日本ハム(☆4対1★)楽天 =リーグ戦5回戦(2021.04.17)・東京ドーム=
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楽天
0100000001300
日本ハム
21000100X4803
勝利投手:上沢 直之(1勝2敗0S)
(セーブ:杉浦 稔大(0勝0敗4S))
敗戦投手:田中 将大(0勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】中田 翔(1号・1回裏2ラン),石井 裕也(1号・2回裏ソロ),中田 翔(2号・6回裏ソロ)

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◆日本ハムは初回、中田の2ランで先制に成功する。その後は2回裏に石井のソロ、6回には中田のこの日2本目の本塁打となるソロで追加点を挙げた。投げては、先発・上沢が7回1失点の好投で今季初勝利。敗れた楽天は、打線が3安打1得点とつながりを欠いた。

◆楽天田中将大投手(32)が、午後2時開始の日本ハム戦で日本球界復帰後初登板する。ヤンキースからFAとなり、古巣・楽天と契約基本合意したのが1月28日。ここまでの経過は以下。 ★1月28日 楽天と入団基本合意 石井GM兼監督「特別な年に導かれるスペシャルな選手」 ★同30日 都内ホテルで入団会見 田中将「10年という数字は自分にとって意味のあるタイミング」 ★2月5日 沖縄入り ★同6日 キャンプ合流。第1クールは別メニュー調整 田中将「チームウェアを着るだけで緊張感、変わる感じがある」 ★同7日 背番号18のユニホーム姿をお披露目。キャンプ初のブルペン投球。太田を相手に40球 田中将「自分が思っているより投げられた」 ★同9日 2度目のブルペン投球。下妻を相手に、初球から打者に立ってもらい54球 下妻「自分にとってもプラスに、勉強になりました」 ★同11日 キャンプ全体メニューに合流。野村克也元監督一周忌 田中将「プロの世界で生きていくための基礎を全て教えていただいた監督」 ★同12日 3度目のブルペン投球。石原を相手に73球 石原「楽天に来るとなった時から受けてみたかったのでうれしかったです」 ★同14日 4度目のブルペン投球。三木谷オーナーが見守る中、田中貴を相手に47球 田中貴「このキャンプで一番緊張しました」 ★同17日 5度目のブルペン投球。太田と2度目のコンビを組み、36球。初球から小山投手コーチに立ってもらい、カウントも想定 小山投手コーチ「アドバイス?ないですよ(笑い)彼はやってくれると思うので」 ★同20日 日本ハムとの練習試合で楽天復帰後、初実戦。2回4安打3失点で最速は148キロ。 田中将「上出来ですよ。収穫しかない」 ★同27日 今季の2度目の実戦マウンドとなるヤクルトとの練習試合に先発。直球とスプリットに重点を置き、3回42球2安打2四球1失点。 田中将「すごく意味のある登板だった」 ★3月6日 中日とのオープン戦で4回から2番手で今季3度目の登板。スライダーを活用しながら、4回を70球3安打6奪三振2失点。 田中将「(スライダーを)ちょっとタイトめに曲げにいったら、食いついてきて空振りがとれた」 ★同14日 前日13日が雨天中止となり、今季4度目の登板となるDeNA戦にスライド先発。自身のミスで1失点も5回4安打、65球。カットボールを解禁し、全球種を駆使。今季最速の150キロを計測。 「前回の反省を踏まえた投球を、うまくゲームのマウンドで出せたので一定の満足はあった」 ★同20日 開幕前最終登板となる巨人戦に先発。小学生時代にチームメートだった巨人坂本と8年ぶりに対戦。7回89球3安打1失点。 田中将「(坂本は)追い込んでからフォアボールを選ぶあたり、さすがだなと。シーズンでいい勝負ができれば」 ★同25日 先発予定の27日日本ハム戦(楽天生命パーク)へ38球のブルペン投球。短距離ダッシュなどのメニューを消化後、ふくらはぎに張りを訴え病院で検査。 ★同26日 27日日本ハム戦の登板回避が決定。「右ヒラメ筋損傷」で試合復帰へ3週間を要する見込みとの診断。 「登板を楽しみにしてくれていたファンの皆様には大変申し訳なく思っています。1日でも早くマウンドでの姿をお見せできるようにしっかりと治します」。 ★同30日 ロッテ戦前練習で、負傷後初めてグラウンドで練習 ★4月8日 西武戦(メットライフドーム)前練習で負傷後初めて報道陣の前でブルペン投球。変化球を含め33球 ★同10日 楽天生命パークの室内ブルペンで実戦を想定した97球を投げ込んだ ★同14日 石井GM兼監督が田中将の復帰登板が17日日本ハム戦(東京ドーム)に決定したことを明言 ★同15日 予定通りに登板2日前のブルペン入り

◆マー君の"開幕"を「おかえりグッズ」で迎えよう! 8年ぶりの国内公式戦登板に臨む楽天田中将大投手(32)の応援グッズが週末限定で東京ドームに並べられた。 日本ハムとの3連戦が行われる16~18日の3日間限定で「田中将大選手おかえりネーム&ナンバーユニホームセット」(税込み6000円)が同球場で販売されている。セット内容は田中将の背番号、名前入りユニホーム、フォト応援タオル、特製応援バット、金刺しゅう背番号入りリストバンドの4点。21ゲート横にあるグッズショップ「BALL PARK STORE」では入り口そばに"マー君コーナー"が設置されており、球場各所のグッズ売り場で購入可能となっている。 担当者によると同セットは300セット限定で、名前が大きくデザインされた「MyHEROタオル」は1000枚用意されている。担当者は「コロナ禍で制限のある中ですが、ぜひグッズを手に応援していただきたいと思います」と"マー君フィーバー"に期待を込めた。

◆楽天田中将大投手(32)が、午後2時開始の日本ハム戦で日本球界復帰後初登板する。 主な日本人メジャーリーガーの日本球界復帰戦は以下。 ? ★佐々木主浩 マリナーズで129セーブを挙げ、04年に横浜(現DeNA)復帰。4月6日阪神戦、1点リードの9回にマウンドに上がり、3者凡退で即セーブ。「ノドがカラカラで...。監督から(登板前に)声をかけられたけど(気持ちが試合に)入っちゃってたからよく覚えてないんだ」 ★石井一久 ドジャース、メッツで39勝を挙げ、06年にヤクルト復帰。4月4日巨人戦で先発マウンドに上がり、高橋由に1発を浴びるなど6回9安打4失点で敗戦投手に ★川上憲伸 ブレーブスで2年間通算8勝。12年に中日に戻り、3月31日広島戦で復帰登板。6回4安打無失点で白星。「いきなり勝ちが取れてチームが連勝できたことはボクの中ではいつも以上にうれしいですね」 ★斎藤隆 ドジャース、レッドソックスなどで21勝84セーブ。13年に生まれ故郷・仙台の楽天で日本球界復帰。5月6日オリックス戦、同点の8回に登板し、走者を背負うも無失点。直後に味方が勝ち越し、勝利投手に。「みんなが勝ち投手に持ち上げてくれた」 ★黒田博樹 ドジャース、ヤンキースで79勝を挙げ、15年に広島復帰。3月29日ヤクルト戦でマウンドに上がり、7回5安打無失点で勝利。「広島のマウンドは最高でした」。真っ赤に染まった地元スタンドが沸いた ★和田毅 カブスで2年間通算5勝。16年にソフトバンクに戻り、3月29日西武戦で復帰。6回10安打4失点で黒星。「四球から失点してしまい、リズムを作れず、後手後手になってしまった。チームには申し訳なかった」 ★上原浩治 レッドソックスなどで26勝95セーブ。18年に巨人に復帰し、3月31日阪神戦、1点リードの8回にマウンドへ。大山、糸原、高山を3者凡退。「ホッとしたのと、次のイニング投げんでええなと(笑い)」

◆楽天田中将大投手(32)が、午後2時開始の日本ハム戦で日本球界復帰後初登板する。 ◆中田対田中将メモ 10~13年に対戦し、通算54打数10安打、1本塁打、3打点、15三振の打率1割8分5厘。本塁打は初対戦だった10年8月8日の17回戦(札幌ドーム)の8回に記録。田中将の完封を阻止するアーチで、4日ソフトバンク戦から3戦連発中だった中田は、この1発で史上4番目の年少記録となる21歳3カ月で4試合連続本塁打を達成した。ただし、本塁打はこの1本だけで、その後は52打席本塁打0に抑えられている。

◆楽天田中将大投手(32)が日本のシーズンでは8年ぶりとなるマウンドに臨む。以下、試合前日16日の一問一答です。 -今季初登板を控え、今の心境は 田中将 ようやく明日、自分にとって開幕を迎えるということで、シーズン始まる直前にああいうけががあってしまって、今まで日にちがたって、チームの力になれないことに対してのもどかしさをやっぱり感じていたんですけど、ようやくその日を迎えられるということで、そういう気持ちでいます。 -試合が近づくにつれ、気持ちの高ぶりは いよいよ明日だな、という気持ちはあります。 -当初の予定より3週間遅れた。現在の状態は 田中将 この期間中にいろいろと見直すこともできましたし、調整がしっかりとすることができたと思っています。いい状態でマウンドに上がれるんじゃないかなというふうに思っています。 -現在NPB通算99勝。あと1勝で100勝となる 田中将 そういう事実はありますけども、自分にとってはそこに思いというか、事実としてあるけども、そこよりもとにかく明日しっかりとチームのために投げる、チームの勝利につながる投球をするということしか考えていないですね。 -復帰後初登板となった2月20日にも対戦した日本ハムとの一戦 田中将 キャンプ序盤で当たったことは、どちらにとっても何の参考にもならないと思う。特にこの春投げたことに対しては、そこに何の思いもないです。しっかりと自分のプランを持って、相手打線をしっかりと抑えていくことはできるかなと思います。 -東京ドームでの思い出は 田中将 うーん...、ないですね(苦笑い)

◆楽天田中将大投手(32)が日本通算100勝を狙う。 田中将の登板数は175試合で、今日の日本ハム戦で達成すればスタルヒン(巨人)の165試合に次いで2位のスピードになる。日本ハム戦は通算23勝6敗で、11年9月10日から13連勝中。最も相性の良いカードで快記録達成なるか。

◆先発予定の日本ハム上沢直之投手(27)が、対マー君へ闘志を燃やした。 投げ合うのは田中将大投手。「スポーツニュースにも取り上げられると思う。友達からも、連絡がくると思う」と注目の一戦を実感している。今季は開幕投手を務めるなど3試合に登板。0勝2敗で、防御率6・23と苦しんでいる。「僕も勝ちたいし、勝ち星に飢えている。世間の期待とは、逆の結果になったらいいと思います」と予告した。

◆楽天石井一久GM兼監督(47)が試合前、楽天復帰後初登板を迎える田中将大投手(32)に信頼感を示した。 「彼も言っていましたけど、開幕を迎えられるというところだと思うので、残り20何試合しっかりと仕事をしてくれると信じています」 右ヒラメ筋損傷で当初予定の3月27日同戦を回避。国内でのシーズン登板は、13年10月8日オリックス戦以来2748日ぶりとなる。「違うステージでまたもう1度、上りつめようとしている姿というのはしっかり応援したいし、見届けたいなと思います」とエールを送った。 登板に向け、指揮官から田中将に特別な言葉は掛けなかった。「まあ、勝ててないから。適当にちょこちょこしゃべっていますけど、印象に残る言葉は自分にないですね。まあ、一流選手は言葉がいらないですよね。やるべきことをわかっているので」と話した。

◆楽天田中将大投手(32)が、日本復帰後初先発のマウンドに上がる。3年目の太田とバッテリーを組み、日本通算100勝目を目指す。 対する日本ハムは、上沢直之投手(27)が先発する。開幕戦の3月26日の楽天戦では5回途中6失点でKO。雪辱をかけ、マウンドに上がる。

◆日本ハム戦に先発する楽天田中将大投手(32)が、グラウンドに現れ、登板に向けた準備を開始した。午後1時27分、三塁側ベンチから小走りで登場。スタンドからは拍手が送られ、外野でウオーミングアップ、キャッチボールを行った。 午後0時からのチーム全体でのウオーミングアップではグラウンドに姿を現さず、独自に調整。石井GM兼監督(47)は「しっかりと自分をぶれずに持ってるということは、いいことだと思います」と独自の調整法に信頼を寄せた。 午後2時試合開始。日刊スポーツでは、田中将の投球内容を「細かすぎるライブ速報」いたします。

◆日本ハム中田翔内野手(31)が楽天田中将大投手(32)から自身最遅となる今季1号を放った。 1回2死一塁。スコアボード表示で154キロの外角高め直球をバックスクリーン左へ運んだ。直前に捕邪飛となりそうなファウルを放ったが、楽天太田が目測を誤って捕球できない幸運も味方に付けた。今季67打席目での1号は初めて開幕スタメンに名を連ねた10年以降で最も遅い。これまでのワーストは10年と17年の53打席目だった。「久しぶりの感触でした。なかなか状態が上がっていない中、自分自身にとっても、チームにとっても大きな1本でした。これをきっかけに状態を上げていきたいです」。 田中将からは2月の練習試合でも1発を放ったが、公式戦では11年ぶりとなった。初対戦となった10年8月8日に札幌ドームでソロ本塁打を放って以来の快音。試合前までの通算対戦成績は54打数10安打3打点、打率1割8分5厘と苦手にしていた。

◆試合前まで17試合でチーム本塁打が2本だった日本ハム打線が、チームとして13連敗中の楽天田中将大投手(31)から2回までに2本塁打とアーチ攻勢をかけた。 初回に中田翔内野手(31)が先制1号2ランを放つと、1点差に迫られた直後の2回には石井一成内野手(26)が1号ソロを右翼席中段へ運んだ。145キロ直球を捉えた石井は「最高です! 1点返された後に、すぐ取り返すことができてよかったです。この後も集中して頑張ります」とコメント。1試合で複数本塁打が生まれたのは、チーム18試合目で初めてとなった。

◆楽天田中将大投手(32)が日本ハム戦に先発し、序盤に2発の本塁打を許した。1回、中田に中越え2ランを浴びると、2回には石井に右越えソロを許した。 ▼田中将が1試合に2本塁打を打たれたのは13年7月26日ロッテ戦で鈴木と井口に打たれて以来、プロ野球176試合で12度目。1試合で被本塁打3本はまだない。

◆日本ハム中田翔内野手(31)が2人の元メジャー右腕からメジャー級の放物線を2本描いた。 初回に楽天田中将大投手(32)から先制1号2ランをバックスクリーン左へぶち込み、6回には牧田和久投手(36)が投じた112キロのスライダーを左翼5階席へたたき込んだ。2本目の1発は打った瞬間にアーチを確信し、打席からゆっくり歩きだして打球の行方を見守った。「完璧。上沢が頑張っていたので、追加点を取ることができてよかった」とエースを援護。開幕から出場17試合連続ノーアーチと苦しんだ中田が、吹っ切れたように今季初の1試合2本塁打をマークした。

◆日本ハム戦で日本復帰後初先発した楽天田中将大投手(32)が、5回4安打3失点でマウンドを降りた。 日本中が注目したマー君の全75球を「細かすぎる」視点も交えながら、振り返る。 【1回裏】 スタンドから拍手が送られる中、田中将がマウンドへ。プレートにソッと手を置き、投球練習を開始した。初球は136キロのスライダーを投じた。 1番西川 1球目 外角スライダーでストライク 2球目 内角145キロの直球でストライク 3球目 外角144キロの直球はボール 4球目 内角高め148キロ直球で空振り三振 ? 2番渡辺 1球目 外角低めスライダーはボール 2球目 外角低めスライダーでストライク 3球目 外角146キロの直球で遊ゴロ ? 3番近藤 1球目 外角高め151キロの直球はボール 2球目 外角高め150キロの直球はボール 3球目 真ん中高め147キロの直球はボール 4球目 外角高め147キロの直球で四球 ? 4番中田 1球目 外角低めスライダーで空振り 2球目 内角高め149キロの直球はファウル(捕手太田が飛球を見失った) 3球目 外角低めスライダーはボール 4球目 真ん中低めスプリットはファウル 5球目 外角高め154キロの直球を左中間への1号2ラン 打たれた瞬間、天を仰ぐ。中田に本塁打を打たれるのは53打席ぶり2本目。 ? 5番浅間 1球目 内角低めスライダーはボール 2球目 外角スライダーでストライク 3球目 外角低めスプリットで空振り 4球目 内角高め148キロの直球を右翼線への二塁打 ? 6番大田 1球目 内角147キロの直球で遊ゴロ ? 口を真一文字に結び、ベンチに引き揚げた。ベンチでは右腕にタオルを巻き、戦況を見つめる。 ? 【2回裏】 7番石井 1球目 内角146キロの直球はボール 2球目 真ん中高め144キロの直球を右本(スタンド中段へ飛び込む) ホームイン後、田中将はバックネット裏のスタンド上段をジッと見つめる。 ? 8番清水 1球目 外角高め150キロの直球はボール 2球目 外角低めスライダーでストライク 3球目 真ん中スライダーで中飛 ? 9番中島 1球目 真ん中スライダーでストライク 2球目 外角144キロのツーシームで一ゴロ ? 1番西川 1球目 外角カーブでストライク 2球目 外角低めツーシームでストライク 3球目 内角低めスライダーはボール 4球目 内角152キロの直球で捕邪飛 ? 帽子を頭から少し浮かせながら、淡々とベンチに引き揚げる。 ? 【3回裏】 一番先にグラウンドに現れ、球審からボールを受け取り、投球練習を開始。 2番渡辺 1球目 内角143キロのツーシームをハーフスイング 2球目 外角148キロの直球でストライク 3球目 外角低めスライダーでファウル 4球目 内角低めのスプリットで空振り三振 ? 3番近藤 1球目 外角低めスライダーはボール 2球目 外角149キロの直球でファウル 3球目 外角低めスプリットで左飛 ? 4番中田 1球目 真ん中低め119キロのカーブで空振り 2球目 真ん中低めの140キロのスプリットはボール 3球目 外角低め137キロのスライダーで空振り 4球目 外角低め139キロのスライダーで空振り三振 ? 捕手の太田に向け、グラブでポンポンと拍手しながら、ベンチに引き揚げる。 ? 【4回裏】 5番浅間 1球目 外角高め139キロのスプリットで投ゴロ(セーフティーバントを田中将が軽快に処理) ? 6番大田 1球目 内角高めのカーブはボール 2球目 内角スプリットで空振り 3球目 外角低めスライダーはボール 4球目 外角低めスライダーで空振り 5球目 低めのスプリットはボール 6球目 外角低めスライダーを左前打 ? 7番石井 1球目 外角高めスライダーでストライク 2球目 外角高め143キロのツーシームはボール 3球目 内角148キロの直球はファウル 4球目 内角低め144キロのスプリットはボール 5球目 外角スライダーはボール(超一流のバックドアを披露) 6球目 内角138キロのスライダーで投直。瞬時に反応し、スタートを切った一塁走者もアウト。ゴールデングラブ賞3回(11~13年)の守備力は健在。 ? 【5回裏】 楽天の5回表の攻撃が3アウト後、ベンチ前で丁寧にボールを3球投げ、マウンドに向かった。 8番清水 1球目 外角スライダーでストライク 2球目 内角高め143キロのツーシームはボール 3球目 119キロのカーブはボール 4球目 外角高め149キロの直球はボール 5球目 外角134キロのスライダーで右飛 ? 9番中島 1球目 外角141キロのツーシームでストライク 2球目 外角スライダーでストライク 3球目 内角高め151キロの直球はボール 4球目 内角135キロのスライダーでファウル 5球目 内角高め151キロの直球はボール 6球目 外角高め149キロの直球はボール 7球目 外角137キロのスライダーで空振り三振 ? 1番西川 1球目 外角121キロのカーブはボール 2球目 外角139キロのスプリットでファウル 3球目 内角に食い込む134キロのスライダーで空振り 4球目 外角144キロのスプリットでファウル 5球目 内角低め149キロの直球はボール 6球目 内角低め139キロのスライダーはボール 7球目 外角低め138キロのスライダーで空振り三振 ベンチに戻った後、チームスタッフ、石井GM兼監督とグータッチ。小山投手コーチと話をした後、右腕にタオルを巻いた。

◆8年ぶりに楽天に復帰した田中将大投手(32)が今季初登板初先発を5回75球、4安打5奪三振1四球3失点で終えた。 出ばなをくじかれた。1回2死から近藤にストレートの四球。続く中田に1ボール2ストライクから内角を狙った直球が外角高めに外れ、完璧に捉えられた。左中間へ先制2ランを許し主導権を握られた。 直後に1点を返してもらったが2回裏。先頭石井一に外角高めに浮いた144キロを強振され、右翼席へソロを許した。3~5回は1安打無失点。味方の援護を待ったが、2点のリードを与えたまま石井GM兼監督に牧田への交代を告げられた。スタンドからは「代えるの~」「もう少し見たかった」と降板を惜しむ声が漏れた。 田中将は球団を通じ「序盤、ホームランでの失点がもったいなかったです」とコメントした。 このまま敗戦し、黒星を喫すると12年8月19日西武戦以来36戦ぶりで、前人未到の連勝が28で止まる。

◆楽天田中将大投手(32)が、日本復帰初戦となる日本ハム戦で5回4安打3失点で黒星を喫し、国内シーズンの連勝記録が28で止まった。

◆楽天は打線が散発の3安打と沈黙し、日本復帰後初登板だった先発の田中将大投手(32)を援護できず、連勝を逃した。 2点を先制された直後の2回、浅村が二塁打で出塁し、2死から黒川が中前適時打で1点を返したが、開幕戦でKOした上沢に快投を許した。 3点を追う7回には、浅村の安打と四球で無死一、二塁の好機。鈴木大にバントのサインを出したが、投手正面で送れず、後続も凡退した。 8回からはセットアッパー宮西、ストッパーの杉浦の勝利の方程式を投入され、4-1で敗れた。

◆日本ハムは1回、中田の1号2ランで先制。2回に楽天黒川の適時打で1点を返されたが、その裏に石井の1号ソロで突き放した。 楽天田中将は5回3失点で降板。6回から登板した牧田に対して、日本ハムは中田がこの日2本目となる2号ソロを放った。 投打がかみ合った日本ハムが快勝。7回1失点の上沢が今季初勝利。田中将は復帰戦黒星で国内シーズンの連勝が28で止まった。日本ハム杉浦4セーブ。

◆楽天石井一久GM兼監督(47)が、日本復帰後初戦で5回3失点で黒星を喫した田中将大投手(32)について、ボールの高さを指摘した。田中将の投球について、主な一問一答は以下の通り。 -田中将の初登板を振り返って 特別悪いとは思わなかったですけど、若干ボールが高かったと思います。初登板ということもあるし、その辺は次回までに調整はしてくれると思います。ボールはそんなに悪い感じはなかったです。 -スライダーの制球は本来に近い形か 実戦からちょっと離れてましたし、アドレナリンが出るところも投球練習とは違うし、その辺で少し、真っすぐの精度というところはもうひとつだったので、ボール自体はそんな悪いボールはなかった。 -5回というのは久々の実戦だから? 5回でというのは決めてないですけど、だいたい80球くらいでというところを考えてたので、予定通りな感じでした。 -1軍でステップを踏めた 最初の1歩を踏み出せれば、徐々にシーズンに入っていけると思うので。結果は残念でしたけど、ボール自体はそこまで、僕は悪いと思ってないので。ただ、初登板というところで、少し上ずったところはあるとは思います。 -本塁打は2発とも高め。高めは田中将の武器の1つだが、狙ったところではなかった? そうですね。高めに浮いちゃったところだったと思います。 -公式戦の疲労は違ってくる。明日以降、状態を見ながら とりあえず、足の方は問題ないということで登板したので、そこからは中6日のペースの中でしっかりと球数を増やして、シーズンにしっかり入ってもらえればなと思います。

◆日本ハム中田翔内野手(31)が、今季初めてのお立ち台に上がった。 初回に楽天田中将大投手(32)から先制1号2ランをバックスクリーン左へぶち込み、6回には牧田和久投手(36)が投じた112キロのスライダーを左翼5階席へたたき込んだ。開幕から出場17試合連続ノーアーチと苦しんだが、田中将を相手に飛び出した今季1号に「気持ちで打った。はっきり覚えてない」と振り返った。 7日のソフトバンク戦中にベンチ裏で転倒し、右目付近を負傷。8日の同戦は欠場した。ヒーローインタビューでは「いろいろあって目が腫れていたんですけど、今日、こうやって腫れがひいてからヒーローになれたので良かったです。これからも応援よろしくお願いします」と苦笑いしていた。

◆日本ハム中田翔内野手(31)が、楽天田中将大投手(32)、牧田和久投手(36)から本塁打を放ち、1試合2発。開幕から出場17試合連続ノーアーチと苦しんだが今季1、2号が飛び出した。試合後のコメントは以下。 ? -気持ちのいい1発 中田 本塁打どうこうよりも、久々にしっかりバットが振れたかな。 -相手が楽天田中将 中田 試合をやっていく中では変わらないですけど、相手は本当に、すごいピッチャー。ぶつかるだけ。小細工をしても、通用しないと思った。自分のスイングをしたいなと、常に打席で思っていた。打つ、打たないは別として。それが、たまたま、ああいう形(本塁打)になったのは良かった。 -調子が上がってきた 中田 今年はみんな、一斉に調子が悪い。こんなシーズンは僕自身、初めて。誰か1人が打っても、勝てない試合は勝てない。みんなで打って、勝てるように頑張っていきたい。 -右目の腫れが引いてきた 中田 だいぶ...。いいっすよ、それに触れなくて(苦笑い)グラウンド外でケガをしているわけだから。

◆楽天田中将大投手(32)が、日本復帰初戦となる日本ハム戦で5回4安打3失点で黒星を喫し、国内シーズンの連勝記録が28で止まった。 1回に中田に先制の2ランを浴び、2回には石井のソロで3点目を奪われた。ともに高めに浮いた直球で、痛恨の失投だった。田中将が1試合に2本塁打を打たれたのは13年7月26日ロッテ戦以来、プロ野球176試合で12度目だった。 試合後、田中将は連勝記録ストップについて聞かれ「記録上はそうかもしれないですけど、ものすごい間も空いていたので、そこに関しては、特にピンと来ないのが正直なところですね」とコメントした。 右ヒラメ筋損傷で当初予定の3月27日の日本ハム戦の先発を回避。国内でのシーズン登板は、13年10月8日オリックス戦以来2748日ぶりだったが、日本復帰後初勝利と日本通算100勝目は次戦に持ち越された。 ▼田中将が国内復帰戦で黒星。13年日本シリーズ第6戦で巨人に敗れているが、国内公式戦では12年8月19日西武戦以来の敗戦となった。プロ野球記録を更新していた連続シーズンの連勝は28でストップ。13連勝中だった日本ハム戦では、11年8月7日以来10年ぶりに敗れた。 ▼田中将の1試合被本塁打2本は国内公式戦で13度目の自己最多タイ。このうち2イニング連続で打たれたのは07年5月8日西武戦(1回中島、2回中村)同9月6日ソフトバンク戦(1回多村、2回松田)に次いで14年ぶり3度目。 ▽楽天石井GM兼監督(今季初登板を終えた田中将に)「だいたい80球くらいでと。特別悪いとは思わなかったですけど、若干ボールが高かった。真っすぐの精度はもうひとつ。実戦からちょっと離れてましたし、アドレナリンも出る。足の方は問題ないということで登板したので、中6日のペースの中で球数を増やして、シーズンにしっかり入ってもらえれば」 ▽楽天小山投手コーチ(今季初登板を終えた田中将に)「元々緊張などを見せる選手ではないのですが、いろんな思いからいつもよりは力が入っていたのかなと。本人もメカニックの部分で納得いっていなかったことが多かったので、次回登板は球数も増えるでしょうし、それまでにしっかり調整していってほしい」 ▽楽天太田(今季初登板の田中将とバッテリーを組み)「うまくいったところはそのまま、悪かったところはもう1度見直して次につなげていきたいです」

◆楽天田中将大投手(32)が、日本復帰初戦となる日本ハム戦で5回4安打3失点で黒星を喫し、国内シーズンの連勝記録が28で止まった。 1回に中田に先制の2ランを浴び、2回には石井のソロで3点目を奪われた。 試合の主な一問一答は以下の通り。 -登板を振り返って フォアボール、ホームランとちょっと点の取られ方もそうですし、2イニング目のところのホームランも味方が1点返してくれた後、『さあ、いけるぞ、いくぞ』という時に先頭でバーンと打たれてしまったので、すごくやっぱりもったいない失点の仕方だったなと思います。 -マウンドに向かう時の気持ちは 昨日も言いましたけど、シーズンが始まるっていう、そこの気持ちはマウンド上がる時も変わらなかったですね。 -ファンの声援は なかなかコロナの状況もあって、その前までの球場の雰囲気、姿というものはまだ戻らないですけども、そういった中でもこうしてファンの方々の前でプレーができるっていう、そういう喜びはありましたし、やっぱりファンの方々の声援っていうものもすごくありがたかったので、そこは選手として、プレーヤーとしての喜びというものはありました。 -3回以降は無失点。修正した部分は いろいろと自分の中で修正を重ねながら、アジャストしながら投球していた部分はありますけども、今までのオープン戦とかと違って、シーズンに入れば勝った、負けた、そこがやっぱり一番重要なので、どういう形であれ、抑えるってことが大事だと思うので、そういった部分で失点した以降はゼロで抑えられたことは良かったですけども、ゲーム通して、そういった後半のような投球ができればと思います。 -次回はホームの仙台での登板の可能性が高い もちろんまた本拠地で投げるっていうところもありますけども、自分にとって重要なのはこれから今日の登板を踏まえてどう調整していくか、どういう姿でどういうふうにマウンドに上がるかっていう準備が一番大事だと思うので、まずはそこからしっかりとやって、いい状態で本拠地のマウンドに上がれるように調整したいと思います。 -直球はどうだったか 全然良くなかったですね。制球の面で全然コントロールできてなかったので。そこはいろいろ手を加えていかないといけない部分かなというふうには思っています。 -3月20日から間隔が空いた。どういう対処をしたのか 先週の土曜日はブルペンで100球近く投げたって報道はありましたけど、実はその前の週にも同じような数を投げていたんですよね。100球くらいを先週、先々週投げたっていうのも、投げながら間に休憩を入れて、試合を想定してイニングを消化する方法で投球はしていたので、できる範囲で調整はしていたんですけど、打者には投げてなかったです。 -マウンドに上がって、影響はあったか そこはそんなになかったですね。 -真っすぐを課題に挙げたが、調整の課程より今日の状態が悪くて出たのか まあ、そうですね。これからしっかりとまた自分の投球も見返して、どういう部分にアプローチしていけば良くなるのかってことも踏まえて、次の登板に向けてやっていければいいかなと思います。 -スライダーが安定した。スプリットも試合途中から投げ分けるような感じだった 一番ましだったので、スライダーだったと思いますけど、そもそもメカニックが良くない中でなので、どちらも良かったなって感じではないです。 -収穫もあったが、反省の方が濃いか もちろん。チームも負けてますからね、今日の負けは過ぎたことなので、自分にとって前に進んでいくためのものっていうのは、これだけゲームで投げられたとか。事実としてはありますけど、先々見据えてってことではなくて、勝たないといけないゲームだったと思うので、そこに関しては残念です。 -日本での28連勝が途切れた 記録上はそうかもしれないですけど、ものすごい間も空いていたので、そこに関しては、特にピンと来ないのが正直なところですね。 -稲葉監督が視察に訪れた もちろん、選ばれれば。選ばれないことにはどうしようもないので、改めてそこに関して言うことはないですけど。シーズンを勝ち抜くためにやっていって、いい投球をしていれば声は掛かるでしょうし、まずはそこじゃないですかね。

◆20代最初の日も、バットで輝いた。17日に20歳の誕生日を迎えた楽天黒川史陽内野手が、日本ハム5回戦(東京ドーム)に「7番三塁」で2戦連続先発出場。2点を追う2回2死二塁、日本ハム先発の上沢から、中前へ"バースデー適時打"を放った。19歳最後の日となった16日は殊勲打で、7戦ぶり勝利に導いた勝負強い高卒2年目野手が、2日連続で存在感を見せた。 粘って粘って、はじき返した。フルカウントからの10球目。上沢が2度首を振り、うなずいて選んだ勝負球の145キロフォークを捉えた。「チャンスだったので甘い球が来たら仕留めようと思っていました。なんとか粘って、しっかり仕留めることができて良かったです」。二走浅村が本塁へ激走し、捕手のタッチを避けて生還。黒川が一塁上で白い歯を見せた。 前日16日に今季初昇格し即先発出場。早速、同点の7回無死2塁の好機で、勝ち越しの適時二塁打でヒーローに選出された。この日も適時打を放ち存在感を示したが、相手エース上沢に2、3打席目は凡退。「甘い球を1発で仕留められるようにしていきたいです」。将来を期待される背番号24が、現状に満足せず、上を目指していく。【相沢孔志】

◆日本ハム石井一成内野手が値千金のアーチを描いた。 1点リードの2回に田中将の144キロ直球を右翼席中段へ運ぶ1号ソロを放った。「最高です! (2回表に)1点返された後に、すぐ取り返すことができてよかったです」と満面の笑み。16年ドラフト2位入団。伏兵の1発が、チームが11年から13年にかけて田中将から喫していた連敗を13で止める原動力になった。

◆侍ジャパン稲葉監督がマー君の変貌を確認した。日本ハム-楽天戦を視察し、楽天田中将の今季初登板を見届けた。直球は浮いたが、熟練の技巧も確認した。「7年ぶりの日本球界復帰で投球スタイルが以前とどのように変わっているか注目して見た。昔はパワーでぐいぐい来るイメージだったが、今はどっちかと言えば投球術でしっかりと抑える。打たれたが良好な上下、奥行きをしっかり使った投球もできていた」とマー君像を更新した。 ソフトバンク千賀が故障離脱。五輪出場が厳しくなり、先発陣では巨人菅野、オリックス山本とともに田中将にかかる重要性は増す。「五輪が延期にならなければ田中投手は五輪(候補)に入れなかった。何かタイミングだったのかなというものはある」。コロナ禍で対面も実現できていないが、北京五輪をともに戦った絆もある。現段階のメンバー選考に慎重だったが、構想の中心に据えている。

◆日本ハムのエースがマー君に投げ勝った。先発した上沢直之投手(27)が、7回3安打1失点と好投。今季4度目の登板で待望の初勝利を挙げた。全国の野球ファンの注目が集まった楽天田中将大投手(32)の国内復帰戦で、本来の力強い投球内容が復活。開幕投手を務めた先発陣の大黒柱が、ようやく本領発揮だ。見事な有言実行だった。試合後の上沢は自虐的に言った。「スポーツニュースは盛り上がらないと思いますけど、すごくうれしいです。僕は映らないですよ」。8年ぶりにマー君が国内公式戦で投げた、注目の一戦。登板前日に「勝ち星に飢えているので。世間の期待とは逆の結果になったらいいと思います」と話していたエースは、力強い投球で日本ハムファンが期待していた結果をもたらした。 開幕投手を務めてから4試合目で、ようやく苦しかったトンネルを抜け出した。プレーボールと同時にギアを入れた。開幕戦で先頭打者本塁打を浴びた辰己から空振り三振を奪って立ち上がった。「同じ相手に何回もやられていたら、なかなか勝てないと思う。今日はたまたましっかり抑えられてよかったです」と、リベンジを果たして初回は3者凡退スタート。勢いに乗ることができた。 その裏は投手の本能がくすぐられまくった。初めて生で見た田中将の投球は刺激的だった。「オーラを感じた。投球フォームが、きれいでした」。さらに力をくれたのは試合前に「絶対に中田さん、大丈夫です」と励ましていた大将中田の先制弾だ。「みんな大将のホームランを待っていた」。待望の1発に応えないわけにはいかない。「チームにしっかり勝ちを付けないと」と、エースの自覚が力投の原動力となった。 試行錯誤しながら、渇望していた勝利を手にした。開幕戦で勝てず、次の登板からは投げる前に左足を横に引く投球フォームに微修正するなど、必死に復調を目指して取り組み、大きな結果が出た。「まだ1勝2敗で僕自身、借金をつくってしまっているので、早くこの借金を貯金に変えていきたい」。出遅れを取り戻す時間はたっぷり残っている。エースの真価発揮は、ここからだ。【木下大輔】 ▽日本ハム栗山監督(開幕投手の上沢が4試合目の登板で今季初勝利)「1つ勝って落ち着くと思う。ここからはナオらしくやってくれると思う」 ○...日本ハム対楽天戦を視察した侍ジャパン稲葉監督がマー君とともに上沢にも熱視線を送った。「今日、楽しみにしていたもう1人のピッチャーなので。彼も日米(野球)でメジャー相手に抑えたというのもあります。これまで何か勝ちに恵まれない部分はありましたけど、今日は田中投手と投げ合いでしっかり投げ切れていた」と評価。東京五輪へ向けて「彼もこれから見ていきたいと思います」と有力候補として継続視察する考えを明かした。

◆楽天田中将大投手(32)が、日本復帰初戦となる日本ハム戦で5回4安打3失点で黒星を喫し、国内シーズンの連勝記録が28で止まった。    ◆   ◆   ◆ 田中将が東京五輪への思いを口にした。侍ジャパンの稲葉監督が視察に訪れた中での登板を終え「選ばれないことにはどうしようもない。シーズンを勝ち抜くためにやっていって、いい投球していれば声はかかるでしょうし、まずはそこじゃないですかね」と、チームを最優先に戦い続けた先に、金メダルへの道があると強調した。

◆マー君の凱旋(がいせん)マウンドを一振りで打ち砕いた。日本ハム中田翔内野手(31)が、決勝弾を含む2本塁打を放ち、楽天田中将大投手(32)のシーズン公式戦連勝を「28」で止めた。1回、開幕18試合目で飛び出した待望の今季1号は、左中間への先制2ラン。今年2月の練習試合でも田中将から1発を打っており、苦手意識のあった天敵退治で、チームとともに上昇気流に乗る。痛快に飛んでいく打球ともに、球場のボルテージは最高潮に達した。1回2死一塁。中田が一躍、主役の座を奪った。田中将の5球目。外角高め、球場表示は「154キロ」直球をバックスクリーン左に突き刺した。「気持ちで打ったので、あまりはっきり覚えていない」。ダイヤモンドを1周し、ベンチに腰掛けると、かみしめるように、うつむきがちに小さくほえた。 田中将との対戦に「ぶつかるだけ。小細工は通用しない」と挑んだ。結果を恐れずバットを振り抜き、開幕67打席目でシーズン1号の決勝弾を生み出した。開幕スタメンに名を連ねた10年以降では最遅で「今年はみんな一斉に、調子が悪い。こんなシーズンは僕自身、初めて」。それでも「本塁打どうこうよりも、久々にしっかりバットが振れたかな」と復調の兆しをつかんだ。 マー君との対決が呼び水となり、スラッガーの本能を取り戻した。「高校の時からズバ抜けた投手だった。イメージは変わらない」と敬意を払う好敵手から最高の結果を残し、感触がよみがえった。6回には「自分の中で、吹っ切れていた」と、牧田から2号ソロ。7回の守備ではファウルゾーンへの飛球を好捕するなど、攻守で躍動した。栗山監督は「翔の場合って優しさも、責任感もあるし、自分で自分を苦しめてしまうところがある。本当にいいホームランだった」とたたえた。 お立ち台では「いろいろあって、目が腫れていたんですけど」と自虐的に切り出した。7日に不振からベンチでバットを折り、その後に右目付近を負傷し途中交代。「腫れが引いてからヒーローになれたので良かったです。こんな、しょーもない『4番』をファンの皆さんが、ずっと応援してくださり、気持ちが乗り移った」と苦笑いで感謝した。全快になった両目で打撃も「開眼」。万雷の拍手で沸く観衆の前で胸を張った。【田中彩友美】 ▽侍ジャパン稲葉監督 調子が良くなくても、ああいうところで1発がある。ジャパンでも、必ずサヨナラを打ったり、いいところで打っていた。そういうものを持っている。

◆日本ハム栗山英樹監督はマー君に初めて勝ってもかぶとの緒を締めた。監督に就任した12年から13年にかけて11連敗していた田中将に4番とエースの活躍で初勝利。 感想を問われると「それを言うなよ...すごい勝ってないってことでしょ」と苦笑い。表情を引き締めて「あの球数で全部ストライクゾーンで勝負できてしまうから次に対戦したらマー君は怖いけど、まずは(チーム浮上の)きっかけをもらった。これを生かせるように頑張ります」と前を向いた。

◆大記録は止まっても、大きな1歩を踏み出した。8年ぶりに楽天へ復帰した田中将大投手(32)が今季初登板に臨み、日本ハム中田に先制2ランを浴びるなど2本の本塁打に泣き、5回4安打3失点。黒星を喫し、12年から続いた国内シーズンでの連勝記録は28で止まった。右ヒラメ筋損傷で3週間遅れで自身、ファンともに待望の"開幕"。収穫と課題を糧に、次回登板の24日西武戦(楽天生命パーク)で今季初勝利&NPB通算100勝を狙う。"神の子"は、細部に魂を宿している。楽天田中将は8年ぶりの日本球界復帰にあたり、今季から「日本仕様」のアディダス社製スパイクを着用している。大きな特徴は3点ある。 <1>歯 昨季と比べ前足部は5本のままだが、かかとを3本から2本に減らした。軽量感を増加させながら安定性を保つため、設置箇所もかかと側へ下げ、それぞれの間隔を離した。 <2>ソール 昨季からビート板や緩衝材などに使用される「EVA」と呼ばれる合成樹脂のクッション材を全面に使用。他選手より全体で5~7ミリほど厚い。特に体重のかかる前足部はより厚くなっており、地面からの突き上げによる足元への負担軽減を狙う。 <3>アッパー 足の甲を覆う素材をエナメル合皮に今季から変更。フィット感を増加させ、米国に比べやや軟らかいとされる日本のマウンドへの順応を促進させた。 同社とは08年からスパイク用具契約を結ぶ。毎オフ、ミリ単位で足のサイズ、形状などを計測。今季モデルは昨年末からセッションを重ね、1月の自主トレでアッパー、ひもの素材、長さなどを変えた2足のサンプルを試着し、ベストな1足を求めた。 楽天で日本一となった13年当時は約350グラムだったが機能の進化も伴い、現在は約300グラム。他投手より比較的多い年間約15足を着用する。同社スポーツマーケティングマネジャーの鈴木章弘氏は「理想の脱力感で投げられるように、毎年細部にこだわってる」と話す。開幕前に右ヒラメ筋を損傷。担当者もスパイクに原因がないかヒアリングを重ね、当初準備したモデルでデビュー戦を迎えた。されど1本、されど1ミリ-。究極の1足とともに、輝かしい足跡を残し続ける。【桑原幹久】

◆大記録は止まっても、大きな1歩を踏み出した。8年ぶりに楽天へ復帰した田中将大投手(32)が今季初登板に臨み、日本ハム中田に先制2ランを浴びるなど2本の本塁打に泣き、5回4安打3失点。黒星を喫し、12年から続いた国内シーズンでの連勝記録は28で止まった。右ヒラメ筋損傷で3週間遅れで自身、ファンともに待望の"開幕"。収穫と課題を糧に、次回登板の24日西武戦(楽天生命パーク)で今季初勝利&NPB通算100勝を狙う。快音に、数秒後の未来を察した。田中将が首をかしげ、右手を腰に置き、打球を目で追った。1回2死一塁。カウント1-2から1度首を振り、中田の内角を選択。だが外角へ浮いた。球場表示でこの日最速154キロを左中間席へ運ばれ痛い先制2ラン。1点を返してもらった直後の2回には、先頭石井に右翼席へソロを許した。「さあいけるぞ、いくぞという時に先頭でバーンと打たれてしまったので、すごくやっぱりもったいない失点の仕方でした」。流れを左右した2発に、悔いが残った。 懸命に勝機を探った。「全然良くなかった。制球の面で全然コントロールできてなかった」と直球の精度に課題を残した。力を入れ、150キロ前後の球が浮き上がるシーンが目立った。前回登板の3月20日巨人とのオープン戦と比べ、ストライク率は65・7%(35球中23球)から50%(22球中11)に。全球で占める割合も39・3%(89球中35球)から29・3%(75球中22球)と減少した。 それでも、スライダー、スプリットを操り、カウント球から決め球まで活用。「シーズンに入れば勝った、負けたが一番重要。どういう形であれ、抑えることが大事」と3回以降は二塁を踏ませず、1安打に封じ、援護を待った。 チームの力に-。早期復帰へ最善を尽くした。当初予定の3月27日日本ハム戦を登板2日前にふくらはぎの違和感で回避。右ヒラメ筋損傷と診断され、試合復帰に3週間を見込まれた。2軍戦を経ずに10日ソフトバンク戦での即1軍復帰を狙い、3日に100球前後を投げ込んだ。ただ、シーズンを戦い抜くために、周囲の意見も踏まえて総合的に判断。万全を期し、この日に"開幕"を迎えた。10日にも3日と同じく、実戦を想定し休憩を挟みながら97球。打者相手への投球はぶっつけとなったが「そんなに(影響は)なかったですね」と受け止めた。 12年8月19日西武戦以来、自身3163日ぶりの黒星。12年から9年がかりの大記録は止まった。だが、周囲の期待、ざわつきをよそに「ものすごい間も空いていたので、そこに関しては特にピンと来ないのが正直なところ」と意に介さない。「ゲームで投げられたとか、自分にとって前に進んでいくための事実はありますけど、勝たないといけないゲーム。そこに関しては残念。今日の登板踏まえてどう調整してマウンドに上がるか。準備が一番大事」。18番を背負う責任をかみしめながら、ひらけた未来へ目を向けた。【桑原幹久】 ○...8年ぶりに楽天に復帰した田中将の今季初登板を待ちわびたファンも熱気を帯びていた。都内在住の佐藤楓子さん(21)は「すごく何日も前から楽しみにしていました」と笑みを浮かべ、10年前から楽天ファンの佐々木大優さん(26)は「8年ぶりに日本に帰ってきて初めての登板なので期待しています」と声を弾ませた。佐々木さんは、13年に球団創設初の日本一を決めた瞬間はテレビで観戦。「(田中将は)ケガなく1年間を通して投げる姿を見たい。多くの試合を投げて多くの白星を積み上げてほしい」と活躍を願った。

◆日本ハム・中田翔内野手(31)が、楽天・田中将大投手(32)から今季1号を放った。一回2死一塁、1ボール2ストライクからの5球目。154キロの外角直球を完璧に捉えた打球は左中間席に飛び込んだ。  「久しぶりの感触でした。なかなか状態が上がっていない中で、自分自身にとっても、チームにとっても大きな1本でした。これをきっかけに状態を上げていきたい」  この試合前まで打率・186、0本塁打、4打点。悩める4番にとって、開幕から出場17試合、67打席目の待望の一発となった。  中田は田中将の日本復帰初実戦となった2月20日の練習試合(金武)でも、一回1死一、二塁でスライダーを左翼席に3ラン。「シーズンに入ったら、あんな甘いところに投げてくれない。だから、きょう打ったのは何の喜びもない」と話していた。

◆日本ハム・石井一成内野手(26)が、二回先頭で今季1号を放った。1ボールから楽天・田中将の144キロを右翼席中段まで運んだ。  「最高です!!打ったのは真っすぐ。点を返されたあとに、すぐに取り返すことができてよかった。この後も集中して頑張ります」  楽天の右翼手、小郷が一歩も動けないほどに完璧な打球。石井にとっては2年ぶりの本塁打となった。

◆日本ハム・中田翔内野手(31)が2発目を放った。一回に楽天・田中将から今季1号の左中間越え先制2ランを放つと、3-1の六回には牧田から左翼席上段に2号ソロ。「打ったのはスライダー。(手応えは)完璧。(先発の)上沢が頑張っていたので、追加点を取ることができてよかった」と振り返った。直後の七回1死一、二塁のピンチでは、黒川の一邪飛をエキサイトシートにミットを入れて好捕。攻守で魅了した。

◆ヤンキースから復帰した田中将大投手(32)が先発し、一回に中田に先制2ランを浴びるなど5回を4安打3失点で負け投手となった。奪三振は5、1四球で球数は75だった。チームを日本一に導いた2013年以来、8年ぶりとなる国内での公式戦登板。あと1勝としている日本での通算100勝(大リーグ通算78勝)はお預けとなった。降板後は「序盤、ホームランでの失点がもったいなかったです」とコメントした。  東京ドームのマウンドに立った田中。一回は先頭の西川を高めの速球で空振り三振、続く渡辺は遊ゴロと抑えた。しかし、近藤に四球を与えた後、中田に左中間へ1号2ランを浴びた。続く浅間には一塁線を破る二塁打を許す。この後、大田は遊ゴロに抑えた。二回は先頭の石井に右越え1号ソロを浴びた。その後、清水は中飛、中島は一ゴロ、西川は捕邪飛に抑えた。三回は渡辺を空振り三振、近藤を左飛、中田は空振り三振に仕留めた。四回は浅間を投ゴロ、大田に左前打を浴びた。続く石井は投直で、大田は一塁に戻れず。田中は四回も無得点に抑えた。五回は清水を右飛、中島は空振り三振、西川も空振り三振と3者凡退に抑えた。    当初は開幕2戦目の3月27日に先発予定だったが、右足に違和感を訴えて同25日に仙台市内の病院で診察を受けた結果、「右ヒラメ筋損傷で実戦復帰まで3週間を要する見込み」と診断され、登板を回避していた。チームに同行しながら調整し、今月10日には97球を投げ込むなど調整してきた。

◆日本ハムが一発攻勢で快勝した。一回に中田の2ランで先制。1点を返された二回に石井の1号ソロ、六回には中田の2号ソロで加点した。上沢は7回1失点で今季初勝利。楽天は田中将が今季初登板したが5回3失点で黒星を喫した。

◆日本代表の稲葉篤紀監督が17日、東京ドームの日本ハム戦で日本球界復帰後初登板を迎えた楽天の田中将大投手を視察し「昔はパワーでぐいぐいくるイメージ。今は投球術でしっかり抑える。(マウンド上の)オーラも感じる。久しぶりに見られて良かった」と好印象を口にした。  田中将は米大リーグから復帰したことで1年延期となった東京五輪に出場が可能となった。金メダルを狙うチームには追い風で「そういうタイミングだったのかなというのもある。(復帰)記者会見でオリンピックについても話をしてくれた。そういう思いをくんでいく」と歓迎した。  稲葉監督は現役時代に19歳だった田中将と共に2008年北京五輪に出場した。その時はメダルを逃した苦い経験があり「日本は強いというところを見せたい思いは一緒だと思う」と期待を寄せた。

◆楽天・田中将大投手(32)が今季初登板し、5回4安打5三振3失点で、初黒星を喫した。試合後の石井一久監督(47)の一問一答は以下の通り。  --田中将の投球について  「ボールはそんなに悪い感じはなかった。若干ボールは高かったけど、初登板というのもある。そのへんは、次回までに調整してくれると思います」  --五回降板は久々の実戦を考慮した  「五回までとは決めていませんでした。だいたい80球くらいの投球を考えていたので、予定通りでした」  --待望の1軍登板を果たした  「最初の一歩というか、そういうのを踏み出せれば、徐々にシーズンに入っていけると思う。結果は残念でしたけど、初登板というところで少し上ずったかなと思います」  --2本塁打を被弾した   「狙ったところよりは、どちらかというと高めに浮いたと思います」  --今後は痛めた右ふくらはぎの状態をみる  「足には問題がないということで、この日になった。ここから、中6日のペースでしっかりと球数を増やして、シーズンにしっかり入ってもらえればなと思います」

◆日本ハムの上沢が今季4度目の先発で初勝利を挙げた。スライダーとナックルカーブを巧みに織り交ぜ7回3安打1失点。「勝ちたい思いが強かった。とにかく良かった」と胸をなで下ろした。  球界を代表する田中将との投げ合いを制してつかんだ白星。4番中田の先制2ランなど打線の援護も受け「今日の勝ち方はチーム的にも良かった。強いときのファイターズみたいな」と満足そうだった。

◆日本代表・稲葉篤紀監督(48)は17日、東京ドームの日本ハム戦で日本球界復帰後発登板を迎えた楽天・田中将を視察し「昔はパワーでぐいぐいくるイメージだったが、今は投球術で抑える印象。マウンド上でオーラというか、『やってくれるんじゃないか』という期待を感じますね」と新たな"マー君像"を口にした。  東京五輪が1年延期となったことで、田中将の出場が可能となり「そういうタイミングだったのかなというのもある」と歓迎。現役時代に19歳だった田中将と2008年北京五輪に出場し、メダルを逃した苦い経験も踏まえ「日本の野球は強いというところを見せたい思いは一緒だと思う」と期待を寄せた。  田中将から本塁打を放った日本ハム・中田については「調子が良くなくても、ああいうところで一発が打てる。ジャパンで招集したときにもサヨナラ打を打ったり、必ずいいところで打ったりする。そういう部分を彼は持っている」と評価した。

◆マー君を"起爆剤"に、眠れる4番が覚醒した。日本ハム・中田翔内野手(31)が、開幕から67打席目にして待望の今季1号を放った。  「すごい投手なので小細工しても通用しない。本当にぶつかっていくだけだった。こんなしょうもない4番を応援し続けてくれたファンの方々の気持ちがボールに乗り移ったんだと思う」  一回2死一塁、1ボール2ストライクからの5球目。田中将の154キロの外角直球を完璧に捉え、打球を左中間席に運んだ。今季は打撃不振で打率も1割台に低迷していたが、日米通算177勝を誇る高校時代からの好敵手が力を引き出してくれた。  これまで対田中将は通算打率・185(54打数10安打)、1本塁打、15三振。それでも、不思議と"節目"ではマー君を粉砕してきた。  公式戦初対戦となった2010年8月8日には、第3打席で本塁打。田中将の日本復帰初実戦となった2月20日の練習試合(金武)でも一回に3ランを放った。そして、この日...。「何か気持ちが吹っ切れた」と六回には田中将と同じメジャー帰りの右腕・牧田から左翼バルコニー席へ特大の2号ソロを放った。  7日のソフトバンク戦。五回の好機に空振り三振に倒れ、ベンチでバットをたたき折るなど大暴れ。直後にベンチ裏で転倒し、右目付近を強打して腫らした。グラウンド外での負傷。その愚かさは自分自身が一番分かっていた。  「いろいろあって目が腫れていたんですけど、腫れが引いてからヒーローになれて良かった」。チームの対田中将の連敗も13で止め、お立ち台で照れ笑いを浮かべた。(東山貴実)

◆楽天に米大リーグ、ヤンキースから復帰した田中将大投手(32)が17日、日本ハム戦(東京ドーム)で8年ぶりに日本の公式戦のマウンドに立った。2本塁打を浴びるなど5回75球を投げて4安打3失点。日本のレギュラーシーズンでは2012年8月19日の西武戦以来となる黒星を喫した。連続シーズンのプロ野球記録は28連勝で途切れ、日本通算100勝(米大リーグ通算78勝)もお預け。1-4での敗戦に、右腕は次回登板での雪辱へ思いを込めた。  大注目の一戦で、本領発揮とはいかなかった。24勝0敗と圧倒的な成績を残した2013年以来となる日本のマウンドで、田中将が久々の悔しさを味わった。5回3失点で国内では9年ぶりの黒星。連続シーズンのプロ野球記録は、28連勝で止まった。  「いろいろと修正を重ねながら投げました。公式戦に入れば、勝敗がやはり一番重要なので、どういう形であれ抑えることが大事だと思います」  記録について「ものすごく間が空いていたので、ピンとこない」と気にするそぶりはなかったが、チームの敗戦に落胆の色をにじませた。  一礼してマウンドに上がり、プレートにそっと手を置いて思いの強さを表した。しかし、小山投手コーチが「力が入っていたのかな」と話したように、序盤は持ち味の制球が乱れた。  一回2死から近藤に四球を与えると、中田に154キロの直球を左中間席に運ばれた。プロ初対戦となった2010年8月8日の試合や、楽天に復帰して初めて迎えた2月の実戦で本塁打を許した因縁の相手に、またも被弾。二回には、石井に高めの速球を右翼席中段へ運ばれ「もったいない失点の仕方」と悔やんだ。 その他の写真(2/4枚)  変化球の割合を多くした三回以降は立ち直ったが、序盤の3失点が響いた。3月下旬に右ふくらはぎを痛め、今回はぶっつけ本番。5回75球で交代を告げられた。  ただ、課題を明確にして、やり返すのが田中将の流儀だ。今月3、10日にはイニング間の休憩を挟む試合形式の練習も行い、各100球ほどを投げて備えたが、打者には投げておらず「そもそもメカニック(投球モーションに入ってからボールを離すまでの動き)が良くなかった」という。  復帰戦で"不敗神話"は途切れたものの、東京ドームに詰め掛けた9985人の観衆から大きな拍手も受けた。コロナ下で決断した国内復帰。温かい歓迎に「ものすごくありがたかった。プレーヤーとしての喜びがありました」と感謝の言葉を並べた。  次回登板予定は24日、本拠地での西武戦。田中将は「どうアプローチすれば良くなるか、次に向けてやっていきます」と雪辱を誓った。杜の都で節目の100勝を狙う。(広岡浩二) 田中について楽天・石井監督 「結果は残念だったが、球自体はそんなに悪いとは思わない。初登板ということで少し上ずったかな。次回までに調整してくれると思います」

◆田中将が序盤に喫した2本塁打は、いずれも高めの真っすぐを捉えられたもの。動きを見る限り右脚のけがは完治していると思うが、試合に登板するコンディションには「?」がつく。  ストライクゾーンを高低で2分すると、真っすぐは9割近くが高めだった。高めでも、ファウルやポップフライになれば問題ない。だが、この日の真っすぐは球速は出ていても、自身が思い描くものと、実際の球の質に"ずれ"があったのではないだろうか。  原因は、けがによって下半身を何日か休めなければならなかったこと、実戦は3月20日のオープン戦以来の"ぶっつけ本番"だったことだ。ブルペンでいくら投げても、試合になると力の入り方が違う。"ずれ"が生じたまま真っすぐで勝負して、痛い2発を浴びた。  スライダー、スプリット・フィンガード・ファストボールなどの変化球は、ほとんどすっぽ抜けることなく、低めにコントロールされていた。石井に本塁打を喫して以降は、その変化球を多くして危なげなかった。  だから、今後のことは全く心配していない。試合とイニングを重ねるごとに投球の軸になる真っすぐの"ずれ"がなくなり、本来の姿に戻っていくだろう。(本紙専属評論家)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(2↑)
ソフトバンク
1172 0.611
(↑0.023)
-
(↓0.5)
12378
(+7)
63
(+1)
16
(+2)
4
(-)
0.246
(↑0.003)
3.050
(↑0.16)
2
(1↓)
西武
1071 0.588
(↓0.037)
0.5
(↑0.5)
12563
(+1)
66
(+7)
14
(-)
21
(-)
0.221
(↓0.005)
3.630
(↓0.2)
2
(1↓)
楽天
1073 0.588
(↓0.037)
0.5
(↑0.5)
12380
(+1)
72
(+4)
17
(-)
5
(-)
0.231
(↓0.006)
3.340
(↓0.06)
4
(-)
ロッテ
884 0.500
(↑0.033)
2
(↑0.5)
12398
(+7)
72
(+2)
19
(+1)
9
(-)
0.239
(↑0.005)
3.390
(↑0.07)
5
(-)
ORIX
6113 0.353
(↓0.022)
4.5
(↓0.5)
12358
(+2)
69
(+7)
11
(+1)
4
(-)
0.226
(↑0.001)
3.020
(↓0.11)
6
(-)
日本ハム
5103 0.333
(↑0.047)
4.5
(↑0.5)
12550
(+4)
85
(+1)
5
(+3)
10
(-)
0.210
(↑0.003
4.190
(↑0.19)