ソフトバンク(☆2対1★)日本ハム =リーグ戦6回戦(2021.04.29)・福岡PayPayドーム=
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日本ハム
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ソフトバンク
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勝利投手:武田 翔太(2勝1敗0S)
(セーブ:森 唯斗(1勝0敗8S))
敗戦投手:池田 隆英(2勝3敗0S)

本塁打
【日本ハム】中田 翔(3号・9回表ソロ)
【ソフトバンク】中村 晃(2号・6回裏ソロ),真砂 勇介(1号・7回裏ソロ)

  DAZN
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◆ソフトバンクは両軍無得点で迎えた6回裏、中村晃のソロで先制する。続く7回には真砂のソロが飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・武田が7回無失点の好投で今季2勝目。敗れた日本ハムは、9回に中田のソロで1点差に迫るも、反撃は及ばなかった。

◆日本ハムはソフトバンク相手に敵地で連勝。 日本ハムがペイペイドームでの3連戦で3連勝すれば、16年7月1~3日以来5年ぶり。この2試合は加藤、伊藤の先発が好投。29日先発の池田隆英投手(26)も続き、一気に3連勝となるか。

◆日本ハムの守護神、杉浦稔大投手(29)が出場選手登録を抹消された。 28日ソフトバンク戦は3点リードの9回に登板。今宮、柳田にソロ本塁打を浴びて1点差に迫られたが、最後はグラシアルを投ゴロに打ち取り、7セーブ目を挙げていた。 栗山英樹監督(59)は28日の投球内容について「疲れがあるかどうか別として、スギらしくないボールだったのは間違いないんでしょ」と話していた。 今季初黒星を喫した21日ロッテ戦(ZOZOマリン)を含めた最近4試合で無失点は1試合のみ。他の3試合はいずれも被本塁打を記録し、失点を重ねていた。 先発からクローザーに転向した今季は12試合登板で0勝1敗7セーブ、防御率4・63という成績を残している。

◆HKT48の運上弘菜(うんじょう・ひろな=22)が「どんたく博多デー」の始球式を務めた。背番号48を着用してマウンドへ。人生初の始球式に「すごく緊張してどこに投げたかも正直あんまり覚えてないんですけど、いい始球式になったかなと思います」。地元九州の人気アイドルがお祭りイベントを盛り上げ、球場からは温かい拍手が送られた。「勝利を目指して私たちも一生懸命応援しているので、頑張ってください!」と4年連続日本一軍団へエールを送った。

◆日本ハムは3回までに3安打を放つも無得点。ソフトバンクは3回に2死一、二塁のチャンスを作ったが得点に結びつかなかった。 ソフトバンクは6回に中村晃の2号ソロで試合の均衡を破った。日本ハムは武田の前に6回まで0点に抑え込まれた。 ソフトバンクが逃げ切って連敗を4で止めた。日本ハムは3連勝でストップ。武田が2勝目で、森は8セーブ目。日本ハム池田は3敗目。

◆ソフトバンク工藤公康監督(57)が監督通算513勝目を挙げ、南海時代の故野村克也氏を抜いて球団史上単独3位に浮上した。 15年に就任した工藤監督は、初年度に90勝をマークしリーグ優勝&日本一。16年は優勝を逃したが、17年は94勝でリーグVと日本一を奪回した。18、19年はともにリーグ2位からCS(クライマックスシリーズ)を制して日本一。昨季は3年ぶりリーグ優勝を勝ち取り、4年連続日本一を達成した。 球団歴代1位は鶴岡一人氏の1773勝で、同2位は王貞治氏の968勝。

◆日本ハム池田隆英投手(26)の好投は報われなかった。ソフトバンク6回戦(ペイペイドーム)は、7回2失点と試合をつくったが打線の援護なく3敗目(2勝)を喫した。佐賀・唐津出身の右腕は小学2年の時に初めてプロ野球を観戦したのが同球場。思い出の地で力投を見せたが、ソロ本塁打2本に屈した。丹念に低めを突いてきた制球が、少しだけ乱れた。6回、池田は打球の行方を確認して表情をゆがめた。中村晃に対する初球が高めに浮いた。「最後まで粘り切ることができませんでした」。無情にもライナー性の打球は右翼席最前列で着弾した。7回にも1発を浴び、チームは1分けを挟んだ連勝が3でストップ。「悔いが残ります」と振り返った。 3敗目となったが、思い出の地での躍動は力強かった。故郷から電車で約1時間のペイペイドームは、19年前に初めてプロ野球を観戦した球場だ。ソフトバンクの前身ダイエー時代で球場名も福岡ドーム。「お父さんに連れてきてもらった」とビジター外野席で西武戦を観戦した。 当時、憧れていた選手は城島で「キャッチャーとして野球を始めた」。初観戦の2年後に本格的に野球を始めると、ダイエーの選手による野球教室に毎年参加。小久保ヘッドにも指導を受けたことがあり、今カード初戦で楽天時代の監督だった平石打撃コーチの仲介で初対面した。「こういう立場になれました。ありがとうございました」とあいさつすると「頑張れよ」と声をかけられ、気合もみなぎった。さらに母幸子さんも駆けつけた中で同球場でのプロ初先発。発奮材料を手に7回2失点と先発の役目は十分果たしたが、結果は非情だった。 栗山監督が「申し訳ないことをした」と話したように、投げる度に信頼度が深まる好内容が続いている。近いうちに、幼少期にスタンドから見た数々のヒーローたちのように、この球場で笑顔になれる時が来るはずだ。【木下大輔】

◆「7番DH」で今季初出場した日本ハム王柏融外野手が、マルチ安打を含む全打席出塁と存在感を発揮した。 3回にソフトバンク武田の初球を捉えて左中間を破り、果敢に三塁を狙ったが、相手の中継プレーに阻まれ二塁打。5回2死では左前打、8回には2番手モイネロから四球を選んだ。「ヒットが出て良かった。1本出て自信にもなった」と振り返った。

◆3試合連続で2番に座った日本ハム中田翔内野手が、36打席ぶりの1発をかっ飛ばした。 2点を追う9回1死、ソフトバンク抑えの森が投じた初球146キロを振り抜き、左中間席へ運んだ。2本塁打を放った17日楽天戦(東京ドーム)以来となる3号に「最終回の追い上げなければいけない場面で、1本打てたのは良かった。これをきっかけにもっと状態を上げていきたい」と話した。

◆ソフトバンクが連敗を4で止めた。工藤公康監督(57)は監督通算513勝目を挙げ、南海時代の故野村克也氏を抜いて球団史上単独3位へ浮上。首位楽天にゲーム差なしの2位と食らいついた。工藤監督の一問一答は以下の通り。 -中村晃が均衡を破る決勝ソロ 工藤監督 ナイスバッティングです。打った瞬間に入ると思いました。 -真砂の1発も効いた 工藤監督 そうですね。ほぼほぼライナーという感じで、彼の飛距離を考えたら「いけいけ!」とみんなは言ってましたけど、僕は「いくかな」と思ってました。ナイスホームランだと思います。 -武田は7回無失点 工藤監督 素晴らしかったです。あれだけしっかりと下半身も使いながら腕を振れたらあのカーブがすごく有効。真っすぐだけじゃなくて、スライダーにしてもフォークにしても低めに集めて気持ちの入ったピッチングをしてくれた。 -球数は89球で降板 工藤監督 そのまま勝ちにいこうと。モイネロ投手と森君がいれば、2点あればいけると思って代えさせていただいた。 -武田の状態は問題ない 工藤監督 (代えたのは)武田投手の問題ではないです。ただ、王選手はタイミングが合っているところがあって、ランナーがいるところだったらいやだなというのもあった。ちょっとでも自分にそういう思いがあったら代えた方がいいかなと。(中継ぎがイニングの)途中でいくのは難しいので、きっぱりと代えさせていただきました。余裕はあったと思います。 -7回無失点は今季の先発投手では初めて。模範になる投球だった 工藤監督 そうですね。模範になってほしいですね。実績からすれば、和田君を除けば武田君はある。そういう中でしっかりと良い調整をしていいピッチングができたというのは今後につながるし、次のピッチャーも俺も、自分もそうしないといけないとなる。9連戦なので。明日投げる石川君もしっかり投げてほしいなと思います。 -4連敗でストップ。明日からの京セラドーム大阪では無観客試合になる 工藤監督 我々はとにかく自分たちのやるべきことをしっかりやって、ファンのみなさんに勝利を届けられるようにやるしかない。ファンのみなさんに良い報告ができるように、大阪でもいい試合をしていきたいなと思います。

◆ソフトバンク武田翔太投手が7回4安打無失点の快投で今季2勝目をつかんだ。 自身でも「生命線」と語るカーブを生かすために、スライダーやフォークを混ぜ込んだ。その思惑通りに的を絞らせず、7奪三振。「(直球とカーブの)2種類でいく時もあれば、広くいくときもある」と不敵な笑みを浮かべた。 先発が7回以上を投げるのは16日西武戦の石川(7回2/3を2失点)以来、10戦ぶり。ここ数試合は四球を多発して乱調気味だった投手陣のなかで、この日は無四球で試合を締めた。「四死球は出すけどちゃんとゾーンで勝負しようと。ゾーンで勝負して出したら仕方ないと割り切った」と力強かった。

◆「どんたく」弾で勝ったばい! ソフトバンク中村晃外野手(31)が今季2号の決勝ソロでチームの連敗を「4」で止めた。0-0の6回1死走者なしで、池田の141キロ直球を右翼スタンドギリギリへ運んだ。「(前の)2打席は凡退したんですけど、大事にいきすぎた部分があった。思い切ってしっかり振ろうかなという意識でいきました」。選手会長の一振りが、試合の均衡を破った。 この日は13年から開催されている恒例イベント「どんたく博多デー」。博多弁での球場アナウンスや、名物「にわか面」をモチーフとした球団オリジナルのマスクカバーを配布するなど、ドームが福岡一色に染まった。同イベントでは15年から5連敗中(20年は中止)だったが、7年ぶりの白星。ペイペイドームで今季最多となる1万5693人のファンの前で、クールな打撃職人が試合を決めた。「今年はホームで打ってないので、いい1本が出せたのはよかったかなと思います」。 これで工藤監督は監督通算513勝となり、南海時代の故野村克也氏を抜いて球団史上単独3位に浮上。首位楽天にもゲーム差なしの2位につけ、首位を狙い続ける。指揮官は「ナイスバッティングです。打った瞬間に入ると思いました」と、中村晃に最敬礼。30日からは敵地でオリックスとの3連戦。1年ぶりの無観客試合となる。「我々はとにかく自分たちのやるべきことをしっかりやって、ファンのみなさんに勝利を届けられるようにやるしかない」。勝ってかぶとの緒を締め、大阪へ向かった。【只松憲】

◆阪神から金銭トレードで加入した日本ハム谷川昌希投手が、故郷福岡で移籍後初登板を果たした。 8回に登板し、1イニングを無安打2奪三振の好球援。「めちゃくちゃ緊張して、口の中がパサパサになった。1試合目が、すごく大事だと思っていたので。トレードならではですね」とホッとした表情。栗山監督も「慣れてくれれば、非常に戦力になってくれるという確信を持った」と高評価した。

◆6番センターで先発出場したソフトバンク真砂勇介外野手が殊勲の1発を放った。1点リードの7回1死から池田の初球スライダーを左中間テラス席にライナーで突き刺した。 「右投手でも苦手意識はない。連敗していたチームの雰囲気を何とか変えたいと思っていたのでよかった」。17日の西武戦(メットライフ)以来のスタメン。試合前は緊張感たっぷりだったが、価値ある1発に初めて上がった本拠地のお立ち台では笑顔がはじけた。

◆2年目のソフトバンク佐藤直樹外野手がプロ初出場を果たした。 8回2死から四球を選んだ中村晃の代走に送られ、最終9回は左翼の守備で西川の飛球も処理した。「守備での緊迫した場面では、これが守備固めでいく選手の気持ちなんだと初めての感覚だった」。中田の1発で1点差となった直後の守備機会だっただけに緊張感も大きかった。「こういう経験を、しっかり生かして1軍の舞台で活躍したい、しなければならないという気持ちになりました」と初々しく初出場を振り返った。

◆ゆっくりと開いていくペイペイドームの屋根から差し込む日差しが何ともまぶしい。選手たちとの勝利のグータッチを終えてソフトバンク王球団会長は足取り軽く笑顔で関係者通路を歩いてきた。中村晃、真砂のソロ2発で日本ハムを沈め、チームの連敗を4で止めた。2本の快音を振り返るかと思ったら、王会長の開口一番は先発マウンドで好投した武田への賛辞だった。 「いやあ、今日は武田がよかったよね」。7回89球を投げ4安打の無失点投球。連敗中は投手陣が踏ん張りきれなかっただけに、背番号「18」の好投に王会長もほおが緩んだ。「連敗も止まったし、これで大阪でのオリックス戦も気分よく行けるよね」。普段は打者目線で話すことが多い王会長だが、さすがに「窮地」で快投を見せてくれた武田への称賛が口をついた。ネット裏の球団室で戦況を見守りながら、何度もガッツポーズをつくったことだろう。設置されたモニターとグラウンドを交互に見やり、投手心理や打者心理を解説する王会長の姿が目に浮かぶ。 もちろん、期待の男にも称賛を忘れなかった。不調のデスパイネに代わって先発出場した真砂だ。7回にライナーで今季1号を左中間テラス席に突き刺した。「いやあ、よく飛んだね。真砂はもともと飛ばす力はあるし、肩も足もあるからね」。右投手も苦にせず快音を響かせた真砂の背中をさらに押すように言葉を続けた。 「右投手からも打てば出番も増えるからね。これからも使われるだろうから、それをものにできるかだろうね」 入団会見で「3冠王を目指します」とビッグマウスを披露した真砂も9年目のシーズンを迎えた。新緑まぶしい季節にさらに上昇気流に乗れるか。王会長の言葉にも期待がこもっていた。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンク・石川柊太投手(29)が30日のオリックス戦(京セラ)で先発登板する。キャッチボールなどで調整し、チームを救うことを約束した。  「チームが連敗してようが、(自分がやることは)変わらないと思います」   今季は初めて開幕投手を務めたが5試合に登板して1勝2敗、防御率3・15。前回登板は23日のロッテ戦(ZOZOマリン)で、6回2/3を投げ2失点と好投した。白星こそついてきていないが、自身の状態を自らの口で説明した。  「不調と言われたり、そういうものが目につくというか。自分の中に入ってきますけど。自分的には不調というような感覚はないので」  昨年は11勝、勝率・786で最多勝と最高勝率の投手2冠に輝いた。今年は不調なんじゃないか...という声が聞こえてくるのも、昨年の成績と比較するからこそ。石川は「去年は去年で忘れるというのは今年の始めから言っている。『去年と比べて不調だね』と言われるのであれば、間違っていると思う。今年は今年で状態的にも悪くないので」ととらえている。大事なのは今であり、目の前の1球に集中するだけだ。  報道陣に対しても「今年は好調と書いておいてください」とリクエストした。2021年の開幕投手を託された29歳が、柱として大阪のマウンドに立つ。

◆ソフトバンク・武田翔太投手(28)が先発登板した。7回無失点という会心の投球を見せ、リリーフ陣にバトンを託した。  二回1死一塁では大田を三ゴロ併殺。三回無死では王柏融に左中間を破られたが「8-6-5」の中継プレーで三塁でアウトに仕留めた。バックにも助けられながら、五回を終えて62球とテンポの良さが光った。  六回も石井、郡と連続三振。中田も遊ゴロに斬ると、その直後の攻撃だ。六回1死から中村晃が右翼席に2号ソロ。待望の先制点をプレゼントしてくれた。そのまま七回もマウンドへ。1死から失策で走者を出したが、浅間を一ゴロ併殺とした。  武田は15日のオリックス戦(ペイペイドーム)で5回3失点ながらも今季初勝利。高卒入団から10年連続勝利を挙げた。2軍戦の登板もはさんで、迎えたこの日。9連戦の3戦目、リリーフ陣の負担も減らす投球で、白星の権利を手に入れた。

◆ソフトバンクが逃げ切り、連敗を4で止めた。六回に中村晃の2号ソロで先制し、七回には真砂の1号ソロで加点した。武田は7回を4安打無失点と好投し、2勝目を挙げた。日本ハムは反撃が遅く、3連勝でストップ。

◆ソフトバンクが連敗を「4」で止めた。武田翔太投手(28)が7回無失点の好投で2勝目。試合後、工藤公康監督(57)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。  --五回を終えて同点。中村晃が先制弾  「ナイスバッティングです。打った瞬間に入ると思いました。よくストレートにヤマを張っていたと思いますけど、いい読みだったと思います」  --追加点はスタメンに起用した真砂が1号ソロ  「ほぼライナーという感じで。彼の飛距離を考えたら、みんな『いけ、いけ!』といっていましたけど。僕はいくかな、と思っていました。ナイスホームランだったと思います」  --先発・武田は7回無失点で無四球  「素晴らしかったです。あれだけ下半身を使いながら腕を振れたら、あのカーブがすごく有効だった。真っすぐだけじゃなくてスライダーにしてもフォークにしても、低めに集めて気持ちの入ったというか、そういう投球をしてくれました」  --球数は「89」だったが、八回から継投  「そのまま勝ちにいくと。モイネロ投手と森君がいれば、2点あればいけるだろうと思って。代えさせていただきました」  --武田投手の状態が悪いわけではない  「武田投手の状態ではないです。ただ、王(柏融)選手とタイミングが合っていることもあったので。走者がいるところで(投手交代)となったら嫌なのもあったので。もうちょっとでも、自分にそういう思いがあったら代えた方がいいと思って。途中からいくのは難しいので。あそこはすっぱりと代えさせていただきました。余裕はあったと思いますけど」  --30日から京セラでオリックス戦。無観客での試合となる  「われわれはとにかく自分たちのやるべきことをやって、ファンの皆さんに勝利というものを届けられるようにやるしかないので。ファンの皆さんにいい報告ができるように、大阪でもいい試合ができるようにやっていきたいと思います」

◆日本ハムの池田はコースを丁寧に突き、7回を投げてソロ本塁打2本による失点だけと力投した。ただ、打線の援護がなく3敗目を喫した。「先制点を取られないようにと投げていたが、最後まで粘り切ることができなかった」と悔しがった。  キャンプ中の2月に楽天からトレードで加入した右投手。先発ローテーションの1人として大崩れのない投球が目立っている。栗山監督は「しっかり投げてくれた」と評価した。

◆阪神からトレードで日本ハムに加入した谷川が0-2の八回に移籍後初登板し、1回1四球無失点で2三振を奪った。出身地の福岡でのマウンドにも「それを意識する余裕はなく、めっちゃ緊張した。打者に自分の球を投げて抑えることだけを考えた」とほっとした表情で話した。  右打者の内角をえぐるシュートが最大の武器。抑えの杉浦が調整のため出場選手登録を外れ、今後は重要な場面での出番も増えそうだ。「使ってもらえるように信頼を得ないといけない。つかみとりたい」と意気込んだ。

◆9試合ぶりに先発出場したソフトバンクの真砂が1-0の七回、貴重な追加点となる1号ソロを放った。初球の変化球を芯で捉えて左中間からせり出すホームランテラスへ運んだ。ここまで左投手対策として起用されていたが、右投手の池田から好結果を残し「右も特に苦手意識はない」と力強く言い切った。  師と仰ぐ柳田からは、10本塁打をマークしたら腕時計をプレゼントすると約束されているという。「あと9本ですね、という話をベンチでした。いいモチベーションになっている」と満面の笑みを見せた。

◆ソフトバンクの中村晃が六回に先制の2号ソロを放ち、チームの連敗ストップに貢献した。1死後、好投していた池田の初球の速球を振り抜く。右翼席へライナー性の打球を突き刺し「少し大事に行き過ぎていたので思い切って打ちにいった結果、最高の形になった」と笑った。  オフの自主トレーニングをともにする栗原が、4連敗中の全試合で2安打して気を吐く姿に刺激を受けていたという。「栗原の取り組みは素晴らしいし、僕も頑張りたい」と先輩の意地を見せた。

◆生まれは平成5年(1993年)。大型連休初日の「昭和の日」に、28歳が輝いた。2週間ぶりの1軍登板となったソフトバンク・武田が、7回無失点でチームトップタイの2勝目。連敗を4で止め、工藤監督に節目の白星をプレゼントだ。 ■7回無失点2勝目  「最後(のチャンス)かもというくらい、気持ちを込めて投げました」  三回無死、王柏融に左中間を破られるも「8-6-5」の中継プレーで三塁でアウトに。バックに助けられ、89球とテンポの良さが光った。7三振のうち5つが見逃し。無四球でリズムを生み、投手戦をものにした。 ■球団単独3位に浮上  工藤監督にとって監督通算513勝目。野村克也さんを抜いて球団単独3位となった。工藤政権で千賀の65勝に次ぐ46勝を挙げているのが武田。「素晴らしかった。下半身を使って投げられていた」と絶賛した指揮官も「(若手の中で)実績が一番ある」と、その実力を認めている。  しかし2016年の14勝を最後に、1桁勝利が続く。武田自身「何かを変えないといけない」と覚悟を決め、飛び込んだ決意の10年目だった。自主トレはプロ入り後、初めて1人で敢行。一緒にやりたいという後輩の声にも丁寧に断りを入れ、1人でやることにこだわった。  「元々群れるような性格でもないし、勝負の年。自分のことだけに集中したかった」 ■何かを変えないと...決意の10年目  技術練習にトレーニング、治療...。午前9時に練習を始めれば、帰宅は毎日午後7時前後だった。「突き詰めればやることしかない。時間がない」。あっという間に時間は過ぎた。つかの間の息抜きは白&黒色、2匹の愛犬の散歩。潮風の中、百道浜の海沿いを歩くときだけは野球のことを忘れられた。報われる1勝は工藤監督の恩返しとなり、武田にとっても自信に変わった。  「次、チャンスがあるところでしっかりと自分の投球ができれば」  来週木曜日は試合はないため、次回登板は5月7日の西武戦(ペイペイドーム)以降になる見込み。自分の力を証明し、マウンドの上で孤独に勝った。(竹村岳)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1396 0.591
(-)
-
(-)
115106
(-)
95
(-)
21
(-)
8
(-)
0.229
(-)
3.230
(-)
2
(-)
ソフトバンク
15113 0.577
(↑0.017)
0
(↓0.5)
114116
(+2)
105
(+1)
25
(+2)
12
(-)
0.260
(↓0.003)
3.480
(↑0.09)
3
(-)
ロッテ
14124 0.538
(↑0.018)
1
(↑0.5)
113145
(+5)
111
(+2)
28
(+1)
21
(-)
0.244
(-)
3.590
(↑0.05)
4
(-)
西武
12133 0.480
(↓0.02)
2.5
(↓0.5)
11593
(+2)
112
(+5)
17
(-)
28
(+1)
0.223
(↓0.003)
3.980
(↓0.04)
5
(-)
ORIX
10136 0.435
(-)
3.5
(-)
114100
(-)
98
(-)
20
(-)
7
(-)
0.241
(-)
3.020
(-)
6
(-)
日本ハム
9154 0.375
(↓0.016)
5
(↓0.5)
11585
(+1)
124
(+2)
14
(+1)
15
(-)
0.221
(↓0.002)
4.010
(↑0.06)