巨人(☆8対3★)阪神 =リーグ戦6回戦(2021.04.22)・東京ドーム=
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阪神
0010020003811
巨人
33000011X81304
勝利投手:髙橋 優貴(4勝0敗0S)
敗戦投手:秋山 拓巳(2勝2敗0S)

本塁打
【阪神】北條 史也(1号・6回表2ラン)
【巨人】吉川 尚輝(2号・2回裏ソロ),坂本 工宜(3号・2回裏2ラン),香月 一也(3号・7回裏ソロ),梶谷 隆幸(3号・8回裏ソロ)

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◆巨人が快勝。巨人は初回、岡本和と重信の適時打で幸先良く3点を先制する。続く2回裏には、吉川のソロと坂本の2ランが飛び出し、序盤から試合を優位に進めた。投げては、先発・高橋が6回3失点の好投で今季4勝目。敗れた阪神は、先発・秋山が6失点と乱調だった。

◆開幕から3戦3勝の巨人高橋優貴投手(24)は、今季の被本塁打が0。被安打12本のうち、長打は4月15日大島(中日)に打たれた二塁打1本しかない。長打を許さない投球で、巨人では19年山口以来の開幕4戦4勝を狙う。

◆1勝1敗で迎える第3戦。阪神は秋山拓巳投手(29)が先発、巨人は高橋優貴投手(24)が先発と4月8日(甲子園)と同じ組み合わせだ。秋山は防御率今季1・80と安定したピッチングを見せているが、8日巨人戦では6回2失点で黒星。リベンジを喫すマウンドとなる。 阪神打線は高橋に8回途中無失点に抑えられ、白星を献上している。ここ2戦で7本塁打を放っており、1発の期待もかかる。

◆阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が、巨人戦6試合目で初適時打を放った。 6点ビハインドの3回2死一、二塁で、巨人先発左腕高橋の直球を左翼へはじき返してのタイムリー。5試合ぶりの打点を挙げた。「打ったのはストレート。1点ずつ返していけば、まだまだ分からないと思うので、チャンスの場面で打つことができて良かったです。次の打席以降も全部打てるように頑張ります」と、諦めない気持ちをぶつけた。 前日21日は3三振を喫するなど、打点のなかった直近4試合では15打数1安打と苦しんでいた。 復活を目指し、試行錯誤を重ねていた。この日の試合前ティー打撃では、井上ヘッドコーチから直接指導を受けた。その後、矢野監督、井上ヘッドコーチ、北川コーチが見守る中、フリー打撃。30スイングで柵越えはなし。こすったようなファウルが多く見られ、終了後には再び井上ヘッドコーチと話し込んでいた。 巨人先発高橋とは8日(甲子園)に対戦し、空振り三振、二直、三飛で3打席ノーヒットだった。リベンジの一打で意地を見せた。

◆阪神の北條史也内野手(26)に今季1号が飛び出した。 5点を追う6回2死一塁。巨人先発高橋の143キロを捉えると、打球は左翼スタンドへ一直線。3点差へ迫る1号2ランとなった。「まだまだ試合は分からないですし、諦めない気持ちをもって打席に入りました。良い結果になりましたし、逆転できるように頑張ります」とコメントした。 今季はここまで代打での起用が多く、この日も4回に秋山の代打で出場していた。今季7打席目での1発となった。また、20日の巨人戦で今季初安打を放っており、出場2試合連続安打となった。

◆首位阪神が巨人に連敗し、7年ぶりの6カード連続勝ち越しを逃した。連敗は3月30日、31日の広島戦以来今季2度目で2位巨人に2ゲーム差に縮められた。 先発秋山拓巳投手(29)が1回に3点を先制されると、2回には吉川2号ソロ、坂本3号2ランと2被弾し、さらに3失点。3回10安打6失点で降板した。阪神の先発が5回持たずに交代したのは開幕から22試合目で初めてだった。 3回に佐藤輝の左前適時打、6回には途中出場の北條が今季1号2ランを放ち3点差まで詰め寄ったが、7回、8回と救援陣が失点し巨人に突き放された。今季の対巨人は6試合で3勝3敗となった。

◆巨人は1回、岡本和の2点適時二塁打などで3点を先制。2回は吉川のソロと坂本の2ランで加点。阪神は3回に佐藤輝が適時打。 阪神は6回2死一塁、途中出場の北條が左翼席へ1号2ランを放った。阪神秋山は3回6失点、巨人高橋は6回3失点で降板した。 巨人は7回に香月の3号ソロ、9回は梶谷の3号ソロで追加点を挙げて連勝。先発高橋は4勝目。阪神秋山は2敗目を喫した。

◆阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が、前日3三振からの復活を目指し試行錯誤を重ねている。 この日の試合前ティー打撃では、井上ヘッドコーチから直接指導を受けた。その後、矢野監督、井上ヘッドコーチ、北川コーチが見守る中、フリー打撃。30スイングで柵越えはなし。こすったようなファウルが多く見られ、終了後には再び井上ヘッドコーチと話し込んだ。 巨人先発高橋とは8日(甲子園)に対戦し、空振り三振、二直、三飛で3打席ノーヒット。オープン戦では左翼へ本塁打を放っていたが、リベンジを食らった。チームも5回まで無安打投球を許し、8回途中無失点に抑えられ敗戦。試合前時点で規定投球回未到達ながら、3試合で防御率0・41と安定感抜群の左腕を攻略し、東京ドーム自身初の本塁打なるか。

◆阪神梅野隆太郎捕手(29)が、3回の攻撃で代打を送られ途中交代した。 初回の守備でアクシデントがあった。1死一塁、打者梶谷の場面。先発秋山が投じた5球目129キロフォークはファウルチップとなり、捕手梅野の左膝付近に直撃した。しばらくもん絶したが、そのままプレーを続行していた。 2回の第1打席前には場内に治療のアナウンスが響いたが、そのまま打席に入り四球で出塁。二塁まで進み、1番近本の遊ゴロで三塁憤死となっていた。 捕手は3回裏の守備から坂本に交代。攻守に欠かせない存在だけに、梅野の状態が心配される。 捕手は3回裏の守備から坂本に交代。攻守に欠かせない存在だけに、梅野の状態が心配される。

◆首位阪神が巨人に連敗し、7年ぶりの6カード連続勝ち越しを逃した。連敗は3月30日、31日の広島戦以来今季2度目で2位巨人に2ゲーム差に縮められた。 先発秋山拓巳投手(29)が1回に3点を先制されると、2回には吉川2号ソロ、坂本3号2ランと2被弾し、さらに3失点。3回10安打6失点で降板した。阪神の先発が5回持たずに交代したのは開幕から22試合目で初めてだった。 3回に佐藤輝の左前適時打、6回には途中出場の北條が今季1号2ランを放ち3点差まで詰め寄ったが、7回、8回と救援陣が失点し巨人に突き放された。今季の対巨人は6試合で3勝3敗となった。

◆阪神の先発投手が開幕から22試合目で初めて5回を持たずに降板となった。 秋山拓巳投手(29)が3回10安打6失点でマウンドを降りた。立ち上がりの初回、4番岡本和に2点二塁打を許すなど3失点。2回には吉川に右越えソロ、坂本に左越え2ランと立て続けに本塁打を浴び3点を失った。4回の打席で代打を送られて交代した。 今季の阪神投手陣は、前日の試合まで開幕から21試合すべてで先発投手が責任回数の5回以上を投げていた。

◆阪神梅野隆太郎捕手(29)が巨人6回戦(東京ドーム)で左足を負傷し、大事を取る形で途中交代した。 1回裏の守りで3番梶谷のファウルチップが左膝付近を直撃。そのままプレーを続行し、治療後の2回の打席では四球を選んだ。だが3回の2打席目に代打を送られて交代した。井上ヘッドコーチは「当たりどころがあまり良くなかった。シーズンは長いし、2番手3番手も控えているので大事を取った」と説明。重傷ではないとみられる。梅野は18日のヤクルト5回戦(甲子園)でも石井大のワンバウンドが右手親指付近を直撃して負傷交代。この時も大事には至らなかった。

◆阪神佐藤輝明内野手(22)が、意地の2安打と特大飛球で復調の兆しを見せた。初回2死満塁で放った大きな中飛に続き、3回には5試合ぶり打点のタイムリーを放つなど2安打。直近4試合は内野安打1本のみだったが、完敗試合で気を吐いた。首位阪神は伝統の一戦で連敗し、2位巨人に2ゲーム差に迫られたが、23日から甲子園に帰り、DeNA戦で出直しを期す。静まり返っていた左翼スタンドに、はっきりと聞こえる快音が響いた。3回2死一、二塁。佐藤輝は、初球から狙っていた。巨人先発高橋の外角145キロ直球に逆らわない。力みなく打ち返すと、打球は左翼前に弾んだ。「1点ずつ返していけば、まだまだ分からない」。巨人戦自身初の適時打。6点ビハインドで沈んでいたベンチに勇気を与えた。5試合ぶりの打点に、一塁ベース上で静かにうなずいた。 「チャンスの場面で打つことができてよかったです。次も全部打てるように頑張る」 言葉通り、8回の第4打席では、左腕中川からバットを折りながらも左翼前へ落とした。いずれも左腕からで、5試合ぶりのマルチ安打。1本出ても、納得しない姿勢が頼もしい。 試行錯誤の毎日だ。試合前のティー打撃では、井上ヘッドコーチから直接指導を受けた。「お前の結果次第で勝敗を左右することもある。レギュラーとして出てる責任は感じながらやらないと」。技術よりも気持ちの部分を指摘された言葉が、心に響く。「使ってもらっている以上、打てない時もありますけど、そういう時でも守備とか走塁とか、自分がやるべきことはしっかりやっていかないといけない」。初回2死満塁の第1打席では、中堅へ大飛球。中飛に倒れたが、自信を持ってスイングし、本来の姿を取り戻しつつある。 チームは7年ぶりの6カード連続勝ち越しを逃したが、それ以上に、悩めるルーキーが上昇のきっかけをつかんだことが大きい。「2本出たことは良かったと思いますけど、負けてしまった悔しさの方が大きいです」。そう話すと「切り替えて、いいところで打てるように頑張ります」と続けた。23日からは甲子園でDeNA3連戦。2度の「Hランプ」を薬に、ホームに戻って完全復活を目指す。【中野椋】

◆連投の阪神馬場皐輔投手(25)が2戦連続で無失点に抑えた。 北條史也内野手(26)の1号2ランで3点差に詰め寄った直後の6回、3番手で登板。2四球を出して2死二、三塁のピンチで4番岡本和真内野手(24)を迎えたが、フルカウントからカットボールで空振り三振。代名詞のガッツポーズも飛び出した。開幕は2軍スタートで20日に1軍に合流。貴重な中継ぎ右腕として奮闘している。

◆虎の快進撃を支えてきた「先発神話」が崩れた。先発の秋山拓巳投手(29)が巨人打線の餌食となり、3回10安打6失点KOを食らった。初回は4番岡本和に2点二塁打を許すなど3失点。2回には吉川に右越えソロ、坂本に左越え2ランと立て続けに本塁打を浴び3点を失った。4回の打席で交代。試合前まで防御率1・80と抜群の安定感を誇った右腕は、「今日はすごく悔しい結果になってしまいました」と唇をかんだ。 先発の踏ん張りが強さの原動力だった。開幕投手の藤浪に始まり、今季は全試合で先発投手は責任回数の5回以上を投げてきた。だが、シーズン22試合目となるこの試合でついにストップ。矢野監督は「3点、3点というのはあまりにも重かった」と振り返った。 悪い流れは簡単に断ち切ることはできない。3点差まで追い上げて迎えた7回には、代わったばかりのエドワーズが先頭香月に右越えソロを被弾。8回にもマウンドに上がったばかりの桑原が梶谷に中越えソロを浴びた。チームは今季ワーストの8失点。東京ドームの空中戦に屈した。 初回には長打2本と1四球を奪いながらも無得点と、攻撃でチグハグな部分も目立った。立ち上がりの明暗が結果的に勝敗につながった。前日は先制すれば16連勝など数々の打撃神話が崩壊。昨季、開幕から8連敗し、3勝9敗と苦手にしていた東京ドームは今季も鬼門なのか。今季初の同地3連戦は1勝2敗で2位巨人に2ゲーム差に詰められた。それでも指揮官は「特にうちの戦いができなかったとは思っていない」ときっぱり。内容のある負けと分析し、引きずることはないとした。【桝井聡】

◆阪神小野泰己投手は2週間ぶりの登板で自己最速157キロを計測し、2イニングを3奪三振無安打無失点と快投した。5点ビハインドの4回から登板。150キロ台の直球で押し続け、許した走者は内野ゴロ失策の1人だけだった。前回登板まで2戦連続失点していただけに「ずっと0点で抑えたいという気持ちは強く持っていました」。矢野監督は「いいボールを投げていた。自信にしていってくれたら」と投球内容を評価した。

◆阪神の北條史也内野手(26)が今季1号をかっ飛ばした。5点を追う6回2死一塁。巨人先発高橋の143キロを捉えた打球は左翼スタンドへ一直線。3点差に迫る1号2ランとなり、ベンチ前でナインに出迎えられると笑顔がはじけた。「積極的にいった中で、狙い球を考えた」と甘く入った直球を振り抜いた。 光星学院(現八戸学院光星)の6学年先輩、巨人坂本の目の前で"恩返し弾"を届けた。今年1月、坂本と初めて、18日間の合同自主トレを実施。坂本から「シンプルに技術を磨け」と言葉をかけられた。「キャッチボールでも守備でも打撃でも、1つ1つの動きや意識について、いろいろアドバイスしてもらった」。 攻守とも学びの多かった坂本塾。遊撃を守る先輩に成長した姿を見せたかった。4回の代打では坂本の頭上を襲う痛烈なライナー。グンと伸びた打球を捕球した坂本も驚きの表情を見せ、打球を通じて会話を交わしたようなシーンだった。その坂本は2回に2ランを放っており、今度は自分の番とばかりに、アーチ競演で応えた。 首位を走るチームの内野争いはし烈を極める。二塁は糸原、三塁は大山で固定。遊撃もルーキーの中野が9試合連続スタメンで結果を出している。同じ右打者では山本も控え、北條も今季はここまで代打での起用が続く。だが、試合への準備や研究は怠らず、20日の巨人戦では代打で大江から今季初安打をマーク。そして今季7打席目、会心の1発を運んだ。 これで出場2試合連続安打。矢野監督も「打席が少ない中で打つって大変。素晴らしいホームランやったし、あいつが打つと盛り上がる。代打で右となれば北條というのもあるし、スタメンで出ることもあり得る」とあらためて期待の大きさを明かした。スタメン奪回へ北條も「ここからが大事」と引き締めた。高卒9年目。背番号は2から26に変わった。ニュー北條が逆襲に出る。【林亮佑】

◆巨人高橋優貴投手が破竹の4連勝をマークした。 序盤から走者を背負う苦しい内容だったが要所を踏ん張り、6回6安打3失点。味方の援護にも恵まれ、球団では19年の山口俊以来の開幕から4戦4勝に飾った。「野手の人に打って、守ってもらっての勝利。今日は反省する点が多い。去年の悔しい思いがある。もっといい投球ができるようにしたい」と先を見据えた。 ▽巨人吉川(2回無死から2号ソロ)「イニングの先頭だったので出塁することを考えていた。最高の結果になってうれしいです」 ▽巨人坂本(2回1死一塁から3号2ラン)「しっかりと捉えていい感触でした。追加点になって良かったです」 ▽巨人香月(7回無死から3号ソロ)「がむしゃらに打席に入って、いい結果が出たので良かったです」

◆一撃必殺の「初球キング」が、首位阪神を2日連続で沈めた。巨人岡本和真内野手(24)が1回の先制機に阪神秋山の初球を2点適時二塁打。21日の2打席連続本塁打に続き、初球をひと振りで仕留めた。2冠王を獲得した昨季は初球打ちで打点と本塁打を量産。積極性を取り戻してきた「若大将」が勢いづけた打線も今季初の1試合4本塁打、3試合連続の2ケタ安打。2連勝でカード勝ち越しを決めた。またも初球の低めをすくい上げた。1回1死一、三塁、岡本和は阪神秋山の130キロカットボールを左中間へ運んだ。「何とか先制点を取りたかったので、間を抜けてくれて良かったなと思います」。先制の2点適時二塁打でチームに流れを呼び込んだ。「負けられない」と言った首位攻防戦で、3日連続となるチーム2桁安打の口火を切った。 前日21日は2打席連続で初球を捉え、連続アーチをかけた。この日も、昨季から9打数無安打に封じられていた秋山の初球を迷わず振り切った。初球への意識について「特にはないです」と言うものの、本塁打、打点のリーグ2冠を獲得した昨季、初球の打率は3割9分7厘を誇った。7本塁打、16打点はカウント別最高の数字。積極打法で自身初のタイトルを獲得した。 同学年の存在が自身を後押しする。先発高橋、2戦連続で5番を打った香月は同世代。22歳シーズンから4番に座り、セ界の猛者と1人戦い続けてきただけに「すごい刺激になりますし、同級生が他の学年の人たちに比べたら少ない中で、みんなで1軍でやれているのはすごくうれしい」という。ベンチを温める岸田も含め、普段からよく話し、一丸となって戦っている。 前回対戦では負け越した阪神との伝統の一戦を勝ち越し、2ゲーム差に詰め寄った。通算100号に王手をかける主砲は「引き続き頑張りたいなと思います」と短い言葉に思いを込めた。積極性を取り戻してきた「初球キング」の勢いが止まらない。【久永壮真】

◆首位阪神が巨人に連敗し、7年ぶりの6カード連続勝ち越しを逃した。連敗は3月30日、31日の広島戦以来今季2度目で2位巨人に2ゲーム差に縮められた。試合後の矢野燿大監督(52)のコメントは以下の通り。 -秋山が序盤からつかまった 矢野監督 あの展開になると、なかなか反撃もしにくかったけど。その中で中盤いけたというのはチームとしての粘りというか、そういうものは出せた部分もあったんじゃないかと思う。キレと丁寧に低めに投げていくというのがアキ(秋山)のピッチング。ああなっちゃうと、こういうことになるんで、次回、しっかり投げてくれたら。 -この3戦振り返って 矢野監督 特にうちの戦いができなかったとは思っていない。ただこの球場なんでね。本当に狭いというか、すぐホームランになる。そういうところではやっぱり先発が頑張ってもらうというところでは、アキがやっぱり粘れなかったというふうになると、こういう試合になってしまう。でも、ヤギ(青柳)も1点ずつで踏ん張っている試合やし、初戦もみんなで取れた試合。 -昨季の比較で十分できる手応えも 矢野監督 言い出せばいろいろある。でも対ジャイアンツというのは、始まる前も言うたけど、意識はしているけど、自分たちの野球をやるというのが一番やりたいこと。そういうところでは自分たちの野球というのはできた部分がまあまあ、負け越しだけど、自分たちの野球はできたかなという部分の方があったと思う。

◆首位阪神が巨人に連敗し、7年ぶりの6カード連続勝ち越しを逃した。連敗は3月30日、31日の広島戦以来今季2度目で2位巨人に2ゲーム差に縮められた。 ▼阪神が巨人に連敗。今季、甲子園では2勝1敗と勝ち越したものの、苦手の東京ドームでは負け越した。同球場では通算158勝246敗9分けの勝率3割9分1厘と大きく負け越している。矢野監督就任後も19年が5勝8敗、20年が開幕から8連敗するなど3勝9敗と"鬼門"は変わらず。優勝を狙うためにも"鬼門"を克服したい。

◆阪神の先発秋山拓巳投手が3回6失点で敗戦投手になった。 今季の阪神投手陣は開幕から全試合で先発投手が責任回数の5回以上を投げていたが、21試合でストップした。19年5~6月に27試合連続で先発5回以上の例があるが、開幕からでは、00年以降では11年の22試合連続が最長。

◆虎の快進撃を支えてきた「先発神話」が崩れた。先発の秋山拓巳投手(29)が巨人打線の餌食となり、3回10安打6失点KOを食らった。初回は4番岡本和に2点二塁打を許すなど3失点。2回には吉川に右越えソロ、坂本に左越え2ランと立て続けに本塁打を浴び3点を失った。4回の打席で交代。試合前まで防御率1・80と抜群の安定感を誇った右腕は、「今日はすごく悔しい結果になってしまいました」と唇をかんだ。 先発の踏ん張りが強さの原動力だった。開幕投手の藤浪に始まり、今季は全試合で先発投手は責任回数の5回以上を投げてきた。だが、シーズン22試合目となるこの試合でついにストップ。矢野監督は「3点、3点というのはあまりにも重かった」と振り返った。 悪い流れは簡単に断ち切ることはできない。3点差まで追い上げて迎えた7回には、代わったばかりのエドワーズが先頭香月に右越えソロを被弾。8回にもマウンドに上がったばかりの桑原が梶谷に中越えソロを浴びた。チームは今季ワーストの8失点。東京ドームの空中戦に屈した。 初回には長打2本と1四球を奪いながらも無得点と、攻撃でチグハグな部分も目立った。立ち上がりの明暗が結果的に勝敗につながった。前日は先制すれば16連勝など数々の打撃神話が崩壊。昨季、開幕から8連敗し、3勝9敗と苦手にしていた東京ドームは今季も鬼門なのか。今季初の同地3連戦は1勝2敗で2位巨人に2ゲーム差に詰められた。それでも指揮官は「特にうちの戦いができなかったとは思っていない」ときっぱり。内容のある負けと分析し、引きずることはないとした。【桝井聡】 ▼阪神の先発秋山が3回6失点で降板。今季の阪神投手陣は開幕から全試合で先発投手が責任回数の5回以上を投げていたが、21試合でストップした。19年5~6月に27試合連続で先発5回以上の例があるが、開幕からでは、00年以降では11年の22試合連続が最長。

◆阪神の北條史也内野手(26)が今季1号をかっ飛ばした。5点を追う6回2死一塁。巨人先発高橋の143キロを捉えた打球は左翼スタンドへ一直線。3点差に迫る1号2ランとなり、ベンチ前でナインに出迎えられると笑顔がはじけた。「積極的にいった中で、狙い球を考えた」と甘く入った直球を振り抜いた。 光星学院(現八戸学院光星)の6学年先輩、巨人坂本の目の前で"恩返し弾"を届けた。今年1月、坂本と初めて、18日間の合同自主トレを実施。坂本から「シンプルに技術を磨け」と言葉をかけられた。「キャッチボールでも守備でも打撃でも、1つ1つの動きや意識について、いろいろアドバイスしてもらった」。 攻守とも学びの多かった坂本塾。遊撃を守る先輩に成長した姿を見せたかった。4回の代打では坂本の頭上を襲う痛烈なライナー。グンと伸びた打球を捕球した坂本も驚きの表情を見せ、打球を通じて会話を交わしたようなシーンだった。その坂本は2回に2ランを放っており、今度は自分の番とばかりに、アーチ競演で応えた。 首位を走るチームの内野争いはし烈を極める。二塁は糸原、三塁は大山で固定。遊撃もルーキーの中野が9試合連続スタメンで結果を出している。同じ右打者では山本も控え、北條も今季はここまで代打での起用が続く。だが、試合への準備や研究は怠らず、20日の巨人戦では代打で大江から今季初安打をマーク。そして今季7打席目、会心の1発を運んだ。 これで出場2試合連続安打。矢野監督も「打席が少ない中で打つって大変。素晴らしいホームランやったし、あいつが打つと盛り上がる。代打で右となれば北條というのもあるし、スタメンで出ることもあり得る」とあらためて期待の大きさを明かした。スタメン奪回へ北條も「ここからが大事」と引き締めた。高卒9年目。背番号は2から26に変わった。ニュー北條が逆襲に出る。【林亮佑】

◆巨人が2連勝で、首位阪神との直接対決3連戦の勝ち越しを決めた。 初回から阪神先発の秋山を完全に攻略。1死一、三塁で21日に2打席連続本塁打で覚醒の予感を漂わせた4番岡本和真内野手(24)が左中間に2点適時二塁打。6番重信慎之介外野手(28)も左前適時打と、1回に3点を先制した。2回には8番吉川尚輝内野手(26)の2号ソロ、キャプテン坂本勇人内野手(32)の3号2ランでリードを6点に。7回に香月一也内野手(25)、8回には梶谷隆幸外野手(32)のソロでダメ押しした。 先発の高橋優貴投手(24)は6回105球、6安打3失点で、巨人では19年山口俊以来となる開幕から4戦4勝をマークした。 今日23日からは4位広島との3連戦(東京ドーム)。先発は足の違和感から9日に復帰し、前回登板の16日DeNA戦(横浜)で今季初勝利を完封で飾ったエース菅野智之投手(31)。3試合連続2ケタ安打と上り調子な打線には、新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱していた巨人中島宏之内野手(38)丸佳浩外野手(32)若林晃弘内野手(27)ゼラス・ウィーラー内野手(34)が加わる予定。加速度をつけて、一気に連勝街道へと突入できるか。 ? 22日阪神戦後の、原辰徳監督(62)の主な一問一答は以下の通り。 ? -先発高橋が開幕から4戦4勝 そうですね、もう少し変化球の精度が。今日はちょっと苦しんだようですけども、粘り強く3点に抑えたというところは成長の跡が見えるっていうところでしょうね。 -打線は序盤から主導権を握った そうですね、初回のピンチの中、即座にチャンスに変えたのは、非常に大きかったと思いますね。 -香月の1発も大きい 何となく、流れが少し止まっていたような状況だったので、そういう意味では非常に価値のあったホームランです。 -首位阪神に2勝1敗 対戦成績が五分になったわけでしょう? これから、まだまだ長い戦いが続くというところでしょうね。 -丸、中島、若林、ウィーラーについて 明日から来ます、4人。 -チーム状態がいい中に加わる 1チームでやっているわけですから。本人たちもまた新たな気持ちで来るでしょうし。チーム状況というものは決して悪い状態じゃなくてね、良い状態の中で来るわけですから。彼らも緊張感を持って、明日からゲームに臨んでくれると思いますよ。 -新外国人で2軍調整中のスモークとテームズは、もう少し時間をおく まだ、もう少し(時間が)必要でしょうね。

◆巨人高橋優貴が破竹の4連勝をマークした。 序盤から走者を背負う苦しい内容だったが要所を踏ん張り、6回6安打3失点。味方の援護にも恵まれ、球団では19年の山口俊以来の開幕から4戦4勝を飾った。「野手の人に打って、守ってもらっての勝利。今日は反省する点が多い。去年の悔しい思いがある。もっといい投球ができるようにしたい」と先を見据えた。

◆巨人・坂本勇人内野手(32)が左翼のバルコニー席へ特大の3号2ランをほうり込んだ。  「しっかりと捉えていい感触でした。追加点になって良かった」  4-0とリードした二回1死一塁、秋山外角寄りのカットボールを思い切り引っ張った。打った瞬間に誰もが見上げるような大きな打球は、阪神の野手が一歩も動けないほどの圧倒的な飛距離だった。

◆阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が「6番・右翼」で出場。0-6の三回に左前適時打を放った。  「打ったのはストレート。1点ずつ返していけばまだまだ分からないと思うので、チャンスの場面で打つことができてよかったです。次の打席以降も全部打てるように頑張ります」  一方的な展開を強いられるなか、第2打席は三回2死一、二塁で打席へ。左腕・高橋が外角に投じた145キロの直球を強振し、逆方向にはじき返した。左翼手・重信が打球処理にもたついたこともあり、二走・糸原は悠々と生還した。  2死満塁の先制機となった一回の第1打席は中飛に倒れたが、フェンス方向に伸びていく鋭い当たりで観客をどよめかせた。今カードは20、21日の2試合で9打席に立ち、遊撃への内野安打1本のみだったが、3戦目に東京ドームでの初打点となる一打を放った。チームは、高橋には8日(甲子園)の対戦で7回0/3を2安打無失点と抑え込まれており、リベンジに向けた反撃が始まった。

◆阪神・秋山拓巳投手(29)が先発し、3回10安打6失点と崩れた。  一回に岡本和に左中間を破る先制の2点二塁打、重信には左前適時打を許し、3点を失った。二回は先頭の吉川に右翼席へソロを、無死一塁では坂本に左翼バルコニー席まで運ばれるトドメの2ランを被弾。四回の攻撃で代打を送られた。2けた被安打は2018年8月9日の巨人戦(東京D)での「10」以来、3年ぶり。宿敵相手の連敗を避けるべくマウンドに上がったが、主導権を渡してしまった。

◆阪神・北條史也内野手(26)が1-6の六回2死一塁で左翼へ2ランを放った。  先頭の佐藤輝が四球で出塁するも坂本、中野が凡退。自軍に流れを持ち込みたいところで、左腕・高橋が投じた初球の143キロ直球を完ぺきにとらえた。打球は左翼席中段へ一直線。終盤3イニングの攻撃を残し、3点差に迫った。  「打ったのはストレート。諦めない気持ちをもって打席に入りました」と広報を通じてコメントを寄せた。20日には六回に代打で出場し、中前打で今季初安打をマーク。今回も四回に代打で出場し、遊直に倒れたものの、裏の守備から二塁に入り、プレーを続けた。首脳陣の期待に、見事な一発で応えた。

◆阪神は3月30、31日の広島戦(マツダ)以来、今季2度目の連敗を喫した。先発の秋山が一回に岡本の左中間に先制2点打などでいきなり3失点。二回も吉川に右翼ソロ、坂本に左翼への特大2ランを浴び、3回10安打6失点と崩れた。  打線は三回にD1位・佐藤輝(近大)の左前適時打、六回に北條の左越え2ランで3点差に迫ったものの、4番手のエドワーズが七回に香月に右翼ソロを、5番手・桑原も八回に梶谷に中堅右へのソロを浴び、屈した。

◆阪神は初戦を大勝したものの、まさかの2連敗。これで巨人とは2差となったが、収穫は佐藤輝だった。  矢のように放たれた白球が瞬く間に外野で弾む。佐藤輝の意地が、劣勢の状況に光をもたらした。  「1点ずつ返していけばまだまだ分からないと思うので、チャンスの場面で打つことができてよかったです。次の打席以降も全部打てるように頑張ります」  0-6と大量ビハインドで迎えた三回だ。四球と安打で無死一、二塁とするも、4番・大山は相手の好守に阻まれ三直。続くサンズは一邪飛に終わり、重苦しい雰囲気に包まれた。  気合の表情で打席へと向かったドラ1。左腕・高橋の初球、145キロ直球を逆方向へはじき返した。15日の広島戦(甲子園)以来、5試合ぶりの打点は、反撃の左前適時打。2死満塁で迎えた一回の第1打席で、とらえた当たりが中飛に終わった悔しさをすぐに晴らし、巨人戦では6試合目で初打点となった。  首位を快走し、勢いよく乗り込んだ東京ドーム。1、2戦目で計7発のアーチを描く打線のなかで、佐藤輝はラッキーな形での内野安打1本と完全に蚊帳の外だった。  21日は4打数無安打3三振。井上ヘッドは「矢野監督がテル(佐藤)を九回の打席に立たせたということは、経験であり、『レギュラーとして頑張らないといけないんだよ』というメッセージが込められている」とげきを飛ばす。  六回の第3打席は、これまでバットが出ていた外角に逃げる変化球を見極めて四球。北條の1号2ランでホームを踏み、3-6と迫った。佐藤輝は「(巨人は)一番の敵。上に行くには倒さないといけない相手」と、伝統の一戦に人一倍強い思いを持つ。  試合は敗れて今季2度目の2連敗で、巨人とは2差。今後も続くであろう負けられない戦いでルーキーの執念が輝いた。(原田遼太郎)

◆巨人が快勝した。一回に岡本和の2点二塁打と重信の適時打で3点を先制。二回に吉川のソロと坂本の2ランで加点。七回に香月、八回には梶谷のソロで突き放した。高橋が6回3失点で開幕4連勝。阪神は秋山が3回6失点と崩れた。

◆阪神は今季2度目の連敗で、巨人戦に負け越し。試合後の矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。  ■重すぎる2回で6点...  ーー秋山が序盤からつかまった(3回6失点降板)  「3点、3点というのはあまりにも重かったし、キレと丁寧に低めに投げていくというのがアキのピッチング。ああなっちゃうと、こういうことになるんで、次回、しっかり投げてくれたら」  ーー初回の攻防が勝敗を分けた(2本の二塁打などで満塁とするも無得点)  「結果的にはそうやね。こっちが、かみ合わへんというか、そういう攻撃になっちゃったし。誰が悪いというところでもないしね。かみ合わなかったというのはある意味、受け止めるしかないんで。そういうところでは初回、何とかしたかったというね。チャンスあったんでね。結果を振り返ればそうなるけど」  ■小野&北條は自信に  ーー小野、北條がチャンスで結果を出した  「タイキ(小野)も登板間隔が、あいちゃったけど、いいボール投げて。現状は小林はいいところでいってもらっているし、その前につなぐというところでは、自信にしていってくれたら、チームの大きなプラスになるんで。タイキ、北條、後は途中からいったメンバーも使えたんで、負けの中でも今後につなげるようなことは少しずつできた部分もあったんじゃないかな」  ーー北條は状態が上がっているのか  「素晴らしいホームラン(六回の1号2ラン)やったし、あいつが打つと盛り上がるんでね。やってやるぞというようなホームランになったと思うんでね。チームにとっても、代打で右でとなれば北條というのもあるし、これから先、スタメンで出ることもあり得るんでね」  ーーこの3連戦を振り返って  「特にうちの戦いができなかったとは思っていないし。ただこの球場なんでね。ホントに。こっちのホームランも入ってる部分もあるし、本当に狭いというか、すぐホームランになるんで。中身的に何が悪かったというのは、アキが粘れなかったぐらいで。でも今まで頑張ってくれているわけやし」  ■阪神らしい野球はできている  ーー昨年の比較で十分できる手応えも  「どうなんかなあ。言い出せば色々あるし。対ジャイアンツというのは、始まる前も言うたけど、意識はしているけど、自分たちの野球をやるというのが一番やりたいことなんでね」  (さらに続けて)  「全体的には、疲れもあったりする時期になってくるけど、みんな自分たちの野球をやろうということで前向いてやってくれているから。俺らしい野球はできているかなと思うけど」

◆阪神の佐藤輝が5試合ぶりの2安打をマークした。0-6の三回2死一、二塁では高橋の145キロの外角球を逆らわずに左前へ適時打。5試合ぶりの打点も挙げたが、チームは敗れ「2本ヒットが出たことは良かったと思うけど、負けてしまった悔しさの方が大きい」と淡々と話した。  八回には内角球にバットを折りながらも左前へ落とした。前日まで2試合連続で3三振を喫していただけに「使ってもらっている以上、打てないときもあるけど、自分がやるべきことはしっかりやっていかないといけない」と責任感を口にした。

◆巨人の岡本和が先制の2点二塁打を放ち勝利を呼んだ。一回1死一、三塁で、低めに逃げる変化球を、両手を伸ばして捉えて左中間へ運んだ。「積極的にいけたのがいい結果につながった」と喜んだ。  前日21日も2本塁打を含む3安打と活躍し、不振を脱しつつある。チームも2試合連続で2桁安打をマークし「自分自身もしっかりチームの流れに乗っていけるようにしていきたい」と力強く話した。

◆勢いだけではダメ! 巨人に2連敗を喫した阪神へ、OBで楽天初代監督の田尾安志氏(67)=本紙専属評論家=が、より「細かな野球」を求めた。勝負どころでの4番・大山の強引な打撃や、3番手で登板した馬場のリズムの悪さ。リーグ2連覇中の宿敵に嫌な印象を与えられた3連戦だったと感じたからこその、提言だ。 ■ボール球を続けて振って、結局三振では寂しい  先手を取って、逃げ切る。これが今季、ここまでの阪神のパターンだったが、さすがに巨人が相手となれば勝手が違った。勢いだけで勝っているようでは困る、というような印象を受けた。  そして勝てなければ、さまざまなミスが目立ってしまう。たとえば一回1死二、三塁と絶好の先制機でまわってきた4番・大山の打撃だ。  明らかに強引だった。相手の高橋は内外の出し入れから打撃をかわす投球が持ち味。こういう投手の場合は、内角球でも逆方向に打つぐらいの高い意識をもたないと、相手の術中にはまる。大山は普段は逆方向にいい打球を打つが、ここ一番になると、その意識が欠ける。4番だから好きなように打っていいというのは実績のある選手だけ。今は結果を出さなければいけない。どうしても先制点が欲しい場面でボール球を続けて振って、結局三振では寂しい。 ■反撃の流れ止めた馬場、無失点もリズム悪すぎる  打線全体としては、6点を追う展開を一時3点差まで詰め寄った。しかし、その流れを止めたのが3番手で六回から登板した馬場だ。投球間隔があまりにも長すぎる。しかも2与四球。これでは野手は守る時間が長く、間延びしてしまう。劣勢の状況で投げる投手は、いかにリズムよく攻撃に勢いをつけていくかが大事だ。無失点で抑えたといっても、この内容では評価できない。 ■1点をもぎとる細かな野球を  粘っこく、勝ち方を知っている巨人を倒してリーグ優勝するためには、首位に立っている今の段階で、これらのミスを修正することだ。外角球を見極め、修正能力を示したドラフト1位・佐藤輝(近大)をはじめ、チームの地力という点では巨人に昨季よりも嫌なイメージを与えられたはず。シーズンを通して、巨人戦は勝率5割で十分。他球団で貯金をつくればいい。そのためにも、1点をもぎとる細かな野球を求めたい。(本紙専属評論家)

◆阪神の正捕手の梅野が一回の守備中に梶谷のファウルチップを左膝に受けた影響で三回の打席で代打を送られた。軽症の様子で、井上ヘッドコーチは「シーズンは長い。大事を取って交代した」と説明した。

◆巨人は先発の高橋優貴投手(24)が無傷の開幕4連勝。打っては岡本和真内野手(24)が一回に先制の2点二塁打を放ち、坂本勇人内野手(32)が特大の3号2ランをたたきこむなど13安打8得点。首位・阪神との直接対決を2勝1敗とし、今季の対戦成績を3勝3敗の五分とした。原辰徳監督(62)が試合を振り返った。  ■高橋に成長の跡  --先発の高橋優貴が開幕4連勝  「そうですね、変化球の精度が今日はちょっと苦しんだようですけども。でも粘り強く3点に抑えたというところは、成長の跡が見えるというところでしょうね」  --攻撃は序盤から主導権を握った  「そうですね、初回のピンチを即座にチャンスに変えたというね。それは非常に大きかったと思いますね」  ■香月が値千金の一発  --七回に香月が本塁打  「何となく流れが少し止まっていたような状況で、そういう意味では香月のホームランは、非常に価値のあったホームランです」  --香月は一回に一ゴロを三塁に投げて二走を刺す好守備も  「そうですね、あれはそういう守備隊形をしていたわけですからね。いい判断はしたというところでしょうね」  --岡本和の先制打で流れが  「うーん、今日は(高橋)優貴が安定感という点ではあまりなかったので、ヒヤヒヤはありましたよね。でも、(二回までに)6点は大きかったと思いますね」  ■岡本和は上向き  --岡本和は前日の二発に続き、先制打も初球を打った。積極性が光る  「いい場面で出て、本人は『もう1本』という所はあるでしょうけれども、非常に上向いてきているとは思います」  --坂本はバルコニー席へ特大弾  「へっへっへっへ。1打席目にど真ん中を見逃して(結果は見逃し三振)、カッカしていたんでしょう」  ■球団1万号だったら...  --坂本の一発は球団の1万500号  「1万500という数字がすげーのかどうかは、俺にはよく分からない(笑)。1万号だったら何か一言、言おうかなと。1万500号はまあいいんじゃない(笑)」  --首位・阪神との直接対決で2勝1敗  「そうですね、対戦成績が五分になったわけでしょう? まあまあ、これからまだまだ長い戦いが続くというところでしょうね」

◆阪神・梅野隆太郎捕手(29)が22日、巨人戦(東京ドーム)で途中交代した。一回の守備の際に、梶谷のファウルチップが左膝を直撃。直後の二回の1打席目は四球を選んだが、1-6の三回2死一、二塁で代打が送られた。  井上ヘッドコーチは詳細は明かさなかったが「当たり所があまりよくなかった。シーズンは長いし、2番手、3番手も控えているので交代して大事を取った」と説明した。梅野はここまで全22試合で先発マスクをかぶり18試合でフル出場。打率・246、0本塁打、9打点で得点圏打率・643を誇っているだけに、状態が心配される。

◆マウンドでは何度も首をかしげ、ベンチで悔しさをにじませた。秋山が3回10安打6失点でKOされ、2敗目(2勝)。開幕から先発陣は、すべて5回以上投げていたが「22試合目」で途切れさせてしまった。  「きょうは、すごく悔しい結果になってしまいました」  必死で言葉を絞り出した。変化球の切れ、生命線の制球力ともに最悪だった。一回、2本の安打で招いた1死一、三塁のピンチ。前日に青柳から2打席連続アーチを放った岡本和にカットボールをとらえられた。打球は、中堅・近本の頭上を越える2点二塁打。さらに、重信にも左前適時打を浴び、3失点目だ。  今季は3試合すべてクオリティー・スタート(6回以上、自責点3以下)と安定感を誇った右腕が、巨人の勢いと雰囲気にのまれてしまった。  二回には先頭の吉川に被弾すると、1死一塁からは坂本に左越えの特大2ラン。四回の攻撃で代打を告げられた。  開幕からの虎の快進撃。セ・リーグトップの26本塁打と破壊力抜群の打撃陣が目立つが、やはり先発投手陣の頑張りが大きな原動力だ。  矢野監督は「アキ(秋山)が粘れなかったから、こういう試合になってしまった。でも、今まで頑張ってくれているわけだし。次回、しっかりやり返してくれたらいいんでね」と背信投球にも責めることはなかった。  今季初の東京ドームで巨人に1勝2敗と負け越したが、ここまで3勝3敗と互角だ。秋山は「この悔しさをもって(胸に秘めて)、次の登板では抑えることができるように頑張りたい」と決意を新たにした。リベンジする機会は、まだまだ残されている。(三木建次)

◆セ・リーグ2位の巨人は22日、阪神6回戦(東京ドーム)に8-3で快勝。首位との直接対決で2勝1敗と勝ち越し、ゲーム差を「2」に縮めた。二回に坂本勇人内野手(32)が左翼バルコニー席に飛び込む、超特大の3号2ランを放つなど、先発野手全員安打と打線が奮起。3戦連続の2桁となる13安打8得点の猛攻でライバルに雪辱を果たした。  阪神の野手は一歩も動かなかった。4-0とリードした二回1死一塁。坂本が放った打球は、左翼バルコニー席に飛び込んだ。序盤でリードを6点差に広げる3号2ラン。敵の心を折るには十分のインパクトがあった。  「しっかりと捉えて、いい感触でした。追加点になって良かった」  阪神・秋山が投じた外角寄りのカットボールを豪快に引っ張った。阪神戦では通算32号。球団単独10位に浮上した。主将の一発で勢いに乗った打線は、3戦連続2桁安打&先発野手全員の計13安打で8得点と打ちまくった。  推定飛距離は140メートル。2019年に自身初の40本塁打と自己最多の123三振を同時に記録するなど、近年は「当てにいくようなスイングは嫌だなと思うようになった」と、強振を意識して打球の飛距離を向上させた。  一方、同時期からウエートトレでの筋力強化はほとんど行わなくなった。加齢による身体能力の衰えを防ぐため、19年から柔軟性に効果のある初動負荷トレや、昨オフからは日本ハム・西川から教わった跳躍トレでの瞬発力アップを導入。体の切れを重要視したことが、通算245本目の特大弾につながった。  球団通算1万500号。現役時代に382本塁打を記録した原監督は「1万500という数字がすげえのかどうかは俺にはよく分からない」と笑った。  前回6-8日の3連戦(甲子園)では1勝2敗と負け越した阪神に勝ち越し、2ゲーム差に縮めた。3試合で出た本塁打は両チーム計15本(巨人7、阪神8)。「伝統の一戦」は、やはり熱い。(谷川直之)

◆悔しい敗戦の中で輝きを放った。首位の阪神は2位巨人に3-8で敗れ、2連敗。7年ぶりの6カード連続勝ち越しを逃し、ゲーム差は2に縮まった。それでも0-6という劣勢から、三回にドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=がG戦初打点となるタイムリーを放つなど、必死の反撃。2021年の虎は、昨季までとは違う!  頂への道のりは決して楽なものではない。立ちはだかる壁の大きさ、宿敵の強さを再認識した悔しい2連敗。それでも、確かな光はあった。巨人相手に刻んだ初打点。佐藤輝の見せた勝利への執念が、これからの戦いを明るく照らした。  「切り替えて新しい気持ちで打つしかないので、2本ヒットが出たことはよかったと思いますが、チームが負けてしまった悔しさのほうが大きいです」  二回までに0-6と劣勢を強いられた。三回の攻撃前、虎は早くも円陣を組んで士気を高める。直後に無死一、二塁の絶好機。ところが、4番・大山は三直、続くサンズは一邪飛に終わり、ベンチは再び重苦しい雰囲気に包まれた。  巨人戦8勝16敗、東京ドーム3勝9敗に終わった昨季なら、このまま無得点に終わり、大敗を喫していただろう。ただ、今は違う。ひと振りで流れを変えることができる男がいる。ドラ1は気合の表情で打席へ。その初球。左腕・高橋の145キロを逆らわず左方向へ。鋭い打球は瞬く間に外野芝生で弾んだ。  打点を挙げるのは15日の広島戦(甲子園)以来5試合ぶり。巨人との伝統の一戦では今季6試合目で初だ。「1点ずつ返していけばまだまだ(勝負は)分からない」。六回の第3打席は、これまで手を出していた外角の変化球を見極め四球。北條の1号2ランにつなげた。八回はしぶとく左前へ運び、今季6度目のマルチ安打をマーク。最後までファイティングポーズを崩さなかった。  「使ってもらっている以上、打てないときでも守備、走塁とか自分がやるべきことをしっかりやっていかないといけない」  この日の試合前練習中、佐藤輝は井上ヘッドと話し込んだ。参謀はルーキーに説く。「凡打や三振を怖がる必要はない。ただ勝敗を左右する、ルーキーでもその責任感は感じながらやらないといけないよ」。ベンチでは試合に出られない歯がゆさをかみ殺し、支えてくれる先輩もいる。グラウンドに立つ以上、試合終了のときまで食らいつく。それが、レギュラーとしての使命だ。  前日に連勝が8で止まり、これで今季2度目の2連敗。6カードぶりの負け越しで、2位巨人とのゲーム差は2に縮まった。それでも9年連続負け越し中の相手に、今季は3勝3敗。矢野監督は「みんな自分たちの野球をやろうと前を向いてやってくれているから。俺ららしい野球はできている」とうなずいた。今年の虎は、違う-。  「しっかり切り替えて、良いところで打てるように頑張ります」と佐藤輝。何度もかみつく牙は決して折れない。23日から甲子園で、10連敗中の最下位DeNAを迎える。次こそ、勝利に導く一打を放つ。(原田遼太郎)

◆巨人が阪神に打ち勝った。8日の3回戦(甲子園)は3投手による完封リレーで3-0の勝利だったので、打ち勝つという意味では今季6試合目で初めてといっていい。  二回の坂本の2ランは秋山の変化球を完璧に捉えた。今季はやや打撃にむらがあるものの、自分のつぼを持っているだけに、甘く入った球は確実に打つ。  巨人は4本塁打のうち坂本以外の3本は、先頭打者によるもの。特に七回の香月は見事だった。六回に3点差に追い上げられていただけに、相手は相当こたえる。こういう打撃ができれば十分にクリーンアップが務まるし、丸や中島の穴を感じさせない。新外国人のスモークとテームズも2軍に控えているのだから、野手の層は確実に厚くなった。  追いかけてくるヤクルトと広島は決め手に欠けるので、今季は最後まで巨人と阪神の一騎打ちになるだろう。阪神が強力なライバルだった9連覇時代(1965-73年)のような、両チームによるし烈な優勝争いを期待したい。 (本紙専属評論家)

◆ヒド過ぎるー!! 今季優勝するために絶対に倒さなければいけない巨人に三回まで被安打10。二回までに6点を許した秋山の大独り相撲はどないなっとんねん!!  と、血圧が上がりっぱなしだったけど、冷静に考えたら本日の炎上、そして前回8日の巨人戦でも負け投手となった秋山は、今季巨人には通用しないと分かったことを収穫と思いましょう!!(秋山ー! 他の4球団はキッチリ抑えてくれよ!!)  チームがよもやの開幕からの好調で気が緩んでいるとは思いたくないけど、例えば一回1死二、三塁でボール球を強振して三振した大山の姿を目にするとなあ...。  この連敗に幸いにも...と言っては失礼なんだけど、次はリーゼントがポキンと折れそうな番長のDeNAなので、もう一度基本に戻って今年の虎の野球を再確認するチャンスなのだ!! ここをしっかりやらないと、このままズルズルと8連勝も春の珍事で終わり普通のチームに戻るでエ!!

◆新外国人・ロハスが2軍のソフトバンク戦に「3番・左翼」で出場。来日2試合目の実戦で初めて守備につきました。  「そんなに難しい打球もなかったんですが、無難でしたよ」  スポーツ紙の代表取材で鳴尾浜にいき、生でプレーを見たトラ番・菊地峻太朗の報告です。どう無難だったかは、菊地の原稿をお読みください。でね、こうなるとみんなが"あの件"を心配し始めるんです。  「誰を外して、どう使うんやろ。これ、今年序盤の最大のテーマになるな」  鳴尾浜の現場取材は菊地に任せて、映像で2軍戦をチェックしていた編集委員・三木建次です。  「マルテとサンズは好調やから外せない。あの2人は性格も明るいし、ムードメーカーにもなっている。ガンケルは4戦4勝やから外せない。スアレスは抑えの切り札やから絶対必要」  こらこら、全員外せなかったら、使いようがないじゃないか。  「ガンケルが先発する日だけ、スアレスを"あがり"(ベンチ入りから外す)にしたらどうですか。その1試合だけガンケルと中継ぎ陣でしのいでもらって。ガンケルが先発しない日は、助っ人野手3人とスアレスをみんな使うというのは」  これは、紙面総括の局次長兼文化報道部長・生頼秀基の意見です。なるほどその手はある。コロナ禍の特例で、昨季に続いて外国人選手は1軍に5人登録(ベンチ入り=試合出場は4人まで)できます。ただ、みんなが心配していたのは"その次"のこと。誰をスタメンから外すかです。  「僕も三木さんと一緒です。マルテ、サンズは外せないと思う。となると、佐藤輝を外すことになるのか。そうならないために、きょうあたり、ドカンと打っといてほしいんやけどなあ」  生頼が再び、悩んでいます。たぶん今、読者の皆様も同じ心配をなさっているはず。と、そこへ「いや、そんなの簡単じゃないですか。そのとき調子のいい人、上から3人を使えばいいんですよ」。  東京ドームに出張している打者担当の、というか、テル番の原田遼太郎です。さすが現代っ子、ドライだなあ。  「いや、もちろん、佐藤選手を見たいですよ。魅力にあふれた選手です。でも、勝負事ですから、勝たないと」  正論です。そしてもうひとつ。実はこの日、巨人の先発が開幕から3戦3勝の左腕・高橋だったため、編集局内では佐藤輝がスタメンを外れるのではという声も出ていました。が、原田がこれも一刀両断です。  「佐藤選手は左の方がよく打っているんです」  試合前時点で、対右投手が打率・170、3本塁打。対左投手は・280で2本塁打でした。  「左は苦にしてません。高橋投手からも前回(8日、甲子園)は無安打でしたけど、吉川尚選手にダイビングキャッチされたいい当たりのセカンドライナーを打っています」  その言葉通り、三回に左前適時打。六回は北條の2ランを呼ぶ四球。対左腕の打率はその時点で・296。八回には中川から左前打して、3割を超えて・321になりました。  え? 試合はどうなったのか? 気にせんときましょ。ビヤ樽も最後に言いました。  「よう考えたら、ぜいたくな悩みや」  そうなんです。連敗したけれど、貯金はまだ「10」もあります。

◆巨人の高橋優貴投手(24)が立ち上がりのピンチを切り抜け、開幕4連勝を飾った。打線の援護を受け、6回6安打3失点でリードを守った。4四球を与えたこともあり、浮かれた様子はなかった。  元巨人監督の堀内恒夫氏(73)は23日、自身のブログで「本来であれば褒めてあげたいところだが勝ったからこそ厳しいことを言いたい」と前置きした上で、「昨日のピッチングは内容が悪い。元に戻った。手先で投げている。1回3点 2回3点と早々に点を取ってもらったからか『勝ちたい』思いが先走りだ。先頭打者にフォアボール ふらふらして6回までよく投げさせてもらった。...くらいの内容ですよ」とあえて苦言を呈した。  高橋は最終テストだった3月24日の2軍戦で3回無失点と好投し、開幕ローテーションに滑り込んだ。堀内氏は「早く勝ちたい意識がピッチングに出る。これじゃあ、次が勝てないよ」と指摘。「次も、その次も勝ってもらいたいから厳しいことを言っている。前回までと顔つきが目つきが違う。一回緩めた気持ちを 盛り上げるのは大変だ。『心のすき』それを出すと不思議と次から勝てなくなる。ただ単に調子が悪いのと『心のすき』で悪いのでは意味合いが違う」と強調していた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
1660 0.727
(↓0.035)
-
(-)
121102
(+3)
58
(+8)
26
(+1)
19
(-)
0.259
(↓0.002)
2.670
(↓0.27)
2
(-)
巨人
1374 0.650
(↑0.018)
2
(↑1)
11993
(+8)
68
(+3)
24
(+4)
18
(+3)
0.245
(↑0.005
2.700
(↓0.01)
3
(-)
ヤクルト
1084 0.556
(↑0.027)
4
(↑1)
12184
(+7)
81
(+4)
19
(+2)
15
(+1)
0.241
(-)
3.480
(↑0.07)
4
(-)
広島
10112 0.476
(↓0.024)
5.5
(-)
12064
(+4)
77
(+7)
17
(-)
11
(+1)
0.248
(↑0.003)
2.960
(↓0.15)
5
(-)
中日
8114 0.421
(↑0.032)
6.5
(↑1)
12057
(+1)
66
(-)
4
(-)
12
(+1)
0.219
(↓0.002)
2.540
(↑0.12)
6
(-)
DeNA
3174 0.150
(↓0.008)
12
(-)
11964
(-)
114
(+1)
15
(-)
6
(-)
0.223
(↓0.004)
4.590
(↑0.2)