中日(★2対4☆)広島 =リーグ戦6回戦(2021.04.18)・バンテリンドーム=
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広島
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中日
0000020002500
勝利投手:大道 温貴(2勝0敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝0敗6S))
敗戦投手:祖父江 大輔(0勝2敗5S)
  DAZN
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◆広島が逆転勝利。広島は2回表、2死二塁からクロンが適時打を放ち、先制に成功する。その後逆転を許すも、8回にクロンの適時二塁打などで3点を挙げて、再びリードを奪った。投げては、3番手・大道が今季2勝目。敗れた中日は、3番手・祖父江がリードを守りきれなかった。

◆左ひじ手術を経て、広島高橋昂也投手(22)が966日ぶりに1軍マウンドに上がる。登板前日には「うれしいです」と復帰にたどり着いた喜びをかみしめつつ「気負わずにできることをやっていきたいと思う。いつも通り、自分の投球ができればと思います」と表情を引き締めた。18年の手術前最後の登板となった中日を相手に、3年ぶりに先発復帰する。 花咲徳栄時代には作新学院今井(西武)や横浜藤平(楽天)、履正社寺島(ヤクルト)とともに「高校BIG4」と呼ばれた。16年ドラフト2位で広島に入団し、2年目の18年に開幕ローテーション入り。6月28日巨人戦ではプロ初勝利も手にした。だが、19年2月にトミー・ジョン手術。長期離脱を余儀なくされた。 長いリハビリを経て、昨年8月に実戦復帰。今年の1軍春季キャンプ序盤に打球を左腕に当てて離脱するアクシデントに見舞われながら、開幕から2軍のローテーションを守り、12日から1軍合流となった。当初は15日阪神戦での先発を見込んでいたが、13日阪神戦が降雨中止となったことで登板日がずれた。「チームのコンディショニングが変わったくらいで、自分の中の調整はそこまで変えていない。気持ちも変わらないし、あんまり難しさとかはないですね」。逆算したように3回で降板した10日ウエスタン・リーグのソフトバンク戦から中7日空いても、関係ない。 ともに「高校BIG4」と呼ばれた西武今井は、ローテーション投手として今季すでに1勝を挙げている。また、ともに甲子園を沸かせた楽天早川(木更津総合-早大)も、新人ながら1勝を手にしている。ケガによるブランクを乗り越え、高橋昂も1軍マウンドに上がる。「打者を見て、自分の投球をやっていく。2軍でやってきたことを、しっかり出せるように」。ようやくたどり着いた舞台で、ただ自分の投球を貫くだけだ。【前原淳】

◆中日福留孝介外野手(43)は17日広島戦で二塁打を打ち、過去12人しかいない通算400二塁打にあと1本。 400二塁打を40代で達成したのは09年金本(阪神=41歳5カ月)だけで、福留が達成すると史上最年長になる。

◆中日福留孝介外野手(43)が史上13人目の400二塁打を達成した。 1回2死。広島先発高橋昂の144キロストレートを強振すると、打球は右翼フェンスを直撃した。43歳11カ月での400二塁打は最年長での達成となった。「素直にうれしいです。また続けられるように頑張ります」と球団を通してコメントした。 17日に続く「3番右翼」で先発出場。前日は先制二塁打が決勝点となり、節目の記録に王手をかけた際は「打てればいいな」と話していた。 ▼通算400二塁打=福留(中日) 18日の広島6回戦(バンテリンドーム)の1回、高橋昂から右二塁打を放って達成。プロ野球13人目。初二塁打は99年4月4日の広島3回戦(ナゴヤドーム)で紀藤から。43歳11カ月での達成は、09年金本(阪神)の41歳5カ月を抜く史上最年長。

◆広島は2回、クロンの適時打で1点を先制した。今季初登板の先発高橋昂は3回まで中日打線を1安打無失点に抑えた。 広島は6回、スクイズ失敗で追加点機を逃す。中日はその裏、敵失からチャンスを広げ福田の適時打で追いつき、スクイズで逆転。 広島は8回にクロンの2点二塁打などで3点を奪い逆転勝ち。栗林が6セーブ。3番手大道が2勝目。中日は8回に3番手で登板した祖父江が2敗目を喫した。

◆広島は勝利投手が大道温貴で、セーブを記録したのが栗林良吏とともに新人。勝利とセーブの両方を新人が記録したのは、17年9月21日西武戦のロッテ(○佐々木、S有吉)以来だが、広島では球団史上初めて。

◆中日は1点リードの8回に祖父江が広島に逆転を許し、カード勝ち越しを逃した。試合後の与田剛監督(55)のコメントは次の通り。 -8回に祖父江がつかまった 与田監督 1イニングに四球2つはきつかった。ボール先行が、こうなったのかな。 -先発小笠原は 与田監督 1点取られましたけど、そのあとピンチをしのいでよく投げてくれたと思います。 -6回には三ツ俣がスクイズを決め、逆転したが 与田監督 よく決めてくれたし、なんとか勝ち越ししたんですが。そのままいきたかったところですが。 -4番には練習に姿を見せなかったA・マルティネスではなく、福田を起用 与田監督 福田は四球2つを選んでいい流れが作れたと思いますし、(6回の)タイムリーにも結びついたんじゃないかな。 -A・マルティネスに何か異変が 与田監督 それはすべて詳細がわかったら、キチンと伝えます。 -栗林には4試合で完全に抑えられている 与田監督 スピードボールに(加えて)変化球をうまく操る投手なので、絞っていかないといけない。球種なのか、コースなのか。より意識を高く持たないと。 -ビシエドが合流してフリー打撃を行った 与田監督 (再登録は)今日、明日すべて報告が来てからになると思いますが、状態はよかったと思う。明るい兆しかなと思います。

◆中日福留孝介外野手(43)が、史上13人目の400二塁打を達成した。1回2死。カウント1-1から広島先発の左腕・高橋昂の144キロ直球を強振すると、打球はライナーで右翼フェンスを直撃した。スライディングで二塁に達すると、大きな拍手に包まれた。 43歳11カ月での400二塁打は、09年金本(阪神)の41歳5カ月を大きく更新する最年長での達成となった。「長くやらせていただいてこうした記録が達成できてよかったです」。チームが悔しい逆転負けを喫しだたけに、短いコメントにとどめた。 43歳で阪神から戦力外を通告された。現役続行を強く望み、14年ぶりに古巣に復帰した瞬間から「恩返し」は福留の大きなテーマとなった。試合中のベンチや練習の合間に時間があれば、投手、野手問わず経験、考え方を伝える。だがヒーローになった17日も、こんな話をしていた。「いろんな話をしますが、打席に入って勝負するのは本人。どう割り切っていくかは経験していく中で自分で感じるもの」。プロの本質と存在意義がどこにあるのかを、現役最年長は知り尽くしている。だからこそこの試合でも結果にこだわり、2点を追う8回にはセーフティーバントを試みるなど勝利を求めるプレーを続けた。 487本の二塁打最多記録保持者はPL学園、中日の先輩、立浪和義氏。「また1本でも多く打てるようにこれからも頑張ります」。まだまだ歩みを止めるつもりはない。【安藤宏樹】

◆クロン劇場再開幕。広島ケビン・クロン内野手(28=ダイヤモンド・バックス)が1軍復帰戦で2安打3打点と活躍し、勝利に貢献した。来日初の適時打で先制も、守備では来日初失策が逆転につながった。それでも8回1死満塁で逆転の2点二塁打。得点力に課題があった打線の起爆剤として緊急招集され、期待に応えた。2カードぶりの勝ち越しで、再び貯金生活。3位に浮上した。鋭い打球は、ワンバウンドで左翼フェンスをたたいた。逆転の走者の生還を確認したクロンは、二塁ベース上で自軍のベンチに向けて左腕を突き上げた。総立ちで喜ぶ広島ベンチの中で、佐々岡監督も両手を強くたたいた。1点を追う8回。1死満塁で中日祖父江が多投したスライダーにタイミングを合わせ、6球目を仕留めた。 「自分の仕事は走者をかえすこと。それができて良かった。二塁に行ったときにベンチでみんなの喜ぶ顔を見られて良かった」 緊急招集に応えた。クロンは上半身のコンディショニング不良で、5日に出場選手登録を抹消された。前日の試合終了後、佐々岡監督は報道陣にクロンの即昇格について「いや。(2軍の)試合をしてから、もう1回(2軍首脳陣に)内容を確認する」と否定的だった。だがその後、宿舎までのバスの車内で試合を何度もシミュレーション。得点力不足に悩む打線に、一発長打のある助っ人の必要性を感じ、2軍戦出場は2試合で名古屋に呼び寄せた。ひらめきが的中した指揮官は「急きょだったけど、よく打ってくれた」とたたえた。 復帰戦は、クロン劇場と化した。復帰初打席の2回2死二塁は、中日先発小笠原の直球を捉え、右翼フェンス直撃の来日初適時打。チームに先制点をもたらした。1点リードの6回は一塁守備で先頭大島の正面の打球を捕りきれず、来日初失策。そこから逆転を許し、3年ぶり先発の高橋昂の白星も消えた。「エラーをして自分自身に怒りを感じていた。燃えるものがあった。彼(高橋昂)にも後で謝ったんだ」。自身のバットで、結末をハッピーエンドに変えた。 チームは2カードぶりに勝ち越し。再び貯金1となり、3位に浮上した。昨年少なかった逆転劇は今季、リーグ最多5度目。得点力不足改善に、光が見えた。【前原淳】 ○...栗林がリーグ単独トップとなる6セーブ目を挙げた。2点リードの9回。先頭三ツ俣に3球連続ボールも、最後は高めの球を振らせた。木下拓を力で右飛に打ち取り、根尾を空振り三振。「元々低めに投げようとして高めに浮いていたので、逆に開き直って真ん中付近に強い球を投げようと思った」。勝利とセーブの両方を新人がマークしたのは、球団初。初登板から9戦連続無失点でセーブを積み重ねる。

◆966日ぶり先発の広島高橋昂が、5回1安打無失点と好投した。1回2死一、二塁を無失点で切り抜け、2回以降は危なげない投球。4回途中に下半身を痛め、ベンチに一時引き上げるアクシデントも乗り越えた。降板後に逆転され勝ち星はお預けとなるも「(自分の)勝ちというよりかは自分の投球を淡々とできればと思っていた。最終的にこうやってチームが勝った。貢献できたのが何よりもうれしい」と振り返った。

◆広島3番手の大道が2勝目を手にした。1点ビハインドの7回。簡単に2死を奪うと、16日の試合で安打を許した大島も左飛に打ち取った。わずか11球でテンポ良く3者凡退に抑えた直後、チームが逆転。佐々岡監督は「大道がいい形で流れを引き戻してくれたことで逆転になった。大道の投球が逆転を呼んだと思う」とたたえた。

◆中日・福留孝介外野手(43)が「3番・右翼」で出場。一回の第1打席で史上13人目となるNPB通算400二塁打を達成した。 一回2死走者なしの場面で、高橋昂が真ん中に投じた144キロ直球を振り抜いた。打球は弾丸ライナーで右翼フェンスを直撃。一気に二塁へ滑り込み、節目の一打にした。打撃用グラブを受け取りに来た同学年の荒木内野守備走塁コーチとは喜びのグータッチ。スタンドからも祝福の拍手を浴びた。  先制点には結びつかなかったものの、17日には先制となる決勝の二塁打を放ち、中日の選手として14年ぶりとなるお立ち台へ。ファンに向けて「いい形で勝てたので、この勝ちを明日につなげて、いい勝利でみなさんに笑顔で帰ってもらえるように頑張ります」と声を張った。有言実行に向け、まずは幸先のいい結果を残した。

◆広島は1-2の八回、クロンの2点二塁打と磯村の遊ゴロで3点を奪った。3年ぶりに登板した高橋昂は5回無失点と好投。七回に救援した大道が2勝目を挙げた。六回に福田の適時打などで逆転した中日は3番手の祖父江が打たれた。

◆中日は八回の3失点で逆転を許し、2カード連続の負け越し。与田剛監督(55)の主な一問一答は下記の通り。  --八回は相手が3番から好打順。祖父江が3失点した  「2四球はきつかった。ボールカウントが先行するというところが、こういう結果にもなったのかなと思います」  --小笠原は七回途中まで投げて1失点  「1点は取られましたけど、その後もよくピンチをしのいで投げてくれたと思います」  --三ツ俣が一時勝ち越しのスクイズを決めた  「あそこもよく決めてくれたし、何とか勝ち越しをしたんですけどね。そのままいきたかったところですけどね」  --連日、存在感を示している  「これまでチャンスが少ない中で、こういうチャンスをよくもモノにしてくれていると思いますし、最初に三振はしましたけど、その後も守備で動きもよく頑張ってくれている」  --試合前練習にA・マルティネスが姿を見せず  「詳細が分かっていないので、分かったら伝えます」  --ビシエドが1軍練習に合流。来週にも1軍昇格か  「それもきょう、あす、きちんとすべて報告がきてからになると思います」  --動きを見て  「見ていて状態はよかったと思いますよ。悪くない、ではなくて、よかった。本人も体に違和感は全くない、と言っていたので、これが明るい兆しかなとは思います」

◆悔しい逆転負けの中でも球界最年長は打席で輝いた。中日・福留孝介外野手(43)が一回2死で放った弾丸ライナーは、右翼フェンスを直撃。節目となるNPB通算400本目の二塁打が飛び出した。  「長くやらせていただいて、こうした記録が達成できて良かったです」 ■26日に44歳も走り軽やか  17日に放った先制&決勝の二塁打で大台に王手をかけていた。古巣復帰後初のお立ち台に上がってから一夜を明かすと、今季初の2試合連続スタメン。その第1打席でカウント1-1から甘く入った高橋昂の144キロ直球を振り抜いた。今月26日に44歳になるとは思えない軽やかな走りで、二塁へスライディング。打撃グラブを受け取りに来た同学年の荒木内野守備走塁コーチとグータッチを交わし、節目の一打を喜んだ。史上13人目。43歳11カ月は、2009年に阪神・金本が記録した41歳5カ月を"更新"する最年長での達成だ。 ■出塁するためのプレーに将「さすが」  フルスイングだけが持ち味ではない。2-4と逆転された直後の八回は無死1塁で出番が巡り、初球でセーフティーバントを試みた(空振り)。最終結果はヒッティングに切り替えての一ゴロだったが、「相手をしっかりと観察していますし、野球を熟知しているというところを期待する。何か塁に出るためにやっていこう、というところがさすが」と与田監督。劣勢に立たされた中で示した一つ一つのプレーは、後輩たちにとっても教科書として、生かされていくはずだ。  「また一本でも多く打てるように、これからも頑張ります」と福留。開幕から20試合を消化し、チームは5位に沈む。大ベテランが響かせる快音が勝利につながることを、竜党も願っている。(須藤佳裕)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
1540 0.789
(↑0.011)
-
(-)
12487
(+10)
42
(+7)
18
(+1)
18
(+1)
0.262
(↑0.011)
2.210
(↓0.22)
2
(-)
巨人
1164 0.647
(-)
3
(↓0.5)
12277
(+2)
53
(+2)
17
(-)
14
(-)
0.232
(↓0.003)
2.360
(↑0.02)
3
(1↑)
広島
1091 0.526
(↑0.026)
5
(-)
12358
(+4)
67
(+2)
17
(-)
9
(-)
0.246
(↓0.001)
2.950
(↑0.16)
4
(1↓)
ヤクルト
883 0.500
(↓0.033)
5.5
(↓1)
12474
(+7)
75
(+10)
17
(+1)
13
(-)
0.248
(-)
3.830
(↓0.38)
5
(-)
中日
6113 0.353
(↓0.022)
8
(↓1)
12349
(+2)
65
(+4)
3
(-)
11
(-)
0.220
(↓0.003)
2.890
(↓0.07)
6
(-)
DeNA
3153 0.167
(-)
11.5
(↓0.5)
12263
(+2)
106
(+2)
14
(+1)
5
(+1)
0.235
(↓0.004)
4.920
(↑0.15)