西武(★2対3☆)日本ハム =リーグ戦3回戦(2021.04.13)・メットライフドーム=
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日本ハム
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西武
0100000012500
勝利投手:池田 隆英(1勝2敗0S)
(セーブ:杉浦 稔大(0勝0敗3S))
敗戦投手:松本 直晃(1勝2敗0S)
  DAZN
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◆日本ハムは1点ビハインドの6回表、近藤の適時打などで3点を挙げ、逆転に成功する。投げては、先発・池田が6回3安打1失点の好投。その後は3人の継投でリードを守り、池田は移籍後初勝利を挙げた。敗れた西武は、9回に愛斗の適時打で1点を返すも、あと一歩及ばなかった。

◆日本ハムの高卒2年目上野響平内野手(19)がプロ初昇格を果たした。 上野は今季イースタン・リーグで9試合に出場し、打率2割6分1厘、2打点を記録。守備を最大の魅力とする遊撃手として、春季キャンプは2軍スタートも、終盤には沖縄・名護の1軍キャンプに合流するなど、開幕直前までアピールを続けていた。 またこの日イースタン・リーグ楽天戦(鎌ケ谷)で、3番捕手で先発した石川亮捕手(25)も昇格した。

◆西武「花咲徳栄ライン」で先制点を奪い取った。 2回一塁で、6番愛斗が三塁ベース直撃のラッキーな二塁打で二、三塁とチャンスをつくった。続く7番西川が中犠飛で今季初の打点をマークした。同校の2年先輩がつくった好機を生かした後輩の西川は「(花咲)徳栄で点を取りたかったですし、できればヒットでかえしたかったですが、最低限の仕事はできた」と、うれしそうだった。

◆1軍初昇格となった高卒2年目の日本ハム上野響平内野手が「9番遊撃」で即スタメン出場を果たした。 1回、西武先頭若林のゴロを軽快にさばくと、5回にも若林のゴロを三遊間の深いところで捕球し一塁にワンバウンド送球でアウトにするなど、華麗な守備を披露した。 3回2死のプロ初打席では松本の147キロ直球に見逃し三振。6回の打席で代打を送られ途中交代したが、プロとして新たな1歩を刻んだ。

◆西武は2回無死二、三塁のチャンスに、西川の中犠飛で先制した。先発松本が四球を出しながらも3回まで無安打に抑えた。 1点を追う日本ハムは6回無死満塁で、3番近藤が同点の中前適時打を放った。さらに中田が押し出し四球を選び勝ち越した。 2点のリードを守りきった日本ハムが、引き分けを挟んで3連勝を飾った。敗れた西武は、ホーム4連敗となった。日本ハム池田が1勝、杉浦3セーブ。西武松本が2敗目。

◆西武が相次ぐ戦線離脱に、先発松本航投手が踏ん張りきれなかった。 5回まで無安打投球も6回無死満塁で降板した。木村が腰痛で登録抹消され、今季けがや体調不良では6人目の離脱。この日は4投手で9四死球を与え、野手の戦力ダウンを補いきれなかった。辻監督は「まだいるから。とっかえひっかえ良い選手を使う。(若手は)そんなに調子悪くないからね」と前を向いた。 ▽西武松本(6回無死満塁で降板し2敗目)「最後、あのような形で降板してしまって悔しいですし、中継ぎの方にも申し訳ないと思っています。今日はずるずるいってしまったところが一番の反省点です」 ▽西武西川(高校の2年先輩・愛斗がつくった好機に犠飛で今季初打点)「(花咲)徳栄で点を取りたかったですし、できればヒットでかえしたかったですが、最低限の仕事はできました」

◆打率2割台といまだ本調子ではない日本ハム近藤健介外野手が、チャンスで大きな仕事を果たした。1点を追う6回無死満塁。フルカウントからの7球目、2番手左腕佐野の128キロスライダーを中前にはじき返す同点適時打を放った。「なんとかしたいという気持ちでした。追い込まれていた中でもしっかりとつなぐことができて良かった」と振り返った。

◆日本ハム1軍初昇格となった上野響平内野手が「9番遊撃」で即スタメン出場を果たした。 「1発目飛んでこいくらいのイメージでいた」と、1回西武先頭若林のゴロを軽快に処理。5回にも若林のゴロを三遊間の深いところでさばきアウトにするなど、華麗な守備を披露した。3回2死のプロ初打席では見逃し三振に終わったが、プロとして新たな1歩に「気持ちの整理をできてプレーできた」と話した。

◆三度目の正直で移籍後初勝利だ。日本ハム池田隆英投手(26)が西武戦(メットライフドーム)で6回1失点の力投で、楽天時代の18年4月15日西武戦(楽天生命パーク)以来1094日ぶりの白星を挙げた。19年オフには故障で育成選手となった右腕は食生活も改善するなどして苦難を乗り越えた。春季キャンプ終盤にトレードで加入した新戦力の活躍で、チームは1分けを挟んで今季初の3連勝とした。池田はホッとした表情で、かみしめながら言った。自身3年ぶり、移籍後初勝利のヒーローインタビュー。第一声はゆっくりと「やっと勝てて良かったなと思います」と笑みを浮かべた。プロで唯一、白星を挙げた日から1094日。新天地でつかんだ再起の1勝は「本当に最高ですし、本当に諦めずに本当に良かったです」。敵地ながら温かい拍手で祝福された。 ヒーローインタビュー後にメットライフドーム名物の階段を上がりきると、高校の先輩でもある栗山監督が出迎えた。 栗山監督 池ちゃん、おめでとう! 良かったな。よく6回粘れた! 池田 ありがとうございます! 上ずった声で栗山監督の祝福に答え、恐縮しながら右手でグータッチした。指揮官がたたえたように、走者を出しても粘った。「バックにも助けられましたし、(6回は)清水のひと言にも助けられながら投げられました」。打線が2点を勝ち越した後の6回2死二塁の場面。ボール球が続いた時に清水がマウンドに来てくれた。「思い切っていきましょう、と。吹っ切れた」と6回1失点の好投で投げ終えた。 苦しい3年間だった。楽天時代の19年オフに育成選手として契約した。高3時に負傷した右膝を再手術。さらに同時期に食物アレルギーも判明。小麦粉と乳製品が体が合わないことが分かり、食生活の改善にも迫られた。「一時期は10キロくらいやせてしまった。食べる物がなくて。慣れるまで大変だった」。栄養士とも相談しながら米を主食に、1日5食など工夫して体重を戻しながら、肉体の強さも戻す日々だった。 コンディションが万全になって昨オフに支配下選手に復帰し、トレードでチャンスを得た。「結果良かったと言える3年間。諦めずに夢を追い続ければ、こういう結果になる。自分自身でも改めて感じました」。笑顔で再出発したプロ野球人生が輝くのは、ここからだ。【木下大輔】

◆西武は13日の日本ハム戦で敗れ、ホーム4連敗を喫した。先発の松本航投手が5回まで無安打投球も、6回に崩れ無死満塁で降板。野手にけが人続出の窮地で、踏みとどまれなかった右腕に対し、辻発彦監督(62)は苦言を呈した。 -松本投手が6回に踏ん張りきれなかった うーん。まあヒットはね、5回まで出てなかったから。だから良い内容でもなかったからね。やっぱり狙ったところに、もう1つ自信がないのか。結果的に三振ゲッツーであったり、ヒットじゃなくてもフォアボールをああいう風に出してしまうのがね、ちょっと分からないんだけど。 -6回は9回打ち切りもあって早めの継投 もうあれ以上は投げられないと。もう無理だと思ったから。 -日本ハム池田投手を打ちあぐねた そうだね。チャンスでカウント的にいいところでなかなか打ち損じたりね、なかなかつながらなかったですね。 -2回に先制した後、たたみかけたかった 何点でもほしいよ。それが野球なんだから。向こうだって必死なんだから。だから(6回の守備で)ノーアウト満塁でも犠牲フライで1点取られて、それでゲッツーで終わることもあるんだから。1点で終わる可能性もあるだからね。2点まではいいなと思っていたんだけど。3点まではちょっときつかったね。 -ベンチでは、山田選手に試合中もアドバイス 一生懸命やるのはいいけど、考えすぎると。自分のスイングができないわけだから。あんまり考えすぎんなみたいなことを言ってんだけどね。追い込まれてから型にはまらないでね。おっつけて、おっつけて、そんなバッティングしていたら小さくなってしまうので。甘いところが打てなくなるからね。少し振って、しっかり振ることね。打たされるんじゃなくて、そういうことをやりなさいと話をしたんだよね。 -松本投手は6四死球 だから急にああなるでしょ。渡辺に対しても2ストライクから4球続けて全然こうトンチンカンなところいっちゃうから。えー、どうしてだろうとこっちは思っちゃうしね...。別に(バントで)送られたって、二、三塁からなんてことないのに。やっぱりそこでそういう割り切りができないのか、一生懸命投げすぎてああいうことになっちゃうのか。 -木村外野手が登録抹消しまた1人離脱 はい。まだいるから。とっかえひっかえ良い選手を使うし。まあ元気な選手、そんなに(若手は)調子悪くないからね。愛斗もいいし、西川だったていいし。みんな使えそう。1軍は、とりあえずわね。

◆またしても山賊が1人、戦線離脱を余儀なくされた。 13日、日本ハム戦(メットライフドーム)の前に、西武木村文紀外野手が腰痛のため登録抹消された。今季、けがや体調不良での野手の抹消は6人目。山川穂高、栗山巧、外崎修汰、ブランドン、山野辺翔と主軸からレギュラークラスの選手ばかり。若手の積極起用で踏みとどまっていたが、この日は5安打2得点で敗れ、本拠地4連敗。辻発彦監督は「チャンスでカウント的にいいところでなかなか打ち損じたりね、なかなかつながらなかった」と唇をかんだ。 攻勢を仕掛ける前に、先発の松本航投手が崩れた。5回まで無安打投球も6回先頭、日本ハム高浜に初安打を許すと、続く西川に死球を与え、犠打を狙う渡辺を2ストライクで追い込みながら、4球連続ボールでの四球で無死満塁。これには、辻発彦監督も首をかしげた。「急にああなるでしょ。渡辺に対しても2ストライクから4球続けて全然トンチンカンなところいっちゃうから。えー、どうしてだろうとこっちは思っちゃうしね...。別に(犠打で)送られたって、二、三塁からなんてことないのに」。この回で勝敗を分けた。 2回の先制点は指名打者に抜てきした西川愛也外野手の犠飛から。9回に愛斗外野手の適時打で1点差に詰めよったが、1点が届かなかった。直近3試合はすべて2得点止まり。下位打線の顔ぶれが、ガラリと変わる中で、やりくりを強いられる辻監督は「まだいるから。とっかえひっかえ良い選手をつかうし。(若手は)そんなに調子悪くないからね。愛斗もいいし、西川だっていいし。みんな使えそう。1軍は、とりあえずわね」と、若山賊に希望を見いだしていた。

◆西武・松本航投手(24)が無念の降板を味わった。  五回まで力強い直球と低めへ制球した変化球を中心に日本ハム打線を圧倒。味方の攻守にも助けられて五回まで打者17人に対し、無安打投球を続けていた。しかし、1-0の六回に先頭の代打・高浜に初安打となる中前打を許すとリズムが崩れ、西川に死球、続く渡辺にも四球を与え無死満塁としたところで交代を告げられた。  2番手で登板した佐野は近藤に同点の中前打を許した。

◆日本ハム・近藤健介外野手(27)が、1点ビハインドで迎えた六回の打席で同点適時打を放った。  「(打ったのは)スライダー。前の回までチームとして攻めあぐねていたのでなんとかしたいという気持ちでした。追い込まれていた中でもしっかりとつなぐことができてよかったです」  無死満塁の絶好の好機で迎えた第3打席。2番手・佐野に対し、フルカウントからの7球目・スライダーを中前に弾き返し、同点の走者を迎え入れた。  チームはこの一打を皮切りに、打者一巡の猛攻でこの回3点を挙げ試合をひっくり返した。

◆日本ハムが接戦を制した。0-1の六回に近藤の適時打で追い付き、中田の押し出し四球と浅間の犠飛で2点を勝ち越した。池田は6回1失点で移籍後初で3年ぶりとなる白星を挙げた。西武は松本が六回に初安打を許してから崩れた。

◆日本ハム2年目の上野が「9番・遊撃」でプロ初出場を果たした。初打席は見逃し三振に倒れ、次の打席で代打を送られたが、五回の守備では若林の三遊間への深いゴロを巧みにさばいてアウトにした。「おどおどしたプレーは駄目。攻めていく気持ちは持っていた」と初の1軍でも気後れせずにプレーした。  京都国際高からドラフト3位で昨年入団。出場選手登録されてすぐの先発起用だった。栗山監督は「成長の幅がすごく感じられる。そういう時に1軍を知るのは大事」と話した。 近藤(六回に同点打) 「チームとして攻めあぐねていたので何とかしたいという気持ちだった」 浅間(六回に犠飛) 「前の打席でチャンスに凡退していたので、最低限の仕事ができて良かった」

◆西武は投打ともに元気なく接戦を落とした。先発の松本は1-0の六回、先頭打者にこの試合初の安打を浴びると2四死球を与えて無死満塁のピンチを招いて降板。辻監督は「ちょっと残念。割り切りができないのか、一生懸命投げ過ぎてああなるのか」と首をかしげた。  打線も迫力がなく、池田を打ち崩すことができなかった。「なかなかつながらなかった」と話すしかなかった。 松本(六回途中まで投げて3失点) 「ずるずるいってしまったところが一番の反省点」

◆苦労人が3年ぶりの白星を挙げた。2月に楽天からトレード移籍した日本ハム・池田隆英投手(26)が、6回3安打1失点の力投で移籍後初勝利した。  「目標に向かってやり続ければ、こういう結果になってくれるということを改めて感じた」  二回無死二、三塁のピンチを西川の犠飛による1失点で踏みとどまり、その後はゼロを並べた。打線は六回に3点を奪って逆転。援護を呼び込む力投だった。  創価大から2017年ドラフト2位で楽天入団。2年目の18年4月15日の西武戦(楽天生命パーク)でプロ初勝利を挙げたが、19年オフに戦力外通告を受け育成選手となった。昨オフに再び支配下登録を勝ち取り、今年2月のキャンプ中に横尾とのトレードで日本ハムに加入。開幕から2試合黒星が続いたが、"3度目の正直"でプロ2勝目をつかみ取った。  五回まで無安打だった打線も六回に奮起。低迷が続いたチームは1分けを挟んで3連勝とした。「次もしっかり勝って、チームの勝利に貢献したい」と池田。26歳右腕の新天地での第2章が幕を開けた。(石井孝尚)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
952 0.643
(↓0.049)
-
(-)
12770
(+2)
58
(+6)
16
(-)
3
(-)
0.242
(↑0.004)
3.270
(↑0.09)
2
(-)
ソフトバンク
862 0.571
(↓0.044)
1
(-)
12762
(+4)
56
(+7)
13
(-)
3
(-)
0.242
(↓0.007)
3.420
(↓0.24)
2
(-)
西武
861 0.571
(↓0.044)
1
(-)
12858
(+2)
57
(+3)
13
(-)
20
(-)
0.225
(↓0.004)
3.830
(↑0.06)
4
(-)
ロッテ
682 0.429
(↑0.044)
3
(↑1)
12779
(+6)
62
(+2)
17
(+1)
8
(-)
0.232
(-)
3.800
(↑0.12)
4
(-)
ORIX
682 0.429
(↑0.044)
3
(↑1)
12749
(+7)
51
(+4)
9
(-)
3
(-)
0.221
(↑0.005)
2.850
(↓0.08)
6
(-)
日本ハム
483 0.333
(↑0.06)
4
(↑1)
12844
(+3)
78
(+2)
2
(-)
8
(-)
0.213
(↓0.004)
4.530
(↑0.19)