中日(★3対4☆)広島 =リーグ戦7回戦(2021.05.08)・バンテリンドーム=
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広島
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中日
0010101003800
勝利投手:九里 亜蓮(4勝3敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝0敗9S))
敗戦投手:福谷 浩司(1勝3敗0S)

本塁打
【広島】羽月 隆太郎(1号・4回表ソロ)

  DAZN
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◆広島は1点を追う4回表、羽月のプロ初アーチとなるソロで同点とする。その後2-2で迎えた7回には、菊池涼の適時二塁打などで2点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、先発・九里が6回2失点の好投で今季4勝目。敗れた中日は、終盤の好機であと1本が出なかった。

◆広島は4月28日から6連敗中。広島の6連敗以上は、19年6月28日~7月10日までの11連敗以来だが、この時に連敗を止めたのが今日先発の九里亜蓮投手(29)。九里が今回も連敗ストッパーとなるか。

◆広島3年目の羽月隆太郎内野手(21)が、プロ1号となる同点ソロを放った。2番中堅で先発出場。1点を追う4回先頭の打席。カウント1-1からの3球目、福谷の内寄り直球をコンパクトに振り抜き、打球は右翼フェンスをギリギリで越えた。 「イニングの先頭だったので何とか塁に出ようと思って打席に入りました。しっかり捉えることができたので外野の頭を越えてくれと思ったら、入ってくれました」 身長167センチ、67キロの小兵が、プロ通算35試合目の97打席目で飛び出した待望の初本塁打で、試合を振り出しに戻した。

◆中日は3回1死から根尾がチーム初安打で出塁。福谷が犠打を決め、大島の左前打で1点先制。先発福谷は3回まで2安打無失点。 広島は4回、羽月のプロ初本塁打で同点。5回にも羽月が適時打を放ち勝ち越したがその裏、九里が福谷に同点打を許した。 広島は7回に菊池涼の適時二塁打などで2点を奪い連敗を6で止めた。先発九里が4勝目。栗林は9セーブ目。中日福谷は3敗目。

◆中日は広島栗林を攻めきれず5位に後退した。1点を追う8回1死満塁で急きょ登板したルーキーに代打井領雅貴外野手が投ゴロ併殺。9回も無死一、二塁とチャンスを作るが後続が断たれた。「見ての通り。詰めのところがうまくいかなかった」と与田剛監督。 7回の同点機には2三振と元気のない新外国人ガーバーに代打を送った。「そういう判断をしたということ」と同監督。脱貧打線の日は遠のくばかりだ。 ? ▽中日ガーバー(6回先頭で初球セーフティーバントを試み三振に倒れるなど3の0。7回には代打を送られ) チームが勝てるような打撃がしたい。そのつもりで明日また頑張ります。 ▽中日根尾(2安打2得点。打率も2割に)「最後、四球を取った打席ももちろん打ちたかったですが、4打席とも内容はよかったと思います」。 ▽中日福谷(7回途中で降板し3敗目) 最初の2点が自分の中ではもったいなかった。野手の守備に助けられて投げられたのですが、途中で降りてしまったのが悔しいです。

◆広島ドラフト1位の栗林良吏投手(24)が、絶体絶命の大ピンチをゼロで切り抜けた。 8回1死満塁から登板し、無失点。9回も1点のリードを死守した。リーグトップタイの9セーブ目を手にし、自身が持つ2リーグ制後のデビューから連続試合無失点の日本記録を「15」に更新。チームは引き分けを挟んだ連敗を「6」で止め、4位に浮上。鉄壁の守護神が、地元愛知で躍動した。栗林が、最大のピンチを最高の形で切り抜けた。1点リードの8回1死満塁で登板。代打の代打井領を相手に4球連続で宝刀フォークを投げ込み、結果は投ゴロ併殺打。注文通りの完璧な結果でしのぎ、リードを死守。「1点も取られちゃいけない場面だった。内野ゴロか、三振も選択肢にあった中で、フォークをチョイスした。良いチョイスでした」と冷静に振り返った。 9回も"ミスター0"は健在。開幕から中日打線を13人連続で退けていたが、先頭大島に右前打、京田に四球で無死一、二塁に。そこで直球主体から変化球主体に切り替え、滝野、ビシエドを連続三振。最後は高橋周をフォークで二ゴロに斬り、ガッツポーズで喜びを爆発させた。「カーブだったりをチョイスしてくれた石原のリードのおかげ。ああいうところで冷静に考えてくれた」と感謝した。 プロ入り後初のイニング途中での登板と、回またぎでも動じなかった。これまで何度も8回から投げる準備をしていたという。この日も試合前に横山、永川両投手コーチから「今日は8回から行く準備しといて」と言われた。「事前に声をかけてもらったおかげで、準備もできた。いつも通り普通に入れたかなと思う」と話した。 抜群の安定感でチームを連敗ストップに導き、リーグトップタイの9セーブ目。また自身が持つデビューからの連続試合無失点記録も「15」に伸ばした。「ここからは本当に何も意識せずに、ただただチームの勝利に向かって投げるだけ。しっかり継続して、チームが負けないように戦っていきたい」。家族や高校、大学の友人らが現地で見守る中、プロとして躍動する勇姿を披露した。【古財稜明】 ▽広島佐々岡監督(栗林について) 2イニング目の難しさもある中で、フォームが崩れたところをすぐ修正して、三振取るところがルーキーでできるというのは素晴らしい。栗林がおって良かった。 ▽広島菊池涼(2-2の同点の7回、1死二塁から左翼線へ決勝の適時二塁打) 勝ち越しにつながって良かったです。 ▽広島小園(8番遊撃で先発し、今季初の猛打賞を記録) 塁に出ることを意識しました。1本目のヒットも足を生かした当たりだった。ああいう1本はチームも乗ると思う。その後に点が入ったし、良かった。

◆広島先発九里亜蓮投手が6回6安打2失点の力投で、チームトップの4勝目を手にした。 立ち上がりから低めに球を集め、3、5回は最少失点でしのいだ。チームが6連敗中で自身も3連敗していただけに「なんとかチームに勝ちがつくような投球を、と思って、粘り強く投げようと思っていた」。 直近の大型連敗の19年の11連敗を止めたのも九里だった。連敗ストッパーが今季も悪い流れを断ち切った。

◆広島3年目の羽月隆太郎内野手(21)が、プロ1号を含む2安打2打点で勝利に貢献した。「2番中堅」で先発。1点を追う4回先頭で福谷の内角直球をコンパクトに振り抜いた。右翼フェンスをギリギリで越えた同点弾に「思ってもなかったので、素直にうれしい」。5回2死一、二塁からは左前へ一時勝ち越しの適時打をマーク。1号の記念球については「明日、母の日なので母親に渡します」と笑顔を見せた。 奇抜なニュースタイルで試合に臨んだ。朝山打撃コーチ、菊池涼の指令で6日に前髪を切り、両サイドと後ろを刈り上げたユニークな髪形にイメチェン。早速効果が出たのか? チームの連敗ストップに大きく貢献した。最終的には自ら選んだ髪形だと言い「思い切ってバサッと切りました。良い感じです」とニヤリ。「1日1日が勝負なので、何とか貢献できるように頑張りたい」と力を込めた。

◆中日は接戦を落とし、5位転落。与田剛監督(55)の主な一問一答は下記の通り。  --福谷は七回途中4失点  「立ち上がりのところはいいリズムで来ていたんだけれども、細かいミスが失点になったのは痛かった」  --七回はガーバーに代打を送った  「そういう結果です。そういう判断をしたということです」  --結果を出してもらうための手の打ち方などは  「それはコーチたちと相談をしていきながら。日本に来て、慣れていくためにどうするか。状態が今日のようなことであればもちろん代えることもしていきますし、そこは日々、コーチとも取り組んでいますから、しっかりと様子を見て起用していきたいと思います」  --根尾が2安打  「どんどん状態は上がってきているし、チャンスに強い、粘り強さというものはずっと出てきていますからね」  --終盤はなかなか得点に結びつかなかった  「見ての通りだよね。やっぱり点が取れないときというのはチャンスであと1本が出ない、それは常に同じようなことになりますけど、いろんなことも含めてみんなで反省をしていかないといけないと思います」  --機動力を駆使しながら攻めたが  「チャンスを作るためにできたこともある。最後も、詰めのところがうまくいかなかった。そうなればこういう展開にはなってしまう。監督である僕が一番に、考えないといけないところ。みんなでしっかりと反省をするというところですね」  --広島は栗林が八回途中で登板し、イニングまたぎ  「しっかりと打ちにいくしかないよね。でも、結果を出せていないので、結果を出せるようにしていくしかない」

◆広島が引き分けを挟んでの連敗を6で止め、4位に上がった。七回に菊池涼の二塁打などで2点を勝ち越した。九里が6回2失点で4勝目。八回途中から救援の栗林がリーグ最多に並ぶ9セーブ目。中日は終盤に攻め切れず5位に後退。

◆4盗塁を決めるなどし、三回から7イニング連続で得点圏に走者を置く攻勢を見せながら、あと1点が遠かった。  3-4と1点差に迫った七回はなおも2死一、三塁でビシエドが空振り三振に倒れた。八回は広島・塹江の3者連続四球で1死満塁の逆転機を迎えたが、相手はデビューから14試合連続無失点の新人記録を更新中のD1位・栗林(トヨタ自動車)を投入。首脳陣は代打の代打として井領を送ったが、結果は最悪の投ゴロ併殺となった。九回はプロ入り後初の回またぎとなった右腕に対し、先頭・大島が右前打、続く京田も四球で出塁。サヨナラの走者を出したものの、途中出場の滝野は送りバントを決めきれず見逃し三振。ビシエドもバットが空を切り、高橋周も二ゴロに倒れて敗れた。  8安打と6四球でわずか3得点は悔しい結果。与田剛監督(55)は「見ての通りだよね。やっぱり点が取れないときというのはチャンスであと1本が出ない。チャンスをつくれるようになってきたことはプラスに考えていますので。結果がそういうことになればそういう評価をされるので、そこでしっかりと点に結びつけられるようにチーム全体で考えていかないといけない」と反省した。

◆中日の根尾が3打数2安打2得点とチャンスメークで貢献した。三回に変化球を右前に運び、七回も中越え二塁打。八回には四球を選んで満塁の得点機を演出した。「4打席とも内容はよかった」と手応えを得た。  「8番・遊撃」で先発した同学年の小園は3安打。五回は二塁から本塁を突いた小園をバックホームで刺しにいったが、左翼からの返球が力んでややそれる場面もあった。有力選手の多い「黄金世代」が各チームで定位置を目指しての奮闘が続いている。 福谷(4失点で七回途中降板) 「最初の2点が自分の中でもったいなかった。野手の守備に助けられたが、途中で降りてしまったのが悔しい」 ガーバー(3番打者。2三振で七回の好機に代打を送られ) 「チームが勝てるような良い打撃をしたい。また頑張る」

◆広島の羽月がプロ初本塁打を含む2安打2打点で連敗ストップに貢献した。167センチ、67キロの小柄な左打者は「結構負けていて少し暗かったけど、勝てたので良かった」と白い歯を見せた。  四回は福谷の内角球を振り抜き「しっかり捉えることができたので外野の頭を越えてくれ、と思ったら入ってくれた」と右翼席に同点ソロ。五回2死一、二塁でも外寄りのツーシームを逆らわず左前適時打とした。  鹿児島・神村学園高から入団3年目。開幕1軍は逃したが、出番を増やすため首脳陣の指示で外野練習に励んだ。俊足と小技もこなす打撃で早くも昨季を上回る自己最多の18試合に出場。「一日一日が勝負なので何とか貢献できるように頑張りたい」と話した。 佐々岡監督(好投の栗林に) 「2イニング目の難しさもあるだろうし、本人もバントをやらせるのかというところでフォームが崩れた感じになったと言っていた。その後すぐ修正して三振を取ることを、ルーキーでできるのは素晴らしい」 九里(6回2失点で4勝目) 「僕自身も負けが続いていてチームも負けが続いている中、何とかチームに勝ちが付く投球をと思って粘り強く投げた」 菊池涼(七回に勝ち越し二塁打) 「打ったのはツーシームかな。勝ち越しにつながって良かった」

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
23101 0.697
(↑0.009)
-
(-)
109165
(+4)
106
(+1)
38
(-)
28
(+1)
0.264
(-)
2.940
(↑0.06)
2
(-)
巨人
18125 0.600
(-)
3.5
(↓0.5)
108147
(-)
119
(-)
41
(-)
25
(-)
0.260
(-)
3.230
(-)
3
(-)
ヤクルト
15135 0.536
(-)
5.5
(↓0.5)
110138
(-)
147
(-)
35
(-)
21
(-)
0.245
(-)
4.110
(-)
4
(1↑)
広島
14183 0.438
(↑0.019)
8.5
(-)
108107
(+4)
131
(+3)
25
(+1)
16
(-)
0.257
(↑0.001
3.420
(↑0.02)
5
(1↓)
中日
13184 0.419
(↓0.014)
9
(↓1)
108101
(+3)
110
(+4)
13
(-)
20
(+4)
0.232
(-)
2.930
(↓0.03)
6
(-)
DeNA
11234 0.324
(↓0.009)
12.5
(↓1)
105137
(+1)
182
(+4)
29
(+1)
7
(-)
0.236
(↓0.001)
4.680
(↑0.02)