ヤクルト(★11対14☆)巨人 =リーグ戦4回戦(2021.04.27)・明治神宮野球場=
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巨人
311100206142114
ヤクルト
042000203111223
勝利投手:中川 皓太(2勝1敗0S)
敗戦投手:石山 泰稚(0勝1敗8S)

本塁打
【巨人】大城 卓三(4号・3回表ソロ),ウィーラー(2号・9回表ソロ),梶谷 隆幸(4号・9回表3ラン),岡本 和真(4号・9回表2ラン)
【ヤクルト】村上 宗隆(9号・2回裏ソロ),山田 大樹(9号・7回裏2ラン),村上 宗隆(10号・9回裏2ラン)

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◆巨人が乱打戦を制した。巨人は6-6で迎えた7回表、ウィーラーが適時打を放ち、勝ち越しに成功する。直後に同点を許すも、9回にウィーラーのソロと岡本和の通算100号となる2ランなどで一挙6点を加え、再びリードを奪った。投げては、6番手・中川が今季2勝目。敗れたヤクルトは、投手陣が崩壊した。

◆21年度版・巨人打線のお披露目の時が、ようやく訪れた。 13日にチームに合流した新外国人ジャスティン・スモーク内野手(34=ジャイアンツ)とエリック・テームズ外野手(34=ナショナルズ)が、2軍での調整期間をへて1軍に昇格。即スタメンに名を連ねた。 イースタン・リーグでは、両助っ人とも日ごとに実力を発揮できるようになった。テームズは9試合で打率5割の4本塁打、15打点。25日の同日本ハム戦では2試合連続本塁打となる右翼への場外弾が、鎌ケ谷スタジアム通算2500号の"ジンギス弾"を決めるなど、米韓通算220発の実力を示した。スモークも状態を上げてきた。18日の同楽天戦で左足甲の内側に死球を受け、その後2試合を欠場。22日の同西武戦から復帰して出場機会を増やしていき、一発こそ出ていないが7試合で打率3割3分3厘をマークした。 両助っ人が加わり、巨人打線は破壊力を増す。ヤクルト戦のスタメンと本塁打数(※日、米、韓の通算)は、以下の通り。 <1>梶谷(右) 122本 <2>坂本(遊) 246本 <3>丸(中) 201本 <4>岡本和(三) 99本 <5>スモーク(一) 196本 <6>テームズ(左)220本 <7>若林(二) 7本 <8>大城(捕) 22本 <9>畠(投) 0本 新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言の発令により、昨年7月9日以来、292日ぶりに無観客で試合を迎える。スタンドからの拍手や熱気は、再びなくなってしまった。本塁打の合計が1113発という、巨人がコロナ禍で実現できなかった理想のオーダーをファンの目の前でお披露目する機会は逸した。だが、テレビ画面の向こうには、多くの野球ファンがこの一戦を見つめている。緊急事態宣言の発令にも、原辰徳監督(62)は「われわれその中で戦う姿勢というのは、中止じゃない限り一緒ですから。緊張感は一緒ですよ。テレビは幸いやってくれるしね」と語っていた。昨季ビジターで最多の24本塁打を放った神宮球場で、21年度版・巨人打線が野球の魅力を届ける。【浜本卓也】

◆メジャー通算196発の巨人新外国人ジャスティン・スモーク内野手(34=ジャイアンツ)が、1軍デビュー戦の初打席で初安打を放った。「5番一塁」で先発。1回1死一、二塁、ヤクルト田口の2球目スライダーを逆方向にはじき返し、右前打とした。 2軍戦で7試合に出場し、打率3割3分3厘、5打点。3月29日に来日し、2週間の隔離期間を経て、16日のイースタン・リーグ楽天戦で実戦デビューを果たした。2試合連続で2安打2打点の活躍を見せるなど、スタートダッシュに成功したが、18日同戦で左足甲の内側に死球を受けた影響で2試合を欠場。22日の同西武戦から復帰するも以降は11打数2安打にとどまっていた。

◆フジテレビの永島優美アナウンサー(29)が、ヤクルト-巨人戦で始球式を務めた。27日に放送された「めざまし8」で、サプライズで始球式の登板を指名されていた。背番号8のユニホームを着ての投球。ノーバウンドでヤクルト中村のグラブに収まり、笑顔でマウンドを後にした。 「独特の緊張感がありましたが、選手や監督、コーチの皆さんが温かく見守ってくださり良かったです。谷繁さんにご指導いただきノーバウンドで投げることができました。(点数をつけるなら)83点、いや88点です。(めざまし8だけに)」と振り返った。

◆巨人梶谷隆幸外野手(32)が、記録に残らないミスを犯した。2回1死、二、三塁、ヤクルト元山が右翼手梶谷へ強烈な当たりを放つ。ワンバウンドした打球はやや大きく跳ねたのか、梶谷はジャンプするも届かず、頭を越された。 記録は三塁打で失策はつかなかった。直後の1死三塁からは元巨人の田口にスクイズを決められ、同点に追い付かれた。

◆メジャー通算96発の大砲が不本意なデビュー戦となった。 巨人の新外国人エリック・テームズ外野手(34=ナショナルズ)が、アクシデントで、3回途中に交代した。3回1死、一、二塁、ヤクルト・オスナが左翼を守るテームズの前へ強烈な打球を放つと、テームズはワンバウンドした打球の処理を誤りファンブル。 一瞬打球を見失うと、ステップを踏む際に右足のふくらはぎ付近を痛めたもようで、もん絶してその場に倒れ込んだ。そのまま立つことが出来ず、担架でベンチに退いた。 2軍戦では9試合に出場し、打率5割、4本塁打、15打点、出塁率6割4分5厘の好成績を並べていた。しかし、この日は打撃でもいいところはなし。ヤクルト田口の前に2打席連続三振を奪われていた。 3月29日に来日し、2週間の隔離期間を経て、16日のイースタン・リーグ楽天戦で実戦デビューを果たした。直近の25日のイースタン・リーグ日本ハム戦では、3回無死一塁、右翼席場外へ2戦連発となる2ランを放り込んだ。これが鎌ケ谷スタジアム通算2500号のメモリアル弾。「鎌スタ通算2500号本塁打達成賞」として北海道名物・松尾ジンギスカン特上ラム100人前をゲットしていた。

◆巨人野上亮磨投手(33)が247試合目でプロ通算1000投球回を達成した。この日、1軍に昇格。6-6の乱打戦の4回から3番手で登板した。1イニング目は代打古賀、山崎、中村を3者凡退。2ニング目の5回は山田を三飛、村上を四球で歩かせたが、オスナを左飛に打ち取り、大台に到達した。 08年ドラフト2位で西武に日産自動車から入団。初登板は西武時代の09年4月30日ソフトバンク戦で8回から5番手で登板し、1回無失点だった。 17年に元モーニング娘。の石川梨華と結婚。同年オフに国内FA権を行使し、巨人に移籍した。

◆ヤクルト村上宗隆内野手が2戦連発の9号ソロを放った。 0-4で迎えた2回の先頭で打席に立つと、2球目の外角高めの直球を逆らわずに左中間席へ。無観客の神宮で、普段よりも快音が響いた。1回には2死満塁から、2点適時失策。「大事なところでエラーしてしまったので、絶対に取り返そうという気持ちで打席に入った」と自らカバーした。

◆ヤクルトが緊急事態宣言発令により、今季初めて無観客で試合を行った。 普段はファンでにぎわう神宮外苑周辺も人通りがまばら。高津監督は無観客開催が決まった24日には「応援のない、バットにボールが当たる、キャッチャーミットにボールが収まる音だけで、球場でやらないといけないのは寂しい気持ち」と話した。 応援歌はスピーカー越しに流された。ヤクルトの得点時には東京音頭が流れるも、傘は舞わなかった。

◆巨人岡本和真内野手(24)がプロ野球史上300人目の通算100本塁打を達成した。通算467試合目で、467試合で到達は日本人歴代11位。巨人では原辰徳(現監督)の453試合に次ぎ、松井秀喜の468試合を抜く球団2位のスピード記録となった。 この日は1回1死一、二塁で中前への先制打。2回1死二、三塁で中犠飛。4回2死三塁で右前適時打。7回無死から左前打。9回2死一塁、ヤクルト梅野の外角より140キロ直球を右中間席へメモリアル弾を運んだ。5打数4安打5打点、猛打賞の大暴れで節目の1発に花を添えた。 ? ▼岡本和真が梅野から今季4号を放ってプロ野球300人目の通算100本塁打を達成。初本塁打は15年9月5日DeNA戦(横浜)で砂田から。24歳9カ月で到達は14位の年少記録となり、出場467試合目は日本人選手11位で、巨人では84年原の453試合に次いで2位。高卒選手としては87年秋山(西武)89年清原(西武)55年中西(西鉄)に次いで全体でも4位、セ・リーグの高卒選手では最速100号だ。岡本和はプロ3年目まで35試合しか出場していないため、2年目から全試合出場の松井(巨人)に年齢は負けたものの、ペースでは松井より1試合早かった

◆2位ヤクルトが、ゲーム差なしの3位巨人と対戦し11-14で敗戦。

◆巨人は2回までに4点先制。ヤクルトは2回に村上のソロなどで同点。3回に1点勝ち越されるもその裏に2点を奪って逆転した。 巨人が4回に岡本和の適時打で同点に追いつく。3番手野上が4回から6回まで無失点でつなぐ。ヤクルト田口は4回6失点で降板。 巨人が9回にウィーラーの決勝ソロなどで6点を奪い、連敗を2で止めた。ヤクルトは石山が今季初黒星。連勝が5で止まった。

◆巨人の新外国人エリック・テームズ外野手(34=ナショナルズ)がデビュー戦で右アキレス腱(けん)断裂の重傷を負った。 ヤクルト4回戦(神宮)に「6番左翼」で先発。3回1死一、二塁、ヤクルトのオスナが放ったライナー性の打球をワンバウンドで処理しようとジャンプ。ボールをはじいて着地した直後に右足を負傷し、苦痛に顔をゆがめて倒れ込んだ。自力で立ち上がれずに担架で運ばれ、ウィーラーと交代。都内の病院に搬送され、検査を受けていた。原監督は試合後「しょうがないでしょう、これは」と語った。 テームズはジャスティン・スモーク内野手(34=ジャイアンツ)らとともに3月29日に来日。隔離期間後は2軍で調整し、イースタン・リーグ9試合で打率5割、4本塁打、15打点で、この日に1軍初昇格。2打数無安打2三振だった。

◆巨人が重量打線で打ち勝った。今季最多の21安打14得点を量産。新外国人のスモーク、テームズもオーダーに加わった。スモークは1回1死一、二塁の来日初打席で右前打をマーク。7回無死一塁からも右翼への安打を放った。「いい当たりではなかったけれど、最初の打席で一本出ていいスタートがきれて良かった」と順調なスタートを切った。リーグ3連覇を狙う打線に厚みが増した。

◆ヤクルトは引き分けを挟んでの連勝が5で止まった。 村上が2回に、2試合連発となる9号ソロを放つと、9回には12球団最速の10号2ラン。山田も7回にリーグ2位となる9号2ランを放つなど、打線は12安打11得点と奮起した。一方で14失点と投手陣が踏ん張れず。それでも高津監督は「チャレンジャーなので。下向いている暇はない。明日勝てるように頑張るだけ」と前を向いた。 ▽ヤクルト山田(7回に左翼へ9号2ラン)「バッティングカウントだったので自分のスイングをすることを心がけた。取られた後にすぐに取り返せて良かった」

◆巨人野上亮磨投手が史上359人目のプロ通算1000投球回を達成した。 6-6の4回、3番手で登板すると、2イニング目の5回1死一塁、オスナを左飛に打ち取り大台に到達。1軍昇格後、すぐに巡ってきた出番で3回無安打無失点と好投した。「難しい状況でしたが余計なことを考えずに、大城のミットめがけて1球1球、1人1人、大切に投げました」と振り返った。

◆巨人原辰徳監督(62)、今日のひと言。 「あまりこういう試合というのは、プロ的ではないような気がするね」 今季最多の21安打14得点で乱打戦を制したが、原監督は11失点のバッテリーに苦言を呈した。先発畠世周投手(26)が4点の先制点を守れずに3回途中6失点でKO。その後も得点の奪い合いとなり、9回に6点を奪って勝ち越したが、その裏に3失点と粘られた。試合後、「投手陣が反省するところは、やはりあるでしょう。なければこういう試合にはならんでしょう、ね。バッテリーを含めてね、インサイドワークも含めてね。まあまあ、あまりこういう試合というのは、プロ的ではないような気がするね」と反省をうながした。

◆巨人が重量打線で打ち勝った。今季最多の21安打14得点を量産。 ▼ヤクルト-巨人戦はヤクルト8人、巨人7人が登板。9回試合で両軍合計15人登板は、07年7月11日のソフトバンク7人-楽天8人、11年9月8日の横浜8人-ヤクルト7人、今年4月1日のDeNA7人-ヤクルト8人に並び、プロ野球最多タイ。

◆巨人の新外国人エリック・テームズ外野手(34=ナショナルズ)がデビュー戦で右アキレス腱(けん)断裂の重症を負った。 ヤクルト4回戦(神宮)に「6番左翼」で先発。3回1死一、二塁、ヤクルトのオスナが放ったライナー性の打球をワンバウンドで処理しようとジャンプ。ボールをはじいて着地した直後に負傷し、苦痛に顔をゆがめ倒れ込んだ。自力で立ち上がれずに担架で運ばれ、ウィーラーと交代。都内の病院に搬送され、検査を受けていた。長期離脱は免れないとみられ、原監督は試合後「しょうがないですよね、何というかね」と話した。 テームズはジャスティン・スモーク内野手(34=ジャイアンツ)らとともに3月29日に来日。隔離期間後は2軍で調整し、イースタン・リーグ9試合で打率5割、4本塁打、15打点で、この日に1軍初昇格。2打数無安打2三振だった。

◆ボールに逆らわない"らしい一打"で節目のアーチを決めた。巨人岡本和真内野手(24)が史上300人目の通算100本塁打を達成した。4点リードの9回2死一塁、ヤクルト梅野の外角直球を右中間席へ運ぶ4号2ラン。三塁ベースを回ったところで残った感触を確かめるように左手を見つめ「久々にいい感触で打てた」とうなずいた。通算467試合目での到達は球団では原辰徳(現監督)に次ぐスピード2位の記録で、松井秀喜より1試合早い達成となった。 有言実行で結果を出してきた。橿原磯城シニア(奈良)に所属した中学時代、チャンスで打席に向かう前に「打ってくるわ。かましたる。これでヒーローやな」とよく宣言し、本当に打った。「打つ」という強い思いを口に出すことで、自身を奮い立たせた。智弁学園3年時の奈良県大会決勝では、同シニアの同期が観戦に訪れ、試合前にスタンドから「負けたらしらんぞ」とちゃかされた。「まあ見とけ」と言い返すと、左翼越えの特大弾をかまし、甲子園への切符をつかみ取った。 この日は先制打を含む4安打5打点と大暴れで記録に花を添えた。1月の自主トレ時に掲げた今季の目標は3年連続のリーグ優勝と日本一。「チームの勝ちにつながる一打が打てるようにやっている。どんどん続いていけばうれしい」。主砲が有言実行でチームを頂点へと導く。【久永壮真】 ▼岡本和が梅野から今季4号を放ってプロ野球300人目の通算100本塁打を達成した。初本塁打は15年9月5日DeNA戦(横浜)で砂田から。24歳9カ月で到達は14位の年少記録となり、出場467試合目は日本人選手11位で、巨人では84年原の453試合に次いで2位。高卒選手としては87年秋山(西武)89年清原(西武)55年中西(西鉄)に次いで全体でも4位、セ・リーグの高卒選手では最速100号だ。岡本和はプロ3年目まで35試合しか出場していないため、2年目から全試合出場の松井(巨人)に年齢は負けたものの、ペースでは松井より1試合早かった。 ▽巨人原監督(岡本和の通算100号達成に) あと400本、500本を目指してほしいね。 ▽巨人ウィーラー(テームズに代わり3回途中の守備から出場。同点の9回に2号決勝ソロ) 大振りしないようにコンパクトなスイングを心がけた。いい一打になってくれてハッピーだよ。 ▽巨人梶谷(9回1死二、三塁、駄目押しの4号3ラン) 『どうかな』という手応えだったが、走りながら願っていた。入ってよかった。 ▽巨人畠(中5日で先発も4点のリードを守れず3回途中6失点で降板) 初戦を任せてもらいながら先発としての役割を果たせず悔しいですし、チームに申し訳ないです。

◆巨人が9回にウィーラーの決勝ソロなどで6点を奪い、連敗を2で止めた。ヤクルトは石山が今季初黒星。連勝が5で止まった。 巨人ウィーラー(テームズに代わり3回途中の守備から出場。同点の9回に2号決勝ソロ)「大振りしないようにコンパクトなスイングを心がけた。いい一打になってくれてハッピーだよ」

◆巨人が今季最多の21安打14得点で乱打戦を制し、連敗を2でストップさせた。 1軍に初昇格した新外国人ジャスティン・スモーク内野手(34=ジャイアンツ)とエリック・テームズ外野手(34=ナショナルズ)を即スタメンで起用。初回に岡本和真内野手(24)の先制適時打とヤクルトの三塁手村上の失策で3点を先制。2回に岡本和の中犠飛でリードを4点に広げた。 だが、先発の畠世周投手(26)がピリッとしない。2回に村上に9号ソロを浴びると、その後も元山の2点適時三塁打に投手田口のスクイズで4失点。3回に女房役の大城卓三捕手(28)から4号ソロで1点のリードをもたらされたが、直後に安打と四球を与えて降板。2番手大江もヤクルト打線を止められず、この回に再逆転を許した。 新外国人が加わり厚みを増した打線は、集中力が途切れなかった。4回に岡本和の右二塁打で追いつくと、7回に途中出場ウィーラーの2点適時打で勝ち越し。その裏に山田の同点2ランをあびたが、9回にウィーラーの決勝ソロ、梶谷の3ラン、岡本和の通算100号のメモリアル弾などで6点を奪った。 なお、デビュー戦の両外国人は明暗を分けた。 「6番左翼」のテームズは3回の守備で右足を痛め、担架で運ばれて途中交代。検査の結果「右アキレス腱(けん)断裂」の重傷で、長期離脱は避けられない状況となった。 スモークは「5番一塁」で4打数2安打。両打ちを生かして左右の両打席で安打を放つなど、今後に期待を抱かせる内容だった。 2位ヤクルトとの乱打戦を制し、再び巨人が2位に浮上した。29日の同戦は緊急事態宣言の発令により延期となっているため、今カードは今日が最終日。巨人が2連勝で一気に突き放すか、1勝1敗で再び2位と3位が入れ替わるのか。開幕4戦4勝の先発高橋優貴投手(24)が、山田と村上ら好調なヤクルト打線を封じられるかに注目だ。 ------ 27日ヤクルト戦後の原辰徳監督(62)の主な一問一答は以下の通り。 -打ち合いになったが、打線が集中を切らさなかった それはお互いのチームもそうだな。それと投手陣が反省するところはやはりあるでしょう。なければこういう試合にはならんでしょう。バッテリーを含めてね、インサイドワークも含めてね。まあまあ、あまりこういう試合というのはプロ的ではないような気がするね。 -岡本和が4安打5打点 個人的な名前を出すと、すごくいろんな名前が出てくるよ。打者に関しては非常にたくさんいいところが出たと言っていいでしょう。 -スモークは ね! やっぱり右と左(の打席)で、両方とも見事なデビューだったと思いますね。 -岡本和はプロ通算100号という節目 まだ、あと400本、500本を目指して欲しいね。 -この試合から無観客 与えられたルールの中でベストを尽くすと言うことに全く変わりはない。 -テームズは心配 そうですね。アキレス腱(けん)が断裂したということでね。しょうがないですよね。何というかね。 -3番手で野上が好投。通算1000投球回も達成 そうそうそうそう、粘り強く放っていますよね。粘り強く放っているところが良かったと思う。「えいやー」で、ストライク欲しさに投げるような投手では、プロの打者を抑えるのは難しい。1ストライクからインサイドに投げられない投手もいるしね。その辺は技術だけではない。「心技体」と昔の人は言ったけれど、そういうものが、勝負師には大事なんだなというのがありますね。

◆巨人のジャスティン・スモーク内野手(34)=前ジャイアンツ、エリック・テームズ外野手(34)=前ナショナルズ=の新外国人コンビが出場選手登録され、スタメンに名を連ねた。  スモークは一回の第1打席でいきなり右前打を放ち、初打席初安打をマークした。  また、24日の広島戦(東京ドーム)で自打球を受けて25日の同カードのスタメンを外れた坂本勇人内野手(32)も「2番・遊撃」でスタメンに復帰し、一回の第1打席で左前打を放った。

◆巨人の新外国人、エリック・テームズ外野手(34)=前ナショナルズ=がデビュー戦で負傷交代するアクシデントに見舞われた。  同じく新外国人のジャスティン・スモーク内野手(34)=前ジャイアンツ=とともに出場選手登録され、「6番・左翼」で先発したテームズ。まさかの悲劇が起きたのは1点リードの三回の守備。ヤクルトのオスナの左前打の処理にもたつき、転倒した。安打と失策が記録され、同点を許した。  テームズはプレーが止まった後も顔をしかめ、右脚を押さえて立ち上がれず。球団スタッフらによって担架で運ばれてベンチへ下がり、ウィーラーと交代した。  打席では2打席連続で空振り三振を喫していた。メジャー通算96本塁打のテームズにとっては、散々なデビュー戦となってしまった。

◆ヤクルトの村上が2試合連発の9号ソロを放った。0-4の二回に先頭打者で、1ストライクから畠の高めの速球を振り抜くと、打球は低い弾道で中堅左のスタンドに飛び込んだ。4番打者としてこの回計4点の猛攻につなげた。  序盤に三塁の守備でミスをしていた。0-1の一回2死満塁で、若林のゴロを後方に大きくはじき、2点を加えられ「大事なところでエラーをしてしまったので、絶対に取り返そうという気持ちで打席に入った」と言う。アーチをかけても厳しい表情を崩さずにダイヤモンドを回った。  1月に新型コロナウイルスに感染し、キャンプでも課題の守備に時間を割くことができなかった。それでも「チームを勝たせる打撃をする」との言葉通りにバットで補っている。(神宮)

◆巨人・野上亮磨投手(33)が史上359人目となる通算1000投球回を達成した。  6-6の四回から3番手として登板。先頭の代打・古賀を遊飛、山崎を中飛、中村も中飛に仕留めて三者凡退。六回までの3イニングで2四球を与えたものの無安打無失点に抑え、乱戦ムードを落ち着かせた。  プロ13年目。アキレス腱断裂を乗り越えての大台に到達となった。

◆巨人の畠は2回0/3を投げて4安打6失点でKOされた。4-0の二回に追い付かれ、5-4の三回無死一、二塁で交代を告げられた。直球、変化球ともに制球が悪く「(2連戦の)初戦を任せてもらいながら、先発としての役割を果たせず悔しい。チームに申し訳ない」と顔をしかめた。  14日の中日戦、21日の阪神戦と立て続けに好投して2連勝し、中5日で任されたマウンドだった。球の切れも好調時には程遠く、防御率は4・95まで悪化した。サンチェスが肩に違和感を訴え、戸郷も不振で出場選手登録を外れている苦しい先発投手の台所事情で、期待に応えられず肩を落とした。

◆巨人がともに今季最多の21安打14得点で乱打戦を制した。8-8の九回にウィーラーのソロ、梶谷の3ラン、岡本和の2ランで6点を勝ち越した。八回を抑えた中川が2勝目。ヤクルトは九回の追い上げも及ばず連勝が5で止まった。

◆無観客試合で行われた一戦は、両軍合わせて7本塁打が飛び交う大乱戦。巨人がともに今季最多の21安打14得点で乱打戦を制した。  岡本和真内野手(24)は九回、梅野雄吾投手から4号2ランを放ち、プロ野球300人目となる通算100本塁打を達成した。初本塁打は2015年9月5日のDeNA戦で砂田毅樹投手から。  巨人の選手で467試合目での100号到達は、原辰徳(1984年達成)の453試合に次ぐ2番目のスピードで、松井秀喜(97年達成)の468試合を抜いた。  巨人の選手で24歳9カ月での達成は、松井秀喜の22歳10カ月、王貞治(63年達成)の23歳2カ月に次ぐ年少3番目。

◆ヤクルトは先発と救援の柱が崩れ、連勝は5でストップした。田口は古巣を相手に4回6失点で降板し、同点の九回は抑えの石山が1アウトしか取れず3失点。高津監督は「毎回抑えられるわけではないだろうが、先発の立ち上がりが痛かった」と首をひねった。  今季初めて山田と村上がそろって本塁打を放つなど、打線は2桁得点と活発。高津監督は「われわれはチャレンジャー。ミスは反省して、次。下を向いている暇はない」と切り替えた。

◆ヤクルトは、打線が12安打11得点も投手陣が21安打を浴びて14失点。引き分けを挟んだ連勝が「5」でストップした。8日間で6度目の登板となった清水、5度目の登板となった石山ら救援陣に疲労の色が見えた。高津臣吾監督(52)の主な一問一答は以下の通り。--田口が4回10安打6失点(自責4)  「投げる人が違えば、相手も違うので毎日抑えられるとは思っていないんですけど、チームを勝ちに近づける投球をすることが先発投手の役割。そこがきょうの田口に関してはなかなかできなかったかなと思います」  --勝ちパターンの救援陣に疲労が見える  「かなり体に負担がかかっているのが、今の救援の現状だと思います。石山だけじゃなくて、そのほかの投手も結構、たくさん投げている。(石山はウィーラーに)1本打たれて勝ち越されてしまったので、後はつないで何とか負担を軽く、とは思った。結果的にはその後が止まらなくなってしまった。交代の判断はそんなに難しくなかった。後ろの3人に関しては、点を取られたら代えようとずっと思っていたので」   --打線は上向き  「どこからでも出塁して、どこからでも点を取れる形にしたかった。その形には近づいてきたかなと思います。足とか犠打とかをしっかり絡めて、取れるときにしっかり点を取ってという風に、つながりをやっていかないと、あの1点が、この1点が、となってしまう。そういうところを含めた打線、並びは意識しています」

◆若き主砲が執念を見せた。6点ビハインドの九回1死一塁。ヤクルト・村上宗隆内野手(21)が左中間席へ10号2ランを放った。  「とにかく後ろにつなぐ気持ちで打席に入りました。ホームランは狙っていなかったのですが、コンパクトに強く振った結果が入ってくれました」  二回先頭で9号ソロを放った若き4番が、今季初の1試合2発だ。日本選手では球団史上初となる両リーグ一番乗りの10号に到達し、3年連続の2桁本塁打をマーク。本塁打と打点(22)でセ・リーグ2冠に立った。  チームは壮絶な打ち合いに敗れ、連勝は5でストップ。高津監督は「打つ方は、(点が)ほしいときに長打を一本というところが出ているので、いいと思う」と粘った攻撃陣を評価した。  東京都に緊急事態宣言が発令されたため、神宮球場は今季初めて無観客開催となった。球場に足を運べないファンのためにも、次戦こそは勝利のアーチをかける。(赤尾裕希)

◆巨人は27日、ヤクルト4回戦(神宮)に14-11で勝利。両軍合わせて33安打の乱打戦を制し、2位に浮上した。4番・岡本和真内野手(24)が九回に駄目押しの4号2ランを放ち、通算100号本塁打を達成。467試合での到達は松井秀喜を抜いて、球団の生え抜き選手では2番目のスピード記録となった。緊急事態宣言が発令された影響で、今季初の無観客試合となった一戦。主砲は5打数4安打5打点と大暴れした。  無人の右中間席へ岡本和らしい放物線だった。ウィーラーの2号ソロなどで12-8と勝ち越した九回2死一塁。梅野の外角直球に踏み込み、豪快にフルスイングした。  「久々に感触は良かった。チームの勝ちにつながる一打を打ちたいと思っているので、これからもどんどん打っていきたい」  駄目押しの4号2ランはプロ通算100号。467試合目の到達は、球団の生え抜き選手では松井秀喜を抜いて史上2番目のスピードだ。試合前まで打率・216、3本塁打と苦しんでいたが、この日は4安打5打点と大当たり。チームは今季最多の21安打14得点で、両軍計7本塁打の壮絶な打ち合いを制した。 その他の写真(2/2枚)  高校通算73本塁打。奈良・智弁学園高時代から、逆方向への打撃は別格だった。入学直後の練習試合でいきなり右中間へ特大アーチを突き刺した。別の試合では、当時は防護ネットが低かった右翼後方の校舎の窓ガラスを割ったこともある。  練習では木製バットで軽々と柵越えを放つ岡本和に、同校の小坂将商(まさあき)監督(43)は「引っ張った打球もですけど、逆方向の打球がすごい。もう(打撃練習が)怖かったですよ」と振り返る。巨人入団後も持ち味を磨き、節目も逆方向への一発で飾った。  「あと400本、500本を目指してほしいね」と通算382本塁打の原監督も目尻を下げた。チームは2位に再浮上。緊急事態宣言による無観客試合となったが、岡本和が全国のG党にメモリアルアーチと勝利を届けた。(樋口航)

◆テームズの負傷交代で途中出場したウィーラーが、決勝本塁打を含む4安打3打点。これは原監督のチーム運営能力の高さを物語る結果だった。試合は八回、九回にまくればいい。シーズンを通していえば、結局は頂点に立つ。そんなプランが集約されていた。  テームズは新加入の元メジャーリーガー。ある程度は我慢して、様子を見ながら使わないと...という矢先のアクシデントにも、慌てず騒がず。ウィーラーが控えているからだ。それこそが「戦力の厚み」だ。  原監督は春季キャンプでも、主力組を宮崎ではなく東京ドームでゆるやかにスタートさせた。テームズとスモークにしても2軍戦で、それぞれ7試合、9試合と調整を重ねさせた。じっくりと落ち着いて戦おう-。原監督のメッセージが、随所で発信されてきた。だから選手も焦ることなく、落ち込むことなく、力を発揮できるわけだ。  またウィーラーも、それにうってつけのタイプ。楽天入りした2015年は、自分が楽天の監督だったので、よく知っている。スタメンを外されても、腐ることがない。バントもチーム打撃もできるため、2番も打てる。守備は外野と一塁ともそこそこ守れるし、二塁だってOK。こんな助っ人、そうはいない。(本紙専属評論家)

◆巨人のウィーラーは、右アキレス腱を断裂したテームズに代わって急きょ三回から出場し、8-8で迎えた九回に勝ち越しの2号ソロを放った。4安打3打点の活躍に、元巨人監督の堀内恒夫氏(73)は28日、自身のブログで「代わったウィーラーがあれだけいいんだから彼を使った方がいい。松原もいるしね。とても残念ではあるけれど暗くなることもない」と前を向いた。  ウィーラーは今季、開幕から絶好調だったものの、今月4日に新型コロナウイルス感染が判明し、23日にようやく1軍に合流した。復帰してからこれで9打数6安打。セ・リーグ3連覇を目指すチームには欠かせない存在となっている。

◆阪神に追いつき追い越せ-。巨人には、その形がみえてきた。チームの"顔"の本塁打攻勢が、その根拠だよ。  4-2と2点差にされた直後の四回に、岡本和が2ラン。ヤクルトに3点目を取られた直後の六回には、丸がソロ。得点差を縮められるたびに、引き離した。  ここぞの場面で、流れを手放さず、せきとめる一発。相手からすれば、さあ追撃だ、と思った矢先だけに余計、やるせなさが募る。先発の高橋はテンポが悪く、五回までヨレヨレのピッチングだっただけになおさら、効果的だった。  新型コロナで離脱を経験した丸は、しっかり復調してきた。岡本和はまだ、スイングの切れがいまひとつだけど、その中でも結果は積み重ねている。この2人に坂本を加えたトリオが、いうまでもなく巨人打線の軸。3人がかちっと固まれば、チームに及ぼす安心感と、相手に与える脅威は計り知れない。  投手陣が不安定だとしても、それを上回る打線の力で、有無をいわせずに勝つ。Aクラスの差が縮まれば縮まるほど、巨人本来の形が、モノをいうのではないかな。 (本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
1880 0.692
(↓0.028)
-
(-)
117124
(+1)
73
(+2)
30
(+1)
19
(-)
0.258
(↓0.006)
2.700
(↑0.01)
2
(1↑)
巨人
1594 0.625
(↑0.016)
2
(↑1)
115120
(+14)
95
(+11)
31
(+4)
22
(+2)
0.256
(↑0.01
3.260
(↓0.26)
3
(1↓)
ヤクルト
1394 0.591
(↓0.028)
3
(-)
117109
(+11)
105
(+14)
29
(+3)
17
(+2)
0.248
(↑0.004
3.800
(↓0.34)
4
(-)
広島
13122 0.520
(↑0.02)
4.5
(↑1)
11690
(+10)
91
(+1)
22
(+1)
13
(-)
0.261
(↑0.007)
3.010
(↑0.08)
5
(-)
中日
9144 0.391
(↑0.027)
7.5
(↑1)
11669
(+2)
81
(+1)
8
(-)
13
(-)
0.226
(↑0.001)
2.750
(↑0.07)
6
(-)
DeNA
4204 0.167
(↓0.007)
13
(-)
11578
(+1)
145
(+10)
16
(+1)
6
(-)
0.219
(↓0.004)
5.040
(↓0.21)