◆阪神－広島4回戦は、雨天により試合中止となった。先発は阪神が西勇輝投手（30）、広島は森下暢仁投手（23）が予定されていた。 阪神は1週間前の6日巨人戦（甲子園）も雨天により、7回終了時点で降雨コールド。先発の西勇が7回2失点と好投し、阪神が6－2で勝利を収めていた。

◆予告先発は阪神が西勇輝、広島が森下暢仁だったが、雨天のため中止。

◆13日の阪神広島4回戦（甲子園）は天候不良で中止となり、先発予定だった阪神西勇輝投手（30）は14日の同戦にスライドすることに決まった。 それを受けて14日に先発予定だったドラフト2位の伊藤将司投手（24）は、1度先発を飛ばすことになった。矢野燿大監督（52）は「（登板機会を飛ばす）その予定。でも中にもちょっと入れてみようかなと思うけど」と話し、中継ぎ待機となる見込みだ。

◆侍ジャパン稲葉監督が広島森下を五輪の先発候補として要マークする。13日、今季初の公式戦視察として阪神－広島戦（甲子園）を訪れたが雨天中止。 最大のお目当ては先発予定だった2年目右腕の森下だった。昨季新人王で今季も2戦2勝、防御率0・00。「トップチームの経験はないが、ああいう整った選手はジャパンに必要だなと楽しみにしていた」と捉えた。 ソフトバンク千賀が故障で五輪出場が厳しくなり、先発構想も修正を迫られている。その中で完成度の高い森下はトップでの代表経験がなくても有力な候補だ。「制球力もそうだし、いろんな球種を持っているけど全て扱える。1つ悪くても違う球で勝負できる。先発としてゲームを作れる。自分から崩れるところがないのが評価しているところ」。14日に五輪開幕100日前を迎え、視察も本格化。「また機会を見て見に来たい」と生チェックを狙う。

◆広島3戦連続2番出場の安部友裕内野手が、天敵攻略のきっかけを作る。 この日の降雨中止で、阪神2連戦は西勇輝と秋山拓巳が先発予定。チームは2人に昨季から計1勝9敗だが「いい投手なのは間違いないですし、僕1人でというより、チーム全体で崩していく意識。僕も貢献できるように、チーム打撃に徹してやっていきたい」。現在4戦連続安打中で打率3割3分3厘の好調男が、突破口を開く。

◆１３日に予定されていた阪神－広島４回戦（甲子園）は、午後５時２０分、天候不良により中止が決まった。阪神の先発は西勇、広島は森下だった。

◆先発予定だった広島の森下は、１４日にスライド登板する。開幕２連勝で計１５回無失点と、２年目は盤石のスタートを切っており「（スライドは）気にしていない。自分の投球をするだけ」と泰然と語った。 　視察予定だった日本代表の稲葉監督からも、東京五輪での先発候補として高く評価されている。「（候補に）選んでいただいていることは光栄です。まずはシーズンに集中して、頑張って行きたい」と気持ちを込めた。（甲子園）

◆首位で３連勝と勢いに乗る阪神は、先発予定だった西勇が１４日にスライド登板する。 　広島も森下がスライド登板で先発。森下には昨季４試合で３勝を稼がれ、今季も３月３０日に西勇との投げ合いで０－１で敗れた。天敵の攻略へ、矢野監督は「束になってかかっていくのが理想。失投をいかに仕留められるか」と話した。当初１４日に先発を予定していた新人の伊藤将は中継ぎで待機させるという。 　好調な投手陣をリードする梅野は「ゲームセットまで投手を一生懸命サポートしていきたい」と気を引き締め直した。

◆甲子園６連戦の初戦となった広島戦は雨天中止。矢野耀大監督（５２）の一問一答は以下の通り。 　■失投をいかに仕留めるか 　ーー天候は仕方ない 　「うん。やろうと思っていたけどねえ。しゃあない」 　ーー西勇はスライド 　「うん。スライドで」 　ーー広島は森下もスライド 　「調子もいいし。チャンスが多く作れるとは思ってないんで。誰かひとりで変えられるっていうことはないと思うので。束になってかかっていくのが理想やし。ホームランも一つのポイントになるかなとは思うけど。ヒットが続くとは考えにくいんでね。失投をいかに仕留められるか」 　ーーその点では大山や佐藤輝に期待 　「誰かわからんけどね。もちろん誰でも打ってもらえたらいいんで」 　ーー（１４日に先発予定だった）伊藤将の登板機会は一度飛ばす？ 　「将司？　その予定。まあ、でも中にもちょっと入れてみようかなと思うけど」 　■金メダルの秘密兵器 　ー－日本代表に青柳を候補にという声も浮上している 　「今、一番安定しているし、打球を上げさせないというところでいうと、特に横浜とか狭い球場なら今の青柳の投球というのは、入ってもしっかりやれるものになる。入ってくれれば本人の成長にもつながると思うし。名前が挙がることについても、ビックリするようなことじゃない」 　（さらに続けて） 　「しっかり見てもらえている、評価してもらえている。高橋礼（ソフトバンク）とかも、タイプ的にはオーソドックスではない、世界で通用するためにはそういう投手も必要だと客観的に見ても思うし」 　■国際大会には変則投手 　ー－侍コーチ時代も変則投手が１人は欲しかった 　「１人でも２人でも。１人じゃなくても別にいいと思うけど。外国人のパワーに対抗できるのは変則だったり、高橋礼もゴロで打たせるピッチングだと思うから。対戦経験がないというところでは、有利に働くことも多いと思うし、タイミング的にも結構クイックとかも速いから。そういうのもおもしろいと思うし」 　■寝ずにテレビ観戦 　ー－親交のある松山選手がマスターズ制覇 　「寝ずに観たよ。すごいよね。世界のプロゴルファーが一番勝ちたいトーナメント。勝ちきる強さと自分を見失わない強さっていうのが松山君にはあるから。報道だけだけど、練習もスゴイするし、周りに流されない強さっていうのは松山君から感じるし」 　（さらに続けて） 　「ずっと言っていたけど、野球やる子どもたちに夢を持ってもらうとか、俺らのプレーから感じてもらうというのは大事にしている部分だけど、松山君も世界に通用するゴルファーを目指してもらいたいとか、ゴルフ業界とかを意識してやっている」 　ーー東北福祉大ゴルフ部の阿部監督は旧知？ 　「もちろん知っているし。松山君には連絡はあれやけど、阿部さんには連絡しておいた。本当にすごいことやから。まあでも調子も良くなかったからね、ここまでね」

◆野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督（４８）が１３日、甲子園を訪れ、東京五輪に向けた代表候補選手の視察をスタートさせた。あいにく阪神－広島は雨天中止となったが、阪神のＤ１位・佐藤輝明内野手（２２）＝近大＝の名前を挙げて「非常に気になる選手の１人」と改めて強い興味を示した。黄金ルーキーが、東京五輪の舞台を踏む！？ 　いずれ侍ジャパンの中心を担うべき黄金ルーキーのことは、いつも脳裏にあった。取材に応じた稲葉監督がＤ１位・佐藤輝の名前を出し、改めて素質を評価した。 　「佐藤（輝）君も非常に気になる選手の１人。遠くに飛ばすというのは、なかなか練習して身につくものではないですし、非常に魅力を持っている選手だと思います」 　視察する予定だった広島戦は雨のため中止。この日のメインターゲットは広島の森下だったと明かしたが、阪神の選手は？　と問われると佐藤輝の将来性に目を細めた。 　「今は１年目で、プロに慣れるというところをやっている最中だと思いますけど、（その中で）どこまでやれるかという部分も期待したい」 　規格外のパワーを持つ背番号「８」には以前から注目していた。チームの今年初実戦となった春季キャンプ中の２月４日の紅白戦（宜野座）を視察。佐藤輝は３打数無安打だったが「本当に将来の楽しみな選手が出てきた」と語り、東京五輪の１次登録選手に入っていることも明かしていた。 その他の写真（2/3枚） 　今季はここまで１５試合の出場で打率・１９６ながら３本塁打、５打点。９日のＤｅＮＡ戦（横浜）では場外弾を放つなど、首位を走るチームの中で存在感を示している。稲葉監督の評価を伝え聞いた佐藤輝は「名前を出していただけるのはありがたい。いつか日本代表に選んでもらえるような選手になれるように、しっかり目の前の試合を頑張っていきたいと思います」と気合を入れ、中止決定後には屋内でトレーニングに励んだ。 　東京五輪の最終登録人数は２４人。割って入るのは簡単なことではない。だが、これまで何度も見る者を驚かせてきた佐藤輝なら－。稲葉監督は日の丸を背負うために必要な資質を説明した。 　「ジャパンでは切り替えが非常に大事。緊張感のなかで、どれだけ自分のパフォーマンスができるかというのも、大事になってくると思う」 　周囲から大きな注目を浴びるなかで結果を残し続けてきた。大舞台でこそ輝く男に、侍ジャパンの将も熱い視線を注ぐ。（織原祥平） ★松山Ｖに刺激 　男子ゴルフの「マスターズ」で日本人男子初のメジャー制覇を果たした松山英樹には、稲葉監督も興奮した。「私も刺激になりましたし、なんとか野球もオリンピック（でメダル）を取ってという気持ちになります」。さらに「日本のスポーツを盛り上げるという気持ちは一緒。コロナ禍で大変な思いをされている方たちのためにも、同じ気持ちで戦えたら」と共闘を呼びかけた。

◆後輩が世界一なら、俺たちは日本一！　１３日の広島戦（甲子園）は雨天中止。阪神・矢野燿大監督（５２）は東北福祉大の後輩で、１２日に終了した男子ゴルフのメジャー「マスターズ」を制した松山英樹（２９）＝ＬＥＸＵＳ＝に言及。１０度目の挑戦で世界の頂点に立った姿に大いに刺激を受け、改めて「日本一」になることを宣言した。 　試合開始が近づくにつれて雨は強まり、午後５時２０分に中止が決定。首位攻防となるはずだったカードの第１戦のゴングは鳴らなかったが、矢野監督のモチベーションは高まるばかりだ。東北福祉大の後輩でマスターズを制した松山の偉業に胸を熱くし、日本一への思いはさらに強くなった。 　「いや、もう寝ずに見たよ。ホントにすごいよね。世界のプロゴルファーが一番勝ちたい大会だっていうくらいの大会。そのなかで勝ちきる強さと、自分を見失わない強さっていうのが、松山君にはあるから」 その他の写真（2/2枚） 　１２日はチームも休養日とあって、早朝から後輩の雄姿を生観戦。１５番（パー５）で２打目をグリーン奥の池に入れてボギーとした場面には「どうなるかと思った」。それでも勝ちきった姿に「しびれたね」と手に汗握った歴史的勝利を振り返った。 　「野球をやる子どもたちに夢を持ってもらうとか、俺らのプレーからそうやって感じてもらうとかいうのは大事にしている部分だけど、松山君も世界に通用するゴルファーを目指してもらいたいとか、そういうのを意識してやっている」 　ともに勝負の世界に身を置くものとして、高い志を体現する姿にも大いに共感した。２０１３年には大阪・堺市のチャリティーコンペに当時、東北福祉大４年の松山ととも参加。同大ゴルフ部の阿部靖彦監督とも親交があり「松山君に連絡はアレやけど、阿部さんには連絡しておいた。本当にすごいことやから」と祝福したことを明かした。 　雨で"小休止"をはさんだが、１１勝４敗でトップを堅持する。中止が決まった後も選手は準備を整え、恵みの雨とした。「仙台もね、元気になったり、松山君も大学の名前を出してくれるしさ。俺らは世界一というところじゃないけど、日本一というのを目指しているので、刺激をもらえた」と矢野監督。１６年ぶりのセ・リーグ制覇とその先の日本一へ。仕切り直して、首位固めを目指す。（新里公章）