1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ソフトバンク | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 8 | 1 | 0 |
ORIX | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2X | 5 | 10 | 0 | 1 |
勝利投手:漆原 大晟(2勝1敗1S) 敗戦投手:岩嵜 翔(1勝1敗0S) 本塁打 |

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◆オリックスが逆転サヨナラ勝利。オリックスは2点を追う8回裏、吉田正のソロで1点差に迫る。そのまま迎えた9回には、1死一二塁の好機から宗の適時二塁打で2点を奪い、試合を決めた。投げては、4番手・漆原が今季2勝目。敗れたソフトバンクは、3番手・岩嵜が誤算だった。
◆ソフトバンクは初回2死満塁で6番甲斐が先制2点適時打。オリックスは2回に8番太田が適時打。3回にはモヤの適時打で同点。 ソフトバンクは4回1死満塁から9番今宮の2点適時打で勝ち越しに成功。オリックスは4回から6回まで無得点。 オリックスは1点を追う9回裏1死一、二塁から宗が左中間を破るサヨナラ2点打。3試合連続ドローを挟む5戦ぶり白星を挙げた。 オリックス漆原が2勝目、ソフトバンク岩崎が今季初黒星。
◆ソフトバンク6番に昇格した打撃好調の甲斐拓也捕手(28)が先制打を放った。 初回2死満塁の場面で山岡の148キロの速球を左前に運ぶ2点タイムリー。「先制点を取り、先発の柊太さん(石川)の援護ができてよかった」と、一塁ベース上で笑顔を見せた。6回にも左前打し、今季6度目のマルチ安打。打率も3割1分3厘と上昇し「打てる捕手」をアピールしたが、チームはサヨナラ負け。マスク越しに屈辱のゲームセットを見届け悔しさが募った。
◆ソフトバンク石川柊太投手はまたも白星を手にすることができなかった。 7回105球を投げ、5安打2失点(自責1)。先発の責任を果たしベンチで戦況を見守ったがサヨナラ負け。「粘りながら7回を投げ切ることができたのはよかったと思います。試合の中で反省点や、修正すべき点が見つかったので、次の登板に生かしたい」。 ロッテとの開幕戦で1勝を挙げてからここ5試合は白星なし。石川にとっては「ブラックフライデー」が続いている。
◆ソフトバンクは手痛い逆転サヨナラ負け。試合後の工藤公康監督(57)の一問一答は以下の通り。 -9回に逆転サヨナラ負け 工藤監督 どうしてもね、2点差があって、モイネロもチェンジアップが浮いてしまって、うまくためられて打たれましたけど、その後はランナー出しながら抑えたので。投手なので打たれることはあります。9回に打たれればサヨナラになっちゃう、ビジターでは。そこはしっかりと切り替えて、また明日ということだと思いますんでね。 -岩崎は気負いがあった 工藤監督 多少の気負いはありますよ。1点差という中で、森くんのこともあって9回で。打順の件もあってモイネロに8回行ってもらってというところなのでね。全く緊張するな、気負うなというのは難しいと思います。でもシーズン後半になったら1点差のゲームにも投げないといけない。慣れればという問題ではないかなという風には思いますけどね。ぼくも日本シリーズで抑えやったことがありますけど、開き直るしかないんですよ。あんなところで細かくコントロール気にしてとか、なかなか投げられないのでね。森くんの域まで行くには、それなりに積んでいくしかないんですけど。あそこは打たれたらごめんなさいというくらいで、出したベンチの責任というくらいで行ってくれたら、いい結果につながると思います。 -モイネロ、岩崎の順番は相手の打順などを考慮 工藤監督 はい。順番はあれですけど、モイネロは3連投したので明日は考えないといけない。後は他のピッチャーでね。今日は石川君は7回までナイスピッチングしてくれましたのでね。その前に120何球投げたということもあったので。今日は100球ちょっとでしたけど、よく投げてくれました。彼に申し訳ないですね。行きたい気持ちもあったみたいですけど、ぼくが止めたので。 -先発が2試合続けて7回を投げた 工藤監督 これを次につなげてほしいなと思いますし、1週間いい過ごし方をして、必ずこうやって我慢して投げていれば勝ち星がくると思いますのでね。 -石川の7回降板の判断は 工藤監督 ちょっと球威が落ちてきたりとか、今日は比較的コントロールの部分で、四球がというわけではないですけどね。ちょっと甘く入ってきたりという部分もあったので。7回だろうなとは思っていたんですけどね。 -モイネロの3連投は考えていた 工藤監督 いえ、森くんの件があったので、投手コーチとも話した結果、期間限定というか。残りの6戦までは入ってもらおうと。それが過ぎたら6連戦はなくなるので。そうなったら2連投に戻して。森くんがいない間だけは、僅差のところ、行くべきところは行ってもらわないといけないということは話して、この期間だけの3連投まではやってもらおうと。トレーナーの方にも投手の治療やコンディションの維持、体調管理はしっかりやってくれと話しています。 -甲斐が6番に上がって結果 工藤監督 打撃の調子はいいんでね。後は...はい。きついかもしれないです。あいつが一番きついと思うんですけどね、これを乗り越えていかないと。長いシーズンこういうこともあるのでね。反省してどう生かすか。生かさないと意味がないのでね。また明日は明日でいい風が吹いてくる可能性も高いと思いますのでね。いろんなことがあるんです。落ち込むときもあれば、悔しい思いもするし。楽しい思いもできるし。そういう中で1年間戦っていかないといけないのでね。しっかり切り替えてやってほしいなと思います。 -今宮にも当たりが出てきた 工藤監督 少し。打線はヒットも打っているし、つながってもいる。あと1点2点といってもなかなか難しい。向こうも継投で来るとね。その中でも対処できるように、話しながらやっていきたいと思います。
◆ソフトバンクが手痛い逆転サヨナラ負けを食らった。抑えの森が左肘の炎症で離脱し、代役で9回のマウンドに上がった岩崎が打たれた。工藤公康監督(57)は「投手なので打たれることはあります。9回に打たれればサヨナラになっちゃう、ビジターでは」と冷静に話した。 守護神不在の影響が出てしまった。2点リードの8回には、今季初の3連投となるモイネロが登板。工藤監督は「森くんの件があったので、投手コーチとも話した結果、期間限定というか。この期間だけ3連投まではやってもらおうと」と、特別な措置であることを明かした。だがモイネロは吉田正にソロ本塁打を打たれ、今季10試合目にして初失点。1点差に迫られた。 1点リードの9回、岩崎は無死から連打を浴び一、二塁。1死を取った後に宗に左中間に運ばれ、逆転を許してしまった。抑えれば17年以来のセーブだった右腕は「石川の勝ち、チームの勝ちを消してしまい本当に申し訳ない。野手の頑張り、チームの期待に応えることができずに悔しい」と唇をかんだ。 工藤監督は「しっかりと切り替えて、また明日」。9連戦のまっただ中での緊急事態を、チーム一丸で乗り越える。【山本大地】
◆オリックス宗佑磨外野手(24)が、ドロー劇場にピリオドを打った。1点を追う9回1死一、二塁で左中間に逆転サヨナラの二塁打。プロ7年目で初のサヨナラ打だ。二塁ベース付近で歓喜のジャンプを繰り返した。 「普段通りのことしか(試合で)でない。欲しがってもいい結果は生まれない。状況を考えて、自分の出せる最大のパフォーマンスをするだけ」 コロナ禍で無観客試合。スタンドには警備員以外、誰もいない。「こういうご時世で仕方ないことだけど...。やっぱりファンあってのプロ野球。無観客(試合)で、自分たちでモチベーションを上げようとしていますけど、ファンがいた方がアドレナリンが出る」。それでも、静寂の中、神経を研ぎ澄ませた。カウント2-2から3球ファウルで粘った8球目。高め155キロ直球を意地で押し込んだ。 直前で代打山足がバント失敗。「失敗は誰にでもある。自分が場に応じた仕事をする準備を」。集中力は途切れなかった。試合前には「全員グータッチ」を行い、戦いの場へ向かっていた。「初回の1球目から(相手に)襲い掛かっていこうと。水本ヘッドが『一体感を持って戦うぞ』と」。宗の一打で試合後には「全員ハイタッチ」に変わった。 直近3試合は引き分けが続いており、4試合連続となればNPB史上初だった。中嶋監督は「今までだったら同点止まり。それがサヨナラまで行った。本当によくひっくり返した。チームとしてスッキリした」と今季2度目の逆転サヨナラ劇場を喜んだ。最大6あった借金は2まで減った。ナイン全員が、胸を熱くたぎらせる。【真柴健】 ▽オリックス吉田正(8回に6号ソロ)「打ったのはチェンジアップだと思います。浮いてきたボールをしっかりと仕留めることができました」
◆オリックス山岡泰輔投手が得意の本拠地京セラドーム大阪で粘投した。 7回8安打4失点で「調子自体は悪くなかったと思いますが、ピンチの場面でなんとか抑えたかったです」と反省したが、チームはサヨナラ勝ち。味方の援護で、19年から続く"京セラ不敗神話"を継続させた。
◆オリックスの28歳オールドルーキー阿部がプロ初登板した。3番手として8回2死走者なしの場面でマウンドへ。甲斐を遊ゴロに仕留めて、チームに勢いをもたらした。中嶋監督は「かなり力んだと思うけど、非常に内容がよく、いい結果だったと思う」と最速152キロを計測し、6球でワンポイント救援した新人右腕を褒めた。
◆ソフトバンクが森唯斗投手(29)の出場選手登録を抹消した。球団は同日に福岡市内の病院で「左肘関節化膿性滑液包炎」と診断されたことを発表した。治療・静養のため、1週間程度、同病院に入院し、以降は患部の状態を見ながら判断していく。 ホークスの絶対的守護神。今季も13試合に登板して1勝0敗8セーブ、防御率1・38と抜群の安定感を示していた。29日の日本ハム戦(ペイペイドーム)でも2点リードの九回に登板。中田にソロを浴びたが、リードを守ってチームを勝利に導いていた。 森は15日のオリックス戦(同ドーム)でベンチ入りせず。左肘に腫れがあったことから、試合前の練習を欠席していた。数日がたち、経過も良好だったためマウンドに復帰。しかし、状態が悪化したことから登録抹消となった。 代役のクローザーが誰になるのか。1軍実績のあるモイネロ、岩崎が候補となっていくとみられるが、能力だけではなくリーダーとして投手陣を引っ張ってきた森の不在はチームに大きな影響を与えそうだ。 また武田翔太投手(28)も同じく登録抹消された。
◆打撃不振に苦しむソフトバンクの今宮が、開幕戦以来となる複数打点をマークした。四回、1死満塁の好機で、山岡の初球を中前へはじき返すと、三塁走者に続き二塁走者のデスパイネも必死で走って生還。「チームのために何とか貢献したい。その気持ちだけで打った」と息をついた。 本来の打棒とはほど遠い状態が続き、打率1割台に低迷する。何とか調子を上げようと、試合前の打撃練習はスタッフに動画を撮影してもらい、フォームを確認するなどして修正を重ねた。 4月28日の日本ハム戦で開幕戦以来の本塁打を記録していた。この日の2点打は、縦に落ちる変化球に対して後ろ足を深く曲げ、重心を低くして巧みにさばいた。守備の名手がバットでも調子を取り戻しつつある。
◆オリックスが逆転サヨナラ勝ち。2-4の八回に吉田正のソロで1点差とし、九回1死から宗が2点二塁打を放った。ソフトバンクは石川が7回2失点と好投したが、抑えの森の不在が響き、岩崎がリードを守り切れなかった。
◆オリックスの28歳ルーキー、阿部がデビュー登板を飾った。3-4の八回2死で3番手としてマウンドへ。一回に2点適時打を放っていた甲斐を直球とスプリットで翻弄し、6球で遊ゴロに仕留めた。 ドラフト6位で日本生命から入団し、即戦力としての期待は大きい。サヨナラ勝ちにつなげる一翼を担い、中嶋監督は「かなり力んだと思うが、非常に内容が良く、いい結果だった」と満足げだった。
◆快音とともに白球が左中間方向へ伸びると、一塁ベンチからオリックスナインが飛び出した。ガッツポーズの宗が、笑顔でウオーターシャワーを浴びる。逆転となるプロ初のサヨナラ打で、5試合ぶりに白星をもたらした。 「こういうふうにサヨナラ勝ちしたときに、ファンの皆さんと球場で一緒に盛り上がれるんですけど、それができない状況で。それまで僕らは戦い続けるので、また試合を観戦していただきたいと思います」 お立ち台では、無観客試合でのさみしさを口にした。それでも自宅で見守るファンに引き分けではなく、勝利を届けた。 3-4の九回だ。頓宮、紅林の連打で無死一、二塁と、相手守護神・森の負傷で代役を務めた岩崎を攻めた。代打・山足はスリーバント失敗で嫌な流れもあったが、宗が2-2と追い込まれてから3球ファウルで粘った末、2点二塁打だ。 最後まであきらめなかったナインを中嶋監督は「よく、よく、ひっくり返しましたね」と絶賛。プロ野球最多タイとなる3試合連続引き分け中だっただけに「今までなら同点どまりだったけど、それがサヨナラまで行くのは、チームとしても少しスッキリしたのかな」とうなずいた。 高卒7年目の宗は「試される立場ではない」と話し、「紅林、太田椋とか若手が出てくる。僕も負けないように」と若手の存在を刺激に変えている。また、今季から水本ヘッドコーチの発案で、士気を高めるべく、試合開始直前にはベンチにいる全員でグータッチ。宗も「一体感が出て、チームで戦っているという気持ちになる」と効果を口にした。 求めるのはあくまでも勝利。1歩ずつでも、上位進出へ歩みを進める。(西垣戸理大)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
楽天 |
14 | 9 | 6 | 0.609 (↑0.018) | - (-) |
114 | 114 (+8) | 96 (+1) | 21 (-) | 11 (+3) |
0.232 (↑0.003) | 3.150 (↑0.08) |
2 (-) |
ソフトバンク |
15 | 12 | 3 | 0.556 (↓0.021) | 1 (↓1) |
113 | 120 (+4) | 110 (+5) | 25 (-) | 12 (-) |
0.259 (↓0.001) | 3.510 (↓0.03) |
3 (-) |
ロッテ |
14 | 13 | 4 | 0.519 (↓0.019) | 2 (↓1) |
112 | 146 (+1) | 119 (+8) | 28 (-) | 21 (-) |
0.242 (↓0.002) | 3.680 (↓0.09) |
4 (-) |
西武 |
13 | 13 | 3 | 0.500 (↑0.02) | 2.5 (-) |
114 | 98 (+5) | 113 (+1) | 17 (-) | 30 (+2) |
0.226 (↑0.003) | 3.870 (↑0.11) |
5 (-) |
ORIX |
11 | 13 | 6 | 0.458 (↑0.023) | 3.5 (-) |
113 | 105 (+5) | 102 (+4) | 21 (+1) | 7 (-) |
0.243 (↑0.002) | 3.060 (↓0.04) |
6 (-) |
日本ハム |
9 | 16 | 4 | 0.360 (↓0.015) | 6 (↓1) |
114 | 86 (+1) | 129 (+5) | 14 (-) | 17 (+2) |
0.218 (↓0.003) | 3.940 (↑0.07) |
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