オリックス(☆11対3★)西武 =リーグ戦4回戦(2021.04.20)・京セラドーム大阪=
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西武
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ORIX
12001106X111701
勝利投手:竹安 大知(1勝0敗0S)
敗戦投手:松本 直晃(1勝3敗0S)

本塁打
【オリックス】吉田 正尚(3号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆オリックスは3-3で迎えた5回裏、杉本の適時打で勝ち越しに成功する。続く6回に吉田正のソロで加点すると、8回には打者一巡の猛攻で一挙6点を奪い、終わってみれば17安打11得点を挙げた。投げては、2番手・竹安が今季初勝利。敗れた西武は、投手陣が崩壊した。

◆21日西武戦(京セラドーム大阪)に先発するオリックス山本由伸投手(22)が、今季3勝目を狙う。 前回登板したソフトバンク戦(ペイペイドーム)では6回途中3失点で今季2敗目を喫した。今回は中6日で先発調整。「毎週、試合があるので。前回、そんなに良くはなかったですけど、気にしているわけではない。1週間、しっかり練習できたので、明日は思い切り投げたい」と意気込んだ。 前回登板では「フォームの力みもあって、投げ終わりに一塁側に流れてしまうような癖があった」と課題を残したが「やることは明確にあるので、練習することをきっちりして、自信を持ってマウンドに上がれるようにしたい」と万全の状態でマウンドに向かう。

◆オリックスは初回2死三塁、1軍復帰したばかりのモヤが先制適時三塁打など3回までに3得点。西武も3回までに3点を返す。 オリックスは5回2死一、二塁で杉本が左翼へ勝ち越し打。6回には吉田正が3号ソロで追加点。西武は4回から6回は無得点。 オリックスが今季最多となる17安打11得点で快勝。打線爆発で連敗を4で止めた。竹安は今季初勝利。西武は引き分け挟み2連敗、松本3敗目。

◆プロ2年目の西武上間永遠投手が、またしても初勝利を逃した。序盤から打ち込まれ、オリックス先発田嶋とシーソーゲームを演じた。4回こそ3者凡退で立ち直ったが、同点のまま降板。4回8安打3失点で2度目の挑戦も白星を挙げられず、上間は「初回、2回と序盤は緩急をうまく使えなかったので、次回以降はその点が課題です」と自ら挙げた。 ▽西武辻監督(6回、オリックス吉田正に本塁打を浴び)「(あと)1アウトというところで、吉田のホームランね。あれがあまりにも痛すぎたかな」 ▽西武若林(1試合2盗塁でリーグトップの9盗塁)「塁に出たら常に盗塁のチャンスをうかがって狙っています。今日はその結果がいい方向に出ました」

◆オリックス杉本裕太郎外野手(30)が同点の5回2死一、二塁。左翼線に7試合連続安打となる決勝タイムリーを放った。 色気ムンムンのラオウ杉本が、勢いに乗る。 「実は...T(-岡田)さんのディオールの香水を使ってます。先週の火曜(13日ソフトバンク戦)からです」 プシュっと吹きかけた「魔法」は解けない。ここ7試合は23打数11安打(2本塁打)の打率4割7分8厘と大当たり。「もし(香水が)なくなったら、また買ってもらいたい。打てなくなったらやめますけど!」とおちゃめに笑う。 魔法の香水は、使用3試合目で「許可」が出た。「勝手に使ってたら、バレて...。打ててますと言ったら『もっと使っていいよ』って。優しいです。打てなくなるまで使いたいと思います!」 同じ種類の香水を持っているが「何かを変えたくて。Tさんのを使ってみました」。そっと、ロッカーに置いてある香水は「先輩」からの贈り物になりそうだ。【オリックス担当=真柴健】

◆オリックス杉本裕太郎外野手(30)が「発想の転換」に成功した。 同点の5回2死一、二塁。フルカウントまで粘った9球目。内角146キロ直球をさばき、右打席でグルンと1回転した。「簡単に三振しないように。軽打で!」。執念のこもった打球は左翼線に落ちた。7試合連続安打となる決勝タイムリー。一塁ベース上で両拳を突き上げた。 開幕直後は打率が低迷。「(打率が)0割8分まで落ちた時期もあった。打撃コーチが、まだ始まったばかりだから、全然気にしなくて大丈夫」と背中を押してもらった。打率2割9分5厘まで浮上。「強く振る。(打席で)あまり迷ってない。内角は絶対に攻められる。その練習をしてきました」。脳裏にはレジェンドの声が響いた。17年オフ、神戸でイチロー氏の自主トレに参加。「『ホームランばかり狙うのはよくないよ』と。追い込まれたら、待ち方も変えないとって」。最近、突然とあの声がよみがえった。 本塁打を放った際に「ラオウの昇天ポーズ」をファンに呼びかけるが「悔しい思いばかり。絶対、勝ちたいから」と、カウントを追い込まれると軽打を徹底。プロ入り後は「どんな状況でも本塁打しか狙ってなかった。でも、それはやめた。(本塁打を)狙うときと、つなぐときと。その考えにたどり着いた」。今季最多の17安打11得点で連敗を「4」でストップ。15年ドラフト同期入団で、青学大の2学年下の吉田正と初のお立ち台。仲間と切磋琢磨(せっさたくま)すれば、報われる日は来る。【真柴健】

◆選手会長のオリックス吉田正尚外野手が、3号ソロを含む今季初の3安打猛打賞で打線を引っ張った。 6回の打席で、打った瞬間に本塁打を確信。右翼上段5階席に運び「しっかり引っ張って強い打球が打てた。甘い球を仕留めれば、確率も上がってくる」と振り返った。打率を3割2分1厘まで上昇させ「チームのために出塁したい。その積み重ね」と話した。

◆2点リードの8回1死一、二塁のピンチに6番手で登板したオリックス能見篤史兼任コーチが、火消し役を務めた。代打栗山を2球で遊併殺に仕留め「紙一重というかね。できることはしっかりしようと」と振り返った。「できれば(出番が)ない方が助かった」とジョークもさく裂。「みんなでカバーしながらね。竹安が(流れを)戻してくれたんで」。2番手で好救援した元阪神の後輩、竹安の今季初勝利を喜んだ。

◆勝敗を決した潮目は、痛すぎる1発だった。 西武は敵地・オリックス戦で序盤から、取られては取り返してのシーソーゲーム。4回で先発・上間永遠を下げ、5回から継投で刻んだ。中継ぎ配置転換の松本航が1点勝ち越しを許す。それでも辻発彦監督は「松本が1点取られてもまだまだこっちは4回攻められるんだから」。序盤の乱打戦にも、スコアボードを見つめながら勝機を見いだしていた直後だった。 6回のマウンドに送り込んだ宮川哲。7、8、9回と1点差勝負で終盤に持ち込めば、分があると踏んでいた。ギャレット、平良、増田の必勝リレーで勝つ-。その意思表示も込めた宮川投入の選択だった。しかし2死から待ち受けたのは、すでにこの試合2安打の吉田正。変化球で用心して入った、はずだった。2球ボール球を見送られ、3球目フォークで空振りを取った後の4球目。152キロの高めの直球を、待っていたかのように右翼席へ運ばれた。「2アウト取ったところで、吉田のホームランね。あれがあまりにも痛すぎた。そこがすべてです」。 だから8回1死一、二塁で、代打栗山巧が併殺打に打ち取られても「あそこでゲッツーになったけど紙一重」と割り切れる。その裏の大量失点に「ポイントはそこじゃない」と言い切れる。吉田正には今季対西武戦打率3割5分7厘で2本目。昨季も3割7分6厘、4本塁打と苦しめられている。それ以上に、試合の"流れ"を読み取りながら采配を振っているからこそ、あの場面、あの展開での1発を痛感。敵地6連戦初戦は3-11。その点差よりも、文字どおり1発に泣いたゲームだった。【栗田成芳】

◆西武がオリックス4回戦で、3-11の大敗を喫した。2度目の先発登板となった上間永遠投手が、序盤からシーソーゲームを演じた。中盤に勝ち越され、終盤に大量失点でたたみかけられ敗北。ただ辻発彦監督(62)は、今季ワーストの17被安打よりも、10安打3得点の打線よりも、あの男から浴びた痛すぎる1発を敗戦のポイントに挙げた。 -8回田村が打ち込まれた ポイントはそこじゃないっしょ。 -17被安打今季ワースト 吉田のホームランでしょ。そこがすべてです。 -上間は4回に降板 あとのこと考えたらって思ったけど。4回はなんとなく腕振れてきたなと思ったけど、まあ、あそこまでやね。 -勝ち星つかず もうちょっとね。球威がめちゃくちゃあるわけじゃないから、もうちょっと強気に攻めてほしかったけどね。序盤どうしても、もうちょっと右バッターに対する内角を意識させていかないと。やっぱり、めちゃくちゃ球威があるわけじゃないからね。そういうところでは大胆さ出していかないとね。 -次回登板機会は いやあ。まだ考えていないよ。どうなるか。 -松本が初めて中継ぎ やっぱり課題が残ったね。そこは自分で克服しないと。1回投げればよかったわけだからね、そこを全力で壁というのを自分が崩していかないと、そこを期待したいんだけどね。 -2ケタ安打も3得点 いやいや、そういうこともあるよ。向こうだって必死にきているわけだから。(山田)遥楓が2アウトなってから同点追いついたりしぶとさ出てるから、打つ方ではそんなに心配していないけど。 -登録した栗山が代打で併殺打 まあ、十分だったと思うよ。あそこでゲッツーなったけど紙一重でね、さすがだなと思ったよ。久々の打席であれだけしっかり振れるんだから、いけと言われればいける状態だと思うよ。 -3回満塁の好機で勝ち越したいところだった いやいやいや。ポイントはそこじゃないって。そういうもんだって。追いついたところで取られてすぐこっちが追いついて、流れがどっちいくかというところだったやんか。松本1点取られてもまだまだこっちは4回攻められるんだから。(6回に)2アウト取ったところで、吉田のホームランね。あれがあまりにも痛すぎたかな。

◆プロ入り2度目のマウンドに上がった西武の上間は4回3失点でプロ初勝利はお預けとなった。立ち上がりの一回から1、2番に連打されるなど走者を背負った苦しい投球が続き「序盤、緩急をうまく使えなかった。次回以降はその点が課題です。球自体は悪くなかった」と反省した。  一回はモヤに先制の適時三塁打を許し、2-1で迎えた二回は太田に内角速球を中前に運ばれて2点適時打とされた。波に乗りきれず、四回で降板。「真っすぐを生かしたい。しっかり長いイニングを投げて、自分の投球ができるようにやっていきたい」と意気込んでいたが、試合をつくれなかった。

◆オリックスの田嶋は4回3失点で降板。勝敗は付かず「何とか最低限のイニングは投げたかったが、ゲームをつくることができず悔しい」と肩を落とした。  一回から3四死球を与えるなど不安定で、8安打を浴びた。味方が得点した直後に失点して流れもつかめなかった。「制球が安定していなかった。球数も多くなってしまった」と反省の言葉を並べた。 杉本(五回に適時打) 追い込まれていて、何とかしようと軽打でいった。いいところに落ちてくれて良かった」 吉田正(六回に3号ソロ) 強い打球が打てた。ここ数試合、悔しいゲームが続いていた。こういう展開だとチームも盛り上がる」 能見(漆原に代わり、八回のピンチで好救援) 漆原はこれから大事な選手になる。みんなでカバーし合いながら成長していけたらいい」

◆西武は中盤以降、投打に精彩を欠いた。打線はオリックスの継投の前に得点できず、終わってみれば10安打を放ちながら11残塁。3-5の八回1死一、二塁では、この日、1軍に昇格した代打栗山が遊ゴロ併殺打に倒れた。  救援陣も踏ん張れず、3-4の六回に宮川が吉田正に一発を浴びた。終盤に大差をつけられての敗戦にも、辻監督は「吉田のホームラン、あれが全て。あれがあまりにも痛すぎた」と話した。 金子(二回に左越え適時二塁打) 打った瞬間、外野の頭は越えたと思った。走者をかえすことができてよかった」 若林(二回に中前適時打) いいところに飛んでくれた。野手の間を抜けてくれてよかった」 山田(三回に適時内野安打) 何とかうまくボールを拾うことができた」

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1273 0.632
(↑0.021)
-
(-)
12188
(+6)
71
(+4)
18
(+1)
5
(-)
0.249
(↑0.004)
3.090
(↑0.01)
2
(1↓)
楽天
1183 0.579
(↓0.032)
1
(↓1)
12188
(+4)
79
(+6)
18
(+1)
6
(-)
0.234
(↓0.001)
3.370
(↓0.15)
3
(1↑)
ロッテ
1084 0.556
(↑0.027)
1.5
(-)
121109
(+8)
78
(+4)
20
(+1)
15
(+4)
0.242
(↑0.006)
3.350
(↓0.03)
3
(-)
西武
1082 0.556
(↓0.032)
1.5
(↓1)
12370
(+3)
81
(+11)
14
(-)
24
(+2)
0.226
(↑0.003
4.040
(↓0.39)
5
(-)
ORIX
7123 0.368
(↑0.035)
5
(-)
12171
(+11)
75
(+3)
12
(+1)
4
(-)
0.237
(↑0.011
3.020
(-)
6
(-)
日本ハム
5123 0.294
(↓0.019)
6
(↓1)
12355
(+4)
97
(+8)
8
(+2)
11
(+1)
0.214
(↑0.005)
4.400
(↓0.22)