阪神(☆2対0★)ヤクルト =リーグ戦4回戦(2021.04.16)・阪神甲子園球場=
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ヤクルト
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阪神
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勝利投手:藤浪 晋太郎(2勝0敗0S)
(セーブ:スアレス(1勝0敗4S))
敗戦投手:石川 雅規(0勝1敗0S)

本塁打
【阪神】藤浪 晋太郎(1号・5回裏2ラン)

  DAZN
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◆阪神が6連勝。阪神は両軍無得点の5回裏、藤浪の2ランで先制する。投げては、先発・藤浪が6回途中無失点。その後は、4人の継投でリードを守り抜き、藤浪は今季2勝目を挙げた。敗れたヤクルトは、先発・石川が試合をつくるも、打線が無得点と振るわなかった。

◆プロ20年目のヤクルト石川雅規投手(41)が今季初登板。 石川はプロ1年目から毎年白星を挙げ、安打も19年連続で記録中。白星を挙げれば、大卒投手では初のプロ入り20年連続勝利となるが、20年連続安打なるかも注目だ。

◆2戦連発中の阪神ドラフト1位の佐藤輝明内野手(22)が、試合前のフリー打撃で快音を残した。 42スイング中柵越えは10本。2連発も2度など、力強いスイングを見せた。バックスクリーンにも2発放り込んだ。前日15日には、広島床田からバックスクリーン弾を放ち、今季甲子園で本塁打を打った阪神選手にDAZNが賞金100万円を贈る「バックスクリーン賞」の1号となった。使い道は「お世話になった方々に(何かを)配ります」としていたが、2日連続ので100万円弾なるか。

◆新型コロナウイルスの濃厚接触者となっていた、ヤクルト青木宣親外野手(39)、内川聖一内野手(38)、川端慎吾内野手(33)が、1軍に合流した。試合前練習に参加した。 3月31日に西田と球団スタッフ1人の陽性が判明。3選手は、13日まで自宅待機となっていた。3選手いずれも14日のイースタン・リーグ巨人戦で実戦復帰。2試合で、青木は7打数2安打、内川は4打数無安打、川端は5打数2安打だった。

◆両チームのスタメンが発表された。阪神が5連勝、ヤクルトも3連勝と好調なチーム同士の対決。阪神はドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が「6番右翼」で先発。14、15日と2試合連続で本塁打を放っており、球団では69年の田淵幸一以来の新人3戦連発に期待がかかる。ヤクルトは主砲の村上宗隆内野手(21)がリーグトップの7本塁打をマーク。佐藤輝とのアーチ合戦が見られるか? 先発は阪神が藤浪晋太郎投手(27)、ヤクルトは今季初登板のベテラン左腕石川雅規投手(41)。豪腕と技巧派の投げ合いにも注目だ。

◆首位を走る矢野阪神が派手過ぎるユニホームで登場した。 今回のヤクルト3連戦は「ウル虎イエローユニホームお披露目試合」だ。今年は、口を開けた虎の大きな顔が前面に書かれた、例年にない大胆なデザイン。甲子園で1450日ぶりの勝利を目指す藤浪晋太郎投手(27)らナインが着用し、グラウンドに飛び出した。さらに矢野監督ら首脳陣、選手は虎柄のマスクを装着。その見た目は、「ド派手」の表現では足りないものだ。 16日限定で、同柄の「ウル虎ヘアバンド」が入場者全員にプレゼント。この限定サードユニホームを着用する、毎年恒例の「ウル虎の夏2021」は、7月9~11日の巨人戦、12~14日のDeNA戦(いずれも甲子園)の6試合で開催される予定。

◆阪神藤浪晋太郎投手(27)が、甲子園のファンもびっくりの先制2ランを放った。本塁打は18年9月16日DeNA戦(横浜)以来プロ通算3本目、聖地では初アーチとなった。 5回2死二塁、フルカウントから石川の直球を捉えると、打球は左翼スタンドへ一直線へ飛び込んだ。球場ビジョンに表示された飛距離は131メートル。前日15日広島戦で、佐藤輝が放った右翼への2ランと同じ数値となった。これには甲子園のファンも大盛り上がり。17年4月27日DeNA戦以来となる、1450日ぶりの甲子園白星に向けて自らを援護した。 投げては6回途中3安打無失点、5四死球。2ランを放った後の6回2死から、塩見にこの日2つ目の死球を与えて降板となった。立ち上がりからテンポ良く、時折抜ける球もあったが、大崩れはしなかった。 藤浪の本塁打は14年4月15日広島戦(マツダスタジアム)で九里から、18年9月16日DeNA戦は田中健から放っており、どちらの試合も勝利投手となっている。 ▽西武森(大阪桐蔭でバッテリーを組んだ阪神藤浪が本塁打を打ったことに)「藤浪さんはリーチが長いので当たったら飛びます。甲子園でも打ってたし、バッティングはいいイメージです」 ? ▼藤浪の本塁打は14年4月15日広島戦(マツダスタジアム)、18年9月16日DeNA戦(横浜)に次いで3本目で、甲子園では初。阪神の投手としては20年の開幕戦6月19日巨人戦で西勇が記録して以来。 ▼阪神投手の2リーグ分立後の通算3本塁打以上は、バッキー9、小山正明8、梶岡忠義7、山本和行7、江夏豊6、藤村隆男4、江本孟紀3に次ぎ8人目。

◆ヤクルト石川雅規投手(41)が、20年連続安打を達成した。5回1死走者なしで、阪神藤浪の148キロ直球をバットの先に当てた。高いバウンドで二塁内野安打に。今季初登板のマウンドで、打撃でも魅了した。 投手による最多連続安打は、現DeNA監督の三浦大輔で、24年。ギネス記録に認定されている。

◆阪神藤浪晋太郎投手(27)が、甲子園のファンもびっくりの先制2ランを放った。本塁打は18年9月16日DeNA戦(横浜)以来プロ通算3本目、聖地では初アーチとなった。 5回2死二塁、フルカウントから石川の直球を捉えると、打球は左翼スタンドへ一直線へ飛び込んだ。球場ビジョンに表示された飛距離は131メートルの特大弾。前日15日広島戦で、佐藤輝が放った中堅への2ランと同じ数字となった。これには甲子園のファンも大盛り上がり。17年4月27日DeNA戦以来となる、1450日ぶりの甲子園白星に向けて自ら援護した。 投げては6回途中3安打無失点5四死球。投球については、反省のコメントが口をついた。「最低でも6回は投げ切りたかったですし、序盤から制球が定まらずに苦しい投球になってしまいました。なんとか粘り続けていたのですが、変化球がコントロールできない場面が多かったので、そこを反省して次回の投球につなげたいと思います」。2ランを放った直後の6回2死二塁から、塩見にこの日2つ目の死球を与えたところで降板となった。立ち上がりからテンポのいい投球を続け、時折抜ける球もあったものの、大崩れはしなかった。 本塁打は14年4月15日広島戦(マツダスタジアム)で九里から、18年9月16日DeNA戦(横浜)で田中健から放っており、どちらの試合も勝利投手となっている。 ▼藤浪の本塁打は14年4月15日広島戦(マツダスタジアム)、18年9月16日DeNA戦(横浜)に次いで3本目で、甲子園では初。阪神の投手としては20年の開幕戦6月19日巨人戦で西勇が記録して以来。 ▼阪神投手の2リーグ分立後の通算3本塁打以上は、バッキー9、小山正明8、梶岡忠義7、山本和行7、江夏豊6、藤村隆男4、江本孟紀3に次ぎ8人目。

◆阪神が6連勝で貯金を早くも2ケタ10とした。 藤浪晋太郎投手(27)とヤクルト石川雅規投手(41)との投げ合いで中盤まで試合が動かなかったが、5回2死二塁から投手の藤浪がプロ通算3本目、甲子園では初となる2ランを放って先制。3戦連続本塁打が注目されたルーキー佐藤輝は不発だったが、思わぬ"伏兵"がスタンドを沸かせた。藤浪は6回途中に降板したが、救援した小林がピンチをしのぎ、その後も岩崎ら投手をつなぎ、最後は守護神スアレスで逃げ切った。 阪神は19年9月以来の3試合連続完封勝利。6連勝も昨年10月以来2年ぶりで、矢野監督体制では最長タイだ。また、4月中に貯金2ケタは08年以来3度目。開幕から絶好調の阪神が、3連勝と上向きのヤクルトを寄せ付けなかった。

◆阪神が6連勝で貯金を早くも2ケタ10とした。 藤浪晋太郎投手(27)とヤクルト石川雅規投手(41)との投げ合いで中盤まで試合が動かなかったが、5回2死二塁から投手の藤浪がプロ通算3本目、甲子園では初となる2ランを放って先制。3戦連続本塁打が注目されたルーキー佐藤輝は不発だったが、思わぬ"伏兵"がスタンドを沸かせた。藤浪は6回途中に降板したが、救援した小林がピンチをしのぎ、その後も岩崎ら投手をつなぎ、最後は守護神スアレスで逃げ切った。 阪神は19年9月以来の3試合連続完封勝利。6連勝も昨年10月以来2年ぶりで、矢野監督体制では最長タイだ。また、4月中に貯金2ケタは08年以来3度目。開幕から絶好調の阪神が、3連勝と上向きのヤクルトを寄せ付けなかった。

◆阪神藤浪晋太郎投手(27)が甲子園のファンもびっくりの2ランを放ち、17年4月27日DeNA戦以来1450日ぶりの甲子園白星をつかんだ。本塁打は18年9月16日DeNA戦(横浜)以来プロ通算3本目。聖地では初アーチとなった。 5回2死二塁、フルカウントから石川の直球を捉えると、打球は左翼スタンドへ一直線へ飛び込んだ。球場ビジョンに表示された飛距離は131メートル。前日15日広島戦で、佐藤輝が放ったバックスクリーンへの2ランと同じ数値となった。これには甲子園のファンも大盛り上がり。ダイヤモンドを1周した右腕をひときわ大きな拍手で労った。 投げては6回途中3安打無失点、5四死球。投球については、反省のコメントが口をついた。「最低でも6回は投げ切りたかったですし、序盤から制球が定まらずに苦しい投球になってしまいました。なんとか粘り続けていたのですが、変化球がコントロールできない場面が多かったので、そこを反省して次回の投球につなげたいと思います」。2ランを放った後の6回2死二塁から、塩見にこの日2つ目の死球を与えて降板。立ち上がりからテンポ良く、時折抜ける球もあったが大崩れはしなかった。 藤浪の本塁打は14年4月15日広島戦(マツダスタジアム)で九里から、18年9月16日DeNA戦は田中健からマークし、どちらの試合も勝利投手となっていた。久しぶりの聖地での白星は、投打の奮闘でつかんだものだった。 ▽西武森(大阪桐蔭でバッテリーを組んだ阪神藤浪が本塁打を打ったことに)「藤浪さんはリーチが長いので当たったら飛びます。甲子園でも打ってたし、バッティングはいいイメージです」

◆阪神は3回まで毎回安打で走者を出すが、併殺打などで無得点。ヤクルトは阪神先発の藤浪の前に3回まで無安打に抑えられた。 阪神は5回2死二塁から藤浪の1号2ランで先制。ヤクルトは4回2死満塁などの好機を逃し、6回まで無得点。 阪神は継投で反撃をかわし、3試合連続完封で6連勝の貯金10。藤浪が2勝目。ヤクルトは中盤のチャンスを逃し、連勝が3で止まった。石川は初黒星。

◆阪神のセットアッパー岩崎優が、この日も完璧に仕事をこなした。8回に4番手で登板すると、ヤクルトのクリーンアップを封じた。山田、村上の3、4番を連続空振り三振。5番青木も二ゴロに仕留めて3人でピシャリ。反撃ムードを作らせず、守護神スアレスにつないだ。左腕は「3人で0点で抑えることができて良かったです」とサラリと振り返った。

◆阪神スアレスが、3戦連続完封勝利を締めくくった。2点リードの9回に登板。2死から安打を許したが、最後は代打古賀を遊ゴロに仕留め、今季4セーブ目をマーク。「落ち着いて投げることができたし、みんながセーブのつく状況までつないでくれたから、あとは自分の仕事をするだけだと思ってマウンドに上がったよ。仕事はできたと思うし、みんなで勝った、いいゲームだったと思うね」と話した。8試合で防御率1・13と、守護神は抜群の安定感を誇っている。

◆ヤクルト石川雅規投手の大卒投手初の20年連続勝利は、お預けとなった。今季初登板は、130キロ台前半の直球と変化球の緩急で、丁寧にコーナーを突く投球。藤浪に1発を浴びたものの、5回を2失点でまとめた。 5回の打席では二塁内野安打を放ち、20年連続安打を記録。高津監督は「いろいろな思いがあっただろうし、緊張感もあっただろうし、その中でよく投げたのかな」と評価した。 ▼今季初登板のヤクルト石川が内野安打を放ち、プロ1年目の02年から20年連続で安打を記録。投手で20年以上連続安打は93~16年三浦(DeNA)の24年、53~73年小山(大洋)の21年、50~69年金田(巨人)の20年に次いで4人目。三浦はプロ2年目からで、投手のプロ入り20年連続安打は小山、金田に次いで3人目。

◆阪神ドラフト1位の佐藤輝は3打席3三振で、3戦連発とはならなかった。プロ20年目のヤクルト左腕石川の熟練の投球術に手玉に取られた。2回の初対戦では、変化球3球でタイミングを外されて空振り三振。5回の2打席目も低めに変化球を散らされて空振り三振となった。ストレートは1球も見せず、19歳年上の技を見せつけられた。矢野監督も「ああいうボール球の使い方がね。かなり経験になったと思う。対応できるようにやってくれたら」と今後の巻き返しに期待した。 7回には左腕坂本から直球で追い込まれると、最後は低めのスライダーを振らされて三振。14日には広島森下から甲子園1号、15日は広島床田からバックスクリーン弾を放っており、69年田淵幸一以来52年ぶりの球団新人の3試合連続本塁打を狙ったが、記録達成はならなかった。連続試合安打も5でストップ。 この日は前面に虎の顔がデザインされたサードユニホームで挑んだ。派手な第一印象のユニホームになぞらえて、「このユニホームに負けないくらいの派手な活躍をしたいと思います」と話していたが、バットは沈黙した。【林亮佑】

◆阪神梅野が、藤浪のアーチをアシストした。5回に四球で出塁すると、2死一塁で藤浪の2球目にスチールを敢行。見事に二塁を陥れ、藤浪の2ランを呼んだ。矢野監督も「ランナー一塁で投げさせているのと、二塁で投げるのでは違うしね。そこは1点をやりたくないから外野も前に来るしね。俺らの野球がやれているというところが、あのホームランにもつながっていると思う。そこは大きいな、もう1個のポイントかなと思います」と果敢な"足攻"を絶賛した。

◆新型コロナの濃厚接触者となっていたヤクルト青木、内川、川端が1軍に合流した。 青木は5番左翼で先発し、4回に右前打。7番一塁で先発した内川は無安打だった。高津監督は「元気にグラウンドに姿を現してくれたというのは、本当に良かった。どんどん状態が上がってくると思う」と話した。川端は17日に1軍登録される予定。

◆阪神投手陣が球団最長タイとなる3試合連続完封勝ちを達成した。移籍2年目の右腕が継投劇の主役だった。2点リードの6回に藤浪がこの試合2つ目の死球を与えて降板。2死一、二塁のピンチでマウンドに上がったのは、小林慶祐投手(28)だった。「甘く入らないように、いい打者なのでそこだけを。シンプルにいけて良かったです」。迎えた内川を3球で追い込むと、最後は気迫のこもった149キロ直球で空振り三振。「とにかく弱気にならないことだけを今日は思って上がりました」。柔和な右腕が、マウンドで力強くこぶしを握った。 7回には先頭西浦をフォークで空振り三振に仕留めると、左腕の岩貞にスイッチ。そこから岩崎、スアレスと「勝利の方程式」で2点を守り抜いた。小林はこれで6戦連続無失点。昨年8月にオリックスから移籍後、この日が初ホールドとなった。初めて甲子園のお立ち台にも上がり「このあとロッカーに行っていじられるか、どうか...」と笑顔。チームにもなじんだ様子で、ブルペンの雰囲気の良さをうかがわせた。 小林を送り出すことに、矢野監督の迷いはなかった。「本当にあのアウトは貴重なワンアウト。迷いなく『小林だ』っていう思いでいた。中継ぎのつながりを作ってくれたのは小林かなと思います」。今季チームは先制すれば、14戦全勝。「先制神話」をどんどん伸ばせるのも、安心して託せるリリーフ陣がいるからだ。「中継ぎのチームワークというか、みんなでつないでつないでスアちゃん(スアレス)に。そういう気持ちを持ってやってくれています」と指揮官は絶大な信頼を置く。 先発陣の連続クオリティースタート(6回以上、自責3以内)は12戦で止まったが、連勝は途切れない。ブルペンのチームワークは抜群だ。【磯綾乃】

◆阪神岩貞祐太投手が故郷熊本に届ける力投だ。7回1死走者なしの場面。代打松本友が送られると3番手で登板した。3球で空振り三振を奪うと、続く山崎に内野安打を許したが、中村から空振り三振を奪った。今季6ホールド目を「晋太郎がいいピッチングしてましたし、その後の小林も気迫あふれるピッチングで、その流れに乗りながら、腕を振って投げることが出来たと思います」と振り返った。 14日に熊本地震から5年を迎えた。故郷は着実に復興への歩みを進めているが、「野球で故郷に勇気を」という思いはさらに強くなる。岩貞自身が行う熊本県の野球振興のため社会貢献活動も5年目た。頼れる虎の投手キャプテンは「忘れること出来ませんし、忘れてはいけないことだと思う。そういう気持ちを持ちながら、今後もやっていきたい」と思いを語った。

◆甲子園での1450日ぶり白星と決勝2ランを放った阪神藤浪晋太郎投手(27)と、2番手で嫌な流れを断った小林慶祐投手(28)がお立ち台に立った。 藤浪は1450日ぶりの甲子園白星に「ここ数年成績もずっと良くなくて甲子園で全然勝ててなかったので、本当に甲子園、タイガースファンの前で本当に勝てて良かったと思います」とかみしめた。飛距離131メートルの本塁打に関しては「めちゃくちゃ飛びましたね」と笑った。さらに、「今日大阪のおばちゃんみたいなユニホーム着ているので、しぶとくいってやろう」とサードユニホームに合わせて粘った末のホームランを振り返った。 ともにお立ち台に上がった小林は移籍後初のお立ち台に「試合より緊張します」と苦笑い。2死一、二塁での登板だったが、「絶対0に抑えてやろうという気持ちでマウンドへ上がりました。0に抑えられて良かったです」と完璧なリリーフを振り返った。本拠地のファンに向けては、「まだ顔と名前を覚えられてない方がたくさんいると思うので、覚えてもらえるように頑張っていきます」と活躍を宣言した。

◆虎の二刀流伝説の再現や! 阪神藤浪晋太郎投手(27)が投打の活躍で1450日ぶりの甲子園星をつかんだ。5回に自身3年ぶりとなる先制2ランを放ち、自らを援護。マウンドでは制球に苦しんだが、6回途中3安打5四死球6奪三振の無失点でまとめ、今季2勝目だ。投手が打った本塁打の得点だけで勝つのは、球団では73年江夏以来。矢野阪神は今季初の6連勝で、貯金を早くも2ケタに乗せた。胸元の虎が乗り移ったかのようだ。藤浪は荒々しく内角直球を振り抜いた。 「大阪のおばちゃんみたいなユニホームを着ているので、しぶといバッティングをしてやろう、と」 前進守備を敷いていた左翼青木がすぐに足を緩める。飛距離131メートルの先制2ラン。「自分でも引きました」と照れ笑いする弾道に甲子園全体が動揺する中、ギラついた表情のままダイヤモンドを回った。 「21年ウル虎イエローユニホーム」お披露目試合。虎の顔が大胆にデザインされた戦闘服に負けない迫力で右腕、バットを振った。 スライダー系が大きく抜けながら5回2/3を6奪三振5四死球3安打無失点。5回裏2死二塁ではヤクルト石川から943日ぶりのプロ3号を決めて度肝を抜いた。1450日ぶりの甲子園星。矢野政権最多タイの6連勝、12球団最速貯金10に笑みがはじけた。 27歳初登板で甲子園プロ初アーチ。やはり背番号19には聖地がよく似合う。「去年1勝しかしていないのに、ものすごい歓声をいただいて。その時から甲子園は投げやすいと思っています。甲子園が大好きなのでこれからも頑張ります」とお立ち台で語った。 ▼藤浪の本塁打は14年4月15日広島戦(マツダスタジアム)、18年9月16日DeNA戦(横浜)に次いで3本目。現役では最多となった。なお甲子園ではプロ初本塁打だが、大阪桐蔭3年春の2回戦九州学院戦、夏の準々決勝・天理戦で、それぞれ本塁打を放っている。 ▼阪神投手による本塁打は20年の開幕戦6月19日巨人戦(東京ドーム)で西勇が記録して以来。甲子園で本塁打を打った投手は15年8月30日館山(ヤクルト)以来。阪神では07年4月12日ボーグルソン以来、14年ぶり。 ▼阪神投手の本塁打が決勝点となったのは、17年7月23日ヤクルト戦でのメッセンジャー以来。日本人では83年8月23日ヤクルト戦での工藤一彦以来、38年ぶり。なお阪神の得点は藤浪の本塁打の2点だけ。投手が打った本塁打の得点だけで勝つのは15年10月2日に前田の2ランで2-1の広島以来となり、阪神では73年8月30日にノーヒットノーランを達成した江夏がサヨナラ本塁打で1-0勝利して以来だった。 ▼阪神投手の2リーグ分立後の通算3本塁打以上は、バッキー9、小山正明8、梶岡忠義7、山本和行7、江夏豊6、藤村隆男4、江本孟紀3に次ぎ8人目。

◆阪神が6連勝で貯金を2ケタの「10」とした。藤浪晋太郎投手(27)が5回に先制2ランを放ち、藤浪を含む5投手が無失点リレー。19年9月以来となる3試合連続の無失点勝利となった。 ? 試合後の矢野燿大監督(52)のコメントは以下の通り。 ? -チームは6連勝 ほんとにチーム全員でやってくれていますし、特にピッチャーがほんとにリズムを作ってやってくれているのは一番そういう連勝につながっているかなと思います。 -3試合連続完封 そうですね。晋太郎が粘ってくれましたし、小林の1個のアウトもほんとにあそこを切ってくれたんで。その後も信頼する中継ぎ陣なんで。みんながそれぞれしっかり力を出してくれました。 -先発の藤浪の内容は いいボールと悪いボールがはっきりしているところもありましたけど、そういう状況でも晋太郎は今年粘ることができている。そういうところではいいボールと悪いボールがはっきりしていたというところはありますけど、結果的には粘ってくれたかなんでね。それよりもホームランが素晴らしかったですね。 -そのホームランはどう見たか もちろん、いけ! と思いながら見ていましたし、行ったかなという打球の音と角度とあったんで。行ったなと思いました。 -プロ初の甲子園弾 なかなか甲子園でホームラン打つのは簡単なことではないですし。晋太郎はそういう遠くへ飛ばす力を持っているんでね。びっくりはしないんですけど。場面もすごく良かったですし自分自身もね、もう1回最後頑張ろうといようなホームランになったと思うんで。晋太郎自身にも、チームにとっても大きいホームランになった。 -甲子園の勝利が久しぶりだった 苦しんだ分、違う晋太郎というか、新たなステージにいく晋太郎がね。これから見れると思いますし。そういう1個1個クリアしていくと思うのでね。みなさんも楽しみにしていてくれたらうれしいです。 -交代のタイミングは難しかった もちろん迷った部分もありましたけど。でもあそこは小林に任そうと。 -その小林がしっかり抑えた いやほんとに。あそこを切ってくれたというのは本当に小林っていう投手の成長だと思います。あそこで小林っていうのが迷いなく出せるので。 -その後も盤石 中継ぎのチームワークというかみんなでつないでつないでスアちゃん(スアレス)に。そういう気持ちを持ってやってくれています。 -佐藤輝は石川に苦しめられた ああいうボール球の使い方がね。ああいうことをずっとやっているピッチャーだなと。かなり経験になったと思う。1回経験したことで対応できるようにやってくれたらいいと思います。 -貯金10 本当にいい形で序盤に貯金10というのはチーム全員に力で戦えているということだと思う。当たり前の全力疾走とかそういうことをやってきた結果がそこにつながってきたと思います。 -明日に向けて 天気は心配なところがありますが、タイガースらしい全員で戦う最後までしっかりした野球を見せたいと思います。

◆決勝2ランを放ち、甲子園で1450日ぶり白星を挙げた藤浪晋太郎投手(27)と、昨年オリックスから移籍後初ホールドとなった小林慶祐投手(28)がお立ち台に立った。 藤浪は9日のDeNA戦後、佐藤輝の場外弾に「どん引き」と話しており、この日は自身の3年ぶりの本塁打について感想を求められた。「自分でも引きました(笑い)。入ると思わなかったので」と笑顔で答えていた。 ? 2人のお立ち台は以下の通り ? --藤浪投手、ファンはずっとこの瞬間を待っていた 藤浪 ありがとうございます。勝ち星を何とかリリーフに方につないでもらって付けてもらって良かったです。内容良くなかったですけど、勝ちをつけてもらったことに感謝したいと思います。 --良かったところは 藤浪 なんとか粘ったというか、全然良くなかったですけど、その中で粘ってゲームを作れたこと、しぶとく投げられたところが良かったと思います。 --後を受けた小林投手がナイスリリーフ 藤浪 自分がふがいないところで降りて、あの回投げきらないといけないところなんですけど、小林さんがカバーしてくれて感謝しきりです。 --小林投手、どんな思いでマウンドへ 小林 絶対0に抑えてやろうという気持ちでマウンドへ上がりました。 --外の真っすぐで見逃し三振。あの時の気持ちは 小林 0に抑えられて良かったです。 --6試合連続無失点 小林 やることは変わらないと思うので、継続していきたいと思います。 --タイガースのお立ち台は初めて 小林 ありがとうございます。 --甲子園のお立ち台は 小林 試合より緊張します。 --本拠地のファンにあいさつを 小林 まだ顔と名前を覚えられてない方がたくさんいると思うので、覚えてもらえるように頑張っていきます。よろしくお願いします。 --ブルペンから藤浪投手の本塁打を見ていたか 小林 打つと思っていました。 --藤浪投手、ホームラン打球速度161キロ、飛距離は131メートル 藤浪 めちゃくちゃ飛びましたね(笑い)。もちろんホームラン狙ってたわけじゃないので、ランナー2塁でしたし、何とかつなごうと思って。打ったのがたまたま入ったという感じです。 --低めの変化球を見逃した後のストレート。駆け引きは 藤浪 ピッチャーなのでたいしたことは言えないですけど、今日大阪のおばちゃんみたいなユニホーム着ているので、しぶとくいってやろうと、何とかしぶといバッティングをしてやろうと、それがいい結果につながりました。 --横浜では佐藤輝の本塁打を「どん引き」と。自身の本塁打は 藤浪 自分でも引きました(笑い)。入ると思わなかったので。 --甲子園ではプロ初本塁打 藤浪 ビジターではホームラン2本打ってたんですけど、甲子園でずっと打ちたいな思っていましたし、いい場面、ラッキーな場面で打てて良かったと思います。 --今日はサードユニを着用、着心地は 藤浪 着心地自体はいい。ちょっと奇抜なデザインですけど(笑い)。今日ウル虎の初戦で勝てたのでウル虎の日は絶対勝つ流れになればいいかなと思います。 --小林投手は千葉出身。このユニホームは 小林 僕が地味なので、ユニホームが派手でちょうどいいと思います。 --藤浪投手、甲子園での白星は1450日ぶり 藤浪 ここ数年成績もずっと良くなくて甲子園で全然勝ててなかったので、本当に甲子園、タイガースファンの前で本当に勝てて良かったと思います。 --今の藤浪投手にとって、甲子園はどんな存在になったか 藤浪 今まで甲子園はヤジが多くて投げにくいなとか、甲子園で投げるのが嫌だなと思った日もすごいあったんですけども、19年に1登板しかしていないですけどものすごい歓声いただいて、そのときから甲子園投げやすいなと思っています。甲子園大好きなのでこれからも頑張ります。

◆虎の二刀流伝説の再現や! 阪神藤浪晋太郎投手(27)が投打の活躍で1450日ぶりの甲子園勝利をつかんだ。 5回に自身3年ぶりとなる先制2ランを放ち、自らを援護。マウンドでは制球に苦しんだが、6回途中3安打5四死球6奪三振の無失点でまとめ、今季2勝目だ。投手が打った本塁打得点だけで勝つのは、球団では73年江夏以来。矢野阪神は今季初の6連勝で、貯金を早くも2ケタに乗せた。胸元の虎が乗り移ったかのようだ。藤浪は荒々しく内角直球を振り抜いた。 「大阪のおばちゃんみたいなユニホームを着ているので、しぶといバッティングをしてやろう、と」 前進守備を敷いていた左翼青木がすぐに足を緩める。飛距離131メートルの先制2ラン。「自分でも引きました」と照れ笑いする弾道に甲子園全体が動揺する中、ギラついた表情のままダイヤモンドを回った。 「21年ウル虎イエローユニホーム」お披露目試合。虎の顔が大胆にデザインされた戦闘服に負けない迫力で右腕、バットを振った。 スライダー系が大きく抜けながら5回2/3を6奪三振5四死球3安打で無失点。5回裏2死二塁ではヤクルト石川から943日ぶりのプロ3号を決めて度肝を抜いた。1450日ぶりの甲子園星。矢野政権最多タイの6連勝、12球団最速貯金10に笑みがはじけた。 4年間、聖地で勝てずにいた。心身ともに疲弊していたころ、「甲子園」という言葉を耳にすると、必ずと言っていいほど原風景を思い出した。 「普通だったら自分が投げている時の景色が目に浮かぶはずなのに、不思議なんですけどね。雑多な通路を抜けた時の、あの壮大な風景を思い出すんです」 薄暗い球場内通路を歩く。焼き鳥やカレーの匂いにそそられながら先を急ぐ。青空からパッと光が差し込み、照らされた芝生が目の前に広がる。小学生時代に聖地を訪れた時の記憶だ。 「入り口から通路を抜け出た時の一気に明るくなる感じ。うわ~広いなという、あのワクワク感が今も忘れられないんでしょうね」 大阪桐蔭時代には春夏連覇を成し遂げた。阪神入団後は温かい大歓声と拍手に何度となく励まされた。時には厳しい言葉が自分を奮い立たせてくれた。 「甲子園はヤジが多くて投げにくいなとか、投げるのが嫌だなという日もあったんですけど...」 酸いも甘いも教えてくれた舞台は今も、特別な場所に変わりない。 27歳初登板で甲子園プロ初アーチ。やはり背番号19には聖地がよく似合う。 「19年に1登板しかしていないのに、ものすごい歓声をいただいて。その時から甲子園は投げやすいと思っています。甲子園が大好きなので、これからも頑張ります」 お立ち台。原風景に勝るとも劣らない景色が、藤浪の目の前に広がっていた。【佐井陽介】

◆虎の二刀流伝説の再現や! 阪神藤浪晋太郎投手(27)が投打の活躍で1450日ぶりの甲子園星をつかんだ。5回に自身3年ぶりとなる先制2ランを放ち、自らを援護。マウンドでは制球に苦しんだが、6回途中3安打5四死球6奪三振の無失点でまとめ、今季2勝目だ。投手が打った本塁打の得点だけで勝つのは、球団では73年江夏以来。矢野阪神は今季初の6連勝で、貯金を早くも2ケタに乗せた。◆江夏のノーヒットノーラン&サヨナラ本塁打 73年8月30日の中日戦(甲子園)に先発した江夏は、中日先発の松本幸行と投手戦を展開した。1本の安打も許さないまま、試合は延長戦に突入。11回先頭打者の江夏は、胸元に来た初球をジャストミート。打球は右翼ラッキーゾーンぎりぎりに舞い落ち史上初の延長戦でのノーヒットノーランが完成した。

◆阪神投手陣が球団最長タイとなる3試合連続完封勝ちを達成した。移籍2年目の右腕が継投劇の主役だった。2点リードの6回に藤浪がこの試合2つ目の死球を与えて降板。2死一、二塁のピンチでマウンドに上がったのは、小林慶祐投手(28)だった。「甘く入らないように、いい打者なのでそこだけを。シンプルにいけて良かったです」。迎えた内川を3球で追い込むと、最後は気迫のこもった149キロ直球で空振り三振。「とにかく弱気にならないことだけを今日は思って上がりました」。柔和な右腕が、マウンドで力強くこぶしを握った。 7回には先頭西浦をフォークで空振り三振に仕留めると、左腕の岩貞にスイッチ。そこから岩崎、スアレスと「勝利の方程式」で2点を守り抜いた。小林はこれで6戦連続無失点。昨年8月にオリックスから移籍後、この日が初ホールドとなった。初めて甲子園のお立ち台にも上がり「このあとロッカーに行っていじられるか、どうか...」と笑顔。チームにもなじんだ様子で、ブルペンの雰囲気の良さをうかがわせた。 小林を送り出すことに、矢野監督の迷いはなかった。「本当にあのアウトは貴重なワンアウト。迷いなく『小林だ』っていう思いでいた。中継ぎのつながりを作ってくれたのは小林かなと思います」。今季チームは先制すれば、14戦全勝。「先制神話」をどんどん伸ばせるのも、安心して託せるリリーフ陣がいるからだ。「中継ぎのチームワークというか、みんなでつないでつないでスアちゃん(スアレス)に。そういう気持ちを持ってやってくれています」と指揮官は絶大な信頼を置く。 先発陣の連続クオリティースタート(6回以上、自責3以内)は12戦で止まったが、連勝は途切れない。ブルペンのチームワークは抜群だ。【磯綾乃】 ▼阪神が4月14、15日広島戦に続き、球団最長タイとなる3試合連続完封勝利を達成した。なお4月11日DeNA戦9回から、28イニング連続無失点を継続中。球団最長は42年9月19日阪急戦~同27日朝日戦の52イニング。

◆阪神がチームとして今季初めて盗塁に失敗した。2回1死からジェリー・サンズが中前打で出塁すると続く打者の佐藤輝への3球目にスタートを切った。 石川の121キロを受けた捕手中村は二塁へ送球しタッチアウト。佐藤輝も空振りで三振ゲッツーとなった。今季は試合前時点で16回の盗塁企画をすべて成功させており、初めての失敗だった。

◆先発した阪神・藤浪晋太郎投手(27)が自らのバットで勝ち投手の権利を呼び込んだ。0-0の五回2死二塁で、ヤクルト先発・石川の内寄りの直球を捉え、今季1号となる先制2ランを左翼席へ放り込んだ。  2018年9月16日のDeNA戦(横浜)以来となる自身通算3本目の本塁打を記録。トラックマンの計測では「打球速度161キロ、角度29度、飛距離131メートル」と野手顔負けのデータが表示された。  制球が乱れる場面もありながら、四回2死満塁の場面は内川を二飛に仕留めるなど粘りの投球。六回2死二塁で塩見に死球を与えた場面で降板した。  「最低でも6回は投げ切りたかったですし、序盤から制球が定まらずに苦しい投球になってしまいました。何とか粘り続けていたのですが、変化球がコントロールできない場面が多かったので、そこを反省して次回の投球につなげたいと思います」と無念さをにじませた。  5回2/3を投げて3安打、5四死球、6奪三振の無失点で、強力な中継ぎ陣に後を託した。

◆ヤクルトが零封負けで連勝は「3」でストップした。新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者となり、離脱していた青木と内川がそろって先発で3月30日以来の復帰出場を果たしたが、阪神の継投策に屈した。  今季初先発となった20年目の石川は五回、2死二塁で阪神の先発・藤浪に左越え1号2ランを被弾。5回5安打2失点で負け投手となり、入団1年目の2002年から続く20年連続勝利はお預けとなった。

◆阪神が6連勝。先発した藤浪晋太郎投手(27)が5回2/3を投げて3安打6奪三振の無失点投球で、今季2勝目を挙げた。甲子園での勝利は2017年4月27日のDeNA戦以来、1450日ぶりとなった。  5四死球と制球を乱しながら粘りの投球。打撃では0-0の五回2死二塁で、ヤクルトの先発左腕・石川の内寄りの直球を捉えて今季1号となる先制2ランを左翼席へたたき込んだ。  背番号19の本塁打は、18年9月16日のDeNA戦(横浜)以来、自身通算3本目で甲子園では初。トラックマンの計測では「打球速度161キロ、角度29度、飛距離131メートル」と野手顔負けの数字が表示された。藤浪が投打で躍動し、矢野虎の勝利に大きく貢献した。

◆ヤクルトは惜敗で、連勝が3でストップ。先発で今季初登板した石川雅規投手(41)は5回5安打2失点で6三振を奪う好投を見せたが、入団1年目からの20年連続勝利はお預け。それでも、高津臣吾監督(52)はベテラン左腕の投球を評価した。--石川が好投した  「よくゲームは作れたのかなと。いろいろな思いがあっただろうし、緊張感もあっただろうし、そんな中で良く投げたと思います」  --開幕前は状態が上がらなかったが、しっかりと調子を上げてきた  「もう少ししっかり調整させて呼びたかったんですけど、チーム事情もあって。初めての登板にしては良かったと思います」  --オープン戦のときとの違い  「投球自体はそんなに変わってはないと思います。技術的にもそんなに変わってないと思う。体の状態が良かったのかなという感じはしますね」  --青木、内川が戻った打線  「いろいろなバリエーションというか、いろいろな形で攻撃ができるようになったのは確かだと思いますね。2週間という期間は、やはりアスリートにはすごく大きな時間だと思いましたし、しんどい思いして、ずっと隔離されていたというところも踏まえて、今日元気にグラウンドに姿を現してくれたのは本当に良かったと思います。結果はなかなかついてこなかったですけど、どんどん状態が上がっていくんじゃないかなと思います」

◆阪神は28イニング連続無失点で早くも両リーグ最速の貯金10。矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。  ■全員野球で6連勝  (テレビインタビュー)  --チームは6連勝  「全員でやってくれていますし、特にピッチャーがリズムを作ってやってくれているのが、連勝につながっているかなと思います」  --3試合連続完封  「晋太郎が粘ってくれましたし、(2番手)小林の1個のアウトもあそこを切ってくれたんで。その後もね信頼する中継ぎ陣なんで。みんなが力を出してくれました」  --藤浪の内容は  「いいボールと悪いボールがはっきりしているところもありましたけど、今年粘ることができているんでね。それよりもホームランが素晴らしかったですね」  ■打球音と角度で確信  --そのホームランはどう見たか  「行けっと思いながら見ていましたし、行ったかなという打球の音と角度とあったんで。行ったなと思いました」  --プロ初の甲子園弾  「甲子園でホームラン打つのは簡単なことではないですし。晋太郎は遠くへ飛ばす力を持っているんでね。びっくりはしないんですけど。場面もすごく良かったですし自分自身もね、もう一回最後頑張ろうといようなホームランになったと思うんで」  --甲子園の勝利が久しぶりだった(2017年4月27日のDeNA戦以来、1450日ぶり)  「苦しんだ部分、違う晋太郎というか、新たなステージにいく晋太郎がね。みなさんも楽しみにしていてくれたらうれしいです」  ■佐藤輝は貴重な経験  --佐藤輝は石川に苦しめられた  「(ベテラン左腕石川の)ああいうボール球の使い方がね。ああいうことをずっとやっているピッチャーだなと。かなり経験になったと思う。一回経験したことで対応できるようにやってくれたらいいと思います」  --貯金10  「チーム全員で戦えているということだと思う。当たり前の全力疾走とかそういうことをやってきた結果がそこにつながってきたと思います」  --明日に向けて  「天気は心配なところがありますが、タイガースらしい全員で戦う最後までしっかりした野球を見せたいと思います」  (記者囲み)  ■藤浪の交代に迷いなし  --藤浪も六回まで何とか  「あそこで代えることに対しては迷いはなかった。逆に勝てたけど、晋太郎自身はそういうところはまた次にと思って、勝つことを思ってくれる形になったと思う」  --梅野の盗塁(藤浪の2ランの前に二盗に成功)  「結果的に、そこやね。ランナー一塁で投げさせているのと、ランナー二塁で投げるのでは違うしね。そこは1点をやりたくないから外野も前に来るしね。ホームランというのはちょっとね。結果がホームランというのはビックリするけど。俺らの野球がやれているというところが、あのホームランにもつながっていると思う。そこは大きいな、もう1個のポイントかなと思います」

◆■2死一塁だったら生まれなかった■  試合を決めたのは五回の藤浪の本塁打だが、流れを変えたのは直前の梅野の盗塁といえる。  2死一塁で、打席は投手。常識なら、盗塁はあり得ない。梅野は100%の自信があったはずだし、何か癖など確信があったのだろう。  0-0の場面。一塁と二塁とでは、経験豊富な石川でも、プレッシャーはまったく違う。ポテンヒットでも1点だ。カウント1-2と追い込んでから2球、シンカーが低めに外れた。投手を相手に慎重に配球した結果、フルカウントに。歩かせたくない状況で、最後はストレート。すべてが、つながっている。  もちろん、うまくジャストミートした藤浪の打撃は見事だが、2死一塁だったら生まれなかった本塁打ともいえる。これが野球の面白さだ。  投球の方は、序盤はよかったが、四回に山田に2球続けて抜け、死球を当てたところから狂いが出た。山田、塩見と好調な右打者を相手に力みが感じられた。そこで平常心でいられるかどうか。そして直後の2死満塁で内川に対して見せたような、右打者の外角への「原点投球」ができれば、もっとよくなってくる。(本紙専属評論家)

◆ヤクルトは零封負けで連勝が3で止まったが、光があった。3月31日に西田が新型コロナウイルスに感染し、濃厚接触者とされた青木、内川が1軍復帰。高津臣吾監督(52)は安堵(あんど)の表情を浮かべた。  「2週間という期間はアスリートには大きな時間。元気にグラウンドに姿を現してくれたのは本当に良かった」  青木は四回2死一塁から右前打を放ったが、得点には結びつかず。内川は四回2死満塁、六回2死一、二塁でともに凡退して無安打。それでも、17日に登録される見込みの川端と合わせて戦力アップには変わらない。  高津監督は「いろいろな形で攻撃ができるようになったのは確か。状態が上がっていくと思う」と期待した。(赤尾裕希)

◆故郷への思いは十分すぎるほど伝わった。阪神・岩貞が好救援の小林からバトンを託されると打者3人を1安打2奪三振の力投で退け、勝利への流れを加速させた。5投手の継投で2点のリードを死守しての球団タイ記録となる3試合連続完封勝利に、投手キャプテンも胸を張った。  「(藤浪)晋太郎がいい投球をしてましたし、その後の小林も気迫あふれる投球で、その流れに乗りながら腕を振って投げることができました。チーム全体での勝利だと思います。バックの守備があるので僕らも自信持って腕振っていけます」  2-0の七回1死走者なしから3番手でマウンドに上がり、左の代打・松本友はスライダーで3球三振。続く山崎には遊撃内野安打を許したが、中村はカウント0-2と追い込んで低め変化球でバットに空を切らせた。4試合連続無失点&ホールドを記録した左腕を中心に、矢野虎の投手陣の防御率は1・99まで下がった。まさに"鉄壁"を誇っている。  故郷に被害をもたらした熊本地震の本震からこの日で丸5年。岩貞は1ホールドにつき、5万円の寄付または相当金額分の野球道具を地元へ贈る社会貢献を続けている。  「もう5年、早いものなので。時間とともに街も戻ってきて、うれしい限りですけれど。次、また同じことがないとはいえないのでその備えと、自分としてもこうやって投球で熊本に携われているので。今後もそういう気持ちを忘れずにやっていきたい」  年末年始に帰省すると、仮設住宅になった学生時代の練習場所は再びグラウンドに戻っていた。力強く復興をとげる故郷から力をもらってきた。勝利の方程式を担う背番号17の熊本への"恩返し"が矢野阪神の白星にもつながっていく。  「先発の投手は特にいい投球が続いてますし、それぞれで自分のやるべきことをみんな把握して自分の特徴を生かしたピッチングが続いている。今のこの状況に慢心することなくブルペン陣もやっていきたい」  岩貞は虎の投手陣の思いを代弁した。先発、中継ぎ陣一丸で首位を快走するチームを支えていく。(新里公章)

◆狙った獲物も、ポジションも、かみついたまま離さない。阪神のD6位・中野(三菱自動車岡崎)が、5試合連続のスタメンフル出場で6試合連続安打だ。若々しく獰猛(どうもう)な面々がそろう今季の虎を象徴するかのようなユニホームで、躍動してみせた。  7月に予定されている恒例のイベント「ウル虎の夏2021」で着用する「ウル虎イエローユニホーム」のお披露目試合だった。藤浪は「着心地自体はいいです。ちょっと奇抜なデザインですけど」振り返ったが、眼光鋭い虎があしらわれたこの戦闘服でおとなしく戦い、連勝を止めるワケにはいかなかった。ベンチの首脳陣も選手も、虎柄のマスクを装着。止まらない今の虎の象徴として、この日も快音を響かせたのが、中野だった。  0-0の三回1死走者なし。カウント2-2と追い込まれながらも、ベテラン左腕の石川が投じた低め変化球をつかまえて一、二塁間を破った。毎日のように初対戦の投手と向かい合っても、まったく意に介さない。3打数1安打で打率は5割から「・481」に下がったが、ユニホームに負けない"何かをやってのける"という存在感は、この日も健在だった。  7月9日からの巨人3連戦(甲子園)、同12日からのDeNA戦(同)がこのユニホームの"本番"となる。藤浪もお立ち台で「このままウル虎の日は絶対勝つという流れになればいいかなと思います」と誓ったように、身も心も虎になって、セ界に食ってかかる。(長友孝輔)

◆やっぱり甲子園の申し子や!! 阪神はヤクルトに2-0で勝利し、6連勝を飾った。先発した藤浪晋太郎投手(27)が五回に自身甲子園初本塁打となる先制2ラン。投げては5回2/3を無失点に抑え、甲子園で1450日ぶりの白星を挙げた。チームは早くも貯金10到達。このまま一気に突っ走る。  ユニホームにプリントされた獰猛な虎のような眼光で白球も、白星も、燕をも完璧にとらえた。藤浪が決勝2ラン。投げては甲子園1450日ぶりの勝利をつかみ、お立ち台で満面の笑みを浮かべた。  「大阪のおばちゃんみたいなユニホームを着ているので、しぶとくいってやろうと、なんとかしぶといバッティングをしてやろうと思って、それがいい結果につながりました!」  ウル虎イエローユニホームで臨んだ。0-0の五回2死二塁で石川の6球目、内角の直球をとらえ、左中間席へ。2018年9月16日のDeNA戦(横浜)以来3年ぶりの通算3本目。甲子園では大阪桐蔭高3年の春と夏に1本ずつ放っていたが、プロでは9年目で初アーチとなり「入るとは思わなかったので、自分でも引きました。甲子園でずっと打ちたいなと思っていて、やっと打てた」と声を弾ませた。  マウンドでは制球が定まらず、五回以降はワインドアップからセットポジションに変更するなど試行錯誤の連続だった。六回2死二塁で塩見にこの日2個目の死球を与えたところで降板。それでも、5回2/3を3安打無失点に抑え、救援陣の完封リレーで今季2勝目を挙げた。阪神が投手の本塁打の得点だけで勝利するのは、1973年8月30日の中日戦(甲子園)で伝説のサヨナラ弾&ノーヒットノーランを演じた江夏豊以来だ。 その他の写真(2/3枚)  高校時代は春夏連覇を達成し、"甲子園の申し子"と呼ばれた男が復活を告げる4年ぶりの1勝。近年は結果を残せず苦しい時間を過ごした。制球難で四球や暴投の連続。甲子園には毎回のようにため息が漏れ、心ないやじも飛んだ。中学時代に指導した大阪泉北ボーイズ・下埜総監督は「数年前、甲子園へ晋太郎のピッチングを見に行ったときにバックネット裏で応援していたら、ファンからひどいやじが飛んでいるのを聞いて、あの時はとても心苦しかった」と振り返る。  「今まではやじもあって投げにくいなとか、いやだなというときもあった」という藤浪。それでも、心は折れなかった。  「ここ数年成績もよくなくて、特に甲子園では全然勝てていなかったので甲子園、タイガースファンのみなさんの前で勝ててよかった」  チームはこれで6連勝。貯金も10まで増やした。右腕の活躍に矢野監督も「(マウンドでは)いいボールと悪いボールがはっきりしていたけど、粘ってくれた。それよりもホームランが素晴らしかった。晋太郎自身にも、チームにとっても大きいホームランになった」とうなずいた。  「甲子園は大好きなのでこれからも頑張ります!」  7175人の虎党の前で藤浪は誓った。次は納得の投球で最高の勝利を届けてみせる。(織原祥平)

◆ガオー! 猛虎は強し!! 開幕から18試合で貯金10って、どんだけ強いねん阪神!!  おまけに先制した試合は14戦全勝。♪せんせ~い、せんせ~い、それはせん~せ~い~-と昭和のおやじは半世紀も前の森昌子ちゃんの(同い年なのよ)大ヒットデビュー曲を口ずさんじゃったやないか!!  1450日ぶりの甲子園白星の藤浪にビックリ!! 序盤から抜け球が多くて四回には山田に死球。「ヤベ~(冷汗)とんでもないの当てるんじゃないだろうなあ...」と思っていたら、やっぱり当てたー!! バットの芯に石川の投球を当てての"先制決勝勝ち星ホームラン"。ハラハラドキドキも加わって、エンゼルスの大谷より二刀流で楽しめまっせ~!!  矢野監督、このまま勝ち続けて貯金を13にしましょう!! 今季と同じ143試合で行われた2019年、巨人は77勝64敗で貯金13...。ムフフフ、虎の優勝マジックは『あと貯金3』。楽勝! 楽勝!!

◆6連勝です。貯金10です。バンザ~イ。  そして...。藤浪が今季、勝ち星をむちゃくちゃ伸ばしそうな気がしてきました。試合前、甲子園球場のトラ番キャップ・長友孝輔と電話で話していたときのことです。  「今年の藤浪、いいよなあ」  「そうですね。けっこう走者は出して満塁のピンチも多く背負っているんですけど、そこでよく粘っている印象がありますよね。ちょっと調べてみましょうか。すぐに数字出ますから」  電話口から、カチャカチャと何かを操作している音が聞こえます。さすが、オフに『あつまれ データの森』を企画・担当した長友。12球団すべてのバッターの全試合全打席結果を、1死一塁などの状況別を含めて集計しています。これを投手側から"逆向き"に操作すると、藤浪の満塁での投球結果や、他の投手の数値もすぐにはじき出せるらしい。  「あ、すごい。満塁のピンチが3試合で8度もある。規定投球回を投げているピッチャーで最多です。でもすごいです。8度の満塁で被安打ゼロです。だけど1失点してるな。なんだろ。犠飛か、内野ゴロか」  再びカチャカチャ。わかりました。5回を2失点にまとめた開幕(3月26日)のヤクルト戦。1-0の二回に2安打と四球などで1死満塁とされたあと中村の二ゴロで失点していました。しかし以降の7度の満塁は全部しのいでいるのです。  ちなみに、満塁のピンチを背負った回数2位はDeNA・浜口で6度。浜口の今季成績は4試合で防御率5・40、0勝3敗です。6度も満塁を背負えば、普通はこうなります。しかし、満塁8度の藤浪は試合前時点で防御率2・50。今季の藤浪の粘り強さはこの比較でもよくわかります。  「走者はためても点はやらない。"怪データ"ですね。開幕戦は、本人に白星はつかなかったけどチームが勝って、藤浪は『粘れた点は良かった』と、矢野監督も『泥臭く、何でもいいから勝ちたい、という気持ちが表れていた』と話していました。塁をうめて打順を下位に回して、割り切って冷静に投げている感じさえ受けるときがありました。押し出しもありません。そういうところが、今年安定したピッチングができている理由なんだと思います」  粘り強い、崩れない藤浪はこの日も、四回に2死満塁のピンチを招きましたが、内川を二飛。これで、満塁で点を取られない確率は・889になりました。  「試合前、藤浪投手は、あした先発する青柳投手、阪神園芸の方々と一緒にマウンドに集まって、土の硬さを入念にチェックしていました」  投手担当の織原祥平の報告です。ただ、普段以上にボールが暴れて、3四球と2死球。ヤクルトの打者にはごめんなさいねの"抜けダマ"も多く、無失点のまま六回途中で降板することにはなりましたが、"怪データ"通りに粘りのピッチングを披露。五回には自ら先制2ランとバットでも大暴れです。  阪神ファンの皆様、今年の藤浪は、本当に変わりましたよ。崩れそうになっても崩れません。満塁になっても点は取られません。ハラハラドキドキを楽しみながら、安心して観戦してください。

◆ヤクルトの41歳、石川が先発で今季初登板。5回5安打2失点、6奪三振と粘ったが黒星を喫した。多彩な変化球で打たせて取り、五回には二塁内野安打を放って金田正一(巨人)に並ぶ20年連続安打も記録。高津監督は「いろいろな思い、緊張感もあった中でよく投げた。強い精神力と体としっかりとした考えが、ここまで彼がやってこられた理由だと思う」と41歳左腕を評価した。今後は一度登録を外れる予定。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
1440 0.778
(↑0.013)
-
(-)
12577
(+2)
35
(-)
17
(+1)
17
(+1)
0.251
(↓0.004)
1.990
(↑0.12)
2
(-)
巨人
1063 0.625
(↑0.025)
3
(-)
12468
(+7)
49
(-)
15
(+1)
14
(-)
0.235
(↑0.016)
2.400
(↑0.14)
3
(-)
ヤクルト
873 0.533
(↓0.038)
4.5
(↓1)
12567
(-)
65
(+2)
16
(-)
13
(-)
0.248
(↓0.005)
3.450
(↑0.07)
4
(-)
広島
981 0.529
(↑0.029)
4.5
(-)
12554
(+7)
60
(+3)
17
(+2)
9
(+1)
0.250
(↑0.005)
2.980
(↑0.06)
5
(-)
中日
5103 0.333
(↓0.024)
7.5
(↓1)
12542
(+3)
61
(+7)
3
(-)
10
(-)
0.220
(↑0.005)
2.990
(↓0.25)
6
(-)
DeNA
3142 0.176
(↓0.012)
10.5
(↓1)
12459
(-)
97
(+7)
11
(-)
4
(-)
0.243
(↓0.002)
4.960
(↓0.11)