ロッテ(☆8対5★)ソフトバンク =リーグ戦6回戦(2021.04.25)・ZOZOマリンスタジアム=
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ソフトバンク
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ロッテ
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勝利投手:鈴木 昭汰(1勝1敗0S)
(セーブ:佐々木 千隼(3勝0敗1S))
敗戦投手:松本 龍憲(1勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】グラシアル(4号・9回表ソロ),栗原 陵矢(3号・9回表ソロ)
【ロッテ】安田 尚憲(5号・5回裏2ラン),山口 航輝(4号・6回裏2ラン)

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◆ロッテは1-0で迎えた5回裏、中村奨の適時二塁打と安田の2ランで4点を追加する。続く6回には山口の2ランなどで3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・鈴木が7回途中2失点の好投でうれしいプロ初勝利。敗れたソフトバンクは、先発・松本が中盤に崩れた。

◆ソフトバンクのグラシアル内野手(35)は21日が3安打、23日が3安打、24日が4安打。 連続猛打賞の記録は5試合だが、外国人選手は97年ローズ(近鉄)と13年マートン(阪神)の4試合が最長。今日のロッテ戦でも3本打てば外国人選手記録に並ぶ。

◆ロッテのドラフト1位、鈴木昭汰投手(22)がプロ初勝利を目指し、今季5度目の先発マウンドに立つ。 ここまで4試合に先発し、0勝1敗の防御率2・35。計23イニングを投げ、被安打11の6失点。本塁打は3月28日のプロ初登板でソフトバンク栗原に2ランを浴びて以来、許していない。今季2度目の対戦となる首位ソフトバンク戦で、待望の白星を手にすることができるか。 今季ここまでの鈴木の4登板を振り返る。◆3月28日ソフトバンク戦(プロ初先発) 5回1安打2失点も勝ち負けつかず。あこがれの和田と投げ合った(球数97球)。 「目の前で和田さんが投げてるところを見て、自分も本当に燃えました。いいところはそのまま良さとして残して、反省点をしっかり次までに備えて、チームの勝利に貢献できるように頑張っていきたい」 ◆4月4日日本ハム戦 7回を2安打に抑え、毎回の11奪三振で無失点も、勝ち負けつかず(球数95球)。 「四球も(2個と)少なく、しっかり走者を出しても粘れた。何よりゼロに抑えていけたのは良かったと思います。(白星は)自分で操作できるものではないので、これからも先に点を取られないように全力で腕を振ることを考えれば結果につながる。勝利投手が全てじゃないので、内容にこだわって次も頑張っていきたい」 ◆4月11日西武戦 5回3安打2失点にまとめるも、プロ初黒星(球数92球)。 「いつもより制球にばらつきがあった。しっかり反省して次に生かしていきたい」 ◆4月18日オリックス戦 6回を5安打2失点で勝ち負けつかず(球数86球)。 「内容はあまり良くなかったわりに、試合はつくれたかなと思う」。デビュー後4戦で0勝の鈴木について、井口監督は「勝てていないのは野手で点を取れてないだけ。本当に何勝の価値もあると思います」

◆ロッテは初勝利をかけた鈴木、ソフトバンクは松本が先発。両投手とも走者を出しながら粘り、3回まで0-0で試合は進んだ。 4回に先制したロッテは5回に安田の5号2ランなど、6回にも山口の4号2ランなどで加点し、6回終了で8-0とリードした。 ロッテ鈴木は6回1/3、2失点で降板するも、念願のプロ初勝利を手にした。佐々木千隼がプロ初セーブ。首位ソフトバンクは松本が中盤に打ち込まれて連敗。松本は今季初黒星。

◆ソフトバンクはロッテに2連敗し、カード負け越し。工藤公康監督(57)の一問一答は以下の通り。 -松本は粘れなかった 工藤監督 打たれるときもありますよ。1つのボールがうまくいかなくなるだけで投手はリズムが崩れることもある。野球にはそういうことがあるから点を取られる。次につなげてくれたら。勝つことを目指して、負けた試合をどう次に生かすか。うまくいきそうでうまくいかなかったり、そういうことがあるから負けるしミスも出る。反省するところはして、また次につなげていく。生かさなければ負けた意味がなくなるのでね。前を向いて戦うことが大事だと思います。 -打線は終盤に粘り 工藤監督 昨日に引き続き、後半にいい反撃を見せてくれた。鈴木君は前より良かったと思います。ストレートうんぬんよりは変化球をうまく使われてやられたかなと思う。また次回当たることがあったら、しっかり攻略できるように。 -柳田が復調 工藤監督 柳田君だけではなくてね、みんなそれぞれ1本ではなく1本と打つようになってきた。投手も打線を信じて、点を取られても少ない失点でやって行ければ勝機は出てくるかなと思います。 -前日先発の高橋礼とは、試合前に話した 工藤監督 彼自身がどうしたいか、そういうのも聞いた上で、今後のこともじっくり考える必要があると思うのでね。その答えは火曜日に聞くようにしています。すぐ聞いて答えるのは難しいと思う。必要な選手ですし、頑張ってもらわないといけない。中に入ってなのか、時間がほしいのか。対応できるように、シミュレーション作っておいて、考えていければなと思います。

◆ソフトバンクがロッテに連敗し、6カードぶりに負け越した。打線がロッテのドラ1左腕、鈴木を攻略しきれなかった。 工藤公康監督(57)は「鈴木君は前より良かったと思います。また次回当たることがあったら、しっかり攻略できるように」。ここ2年、負け越しが続いている鬼門のZOZOマリンで、今年もスタートダッシュを決められなかった。 3者凡退は3回のみ。毎回のように走者は出したが、決め手を欠いた。8点差をつけられた7回に2点を奪い、マウンドから引きずり下ろすのがやっとだった。鈴木とは実戦で4度目の対戦。キャンプ中の2月25日の練習試合では3回で内野安打1本のみの無得点。3月14日のオープン戦では5回1安打無得点だった。シーズンに入ってからは、開幕3戦目の3月28日に対戦。5回で2点を奪い試合には勝ったが、鈴木に黒星を付けることはできなかった。計19回1/3でわずか4得点。防御率にすれば1・86と、抑え込まれている状況だ。 それでも、不安材料の1つだった打線はここ5戦で4度の2桁安打と勢いづいてきた。この日も5点差の最終回にグラシアル、栗原のソロ2発で3点差と詰め、持ち前の粘りも見せた。2位楽天が0・5差に迫ったが、まだ単独首位をキープしている。工藤監督は「反省するところはして、また次につなげていく。生かさなければ負けた意味がなくなるのでね。前を向いて戦うことが大事だと思います」と切り替えた。【山本大地】

◆3度目の先発マウンドに上がったソフトバンク松本裕樹投手が6回途中7失点と炎上した。 3回まで2安打無失点投球も4回に先制を許すと5回には安田の5号2ランなど4失点。続く6回に山口にも1発を献上した。「ストライク先行で投げることはできたが、勝負どころで粘ることができず、大量失点になってしまった」。初登板で白星を挙げたものの、先発3試合目で初黒星。「失点してからもう少し粘ることができていれば。試合を壊してしまって申し訳ない」と唇をかんだ。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手が2戦連続の猛打賞と打撃上昇の気配だ。初回に左前打すると5回には右前打。7回1死一、三塁の場面では右前タイムリーも放った。 「結果的には3安打することができたが、調子自体はいたって普通だと思う」。ロッテ3連戦は14打数7安打、4打点の打率5割だが、自身の数字より連敗の悔しさが募った。「チームが敗れてカード負け越しをしてしまい悔しい。また勝てるように準備していくだけ」と気持ちを切り替えた。

◆ロッテのドラフト1位・鈴木昭汰投手(22=法大)が5度目の登板、5度目の好投で、プロ1勝目をつかんだ。 前日に19安打のソフトバンク打線を、7回途中2失点に抑え込んだ。東京6大学リーグで競った楽天早川の「外れ1位」でロッテ入りしたパワフル左腕は、早川と互角の投球を続け、すでにロッテに不可欠な存在に。勝てない苦しさ、自分を伝えたい思い。鈴木昭汰を存分に表現した。もう感情を隠せない。球場中の注目が、巨体をネットに倒しながらフライを捕った井上に集まる中、鈴木はマウンドでほえた。5回2死一、三塁のピンチ。グラシアルを抑えた。 「相手の4番で、どうしても打ち取りたくて、ファウルフライ...アウトになってくれないかなっていう願望が、全てにじみ出た瞬間だったと思います」 1勝が欲しかった。4戦で23回を投げて6失点。井口監督がいくら働きをたたえても、勝てない。開幕から1カ月、冷静に「勝ち負けは自分で操作できない。気にしてないです」と話してきたが、もう隠せない。「気にしてますよ。そりゃ、気にしますよ」。奥底の苦しさを吐露し「やっと勝てた...」と笑った。 勝つために新たな手札も出した。投球比率が少なかったツーシームで強力打線を崩した。135キロ前後で右打者から逃げる球。「ツーシームの反応が意外と良かったので、自分としても続けていこうかなって」。140キロ台中盤の直球と合わせ効果を発揮。6回、甲斐に併殺打を打たせたのもツーシームだった。 ドラフト会議で早川の抽選に外れたロッテは、鈴木再入札を即断した。「左腕プラス先発、とにかく力で押せる投手を」と願った井口監督も喜んだ。それでも「早川」の名は聞こえる。「いろんな人からそうやって言われるので、ある程度は思うところはありますけど、早川は競合でいってますし。何も思わないといったらウソになりますけど...」。今や抽選も何もない。新人の域を超えた力投を続け、首位ソフトバンクへの連勝にも貢献した。 コロナ禍でプロ野球選手になった。ファンの目の前で肉声を届けるのも初めて。「鈴木昭汰です」が響き、祝福の拍手が呼応するZOZOマリン。被打率1割9分4厘、三振奪取率9・51はいずれも、規定投球回到達者でリーグ3位。力強さはもう隠せない。昭汰のSHOWTIMEは始まったばかりだ。【金子真仁】 ▽ロッテ井口監督(鈴木の初勝利に)「『必ずルーキー初勝利』ということをみんなで言って試合に臨みました。いい形で初勝利をプレゼントできたと思います」

◆ロッテのドラフト1位・鈴木昭汰投手(22)登板時に沈黙してきた打線が、ようやく強力に援護した。 5回に22歳安田が5号2ランを放つと、6回には20歳山口が4号2ラン。左右の若きスラッガーが初のアーチ共演となった。山口は「これから先も1本でも多く、安田さんと打てるように頑張ります」と話し「日曜日 アベックアーチ 幸せだ」と得意の俳句を詠んだ。

◆ロッテ打線が、鈴木昭汰投手(22)のプロ初勝利をアシストした。 ツーシームを効果的に操るソフトバンク松本の前に3回までは無得点も、打順2巡目に攻略。中盤3イニングに9安打を集め8得点し、試合を決めた。 3番中村奨吾内野手(28)が4、5、6回と3イニング連続で安打。打率も3割2分6厘まで上げた。「今日は何としても(鈴木)昭汰に勝たせてあげたい」と、リーグ打点トップの安田尚憲内野手(22)につなげた。安田は5回には5号2ランで応えた。 6番に入った角中勝也外野手(33)も味を見せた。2回にチーム初安打を放つと、4回2死三塁で先制適時打。「今日は鈴木の初勝利に向けて、それだけです」と引き締めた。難敵へ独特のアプローチで突破口を開くことも多い角中は、6回にも四球で出塁。直後に山口航輝外野手(20)の4号2ランが飛び出した。 職人肌のバットマンたちがこつこつと塁をにぎわせ、チームの未来を担うスラッガーたちが1発で返す展開。井口資仁監督(46)も「鈴木が投げる中で、打線が援護できていない試合が多かったので。とにかく積極的に打っていこうという話をずっとしていました。しっかりと機能してくれました」と理想の攻撃を喜んでいた。【金子真仁】

◆ロッテ佐々木千隼投手(26)が次々と幸運を引き寄せている。この日はプロ初セーブを挙げた。 9回に土居が2本塁打を浴び、さらに1死で走者を2人残してのマウンド。リードは3点。ドラフト1位鈴木のプロ初勝利もかかる中、後続2人をアウトにして試合を締めた。 いつも通り、力感のないフォームから手元で力強い直球で押した。淡々と投げたように映ったが「ああいった場面での登板で緊張しましたし、震えました。投げ終わった後もちょっと震えてましたね。やっぱり抑えや勝ちパターンで投げている人たちのプレッシャーは本当にすごいなと思いました」と明かした。 16年のドラフト1位右腕も、肩のコンディション不良にも悩まされ、18日のオリックス戦(京セラドーム)での救援で1年8カ月ぶりの勝利投手になった。その後わずか1週間で、今や3勝1セーブ。3勝はリーグトップタイだ。井口監督も「そういう投手っていますからね」と笑う。「去年だったら小野みたいな。投げたらチームの流れが変わる、そういう投球を見せてくれていると思います」と働きぶりを評価していた。【金子真仁】

◆今季初めて1軍に昇格したロッテ井上晴哉内野手(31)が、攻守で勝利に貢献した。 安打こそ第4打席の1本のみだったが、4回の第2打席では先制点につながる進塁打を放つなど、チーム打撃を徹底した。 石垣島キャンプを2軍で過ごし、開幕も2軍で迎えた。イースタン・リーグ16試合に出場し、この日に1軍昇格となった。開幕後も2軍首脳陣と密に井上の状態を確認していた井口監督は「(ソフトバンク先発松本との)相性もそうですし、彼自身の状態も上がっているという報告は受けていたので、その中で上がってきてすぐ使いたかったっていうのもあります」とさっそくの活躍を評価。5回には一塁ネットに寄りかかりながらファウルフライをつかみ、守備でも光った。

◆ロッテのドラフト1位・鈴木昭汰投手(22=法大)が5度目の登板、5度目の好投で、プロ1勝目をつかんだ。前日に19安打のソフトバンク打線を、7回途中2失点に抑え込んだ。東京6大学リーグで競った楽天早川の「外れ1位」でロッテ入りしたパワフル左腕は、早川と互角の投球を続け、すでにロッテに不可欠な存在になった。鈴木は決して、注目度の高いドラフト1位投手ではなかったかもしれない。象徴的なシーンがあった。今年2月23日、宮崎・清武。オリックスとの練習試合の前に、ブルペンで約40球を投げた。 横に広い豪華なブルペンは静かな空間だった。見守るのは吉井投手コーチとスタッフ数人、他球団スコアラー3人と、報道陣が2人。全部で10人もいない。30メートル近く先にいる鈴木が「直球で」「次はツーシーム」と発する声が明瞭に聞こえる。豊かな球威が佐藤都のミットをたたく音だけが静寂を切り裂いた。 そのちょうど1年前は、ミット音がけたたましいシャッター音にかき消された。19年ドラフト1位、最速163キロ右腕の佐々木朗希投手(当時18)が、鈴木と同じ場所で投げていた。プロ入り後初めて、18・44メートルの距離で捕手が座っての投球。球団・球界関係者、報道陣は100人を超えていた。投げながら、視線のやり場もなかったことだろう。「朗希フィーバー」の真っただ中だった。 コロナ禍とはいえ、同じロッテのドラフト1位が見た景色はまるで違った。鈴木は「去年は朗希が入った分、やっぱりそれはもちろん、まあ、しょうがないことも...しょうがないと思いますけど」と言葉を選びながら話した。自分は自分。目立たずとも、開幕から逆算し丁寧に作っていた。 ブルペン投球が終盤に差しかかると、なぜか鈴木と目が合い始めた。しかも少し笑っている。えっ? と戸惑った。理由はすぐ分かった。私の後ろに誰かが来て、会話を始めた。「あいつ、友達なんです。小さい頃からずっと一緒で」。 振り返り、視線の真の行き先を知った。オリックスの育成ドラフト5位・佐野如一外野手(22=仙台大)がいた。同じ茨城・土浦で育ち、地元に帰ればいつも一緒にいて、けんかも50回は下らないという親友だ。互いを知り尽くす。鈴木は昨年末に「すごい選手です。絶対に支配下になります」と確信していた。予言通り、佐野はすでに支配下選手登録されている。 孤独なブルペンも、友が見ていてくれれば1人じゃない。「僕らが活躍することで、いろいろな人が喜んでくれる」と恩返しを誓う。スタートの華やかさは早川や佐々木朗に及ばずとも、自分たちの腕で世界を広げていけば、応援の声はどんどん増える。まずはZOZOマリンに集った今季最多1万1370人に、鈴木昭汰の名を強く示した。【ロッテ担当=金子真仁】

◆ロッテ・荻野貴司外野手(35)が三回2死、ソフトバンク先発の松本から右前打を放ち、13試合連続安打を記録した。プロ12年目の今季は開幕から全試合、1番打者でスタメン出場。4月11日の西武戦(ZOZOマリン)から安打を続けており、24日のソフトバンク戦では今季の3安打をマークした。  24日の三回に左翼フェンス直撃の二塁打。25日の試合前の時点で、両リーグ通じて最多の二塁打10本を放っている。

◆ロッテは1-0の五回に中村奨の2点二塁打と安田の5号2ラン、六回は山口の4号2ランなどで3点を加えて突き放した。ルーキーの鈴木が七回途中2失点でプロ初勝利を挙げた。ソフトバンクは、松本が六回途中7失点と崩れた。

◆ソフトバンクは投手陣が踏ん張れず、連敗となった。  均衡が破れたのは四回だった。先頭の中村奨に右中間の二塁打を浴び、その後2死三塁。角中に右前適時打を許し、先制された。さらに五回2死一、二塁からも中村奨に左翼線に2点二塁打。続く安田にはバックスクリーン右に2ランを浴びてしまった。  六回無死一塁からは売り出し中の山口に左中間に2ランを許し、松本は5回0/3を投げ7失点だった。  打線は七回1死二、三塁から中村晃と柳田が連続適時打で2点を返した。八回1死満塁からは、2年目の海野が中犠飛でプロ初打点を挙げた。九回1死からはグラシアル、栗原と連続アーチが飛び出したが5-8と競り負けた。  24日は19安打を放つも敗戦。この日もロッテの13安打を上回る14安打を放ったが、カード負け越しとなってしまった。

◆ロッテの角中が四回、2死三塁で松本の甘く入った速球を逃さず右前に運んで先制点をもたらし、流れを呼び込んだ。「きょうは(先発の)鈴木の初勝利に向けてですね。それだけ」と淡々と振り返った。今季はまだ4試合目の先発出場だが、24日にも勝ち越し打を放っていた。  角中が2安打1四球で打線を活気づけ、8-5と打ち勝った。首位ソフトバンクとの3連戦に勝ち越し、1ゲーム差に迫った。井口監督は「調子が上がってきた。積極的に使っていきたい」とベテランの復調を喜んだ。

◆ロッテ・山口が4番の安田と初の"YY砲"アベック本塁打。5-0の六回無死一塁で左中間へ4号2ランを放ち、得意の俳句で「日曜日 アベックアーチ 幸せだ」と詠んだ。20歳の5試合ぶりの一発でチームは快勝。開幕3連敗を喫したソフトバンクに2勝1敗と勝ち越し「みんなが打って、鈴木さんが1勝できて、いいゲームになったと思います」と笑顔をみせた。

◆ロッテのドラフト1位・鈴木昭汰投手(22)=法大=が25日、ソフトバンク6回戦(ZOZOマリン)に先発し6回1/3、プロ最多の112球を投げ、9安打2失点でプロ初勝利を挙げた。過去4試合全てで5回以上を投げ、2失点以内と好投を続けながら打線の援護に恵まれなかったが、5試合目の登板で待望の白星。茨城・土浦市出身の最速152キロ左腕は、本拠地が千葉のチームで活躍し「ちばらきの星」を目指す。  我慢を重ねたプロ初白星。鈴木は勝利の瞬間、一塁側ベンチでチームメートの握手攻めに遭い「なかなか勝てませんでしたが、きょう勝ててうれしいです」と白い歯をこぼした。  武器である自己最速152キロの速球とスライダーを軸に、物おじしない攻めの投球を見せた。ツーシームも織り交ぜ、要所を締めて六回まで無失点。8-0の七回に2点を返され、1死一、三塁で降板したが、本拠地に集まった1万1370人の観衆から大きな拍手を受けた。  先発した全5試合で5回以上、2失点以内。防御率2点台の好投を続けてながら勝ち星に恵まれなかった。登板間のもどかしい思いを紛らわせてくれたのが韓流ドラマ観賞。はまっているのは「今、3話くらい」という『キム秘書はいったい、なぜ?』。効果的な気分転換が、粘り強い投球を生んだ。 その他の写真(2/2枚)  目指すは"ちばらきの星"だ。茨城・常総学院高で2016年夏に甲子園8強入り、法大を経て入団。出身地の茨城県と利根川を挟んで隣接する千葉県が本拠となった。ウイニングボールは、登板のたびに土浦市から駆け付けてくれる両親に渡すという左腕は「ここは千葉。茨城は近いので、自分が頑張れば地元の人はチェックしてくれていると思います」と言葉に力を込める。  「夢を与えられる選手になりたい」と決意して入った憧れの世界。産みの苦しみを味わい、鈴木が最初の一歩を刻んだ。(山口泰弘) ★恩師も大喜び  常総学院高時代に監督として指導した佐々木力・現同校野球部総括責任者(54)は「常総の門を出た子がプロに入って夢を実現して、涙が出るくらいにうれしいです」と教え子のプロ初勝利を喜んだ。恩師はコロナ禍による昨春の緊急事態宣言時を思い出し「(鈴木は)常総のグラウンドに出向いて、ずっと一人で走り続けていました」と努力を評価。さらなる活躍を願った。 ★ちばらき  東関東の千葉県と茨城県を合わせた造語で「ちばらぎ」と表記されることもある。利根川を挟む千葉北部と茨城南部の地域性を地元住民が冗談めかして使ったことが由来(諸説あり)。初出は不明だが、1970年前後に出版された「茨城県史」に登場する。"東京目線"での揶揄(やゆ)に用いられがちだったが、地元愛を表す意味合いで使う場面が増加。2019年6月放送のNHK「ブラタモリ」第135回放送では「"ちばらき"は日本の要!?」とする特集も組まれた。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1493 0.609
(↓0.027)
-
(-)
117109
(+5)
93
(+8)
21
(+2)
9
(-)
0.267
(↑0.004
3.420
(↓0.2)
2
(-)
楽天
1394 0.591
(↑0.02)
0.5
(↓1)
117101
(+8)
90
(+4)
21
(-)
8
(+1)
0.232
(↑0.006)
3.290
(↓0.03)
3
(-)
ロッテ
13104 0.565
(↑0.02)
1
(↑1)
116137
(+8)
103
(+5)
26
(+2)
21
(-)
0.247
(↑0.004
3.660
(↓0.05)
4
(-)
西武
10123 0.455
(↓0.021)
3.5
(-)
11885
(+4)
104
(+8)
15
(+1)
26
(-)
0.227
(↑0.001)
4.180
(↓0.18)
5
(-)
ORIX
10134 0.435
(-)
4
(↑0.5)
11695
(+4)
93
(+4)
18
(-)
6
(-)
0.247
(↑0.004)
3.100
(↑0.01)
6
(-)
日本ハム
7144 0.333
(-)
6
(↑0.5)
11873
(+4)
117
(+4)
12
(+1)
15
(-)
0.215
(↓0.002)
4.200
(↑0.01)