1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 |
中日 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 2 | 4 | 0 | 1 |
勝利投手:柳 裕也(3勝1敗0S) (セーブ:R.マルティネス(0勝1敗5S)) 敗戦投手:玉村 昇悟(0勝2敗0S) 本塁打 |

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◆中日は両軍無得点で迎えた4回裏、無死一塁からビシエドの2ランで先制する。投げては、先発・柳が8回無失点11奪三振の快投。9回はR.マルティネスが締め、柳は今季3勝目を挙げた。敗れた広島は、先発・玉村が試合をつくるも、打線が4安打無得点と沈黙した。
◆広島のルーキー栗林良吏投手(24)は、ここまで15試合連続無失点で9セーブをマーク。 新人の10セーブ以上は過去16人いるが、5月までに10セーブは04年三瀬(ダイエー)15年山崎康(DeNA)の2人しかいない。
◆広島中村奨成捕手(21)が、出場選手登録を抹消された。 4月16日に1軍に昇格し、同日の中日戦(バンテリンドーム)でプロ初ヒットをマーク。同25日巨人戦(東京ドーム)では同点の9回に代打で出場。右中間への二塁打を放ち、勝利に大きく貢献した。代打、代走要員として8試合に出場し、打率3割3分3厘、0本塁打、0打点、0盗塁。代わって磯村嘉孝捕手(28)が1軍に昇格した。
◆広島高卒2年目の玉村昇悟投手(20)が、プロ初ヒットを記録した。 プロ初勝利を目指し、2度目の先発マウンドに上がった左腕。3回2死から迎えた第1打席で、中日柳の2球目、外角直球を華麗な流し打ちで左前へ転がした。惜しくも先制点にはつながらなかったものの、投手ながらプロ2打席目で初安打をマーク。 投げては落ち着いたマウンドさばきで3回まで1安打無失点と、上々の立ち上がりをみせている。
◆広島は3回2死から満塁の好機をつくるが安部が三振で先制を逃す。先発玉村は3回まで中日打線を1安打1四球で無失点に抑えた。 中日は4回、ビシエドの5号2ランで先制。先発の柳は6回まで毎回の8三振を奪い、2安打無失点投球を続けた。 柳は8回2安打、毎回11奪三振で3勝目。R・マルティネスが5セーブ目。連敗ストップの中日は4位浮上。広島玉村は2敗目。
◆中日柳裕也投手(27)が8回2安打無失点、毎回の11三振を奪う圧巻投球でチームの危機を救った。今季の奪三振数58個は12球団トップ。エース大野雄が出場選手登録を抹消されるという厳しい状況下、新奪三振王がチームを支える。 3年ぶり2度目の完封はお預けとなったが、9回に登板したR・マルティネスがピンチを乗り切ると笑顔でベンチ前に姿を見せた。自身のピンチは3回2死から投手の玉村に許した安打をきっかけに満塁となった場面だけ。「落ち着いて投げることができた」と安部を三振に仕留めた。残る7イニングはすべて打者3人で抑えた。 「試合前の状態はあまりよくなかったが木下さんがいいリードをしてくれました」。前回4月の8回0封14奪三振に続く広島封じで3勝目。母の日はプロ5年目で初登板。「知っていたのでいつもより感謝の思いを持って投げました」。育ててくれた母への思いを口にした上で女房役の木下拓に感謝した。 140キロ台中盤のストレートと130キロ台のシンカー、120キロ台のスライダーと110キロ台のスローカーブをホームベースの四隅に配して三振を重ねる。トラックマンなどデータを有効活用することで各球種の威力はさらに増した。 「いろんな球種で勝負できている。大野さんが帰ってくるまでピッチャーを引っ張っていけるように頑張ります」。エース不在の危機は柳が救う。【安藤宏樹】 ▽中日根尾(2試合連続マルチ安打)「抜けてきている球を合わせずに振り切れたのがよかったと思う。もっと完璧にとらえられるように次は頑張ります」 ▽中日R・マルティネス(9回2死二、三塁のピンチも乗り切り5セーブ目)「ピンチを作ってしまったが、なんとか0点で抑えることができてよかったです」
◆広島が相手先発の中日柳に完敗し、今季6度目のゼロ封負けで5位に転落した。プロ2度目の先発の玉村昇悟投手(20)が5回2失点と力投も、打線の援護なく2敗目。今季柳相手には2連敗で、前回から16イニング連続で得点を奪うことができていない。 ? 佐々岡真司監督(53)の一問一答は以下の通り。 ? -先発玉村について 佐々岡監督 あの(ビシエドの)本塁打でね。四球のあとの初球だったけど...。でもボール自体はいいボールを投げていた。まだまだ楽しみ。 -次回の登板チャンスはありそうか 佐々岡監督 まあそうですね。最低でも今日のようなピッチングができれば。次もしっかりと、というところ。 -中軸の打順を入れ替えた 佐々岡監督 ここのところ点がね。昨日は4点取りましたけど、いろいろ試行錯誤しながらというところ。向こうの投手も丁寧に低めに投げられていたけど、ゼロというのは寂しいね。ピッチャーが頑張っていただけに。 -柳に苦戦が続く 佐々岡監督 いい投手なので、低めに集められるとそう簡単に打てないところはあるけど、打てないじゃ済まされない。これからやり返すつもりでやってもらいたい。
◆中日の4番ダヤン・ビシエド内野手(32)が4回、決勝の5号2ラン。 母の日仕様のピンクのバットでチームに勝利も運んだ。「うまく打てたと思う。(ピンクのバットは)違和感ありましたけど、いい仕事ができたので思い出のバットになった」と笑顔。さらに「自分の母もしっかり教育して育ててくれた。妻も含めて全国のお母さんにおめでとう、と言いたい」とメッセージも発した。
◆広島の高卒2年目左腕、玉村昇悟投手(20)が、5回2失点と力投も2敗目を喫した。中日戦で、プロ2度目の先発。4回にビシエドに先制2ランを許したが、緩急を使った投球でテンポよく試合を作り、高い能力を示した。プロ初安打もマークした。次こそ、プロ初勝利をもぎ取る。まだ表情にあどけなさが残る弱冠20歳の左腕が、敵地のマウンドで堂々の投げっぷりを見せた。独特のテークバックから最速145キロのキレのある直球を投げ込み、緩急を使った投球でテンポよく5回を3安打2失点。打線の援護なく2敗目を喫したものの、先発としての役割を果たした。 「(捕手の)石原さんがうまく引き出してくれたので、なんとか投げられた。『押すところは押して、引くところは引こう』と。任せようと思った」 1発に泣いた。3回まで走者を背負いながらも、落ち着いたマウンドさばきで後続を断った。だが4回、先頭の福田に四球を許すと、続くビシエドに初球、真ん中に甘く入ったスライダーをひっぱたかれ、左中間スタンドに放り込まれた。「(先頭の)四球がもったいなかった。ストライクを取りにいくより、(ビシエドに)四球でもOKだったのかなと。もうちょっと厳しいコースに投げきった方がよかった」と反省した。 「母の日」にプロ初勝利は贈れなかったが、1軍の舞台で奮闘する姿を見せた。前回プロ初登板初先発した4月29日DeNA戦の後、母小由美さんから「次も頑張れ」とエールを送られた。「応援してくれているので、勝ちたかったですけど、ダメだった。次に生かしたい」と前を向いた。 小由美さんには「野球が主の生活で、いろんな面で支えてもらった」と感謝。「ちょっとしたことでも怒ってくれた。片付けや時間に遅れないとか、当たり前のことですけど、試合中の態度や気遣いは言われてきた。そこは今も身についているかなと思います」と感慨深げに思い出を語った。 佐々岡監督は「ボール自体は良いボールを投げていた。まだまだ楽しみ」と評価した。次戦については「最低でも今日のような投球ができれば。次もしっかりとというところはあります」と期待。玉村は「良い試合を作れるように頑張ります」と気合をにじませた。【古財稜明】
◆新外国人のマイク・ガーバー外野手(28)が1軍昇格から9試合目で来日後初のベンチスタートとなった。4日のDeNA戦の第2打席から8日の広島戦まで、直近の10打席連続で無安打。8日の広島戦は3打数無安打2三振で、七回2死三塁のチャンスで代打を送られていた。試合前まで打率・156(32打数5安打)、0本塁打、1打点、14三振。 出場8試合すべてに「3番・右翼」で出場しており、この日は福田が「3番・左翼」、根尾が「8番・右翼」で出場する。
◆中日のダヤン・ビシエド内野手(32)が「4番・一塁」で出場。四回無死一塁で中堅左へ先制の5号2ランを放った。 「外から入ってきたスライダーを、バットのいいところで捉えられたね。先制できてよかったよ」 この回先頭の福田が四球で出塁すると、広島・玉村が投じた初球の123キロのスライダーを一閃。滞空時間の長い放物線は、そのままスタンドに飛び込んだ。1日の巨人戦(東京ドーム)以来、5試合ぶりとなる一発だった。 この試合で使用しているバットと打撃用グラブはピンク色。"母の日仕様"で最高の結果を残した。
◆中日の柳が8回2安打無失点で3勝目。追い込んでからの変化球の精度が高く毎回の11三振を奪い、四回にビシエドの2ランで挙げた2点を守った。チームは4位に上がった。広島は5回2失点の玉村を援護できず、5位に後退した。
◆広島は組み替えた打線が機能せず、今季6度目の零敗を喫して1日で5位に逆戻りした。0-0の三回2死満塁では、プロ14年目で初めて3番に起用された安部が空振り三振。九回の好機では13試合ぶりに4番に座った鈴木誠が三飛、西川も二ゴロに倒れるなど本塁が遠かった。 柳にはここ2試合、計16回で25三振を喫し、無得点と手玉に取られている。佐々岡監督は「丁寧に低めに投げられたけど、ゼロというのはさみしいね」と嘆いた。
◆プロで2度目の先発だった広島の20歳、玉村は3安打に抑えながら5回2失点で2連敗となった。四回は先頭の福田に四球を与え、ビシエドにはストライクを取りにいった初球のスライダーを中越えに運ばれる2ラン。「もうちょっと厳しいコースというか、投げ切った方が良かった」と悔やんだ。 打線の援護に恵まれなかったが、左腕からの切れのある直球に緩急を効果的に織り交ぜて追加点を許さなかった。「(捕手の)石原さんがうまく引き出してくれたので何とか投げられた」とうなずいた。
◆中日は先発した柳、4番・ビシエドの活躍で勝利し、4位浮上。与田剛監督(55)の主な一問一答は下記の通り。 --柳は8回2安打11奪三振無失点 「出塁を許したのは三回だけ。リズムがよかった。三回は2死から相手投手に打たれてピンチをつくってしまった。ああいうところは次回に向けての反省。相手が投手だから簡単に抑えられるわけではないですけど、そういったところが球数もそうだし、ゲームの流れも。あそこで先に点を取られていたらどうなっていたか分からない展開だったので。でもあの危ないところを何とか切り抜けて自分のペースに持っていく力は今年、すごくついてきたと思います」 --三振取れるようになったのも今年のよさ 「ボールカウントが先行しても平行カウントに持っていく力もついてきたし、ファウルで粘られるときも去年までは結構、多かったですけど、決着をつけるボールが増えてきましたよね」 --58奪三振はリーグトップ。どこがよくなっている? 「ベンチ前でのキャッチボールを見ていても非常に丁寧にやっていますし。現時点で数字は追いかけていませんけども、いい数字はどんどん伸ばしてほしいと思うし、本当に頼もしくなってきたので。シーズン終わるまで柳と慎之介(小笠原)は徹底して厳しく見ていますけど、よくなってきたとはすごく思います」 --ビシエドが先制2ランで4番の仕事をした 「このところ、中軸の不調が目立っていましたし、求めるところはビシエドの長打力。ますますそういったものは増やしてほしいと思います」 --ガーバーがベンチスタートで、出場せず。起用は状態や相手投手を見ながら? 「一番は打席数を立たせていきたいので。技術だけでなく精神的にも考え過ぎてしまうことをちょっと感じたのできょうは外しましたけど、これからもチャンスをつくっていきたいと思います」 --母の日 「亡くなった母のことはよく思い出すので。お花を渡せないのはさみしいですけど。生きている間は母のことをずっと思っていますし、世界中のお母さん、女性のみなさんに助けられているところはたくさんあるので、そこは感謝して、いい勝ちが贈れたのかなと思います」
◆投手陣の柱になる意欲と母への感謝を、右腕に込めた。中日・柳が赤ヘル打線を8回2安打零封。今季3勝目に笑顔があふれた。 「母の日に投げることは分かっていたので、いつもより感謝の気持ちを持って投げました」 ■四回以降はパーフェクト! 威力のある直球に縦横の変化球を織り交ぜ、攻めの投球を披露した。2死から連打と四球で満塁を招いた三回が、唯一のピンチ。安部をチェンジアップで空振り三振に仕留めて脱出すると、四回以降はパーフェクトに抑え、毎回の11奪三振と圧倒した。 12歳のころに父・博美さんを交通事故で亡くし、母・薫さんが女手一つで育ててくれた。プレゼントは毎年決まってカーネーション。そこに、自身初となる母の日登板での白星を添えた。 ■奪三振リーグトップ「58」 「母親は一生懸命育ててくれた。まだまだ恩返しができていない。これから恩返ししていきたい」 エースの大野雄が上肢のコンディション不良で戦線離脱となったが、奪三振数はリーグトップの「58」に積み上げ、防御率もリーグ2位の1・72に上昇。チームを救う姿も、親孝行になる。(須藤佳裕)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
24 | 10 | 1 | 0.706 (↑0.009) | - (-) |
108 | 168 (+3) | 108 (+2) | 39 (+1) | 28 (-) |
0.262 (↓0.002) | 2.910 (↑0.03) |
2 (-) |
巨人 |
19 | 12 | 5 | 0.613 (↑0.013) | 3.5 (-) |
107 | 154 (+7) | 124 (+5) | 44 (+3) | 26 (+1) |
0.261 (↑0.001) | 3.230 (-) |
3 (-) |
ヤクルト |
15 | 14 | 5 | 0.517 (↓0.019) | 6.5 (↓1) |
109 | 143 (+5) | 154 (+7) | 35 (-) | 21 (-) |
0.246 (↑0.001) | 4.210 (↓0.1) |
4 (1↑) |
中日 |
14 | 18 | 4 | 0.438 (↑0.019) | 9 (-) |
107 | 103 (+2) | 110 (-) | 14 (+1) | 20 (-) |
0.230 (↓0.002) | 2.850 (↑0.08) |
5 (1↓) |
広島 |
14 | 19 | 3 | 0.424 (↓0.014) | 9.5 (↓1) |
107 | 107 (-) | 133 (+2) | 25 (-) | 16 (-) |
0.254 (↓0.003) | 3.390 (↑0.03) |
6 (-) |
DeNA |
11 | 24 | 4 | 0.314 (↓0.01) | 13.5 (↓1) |
104 | 139 (+2) | 185 (+3) | 30 (+1) | 8 (+1) |
0.236 (-) | 4.630 (↑0.05) |
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