感を示した。ドラフト1位の佐藤輝明内野手(22=近大)も6回に中前タイムリーを放った。ヤクルト戦は開幕から引き分け1戦を挟んで無傷の6連勝中だったが、この日は相性の良さを発揮できなかった。

◆ヤクルトは2回、阪神先発西勇の押し出し四球と山崎の二ゴロの間に得点し、2点を先制。先発サイスニードは3回まで無失点。 ヤクルトは5回に3点、6回に4点を奪って突き放した。阪神は5回、ロハス・ジュニアが中堅左に1号ソロ本塁打を放った。 ヤクルトはサイスニードが来日初勝利を挙げ、引き分けを挟んで3連勝で貯金4となった。阪神は今季ワーストの14失点だった。

◆阪神のドラフト1位佐藤輝明内野手(22)は8試合ぶりの1発を狙う。 この日の試合前練習は雨のため甲子園室内練習場で行った。フリー打撃では左右の打撃投手を相手に合計42スイングで、センター方向を中心に鋭い打球を連発した。 7日DeNA戦(横浜)の第2打席に本塁打を放って以降は7試合、31打席本塁打から遠ざかっている。試合数、打席数ともに最長タイのブランクだ。ただ、この日は今季10本中5本を放っている甲子園での試合。5月は月間打率3割4分1厘という要素もプラスに働きそうだ。

◆阪神糸原健斗内野手(28)が、今季初めてスタメンを外れた。 16日巨人戦(東京ドーム)では、5回裏の守備から途中交代。矢野監督は試合後に「ずっと出ているから。足の張りもずっとあったし、そういうところでは無理させたくないなというところ」と話しており、この日も休養に充てたとみられる。 代わって中野拓夢内野手(24)が「2番二塁」で先発。「8番遊撃」には、今季初出場となる小幡竜平内野手(20)が入った。中野は開幕から33試合出場で、打率3割7厘と好調を維持し、14試合連続スタメンとなった。小幡は2軍戦33試合で打率2割8分8厘、持ち味の俊足でチームトップの7盗塁もマークし、14日に今季初昇格。ドラフト6位ルーキーと20歳のフレッシュな二遊間で、今カード初戦に臨む。

◆阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(30=韓国・KT)は来日初打席から21打席連続ノ-ヒットを喫した。 16日巨人戦は新外国人右腕アルカンタラの1軍初昇格初先発で外国人ベンチ枠が埋まったこともあり、ベンチメンバーから外れた。この日は「6番右翼」で2戦ぶりにスタメン復帰。2回2死から右腕サイスニードと対決し、152キロ直球で空振り三振に仕留められた。 試合前の時点で来日初打席から20打席連続ノーヒットは球団外国人野手ワースト記録。前日17日には甲子園室内練習場に姿を見せ、助っ人では異例の休日返上練習を行っていた。マシン打撃などで汗を流し、来日初安打を目指している。

◆阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(30=韓国・KT)は来日22打席目で初安打初アーチを決めた。5点を追う5回1死、2ボール2ストライクから150キロ直球をバックスクリーン左に運んだ。来日1号ソロとなった。 16日巨人戦は新外国人右腕アルカンタラの1軍初昇格初先発で外国人ベンチ枠が埋まったこともあり、ベンチメンバーから外れた。この日は「6番右翼」で2戦ぶりにスタメン復帰。2回2死から右腕サイスニードと対決し、152キロ直球で空振り三振に仕留められた。 試合前の時点で来日初打席から20打席連続ノーヒットは球団外国人野手ワースト記録。前日17日には甲子園室内練習場に姿を見せ、助っ人では異例の休日返上練習を行っていた。マシン打撃などで汗を流し、来日初安打を目指していた。

◆阪神西勇輝投手(30)が今季ワーストの5失点と苦しみ、5回で降板した。 初回、先頭山崎には今季初死球を与えた。2回には先頭のオスナに右中間へ二塁打を浴びると、青木の打球は投手強襲安打に。続くサンタナに四球を与え無死満塁のピンチを招くと、元山に押し出し四球で先制点を献上。この回、内野ゴロの間にも2点目を失った。2回まで要した球数は58球。その後は粘投を続けていたが、5回先頭の山崎に左中間へ二塁打を浴びると、打線を止められず3失点。5回で119を投じ、今季最多の6四死球を与えるなど、持ち前の制球力が鳴りをひそめた。 西勇は今季ここまで3勝2敗。安定感のある投球を続けてきたが、4月20日巨人戦(東京ドーム)を最後に勝ち星から遠ざかっている。

◆阪神の佐藤輝明内野手(22)に適時打が飛び出した。 6回1死一、二塁で打席が回るとヤクルト先発サイスニードの125キロ変化球を中前へと運び、二塁ランナーの近本を生還させた。2試合ぶりの安打は打点つきとなった。この日はサイスニードの前に速球に苦しめられ、2打席連続で空振り三振だった。

◆阪神の20歳小幡竜平内野手が大敗の中でキラリと輝いた。 糸原が足の張りで欠場した一戦に「8番遊撃」で先発。今季1軍初出場初スタメンで今季初安打となる三塁打を決めた。4点を追う5回2死無走者、サイスニードの内角チェンジアップを右翼線に運び、俊足を飛ばして三塁へ。「積極的にスイングした結果が今年1本目になったので、うれしかったです」と振り返った。 高卒2年目の昨季は54試合に出場した。今季はドラフト6位中野の台頭もあって開幕二遊間争いに敗れたが、2軍では33試合出場で打率2割8分8厘。5月14日に今季1軍初昇格していた。6回2死満塁では中飛に倒れ「気持ちが入りすぎていた。もっと冷静に周りを見て、もっと楽な気持ちで打席に入れていれば、また結果も違っていた」と反省。「ここからもどんどん結果を残さないといけない」と力を込めた。

◆悩める新助っ人に待望の1発が飛び出した。阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(30=韓国・KT)がヤクルト戦の5回にセンターバックスクリーン左へ飛び込むソロ本塁打を放った。タテジマデビューから22打席目の初安打が来日1号となった。6回には中前タイムリーを記録し、2安打2打点。チームは大敗を喫したが、ロハスの覚醒は明るい材料だ。目覚めの1発を豪快にバックスクリーン左へ運んだ。観客のどよめきはすぐに歓声へと変わった。ロハスは一塁を回った直後に柵越えを確認すると、かみしめるようにグッとガッツポーズをした。 「サイスニード投手が勢いのある強いストレートを投げてきているから、それに合わせてしっかりスイングをすることができて良かったよ。打つことができてうれしいね」。 5回1死に、ヤクルト先発右腕に対して左打席へ入る。2ボール2ストライクからの6球目、外角150キロを逆らわずに振り抜いた。来日初安打が初ホームランとなり、ベンチで安堵(あんど)の表情を浮かべた。 崖っぷちだった。この日の第1打席を含め、来日から21打席連続で無安打。昨年ボーアが記録した球団外国人野手ワーストだった18打席連続無安打を更新。矢野監督は16日の試合後にロハスについて、「火曜日(18日)以降もよくないのであれば考えることも出てくる」と結果次第で2軍再調整を示唆していた。17日には休日返上で打撃練習を行うなど、結果を出すために必死だった。 1号ソロで調子を取り戻したのか、続く6回には中前へ適時打。7点リードと苦しい状況だったが、「点差はあるけれど、1点ずつ返していけば試合は分からないから、諦めることなく打ち返すことができて良かったね」と最後までファイティングポーズを崩さなかった。 本塁打、そしてタイムリーを打った後には、右翼からファンの歓声に帽子を取ってお辞儀した。昨年の韓国2冠スラッガーが、これから遅れを取り戻す。【林亮佑】

◆阪神糸原健斗内野手(28)が、18日のヤクルト8回戦で今季初めて欠場した。 16日巨人戦(東京ドーム)では、5回裏の守備から足の張りも考慮し途中交代していた。矢野監督は「すぐスタメン復帰っていう感じではないかなと思う。あまり無理もさせられないし。ちょっと、様子を見ながら休ませながら、状態がどうなっていくかを見ていく感じだと思う」と慎重に話した。糸原は今季40試合に出場し46安打15打点、打率3割7厘。代わってこの日は、中野拓夢内野手(24)が「2番二塁」で先発した。

◆阪神西勇輝が誤算だった。先発の大黒柱は制球力が生命線だが、この日は重苦しい。2回無死一、三塁。サンタナに四球を与えて満塁のピンチを招くと、元山にも細かいコントロールを欠いて移籍後初の押し出し四球...。山崎の二ゴロの間にさらに1点を失った。 3回も先頭山田を四球で歩かせるなど本調子ではなかった。後続を断ったが5回に耐えきれない。打者9人の猛攻に遭い、4安打を集中されて3失点。5回5失点で降板した。6四死球は阪神加入後のワースト。 矢野監督も「勝負にいっているところではっきりしているボールもあった。勇輝らしいテンポ良く先頭打者を抑えて、球を低めに集めるところでは若干、コントロールが良くなかった」と振り返った。 4月20日巨人戦で3勝目を挙げた後、4試合連続白星なし。19日には遠縁にあたるプロ2年目の西純矢が先発デビューする。公私ともに親身にアドバイスし、17日も甲子園の室内練習場でキャッチボールした。「兄貴分」がお膳立てに失敗した。長丁場のシーズンで、踏ん張りどころを迎えた。 序盤からの悪い流れを止められず、登板4投手全員が失点。頼みの西勇が、今季ワーストの14失点大敗の引き金になってしまった。

◆阪神の佐藤輝明内野手(22)が反撃の姿勢を見せた。8点ビハインドの6回1死一、二塁。サイスニードの初球、内角低めのチェンジアップを迷わずはじき返した。「初球から積極的に打ちに行くつもりで打席に入りました。前の2打席やられていましたが、ランナーのいる場面で打つことができて良かったです」。打球は中前に弾み、二塁走者の近本が生還。その後2死からロハス、梅野が続くなど、2試合ぶりの4番の適時打が反攻ムードを漂わせた。 2回の第1打席は全球直球で空振り三振に倒れ、4回も外高めの151キロ直球に空振り三振。初対戦の助っ人右腕に序盤は苦戦したが、意地の1本となった。この日は4打数1安打1打点3三振に終わり、8試合35打席連続で本塁打は出ず、ともに自己最長ブランク。守備では三塁線への速い打球を軽快に処理するなど、投手を助けていた。

◆海を渡ってやってきたハンターが初めてのトラ狩りに成功した。 ヤクルトの新外国人サイスニード投手(28)が、5回1/3を3失点で来日初勝利を挙げた。米国ではアラスカ州に住み、狩りが趣味。得意の"ケモノ退治"で、今季阪神相手に7戦6敗1分けだったチームに初白星をもたらした。「ツバメが虎を退治することができた」と笑顔だった。 日本のトラは難敵だった。4回まで1安打無失点と順調な立ち上がりだったが、5回にロハス・ジュニアにソロを被弾。6回に佐藤輝に中前適時打を許し、なお1死一、二塁としたところで降板となった。「良いバッターがそろっていたし、投げミスをしたら打たれると分かっていた。なぜ彼らが今1位にいるか分かった試合だった」と、"獲物"に敬意を表した。 それでも力強い投球を披露。冬場は氷点下26度にも達する極地に住み、まき割りで鍛えた腕っ節を、おののように、振り下ろした。最速152キロをマークし、大好きな狩りを達成。「プラン通りに投げられた」とご機嫌だった。戦利品のウイニングボールをリュックに入れ「オツカレサマデス」と日本語であいさつ。意気揚々と帰路についた。【湯本勝大】

◆ヤクルト村上宗隆内野手が再び量産体制に入った。8回先頭で打席に立つと、内角高めの145キロ直球を弾丸ライナーで右翼席に運ぶ12号ソロ。「ミスショットすることなく一発で仕留めることができた」と納得の1発だった。 本塁打リーグ2位の佐藤輝、先輩山田、巨人岡本和に2本差。16日の11号は12戦ぶりだったが、2戦連発でペースを上げた。

◆ヤクルトの"パッキャオ"が強烈な一打を打ち込んだ。並木秀尊外野手(22)は、9回2死一、二塁の第1打席、内角のスライダーを左翼線へ2点適時二塁打を放った。4打席目で待望のプロ初安打初打点。「1本打つことができて少しホッとしています」と話した。 20年ドラフト5位で独協大初のプロ野球選手として入団。「1軍にいさせてもらって途中出場が多いですが、これからも準備だけはしっかりしてチームのために全力で頑張っていきたい」。持ち前の俊足を生かし、代走や守備で今季27試合に出場し、スーパーサブとしての地位を築いてきた。 史上2人目の6階級制覇を果たしたフィリピンの伝説的ボクサー似の顔立ちで、同期の元山から命名された愛称も浸透しつつある。走と守に加えて打撃でも、チームのチャンピオンベルト獲得に貢献する。

◆阪神は今季ワースト14失点で大敗した。 ◆阪神矢野監督語録 -ロハスが初ヒットとなる本塁打。今後に向けて大きい もちろん、そういう活躍をしてもらうために来てもらった選手なんで。まあ、あいつも必死に打ちたいと思って昨日も練習したりしているわけやから。そういうなかで1本って、ホームランとヒットって出て最後もいいところで捉えていた。これをきっかけにしてくれたらいいんじゃない? -これまでの試合との違いは まだタイミングとか、ルーティン的にもちょっと立ち遅れている感じはする。引き込んで打つっていうところまでには、まだもうちょっと見ていかないと。見えて来ない部分がもちろんある。自分のポイント、自分の打ちたいところで捉えるという打球は今日は多かった。そういう部分ではもちろん、良かったと思う。まだまだこんなもんじゃないと思う。 -先発西勇が足場やゾーンも厳しかった もちろん際どいところをボールと言われたら、甘く入るというのはあると思う。先頭打者を出してというところと、際どいのがボールになっているのもあるけど、勝負にいっているところではっきりしているボールもあった。そういうところは丁寧にいく中で、ちょっとはっきりした部分も出たのかなという風に見えた。球が走っていないとか、ボール自体が悪いとかそういう感じではない。まあまあ勇輝らしいテンポ良く先頭バッターを抑えて、ボールを低めに集めてというところでは若干コントロールが良くなかったのかなという感じで見えた。 -中継ぎ陣も四球、死球が絡むと... 四球、死球だけじゃないよね。登板間隔が空いてなかなか難しいところもあるけど、ああいうところを粘っていくのがゲーム上みんな仕事やから、もちろん、四球も1つの原因にはなるけど。 -入れ替えも検討 うん、もちろん。 -糸原の状態は まあ、すぐスタメン復帰っていう感じではないかなと思うんだけど、あんまり無理もさせられないし。まあちょっと、様子見ながら休ませながら、状態がどうなっていくかを見ていく感じだと思う。 -代わりに出場した小幡が三塁打 もちろん、去年も1軍でやって、キャンプも1軍来て、まあ1軍で今年はやるぞというかファームでもしっかり上げる、上げられるような成績は残してきてたからね。そういうところでは張り切ってやったと思うけど、まあ1試合だけやからね。これで判断するのもまだ早いと思うけど、現状少ないチャンスやけど、物にしていくようなそういう気持ちでやってくれたらいいんじゃない。

◆阪神はヤクルト戦のオーダーを発表。高卒3年目の小幡竜平内野手(20)が「8番・遊撃」で今季初めてスタメン出場する。  今季は開幕2軍もウエスタンで33試合で打率・288と結果を残し、14日に1軍昇格。以降は出場機会はなかったが、ついに出番が巡ってきた。  ここまで全40試合にスタメン出場し、打率・307とチームを牽引(けんいん)している糸原健斗内野手(28)は先発を外れ、ベンチスタートとなった。五回の守備で途中交代した16日の巨人戦(東京ドーム)後に矢野監督は「足の張りもずっとあったし、無理させたくないなというところで」と話しており、このヤクルト戦でも大事を取り休養にあてたとみられる。  糸原に代わってドラフト6位・中野拓夢内野手(24)=三菱自動車岡崎=が初めて2番に座る。今季はここまで33試合に出場し、打率307、1本塁打、8打点、5盗塁と走攻守で存在感を放っている。

◆阪神の新外国人、メル・ロハス、ジュニア外野手(30)=前韓国KT=が来日初安打となるソロ本塁打を放った。  「サイスニード投手が勢いのある強いストレートを投げてきているから、それに合わせてしっかりスイングをすることができて良かったよ。打つことができてうれしいね」  0-5の五回1死で打席に立つと、先発のサイスニードの6球目、外角の150キロを一閃! バックスクリーン左へと運び、22打席目にして待望の初アーチを記録した。球場の表示で打球速度168キロ、推定飛距離127メートル。ベンチに戻ると、安堵の表情を浮かべた。  8日のDeNA戦(横浜)でデビューしたが、この日の試合前までで5試合の出場で20打席無安打(1死球)と結果を残ずことができず。野手は休日だった前日の17日には甲子園の室内練習場で休日返上でトレーニング。マシン打撃などで汗を流し、挽回を期していた。

◆阪神先発の西勇は序盤から苦しい投球が続いた。二回に先頭のオスナと青木に連打を許して無死一、三塁。サンタナを四球で歩かせると、D4位・元山(東北福祉大)には押し出し四球で先制点を献上した。その後も内野ゴロの間にさらに1点を失うと、五回には山田に適時打、サンタナに2点二塁打をを浴びた。  今季ワーストとなる5回8安打6四死球5失点で降板。1試合で5四死球以上記録したのは阪神移籍後ワーストで、オリックス時代の2016年以来、5年ぶり。燕打線に粘られて119球と球数を要し、攻撃へ流れを作ることはできなかった。

◆阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が9-1の六回に適時打を放つと、直後に新外国人のメル・ロハス・ジュニア外野手(30)=前韓国KT=にもタイムリーが飛び出した。  先頭の近本の中前打とマルテの四球で1死一、二塁の好機を迎え、ドラ1が打席へ。先発のサイスニードの初球、内角低めのチェンジアップを中前へとはじき返し、これで今季32打点目を挙げた。  その後、サンズは右飛に倒れたが、なおも2死一、二塁でロハスが打席に立つと、2番手・梅野の外角の直球を中前へと運んだ。  R砲は五回の第2打席で来日22打席目にして初安打となるソロ本塁打を放っており、糸が吹っ切れたように鋭いスイングでこの試合2打点目をマークした。

◆ヤクルトは打線が15安打14得点と爆発し、阪神に8戦目で待望の今季初勝利。二回、阪神先発の西勇を攻め、オスナと青木の連打で無死一、三塁。サンタナの四球で満塁とすると、元山が押し出し四球を選び先制。1死後の内野ゴロで追加点を奪った。五回には山田が適時打、サンタナが左翼線に2点二塁打を放ちリードを広げた。先発のサイスニードは六回途中3失点で来日初白星を挙げた。

◆阪神は3-14で大敗した。14失点は今季ワーストで、公式戦では2018年5月11日の広島戦(マツダ、1-14)以来、3年ぶり。引き分けを挟んで6連勝中だったヤクルトに初黒星を喫した。  先発の西勇は二回に連打と四球で無死満塁とし、D4位の元山(東北福祉大)にも押し出し四球で先制点を献上。その後も五回に山田に適時打、サンタナにも2点打を食らい、今季ワーストとなる5回8安打5失点で3敗目(3勝)。6四死球も阪神移籍後ワーストとなった。  打線は五回に新外国人のロハスが22打席目にして来日初安打となるソロ本塁打を放った。六回にもD1位・佐藤輝(近大)が適時打を放った後にタイムリーを記録し、4打数2安打2打点と活躍した。  しかし、救援投手の小野、守屋、桑原が3人で9失点。投手陣が踏ん張ることができなかった。

◆14得点のヤクルトが今季初めて阪神に勝ち、引き分けを挟み3連勝。五回に2点二塁打のサンタナが六回は3点二塁打を放つなど、打線が15安打と活発だった。来日初勝利となったサイスニードとの一問一答は以下の通り。  --投球を振り返って  「最高にうれしい。自分の計画通りの投球ができた。チームも援護点を取ってくれて、最高の試合だった」  --勝因は  「ストライクがたくさん入ったこと。ストライク先行で、いろんな球を生かせるのが自分の投球スタイル」  --今後へ向けて  「今回はいい材料を得た。次回もとても楽しみにしている。より良い結果を残したい」

◆西勇に関してはボールそのものは悪くはなかった。ただコントロールと切れがなかった。確かに、梅木球審のジャッジは厳しかった。納得のいかない判定もあっただろうが、それは言っても仕方がない。  球審が手を挙げてくれないのは、逆に言えば、ボールに切れがないから。ヤクルトの先発・サイスニードには切れがあった。その差は大きい。球審に「今日はボールが来ていないな」と思われれば、その時点で苦しくなる。私にも経験があるが、象徴するような試合だった。  こういう時こそ、原点に戻るべき。打たせてとるピッチングが西勇の身上。それを思い出してほしい。1カ月以上勝ってないから、焦ってしまって、大事にいこうという気持ちはわかるが、だからこそ、原点回帰。悪い流れを断ち切るのは、これしかないと思う。  終わってみればチーム全体で15安打を浴びて、13四死球。西勇もそうだが、2番手以降の投手も大いに反省してもらいたい。声を大にして言いたい。何のために1軍で投げているのか、を考えてほしい。そんなことを痛感した試合だった。(本紙専属評論家)

◆ー-結果は残念だが、ロハスに1本出た。今後に向けて大きい  「そういう活躍をしてもらうために来てもらった選手なんで。いつも必死に打ちたいと思ってね。昨日も練習したりしているわけやから。そういうなかで一本って、ホームランとヒットって出て。最後もいいところで捉えていたんで。これをきっかけに、うん、してくれたらいいんじゃない?」  ー-これまでの試合との違いは  「タイミングとかルーチン的にも、立ち遅れている感じはするし、まあどうなんやろなあ。引き込んで打つところまでには、まだもうちょっと見ていかないと、見えて来ない部分があるけど。自分のポイント、自分の打ちたいところで捉えるという打球は今日は多かったから。そういう部分では良かったと思うんだけど。まだまだこんなもんじゃないと思うんでね」  ー-西勇が足場やゾーンも厳しかった  「ゾーンまで、コースまで俺らはわからんからね。際どいところをボールと言われたら、甘く入るというのはあると思うし。先頭打者を出してと、際どいのがボールになっているのもあるけど、勝負にいっているところではっきりしているボールもあったので。丁寧にいく中で、はっきりした部分も出たのかなという風に見えたけど。球が走っていないとか、ボール自体が悪いとかではないので。ボールを低めに集めてというところでは若干コントロールが良くなかったのかなという感じで見えたけど」  ー-中継ぎ陣も四球が絡んで流れを持って来れなかった  「その通りじゃない?」  ー-四死球が絡むと  「フォアボール、デットボールだけじゃないよね。登板間隔があいて、難しいところもあるけど、粘っていくのが仕事やから、もちろんフォアボールも一つの原因にはなるけど...」  ー-入れ替えも検討  「うん、もちろん」  ー-糸原の状態は  「うーん。まあまあ、すぐスタメン復帰っていう感じではないかなと思うんだけど、あんまり無理もさせられないしさ。まあちょっと、様子見ながら休ませながら、状態がどうなっていくかを見ていく感じだと思う」  ー-代わりに出場した小幡が三塁打  「もちろん、去年も1軍でやって、キャンプ1軍来て、まあ1軍で今年はやるぞというかファームでも、上げられるような成績は残してきてたからね。張り切ってやったと思うけど、まあ1試合だけやからね。これで判断するのも早いと思うけど、もっともっと何と言うのかな。少ないチャンス、現状少ないチャンスやけど、物にしていくような気持ちでやってくれたらいいんじゃない」

◆開幕から先発出場を続けてきた阪神の糸原が欠場した。「足の張りもずっとあった」と説明していた矢野監督は「すぐに先発復帰という感じではない。休ませながら、状態がどうなるか見ていく」と話した。

◆「6番・左翼」で先発した青木は、二回無死二塁で遊撃への内野安打を放ち、先制機を演出した。これで日米通算2500安打まで「3」。新型コロナウイルスの濃厚接触者となり、2週間の隔離を余儀なくされたが、着実に状態を上げている。

◆D5位・並木(独協大)がプロ初安打、初打点をマークした。12-3の九回2死一、二塁。桑原の126キロスライダーを捉え、三塁線を破る2点二塁打を放った。50メートル走で手動計測5秒32を誇る俊足外野手は「一本打つことができてほっとしています。これからも準備をしっかりして、チームのために全力で頑張っていきたい」と初々しく振り返った。

◆糸原の欠場により「8番・遊撃」で今季初スタメン出場した高卒3年目・小幡が期待に応えた。  「積極的にスイングした結果が今年、1本目(の安打)になったのでうれしかった」  新外国人のロハスが本塁打を放った直後の五回2死走者なしから、サイスニードが内角に投じた変化球を華麗にさばいて右翼線へ。快足を飛ばして三塁を陥れ、チャンスメーク。今季初安打で存在感を示した。  今季は1軍キャンプ初参加も実戦でアピールできず、開幕を2軍で迎えた。それでもウエスタンで33試合、打率・288、9打点、7盗塁と結果を残して14日に昇格。ファームでは1軍の投手の球に対応するため、タイミングの取り方を意識し、成長につなげた。  矢野監督は「少ないチャンスやけど、モノにしていくような、そういう気持ちでやってくれたら」と期待を込めれば、20歳は「ここからどんどん結果を残さないといけないので、上達できるように頑張っていきたい」と気合。若虎らしい全力プレーで、次こそ、勝利に貢献する活躍をする。(織原祥平)

◆球審の手はなかなか挙がらず、西勇の球数だけが増え続けた。全身にまとわりつくような湿気の中、虎移籍後ワーストの6四死球(故意四球1つを含む)、119球と苦しんだ。虎のエースの"乱"の原因に、矢野監督は制球力をあげた。  「先頭打者を出してというところと、際どいのがボールになっているのもあるけど、勝負にいっているところではっきりしているボールもあった。そういうところは丁寧にいく中で、ちょっとはっきりした部分も出たのかなという風に見えたけど」  0-0の二回。連打と四球で塁が埋まり、打席には8番・元山。内外角に高低も投げ分けたが、6球目のチェンジアップが低めに外れ、オリックス時代の2017年以来となる押し出し四球。1死後、内野ゴロの間にビハインドを2点に広げられた。  三、四回は併殺で切り抜け、ここから持ち直してほしかったが...。五回だ。1死三塁から山田に中前適時打を浴び、その後2死満塁からサンタナに左翼線への2点二塁打を浴びて突き放された。チームも大敗し、5回8安打5失点の西勇が3敗目(3勝)を喫した。4月20日の巨人戦(東京ドーム)から4戦連続で勝ち星に見放され、通算98勝目をあげてから節目の100勝を前に、足踏みが続いている。  「球が走っていないとか、ボール自体が悪いとかそういう感じではないので」と指揮官は右腕の調子自体は評価しつつ、「勇輝(西)らしいテンポ良く先頭バッターを抑えて、ボールを低めに集めてというところでは若干コントロールが良くなかったのかなという感じで見えたけど」と話す。  最大の武器である制球力は発揮できなかったが、背番号16には白星が一番似合う。敗戦を糧に、必ずやり返す。(新里公章)

◆やっと打った! 阪神の新外国人、メル・ロハス・ジュニア外野手(30)=前韓国KT=がヤクルト戦に「6番・右翼」で先発出場。五回に来日初安打となる1号をバックスクリーン左に放った。チームは今季ワーストの14失点で大敗も、悩める助っ人に一発。16年ぶりのリーグ優勝へ、ここから頼むで!  打球がスタンドに届いた瞬間、右拳を握りしめ、ホームベースを踏むと両手を空に向かって突き上げた。苦しんだ。来日22打席目。ロハスの虎初安打はバックスクリーン左への豪快弾だった。  「(三振した二回の)1打席目で、タイミングがあってきたなという風になって、マルテに『次はいい感じで打てる』と伝えていたんだ。少しほっとしたかな。最初のヒットがホームランになってよかった」  3点を奪われ、0-5となった直後の五回1死。ヤクルトの新外国人右腕、サイスニードが外角高めに投じた150キロの直球をフルスイングした。佐藤輝の適時打が飛び出した六回2死一、二塁からは中前に技ありの適時打を放ち、初マルチも達成だ。 その他の写真(2/2枚)  練習休日だった17日、甲子園室内に姿を見せると約40分、マシン相手にバットを一心不乱に振った。「長い間、打つことができていなかったけど、すごくポジティブに、自分の心持ちはできていた」。  本当は苦しかった。昨季、韓国リーグで本塁打&打点の2冠に輝いた助っ人の年俸は推定2億6000万円。新型コロナの感染拡大の影響で来日が4月4日とずれこんだとはいえ、試合前まで20打席無安打(1四球)。昨年のボーア(18打席)を抜き、球団の外国人野手のワースト記録を更新してしまった。  背中の張りで2軍調整中の大山がまもなく1軍に戻る。糸井や陽川らも結果を残しており、自分の立場が危うくなっていることは理解していた。異国の地での単身赴任生活。心のよりどころになっていたのは遠くにいる息子の存在だ。  「家族というのは大切な存在。一日でも早くこっちにきて、家族と過ごせる時間があれば、と願っている」  矢野監督は「これをきっかけにしてくれたらいいんじゃないか」と、さらなる奮起を期待した。今季ワーストの14失点で、ヤクルトに開幕8戦目で初黒星。広島に勝利した2位・巨人とは3・5ゲーム差に縮まった中で、唯一かつ、でっかい収穫に、声を弾ませた。  ロハスは「自分の息子が、自分を誇れるように。これからも一生懸命プレーして頑張っていこうと思います」と力こぶ。16年ぶりの優勝へ、矢野虎に大きな戦力が加わった。(三木建次)

◆ヤクルトは18日、阪神8回戦(甲子園)に14-3で大勝。今季初めて阪神に勝った。新外国人のサイスニード投手(28)=前アストロズ=が六回途中まで5安打3失点、7奪三振で来日初勝利。オフは米アラスカ州に滞在する右腕の趣味は狩猟で、本業でも"虎狩り"に成功した。チームは1分けを挟んで3連勝を飾った。  パン、パンとテンポ良く相手を"撃ち取った"。2度目の先発でサイスニードが来日初勝利。六回途中まで5安打3失点の粘投でチームに阪神戦の今季初勝利をもたらした。  「なぜ彼らが1位にいるか、そういうことが分かった試合でした。しっかり燕が虎を退治できたと思っています」  自慢のひげを笑顔でさすった。最速152キロの直球を軸に阪神打線を押し込んだ。三回まではパーフェクト。五回1死からロハスに1号ソロを被弾。六回にも2点を失ったが1四球で7奪三振。「プラン通りに投げられた」とうなずいた。  米ネバダ州出身だが、オフは妻の実家があるアラスカ州に滞在する。大自然に囲まれた地で、狩猟が趣味の右腕はボーガン、散弾銃、アーチェリーを使いこなし、体長3メートル、体重700キロ近いムース(ヘラジカ)や鹿、熊に狙いを定める。家族の1年分の食糧を確保するためだ。 その他の写真(2/2枚)  チームは8試合目で阪神戦初勝利。「YES、VERY GOOD(得意だよ)」と臨んだ試合で"虎狩り"に成功した。高津監督も「球に力があった。先発としての勝ちにつながる投球ができたんじゃないかなと思います」とたたえた。  特徴的なひげは、氷点下30度近くまで気温が下がるアラスカで、寒さから守るため。頼もしいハンターが燕投に加わった。(横山尚杜) ◆ヤクルトの主な個性派外国人選手  ★パリッシュ(1989年) 入団会見でワニ肉が好物と語り、日本でもワニ料理に舌鼓。「ワニ男」と呼ばれた。同年42発で本塁打王。  ★ハドラー(93年) 神宮で見つけたミミズを食べて周囲を驚かせ、セミなどの"ゲテモノ食い"で注目された。"恐怖の8番"として14発を放った。  ★ホージー(97、98年) ファンからもらったプリクラをヘルメットに貼るなど、明るい性格で人気に。1年目に38発で本塁打王に輝き、2年間で51発。  ★ペタジーニ(99-2002年) 夫人のオルガさんが友人の母親で、25歳も年上だったことで話題に。4年間で160発。MVP、本塁打王なども獲得。  ★ラミレス(01-07年) 本塁打後やお立ち台で「アイーン」などのギャグを取り入れ人気者に。本塁打王に輝くなど7年間で211発。

◆よっしゃア!! 猛虎が崖っぷちで一矢を報いたでエ!! ...一矢報いる? 確かに22打席目の初ヒットが本塁打のロハス(ホッとしたー!!)は、そーかもしれないけど、今季6勝1分けのヤクルトに大敗して興奮のよっしゃア!! は、ないない!!  ホラ、振り返ってみてください! 16日の巨人戦では五回から戸根-田中豊-野上-鍵谷-中川に5イニング、本日ヤクルト先発のサイスニードに四回2死まで四球出塁すら一つもなし...。  そー! 2試合またいで9回パーフェクトの快挙(?)を食う寸前にマルテがヒットー!! 良かった、良かったー、バンザーイ...なわけあるかー!!  先発の西勇もそーだけど、ほころびが見えはじめた阪神先発陣。ビハインドの時の中継ぎ陣の力不足...。さらには、一番肝心な打撃陣にここまで飛ばしてきた反動が?  この窮地を救うのは若さ以外にナーシ!! 第2戦、プロ初先発の西純矢君、その右腕で新しい風を呼んでくれー!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
27122 0.692
(↓0.019)
-
(-)
102188
(+3)
138
(+14)
43
(+1)
33
(-)
0.259
(↓0.002)
3.230
(↓0.27)
2
(-)
巨人
22146 0.611
(↑0.011)
3.5
(↑1)
101181
(+7)
144
(+2)
52
(+2)
30
(-)
0.261
(↑0.001)
3.220
(↑0.03)
3
(-)
ヤクルト
18147 0.563
(↑0.015)
5.5
(↑1)
104168
(+14)
160
(+3)
37
(+1)
24
(+1)
0.249
(↑0.004
3.820
(↑0.02)
4
(-)
広島
15205 0.429
(↓0.012)
10
(-)
103121
(+2)
145
(+7)
25
(-)
18
(+1)
0.253
(↓0.002)
3.360
(↓0.1)
5
(-)
中日
15216 0.417
(↑0.017)
10.5
(↑1)
101116
(+5)
128
(+1)
17
(-)
21
(-)
0.232
(↑0.003)
2.880
(↑0.04)
6
(-)
DeNA
11276 0.289
(↓0.008)
15.5
(-)
99152
(+1)
211
(+5)
36
(+1)
9
(-)
0.237
(-)
4.640
(↓0.01)