中日(☆6対1★)阪神 =リーグ戦5回戦(2021.04.28)・バンテリンドーム=
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阪神
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中日
02000004X6602
勝利投手:勝野 昌慶(3勝1敗0S)
敗戦投手:青柳 晃洋(2勝2敗0S)

本塁打
【中日】福田 永将(1号・8回裏ソロ),ビシエド(2号・8回裏3ラン)

  DAZN
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◆中日は2回裏、木下拓と根尾の連続適時打で2点を先制する。1点差に迫られた8回には、代打・福田のソロとビシエドの3ランが飛び出し、試合を決めた。投げては、先発・勝野が7回途中無失点の好投で今季3勝目。敗れた阪神は、打線が8安打で1得点とつながりを欠いた。

◆1軍に昇格したばかりの中日の新外国人マイク・ガーバー外野手(28=ロッキーズ)が、来日初安打を放った。「3番・右翼」でスタメン出場。6回2死走者なしで、阪神先発青柳の135キロの変化球をセンター前へ運んだ。 同外野手は27日までのウエスタン・リーグで4試合連続安打をマーク。左翼、右翼守備も無難にこなし、打撃不振の平田に代わってこの日、出場選手登録された。

◆阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が、連日の記録ラッシュに挑む。前日27日の中日戦で大野雄から7号ソロ。3・4月で7本塁打は、03年横浜(現DeNA)村田修一に並ぶドラフト新人最多タイ記録となった。3試合連発で最多記録更新となるか、注目だ。 阪神新人が3試合連続本塁打なら、69年田淵幸一以来、2度目となる。田淵は69年10月に、阪神新人の月間最多となる7本塁打を記録。佐藤輝は4月にここまで6発放っており、虎のレジェンドに並べるか。

◆1軍に昇格したばかりの中日の新外国人マイク・ガーバー外野手(28=ロッキーズ)が「3番・右翼」でスタメン出場することが発表された。 同外野手は27日までのウエスタン・リーグで4試合連続安打をマーク。左翼、右翼守備も無難にこなし、打撃不振の平田に代わってこの日、出場選手登録された。

◆中日の新外国人マイク・ガーバー外野手(28=ロッキーズ)が1軍に昇格した。 同外野手は27日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(ナゴヤ)で来日後初めて実戦でフル出場。左翼、右翼守備もこなし、5打数2安打と初実戦から4試合連続安打で初マルチ安打もマーク。1軍昇格にGOサインが出た。ガーバーの昇格に伴い、平田が2軍落ちした。 ガーバーは「早く1軍に来られてうれしいね。チームのために頑張るよ。体の感じもいいし、技術的に言えば、投手とのタイミングもしっかり取れている。とにかく楽しみだよ」と早出特打に参加するなど、精力的に体を動かした。 1軍は27日阪神戦にエース大野雄の好投で3連敗を止めたが、打線の不調が続く。27日時点で27試合を消化して69得点、8本塁打と12球団ワースト。助っ人スラッガーに打線のカンフル剤役を期待している。

◆中日は2回2死二塁から木下拓の適時二塁打、根尾の右前適時打で2点を先制。中日先発の勝野は3回を2安打無失点と好投した。 勝野は6回まで3安打7奪三振で無失点投球を継続。阪神先発青柳も3回以降6回まで中日打線を1安打無失点に抑えた。 中日は8回にビシエドの3ランで突き放し2度目の連勝。勝野は3勝。阪神は3度目のカード負け越し。青柳は2敗。

◆阪神が鬼門で連敗し、2カードぶりの負け越しとなった。バンテリンドームでは昨年から7連敗。開幕から絶好調だった打線だが、ここ2試合は1点止まり。この日は中日を上回る8安打を放つも、試合序盤に打線がつながらず主導権を奪えなかった。 先発勝野の前に、7三振を喫するなど7回途中5安打無失点に抑え込まれた。2点を追う8回に近本、糸原の連打で好機をつくり、マルテの中犠飛で1点差に。しかし、続く1死一、三塁の好機でサンズが遊ゴロ併殺打に倒れると、直後の8回裏に岩貞が代打福田に1号ソロを被弾。さらにビシエドに2号3ランを浴びた。 先発の青柳は6回途中3安打2失点と粘投するも、2敗目を喫した。

◆阪神青柳晃洋投手が6回2失点で粘ったが、2敗目を喫した。 「先発投手として先制点を与えてしまったところは反省点です」。2回2死二塁から木下拓、根尾と下位打線に連続適時打を浴び、許した3安打のうち2本が得点に直結。 矢野監督は「状態自体は良かったと思うし、だからこそもうちょっと工夫というか、バッテリーでできることあったんじゃないかな。場面も、打たれ方ももったいないかなと思った」と話した。計7三振を奪うなど、他の回はピンチをつくらなかっただけに、悔しい1イニングとなった。4戦連続のクオリティースタート(6回以上、自責3以内)となったが、勝利につなげられなかった。

◆阪神小林慶祐投手が開幕から9戦連続無失点に抑えた。「今日も0点で抑えることができてよかったです」。 7回に2番手でマウンドに上がると、先頭の高橋周を中飛。阿部には6球連続直球で押し込み、連続で中飛に仕留めた。最後は木下拓をフォークで空振り三振と危なげない投球。福原投手コーチは「状態もいいし、ボールも力あるボール投げるし、角度もいいし。このままやってくれたら」と好調継続を願った。

◆阪神1番近本光司外野手は懸命にチャンスメークした。 3回は2死から二遊間を破った。2点を追う8回は先頭で中前にはじき返し、3番マルテの中犠飛で1点差に迫るホームを踏んだ。5戦ぶりのマルチ安打。チームは2連敗を喫したが、不動のリードオフマンは一時期の不調を脱しつつある。

◆阪神ドラフト1位佐藤輝の快音が止まった。3打数無安打。第2打席に四球で出塁したが、自身初の3試合連続本塁打とはならなかった。連続試合安打は5、同打点は3でストップした。 2回1死二塁の第1打席では、遊撃左へゴロを放ち快足を飛ばすも京田の好送球に阻まれ、惜しくもアウト。9回は守護神R・マルティネスに150キロ超の直球で追い込まれると、145キロスプリットであっけなく空振り三振。これで、12球団断トツの42三振となった。 ただ、どれだけ三振しようとスタイルは変わらない。前日の試合後には井上ヘッドコーチが「あいつの持ち味であるフルスイングはこれからもずっと続けさせるし、続けてほしい」と語っていた。7回の右飛は詰まっていたが、豪快なスイングにバンテリンドームが沸いた。 ここまで7本塁打で、03年横浜(現DeNA)村田修一が放った3・4月のドラフト新人最多本塁打記録に並んでいたが、更新はお預け。記録については「特に意識はない」と執着はないものの、4月は残り2試合あり「村田超え」の可能性が残されている。仕切り直して、チームの勝利のための1発を放つ。【中野椋】

◆阪神岩貞祐太投手は痛恨の2被弾に泣いた。 1点差に迫った直後の8回裏に登板し、1死から代打福田に左越えソロを献上。さらに1安打1四球などで2死一、二塁とされると、4番ビシエドに右越え3ランを浴び、反撃ムードをしぼませてしまった。今季初勝利が転がり込んだ前回25日DeNA戦も1回1/3を2失点。投手主将の状態が気がかりだ。

◆阪神が昨季からバンテリンドームで7連敗を喫した。矢野燿大監督(52)の一問一答は以下の通り。 -先発青柳は持ち味は出せた 状態自体は良かったと思うし、だからこそもうちょっと工夫というか、バッテリーでできることがあったんじゃないかな。もったいなという感じはするけど。 -「もったいない」は2回のところか 場面も、打たれ方ももったいないかなと思ったけどね。 -打線は勝野にあと1本だったか いや、あと1本も、そんなチャンスも作れなかったしな。ボールを振りすぎたかな。そこの見極めが相手を有利にしてしまったかなという感じかな。 -簡単ではない相手だったが それは、そう言っているだけやったら、その可能性が出てしまうんで。それを何とかしていくというのをチーム全体でやっていくようにします。 -ドラゴンズの救援陣を追い詰めたが 流れ的にはあそこ(8回)で持っていかんとね。展開的にはサダ(岩貞)で何とか1点差のままいきたかったけど、まあまあ野球って流れあるから。あそこでいくには一気に行きたかった。 -チェンはナゴヤドーム(現バンテリンドーム)でも経験がある もちろん知らん球場じゃないし、長くやった球場だから、そういうのは全然心配していないけど。そこには打線の援護とか、チーム全体でチェンを援護してやらないとだめなんで。チェンはチェンらしく投げてくれればいいし、そこにはやっぱり打線とか守っているみんなの援護があってこそだと思うんで。そういうところは明日は早い回に点を取って、チェンをいい形で投げさせてあげたいという感じかな。

◆1軍昇格即「3番・右翼」で出場した中日の新外国人マイク・ガーバー外野手(28=ロッキーズ)が、来日初安打をマークした。 この日出場選手登録され、6回2死走者なしで阪神先発青柳から中前打。4打数1安打で、右翼守備も無難にこなした。「まずは1本出てすごくうれしい。勝ちに貢献できるように、僕はずっと戦う」と力を込めた。

◆中日勝野昌慶投手が2度目の連勝に貢献し、チームトップの3勝目を手にした。 7回2死一、三塁のピンチで福の救援を仰いだが、阪神打線を5安打無失点。「あと1/3回、投げたかった。首位の阪神に連勝して勢いもついている。どんどん勝っていきたい」と声を弾ませた。

◆阪神の2試合連続1点止まりの打線に、北川博敏打撃コーチが反省点を挙げた。中日先発勝野に7回途中5安打無失点に抑えられ「カウントを不利な形で進めてしまった」。7、8回はいずれも得点圏に走者を進めたが、あと1本が出ず。28イニング連続で適時打なし。「打線が切れ目なく攻撃できるっていうのが大事。そこを自覚して、打線で勝負していきたい」。今季初の同一カード3連敗を阻止すべく、奮起を促した。

◆チェンよ、鬼門に苦しむ虎を救ってくれ~。阪神は中日に2連敗で2位巨人に1ゲーム差に迫られた。今季の快進撃がウソのように、竜の敵地で昨年から7連敗。29日には新戦力チェン・ウェイン投手(35)が古巣相手に移籍初先発。中日時代にはバンテリンドームで18勝7敗と高い勝率を誇った。慣れ親しんだマウンドで、NPB公式戦では、11年10月2日阪神戦(甲子園)以来3497日ぶりの勝利を目指す。やはり鬼門なのか...。阪神が昨季からバンテリンドームで7連敗を喫した。18年から3年連続で負け越している竜の敵地で2戦2敗。コーチ会議を終えた矢野監督は悔しさを押し殺すように話した。「そんなチャンスも作れなかったしな。ボール(球)を振りすぎたかな。そこの見極めが相手有利にしてしまったかなという感じかな」。前日27日の大野雄に引き続き、3年目勝野も打てない。28イニング適時打なく、2試合連続の1得点。あれだけ打ちまくった猛虎が名古屋では猫になってしまう。 阪神ファンから思わずため息が漏れた。初回から3者凡退に抑えられると、攻撃の糸口がつかめない。力のある直球と低めに決まるフォークにてこずり、昨季は3度も土を付けた右腕に7回途中まで無得点。8回には中継ぎを攻め立ててマルテの犠飛で1点を奪ったが、1死一、三塁からサンズが痛恨の遊ゴロ併殺。終盤に訪れた最大のチャンスも、ものにすることは出来なかった。 誰か負の連鎖を断ち切ってくれ! その期待を一身に背負うのは、29日に3戦目の先発マウンドに上がるチェンだ。タテジマデビュー戦となる助っ人左腕は、かつて同ドームで通算18勝7敗と勝ちまくった。落合監督が率いる常勝軍団のなかで左の柱として君臨。投手王国の象徴だった。勝手知ったるわが家に帰ってきた男が、白星となれば日本球界では11年10月2日阪神戦(甲子園)以来、3497日ぶり。目が離せない注目のマウンドになる。 指揮官は一丸でチェンをアシストすると誓った。「もちろん知らん球場じゃないし、長くやった球場だから全然心配していない。そこには打線の援護とか、チーム全体でチェンを援護してやらないとダメなんで。チェンはチェンらしく投げてくれればいい。明日は早い回に点取って、チェンをいい形で投げさせてあげたい」。開幕から積み上げた貯金は「9」と1桁になった。この日、ヤクルトを破った2位巨人が1ゲーム差に迫る。ここで踏みとどまれるか-。虎の鬼門で無類の強さを誇った左腕に大きな期待がかかる。【桝井聡】 ▼阪神はバンテリンドーム(昨季までナゴヤドーム)での中日戦で、20年9月19日から7連敗となった。同球場での7連敗以上は、11年8月31日から12年9月7日まで9連敗(2分け挟む)して以来。なお最長は13連敗で、99年7月9日~00年7月13日に記録。 ◆11年10月2日阪神-中日戦(甲子園) 中日先発のチェンは、初回2死から鳥谷、新井貴に連打されたがマートンを抑えて波に乗る。2回から4回まで3人ずつで片付ける快投。7イニングを投げ5安打無失点の好投で降板した。救援の3投手が2点を失ったものの、味方打線が効果的に挙げた7点を守った。チェンのこの年8勝目は、現時点でのNPB最新の勝利である。

◆阪神ジェフリー・マルテ内野手(29)が唯一の得点を演出した。 8回無死一、三塁で、中日祖父江から中犠飛を放った。「みんなが作ってくれたチャンスだったからとにかくランナーをかえすという気持ちだった。最低限だけどかえすことができてよかった」。これで15打点目。2軍にはロハスが控えるが、来日3年目の助っ人は欠かせない存在となっている。

◆中日根尾昂内野手が、今季2度目の連勝にバットで貢献した。「8番・左翼」で先発。 2回、木下拓の先制打に続いて2点目の右前適時打。根尾が本拠地バンテリンドームでタイムリーを打つと、チームは無傷の4連勝で、勝利のネオ伝説が生まれそうだ。 「ファウルにせず、ファーストスイングで仕留められた。しっかり自分のスイングを貫けた」。2回2死二塁。木下拓の先制二塁打で盛り上がる球場を、さらにヒートアップさせた。阪神青柳が投じた1ボールからの低めのチェンジアップに反応。右前に弾んだ打球を自賛した。 20日からの敵地での6連戦では、DeNA戦1試合の出場に終わった。「ちょっとしたズレ。崩されるスイングが多くなり、インパクトで打球に力が伝わるように」と、早出でティー打撃に励み、課題修正に取り組んだ。27日の阪神戦では、プロ初長打&マルチ安打。さらに、この日の活躍につながった。 「ホームで勝ってこそ。声援が強い分、流れができているのはファンのおかげかなと思う」。根尾の「バンテリン勝利の新法則」が。いっそうチームを勢いづける。【伊東大介】 中日与田監督(今季2度目の連勝)「いい勝ち方ができているので、選手の自信につながると思う」 中日福田(8回に代打で1号ソロ)「代打だったので、タイミングをしっかり合わせてフルスイングすることを考えていた」 中日ビシエド(8回にチーム本塁打を2ケタに乗せる2号3ラン)「低めの球だったが、いい形でバットを出すことができた。自分でもうまく打てたと思う」 中日又吉(8回1死一、三塁で登板し、サンズを併殺に打ち取り10試合連続無失点)「強気なリードをした木下と、併殺にしてくれた京田、阿部、ビシエドに感謝したい」

◆中日の新外国人、マイク・ガーバー外野手(28)が「3番・右翼」で来日デビュー。六回2死の第3打席で来日初安打を放った。  阪神・青柳を相手に第1打席から二ゴロ、中飛と倒れていたが、3度目の対戦は1ストライクから真ん中に入ってきた135キロのツーシームに反応。打球は鋭いライナーで中前に抜ける、記念の一打となった。追加点にはつながらなかったが、一塁ベース上では笑顔を見せた。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(29)が八回に犠飛を放った。これがチームとして、15イニングぶりの得点となった。  「みんなが作ってくれたチャンスだったからとにかくランナーをかえすという気持ちで打席に入った。最低限だけどかえすことができてよかった」  0-2の八回。近本と糸原の連打で無死一、三塁と中日の3番手・祖父江を攻めると、マルテが中堅へ犠飛を放ち、1点を返した。前日27日の同戦の三回からゼロに抑えられていたが、15イニングぶりの得点を奪った。

◆中日・福田永将内野手(32)が八回に代打で登場し、左中間への今季第1号ソロを放った。  「代打だったので、タイミングをしっかり合わせてフルスイングすることを考えていた。その結果、ホームランにもなってくれたし、いい場面で追加点が取れて良かったです」  直前に1点差に迫られた八回1死で巡った出番は、左腕・岩貞との対戦。2ボールから真ん中やや内寄り低めの146キロ直球を完ぺきにとらえた。大きな放物線を描いた打球は、左中間に着弾。流れを自軍に引き戻す、見事な一発だった。  この日、新外国人のガーバーが1軍に初昇格し、スタメンデビュー。押し出される形で6試合ぶりのベンチスタートとなった試合で意地を込めたひと振りが、最高の形につながった。

◆阪神は中日に1-6で敗れ、2連敗となった。  先発した青柳は、0-0の二回1死から高橋周に四球。阿部を二ゴロで2死二塁とされると、木下拓に右中間への適時二塁打を浴びた。続く根尾にも右前への適時打で2点を失った。この二回以外は得点を許さず、6回3安打2失点。好投も打線の援護がなく、今季2敗目を喫した。  打線は八回に近本、糸原の連打で無死一、三塁。続くマルテが中堅への犠飛も、この1点のみに終わった。これでバンテリンドームでは昨年9月19日から7連敗となった。

◆中日のダヤン・ビシエド内野手(32)が九回に右翼へ3ランを放った。  「打ったボールはツーシームかな。低めのボールだったけれど、いい形でバットを出すことができたね。自分でもうまく打てたと思うよ」  3-1の九回2死一、二塁で巡った第4打席だった。左腕・岩貞との対戦でカウント2-2からの5球目、外角の146キロ直球を強振。打球は弾丸ライナーで逆方向を襲い、瞬く間に右翼席に消えていった。  4月上旬に上肢のコンディション不良での離脱もあったが、主砲のアーチは3月26日の広島との開幕戦(マツダ)以来、約1カ月ぶり。首位阪神にとどめを刺し、連勝に大きく貢献した。

◆中日は二回に木下拓、根尾の適時打で先制し、八回は代打福田のソロ、ビシエドの3ランで突き放した。勝野が七回途中まで好投。チームは10勝目。阪神は八回に1点差に迫り、なお1死一、三塁で、サンズが代わった又吉から併殺打。

◆阪神の青柳は6回2失点と粘ったが、2敗目を喫した。「先発投手として、先制点を与えてしまったところは反省点」と自らを責めた。  0-0の二回2死二塁から木下拓に適時二塁打を許し、続く根尾にはファーストストライクを捉えられ、右前に適時打を浴びた。続く打者は投手の勝野だっただけに、矢野監督は「状態的には良かったけど、もうちょっとバッテリーとしてできることがあったのじゃないか。もったいなかった」と嘆いた。

◆前日は同点に追い付く足掛かりの安打を放った中日の根尾が二回、適時打を放った。木下拓の先制打に続き、2死二塁から右前へ。青柳の低めの変化球に反応し「ボール気味かもしれないが、うまく対応できた。最初のスイングで仕留められたのが良かった」と息をついた。  次打者が9番で投手の勝野だったことで、積極的にバットを出した。2球目の外に逃げていく変化球を完璧に捉える一打。プロ初の複数安打を記録した前夜に続く快音を響かせた。  この日から新外国人のガーバーが合流し、右翼で先発。根尾にとって新たなライバルが現れたが「まだまだ試されている立場。ガーバーが先発で出るならチャンスは減るだろうし(出場機会を)いかにものにし続けられるか」と闘志を燃やした。

◆阪神は中日に敵地で昨年から7連敗。打線の奮起を促した矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。  ■青柳はもったいない...  --青柳は持ち味は出せた(6回2失点)  「状態自体は良かったと思うし、だからこそ、もうちょっと工夫というか、バッテリーでできることあったんじゃないかな。もったいなという感じはするけど」  --もったいないは、(2点を奪われた)二回のところか  「場面も、打たれ方ももったいないかなと思ったけどね」  --打線は勝野にあと1本だったか  「あと1本も、そんなチャンスも作れなかったしな。ボール振りすぎたかな。そこの見極めが相手有利にしてしまったかなという感じかな」  --簡単ではない相手だったが  「それは、そういう言っているだけやったら、その可能性が出てしまうんで。それを何とかしていくというのをチーム全体でやっていくようにします」  ■流れに乗れなかった  --ドラゴンズの中継ぎを追い詰めたが  「流れ的にはあそこ(八回)で持っていかんとね(1点差としたが1死一、三塁でサンズが遊ゴロ併殺)。展開的にはサダ(岩貞)で何とか1点差のままいきたかったけど(1ー2の八回に登板して4失点)、野球って流れあるから。あそこで一気に行きたかった」  ■早い回に得点を!  --29日先発のチェンはバンテリンドームでも経験がある  「知らん球場じゃないし、長くやった球場だから、そういうのは全然心配していないけど。そこには打線の援護とか、チーム全体でチェンを援護してやらないと駄目なんで。チェンはチェンらしく投げてくれればいいし、やっぱり打線とか守っているみんなの援護があってこそだと思うんで。そういうところは明日は早い回に点取って、チェンをいい形で投げさせてあげたいという感じかな」

◆阪神は中日に1-6で敗れ、バンテリンドームで昨季から7連敗。西武、阪神でヘッドコーチを歴任した黒田正宏氏(73)=本紙専属評論家=は「二回の根尾との勝負、八回のサンズの打撃など、もったいないシーンがあった」と指摘した。チームは今季3度目の連敗。名参謀は今後に向けて「慌てず、落ち着いて戦え」とエールを送った。 ■誘いに乗って併殺のサンズ  勝敗の最大のポイントは八回だった。1点を返し、なお1死一、三塁。犠牲フライでも同点の場面で打席には今季20打点のサンズ。勝負強いし、センター方向へ強い打球を打てる。この試合でも二回に左中間二塁打を放っていた。ジックリと勝負すれば十分に期待できた。  ところが、1-0とボール先行の打者有利カウントで、内角寄りのシンカーに手を出した。ゴロを打たせようという誘いに、はまってしまった形での併殺。もったいなかった。あの場面は、相手は継投がうまくいかずに慌てていた。だからこそ、ジックリ攻めてもらいたかった。同点にしていれば、流れは阪神に傾いたはずだ。 ■次打者は投手...根尾に痛打  2つ目のもったいないシーンは二回の守り。1点を先制されたのは仕方がない。ただ、2死二塁から打席に根尾を迎えたところで、勝負に行って2点目のタイムリーを浴びてしまう。次打者が投手の勝野だけに、無理に勝負する必要はなかった。まして、8番打者とはいえ、根尾は前日の試合で2安打。当たっていたから、もっと慎重になってほしかった。  ベンチは「まだ二回だから」と走者をためるよりも勝負する選択をしたのだろう。それを間違いとは言わない。ただ、青柳も好調だが、勝野も前回登板の21日のDeNA戦は7回1失点と素晴らしい内容で、投手戦が予想されていた。1点の重みは普段の試合以上にあったのではないか。 ■甘く入って被弾した岩貞  3つ目のもったいないシーンは八回に登板した岩貞。福田にカウント2-0から甘く入って痛打された。延長がない今季のルールでは、必勝パターンの投手もビハインドで登板するケースは増える。そういう意味では、この日は岩貞らしくなかった。  「もったいない」が重なっての連敗と言っていいだろう。もちろん、大野雄、勝野という好投手に抑えられて、自慢の打線が機能しない中での連敗ともいえる。  ただ、ここで慌てる必要はない。今の阪神は、藤浪が2軍落ちしたが、この日の青柳といい、前日(27日)の西勇といい、他の先発陣は全く崩れていない。リーグでも屈指の安定感だ。先発投手が安定しているときは、チーム状態が崩れていない証拠。落ち着いて戦っていけばいい。(本紙専属評論家)

◆自慢の攻撃力が鳴りを潜めただけに、試合序盤の伏兵に浴びたタイムリーが余計に重くのしかかった。好投を続けてきた変則右腕と、不動の正捕手梅野なら何とかできたはず...。阪神・矢野監督は青柳が下位打線に適時打を許した場面をあげ、苦言を呈した。  「(青柳の)状態自体は良かったと思うし、だからこそもうちょっと工夫というか、バッテリーでできることあったんじゃないかな。もったいないという感じはするけど」  0-0の二回。1死走者なしから高橋周を四球で歩かせ、阿部の二ゴロの間に二進。そして2死二塁から木下拓に外角140キロ直球を右中間へはじき返され、先制の適時二塁打を許した。なおも2死二塁。根尾には1ボールから真ん中低めの125キロを右前へ運ばれ、2者連続適時打で点差は開いた。  「場面も、打たれ方ももったいないかなと思ったけどね」と指揮官は嘆いた。次打者が投手だけに、他に手はなかったか。首位を走る虎を支えてきた2人だからこそ、打者を封じる共同作業に工夫を求めた。  2試合連続で1得点のみ。これで昨季からバンテリンドーム(2020年シーズン以前はナゴヤドーム)では7連敗を喫した。しかも、この7戦で計10得点しか奪えていないというありさまだ。この"負の連鎖"を、29日に先発する日米通算95勝左腕のチェンで止める。  矢野監督は「もちろん長くやった球場だから全然心配していない」と8シーズン在籍し、勝手知ったるマウンドでの快投へ期待を込めつつ、野手陣の尻をたたいた。  「チーム全体でチェンを援護してやらないと駄目なんで。チェンはチェンらしく投げてくれればいいし、そこにはやっぱり打線とか守っているみんなの援護があってこそ。明日(29日)は早い回に点取って、チェンをいい形で投げさせてあげたい」  同一カード3連敗は絶対阻止。経験豊富な左腕と打線の爆発で、虎を再加速させる。(新里公章)

◆決して甘い球ではなかったが、ヒットゾーンに連続ではじき返されて表情が曇った。阪神・青柳は3安打2失点と粘ったが、打線の援護に恵まれず2敗目を喫した。  「先発投手として先制点を与えてしまったところは反省点です」  右腕が悔やんだのは二回だ。1死から高橋周に粘られた末、四球で歩かせると、阿部にもファウルで粘られて二ゴロで2死二塁とされた。そして前夜にも打点を挙げていた木下拓に外角球を右中間へはじき返されて先制点を献上。根尾にも低めのシンカーを右前適時打にされた。  三回以降は1安打に封じる安定した投球を見せたが、七回の攻撃で代打が送られて6回3安打2失点で無念の降板となった。青柳自身はこれで2連敗だが、4試合連続でクオリティスタート(6回以上、自責3以内)を達成しており、先発としてゲームメークの役割を果たしている。  前日27日に先発した西勇に続いて、青柳でもバンテリンドームの連敗を止められなかった。この黒星を発奮材料にして、次のマウンドでやり返すだけだ。(織原祥平)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
1890 0.667
(↓0.025)
-
(-)
116125
(+1)
79
(+6)
30
(-)
19
(-)
0.258
(-)
2.830
(↓0.13)
2
(-)
巨人
1694 0.640
(↑0.015)
1
(↑1)
114127
(+7)
98
(+3)
34
(+3)
22
(-)
0.261
(↑0.005)
3.250
(↑0.01)
3
(-)
ヤクルト
13104 0.565
(↓0.026)
3
(-)
116112
(+3)
112
(+7)
30
(+1)
17
(-)
0.246
(↓0.002)
3.920
(↓0.12)
4
(-)
広島
13132 0.500
(↓0.02)
4.5
(-)
11592
(+2)
104
(+13)
22
(-)
14
(+1)
0.262
(↑0.001)
3.360
(↓0.35)
5
(-)
中日
10144 0.417
(↑0.026)
6.5
(↑1)
11575
(+6)
82
(+1)
10
(+2)
13
(-)
0.226
(-)
2.690
(↑0.06)
6
(-)
DeNA
5204 0.200
(↑0.033)
12
(↑1)
11491
(+13)
147
(+2)
18
(+2)
6
(-)
0.229
(↑0.01)
4.950
(↑0.09)