巨人(☆5対1★)中日 =リーグ戦6回戦(2021.04.15)・東京ドーム=
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中日
0100000001800
巨人
22100000X5901
勝利投手:髙橋 優貴(3勝0敗0S)
敗戦投手:福谷 浩司(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】松原 聖弥(2号・1回裏ソロ)

  DAZN
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◆投打のかみ合った巨人が4連勝。巨人は初回、松原の先頭打者本塁打などで2点を先制する。続く2回裏には、松原が2点適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・高橋が8回1失点の快投で今季3勝目。敗れた中日は先発・福谷が試合をつくれず、打線もつながりを欠いた。

◆巨人ルビー・デラロサ投手(32)が15日、米国の市民権取得手続きでチームを離れて渡米するため、出場選手登録を抹消された。 デラロサは3月4日に左足小指を骨折したものの、開幕5戦目の3月31日には1軍に合流。今季は6試合に登板し防御率0・00、中川とのダブル守護神としてリーグトップタイの5セーブをマークしていた。中日6回戦(東京ドーム)の試合前練習後、原辰徳監督(62)は「元気でまた会えることを願う。彼のファミリーにとって、とても大事なことなのでね。そこは尊重した」と説明した。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、再来日後には隔離期間をへての合流となる。原監督は「それも仕方がない。やりくりは今に始まったことではない。プラスに受け取って。必ずそこをカバーする力は出てくる。むしろプラスにする」と話した。 デラロサに代わり、戸根千明投手(28)が1軍に昇格した。

◆中日根尾昂内野手(20)がプロ入り初犠飛を放った。 この日は3試合ぶりに8番でスタメンに復帰。昨年8月4日DeNA戦(横浜)以来となる右翼で出場した。2点を追う2回1死満塁で打席に立つと、2ボール2ストライクからの巨人先発高橋の5球目直球を左翼へ流し打ち、貴重な1点を奪った。 根尾は「チャンスだったので、ランナーを返すことに集中して打席に入りました。追い込まれてしまいましたが、最低限の仕事はできたと思います」と話した。

◆巨人が完勝。先発高橋が8回1失点好投。松原が先頭打者弾など打線も援護し今季初の同一カード3連勝。中日は打線がふるわなかった。

◆侍ジャパン稲葉篤紀監督(48)が巨人-中日戦(東京ドーム)を視察した。 この日は建山投手コーチ、井端内野守備走塁コーチもそろい踏みでチェック。五輪でも正遊撃手が濃厚な巨人坂本、正三塁手が不在の中で候補となる巨人岡本和真のプレーぶりを確認していた。

◆巨人は1回、松原の自身初の先頭打者弾と梶谷の適時打で2点を先制。1-2の2回は松原が2点適時打。3回に重盗で加点した。 中日先発の福谷は4回5失点で降板。巨人先発の高橋は6回まで中日打線を5安打1失点に抑え、4点リードのまま終盤に入った。 巨人は今季初の同一カード3連勝で、貯金は今季最多の3となった。先発高橋はチームトップの3勝目。中日は今季最多の借金4。福谷は1敗目。

◆侍ジャパン稲葉篤紀監督が原采配に知見を深めた。巨人-中日戦を視察。巨人の3回の重盗に「(中日も)予測していなかったかなという感じはした。一塁走者が亀井選手で盗塁は考えにくい場面で思い切って仕掛ける。相手の動揺を誘うプレー。1点の積み重ねが国際大会も大事」と戦術眼として吸収した。 重盗のリスクも肌身で承知している。現役時の13年WBC準決勝では意思疎通を欠いた重盗失敗の瞬間も見てきている。一方で指揮したプレミア12でも盗塁、スクイズで局面を打開してきた。だからこそ「勉強になりました」と得心した。正遊撃手濃厚な巨人坂本、模索する三塁手候補の巨人岡本和、中日高橋周、救援候補の巨人中川らもチェック。特に打撃不振の岡本和に「壁は必ずあるので打破していくのが経験につながっていく。調子が悪くても何をやっていけるのか(攻守を)切り替える必要もある。そういうところも見ている最中ですね」と見守る。

◆中日が巨人戦では19年7月以来2年ぶりの3連戦3連敗で、借金が今季最多「4」に膨らんだ。3試合ぶりスタメン復帰の根尾昂内野手(20)が2点を追う2回1死満塁でプロ入り初犠打で1点を返したが、先発福谷が失点を続けた。3回2死一、三塁で重盗を決められ痛恨の5点目を献上。リリーフの藤嶋、橋本、谷元が開幕から防御率0・00をキープする無失点リレーを披露したのが敗戦の中の光明だった。与田監督の試合後のコメントは以下の通り。 -福谷の内容は 与田監督 横から見ていると、スイングされやすいところ、全体的に(球が)高かったかな。追い込んでからとか、勝負にいくところが高くなった。ボール自体は本当に良かった。勝負どころで甘く入ったところを打ち損じてくれなかった。 -5失点目の巨人の重盗は 与田監督 あそこは準備はしていた中で、(木下拓の)送球がそれた部分もあるんだけど、(京田が)何とかもう少し早く入ってタッチをするように(して欲しかった)。一塁走者も挟まれる状況も出てくるので、入り方とかタイミングの問題だと思う。意識して練習していくしかない。 -2回の無死満塁で何とか1点を取った 与田監督 無死満塁で木下拓が打ち取られ、根尾が1点取ってくれた。その次に続かないといけない。打順は投手で難しいとこだが、その他のチャンスでなかなか...。 -3試合で3得点 与田監督 野球はそういうことはある。それを乗り越えていくしかない。みんなで力を合わせて、乗り越えていくしかない。それだけです。 -巨人に3連敗 与田監督 まだ取り返すチャンスはある。3連敗をしたことはしっかり受け止めながら、バタバタせずに。いつも同じように選手を信頼して使っている。みんなもそれにこたえようとやってくれている。まあ、向かっていくしかない。これが野球ですからね。 -リリーフはゼロで続けた 与田監督 昨日に引き続き橋本もコントロールよく投げてくれた。そういう部分では、何とか後ろが頑張っておけば、チャンスを生み出せるんじゃないかな。 ? 【その他コメント】 ▽中日伊東ヘッドコーチ(3試合で3得点の打線に) 結果が出ないといろいろ考えてしまうがシンプルにやってもらいたい。打者であれば甘い球を打ちにいく。それと絶対に下を向かないこと。まだ序盤だし、戦っていればこういうこともある。明るい兆しを待ちたい。 ▽中日藤嶋(2回無失点で防御率ゼロキープ) マウンドに上がったら一生懸命やるだけです。チャンスをもらった場所で、チームの力になれるようにやっています。 ▽中日橋本(1回無失点で防御率ゼロ維持) バランス良く思ったところに投げられています。力が入ったときに外に抜ける球があるので、それが出る確率を少なくしたいです。 ▽中日谷元(1回無失点で防御率ゼロを継続) 中7日空きましたが、ゼロで帰ってこれて良かったです。

◆巨人高橋優貴投手がリーグトップタイの3勝目を挙げた。 「野手の方に助けられた。完璧な投球ではなかったけど、ゲームをまとめることが出来た」。 2回1死満塁では、根尾の左犠飛で今季16イニング目で初の自責点を許したが、最少失点で切り抜けた。自身最長の8回を6安打1失点に抑え、防御率もトップの0・41。「8回を超えられたのは自信になるかなと思います」と納得の表情を浮かべた。 ▽巨人原監督(高橋について)「安定感もありますし、ひとつ越えたのかなと。ナイスピッチングですね」

◆動いて、もがいて、大きな節目に到達した。巨人が中日に今季初の同一カード3連勝を決め、原辰徳監督(62)は史上11人目の監督通算1100勝目を達成した。電光掲示板で表示を見ると、両手を広げて目を丸くした。「何かあったの、とは思ったんですけど。まったく気づいておりません」と優しく目尻を下げた。 試合では厳しい勝負師の顔に徹した。3点リードの3回2死。一塁走者が亀井、三塁走者は梶谷で、打者は6番大城。カウント1-1からの3球目、亀井が二塁へスタートを切った。捕手木下拓が迷わず二塁へ送球したのを見ると、梶谷が本塁へ駆けだした。次の1点が試合の行方を左右する局面。相手の隙を突く重盗で、主導権を完全に握った。視察した侍ジャパン稲葉監督の視線もくぎ付けにしたビッグプレーにも「彼ら2人(亀井と梶谷)のおかげですよ。僕は何も知らない」。さらりと選手をたてる所作に、経験豊富な名将の香りが漂った。 1996試合、指揮官として常に前を向き、もがいてきた。10日に12戦連続3得点以下の球団ワースト記録に並ぶも、翌日に梶谷を6番に動かすなど打線を改造。9得点で暗雲を払った。試合後、苦しい時には我慢も必要だったかと聞かれると「いや」と首を横に振った。「動かなきゃダメだよ。プロである以上ね。流されちゃいけない。動かなきゃ。もがいてね」。勝負どころでの重盗には臆せず自らを突き動かしてきた信念の一端がかいま見えた。 今季初の4連勝で貯金も最多の3。史上初の監督として3度目のリーグ3連覇への期待も膨らむが「まだまだ生まれたてのほやほやという気持ちで日々、臨んでおります」と結んだ。おごらず、怖がらず。まだまだ一歩ずつ、歩を進めていく。【浜本卓也】 ▽巨人梶谷(1回無死二塁の適時打を含む移籍後初の4安打猛打賞)「調子が上がってきたというわけではないですが、徐々に自分の思うようなスイングが出来てきたのかなとは感じます」

◆中日の借金が今季最多の「4」に膨らんだ。3回2死一、三塁で重盗を決められ痛恨の5失点目。 与田剛監督は「準備はしていたが、(木下拓の)送球がそれた部分もある。(走者への)入り方とかタイミングの問題だと思う。意識して練習していくしかない」と説明。巨人戦では19年7月以来2年ぶりのカード3連敗(東京ドーム)に「まだ取り返すチャンスはある」と前を向いた。 ▽中日伊東ヘッドコーチ(3試合で3得点の打線に)「結果が出ないといろいろ考えてしまうがシンプルにやってもらいたい。打者であれば甘い球を打ちにいく。それと絶対に下を向かないこと。まだ序盤だし、戦っていればこういうこともある。明るい兆しを待ちたい」

◆巨人松原聖弥外野手が人生初の先頭打者本塁打でチームを勢いづけた。 1回先頭、昨季9打数1安打に抑えられた中日福谷の外角高め149キロの直球を左翼ポール際に運んだ。「なかなか打てていない投手だったので、どういうふうに抑えられたか試合前にチェックした。準備をしっかりして臨めた」と攻略した。2回にも2死二、三塁から中前へ2点適時打を放ち、2安打3打点の活躍ぶりだった。

◆巨人坂本勇人内野手が2番遊撃で先発。遊撃での出場が1777試合となり、鳥谷(ロッテ)の持つ遊撃手の最多出場記録に並んだ。鳥谷は昨年10月28日に石井(広島)を抜く1768試合の新記録をつくり、今季ここまで1777試合に伸ばしていた。坂本が遊撃を初めて守ったのは07年9月2日横浜戦で、通算1803試合のうち遊撃で1777試合出場している。

◆巨人が中日に今季初の同一カード3連勝を飾り、原辰徳監督(62)は史上11人目の監督通算1100勝目を達成した。松原聖弥外野手(26)が自身初の先頭打者本塁打を含む2安打3打点。梶谷隆幸外野手(32)は適時打を含む移籍後初の4安打猛打賞。3回2死一、三塁では、三塁走者として一塁走者亀井善行外野手(38)との重盗を決めるなど、打って走って、持ち味を存分に発揮した。 先発高橋優貴投手(24)が自身最長の8回を投げ6安打1失点と好投し、リーグトップタイの3勝目。防御率は0・41でセ・リーグ単独トップに立った。 試合後の原監督の主な一問一答は以下の通り。16日からは敵地・横浜スタジアムに乗り込んでのDeNA3連戦。エース菅野智之投手(32)が3試合目の先発で今季初勝利を目指す。-高橋が見事な投球 原監督 そうですね、安定感もありますし、ひとつ越えたのかなと。ナイスピッチングですね。フォアボールの数もすごく少なくなってきていますね。制球力も付いてきたんだろうし、先発として長く投げるんだっていう、いろんなものが加わったような気がしますね。 -松原が3打点の活躍 原監督 いやあ、大きいですね。打のMVPだと思いますね。先制のホームランもありましたし、2アウトから2点タイムリーっていうのは非常に大きかった。我々も予想ができないような、そういういいところが出ましたね。 -梶谷が4安打、重盗も非常に良い判断 原監督 (13日に)大野から打てたっていうのが、彼のなかで非常に大きかったんじゃないでしょうかね。安心はできないけどもね、良い精神状態で試合に臨めるようになっているんではないでしょうか。火曜日(13日)、3連戦前に初めて監督室に呼んで、ちょっと2人で話をしたことはありましたけどね。まあ大した話ではないので、たいしたことはないでしょう(笑い)。内容は言えませんが、そういう時間があったということをお伝えします。 -3回の重盗 原監督 2人とも(亀井、梶谷)非常に経験を持っているランナーですからね、うまい具合に2人でやったんでしょうね。2人で試合前にミーティングでもしていたんじゃないですか(笑い)。彼ら2人のおかげですよ。僕は何も知らない。 -新型コロナウイルスで陽性判定を受けて入院していたウィーラーが退院。前日に退院していた丸、中島、若林も含めて今後は 原監督 本人たちには少しブレーキをかけながら調整はしてくれと。なにせ小さな部屋で困難と闘っていたわけですから。少しブレーキを引きながらスタートしてくれ、ということは伝えてあります。 -監督通算1100勝 原監督 (試合後に)球団の方も出てきてくれて、何かあったの、とは思ったんですけど、まったく気づいておりません(笑い)。まだまだ、生まれたてのほやほやという気持ちで、日々、臨んでおります。

◆侍ジャパン稲葉篤紀監督(48)が15日の巨人-中日戦(東京ドーム)を視察した。 巨人坂本、岡本ら代表候補選手のチェックを始め、原監督の采配にも知見を得た。一問一答に、五輪への思い、候補選手の野球人としてのさらなる飛躍への願いが垣間見える。 -今日の視察の目的は 稲葉監督 今日は坂本、岡本、あとは高橋周平が試合に出ていますので、野手を見に来ました。 -坂本は1打席目に二塁打。状態は 稲葉監督 少しずつ状態も上がってきているように見えていますし、守備も非常に安定していますので。順調に来ているなという感じがします。 -坂本のリーダーとしての立ち居振る舞い、雰囲気はどう見ているか 稲葉監督 いつも通り、だなと。精神的支柱はジャパンでも大事ですし、経験をたくさん積んでいる選手は貴重ですから。このまま順調にいけば、というね。 -岡本、高橋周については 稲葉監督 和真(岡本)はまだちょっと本調子ではないかなというね。まだまだ始まったばかりなのでここからどう上げていくかというのはまた見ていきたいと思います。 -岡本の状態は心配 稲葉監督 彼もまだまだ若いので、ここまで順調に来ていたと思いますし、壁は必ずあるので、打破していくのが、これからの彼の経験にもつながっていくと思う。そういう意味でもここからどう上げていくか、しっかり見ていきたい。-監督の現役時代もスランプを脱するたびに引き出しが増えていく感覚もあったか稲葉監督 悪い時は、どういう練習をするか。例えばバッティングが悪くなった時は守備を多めにやる。守備からリズムをつくって、攻撃に移っていくというやり方をした。今日もサードフライを捕れたかな、というやつをエラーというか、落としたのも、やっぱりリズムが悪い。もう1度、自分の調子が悪いのは、どこからか、彼も当然考えていると思いますし、そういうところからいろんなことをつかむことがあると思う。-現役時代の国際大会でも、それが生きたか稲葉監督 国際大会は、あっという間に終わってしまうので調子悪ければ、調子悪いで終わってしまう。調子悪くても自分が何をやっていけるのか、と切り替える必要もあると思いますし、そういうところもジャイアンツの中で、和真が切り替えて、守備は守備でやっているのか、そういうところも今、見ている最中ではある。まだまだ若いので、今は打撃が悪かったら守備に影響してしまうところもあるので、そういうところもしっかり経験を積んで切り替えをして、そういうところもやっていく段階だと思います。-菅野、大野について稲葉監督 まだ彼らも始まったばかりですし、良くもなく悪くもなくという感じだと思うんですけど、ここからどう調子を上げていくかというところもしっかり見ていきたいと思います。-巨人の重盗は稲葉監督 今日は原監督の采配という、3回の1点の取り方。ダブルスチールで1点を取ったというシチュエーション。あの1点は相手チームにとって非常に大きな1点だなと思いましたし、ああいう点の取り方をしてくるというね、タイミングとして1点どうしても欲しいというところでの采配、いいものが見られたなと思います。-重盗は相手にとってもエアポケットだった稲葉監督 あそこ、セカンドスローだったのもちょっとビックリしたけど、あそこは相手のことを読んでダブルスチールを仕掛けたのか、それとも関係なく点を取りにダブルスチールを仕掛けたのかはちょっとまだ分からないですけど、どうしてもあそこの1点は欲しい。1点の取り方は原監督の采配なんだろうなというところは勉強になりましたね。-京田のベースカバーも遅れ気味に映った。予期していなかったかも稲葉監督 そんなに予測はしていなかったのかなという感じはしていました。一塁走者が亀井選手だったので当然あそこでスチールとは考えにくい場面の中で思い切って仕掛ける。相手が動揺したのかなというものを誘うプレーだったのかなと。1点1点の積み重ねが国際大会も大事ですから、仕掛けられるタイミングというのは勉強になりました。(最後に自らつけ加えて)稲葉監督 あとコウタ(中川)もね。今年はここまで順調に来ていますし、最初は抑え候補で抑えだったんですけど、今は8回というね。ジャパンも当然後半の7、8、9は大事ですから。そういうところも含めてこれから彼の活躍というのもこれからまたしっかり見ていきたいと思う。

◆巨人・松原聖弥外野手(26)が初回先頭打者本塁打を放ち、先制した。中日の先発・福谷の149キロの速球を逆方向へ弾き飛ばし、左翼ポール際へほうり込んだ。  「追い込まれていたので何とか食らいつこう、何とか塁に出て(坂本)勇人さんにつなごうと思っていました。それが最高の結果につながってうれしいです」  育成出身の初回先頭打者本塁打はセ・リーグ初の快挙。2017年に明星大から育成ドラフト5位で入団し、翌18年に支配下登録。昨季1軍デビューを果たすと右翼に定着して86試合に出場し、打率・263、3本塁打、12盗塁をマーク。原監督からは打撃センスを「天才的」とも評されている。

◆巨人は高橋が自己最長の8回を投げ、6安打1失点で開幕から3連勝となった。打線は一回に松原の先頭打者本塁打と梶谷の適時打で2点。二回も松原の2点打で加点した。中日は福谷が4回5失点と打たれ、今季2度目の3連敗。

◆3試合ぶりに先発した中日の根尾が、二回1死満塁からライナー性の犠飛を打って今季3打点目を挙げた。  今シーズンはそれまで自責点0だったサウスポーの高橋から1点を奪う一打。「走者をかえすことに集中して打席に入った。追い込まれてしまったが、最低限の仕事はできたと思う」と控えめ。七回は中前に安打を放ち「甘い球をしっかり捉えることができてよかった」と振り返った。  チームの打線が苦しむ中、自身の打率も1割台。今季は外野で多くの出場機会を得ており、レギュラーを目指して奮闘が続く

◆巨人は今季初の4連勝。先発の高橋優貴投手(24)が8回1失点で無傷の開幕3連勝を飾った。松原聖弥外野手(26)が育成出身としてはセ・リーグ初の初回先頭打者本塁打。通算1100勝を達成した原辰徳監督(62)が試合を振り返った。  ■一皮むけた高橋  --先発の高橋が見事な投球  「そうですね、安定感もありますし、何かひとつ超えたのかなと。ナイスピッチングですね」  --初めて8回を投げ切って118球  「そうですね、今日のところは120球くらいで良いでしょう、ってことですね」  ■攻撃のMVP  --松原が初回先頭打者本塁打、二回は2点打も  「いやー、大きいですね。打のMVPだと思いますね。先制のホームランもありましたし、2アウトから2点タイムリーっていうのは非常に大きかったし。われわれも予想ができないような、そういういいところが出ましたですね」  --梶谷が4安打。重盗も成功  「(13日に)大野雄から打てたというのが大きかったんじゃないでしょうか。もう少し見栄えのいい打率にはなるでしょう」  ■何かあったの?  --監督通算1100勝に  「球団の方も出てきてくれて、何かあったの? とは思ったんですけど。まったく気付いておりません。まだまだ、生まれたてのホヤホヤという気持ちでね、日々、臨んでおります」  --高橋が乗り越えたものは  「ペース配分や、四球の数も凄く少なくなってきていますね。制球力も付いてきたんだろうし、先発として長く投げるんだという(心構えが)ね」  --三回2死一、三塁で亀井と梶谷で重盗成功  「2人とも非常に経験を持っているランナーですからね。うまい具合に2人でやったんでしょうね。2人で試合前にミーティングでもしていたんじゃないですか」  ■侍・稲葉監督も参考に?  --視察した日本代表・稲葉監督も「勉強になった」と  「僕は何も知らない(笑)」  --梶谷が4安打  「火曜日(13日)の3連戦前に初めて監督室に呼んで、ちょっと2人で話をしたことはありましたけど。まあ大した話ではないので、大したことはないでしょう」  --テームズ、スモークは16日に2軍戦に出場する  「そうですね、天気が良ければ、当然スターティングラインアップにはいると思いますね」  --新型コロナに感染して退院した丸らは  「本人たちには、外国人の2人とはちょっと違う環境なんで、少しブレーキをかけながら調整はしてくれ、と」

◆中日は開幕から6カードを終え、ここまで1試合で3安打以上を打った猛打賞の選手が一人もいない。チーム打率も2割1分5厘と低迷。10戦続けて3得点以内にとどまる。特にこの3連戦は3日とも1点しか取れなかった。  この日は1日にも好投を許した高橋を攻略できなかった。与田監督は「球種に関係なく同じフォームで投げてくる。両サイドにうまく投げられた」と脱帽した。今季初の同一カード3連戦3連敗となり、借金は今シーズン最多の4に膨らんだ。

◆巨人の梶谷が今季初の4安打をマークした。一回に右前適時打を放つと、三回は右中間へ二塁打。その後も安打を重ね、一時は1割5分台まで下がった打率を2割3分5厘まで上げた。「徐々に自分の思うようなスイングができてきた」と復調を実感していた。  これまでは当てにいく打撃が目立ったが、右方向に力強い打球が飛ぶようになってきた。最近3試合で計7安打の固め打ち。原監督も「いい精神状態で試合に臨めるようになっているんじゃないか」と一安心の様子だった。

◆日本代表の稲葉監督が視察し、一回にフェンス直撃の二塁打を放った巨人の坂本に「少しずつ状態も上がってきているように見える。守備も非常に安定していて、順調に来ているという感じがする」と信頼を寄せた。  一方で打率1割7分2厘と苦しむ、三塁手候補の岡本和については「まだまだ若い。壁は必ずある。ここからどう上げていくか見たい」と期待した。

◆巨人・高橋優貴投手(24)が8回1失点でリーグトップタイの3勝目(通算9勝)をマーク。防御率0・41でリーグトップに躍り出た。  「3連勝は今までなかった。意識した中で勝てたことは自信になる」  八回2死で福田を三ゴロに仕留め、自己最長のイニングを投げ切ると、ポンポンとグラブをたたいた。二回に犠飛で16イニングぶりに失点したが、最速145キロの直球と110キロ台のカーブ、スクリューを駆使した。  東海大菅生高、八戸学院大を経て2019年にドラフト1位で入団して3年目。今季に懸ける強い気持ちが原動力だ。  新人時代は18試合に登板して5勝7敗。昨季は開幕から左肘のけがで出遅れ、8試合の登板に終わった。雪辱を誓った今季、オープン戦で原監督から「闘争心がない」と2軍での再調整を命じられた。「2軍でも、もっと強くという思いで練習した。いろんなところで打者への強い気持ちが芽生えた」。秘めた闘志が好投につながった。  昨年2月11日に誕生した、まな娘の存在も大きい。かわいい盛りだが、プロ野球選手としての背中をしっかりと見てもらうことが願いだという。「これから物事が分かるようになったときに、お父さんはこういう仕事しているよと自慢できればいい」と目尻を下げる。  エース級の活躍をする左腕に指揮官は「何か一つ越えたのかな。四球も少なくなって制球力もついてきた」とたたえた。この日は監督通算1100勝を達成。「まだまだ生まれたてのホヤホヤという気持ちで日々臨んでおります」と笑った。  チームは4連勝で今季最多の貯金3。背番号47が、開幕ローテ6番手からチームの勝ち頭にはい上がった。(樋口航)

◆巨人・高橋優貴投手(24)が8回1失点でリーグトップタイの3勝目(通算9勝)をマーク。防御率0・41でリーグトップに躍り出た。八回2死で福田を三ゴロに仕留め、自己最長のイニングを投げ切ると、ポンポンとグラブをたたいた。二回に犠飛で16イニングぶりに失点したが、最速145キロの直球と110キロ台のカーブ、スクリューを駆使した。  元巨人監督の堀内恒夫氏(73)は自身のブログで「前回、炭谷と組んだ阪神戦 スクリューボールをうま~く隠してね 相手がいつ来るかいつ来るかと待っているところへ速いボールでインコース攻めたりして相手が戸惑っていた」と指摘。「あれはね、高橋のイメージと実際のイメージが違うからだと思うんだ」と推測した。  「昨日は大城だったけど同じように今までのようにはスクリューボールを投げさせなかった。これ、まだあたっていないチーム1回りは効くと思うよ。ただし、次からは考えた方がいいな」とアドバイスを送っていた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
1340 0.765
(↑0.015)
-
(-)
12675
(+4)
35
(-)
16
(+2)
16
(+2)
0.255
(↑0.002)
2.110
(↑0.14)
2
(-)
巨人
963 0.600
(↑0.029)
3
(-)
12561
(+5)
49
(+1)
14
(+1)
14
(+2)
0.219
(↑0.004
2.540
(↑0.09)
3
(-)
ヤクルト
863 0.571
(↑0.033)
3.5
(-)
12667
(+2)
63
(+1)
16
(+2)
13
(-)
0.253
(↓0.004)
3.520
(↑0.16)
4
(-)
広島
881 0.500
(↓0.033)
4.5
(↓1)
12647
(-)
57
(+4)
15
(-)
8
(+1)
0.245
(↓0.006)
3.040
(↓0.08)
5
(-)
中日
593 0.357
(↓0.028)
6.5
(↓1)
12639
(+1)
54
(+5)
3
(-)
10
(-)
0.215
(↑0.002
2.740
(↓0.16)
6
(-)
DeNA
3132 0.188
(↓0.012)
9.5
(↓1)
12559
(+1)
90
(+2)
11
(-)
4
(-)
0.245
(↑0.001)
4.850
(↑0.14)