日本ハム(★3対6☆)楽天 =リーグ戦9回戦(2021.05.09)・札幌ドーム=
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楽天
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日本ハム
0002001003820
勝利投手:早川 隆久(4勝2敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(0勝1敗9S))
敗戦投手:池田 隆英(2勝4敗0S)

本塁打
【楽天】辰己 涼介(7号・5回表ソロ),浅村 栄斗(2号・6回表2ラン)

  DAZN
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◆楽天は1点を追う5回表、辰己のソロと島内の適時二塁打で2点を奪い、逆転する。続く6回には浅村の2ランなどで3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・早川が5回2失点で今季4勝目。最後を締めた5番手・松井は通算150セーブを達成した。敗れた日本ハムは、3番手・アーリンが乱調だった。

◆楽天辰己涼介外野手(24)が母の日に、2日ロッテ戦以来、6試合ぶりの今季7号ソロを放った。 1点を追う5回無死、1ボールから日本ハム池田の内角低めカーブに、素早く体を回転させた。右中間席へ放り込んだ。この日は母の日。ピンク色のリストバンドを身につけてプレーし「打ったのはカーブかスライダーです。逆転されたあとだったのですぐに追いつけて良かったです。お母さんのおかげです」と母へ笑顔で感謝の思いを込めた。

◆楽天浅村栄斗内野手(30)が、母へ贈る"ピンクバット弾"で33試合ぶりの一発となる2号2ランを放った。 この日は母の日。ピンク色のバット、スパイク、リストバンドを身につけ、母への思いを示した。 その思いは白球にも乗り移った。2点リードの6回2死一塁。1ストライクから日本ハム・アーリンの外角高めカットボールにピンク色のバットをフルスイング。左中間席へ豪快に放り込んだ。 昨季32本塁打で自身初の本塁打王のタイトルを獲得。開幕4戦目の3月31日ロッテ戦で1号を放ったが、その後は柵越えがなかった。

◆楽天は3回1死一、二塁から、島内の遊ゴロで併殺を狙った日本ハムの二塁手・杉谷の一塁への悪送球で、1点を先制した。 日本ハムは4回に逆転も、楽天は5回、辰己の1発で同点、島内の適時打で勝ち越し。6回は浅村の2ランなどでリードを広げた。 楽天の先発早川は5回2失点で日本ハム戦3戦全勝。7回からは継投で相手の反撃をかわした。抑えの松井は通算150セーブ目。日本ハム池田は4敗目。

◆楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22)が、母の日にハーラートップタイの4勝目を挙げた。 母のおかげで覚えた変化球がさえた。試合前時点で被打率3割4分と分が悪い左打者を6人並べる日本ハム打線にカットボールを多投。外角低めだけでなく、体へ向かって内角から曲げる配球も生かした。 1点を先制し、迎えた4回に王柏融、近藤、万波に3連続二塁打を浴び、2失点。逆転を許したが、浅村の2号2ランなどですぐさま味方が逆転。5回を抑え、救援陣に託した。85球6安打無四球4奪三振で白星をつかんだ。 母の力が白球にこもる。中学時代、母優子さんが偶然購入した本、「ダルビッシュ有の変化球バイブル」を手にとった。目を止めたのは前田健太投手のスライダーを紹介するページ。独学で習得し、今ではスライダー、カットボールを使い分ける。「本を読みなさいとは小さい頃からずっと言われていました。本当にここまで育ててくれたというのもありますので、そういった感謝の気持ちというのを投球で表しながら結果も残していければと思います」と力がこもっていた。 同僚の涌井、西武高橋に並び、ルーキーながらリーグトップの投手と肩を並べる。チームは1分けを挟んだ連敗を3で止めた。近未来のエースが、人生で初めて踏み入れた札幌ドームで恩返しの1勝をつかんだ。【桑原幹久】

◆楽天松井裕樹投手(25)がプロ野球史上最年少で史上16人目の通算150セーブを達成した。 史上16人目の大台は25歳7カ月で達成。DeNA山崎の26歳9カ月を上回り、年少記録を更新した。 3点差の9回、満を持して登板。代打中田、代打大田、五十嵐を難なく3者凡退に抑え、節目を迎えた。ベンチへ戻ると勝利投手の早川からウイニングボールを受け取り、左ポケットへ。記念ボードを掲げ、敵味方問わずスタンドの観客から拍手が送られた。 ヒーローインタビューでマイクを持ち「前回(5日ソフトバンク戦)1点差の場面で失敗していたので、しっかり締めようと思って行きました。3点差でマウンドに上げてくれたチームメートに本当に感謝したいと思っています」と頭を下げた。この日は母の日。「ここまでけがなく野球ができているのは、丈夫に生んでくれた母のおかげだと思いますし、常日頃支えてくれる妻も母になったので、その意味ではこういう日に達成できたというのは非常に感慨深く思っています」と感謝の思いを示した。 プロ初セーブはこの日と同じく札幌ドームでの15年3月28日、日本ハム戦。2点差を守り、当時の大久保監督へ初勝利をプレゼントした。 ▼通算150セーブ=松井(楽天) 9日の日本ハム9回戦(札幌ドーム)で今季9セーブ目を挙げて達成。プロ野球16人目。初セーブは15年3月28日の日本ハム2回戦(札幌ドーム)。25歳6カ月で達成は19年山崎(DeNA)の26歳9カ月を抜く最年少記録。 ▽楽天石井GM兼監督(通算150セーブを達成した松井に)「楽天史上一番の抑え投手ということを自覚しながら、プライドを持ってこれからも9回のマウンドに上がってくれれば」

◆"ワシンガン打線"が、母の日に目覚めた。楽天は9日、日本ハム9回戦(札幌ドーム)で引き分け1戦を挟んだ連敗を3で止めた。打線はここ2戦で2得点に封じられていたが、10安打6得点と奮起した。この日のプロ野球は「NPBマザーズデー2021」と銘打たれて開催され、選手はピンク色のリストバンドや道具を着用してプレー。球団広報から発信された各選手のコメントには「母」への感謝を伝える言葉が並んだ。 1点を追う5回無死。辰己が反撃の号砲を鳴らした。1ストライクから日本ハム池田のカーブに反応。体を素早く回転させ、右中間席に打球を運んだ。2日ロッテ戦以来、6試合ぶりの今季7号ソロで同点とし「逆転されたあとだったのですぐに追いつけて良かったです。お母さんのおかげです」と笑顔を見せた。 続く同点の5回2死三塁で打席に入った島内は、日本ハム河野のカーブを、体勢を崩された中で合わせ、勝ち越し適時二塁打。「今日は母の日なので、お母さんに熱い気持ちが届くとうれしいです」。1点リードの6回2死二塁には、鈴木大が中前適時打でダメ押しの追加点。「母にもらったこの体で元気よくやれていますし、妻のおかげで体調の維持ができ、こうやって頑張れています。いつも本当にありがとう」と感謝の気持ちを表した。「母の日」に白星をプレゼントしたチームは、11日からホームで西武2連戦。今後も姿勢と結果で母に恩返ししていく。【相沢孔志】

◆日本ハム池田隆英投手(26)が、制球に苦しんだ。3回には2四球が絡み先制点を献上。 勝ち越した直後の5回の先頭に同点弾を浴び、ピンチを招いて降板。2番手河野が火消し失敗で決勝点を許す形となった。池田は「粘れずに、すみませんでした。何とか立て直そうとは思ったんですが」。4回2/3で今季ワースト4四球、3失点(自責2)で4敗目を喫した。

◆日本ハムの万波中正外野手(21)が3試合連続安打となる一時勝ち越し打を放ったが、勝利には届かなかった。同点とした直後の4回1死二塁で、左翼線適時二塁打を放った。「先輩たちがつくったチャンスだったので、絶対に得点を取りたいと思っていました。必死に食らいつきました」と振り返った。「5番右翼」とプロ3年目で初の中軸を担い、存在感を示した。

◆夢のマウンドで、恩返しができた。楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22)が、母の日にハーラートップタイの4勝目を挙げた。5回2失点で日本ハムから3戦3勝。新人離れした堂々たるマウンドさばきで「母の日なので頑張りました」と胸を張った。 母は厳しかった。小学校低学年の頃、自宅近くで壁当てをしていると、夕食準備前の母優子さんがノックを打ってくれた。だけど、なかなかうまく捕れない。不機嫌なそぶりを見せると「そんなにふてくされてやるなら野球をやめなさい」と叱られた。「僕も夢がいろいろ変わって、将来と現実を見て教員も目指しました。それでも憧れのプロ野球選手になれたのは、お母さんから学んだ努力の大切さ、人としての生き方があるから。ひねくれていたものを真っすぐにしてくれました」と今は力強く言える。 恩は返しきれない。初任給では2人の姉と相談して、両親に腕時計をプレゼント。初勝利後は千葉の実家へ。1球ずつシールの貼られたクリアケースに入れ、大事に飾られている記念球のコレクションを、1つ増やした。母の日前日には、映画「となりのトトロ」のキャラクターがデザインされた植木鉢を贈った。「今では気にしいで、自分のことが心配なのかな」とこまめに連絡をくれる母の思いに、照れ笑いも見せる。 毎週日曜に、テレビ越しに晴れ姿を届ける。でも、こんな日だから、こっぱずかしくても、伝えたい思いもある。「こんなクソガキですけど『ありがとう』という感謝の気持ちと『よろしく』という言葉を伝えたいです。直接は絶対に言えないですけど(笑い)」。【桑原幹久】

◆日本ハムは今季初の同一カード3連勝を逃した。打線は4回に一時勝ち越しも、リリーフの2番手河野と3番手アーリンが流れを引き渡した。連勝は「3」でストップ。栗山監督は「(コロナ禍で)いろんなことがあるというのは、1回真っ白にしてチームを作り直すつもりでやれっていうメッセージだと思う。明日からしっかりやっていきます」と前を向いた。

◆母の日に大投手への扉を、また一つこじ開けた。楽天松井裕樹投手がプロ野球史上最年少の25歳6カ月で、史上16人目の通算150セーブを達成した。DeNA山崎の26歳9カ月を上回り、年少記録を更新。高卒ルーキーだった14年に先発でプロデビュー。2年目の19歳から守護神を張り、驚異的なスピードで勝利球を重ねた。名球会入りの条件となる通算250セーブへ、カウントダウンをスタートさせた。家族を大切にする松井が、母の日に節目を迎えた。ヒーローインタビューでマイクを握り「けがなく野球ができているのは丈夫に産んでくれた母のおかげ。常日頃支えてくれる妻も母になったので、こういう日に達成できたというのは非常に感慨深いです」。母真琴さんには、パジャマを贈った。昨年4月に誕生した長女を守る、妻でタレントの石橋杏奈へも感謝の思いを込めた。 2234日前。15年3月28日、札幌ドーム。19歳の松井が、3者凡退でプロ初セーブを記録した。「覚えてますよ。レイが先発でしたね」。記念球は就任初勝利を挙げた大久保監督へ直接手渡した。「救援でキャリアをやっていくとは、プロに入った時は思っていなかったです」。 桐光学園2年夏の甲子園で1試合22奪三振の記録的快投を披露。大エースを夢見て、入団会見で目指す投手像に「田中将大投手」と答えた。1年目から17試合に先発。階段を歩んだ。 転機は2年目、15年の春季キャンプ。実戦初登板は8回のマウンドだった。チーム事情と素質、特徴を鑑みた大久保監督から「中6日いないより、お前が毎日いてくれないと困る」と抑え転向を告げられた。葛藤や戸惑い。もちろんあった。それでも、チームの力になりたかった。 守護神は抑えて当たり前。打たれれば勝利が遠のく。入れ違いで海を渡り、今季8年ぶりに復帰した田中将からは「常に同じ自分でいなさい」と背中を押された。「案外引きずるタイプ」と、日々重圧と向き合う中で、支えになった。5日のソフトバンク戦。9回2死から1点差を追いつかれ引き分けた。「すみません」と言葉を発しながらベンチへ下がった。移動日を挟んで7日の日本ハム戦前練習に明るい表情で臨み、リベンジの機会に備えた。 初セーブから2234日。同じく札幌ドームで、3者凡退で締めた。記念球を4勝目を挙げたルーキーの早川から差し出され1度は断るも、受け取り、左ポケットへ。敵味方問わず、ファンから拍手を一身に浴びた。"最年少""最速"との枕ことばは、いくつもステップにした。名球会入りの条件は250セーブ。道半ばだ。【桑原幹久】

◆楽天松井裕樹投手(25)がプロ野球史上最年少で史上16人目の通算150セーブを達成した。史上16人目の大台は25歳7カ月で達成。DeNA山崎の26歳9カ月を上回り、年少記録を更新した。どんな日も、忘れられない味がした。松井にとって抑えの醍醐味(だいごみ)とは何か。試合を締め、はじけるスタンドとベンチから出迎えてくれる仲間。「僕が仕事を成し遂げた瞬間から、みんなが勝利を味わう瞬間が始まる。いろんな人がワッと喜んでくれる。その瞬間に立ち会えるのはこれ以上ないやりがいですね」。誰もが待ちわびた勝利の美酒に酔う、その宴を始めるのが役割だ。 昨年、新人以来の先発に再挑戦した。東京五輪を目指しての決断が根底にあった。「短いイニングだけじゃなく、長いイニングも投げられれば、日本代表でも貢献できるじゃないですか」。求められるならば、便利屋としてでも献身的に尽くす覚悟があった。 誰かのために投げる。その姿は先人に学んできた。「少しダサいかもしれないですけど」と前置きすると、「僕はブルペンは絆だと思っています」と言った。 「僕がそうやって教えてもらってきたから。青山さんや久保さん、福山さん、先輩方が本当に目をかけてくださった。長いシーズンで打たれることもあります。そういう時、ベンチに戻ると先輩方が必ず声をかけてくれました。励まし、迎えてくれる言葉に支えられたし、ブルペンが1年間戦える強さだと教わった」。 マウンド上だけじゃない。勝利のために、立ち居振る舞いでチームを支えることが、先輩としての役割だと焼き付けた。だから「僕も後輩にそういう楽天の絆を伝えていきたいです」と受け継いだ思いを秘める。 174センチの体に集まる球場中の祈り。託される声援は「力になります」と力強い。「150セーブは自分1人の力じゃ絶対にできないこと。だから僕は勝利のため、チームのため、家族のため、応援してくださるファンの方のために、腕を振り続けます」。数字はまだ積み重ねていく。支えてくれる人と日本一の美酒を味わうために。【14、15年楽天担当=島根純】

◆母への思いがこもった"ピンクバット"が、主砲を目覚めさせた。楽天浅村栄斗内野手(30)が母の日の9日、33試合、140打席ぶりの1発となる2号2ランを放ち、チームの連敗を3で止めた。2点リードの6回に日本ハム・アーリンから左中間席へ放り込んだ。母の日にちなみ、練習からピンク色のバット、スパイク、リストバンドを使用。いよいよ昨季の本塁打王に、真っ赤な火がついた。鮮やかなパッションピンクに染まるバットを、ド派手に振り抜いた。6回2死一塁。手足を同色に染める浅村が、1ストライクからアーリンの高め速球を捉え、左中間席へ持っていった。「久々に良い形で打てました。完璧だったんですけど、久々すぎて入るかどうか分からなかったです」との言葉とは裏腹に、ゆっくりと一塁を回った。 蛍光色で、もやもやを吹き飛ばした。昨季は32本塁打で初のタイトルを獲得。今季も開幕4戦目の3月30日ロッテ戦で1号を放ったが、以降、柵越えはなかった。「ホームランが出ていないというのは意識していましたけど、それよりも得点圏でランナーをかえせていないことにフラストレーションがたまっていました」。得点圏打率は2割7厘。チームの勝利につながる一打を欲した。だからこそ「今日、良い形で久々にホームランが出たので、これを機に、いいきっかけにしたい」と前を向く。 この日は年に1度の母の日。1日限定でバット、スパイク、リストバンドをピンク色に染めた。母明美さんからは幼少期から「感謝の気持ちを持って、謙虚にやりなさい」と口酸っぱく言われた。「頑張って産んでくれて今の自分がある。何とか、結果として良い形で頑張っている姿を見せたいと思っていたので、こういう日に打ててよかったです」。母の日は通算33打数11安打、打率3割3分3厘、2本塁打、4打点。誰かを思う力は、計り知れないパワーをもたらす。 1分けを挟み、チームの連敗を3で止めた。2位ソフトバンクとの0・5ゲーム差を守り、首位を維持した。「まだまだ試合数もあるし、1試合1試合、目の前の試合の勝ちにこだわって戦っていきたい」。母を思う気持ちも、チームの勝利へ願う気持ちも、変わらずに新たな1日を迎える。【桑原幹久】

◆楽天・辰己涼介外野手(24)が「9番・中堅」で出場し、同点7号ソロを放った。1点を追う五回先頭。相手先発・池田の2球目を捉え、右中間に運んだ。球団広報を通じて、「打ったのはカーブかスライダーです。(四回裏に)逆転された後だったので、すぐに追いつけてよかったです」とコメント。母の日の一発に「お母さんのおかげです」と感謝の意を表した。

◆"サニブラウンに勝った男"として知られる日本ハムドラフト2位・五十幡亮汰外野手(22)が、五回にプロ入り初安打&初盗塁をマークした。  「1番・中堅」で2試合連続スタメン出場した 五十幡が、五回二死からの第3打席でプロ入り初安打となるショートへの内野安打を放った。  出塁後、左腕・早川から牽制(けんせい)を受けたが、次打者・杉谷の初球で悠々とプロ入り初盗塁を成功させた。  俊足の持ち主で50メートルの最速は5.6秒。中学3年の時、全日本中学校陸上競技選手権大会の100メートルと200メートルで、現100メートル日本記録保持者のサニブラウン・アブデル・ハキームを抑えて優勝した。

◆楽天・浅村栄斗内野手(30)が「3番・二塁」で先発出場し、貴重な追加点となる2号2ランを放った。1点を追加した六回、なおも2死一塁。3番手・アーリンの2球目を捉え、左中間席に運んだ。球団広報を通じて、「打ったのはストレートです」とコメント。3月30日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来の一発に、「久しぶりですね。打ててよかったです」と静かに振り返った。

◆楽天が連敗を3で止めた。1-2の五回に辰己のソロと島内の適時二塁打で逆転し、六回に浅村の2ランなどで3点を加えた。早川が5回2失点でリーグトップに並ぶ4勝目、松井は9セーブ目。日本ハムは連勝が3で止まった。

◆楽天の松井裕樹投手が9日、札幌ドームで行われた日本ハム9回戦で今季9セーブ目を挙げ、プロ野球16人目の通算150セーブを達成した。25歳6カ月の到達はDeNAの山崎康晃投手の26歳9カ月を抜き最年少で、通算364試合目は歴代8番目のスピード記録。6-3の九回に5番手で登板し三者凡退に抑えた。初セーブは2015年3月28日の日本ハム戦。  神奈川・桐光学園高から14年にドラフト1位で入団。18年9月16日のロッテ戦で通算100セーブに史上最年少の22歳10カ月で到達し、19年には38セーブでパ・リーグ最多セーブに輝いた。昨季は先発でスタートし途中で救援に戻った。

◆日本ハムのドラフト2位ルーキー五十幡が2試合目の先発出場でプロ初安打と初盗塁をマークした。2-3の五回に早川の内角速球に詰まりながらも俊足を生かして遊撃内野安打。直後に盗塁も決め「決していい当たりではなかったが、自分の中で大切な一歩になった」と喜んだ。  陸上男子100メートル日本記録保持者のサニブラウンを中学時代に破った快足が武器の外野手。七回には併殺崩れで一塁に残って再び盗塁に成功し、杉谷の右前打で初得点も記録した。「自分の持ち味を生かすには出塁率を上げないと。考えてやっていきたい」と気を引き締めた。

◆楽天の辰己がチームトップの7号ソロを放ち、逆転勝利に貢献した。1-2の五回に先頭打者で、池田の緩い変化球を右中間へ運ぶ同点アーチ。「逆転された後だったのですぐに追い付けて良かった」とうなずいた。  打撃の確実性を欠いて打順が今季初めて9番に下がり、意地を見せた。母の日で「本塁打を打てたというのは、いいプレゼントになったかな」と喜びをにじませた。

◆楽天のドラフト1位ルーキー早川がリーグトップに並ぶ4勝目を挙げた。5回を6安打2失点で乗り切り「真っすぐは良かった。チームが勝つことができて良かった」と冷静に話した。  1-0の四回1死から3連続二塁打を浴びて2点を失ったが、味方が3-2と逆転した五回は2死二塁で杉谷を内角速球で二飛に仕留めた。「今後は六回以降も行かせてもらえるように、信頼を勝ち取れるように頑張る」と気を緩めずに言った。

◆楽天・松井裕樹投手(25)が九回を三者凡退に抑えて今季9セーブ目を挙げ、プロ野球史上16人目の通算150セーブを達成した。25歳6カ月での到達はDeNA・山崎康晃の26歳9カ月を抜き最年少で、通算364試合目は歴代8番目のスピード記録となった。  「僕自身があまり頑張っているのではなくて、若いのに(首脳陣が)大事なところで起用して下さる結果だと思います」  3点リードの九回に登板。代打中田を遊ゴロ、代打大田は三ゴロ、五十幡を空振り三振に仕留めた。2015年3月28日にプロ初セーブを挙げた思い出の札幌ドームで、節目の記録を飾った。  紆余曲折があった。14年に先発として入団も、15年に抑えに転向し3年連続30セーブ以上をマーク。19年は38セーブを挙げてセーブ王に輝くも、チーム事情もあり翌年から先発に再転向し、今季から抑えに再び戻った。  「プロで救援をやるとは思わなかった。想像とは違うけど、良い場所で投げさせてもらい、充実して粋に感じてマウンドに上がってます」  少年時代に練習を手伝ってくれた母・眞琴さんには、睡眠中に疲労回復を助けるリカバリー・ウエアを贈った。ヒーローインタビューでは「丈夫に生んでくれた母のおかげです」。妻で女優の石橋杏奈さんにも「常日頃支えてくれる妻も母になり、こういう日に達成できて非常に感慨深く思っています」と感謝した。  「楽天史上で一番の抑えだと自覚しながら、プライドを持って打者を圧倒してほしい」と石井監督。若き守護神なくして、優勝はあり得ない。(広岡浩二)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
17137 0.567
(↑0.015)
-
(-)
106146
(+6)
130
(+3)
29
(+2)
15
(+1)
0.232
(↑0.002
3.340
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
18155 0.545
(↑0.014)
0.5
(-)
105157
(+3)
136
(+1)
34
(-)
21
(+1)
0.266
(↑0.002)
3.440
(↑0.06)
3
(-)
ロッテ
17154 0.531
(↑0.015)
1
(-)
107168
(+7)
141
(+4)
32
(+1)
27
(+1)
0.244
(↑0.003)
3.740
(↓0.01)
4
(-)
西武
15165 0.484
(↓0.016)
2.5
(↓1)
107122
(+1)
137
(+3)
21
(-)
34
(-)
0.229
(↓0.003)
3.770
(↑0.01)
5
(-)
ORIX
14177 0.452
(↓0.015)
3.5
(↓1)
105138
(+4)
150
(+7)
35
(+2)
10
(-)
0.247
(-)
3.590
(↓0.08)
6
(-)
日本ハム
12174 0.414
(↓0.015)
4.5
(↓1)
110104
(+3)
141
(+6)
17
(-)
20
(+2)
0.223
(↑0.001
3.800
(↓0.04)