巨人(★5対10☆)阪神 =リーグ戦4回戦(2021.04.20)・東京ドーム=
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阪神
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巨人
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勝利投手:西 勇輝(3勝1敗0S)
敗戦投手:サンチェス(1勝2敗0S)

本塁打
【阪神】マルティネス(4号・1回表ソロ),マルティネス(5号・3回表2ラン),大山 悠輔(2号・3回表ソロ),サンズ(6号・6回表ソロ),大山 悠輔(3号・9回表2ラン)
【巨人】松原 聖弥(3号・3回裏2ラン)

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◆阪神が一発攻勢で8連勝。阪神は初回、マルテのソロで先制に成功する。その後は3回表にマルテと大山の2者連続本塁打が飛び出すなど、終わってみれば11安打で10得点を挙げた。投げては、先発・西勇が5回4失点で今季3勝目。敗れた巨人は、投手陣が崩壊した。

◆阪神馬場皐輔投手(25)とジョン・エドワーズ投手(33)が、1軍に合流した。20日巨人戦(東京ドーム)の試合前練習に姿を見せた。前日19日には石井大智投手(23)と加治屋蓮投手(29)が出場選手登録を外れていた。リーグ首位を走るチームは投手陣が好調をキープしてきたが、開幕後初めて中継ぎ投手を入れ替え、ブルペンの再整備を図る。 馬場は、シーズン当初は先発で調整していたが、直近4試合はすべて救援登板で1イニング無失点。5試合で防御率1・00と安定している。昨季32試合で防御率2・08の右腕が、万全を期して1軍切符をつかんだ。 エドワーズも6試合で防御率1・50と好調をキープ。今季の外国人登録枠は5人で1試合に出場できるのは4人まで。マルテ、サンズの野手2人、先発ガンケル、守護神スアレスの投手2人が登録され、外国人枠は1つ空いている状態だった。助っ人の運用法が注目される。

◆18日ヤクルト戦(甲子園)で負傷交代した阪神梅野隆太郎捕手(29)が20日、巨人戦(東京ドーム)の試合前練習でフリー打撃、キャッチボールなどのメニューをこなした。 梅野は18日ヤクルト戦の7回、石井大の133キロがワンバウンドで右手親指付け根付近に直撃し、負傷交代。矢野監督は「ちょっとぶわっと腫れたから。腫れを引かせる方が大事と思ったので。多分、大丈夫だと思う」と話していた。 ここまで全19試合で先発し、好調な投手陣をリード。打撃でもリーグトップの得点圏打率6割1分5厘と攻守に欠かせない存在だ。状態が心配されていたが、問題はなさそうだ。

◆阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が3試合ぶりの本塁打なるか、注目だ。 初見参の東京ドームで、試合前練習は29スイング中3発のフェンスオーバー。いずれも軽々と放り込み、予行演習はバッチリだ。巨人戦では初の1発で、矢野就任以来最長を更新する8連勝に導く。 佐藤輝は3月27日にプロ初アーチを記録した後、4月に入ってここまで4本塁打。2リーグ分立後、球団新人が月間5本塁打以上記録したのは過去4度あり、69年田淵幸一の5月5本、10月7本。72年望月充の5月6本。80年岡田彰布の5月5本。佐藤輝は4月5本塁打を放てば、41年ぶり4人目、5度目の記録となる。

◆首位阪神と3ゲーム差の2位巨人との首位攻防戦。矢野政権最長の7連勝中の阪神はエース西勇輝投手(30)が先発する。昨年は東京ドームで3試合投げ完封勝利の1勝と1敗。防御率1・35と高い安定感を誇る。 6連勝中の巨人先発はサンチェス。阪神は前回6安打で6点を奪い3回途中でKOしている。 18日のヤクルト戦で守備中にワンバウンド投球を右手親指付近に受け途中交代していた梅野隆太郎捕手(29)も7番・捕手でスタメン出場している。

◆もう阪神が勝った!? 7連勝中の阪神がこの日も先制した。1回2死走者なしの場面。3番ジェフリー・マルテ内野手が巨人サンチェスの初球150キロをフルスイングし、左翼スタンドに4号ソロを突き刺した。 マルテは「いつも積極的にそして全力で打ちにいっているよ。それが1打席目からいい結果として出てくれてうれしいね。まだ初回だからもっと打てるように頑張るよ」とコメント。今季チームは先制すれば開幕から負けなしの15連勝中。神話継続となるか!?

◆巨人のドラフト1位平内龍太投手(22)が、大量ビハインドの状況で1軍デビューを飾った。先発サンチェスが3本の本塁打を含む5失点で3回0/3でKOされると、2番手で名前を告げられた。 平内は開幕ローテーション入りを争ったが、3月17日の中日とのオープン戦(バンテリンドーム)で4回6安打2失点。以降は2軍で調整し、イースタン・リーグでは3試合1勝1敗、防御率5・40。13日の中日戦(東京ドーム)で1軍に初昇格していた。

◆もう阪神が勝った!? 7連勝中の阪神がこの日も先制した。 1回2死走者なしの場面。3番ジェフリー・マルテ内野手が巨人サンチェスの初球150キロをフルスイングし、左翼スタンドに4号ソロを突き刺した。マルテは「いつも積極的にそして全力で打ちにいっているよ。それが1打席目からいい結果として出てくれてうれしいね。まだ初回だからもっと打てるように頑張るよ」とコメント。今季チームは先制すれば開幕から負けなしの15連勝中。神話継続に期待がかかる。 マルテは3回にも2打席連発となる5号2ランをマーク。三塁ベンチ前では2打席連続で本塁打パフォーマンス「ラパンパラ」を披露した。

◆阪神ジェリー・サンズ外野手が6号ソロを放った。1点リードの6回。先頭で打席に立つと巨人平内の146キロを右中間スタンドに運んだ。サンズは「(先発の)西が粘り強く投げてくれているし、相手もすごく強いから援護することができて良かったね。まだまだ打って援護できるように頑張るよ」とコメントした。 1回にマルテ、3回にマルテ、大山が本塁打をマークしており、これでチーム4発目。東京ドームでの1試合4発は、19年5月15日に糸井、福留、木浪、大山、梅野の5人で5本を打って以来となった。

◆阪神西勇輝投手(30)が5回6安打4失点で降板した。 初回、2回は無失点に抑える安定した立ち上がり。しかしリードを5点に広げた直後の3回。先頭の吉川に右翼へ二塁打を浴びると、1死二塁から松原に右翼への2ランを被弾。さらに2死から梶谷、岡本和に連打を浴び、この回3失点となった。5回に梶谷の犠飛で4点目を失うと、6回の攻撃で代打北條を送られ、降板した。 ここまで3戦連続でクオリティースタート(6回以上、自責3以内)を続けてきたが今季最短&最多失点で降板。それでも味方の援護もあり、勝利投手の権利を手にした。

◆巨人のドラフト1位平内龍太投手(22)が、3回0/3を1安打1失点の投球で1軍デビューを飾った。 40球を投げ、直球は最速150キロをマークした。3回1死、注目の佐藤輝とのドラフト1位対決は四球に終わったが、それでも2打席連続本塁打を放っていたマルテからは137キロのスプリットで三振を奪った。1安打も許さず4イニング目となる6回に突入したが、この回の先頭、サンズに146キロ直球を右中間へ運ばれ初失点。同学年の大江にマウンドを託した。 平内は開幕ローテーション入りを争ったが、3月17日の中日とのオープン戦(バンテリンドーム)で4回6安打2失点。以降は2軍で調整し、イースタン・リーグでは3試合1勝1敗、防御率5・40。13日の中日戦(東京ドーム)で1軍に初昇格していた。

◆巨人のドラフト1位平内龍太投手(22)が、待望のプロ初登板を果たした。先発サンチェスが3本の本塁打を含む2回0/3、5失点でKO。2番手として、3回途中から1軍のマウンドに上がった。6回に阪神サンズにソロを浴びはしたものの、3回0/3を1安打1失点と好投。ルーキーが収穫のデビューを飾った。ブルペンの電話が鳴った。行くぞ。紙コップの水を口に含む。よし、行ってこい。平内が中継ぎ陣に背中を押され、勢いよくデビューマウンドへ駆けだした。「他の球団では、やっぱりルーキーが結構出て、活躍しているので、それに負けないようにというのもあって頑張りたい」。13日に1軍初昇格してから1週間、登板機会がなくブルペンで待機した。待望のマウンドに胸が躍った。 顔は紅潮し、こわばった。大量5点を追う3回無死から2番手で登板。阪神サンズへの初球は直球をひっかけてショートバウンドさせた。2球目、111キロの大きく縦に割れるスライダーは抜けが悪く、ベース板の手前で沈んだ。2ボールから145キロ内角直球で左飛に打ち取った。続く相手ルーキーの佐藤輝は力みに力んで四球で歩かせた。大城の二盗阻止にも助けられ、2死にこぎつけ、梅野を147キロ内角直球で二ゴロ。踏ん張った。 ベンチで一息入れて正気に戻った。3回に味方打線が松原の3号2ランを含む、4安打3得点で反撃。4回はテンポよく3者凡退で抑えると、直後の攻撃で1死から、プロ初打席にも立った。5回は相手主軸に差し掛かる2番糸原からの打順も3者凡退。直球で押し込み、マルテにはスプリットで空振り三振を奪った。 「正直、ファームでもあまりいい投球ができている状態じゃない。それでも呼んでいただいた。結果をしっかり残せるように投げたい」。6回先頭のサンズに146キロ直球を右中間席に運ばれたのが、唯一の被安打だった。3回0/3、1安打、1失点。追い上げムードを呼び込んだ40球で平内がデビューした。【為田聡史】

◆首位阪神が2位巨人に5発を浴びせて快勝し、14年7月以来7年ぶりの8連勝を飾った。 1回にマルテが4号ソロを放ち先制。2回にも1点を追加すると3回にはマルテが左翼へ来日初の2打席連続となる5号ソロ、続く4番大山も右翼へ2号ソロを放ち、序盤で5点をリードした。巨人に1点差に迫られた6回にはサンズが中堅右へチームトップの6号ソロ。7回にも2死満塁から梅野が右翼へ2点適時打を放ち突き放した。9回には大山がこの日2発目となる3号2ランを放ちダメ押しした。 先制すれば今季負けなしの16連勝。大山が打点を挙げれば昨年から引き分けを挟み19連勝。1試合チーム5本塁打は今季初で、今季は本塁打が出た試合は負けなしの13連勝と不敗神話がさらに続く。 昨年東京ドームでは開幕から8連敗し、3勝9敗と苦手にしていたが、首位の今季は11安打10得点と打線が爆発し、白星発進となった。

◆巨人原辰徳監督が20日の阪神戦で監督通算2000試合目となった。監督の2000試合以上は11人目。巨人の上位3人は(1)原辰徳2000(2)長嶋茂雄1982(3)川上哲治1866。球団では初めて到達した。

◆阪神はマルテの2打席連続弾と大山の2号ソロなどで3回までに5得点。巨人は3回に松原の2ランと岡本和の適時打で2点差に。 巨人は5回に梶谷が右犠飛。1点差に迫られた阪神は6回、プロ初登板の巨人ドラフト1位平内からサンズが6号ソロを放った。 阪神は7回に2点を加え、9回は大山のこの日2本目の1発でダメ押し。7年ぶりの8連勝を決めた。巨人の連勝は6でストップ。阪神西勇輝が3勝目、巨人サンチェスが2敗目。

◆7連勝中の首位阪神が、2位巨人と対戦。 阪神は1回にマルテが本塁打を放ち先制。その後もマルテ、大山、サンズの本塁打で追加点。先発の西勇輝は5回4失点で降板となったものの、継投で逃げ切り勝利した。 巨人は3回に松原の2ランと岡本の適時打で1点差に迫るも、阪神打線を止められず敗れた。 巨人ドラフト1位・平内龍太投手(22=亜大)は3回途中からプロ初登板。6回にサンズに被弾し、降板した。

◆巨人原監督はクリーンアップに5被弾のバッテリーに苦言を呈した。先発サンチェスはマルテに2打席連続本塁打を浴びるなど、3回を持たずに5失点でKO。中継ぎ陣も阪神打線を止められず今季初の2ケタ失点で、連勝は6で止まった。「カードの初戦に、クリーンアップに4本も5本も打たれているようじゃいけませんよね。バッテリーコーチは何をしてるんだということですよね」と話した。

◆ジェフリー・マルテ内野手(29)がヒーローインタビューで左翼席の虎党に向かって本塁打パフォーマンス「ラパンパラ」を披露した。 1回に先制4号ソロ、3回にも来日3年目で初の2打席連発となる5号2ランを放ち8連勝に貢献した。「とてもうれしいですね。今日はみんながしっかり打って、しっかり守って勝利をもぎ取ることができたのでとても満足しています」と笑顔を見せた。 ベンチ前で2度、ナインと一緒に「ラパンパラ」をし「すごくいい瞬間ですね。チームのみんなも私が本塁打を打ってラパンパラをするのを待ってくれたと思うので、そういう意味ではみんなとできて、とてもうれしいです」と喜び、アナウンサーから「今、左翼の(阪神)ファンもやってましたよ」と言われると、左翼席へ向かって大きく弓を引くようなポーズを取って、虎党と勝利を喜び合った。

◆巨人平内龍太投手(22=亜大)が、ゴールデンウイークの9連戦での先発候補に浮上した。5点を追う3回途中から2番手で登板。プロデビューマウンドは3回0/3 1安打1失点と好リリーフで追い上げムードを演出した。投球時に味方打線が3点を反撃し、一時2点差まで迫った。宮本投手チーフコーチは「5月に9連戦がある。今日の状況だと先発やらせてもいいかなと。『さすがドラ1だな』という投球をしてくれた」と先発プランを明かした。 13日に1軍に初昇格。1週間、登板機会がなくブルペン待機が続いたが、エース菅野の先発時は登板の可能性が低いことを見越し、ブルペンで球数を投げ込むなど、めりはりをつけて準備してきた。同コーチは「まだ1年目。彼にとっての1軍は教育、育成の場でもある」と伸びしろに期待した。

◆阪神北條史也内野手が6回に代打で出場し、今季5打席目で初安打を放った。 2死一塁で先発西勇の代打で登場。カウント1-1から左腕大江の直球を中前へはじき返した。一塁上では、ベンチに向かってガッツポーズも見せた。今季はここまで7試合に出場し、打席はすべて代打。3日の中日戦ではピンチバンターとしてきっちり犠打を決めるなど、首位のチームを陰で支えている。

◆阪神ドラフト1位佐藤輝明外野手が7回に3戦13打席ぶりの安打を放った。左腕高木の内角高め148キロ直球にバットを折られ詰まった打球は遊撃前へ転がり内野安打となった。 3回にはこの日がプロ初登板の巨人平内とドラフト1位対決。自身の外れ1位となった右腕との対決はフルカウントから佐藤輝が四球を選んだ。 東京ドーム初登場のこの日は3三振。サンチェスには高め直球で三振。変則左腕大江、左腕戸根にはいずれも外角低めボール球のスライダーで空振り三振と、ボールゾーンに打ちにいってやられた。矢野監督は「その経験をね。すぐ結果に出るとは思っていないし、でもストライクを打たないと打てないよね。我慢する怖さも作っていかないと。そう簡単には打たせてくれない。これをどうするかをまた楽しみにしていきたい」と、糧にすることを望んだ。

◆首位阪神が2位巨人に5発を浴びせて快勝し、14年7月以来7年ぶりの8連勝を飾った。 以下、矢野燿大監督の一問一答。 -敵地でチーム一丸の1勝 矢野監督 本当、打線がね。まずリズムを作ってくれた。東京ドームの最初の試合っていうことでどうしても取りたかったんで。この球場は何があるか分らんから。最後までね、点差あっても嫌なもんやけど。まあまあでも全員で取れたんでね。うちの野球っていうのができたかなと思います。 -いきなり1回に点を取れたのも流れを持ってくる意味で大きかった 矢野監督 そうやね。あれも2アウトからマルちゃん(マルテ)が打ってくれて。もちろんマルちゃんが打てばムードも上がるし、ホント3、4、5(番)にこれだけホームラン出るっていうのも、そんなにあることじゃないと思う。まあでも、みんながノッて行けるというか、(大山)悠輔も2本出たっていうのも本当に大きいし。まあチカ(近本)も今日1本やったけど、そういうところではケント(糸原)も状態がいいんでね。3、4、5番は当たり前やけど、こういう展開に持っていけるというところをみんなが見せてくれた。 -空中戦は今年の強み 矢野監督 やりたいわけじゃないけどな(笑い)。こっちだけの空中戦やったらええけどさ。本当に...。松原のでも入るというのは、ちょっとこの球場は怖いよな。甲子園ならただのライトフライ。うちの何本かも入ってないというね。同じ条件でやっているからね。こればっかりは受け入れてやるしかない。 -中継ぎが流れ止めた 矢野監督 その流れの中ではサダ(岩貞)が流れを止めたっていうのがゲームの流れではめちゃくちゃデカかった。あのあと2点かな入ったと思うしね。あそこで流れがどっちにも行ってる流れでね、こっちに持ってこられたっていうところでは、まずサダが止めてくれたっていうのが大きい。

◆阪神西勇輝投手が5回を6安打4失点と苦しみながらも3勝目を挙げた。 序盤に5点の援護をもらったが、3回に松原に3号2ランを浴びるなど3失点。5回に梶谷の右犠飛で1点差に詰め寄られ、6回に代打北條と交代となった。ここまで3戦連続でクオリティースタート(6回以上、自責3以内)を続けてきたが今季最短&最多失点。それでも矢野監督は「あそこまで投げてくれたというのは、中5日でしんどいかなと俺も思ったけど、仕事はしっかりしてくれた」と評価した。8連勝すべて先発に白星が付き、先発が8人以上続けて勝利投手となるのは68年8月18~31日以来53年ぶりの快挙となった。

◆ど根性梅ちゃん! 阪神梅野隆太郎捕手が、驚異の勝負強さを見せた。2点リードの7回2死満塁。高めに入った高木の直球を振り抜いた。 「みんなが絶対にこの試合を取るという気持ちで戦っていますし、みんなが必死でつないでくれたので、なんとしても打つという気持ちで打席に入りました」。打球は右翼に弾む2点適時二塁打。頼もしすぎる扇の要は、試合終盤に大きな追加点をもたらした。 18日のヤクルト戦(甲子園)では、石井大のワンバウンド投球が右手親指付近を直撃。腫れが出たことから途中交代していたが、この日はものともせず。周囲の心配も一打で吹き飛ばした。これで得点圏打率は6割4分3厘。両リーグ合わせてもトップのまさに得点圏の鬼だ。 守っても、先発西勇ら5投手を懸命にリードした。矢野監督は「最後ももちろんスアちゃん(スアレス)が行く予定をしていたんだけど、バッター陣が点取ってくれたんで。ビッグジョン(エドワーズ)の投球も見られた」と話す。チーム一丸での勝利。その中心には梅野がいる。【磯綾乃】

◆矢野阪神が「ロハス効果」でさらに加速した。「ロハス効果」の立役者はマルテだ。初回2死走者なし。巨人先発サンチェスの初球150キロを豪快に振り抜くと、左中間スタンドへ着弾。2試合連続となるアーチで、先制すれば開幕から15連勝の「神話」が幕を開けた。 「ゾーンの球を振るということを心がけているので、試合で結果に出て、満足しているよ。しっかりと強くコンタクトすればボールは確実に行ってくれるなというのはあるね」 3回には再びサンチェスから、来日初の1試合2発となる左翼への5号2ラン。「みんなと一緒にするラパンパラは最高」とお決まりの本塁打パフォーマンスをノリノリで披露した。 サンズも負けてはいない。6回に6号ソロ。4番大山も2発で計5発10得点。阪神クリーンアップの巨人戦5本塁打は、01年6月9日以来。空中戦で宿敵を圧倒した。 厚すぎる選手層で、独走態勢が見えてきた。前日19日には、昨季韓国球界で本塁打、打点王に輝いたロハスが入団会見。来日から2週間の隔離措置期間を終え、この日から2軍に合流した。今季の外国人登録枠は5人で1試合に出場できるのは4人まで。枠を争う熾烈(しれつ)な競争の中、刺激を受けたかのような活躍を両助っ人が見せた。マルテは「チームがすごくいい状況で、彼らもプレーしやすい状況にある。そのためにも勝ち続けたいと思います」と来日3年目の先輩として、頼もしすぎる心意気だ。 矢野監督は「マルちゃん(マルテ)が打てばムードが上がる」と効果を実感する。昨季東京ドームでの巨人戦は3勝9敗と大苦戦したが、7連勝の勢いそのままに、首位攻防の初戦を勝利。7年ぶりとなる8連勝で貯金は12まで増えた。 試合後のお立ち台でマルテは、左翼席の虎党へ向けこの日3度目の「ラパンパラポーズ」を披露。深々とお辞儀し、感謝の思いを表現した。「みんなで盛り上がったり、一体になるというのは大事なこと。そういう雰囲気をつくっていきたい」。ロハス加入で助っ人サバイバルは激しくなるが、優勝へチーム一丸を強調した。【中野椋】

◆阪神の鉄壁のリリーフ陣だ。6回に登板した岩貞祐太(29)は、先頭亀井から空振り三振を奪うと危なげなく3者凡退。「チーム一丸で戦えていますし、雰囲気も良いので、自分としてもすごく投げやすい」。矢野監督も「サダ(岩貞)が流れを止めたのが、ゲームの流れではめちゃくちゃデカかった」と仕事をたたえた。7回は小林慶祐(28)が先頭の増田大に右翼へ二塁打を浴びたが、後続3人を落ち着いて打ち取った。8回の岩崎優(29)も無死一塁から、中軸に安打を許さず。盤石のリレーを見せた。

◆阪神は今季初昇格したジョン・エドワーズ投手が9回を締めた。 6点リードでマウンドへ。重信、立岡に連打を浴び、広岡の犠飛で1失点。2死から坂本に四球を与えたが、粘りの投球で最後は梶谷を遊ゴロに打ち取った。「チームはすごく調子がいいけれど、僕が来たから負けた、と言われないようにしたいね」と1軍合流時に話していた通り、勝利に貢献した。

◆クリーンアップ3人の5発で大勝した夜。最後は4番大山悠輔内野手(26)が勝利を決定づけた。4点リードの9回表1死一塁。左腕戸根の内角ツーシームにスピンをかけた。長い滞空時間の後、左翼席最前列にダメ押し3号2ラン。今季自身初の1試合2発で7年ぶりの8連勝に導き「チームの勝利が一番うれしい」と静かに笑みを浮かべた。 打球に角度が生まれ始めている。2点リードの3回無死。3番マルテの2ランでリードを4点に広げた直後、右腕サンチェスをマウンドから引きずり下ろすアーチもかけていた。「勢いのままというか、次の1点、次の1点というところだったので」。1ボール2ストライクから外寄りカットボールを逆らわず、それでいて強振。オレンジ色に染まった右中間席に2者連続弾を運び、東京ドーム全体をどよめかせた。 2戦連続3打点。15日広島戦の今季68打席目でようやく今季1号を放ってから、明らかに復調気配が漂う。矢野監督は「打球の角度がだんだんつきだしているところが甲子園からあった」と納得した上で「悠輔も2本出たというのも本当に大きい」とひと安心だ。大山が打点をあげれば引き分けを挟んで19連勝。「不敗神話」を背負う4番の上昇は何よりの朗報だ。 今年も地道にスイングを体に染みこませてきた。腰背部の張りから復帰して間もない3月上旬。オープン戦で3三振を喫すると、すぐさま全体練習前の個別メニューを再開した。「できる時はやっていきたい。やることによっていい入り方ができるし、自分の流れもできる」。積み重ねた努力は裏切らないと信じる。 これでリーグ2位タイの17打点。いつの間にか本来の持ち味が数字に反映され始めている。「いい流れで来ている。そんな辛気くさい顔というか、落ち込んた顔をする理由もない。しっかり喜ぶところは全員で喜んでいい。そこで油断や気の緩みがないように、次のプレーから切り替えることが大事」。いい時も悪い時もブレない4番が、頼もしい。【佐井陽介】 阪神井上ヘッドコーチ(クリーンアップが5発)「気分はいいよね。悠輔(大山)にしても、ジェリー(サンズ)にしても。入るから。でも試合を勝ち負けで考えたら(東京ドームは)セーフティーリードがないよという戒めにしないといけない。リュウ(梅野)が打った。あれはすごく大きい。そういったものを継続していきたいし、本人たちもよし、今度は俺が、俺がってなってくれているのが、いい方向に導いていくんじゃないかなと」

◆今年は違うで~! 阪神が昨年苦戦した東京ドームで宿敵を圧倒した。ジェフリー・マルテ内野手(29)が2打席連続アーチを放つなどクリーンアップそろい踏みの5本塁打。新外国人メル・ロハス・ジュニア外野手(30)が2軍練習に合流した日に、2人の助っ人が爆発。選手層が厚すぎる猛虎が、7年ぶりの8連勝で2位巨人とのゲーム差を「4」に広げた。矢野阪神が「ロハス効果」でさらに加速した。「ロハス効果」の立役者はマルテだ。初回2死走者なし。巨人先発サンチェスの初球150キロを豪快に振り抜くと、左中間スタンドへ着弾。2試合連続となるアーチで、先制すれば開幕から15連勝の「神話」が幕を開けた。 「ゾーンの球を振るということを心がけているので、試合で結果に出て、満足しているよ。しっかりと強くコンタクトすればボールは確実に行ってくれるなというのはあるね」 3回には再びサンチェスから、来日初の1試合2発となる左翼への5号2ラン。「みんなと一緒にするラパンパラは最高」とお決まりの本塁打パフォーマンスをノリノリで披露した。 サンズも負けてはいない。6回に6号ソロ。4番大山も2発で計5発10得点。阪神クリーンアップの巨人戦5本塁打は、01年6月9日以来。空中戦で宿敵を圧倒した。 厚すぎる選手層で、独走態勢が見えてきた。前日19日には、昨季韓国球界で本塁打、打点王に輝いたロハスが入団会見。来日から2週間の隔離措置期間を終え、この日から2軍に合流した。今季の外国人登録枠は5人で1試合に出場できるのは4人まで。枠を争う熾烈(しれつ)な競争の中、刺激を受けたかのような活躍を両助っ人が見せた。マルテは「チームがすごくいい状況で、彼らもプレーしやすい状況にある。そのためにも勝ち続けたいと思います」と来日3年目の先輩として、頼もしすぎる心意気だ。 矢野監督は「マルちゃん(マルテ)が打てばムードが上がる」と効果を実感する。昨季東京ドームでの巨人戦は3勝9敗と大苦戦したが、7連勝の勢いそのままに、首位攻防の初戦を勝利。7年ぶりとなる8連勝で貯金は12まで増えた。 試合後のお立ち台でマルテは、左翼席の虎党へ向けこの日3度目の「ラパンパラポーズ」を披露。深々とお辞儀し、感謝の思いを表現した。「みんなで盛り上がったり、一体になるというのは大事なこと。そういう雰囲気をつくっていきたい」。ロハス加入で助っ人サバイバルは激しくなるが、優勝へチーム一丸を強調した。【中野椋】 ◆ラパンパラ 阪神マルテは3月28日のヤクルトとの練習試合で本塁打を放った際、弓引きポーズのパフォーマンスの名前を「ラパンパラです」と公表した。ドミニカ共和国の有名コメディアンから拝借したポーズだという。 ▼7連勝中の阪神と6連勝中の巨人の対戦は、阪神に軍配。両軍が6連勝以上で対戦は63年6月22日以来、58年ぶり。63年は巨人が9連勝、阪神が6連勝で迎えた22、23日の3連戦(23日はダブルヘッダー)で巨人が○○○で12連勝としたが、今回は阪神が連勝を伸ばした。また、阪神が巨人戦で5本塁打以上は、この日と同じくクリーンアップそろい踏みした19年5月15日以来10度目。クリーンアップの5本塁打は01年6月9日に浜中、クルーズ(3本)、桧山が打って以来。

◆巨人のドラフト1位平内龍太投手(22)が、あの日に誓ったプロの舞台の初登板で好投した。 5点を追う3回無死、いきなり出番が巡ってきた。「初登板ということで、しっかり腕を振って投げよう」と最速150キロの直球で押した。だが首位阪神は甘くない。6回、サンズに146キロ直球を右中間席に運ばれた。初安打となる1発に天を仰いだ直後、3回0/3を1失点で降板。力投をたたえる拍手に感謝し「ストレートである程度は抑えられた」と手応えを口にした。 原点は大好きな祖父千春さんと過ごした時間だ。小学生時代、家から徒歩15分ほどの距離にある祖父の家に通い詰めた。農家だった祖父の田んぼの手入れを手伝い、朝食を食べ、キャッチボールをする。「最高でしたね。野球選手になってなかったら農家になりたかった」と回想する。 そんな祖父が19年12月、倒れた。平内は意識を失った祖父へ「おじいちゃん、おじいちゃん」と都内からテレビ電話で必死に呼びかけた。しかし願いは通じず、12月16日にこの世を去った。最期をみとることはできず、火葬される直前、ひつぎの中の祖父に「おれ、絶対プロ野球選手になるから!」と何度も誓った。 昨年末、恩返しを込めてファン感謝祭でもらったユニホームと帽子を仏壇の横に飾った。小学生時代、周囲にあきれられながらも「絶対にプロに行く」と信じてくれた祖父はきっと天国から見てくれている。 涙で誓ったあの日から491日。夢舞台に立った喜びよりも、新たな決意に表情は引き締まった。「他球団のルーキーが結構活躍している記事や試合を見て感じるところはあった。やっとマウンドに立てたので1試合1試合結果を残して良いところを見せられれば」。満面の笑みは初勝利まで、とっておく。【小早川宗一郎】

◆巨人が猛虎打線の一発攻勢に沈んだ。 先発のエンジェル・サンチェス投手(31)は初回に3番マルテに先制の4号ソロを献上して9試合ぶりに先制点を許すと、2回にも近本に適時打。3回にはマルテに2打席連続となる5号2ランを食らい、続く4番大山にも2号ソロを浴びてKOされた。 2番手でドラフト1位平内龍太投手(22)が1軍デビュー。5回まで安打を許さなかったが、6回無死で5番サンズに6号ソロを許して降板。9回には5番手戸根千明投手(28)が大山にこの日2本目の3号2ランを食らい、クリーンアップ5本目のアーチでとどめを刺された。 打線は5点を追う3回、1番松原聖弥外野手(26)が6試合連続安打となる3号2ランと岡本和真内野手(24)の適時打で2点差まで迫ったが追いつけなかった。 今季初の2ケタ失点で、連勝も6でストップ。首位阪神とのゲーム差は4に広がった。今日は伝統の一戦(東京ドーム)、第2ラウンド。巨人が巻き返せるか。 試合後の原辰徳監督(62)の主な一問一答は、以下の通り。 -先発サンチェスが立ち直れず 立ち直りというのは、1回立ったことを言うんだな。1回も立ってねーじゃねーかよ(苦笑)。どういう風にフォローしていいか分からないね。スターターの役割ということでね。カードの初戦のカードにクリーンアップに4本も5本も打たれているようじゃ、それはいけませんよね。バッテリーコーチは何をしてんだということですよね。 -プロ初登板の平内 おー、ねえ!1本打たれたけど、ちょっとゲームを立て直したしね、そういう意味では収穫があったと思う。 -その間に打線も0-5から4点を返した。岡本和は10球粘って適時打 そうですね。ああいうのも、あの1点も大きかったよね。切り替えてまた明日、ということですね。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(29)が「3番・一塁」で出場し、一回に先制ソロを放った。  「打ったのはストレート。いつも積極的に、そして、全力で打ちにいっているよ。それが1打席目からいい結果として出てくれてうれしいね。まだ初回だから、もっと打てるように頑張るよ」  対したのは前回登板した13日の中日戦(東京ドーム)で7回1/3を無安打と好投した巨人・サンチェス。高めに浮いた初球の150キロ直球を振り抜くと、高い放物線を描いて左中間席に突き刺した。  チームは先制すると15連勝中。景気づけの一発を放ったあとは三塁ベンチ前でナインとともに、恒例の「ラパンパラ」ポーズで喜びを分かち合った。

◆阪神・大山悠輔内野手(26)が三回に右翼へ今季第2号ソロを放った。  「みんながいいバッティングをしていますし、自分もその流れに乗って打つことができました。点差は何点あってもいいので、次も打てるように頑張ります」  2-0の三回に先頭・糸原が右前打で出塁し、マルテが「1打席目と同じで、いいスイングをすることができた」と左翼へ2打席連続となるアーチを架けた。勢いそのままに打席に入った背番号「3」は1ボール2ストライクからの4球目、真ん中高めの146キロのカットボールを振り抜き、打球を巨人ファンの陣取る右翼席にほうり込んだ。この一発で相手先発・サンチェスをマウンドから引きずり下ろした。  15日の広島戦(甲子園)で開幕から17試合目で待望の今季第1号を放って以来、3試合ぶりの一発で、昨年10月16日のヤクルト戦(同)から打点を挙げた試合は18連勝中だ。

◆阪神のマルテが来日3年目で初の1試合複数本塁打となる2打席連続本塁打を放った。0-0の一回2死で初球の浮いた150キロの速球を捉え、2試合連発となるソロを左中間席へ放り込み「いつも積極的に、そして全力で打ちにいっている。それが1打席目からいい結果として出てくれてうれしい」とコメントした。  2-0の三回無死一塁では甘く入った149キロの速球を完璧に捉え、5号2ランを左翼席後方まで運んだ。本塁打で生還した後はベンチ前で、恒例の弓を引くようなポーズをナインと決め「何度やっても、みんなと一緒にするのは最高だ」と振り返った。  今季は最短距離で振り出せるように、バットを右肩に乗せて構えている。安定感の増した打撃で、開幕から不動の3番打者として打線を引っ張っている。

◆巨人の松原が4試合ぶりの3号2ランを放った。0-5の三回1死二塁で西勇のチェンジアップを、泳がされながらもうまくバットに乗せて右翼席最前列へ運び、チームの今季22試合目で早くも昨季の本塁打数に並んだ。劣勢の展開だっただけに「点を取られた後に、すぐ取り返せて良かった」とうなずいた。  8日の阪神戦から11試合続けて1番打者として先発出場し、そのうち無安打に終わったのは1試合だけと好調をキープしている。新型コロナウイルスに感染して離脱していた丸が2軍で実戦に復帰し、新外国人のテームズも調整のピッチを上げている。外野手の定位置争いの激化が予想される中で、生き残りに向けて猛アピールしている。

◆巨人のドラフト1位・平内龍太投手(22)=亜大=が三回無死から2番手で登板し、プロデビュー。最速は150キロをマークした。  2回を無失点で抑え、四回の攻撃では打席に立って五回も続投。この回まで無安打無失点を続けていたが、六回先頭のサンズにソロを浴びたところで退いた。  開幕前は先発ローテーション入りも期待された右腕は13日に初の1軍昇格し、ようやく出番が回ってきた。この日は3回0/3で40球を投げ、1安打1三振1四球1失点だった。

◆阪神のジェリー・サンズ外野手(33)が六回先頭で右中間へソロ本塁打を放った。  「西(勇)が粘り強く投げてくれているし、相手もすごく強いから援護することができてよかったね。まだまだ打って援護できるように頑張るよ」  5-0とした三回途中から先発のサンチェスに代わって登板した巨人・平内に、打線は五回まで打者9人で無安打。一方で巨人打線が西勇から得点を重ね、五回終了時で1点差に迫っていた。そのなかで打席に入ると、2ボール1ストライクからの4球目、真ん中に入ってきた146キロ直球をとらえ、右中間席にぶち込んだ。  4月10日のDeNA戦(横浜)以来6試合ぶりとなる、チームトップの第6号。一、三回で2打席連続アーチを放ったマルテに負けじと大きな放物線を描いた。

◆阪神・梅野隆太郎捕手(29)が6-4の七回に右翼への2点二塁打を放った。  巨人・高木から2死満塁をつくると、この試合の4打席目でこの試合初めての快音を響かせた。カウント2-2から高めの147キロ直球を振り抜き、打球を右翼へとはじき返す。三走・マルテに続き、二走・大山も生還。続いて本塁に突入した佐藤輝は憤死したが、一時1点差にまで迫られたなかで貴重な2点を追加した。  試合前時点で得点圏打率はリーグトップの・615(13打数8安打)。この伝統の一戦でも勝負強さを発揮した。

◆まるで敵地・甲子園にいるかのように、巨人投手陣は阪神の勢いに飲まれた。先発、サンチェスが三回、マルテ、大山の3、4番に連続アーチを浴びたところで降板。5失点で東京ドームのマウンドに沈んだ。  「チームの調子も上がってきていますし、今週もいいスタートを切れるように、試合をつくっていきたいです」  前日まで、首位の虎とは3ゲーム差があったものの、6連勝と巨人も上昇気流で迎えた伝統の一戦。今季先制した15試合で勝率100%を誇ってきた阪神を前に、サンチェスは一回2死でマルテに左中間へソロを被弾。三回は先頭の糸原に右前打を許し、マルテに2ラン、続く大山には高めに浮いたカットボールを右翼席へ運ばれ、ここで交代を告げられた。  前戦まで先発投手が実に21試合中17度のクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)を記録。投手陣が安定感を示してきたが、大事な場面で痛恨の展開となった。  その後、松原の2ランなどで1点差に迫ったものの、2番手のドラフト1位・平内(亜大)が六回、5番・サンズにソロを被弾。大山とマルテには2本目を許し、中軸3人で計5発。「クリーンアップに回す前にランナーを出さない」。試合前に宮本投手チーフコーチが明かしたプランは、もろくも打ち砕かれた。 (谷川直之)

◆阪神は、今季の東京ドーム初戦で巨人に勝利。3番・マルテが一回に左中間への先制ソロを放つと、三回には左翼へ2打席連続となる2ランを放った。4番・大山も、マルテのこの試合2本目に続き、右翼へ2者連続アーチとなるソロを放ち、三回の攻撃終了時点で5-0と主導権を握った。  その後は先発の西勇が5回4失点で1点差に迫られたが、六回に5番・サンズの右中間へのソロ本塁打、七回に梅野の右翼への2点二塁打、九回に大山の左翼2ランが飛び出し、突き放した。  阪神のクリーンアップが1試合でそろって本塁打を放つのは、2019年5月15日の巨人戦(○13-8、東京D)以来、2年ぶり。一発攻勢で2014年7月1日のヤクルト戦(倉敷)-同11日の巨人戦(東京D)以来、7年ぶりとなる8連勝を決めた。

◆阪神は中軸に5本塁打が飛び出し、7年ぶりの8連勝を飾った。一回はマルテが先制ソロを放ち、三回はマルテ、大山の2者連続本塁打。5-4の六回にサンズのソロで突き放した。巨人はサンチェスが崩れ、連勝が6で止まった。  大相撲元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(40)はこの日、自身のツイッターに「巨人対阪神タイガースオモロイな」と投稿。その後も「阪神タイガースのどこまで連続やるか楽しみ」「大阪元気が無いから阪神タイガース頑張って欲しい」と快進撃が続くことを期待した。

◆巨人・原辰徳監督(62)が、2敗目を喫した先発のエンジェル・サンチェス投手(31)に苦言を呈した。サンチェスは6日の甲子園での対戦に続いて阪神戦で2連敗。巨人の連勝は6で止まり、首位・阪神とのゲーム差は「4」に開いた。  阪神打線に3発を浴び、三回途中5失点でKO。「サンチェスが立ち直れなかった」と問われると、「立ち直るというか、立ち直りというのは、そうか、一回立ったことを言うんだな。一回も立ってねーじゃねーかよ、はっはっはっはっは」と厳しかった。  返す刀で「どういう風にフォローしていいか分からないね。カード初戦に、クリーンアップに4本も5本も打たれているようじゃ、それはいけませんよね。バッテリーコーチは何をしてんだということですよね」。クリーンアップのマルテ、大山、サンズに計5本塁打を浴び、5投手で11被安打、10失点した状況を嘆いた。

◆巨人は先発のエンジェル・サンチェス投手(31)が3本塁打され、三回途中5失点KO。計5投手で10失点し、阪神との直接対決初戦を落とした。ドラフト1位・平内龍太投手(22)=亜大=は2番手で登板し、プロデビュー。3回0/3を1失点だった。試合後、原辰徳監督(62)は厳しく試合を振り返った。  --サンチェスが立ち直ることができなかった  「立ち直るというか、立ち直りというのは、そうか、一回立ったことを言うんだな。一回も立ってねーじゃねーかよ、はっはっはっはっは」  --サンチェスはイライラするそぶりも  「どうでしょうねえ。まあまあ、どういう風にフォローしていいか分からないね。カード初戦に、クリーンアップに4本も5本も打たれているようじゃ、それはいけませんよね。バッテリーコーチは何をしてんだということですよね」  --平内がデビュー  「ねえ! 1本(本塁打を)打たれたけど、ちょっとゲームを立て直したしね、そういう意味では収穫があったと思う」  --打線は0-5から4点を返した。梶谷も3安打  「そうですね、何となく打率(・259)もかっこついてきたもんね、へっへっへっへっへっへっへ」  --岡本和も粘って適時打  「そうですね。あの1点も大きかったよね。切り替えてまた明日ということですね」

◆阪神はマルテ、大山、サンズが計5本塁打7打点。クリーンアップの揃い踏みで巨人に先勝した矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 ■全員野球の勝利  ーー敵地でチーム一丸  「打線がリズムを作ってくれた。東京ドームの最初の試合で、どうしても取りたかったんで。この球場は何があるか分らんから。最後までね、点差あっても嫌なもんやけど。全員で取れた。うちの野球っていうのができたかなと思います」  ーー一回に点を取れたのが大きかった  「あれも2アウトからのね、マルちゃんが打ってくれて(4号ソロ)。マルちゃんが打てばムードも上がるし3、4、5(番)に、これだけホームラン出るのも、そんなにあることじゃないと思うけど。(大山)悠輔に2本(三回と九回)出たのも大きいし。チカ(近本)も1本やったけど、ケント(糸原)も状態がいいんでね。こういう展開に持っていけるというところを見せてくれた」 ■東京ドームは怖い  ーー空中戦は今年の強み   「やりたいわけじゃないけどな(笑)。こっちだけの空中戦やったらええけどさ。本当に...。松原のでも入る(三回の3号2ラン)というのはこの球場は怖いよな。甲子園ならただのライトフライ。うちの何本かも入ってないというね。同じ条件でやっているからね。受け入れてやるしかない」 ■4番の打球に角度が出てきた  ーー大山の状態は?   「打てるボールはしっかり打つのは基本。難しいボールはなかなか打てない。打球の角度がつきだしているのが甲子園からあったんでね。本人も単に一本出たっていうことじゃなくて、手応えのあるヒット、手応えのあるホームランっていう感じになったと思うんで」 ■ブルペン陣に感謝  ーー中継ぎが流れ止めた  「サダ(岩貞)が流れを止めたのが、めちゃくちゃデカかったし。あのあと(七回に)2点かな入ったと思うしね」  (さらに続けて)  「ユウキ(西勇)を代えるところで全員で行くぞって感じでね。中継ぎ陣を信頼して、任せて。腕振って投げてくれているんで、頼もしく思っています」  ーー西勇も5回までリードされなかった  「中5日しんどいかなと俺も思ったけど、でも仕事はしっかりしてくれたと思います」 ■佐藤輝に必要なのは辛抱  ーー佐藤輝もいい経験になった  「その経験をね、すぐ結果に出るとは思っていないし、でもストライクを打たないと打てないよね。テル自身は打ちたい、相手は打ち気を外して高めに投げたり、ボールに投げたりすることに対して我慢する怖さも作っていかないと。何でもかんでもね。もちろん今のテルは振っていくというところでいいんだけど、打っていくことで成長につながる段階ではあるんだけど、それをだんだん、頭で体で整理してやっていくっていう(ことも大事)。そう簡単には打たせてくれない。これをどうするかをまた楽しみにしていきたいと思います」

◆狭い東京ドームで空中戦になるのは覚悟しなければいけない。阪神・西勇は立ち上がりから細心の注意を払って高め厳禁、両サイドをキッチリ攻める投球をしていた。  三回に吉川に低めのスライダーを二塁打、松原に低めのチェンジアップを本塁打されて突然、球が真ん中に集まり始めた。「あれが入るのか」という動揺があったのかもしれない。  ただ、すぐに立ち直ったから、できれば六回までは投げてほしかった。十分に余力はあった。ベンチは岩貞を六回に投入する準備ができていたから、あえて早めの継投に入ったのだろう。実は西勇には前回登板でも「完封してほしかった」と注文を付けた。高い能力を認めているからこそだ。  この日は五回で交代だったが、先発陣が必ず五回以上投げていることが快進撃の最大の原動力であることは間違いない。8連勝すべて先発に白星が付いたのは、1975年以来と聞いた。当時の先発陣に私の名前もある。「他の投手に負けてたまるか」という競争心が力になった記憶がある。同時に、打線の援護があった。先発が頑張ると、打線が活発化する相乗効果が出てくる。今の阪神と似ている気がする。この勢いは当分、続きそうだ。(本紙専属評論家)

◆巨人のドラフト1位ルーキー平内がプロ初登板を果たした。0-5の三回無死から2番手で登板し、五回までは1四球だけで無安打無失点と好投。六回に先頭打者のサンズに本塁打を浴びて降板し「2イニング目以降は力も抜け、ある程度自分のリズムで投げられた。最後に一発を打たれたのは反省」と振り返った。  先発ローテーションの候補だったが、開幕は2軍でスタート。13日に初めて1軍に昇格し、ようやく訪れた出番だった。宮本投手チーフコーチは「期待できると感じた。さすがドラフト1位」と評価し、4月下旬からの9連戦中の先発登板を示唆した。 原監督(2回0/3を5失点のサンチェスに) 「どういうふうにフォローしていいか分からない」

◆阪神の梅野が勝負どころで2点二塁打を放った。6-4の七回2死満塁で高めの147キロの速球に食らい付いて右翼線へ運び「みんなが必死につないでくれたので、何としても打つという気持ちで打席に入った。打つことができて良かった」と喜んだ。  得点圏打率を6割4分3厘とし、7番打者で勝負強さが際立つ。井上ヘッドコーチは「いいところで打った。ああいうのが大きい。いい方向に結びついている」と笑顔だった。 近本(二回に適時打) 「西(勇)さんがきっちりとバントを決めてくれたので、何としても走者をかえしたいと思っていた」 岩貞(1回無失点) 「チーム一丸で戦えているし、雰囲気もいい。自分としても、すごく投げやすい」

◆首位阪神と2位巨人の3連戦初戦には、今季のセ・リーグで最多となる1万7712人の観衆が詰めかけた。巨人は東京が新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」の対象地域となったため、期間中に東京ドームで行われる主催15試合の前売り入場券の新規販売を13日夜に停止したが、契約や受け付けが済んだチケットはいずれの試合も有効となっている。

◆巨人・原辰徳監督(62)が、あきれ返った。首位・阪神との3連戦初戦で今季ワーストの10失点大敗。三回途中まで5失点と崩れ、対阪神2連敗となった先発のサンチェスについて「立ち直れなかった」と水を向けられると「立ち直りというのは、一回立ったことを言うんだな。一回も立ってねーじゃねーかよ」と厳しい言葉を口にした。  一、三回にはマルテに本塁打を許し、大山にもソロを浴びた。六回にD1位・平内(亜大)がサンズにソロ、九回には2年ぶり登板の戸根が大山に2ランを打たれ、終わってみれば計5本塁打を献上して11安打10失点。指揮官は「カード初戦に、クリーンアップに4本も5本も打たれているようじゃいけません。バッテリーコーチは何をしてんだということですよね」と苦言を呈した。  チームの連勝は6でストップ。虎の尻尾を捕まえるはずが、ゲーム差は「4」に開いた。新外国人のスモークとテームズ、新型コロナウイルス感染から復帰して2軍戦に出た丸、中島、若林、ウィーラーの合流が待たれるが、調整にはもう少し時間がかかる。  球団史上初となる監督通算2000試合(1102勝828敗70分け、2位は長嶋茂雄監督の1982試合)の節目を飾れなかった原監督だが「切り替えて、また明日」と前を向いた。昨季16勝8敗と大きく勝ち越した相手に今季は1勝3敗。今年の阪神は手ごわい。(伊藤昇)

◆バットを持てば勝負強く、マスクをかぶれば心強い。梅野が驚異の得点圏打率・643(14打数9安打)をマーク。守っても、先発陣を46年ぶりの記録へと導いた。  「みんなが絶対この試合をとるという気持ちで戦っている。必死でつないでくれたので、なんとしても打つという気持ちで打席に入った。打つことができてよかった」  6-4で迎えた七回2死満塁。勝利を決定づけるには、何としても一本が欲しかった。カウント2-2から5球目。左腕・高木の147キロを逆方向へはじき返す。白球は右翼線に弾む2点二塁打。セ・リーグトップの勝負強さで、追いすがる宿敵の心を打ち砕いた。  何より、盤石の投手陣が成し遂げた記録は、マスクをかぶる梅野なしでは語れない。チームはこの日の勝利で、7年ぶりの8連勝。そのすべての勝ち投手が先発となった。これは、江夏豊らを擁した1975年以来46年ぶりの快挙だ。  青柳も、ガンケルも「勝てているのは梅野さんのおかげ」と口をそろえる。配球、投球の組み立て、その日の調子...。投手の話を聞きながら試合前に入念な打ち合わせを行い、ゲームが始まればどしっと構える頼もしさ。春季キャンプでは、素振りやティー打撃など個人練習は早出で済ませ、時間の許す限り投手陣に寄り添った。積み重ねてきた経験と信頼は誰にも負けない。  18日のヤクルト戦(甲子園)では、右手を負傷し途中交代となったが、その心配を吹き飛ばすかのように躍動した。開幕から全試合でスタメンマスクをかぶる背番号2の代わりはいない。3年連続でゴールデングラブ賞に輝いている最高の女房役が、歴史的快進撃を支えている。(原田遼太郎)

◆東京ドームに美しい放物線を2つも描き、左胸のキャプテンマークの輝きはさらに力強さを増した。大山が4番の仕事。打点をあげた試合の連勝を「19」に伸ばし、Gを豪快に粉砕した。  「初回にマルテが先制本塁打を打って、チカ(近本)が(二回に)タイムリーを打って、また(マルテが)ホームランと、いい流れがあった。その勢いのまま、次の1点というところで、その結果がホームランになってよかった」  主将がチーム一丸の攻撃に声を弾ませた。2-0で迎えた三回。無死1塁でマルテがこの日2発目となる2ランを左翼席へ突き刺した直後、大山もすかさず続いた。高め146キロを捉えて、右翼席へ2者連続の2号ソロ。巨人先発のサンチェスを早々にKOした。  「東京ドームは最後まで何点あっても試合展開はわからない。そういう意味では1点でも多く取ることが大事」。序盤から試合の主導権をがっちり握っても、集中力を高め続けた。8-4の九回1死一塁では左腕・戸根の内寄り145キロを豪快に振り抜き、左翼席へダメ押しの3号2ランをぶち込んだ。今季初の1試合2発。巨人戦ではプロ5年目で初となった。  3安打3打点で、9日のDeNA戦(横浜)以来7試合ぶりの猛打賞をマーク。プロ入り後、最も遅い17試合&68打席目で今季1号を放ったのが15日の広島戦(甲子園)だっただけに、3試合ぶりの本塁打、しかも2発は、量産態勢突入への"号砲"といえる。  矢野監督も「打球の角度がだんだんつきだしているのが、甲子園からあったんでね。本人も単に一本出たっていうことじゃなくて、手応えのあるヒット、手応えのあるホームランっていう、そういう感じになったと思う」とうなずいた。  ベンチ前で、ナインと笑顔で勝利のタッチを交わした大山は「チームが同じ方向を向けるように、喜ぶときは喜んで、指摘しあうところはしあっていければもっともっといいチームになる」と自信を深めた。幸運の記録を継続し、矢野虎にこれからもどんどん、勝利を呼び込む。(新里公章)

◆圧巻G倒で虎史上最高の開幕ダッシュ! 首位の阪神は東京ドームで2位巨人に10-5で勝利し、7年ぶりの8連勝でゲーム差を4に広げた。3番のジェフリー・マルテ内野手(29)の来日初の2打席連発など、クリーンアップが計5本塁打と大爆発。貯金を12とし、開幕20試合での16勝到達は2リーグ分立後、球団初となった。  天井ギリギリをなぞったいきなりのアーチは、号砲に過ぎなかった。マルテ、次もまたマルテ。そこからはもう、ホンモノの勢いを見せつけるように乱れ撃ちだ。M砲率いるクリーンアップが気持ちよく5発を噴射し、7年ぶり8連勝。そして20試合で16勝&貯金12という球団史に残る"超・ロケットスタート"がここに完成した。  「すごくいい瞬間ですね。チームのみんなも、私がホームランを打って『ラパンパラ』をするのを待ってくれていたと思う。そういう意味ではとても、みんなでできてうれしい」  一回に簡単に2死を奪ったサンチェスを、マルテが次の1球で打ち砕いた。左中間席へ4号ソロ。先制すれば、これで16戦全勝という"確勝弾"でチームに勢いをつけ、全員でポーズを作ると、2-0の三回無死一塁でも左翼席上段へ、来日後初の2打席連続となる5号2ランを架けた。  大きなというニュアンスを持つ「ラパンパラ」は、実は来日1年目の2019年からプッシュしようとしていた。だが毎年のようにけがで離脱し定着に至らず。それが今ではどうだ。あのポーズを、テレビ中継のカメラがわざわざベンチ上空から狙うほど、誰もが待ちわびている。ベンチ全員でシャキーン! と決め、大山は2者連続弾で続いた。虎のムードは序盤から最高潮だった。 その他の写真(2/4枚)  5-4に迫られた直後の六回は、先頭のサンズが右中間席へ6号ソロ。助っ人砲不在のG打線に見せつけるようなアーチ攻勢をかけると、九回には大山も2発目を放ち、チーム2年ぶりの1試合5本塁打。しかもクリーンアップ3人での1試合5発は、2001年以来20年ぶりとなった。  昨季、開幕から8連敗を喫するなど3勝9敗と苦しんだ東京ドーム。その初戦で、今年は違うと見せつけなくてはならなかった。オレンジの闘魂ユニホームをまとった宿敵も6連勝でこの日を迎えてきたが、伸びたのは虎の連勝だ。2014年以来の8連勝で、2位の巨人とも今季最大の4ゲーム差。開幕から20試合に到達した時点での16勝も、貯金12も、2リーグ分立後、球団史上初。矢野監督も「本当、打線がね、まずリズムを作ってくれたし。東京ドームの最初の試合っていうことで。どうしても取りたかった」と手応えを握りしめる1勝になった。  そして、ここに加わるのが、この日鳴尾浜で2軍練習に合流した新助っ人砲のロハスだ。ここまで5発のマルテ、6発のサンズに、昨季、韓国KTで47発の男が加わる。1軍外国人枠5(ベンチ入り4)を巡り、投手を含めて大激戦だ。  マルテは「チームがすごくいい状況で彼ら(ロハス、アルカンタラ)もすごくプレーしやすい状況にある。そのためにもしっかりと練習を続けて勝ち続けたい」と大歓迎だ。これだけ火を噴いても、虎のロケットはまだまだ燃料満タン。セ界を突き破り、どこまでも飛んでいく。(長友孝輔)

◆珍しく、巨人ベンチの動きが遅かったね。コロナ禍でなければ、グラウンドに降りて首脳陣に直接、聞いてみたいよ。  0-5から4-5と、1点差に迫ったあとの六回。2番手でプロ初登板となった新人の平内を、なぜ4イニング目のマウンドへ送り出したのか-と。  実はエモトは、ニッポン放送の解説で「危険ですね」と不安を投げかけた。その直後、サンズに本塁打だもの。せっかく取り戻した流れを手放した。もったいない黒星、という印象が強い。  流れからして、相手を追い詰め、ビビらせたところ。心理的には、ほぼ振り出しだ。ということは、新人にとっても、それまでの3イニングとは事情が変わってくる。重圧が違ってくる。  それでなくても平内は、捕手の構えたところに、きちっと投げられてはいなかった。10人もの投手をベンチ入りさせていたのだから、どんどん投入していく、とみていたんだ。  新人を育てたいという思いだったのか。はたまた、阪神打線なら抑えられるという読み違いだったのか。あるいは、昨季までの相性の良さからくる余裕だったのか?  その結果、阪神に自信をつけさせたら先々に響く。あとで振り返って、この試合がポイントだった...とならなければいいけどね。(本紙専属評論家)

◆3番・マルテが4号、5号! 4番・大山が2号、3号!! 5番・サンズは1点差に詰め寄られた六回、虎打線6人を気持ち良く斬ってきたD1位・平内に「プロハ、ソンナニアマクナイヨー!!」とばかりの6号アーチ。7年ぶりの8連勝、先制すれば16戦全勝、大山が打点を挙げれば昨季から19連勝のミラクル虎祭りにベロベロや~!!  対巨人9年連続負け越し、昨季の東京ドームでの3勝9敗を全て振り払う虎のあだ討ちを見たか! そう、今季の阪神は一度煮え湯を飲まされた広島・森下、床田を次の対戦で沈める『あだ討ち野球』!! ということは、前回零封された巨人・高橋(3戦目を予想)も首を洗って待っていてね...グフフ(笑)。  ウム? マルテ、サンズの大活躍! これって19日に入団会見した昨季韓国で47本塁打のロハスに代わられたくないための猛アピール!? となると、MVPは一打席も立たないままのロハスという『ナニトラ珍百景』になるんじゃねーか?

◆巨人のドラフト1位ルーキー平内がプロ初登板を果たした。0-5の三回無死から2番手で登板し、五回までは1四球だけで無安打無失点と好投。六回に先頭打者のサンズに本塁打を浴びて降板した。  元巨人監督の堀内恒夫氏(73)は21日、自身のブログで「球威があるね。球威があったからこそバッターが面食らって押し込まれていた。フォークボールもある」と評価。その一方で「球種で腕の上げ方が変わる。バックスウィングが小さくて一定していない。だからコントロールがつかない。ぶれる」と課題を挙げた。  先発ローテーションの候補だったが、開幕は2軍でスタート。13日に初めて1軍に昇格し、ようやく訪れた出番だった。堀内氏は「1軍で投げさせるのはまだ怖いピッチャーだけど昨日のようなビハインドゲームで経験を積ませてあげるならいいかもしれないね。投げてみて初めて自分の足りないところがわかるからね」と今後に期待していた。

◆巨人は阪神との3連戦初戦で今季ワーストの10失点大敗。三回途中まで5失点と崩れ、対阪神2連敗となった先発のサンチェスは一、三回にはマルテに本塁打を許し、大山にもソロを浴びた。六回にドラフト1位・平内(亜大)がサンズにソロ、九回には2年ぶり登板の戸根が大山に2ランを打たれ、終わってみれば計5本塁打を献上した。  元巨人監督の堀内恒夫氏(73)は21日、自身のブログで「だいたいクリーンナップに5本もホームラン打たれちゃ そりゃ勝てないわな」と嘆き節。「先発のサンチェス はっきりした理由はわからんけど マウンドでイライラしているような気が乗っていないような そんな風に俺には見えたなぁ」と残念がっていた。

◆巨人のドラフト1位ルーキー平内がプロ初登板を果たした。0-5の三回無死から2番手で登板し、五回までは1四球だけで無安打無失点と好投。六回に先頭打者のサンズに本塁打を浴びて降板した。  元巨人監督の堀内恒夫氏(73)は21日、自身のブログで「5番サンズに打たれたホームラン 2ボール1ストライクからインコースのまっすぐを要求された。それが真ん中高めにきちゃったもんだから気持ち良く打たれてしまった」と指摘。「大城に言いたい。このバッティングカウントからまっすぐを投げさせたらいかんよ。相手は打つ気満々なんだから。コントロールが甘くなることを想定してやらないと。結果、逃げてることになる」と平内をリードした大城にも苦言を呈していた。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
1640 0.800
(↑0.011)
-
(-)
12397
(+10)
47
(+5)
23
(+5)
18
(-)
0.265
(↑0.003
2.350
(↓0.14)
2
(-)
巨人
1174 0.611
(↓0.036)
4
(↓1)
12182
(+5)
63
(+10)
18
(+1)
15
(+1)
0.235
(↑0.003
2.720
(↓0.36)
3
(1↑)
ヤクルト
983 0.529
(↑0.029)
5.5
(-)
12376
(+2)
76
(+1)
17
(-)
14
(+1)
0.245
(↓0.003)
3.680
(↑0.15)
4
(1↓)
広島
10101 0.500
(↓0.026)
6
(↓1)
12259
(+1)
69
(+2)
17
(-)
9
(-)
0.244
(↓0.002)
2.900
(↑0.05)
5
(-)
中日
6114 0.353
(-)
8.5
(↓0.5)
12249
(-)
65
(-)
3
(-)
11
(-)
0.219
(↓0.001)
2.740
(↑0.15)
6
(-)
DeNA
3154 0.167
(-)
12
(↓0.5)
12163
(-)
106
(-)
14
(-)
6
(+1)
0.230
(↓0.005)
4.690
(↑0.23)