楽天(☆8対1★)ロッテ =リーグ戦7回戦(2021.04.30)・楽天生命パーク宮城=
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ロッテ
0100000001620
楽天
02210003X81000
勝利投手:涌井 秀章(4勝0敗0S)
敗戦投手:中村 稔弥(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆楽天は2-1で迎えた3回裏、2死一二塁からディクソンが2点適時打を放ち、リードを広げる。その後は4回に太田の適時二塁打、8回には岡島と太田の適時打が飛び出し、得点を重ねた。投げては、先発・涌井が5回1失点で今季4勝目。敗れたロッテは、投打ともに振るわなかった。

◆今季の楽天涌井秀章投手(34)は5試合で3勝0敗、防御率1・47。 開幕から36回2/3を投げて本塁打を1本も許さず、両リーグの規定投球回以上では唯一の被本塁打0。 今日もノーアーチを続け、今季4勝目を目指す。

◆ロッテのアデイニー・エチェバリア内野手(32=ブレーブス)が30日、出場選手登録された。この日の楽天戦(楽天生命パーク)では「7番遊撃」でスタメン出場する。 エチェバリアは3月26日に来日し、2週間の入国者待機期間を経て、4月10日に入団会見を行った。 その後、2軍で10試合に出場し34打数14安打、打率4割1分2厘と高いアベレージを残した。10試合のうち7試合を遊撃で出場し、調整を進めてきた。攻守に期待されるエチェバリアは、試合前に代表取材に応じ「初めての試合ということでとても興奮してますし、いい結果が出ることを期待しています」と話した。

◆ガッツあふれる助っ人が、全力プレーでわかせた。楽天の新外国人、ブランドン・ディクソン内野手(29=タイガース)が4試合ぶりのタイムリーを放った。1点リードの3回2死一、二塁。ロッテ中村稔の初球真ん中直球を捉え、右中間を破った。97キロの巨体を揺らし、三塁へヘッドスライディング。「打てるボールを逃さず打とうと思って打席に入ったよ。しっかり捉えることができて良かったし、やっとできたヨ」。ユニホームを土で汚しながら、ベンチへ笑顔を向けた。 ハッスルプレーが信条だ。長い金髪をなびかせるイケメンながら、ハートは熱く、プレースタイルは泥臭い。「一生懸命ハードにプレーする姿勢も僕のいいところ」と、攻守問わず全力疾走を怠らない。来日初出場の4月23日西武戦では2打席目で初本塁打。この日を含め6試合中5試合で安打を記録するなど、着実に結果を積み重ねている。 この日は開幕から4番に座っていた浅村が今季初の3番。3番島内が4番に回り、石井GM兼監督は打線の活性化を狙った。その中で5番に座るディクソンが、好機をつかんだ。助っ人の存在感がじわじわと増してきた。【桑原幹久】

◆楽天は2回に1点を先制されたが、その裏2つの敵失で逆転。3回2死一、二塁からディクソンの2点三塁打でリードを広げた。 楽天は4回、太田の適時二塁打で1点を追加。先発涌井は5回105球1失点で降板。ロッテ先発中村稔も5回5失点で降板。 楽天は継投で7点差を守りきり、2つの引き分けを挟んで3連勝。涌井が今季4勝目。ロッテ中村稔は初黒星。

◆ロッテのアデイニー・エチェバリア内野手(32)がほろ苦デビューとなった。 7番遊撃で来日初出場し、2回2死二塁で遊撃へのゴロを弾いた。好守の新助っ人が、初の打球処理でまさかの失策。直後に一塁井上も飛球を落とし、連続失策で逆転を許した。井口監督も「ちょっとイレギュラーしたのもあったと思うので」としながら「その後のフライボール(で失策)が続いちゃうとさすがにちょっとね、なかなか勝てないですね」と苦言を呈していた。

◆簡単には、負けない。楽天涌井秀章投手(34)がハーラートップタイとなる開幕から無傷の4連勝を挙げた。2回に押し出しを含む3四球で先制点を許すも、5回を105球3安打1失点。「負ける時のようなピッチングをしてしまった」と反省も、チームを2分けを挟み3連勝に導き「粘り強くゲームを壊さずに投げられた」と汗をぬぐった。 劣勢時こそ、攻めきる。2回。1死満塁から岡に4球連続ボールで押し出し。暗雲が漂う。ただ、そこは17年目のベテラン。「大胆にいかないと結局それがどんどん悪循環になる」と捕手太田へ内角直球で攻める意思を示した。次打者佐藤の初球は内角高め直球ボール。「かわしにいこうとしなくて良かった」と闘争心を奮い立たせ、2球目シンカーで遊直、続く荻野は直球で二飛に打ち取った。 3、4月は6戦4勝、防御率1・51で登板日の毎週金曜はチームも4勝2分け。通算150勝にあと2勝も「チームを最悪引き分け、ずっと勝ち続けられるように」と頼もしい。10万楽天ポイント(10万円分)を受け取れるお立ち台では「この場に立つのは心苦しいですが楽天ポイントのために...」と笑いを誘い、2打点の新外国人ディクソンへ「彼はすしが大好きらしいので、今日のポイントで還元しようかな」と感謝を示した。【桑原幹久】 ▽楽天石井GM兼監督(4連勝の涌井に)「何とかヨタヨタしながら5回のテープは切ってくれた。苦労しているなりに、5回を1失点でまとめてくるあたりさすが」

◆楽天に終始押される苦しい展開で、ロッテ佐々木千隼投手(26)が「らしさ」を見せた。 1-5の6回に2番手で登板。下位打線が相手ながら、わずか8球のみで3つのフライを打たせた。味方打線の奮起にはつながらなかったものの、2分45秒の見事な仕事で流れを引き寄せようとした。 この日のようなビハインドの登板もあれば、僅差の終盤やセーブシチュエーション、ロングリリーフと仕事場は多種多様だ。準備も簡単ではない状況下で、4月中旬以降だけで3勝1セーブ。打者44人に対し6安打2四球6奪三振で2失点。ゆったりとしたフォームからの手元での伸びる直球、独特のスライダーを主体に、打者を手玉に取る。 好投が続く中で、井口監督も「投げたらチームの流れが変わる、そういうピッチングを見せてくれていると思います」と働きぶりをたたえる。印象的な投球を続けながらも、登板はここまで8試合、11回2/3にとどまる。5月も引き続きの活躍が期待される。【金子真仁】

◆ハッスル、ハッスル! 楽天の新外国人ブランドン・ディクソン内野手(29=タイガース)が気迫のヘッドスライディングで、2分けを挟むチームの3連勝に貢献した。4月30日、ロッテ7回戦(楽天生命パーク)に先発出場し、3回に4試合ぶりのタイムリーとなる2点適時三塁打。通算4256安打を誇るピート・ローズ氏に憧れるすし好きのイケメン助っ人が、存在感を示した。まだ肌寒い、4月末の仙台の夜。助っ人の全力プレーが、ファンの心を熱くさせた。1点リードの3回2死一、二塁。ディクソンがロッテ中村稔の初球真ん中直球を捉えた。ライナーで右中間を真っ二つ。長い金髪と97キロの巨体を揺らしながら、三塁にヘッドスライディング。「若干危険かなと頭をよぎりましたが、セーフになれてよかった」。勢い余るも右手をベースに引っかけ、2点適時三塁打で貴重な追加点を生んだ。 ハッスルプレーの原点は、名打者にある。父がメジャー最多4256安打を誇るピート・ローズの大ファン。「映像で彼のプレーは見ていた。すごくタフなプレースタイルの選手は基本的に好き」と全力疾走、ヘッドスライディングが信条で「チャーリー・ハッスル」との愛称で親しまれた名プレーヤーに憧れた。ダブルプレーや本塁突入時は足から滑るも「今のところケガもないですし、頭からいった方が速いイメージがある。やらない理由が見当たらない」とヘッドスライディングにこだわる。 メジャーでは19年にタイガースでチームトップの15本塁打を記録した。出場機会を求め、今季から楽天へ入団。コロナ禍の影響で来日が遅れたが、4月23日西武戦で初出場。2打席目で高橋から初本塁打を放った。慣れない日本球界の投手との対戦にも「自分の目で球筋を確認するのが一番の準備。2、3回と対戦を重ねていくごとにしっかりとした準備ができる自信がある」と力強い。 好物はすし。来日後にも食し「一番はサーモンが好き。もう一つ、穴子もお気に入りです」と日本食にも対応する。整った目鼻に、映画「アベンジャーズ」でマイティ・ソー役を務めた俳優クリス・ヘムズワーズに似ていると言われたこともある。初のお立ち台は「アリガトウ。アシタモキテネ」と日本語締め。頼れるハッスル助っ人が杜(もり)の都に現れた。【桑原幹久】

◆楽天岡島豪郎外野手(31)が、攻守で"躍動"した。4月30日、楽天生命パークでのロッテ7回戦に「6番右翼」で3戦ぶりのスタメン出場。1点を追う2回の第1打席。カウント2-2の5球目、ロッテ先発左腕・中村稔の内角直球をすくい上げ、この日チーム初安打の中前打を放つ。続く7番内田の打席内で18年以来となる盗塁を記録すると、8番辰己の適時遊撃失策で二塁から生還。同点のホームを踏んだ。チームはその後、連続適時失策で逆転した。 反撃ムードを作った岡島の勢いは止まらない。3回2死一、二塁。一打逆転の場面でロッテ井上が打った飛球は右翼後方を襲った。一塁側から三塁側へ強風が吹く中、タイミング良く後方に跳び、フェンスにぶつかりながら好捕。複数失点を防いで、スタンドから拍手が送られた。 岡島は4月10日に今季初1軍昇格。ここまで14試合に出場し、6試合連続安打や18年以来の本塁打をマーク。8回には右適時打を放つなど、バットで好調を維持する。桜が散った4月のラストゲームで輝きを見せた背番号27が、新緑の5月、杜(もり)の都・仙台でさらに輝く。【相沢孔志】

◆楽天の新外国人のディクソンが2-1の三回2死一、二塁で甘く入った初球の速球を逃さずライナー性の打球を右中間へ飛ばした。巨体を揺らしながらヘッドスライディングで三塁を陥れて2点三塁打。4試合ぶりの打点を挙げ「しっかり捉えることができて良かったし、やっとできた」と笑みを浮かべた。  身長188センチ、体重97キロ。来日初出場だった4月23日から5番に固定され、25日にも頭から滑り込み初盗塁となる二盗を決めている。「基本的に二塁、三塁にはヘッドスライディングをすると決めている。頭から行った方が速いと思う。やらない理由が見当たらない」と熱っぽく話した。

◆楽天の新外国人、ディクソンが、気迫を前面に出して、チームを鼓舞した。1点リードの三回2死一、二塁。ロッテ先発、中村稔の初球を一撃。右中間への2点打で三塁ベースにヘッドスライディングを決めた。  「打てる球を逃さず打とうと思って打席に入った。しっかり捉えることができてよかったし、やっと(安打を)打てたよ」  4月27日のオリックス戦(京セラ)以来、8打席ぶりの安打に目尻を下げた。一方の新戦力、カスティーヨはデビュー戦で左脇腹付近を痛めて離脱。復帰が6月以降の見込みで、ディクソンに期待がかかる。  石井監督は、打線を大胆に変えた。今季初めて浅村を3番、島内を4番に起用。これまでの"3、4番コンビ"を入れ替えた。「打線は基本的に変えたくないが、選手にはいろいろな役割を経験してほしい」と説明した。  三回2死一塁。島内は四球を選んで好機を広げ、ディクソンの一打を呼び込んだ。五回先頭の浅村が左前打で出塁後、島内は三前にバント安打を決めた。得点につながらなかったが、多彩な攻撃を披露した。  この日は、好打者・茂木が疲労回復を図るためベンチを外れた。決してベストとはいえないラインアップでも、粘り強い攻撃で得点を重ねた楽天は、2位・ソフトバンクに1ゲーム差をつけて4月を終えた。(広岡浩二)

◆ロッテの中村稔は5回5失点で今季初黒星を喫した。1点を先制した二回に今季初出場だった新外国人のエチェバリアなどの2失策で2点を失い、逆転を許した。その後も三回にディクソンに甘くなった速球を2点三塁打とされ、四回には太田に適時二塁打を浴びた。  拙守が重なった不運もあったが、悪い流れを断ち切れないまま失点を重ねてしまった。「粘ることができなかった。しっかり切り替えて投げられたら良かったと思う」と反省した。

◆楽天が、2分けを挟んで3連勝。涌井秀章投手(34)が5回3安打2三振1失点で、リーグトップタイの4勝目を挙げた。試合後の石井一久監督(47)の一問一答は以下の通り。  --勝ち越した4月を振り返って  「後ろはあまり振り返りたくない。常に前のめりでやっているので。前のめりでやりながら、あまり遠くは見ないという感じです。しっかりと、目の前の一戦一戦を戦っていきたいです」  --涌井の投球は  「何とかヨタヨタしながら五回のテープは切ってくれた。最低限の仕事はしっかりしてくれるなと思いました」  --計105球で4四球  「体調が悪いわけではないので、安心している。きょうは、真っすぐの質はよかったけど、その他のボールで苦労していという印象です」  --救援陣について  「しっかり六、七、八回と締めてくれて、ちょうど西口がいるのを忘れていて、(九回に)西口を投げさせられてよかったです」  --今季初めて浅村を3番で起用  「3番でも4番でも、彼が中心にいることが打線はヘルシーなので、彼を中心とした打順を組んでいきたいです」  --ディクソンが三回、右中間への2点打で三塁にヘッドスライディング  「下を向きながらやるプレーヤーではない。常に前を向いて、結構足も速いので、アメリカでプレーしていた通りにやってくれている」

◆楽天が30日、ロッテ7回戦(楽天生命パーク)に8-1で勝ち、首位をキープした。先発の涌井秀章投手(34)が5回を3安打1失点にまとめ、リーグトップタイの4勝目を挙げた。開幕投手を務めた右腕が3連勝に貢献。1日の同カードに先発する田中将大投手(32)にバトンをつないだ。  本来の姿ではなかった。涌井は苦しみながら、5回1失点で4勝目を手にした。  「負けるときのような投球をして、五回までしか投げられなかったことが反省です」  二回1死一塁。6番・井上から3者連続四球を与えて先制された。しかし、傷口を最小限にとどめるのが右腕。続く佐藤都の初球に内角を突き「開き直れて、大胆にいけた」。この1球をきっかけに、立ち直った。  最速は144キロ。105球を費やしたものの、被安打は3。開幕から6試合に登板し、いまだ被弾していない。5試合に登板した4月を3勝無敗、防御率1・82と抜群の安定感で締めた。  「前回登板はもったいない失点をしたが、5試合は比較的に長いイニングを投げられました」  開幕投手を務めた今季は毎週金曜日に登板し、チームは4勝2分け。「チームが負けなかったのが一番良かった」と及第点をつけた。通算150勝にあと2勝としたが「あと1勝まで意識は変わらないと思うし、150勝で終わりではない」とクールに受け流した。  ベテランの粘投で、チームは2分けを挟んで3連勝。石井監督は「苦労しているなりに、5回を1失点でまとめるあたりはさすが」と評価した。"金曜日の男"が"不敗神話"を継続する。(広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1496 0.609
(↑0.018)
-
(-)
114114
(+8)
96
(+1)
21
(-)
11
(+3)
0.232
(↑0.003
3.150
(↑0.08)
2
(-)
ソフトバンク
15123 0.556
(↓0.021)
1
(↓1)
113120
(+4)
110
(+5)
25
(-)
12
(-)
0.259
(↓0.001)
3.510
(↓0.03)
3
(-)
ロッテ
14134 0.519
(↓0.019)
2
(↓1)
112146
(+1)
119
(+8)
28
(-)
21
(-)
0.242
(↓0.002)
3.680
(↓0.09)
4
(-)
西武
13133 0.500
(↑0.02)
2.5
(-)
11498
(+5)
113
(+1)
17
(-)
30
(+2)
0.226
(↑0.003)
3.870
(↑0.11)
5
(-)
ORIX
11136 0.458
(↑0.023)
3.5
(-)
113105
(+5)
102
(+4)
21
(+1)
7
(-)
0.243
(↑0.002)
3.060
(↓0.04)
6
(-)
日本ハム
9164 0.360
(↓0.015)
6
(↓1)
11486
(+1)
129
(+5)
14
(-)
17
(+2)
0.218
(↓0.003)
3.940
(↑0.07)