日本ハム(☆6対1★)楽天 =リーグ戦7回戦(2021.05.07)・札幌ドーム=
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楽天
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日本ハム
00111300X6901
勝利投手:バーヘイゲン(1勝2敗0S)
敗戦投手:涌井 秀章(4勝1敗0S)

本塁打
【楽天】島内 宏明(4号・4回表ソロ)
【日本ハム】杉谷 拳士(1号・3回裏ソロ)

  DAZN
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◆日本ハムは3回裏、杉谷のソロが飛び出し、先制に成功する。3-1となって迎えた6回には、石井と万波の連続適時打で3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・バーヘイゲンが5回1失点9奪三振で今季初勝利。敗れた楽天は先発・涌井が試合をつくれず、打線もつながりを欠いた。

◆6日ぶりに試合に臨む日本ハムは谷口雄也外野手(28)樋口龍之介内野手(26)今井順之助内野手(22)五十幡亮汰外野手(22)田宮裕涼捕手(20)を「感染拡大防止特例2021」の代替指名選手として登録した。谷口 今季2度目の昇格。3月30日から1軍で6試合に出場し、10打数1安打、打率1割で4月9日に抹消されていた。イースタン・リーグでは9試合出場で12打数6安打、打率5割、1本塁打2打点。 ◇樋口 2年目の今季は初の開幕1軍入りし、ここまで7試合のスタメン出場を含む13試合に出場、28打数5安打、打率1割7分9厘、3打点。4月16日楽天戦(東京ドーム)で左膝付近に死球を受けた影響で、翌17日に抹消されていた。同25日のイースタン・リーグ巨人戦(鎌ケ谷)で実戦復帰していた。 ◇今井 2年ぶりの昇格となる。今季はオープン戦最後のカードとなった3月20日中日戦(バンテリンドーム)で5打数3安打1打点と実力アピールに成功。栗山監督も「こっちが(1軍戦力として)いきたければいける状況を披露した」と評価していた。イースタン・リーグでは19試合出場で43打数9安打、打率2割9厘、2打点。 ◇五十幡 ドラフト2位ルーキーがプロ初昇格。100メートルを10秒79で走る「サニブラウンに勝った男」は1軍スタートだった春季キャンプで左太もも裏を痛めて離脱。実戦初出場は3月23日のイースタン・リーグ、ロッテ戦(浦和)だった。徐々に出場機会を増やして4月までに同リーグでは15試合出場で39打数10安打、打率2割5分6厘、1打点。盗塁は2個マーク。 ◇田宮 打てて走れる捕手として期待の3年目が今季初昇格。昨季は1軍で4試合出場で7打席に立って3安打をマーク。プロ初盗塁も決めた。昨秋のみやざきフェニックスリーグ中に右肘を痛め、今春キャンプも2軍スタートだった。故障は打撃に影響はなく、イースタン・リーグでも指名打者や代打として実戦出場を重ねていた。4月13日の同楽天戦(鎌ケ谷)で守備にも復帰。同リーグでは14試合出場で28打数9安打、打率3割2分1厘、6打点。4盗塁はチームトップの数字を残している。

◆日本ハムの元気印・杉谷拳士内野手(30)が今季初安打を豪快なアーチで描いた。 3回2死無走者で、今季被本塁打ゼロだった楽天涌井から、右翼席最前列へ先制1号ソロ本塁打を放った。「今シーズンの1本目が出て良かったです。涌井さんという好投手から長打を打てたことが大きいですし、次の打席にもつながると思います。やっと開幕できた(初安打が出た)ことで、さらに気持ちを高めて戦えます。この後も自分らしく、魂込めてプレーし、勝利に貢献できるよう頑張ります」。 今季出場13試合目、17打席目で生まれた待望の安打は、コロナ禍で6日ぶりの試合となったチームに笑顔をもたらした。

◆日本ハム杉谷拳士内野手(30)が「根性スクイズ」を決めた。5回1死三塁、カウント1-0からの2球目でスクイズ成功。 「4回に(大田)泰示が根性でセカンドゴロを打って勝ち越し点を取ってくれたので、僕も根性でバットに当てました。根性スクイズ発動!」。3回に今季初安打を先制ソロ本塁打で放った魂の男はコメントもノッていた。

◆楽天島内宏明外野手(31)が、今季初の"4番弾"を含む2安打1打点で奮起した。「4番左翼」で先発出場した7日、日本ハム7回戦(札幌ドーム)で、1点を追う4回に日本ハム右腕のバーヘイゲンから4月20日ソフトバンク戦以来、13試合ぶりの今季4号ソロを放った。 3回に日本ハム杉谷の1号ソロで先制された直後、すぐに一時振り出しに戻した。第2打席の4回無死。バーヘイゲンのチェンジアップを捉え、打球をバックスクリーン席に運んだ。三塁ベース付近で小さくガッツポーズし、軽快にホームを踏んだ。 苦手投手からの1発だった。本塁打後に球団広報から送られてきたコメントは「打ったのはチェンジアップ。バーヘイゲン、エグい(真顔で)」。150キロを超えるツーシームなどを駆使する右腕とは昨季、8打数2安打3三振で打率2割5分に抑えられた。それでも今季初対戦の4月16日は、適時二塁打で勝利に貢献し、この日は1発をかっ飛ばした。 昨季は31試合に4番で先発出場し、打率3割9厘の1本塁打11打点。今季は4月30日から7試合連続で4番に座り、3日のソフトバンク戦では2安打3打点で4番の仕事を発揮した。今季35試合目にバットで見せた背番号35が、今後もエグい打撃で打点を積み上げる。【相沢孔志】

◆楽天先発の涌井秀章投手(34)が6回115球8安打、今季ワーストの6失点で降板した。 試合前時点で2戦2勝、防御率0・64と抑えていた日本ハムに対し、3回2死までは無安打に抑えた。 だが1発で流れが傾いた。3回2死、日本ハム杉谷にシンカーを右翼席へ運ばれ、先制ソロを許した。直後の4回表に同点に追いついてもらったが、4回裏に近藤、王柏融の安打で1死二、三塁とされ、大田の遊ゴロの間に勝ち越しを許した。 5回には杉谷のスクイズで1点、6回には石井の右中間2点適時三塁打、万波の中前適時打で3点を失い、追加点を与えた。降板後は「何もないです」と淡々とコメント。 今季は自身10度目の開幕投手を務め、試合前時点で6戦4勝0敗。登板試合ではチームも4勝2分けと黒星がついていなかった。

◆日本ハムはバーヘイゲン、楽天は涌井が先発。日本ハムは3回2死走者なし、杉谷の右越え1号ソロで先制した。 楽天は4回、島内の中越え4号ソロで同点。日本ハムは4回、大田の二ゴロの間に勝ち越し。5回に1点、6回に3点を加点した。 日本ハムが継投で逃げ切り、6日ぶりの実戦を白星で飾った。バーヘイゲンは今季初勝利。楽天涌井は今季初黒星を喫した。

◆新型コロナ禍に揺れた日本ハムが6日ぶりの試合で投打ががっちりかみ合い、快勝した。栗山英樹監督(60)は「本当にたくさんの方にご迷惑をかける中で、こうやって野球をやらせてもらうのはすごくうれしかった。試合をやらせてもらって、本当に感謝の気持ちが大きく広がっていた。調整どうのこうのではなく、みんな一生懸命、そういう思いをしっかり試合に向けてくれたと思います」とかみしめながら言った。 打撃陣は3回に杉谷拳士内野手(30)が今季初安打となる1号ソロを放って先制。同点に追い付かれた直後の4回は大田泰示外野手(30)の二ゴロで勝ち越し、5回には杉谷が「根性スクイズ」を決めてリードを2点に広げた。6回は石井一成内野手(27)の2点適時三塁打と万波中正外野手(21)のプロ初打点となる中前適時打で3点を追加し、今季無敗だった楽天涌井に黒星を付けた。本塁打&スクイズを決めた杉谷について指揮官は「えー、スーパーウエポン。さすがですね。本当に何とかしようと。大変な時、苦しい時にケンシみたいに、どんな状況でも一生懸命やってくれる、そういう思いがこういう結果につながっていくんだなと感じた。よく頑張ってくれた」と絶賛した。 投手陣は先発のドリュー・バーヘイゲン投手(30)が5回4安打1失点9奪三振の快投で今季初勝利。6回からは玉井大翔投手(28)、河野竜生投手(22)、堀瑞輝投手(22)とつなぎ、9回はブライアン・ロドリゲス投手(29)が締めた。 チームは4月30日以降に新型コロナウイルス陽性者と濃厚接触者が多数発生。杉谷のサヨナラ押し出し四球で勝利した1日西武戦(札幌ドーム)を最後に1軍は活動停止となり、6日からポジション別の練習を再開していた。6日ぶりに臨んだ試合で勝利し、連勝とした。栗山監督は「多くの方にご迷惑をかけて、それで野球をやらせてもらえる。本当に姿だけは見せなきゃいけない試合だと思っていた。みんなそれを感じながら一生懸命やってくれたのは、すごくうれしかった。こういう思いで明日からも一生懸命、野球をやっていきます」と今後の戦いを見据えた。 ▽日本ハム・バーヘイゲン(5回1失点9奪三振の好投で今季初勝利)「宇佐見捕手の好リードのおかげで、全体的には今シーズン一番のピッチングをすることが出来た」

◆楽天が今季初めて金曜のゲームで黒星を喫した。 今季6戦4勝負けなしの涌井が先発。試合前時点で2戦2勝、防御率0・67と抑えている日本ハムを相手に3回2死まで無安打に抑えたが、杉谷に先制ソロを許し、今季初めて1発を浴びた。 同点に追いついた直後の4回に1点を勝ち越され、5、6回にもそれぞれ失点。6回115球8安打、今季ワーストの6失点で初黒星を喫した。 打線も昨季4戦3敗のバーヘイゲンの前に島内のソロのみ。5回以降は無得点に終わった。チームは引き分けを挟み、今季3度目の2連敗。2位ソフトバンクに0・5ゲーム差と詰め寄られた。石井GM兼監督は1得点の打線について「5、6点とれる日が続けば、1点しかとれない時もあるので。今日はロースコアのゲームをしないといけない日だったと思います」と受け止めた。 先発の涌井には「ちょっとボールが真ん中に集まってきてたかなと思います。(3失点した6回は)ちょっともったいなかったかなと。チームで追いかけていく上では、離されて追いかけるのは今日はちょっとしんどい部分はありました。あのまま進めていくのが追いつけるプランだったと思います」とし「もうちょっとバッテリーとしてもう少し危険察知能力というか、リスクヘッジというところをできれば、もう少し防げる部分があったんじゃないかな」と指摘した。 ▽楽天内間(ドラフト4位新人で8回から1イニングを無失点。自己最速に並ぶ155キロも計測し) 緊張感はありましたけど、やってきたことを信じてやるだけやったので、出しきれたと思います。

◆新型コロナ禍に揺れた日本ハムが6日ぶりの試合で投打ががっちりかみ合い、快勝した。先制1号ソロ&「根性スクイズ」を決めた杉谷拳士内野手(30)が1日西武戦(札幌ドーム)に続いて2試合連続でお立ち台へ。東京・練馬区出身の後輩、万波中正外野手(21)とともに受けたヒーローインタビューは以下の通り。 ? -5月1日に続いて2試合連続のヒーロー、杉谷選手です 杉谷 ありがとうございまーす! ? -前回は押し出し四球でヒーローインタビュー。今日は申し分ない活躍では? 杉谷 そうですね、今日はコンちゃん(近藤)に『バットを振っていいですよ』と言われたので、そういう思いで打席に立ちました。 ? -チームは活動停止もあった中で難しい試合だった。どんな思いで試合に臨んだか? 杉谷 みなさん大変な思いをしていましたし、チームもこういう状況ですけど、僕は本当、前のめりで戦うことしかできないので。明日も前のめりになって戦っていきたいなと思っています。 ? -開幕から負けていなかった楽天涌井から3回に今季初安打がソロ本塁打 杉谷 今年まだ開幕していなかったので、なんとか1本、まずは打ちたいなという思いで。そして、たまたまフェンスを越えてくれたので、ベースを回っている時は無我夢中で回っていました。 ? -ベースを回っている瞬間は、どんな感覚だった? 杉谷 そうですね~四文字熟語でいったら、無我夢中、でした。 ? -5回は地元の後輩、万波がつくったチャンスでスクイズを決めた 杉谷 地元の後輩。中学のシニアの後輩で。練馬区に怪物がいるという話をずっと聞いていまして。こうして同じ球団に入って何かの縁ですし。また、中正が打ったことで僕もなんとか返したいなという思いでスクイズの構えをしました。 ? -スクイズを決めたボールは簡単なボールではなかった 杉谷 ひしひしと1点を取れというのが、ベンチからもプレッシャーを感じていたので、なんとか...。中正が走ってきているのも見えていましたし、根性でバントしました。 ? -その根性がチームを救った。今後も試合は続いていく。力強い言葉を 杉谷 チームがこういう状況ですが、いつも温かい声援ありがとうございます。また"全員で"戦って、1つの勝利、1点を目指してがんばっていきます。みなさん、明日明後日も。北海道で試合があります。熱い声援、よろしくお願いします!

◆楽天ドラフト4位ルーキーの内間拓馬投手(22)が"155キロデビュー"を果たした。 5点を追う8回から3番手でプロ初登板。先頭石井に152キロ、154キロ、153キロの直球を続け空振り三振。続く万波は154キロで遊ゴロ、宇佐見には自己最速に並ぶ155キロでファウルを打たせ、最後は母校亜大仕込みの"うちまんちゅツーシーム"で遊ゴロに打ち取り、笑顔を見せた。 プロ初登板を3者凡退に抑え「緊張感はありましたけど、やってきたことを信じてやるだけやったので、出しきれたと思います」と汗をぬぐった。150キロ超えの直球を連発したことには「けっこう感触が良かったので、1軍で通用するか確認したかったですし、ファームで磨いてきた武器でもあるので、結果としては良かったです」と振り返り「これからはもっと試合を重ねて経験を積んで、チームの勝利に貢献できるように頑張ります」と見据えた。 石井GM兼監督も「真っすぐも強いし全てを見せているわけじゃないけど、1つ彼の特徴でいう強い真っすぐがしっかりとマウンド上でも行っていましたし、1軍のキャンプ、オープン戦、ファーム通してああいうボールは投げられている。日頃言うように1つずつステップアップして、薄いビハインドとリードというところで加わってくれると頼もしくなるのかなと思います」と評価した。

◆チームのピンチを、自身のチャンスに替えた。 日本ハム万波中正外野手(21)が、楽天戦の6回2死三塁、中前適時打を放ちプロ3年目で初打点を挙げた。チーム内での新型コロナウイルス感染拡大を受け、特例2021代替選手として出場選手登録された。活動再開後最初の試合でスタメン出場し2安打を放って、巡ってきたチャンスを生かした。日本ハム万波が、プロ3年目で初打点をマークした。4点リードの6回2死三塁。直球系に食らい付き、打球は横浜高の大先輩、涌井が伸ばした左手を抜けて中前適時打。一塁ベースを踏むと、惜しみなく右拳を揺らして歓喜した。出場11試合23打席目での節目。「涌井さんはプロに入ってから一番対戦したい先輩だった。何より、札幌で打てたのが本当にうれしい」と、かみしめた。 貪欲に、チャンスを結果に変えた。4月10日オリックス戦でプロ初安打。同26日に出場選手登録を抹消されたが、新型コロナウイルスで陽性判定となった今川の代替選手として、今月1日に再登録された。「僕みたいな若い選手にとってはチャンス。絶対に結果を残すという気持ちで札幌に来た」と闘志むき出しで臨んだ。 飽くなき向上心が超・朝型に変貌させた。2軍では午前7時10分にビジターへチームバスが出発となると、5時に起床。練習時間を確保するために逆算し、バットを振ってきた。再昇格後から世代を超えた名曲、広瀬香美「ロマンスの神様」を登場曲に使用。野球の神様は万波にほほ笑んだ。【田中彩友美】 ▼万波が6回に中前適時打を放ち、プロ3年目で初打点を挙げた。1年目の19年は2試合に出場し、4打数無安打。昨季は1軍出場がなく、今季は4月10月のオリックス戦に7番右翼で初出場し、プロ初安打を記録。この日は今季5試合目の先発で、第2打席には二塁打を放っており、4打数2安打1打点。複数安打もプロ初めてだった。

◆日本ハムの元気印が硬軟自在の活躍で、新型コロナ禍から再出発したチームを引っ張った。 杉谷拳士内野手(30)が7日楽天戦(札幌ドーム)で、今季初安打となる先制弾に追加点のスクイズと大暴れだ。1軍に再昇格した4月30日は、最終打席で1度もバットを振らず押し出しのサヨナラ四球を選んでヒーローに。この日はバットを振って、転がして、2年ぶりに苦手の楽天涌井を攻略した。新型コロナ禍に見舞われたチームの再出発に、球界屈指の元気印がチームを勇気づけた。「ピンチになったら~助けに来るよ~。あいつが~うわさの、うわさの、うわさのスギノール♪」。オリジナル登場曲の歌詞のごとく、杉谷が先制弾を右翼席へ運んだ。 3回2死で迎えた第1打席、楽天涌井の真ん中に入ったシンカーにバットを合わせた。打球は札幌ドームの右翼席ぎりぎりに飛び込む先制弾。今季17打席目でようやく飛び出した初安打が、まさかの今季1号。2-1の5回には鮮やかにスクイズも決め、貴重な追加点を奪った。 1軍再昇格した4月30日西武戦(札幌ドーム)では、9回に1度もバットを振らずにサヨナラの押し出し四球を選んでヒーローになったばかり。活動休止期間を経て2戦連続のヒーローインタビューでは「今日はコンちゃん(近藤)から『バットを振っていいです』と言われたので」と、ドヤ顔。「打率がないのに1番で使ってくれたので、結果で応えたかった」と、しみじみ話した。 新型コロナウイルスのクラスター発生で特例2021対象として10選手を欠く中、チームは6日ぶりの公式戦。杉谷をはじめ、スタメンには4人の"お助けマン"こと代替指名選手が並んだ。練習中もフリー打撃以外はマスクを着用し、試合前の君が代斉唱でもベンチでは全員マスク姿と感染対策を徹底した。 「『本当に野球やるのか』とか、いろいろなメッセージが来たけど、今、こうして野球ができている。僕は1試合を乗り切るために、アグレッシブに戦うことだけを心掛けた」。死に物狂いで臨んだ復帰戦。帝京高(東京)の大先輩で、お笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明が作ってくれた登場曲のような活躍で、ファンに白星を届けた。栗山監督は「スーパー・ウエポンはさすがですね。大変な時、苦しい時、どんな状況でも一生懸命やってくれる。そういう思いが、こういう結果につながっていくんだなと感じた」と、感無量だ。最高のリスタートで、暗い話題を吹き飛ばした。【中島宙恵】 ▽日本ハム万波(6回の中前適時打で、3年目で初打点) 涌井さんはプロに入ってから一番対戦したい先輩だった。何より札幌で打てたのが本当にうれしい。

◆日本ハムの元気印が硬軟自在の活躍で、新型コロナ禍から再出発したチームを引っ張った。杉谷拳士内野手(30)が7日楽天戦(札幌ドーム)で、今季初安打となる先制弾に追加点のスクイズと大暴れだ。1軍に再昇格した4月30日は、最終打席で1度もバットを振らず押し出しのサヨナラ四球を選んでヒーローに。この日はバットを振って、転がして、2年ぶりに苦手の楽天涌井を攻略した。 ◆日本ハムのコロナ感染による出場選手登録抹消 4月30日から5月4日までに西川、中島、清水、今川、R・ロドリゲス、高浜、郡の7人が陽性判定、浅間、渡辺、石川亮の3人が濃厚接触の可能性ありとされ、計10選手が出場選手登録を抹消された。特例2021代替選手として、4月30日に鶴岡、杉谷、平沼、宇佐見、1日に万波、活動再開後初戦となった7日には田宮、今井、樋口、谷口、五十幡が出場選手登録され、楽天戦のスタメンには杉谷、平沼、万波、宇佐見の代替選手4人が名を連ねた。

◆楽天・島内宏明外野手(31)が「4番・左翼」で先発出場し、同点4号ソロを放った。1点を追う四回先頭。バーヘイゲンの2球目を捉え、バックスクリーンに運んだ。球団広報を通じて、「打った球はチェンジアップ。バーヘイゲン、エグい」とコメントした。

◆「1番・二塁」で先発出場した日本ハム・杉谷拳士内野手(30)が、三回の第2打席で今季初安打となる1号先制ソロを放った。  「今シーズンの1本目が出てよかったです。涌井さんという好投手から長打を打てたことが大きいですし、次の打席にもつながると思います」  カウント0-1から相手先発・涌井のシンカーを捉え右翼席に運んだ。1点リードで迎えた五回1死三塁の打席でも、スクイズを決め貴重な追加点をたたき出した。  日本ハムはチーム内で13人の新型コロナウイルス感染が判明。2-5日の4試合を延期し、この日が活動再開後の最初の試合。

◆日本ハムの杉谷が今季初安打となるソロを放った。0-0の三回2死無走者で、1ボールから涌井の外寄りの変化球を捉えて右翼席まで運んだ。「今季の1本目が出て良かった。好投手から長打を打てたことが大きい」と手応えを語った。  新型コロナウイルスの感染者が出て対応に追われたチームで存在感を示している。4月30日に3選手の陽性が判明し、急きょ1軍に昇格。翌5月1日の西武戦の九回2死満塁で「ベンチ全員の『バットを振るな』という声に反応できた」と押し出し四球を選び、笑いを誘うサヨナラ勝ちのヒーローとなっていた。  その後の4試合は中止となったが、再開した試合で今度は好打を見せた。ムードメーカーは「(初安打で)やっと開幕できたことで、さらに気持ちを高めて戦える」と頼もしかった。

◆コロナ禍の日本ハムが意地を見せた。ムードメーカーが、チームを活気づける鮮やかな先制アーチを描いた。  チーム内で13人の新型コロナウイルス感染が判明し、2-5日の4試合の延期を経て6日ぶりに試合を再開。「1番・二塁」で出場した杉谷が0-0の三回2死、涌井のシンカーを右翼席へ運ぶ1号ソロで先制点をたたき出した。  「今シーズンの1本目が出てよかった。涌井さんという好投手から長打を打てたことが大きいし、次の打席につながると思います」  4月30日に西川ら3選手が陽性判定を受け、代替選手として緊急昇格した。翌日の試合で先発出場すると、サヨナラの押し出し四球を選び、ヒーローインタビューに呼ばれてファンの喝采を浴びた。チームきっての"元気印"が、今季17打席目の初安打でいい流れを呼び込んだ。  打線は四、五回にも小刻みに加点。六回には石井の2点三塁打、万波のプロ初打点となるタイムリーで決定的な3点を加えた。パ・リーグの最多勝争いトップタイ(4勝)、防御率トップの涌井を、この回限りでマウンドから引きずり下ろした。まさか?の快勝となった。

◆日本ハムは1-1の四回に大田の二ゴロで1点を勝ち越し、五回に杉谷のスクイズ、六回に石井の2点三塁打と万波の適時打で3点を加点した。バーヘイゲンが5回1失点で今季初勝利。楽天は涌井が6回6失点で今季初黒星を喫した。

◆楽天の涌井は6回8安打で今季ワーストの6失点を喫し、開幕からの連勝が4で止まった。三回2死から杉谷に今季7試合目で初めて本塁打を許し1点を先制された。1-3の六回には速球を狙われ4長短打で3点を追加され「配球の偏りがあったんじゃないかな」と振り返った。  持ち前の安定感を欠き、防御率を2・45に落としてリーグトップから4位に転落した。石井監督は「ちょっと球が真ん中に集まってきていたかな」と残念がった。

◆日本ハムの万波がプロ3年目で初打点を挙げた。5-1の六回2死三塁で、横浜高の大先輩である涌井の外角直球を中前へはじき返して適時打とし「一番対戦したい先輩だった。とにかく食らい付いた。打てて良かった」と喜んだ。  チームに新型コロナウイルス感染が広がり1軍に昇格した。「こういう状況だが、若い選手にはチャンス。絶対に結果を残そうと思っていた」と話した。

◆日本ハムのバーヘイゲンが5回4安打1失点で今季初勝利を挙げた。最速157キロの速球に球速差のあるカーブを効果的に織り交ぜ9三振を奪い「宇佐見捕手の好リードのおかげで今季一番の投球ができた」とうなずいた。  新型コロナウイルスの集団感染で1軍は2日から5日まで活動を停止した。難しい調整をこなし「毎試合調子は良くなってきているので、次の試合ではより良い結果を残したい」と意気込んだ。

◆新型コロナウイルスの感染者と濃厚接触者合わせて10選手を欠くチームを、30歳の伏兵が救った。6日ぶりの試合となった日本ハムは、杉谷拳士内野手(30)が先制ソロと中押しのスクイズで2打点をマーク。前日まで4勝、防御率1・51でリーグ2冠だった楽天・涌井から6点を奪って快勝した。  「(チームが)大変な思いをしているが、こういう状況でも前のめりで戦おうと思った」  今季17打席目での初安打が先制弾となった。三回2死から外寄りの変化球を右翼席へ運び、雄たけびとともにガッツポーズ。「今季の1本目が出てよかった。好投手から長打を打てたことが大きい」と喜んだ。2-1の五回1死三塁では、1ボールから内角低めの速球を確実に投前へ転がし、三走をかえした。  4月30日に3選手の陽性が判明し、急きょ昇格。翌日の西武戦では九回2死満塁で「ベンチ全員の『バットを振るな』という声に反応できた」と押し出し四球を選び、サヨナラ勝ちのヒーローとなった。  チーム一の"元気印"として知られる13年目のベテランは2試合連続でお立ち台に上がり、「きょうは近ちゃん(近藤)に"バットを振っていいですよ"と言われた」と、この日も本拠地を爆笑の渦に巻き込んだ。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
16127 0.571
(↓0.022)
-
(-)
108139
(+1)
123
(+6)
26
(+1)
14
(+3)
0.233
(↓0.001)
3.320
(↓0.09)
2
(-)
ソフトバンク
17145 0.548
(-)
0.5
(↓0.5)
107154
(+2)
133
(+2)
34
(+1)
20
(+3)
0.266
(-)
3.550
(↑0.04)
3
(-)
ロッテ
16144 0.533
(↑0.016)
1
(↑1)
109159
(+7)
132
(+5)
31
(+1)
25
(-)
0.244
(↑0.001)
3.720
(↓0.04)
4
(-)
西武
14155 0.483
(-)
2.5
(↑0.5)
109119
(+2)
134
(+2)
21
(+2)
34
(-)
0.233
(↓0.003)
3.900
(↑0.09)
5
(-)
ORIX
13167 0.448
(↓0.016)
3.5
(-)
107129
(+5)
141
(+7)
31
(+3)
9
(-)
0.247
(-)
3.580
(↓0.11)
6
(-)
日本ハム
11164 0.407
(↑0.022)
4.5
(↑1)
11297
(+6)
134
(+1)
16
(+1)
17
(-)
0.221
(↑0.003
3.850
(↑0.09)