日本ハム(★2対4☆)ソフトバンク =リーグ戦3回戦(2021.04.08)・札幌ドーム=
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ソフトバンク
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日本ハム
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勝利投手:松本 龍憲(1勝0敗0S)
(セーブ:森 唯斗(1勝0敗2S))
敗戦投手:宮西 尚生(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆ソフトバンクは1点を先制された直後の3回表、今宮の適時二塁打で同点とする。その後は勝ち越しを許すも、8回にデスパイネの犠飛と中村晃の適時打で3点を挙げ、逆転に成功した。投げては、3番手・松本が2年ぶりの白星をマーク。敗れた日本ハムは、4番手・宮西が誤算だった。

◆日本ハム中田翔内野手(31)が、ソフトバンク3回戦で4番を外れることになった。この日、中田は大きく腫れ上がった右目でグラウンドに登場。打撃練習では柵越えを連発したが、守備練習などは行わなかった。ベンチスタートとみられ、4番は近藤健介外野手(27)が務める。 試合前の全体練習中に取材に応じた栗山英樹監督(59)は「目のところだから厳しそう。ちょっと今日は様子を見るかもしれない。」と説明。前日7日ソフトバンク戦(札幌ドーム)の試合中、ベンチ裏を通った際につまずいて転倒し、ぶつけたという。中田は5回に空振り三振後、6回の守備からベンチに退いた。指揮官は「頭にきて『もう代えるぞ』と。野球以外のところで、つまずいたりするのはナシでしょ。打てないのは仕方ないじゃん。一生懸命やっているんだから。それは、ダメっていう話をした」と、途中交代の経緯を明かした。 ベンチでバットをたたき割った場面については「こんなに負けていて、悔しさが出ないのはおかしい」とした上で「でも、見ている人たちだったり、不愉快な人たちもいるわけだから、そこはプロとしてちゃんとやってくれっていうお願いをした」と話した。

◆ソフトバンク今宮健太内野手(29)が、パ・リーグ新記録となる通算306個目の犠打を決めた。 同点の5回無死一塁で、初球をきっちり投前に転がした。並んでいた西武伊東を抜き、NPB歴代単独4位に浮上。「プロに入って試合に勝つために積み重ねてきた数字。偉大な先輩方の数を上回ることができたのは名誉なことだと思う。これからも1つずつ積み重ねていきたいと思います」とコメントした。 今宮にとってはこれが今季2個目の送りバントだ。13、14年に2年連続で60犠打以上を決めるなどつなぎの役割で今の立ち位置をつかんだが、打力のアップに伴いここ数年は犠打数が減少している。昨年、通算300犠打を達成したときには「バントは少ないのが理想」と、犠打を求められない強打者への成長を目標として明かしていた。 思い描く理想の通りに、打撃でも貢献。1点を追う3回1死二塁では左翼へ同点の適時二塁打を放ち「カーブを引きつけてうまく打つことができたと思う。先制されてすぐに追いつくことができて良かった」。新記録の上昇カーブは徐々に緩やかになっていくだろう。【山本大地】 ▼通算306犠打のパ・リーグ新記録=今宮(ソフトバンク) 8日の日本ハム3回戦の5回、投手前に送りバントを決めて達成。プロ野球では歴代4位。初犠打は12年4月29日のロッテ5回戦(QVCマリン)。

◆日本ハムは2回、1死三塁から樋口の右前適時打で先制した。ソフトバンクは3回に今宮の適時二塁打で同点に追いついた。 日本ハムは5回、2死三塁から樋口の左前適時打で勝ち越した。ソフトバンクは4回、5回とチャンスをつくるも中盤無得点。 ソフトバンクが8回デスパイネの犠飛で同点とし、中村晃の2点適時打で勝ち越して3連勝。松本が初勝利。日本ハムは引き分けを挟み7連敗。宮西が初黒星。

◆まさかの結末だった。日本ハムは1点リードの8回、中7日と休養十分で満を持して投入したブルペンエースの鉄腕、宮西尚生投手(35)が、1死も取れずに、四球を挟んで3連打を浴びて逆転負け。チームはソフトバンク相手に昨季から11連敗となり、55年の球団ワースト記録を更新した。 前日7日ソフトバンク戦から、不穏な空気はあった。前夜の5回に空振り三振後、ベンチでバットをたたき割り、6回の守備から退いていた主砲の中田が試合中、ベンチ裏の通路でつまずき転倒し、顔をぶつけて右目を負傷。一夜明けたこの日、右目は大きく腫れ上がり、打撃練習だけを行って、試合は欠場した。 栗山監督は「打てなくてイライラしていたんだろうな。転んで、つまずいて、顔をぶつけて」と中田のケガの状況を説明し「ふざけんなよ。だから代えた。野球以外のところで、つまずいたりするのはナシでしょ。ケガしてどうするんだって話しだよ」と、途中交代の経緯を明かした。 試合は中田の代わって一塁に就いた育成出身の樋口が、2回に先制適時打、5回には2死三塁から勝ち越しの左前適時打と気を吐いたが、1点のリードを守り切れず、チームは2分けを挟んで7連敗。借金は7に膨らんだ。【中島宙恵】 日本ハム玉井(6回から2番手で登板し1回無失点)「しっかりと仕事はできたと思う。中継ぎが頑張って粘っていけば、チームとしていい流れができてくると思うので、今後も今日のようなピッチングをしていけるようにしたい」 日本ハム樋口(初回の先制打に続き、5回に一時勝ち越しとなる左前打)「気持ちで打ちました。同期入団の河野が粘りながら最少失点で抑えていたので、なんとかしたいという気持ちでした」

◆ソフトバンク松本裕樹投手が今季初登板で白星を手にした。 1点を追う7回に3番手で登板。2四球などで2死満塁を迎えたが、9番石井を左邪飛に打ち取り切り抜けた。「四球を出してしまい、少しバタバタしてしまった。何とか粘って0点に抑えることができてよかった。最低限の仕事はできたと思います」。直後に打線が逆転して2年ぶりの勝利が転がり込んだ。故障のエース千賀に代わって昇格し、さっそくの出番だった。 ソフトバンク武田(先発で毎回走者を出し6回途中降板)「リズムの悪い投球になってしまった。あれだけ守備の時間が長いと、攻撃にもつながらない。もっと攻めの投球をしていかないと。責任を感じます」 ソフトバンク中村晃(8回に今季初V打となる2点適時打)「とにかくランナーを返そうと、その気持ちだけでした」

◆ソフトバンクが逆転勝ちで今季2度目のカード3連勝を決めた。中村晃外野手(31)はともに今季初となる適時打が決勝打となった。 1点を追う8回。日本ハムのセットアッパー、宮西からデスパイネの犠飛で追い付くと、直後の1死二、三塁で詰まりながら右前に落とし、2点を勝ち越した。「なんとかしたいという思い一つにいきました。とにかくランナーをかえそうと、その気持ちだけでした」。クールな男は珍しく両手に拳を作り、何度もガッツポーズした。 14年最多安打の安打製造機は、ここ2年は自律神経失調症や両膝の故障に悩まされ、開幕メンバーに入ることができていなかった。それだけに「もう1度、全部出られるところを見せられれば」と、フル出場を目標に3年ぶりの開幕戦を迎えた。だが熱い思いとは裏腹に、開幕カードは3戦無安打。いい当たりの打球が正面を突く場面もあり、悔しさをあらわにしたこともあった。 打順も開幕の5番から、7番に下がった。この日は2安打したが、まだ打率1割台と苦戦が続く。北の大地で残した泥臭い一打が、浮上のきっかけになるか。工藤監督も「ああいう一打が彼自身の調子を取り戻すきっかけになってくれれば。集中力はさすがだなと思いました」とたたえ、期待を寄せた。 5連敗のあと3連勝。9日からは敵地仙台で、首位楽天との3連戦に臨む。選手会長2年目の中村晃は「明日も全員で勝ちを取りに行けるように、頑張っていきたい」と力強く言った。【山本大地】

◆ソフトバンクは逆転勝ちで、開幕カード以来今季2度目のカード3連勝。工藤公康監督(57)の一問一答は以下の通り。 -逆転勝ち 工藤監督 良かったですね。いい粘りだったと思います。相手の勝ちパターンのピッチャーを攻略して、逆転できたというのはまた1つ良かった。いいつながりを見せてくれて、ナイスゲームだったと思います。 -前日も終盤での逆転 工藤監督 つながりがしっかりね、出始めたというところがチームにとってはいいかなと思います。全体としてみんなが調子が上がってきたところまでまだいってないんですけど、その中でも、自分の打つべきボールを打ったり、選ぶところは選んで、打てなくてもつなげていくことができつつある。それが得点に絡んでいい勝ち方ができているのかなと思います。なのでピッチャーはできるだけ最少失点で、最少点差で後半に持っていければ、こういうゲームになるのかなと思います。 -8回、栗原に追い込まれてもバントの指示(結果は四球) 工藤監督 万が一、アウトになったとしても1死一、二塁というところになるので、まずは送って同点あるいは逆転できる形を作ろうということで、ヘッドから追い込まれてもバントで行きましょうということだった。 -中村晃が初適時打 工藤監督 あそこらへんの、調子が悪いと追い込まれたら「あっ」って思うところなんですけど。そこら辺はなんとかするぞという集中力かなと思うのでね。調子の悪いときに集中力はなかなか出せないんですけど、あの辺がレギュラーとして、さすがだなと思うところです。やっぱり意地がある。ここでなんとかしなきゃという思いが強い。1球に対する集中力も高められる。どんな調子が悪いときでも決めるときには決められるということを積み重ねてきたからレギュラーになれたと思うのでね。ああいう一打が彼自身の調子を取り戻すきっかけになってくれればと思います。ああいう集中力はさすがだなと、見ていて思いました。 -武田は折れたバットが体に当たった場面も 工藤監督 あれよく(投ゴロを)捕ったと思いますよ。バット飛んできたら普通よけますけどね。ヘッドの部分だったんですけど、折れた方じゃなくて打撲というところだったので、良かったかなと思います。次回も問題ないというところもトレーナーから話がありましたので、はい。ああいうときはよけた方がいいかな。バットと一緒に飛んできたらさすがに避けた方がいいと思います。 -今季初登板の松本が勝ち投手 工藤監督 ヒヤヒヤしましたけどね。追い込まれてからアドレナリンが出たのかなという風には見てましたけど。ボールはしっかり操れている感じはありましたし、球の走りはしっかりしていたので。今日試してみましたけど、かなりいい形でいい調整ができたんじゃないかなと思っています。 -泉もなんとか抑えている 工藤監督 ちょっとボールが荒れるときもあるんですけど、やっていることが少しずつ身について、四球、四球という大崩れもしなくなってきているのかなと思います。しっかり低めにさえ投げれば大丈夫なんだと。打たれたらたまたまなんだというくらいで行ってくれれば、ボールも力がありますし。持続しながら打者と勝負してさえくれればいい結果が出ると思う。自信を持って投げていかないと、と思います。よく武田の後を抑えたと思いますよ。

◆札幌は雪が舞った。福岡と比べると2カ月ほど季節がずれているような感じだ。5連敗後の連勝で少しばかり勢いを取り戻したソフトバンクに冷気は関係なかった。終盤の逆転劇。宮西を攻略してロングゲームにケリをつけた。一時は勝ち越しを許したとはいえ、開幕から不振の日本ハムが6回までに2ケタ残塁の大拙攻にも助けられた。北の大地での3連勝はチームにとって何より大きい。エース千賀が今季初登板したものの、いきなりの負傷で出場選手登録を抹消。それでも先手を取って3連戦を勝ち切った。今なお本拠地札幌ドームで白星を挙げられない栗山ハムには申し訳ないが、勝負の世界に温情? はない。4日の西武戦(ペイペイドーム)で5連敗目を喫した時点でホークスは福岡移転後、2000敗目となった。この日の勝利で移転後の勝ち数は2283勝。通算成績も大きく勝ち越し、弱小チームと呼ばれ「借金生活」のシーズンを続けていたダイエー初期が懐かしいほどだ。「8回の男」モイネロもチームに合流。2戦連続で圧巻の投球を見せ、守護神森につないで「勝利の方程式」を完結させた。リーグでも盤石といえるブルペン陣だが、「勝利の方程式」は打線にもあるのではないかと、ふと考えさせられた。この3連勝中に今宮が2つの犠打を決めた。6日の初戦は初回に送って先制点をアシスト。先行逃げ切りのスタイルで完勝した。パ・リーグ新記録となったこの日の犠打こそ得点にならなかったものの、安定した得点を生み出しているように思える。今季のチーム課題は「得点力アップ」-。打線の好不調もあろうが、着実にチャンスメークすることが打線の活性化を促してくれる気がするのだが...。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンク・武田翔太投手(28)が日本ハム戦に先発登板した。二回無死三塁、打席には浅間。直球でバットをへし折ると、折れたバットが武田の体に直撃した。打球を処理して投ゴロとしたが、膝をついて痛がっていた。  ベンチからは森山投手コーチらが飛び出した。武田は自力で立ち上がり、そのままベンチに治療へ。その後、マウンドに戻ってきた。しかし続く樋口に右前適時打を浴びて、先制を許した。  ソフトバンクは6日、千賀が6回途中無失点もライナーを捕球した際に左足首を捻挫。登録抹消となりローテ再編を強いられていた。またしてもヒヤっとする場面だったが、武田が力投を見せた。

◆日本ハムの2年目の樋口が0-0の二回1死三塁で適時打を放ち、今季初打点をマークした。武田に1ボール2ストライクと追い込まれながら、外角直球を逆らわずに右前へと運ぶ。「走者をかえすことしか考えていなかった」と食らい付いた。  4日のロッテ戦以来となる先発出場だった。主砲の中田が7日の試合中にベンチ裏で転倒し、右目を強打して先発を外れたため。「7番・一塁」で快音を響かせた。  神奈川・横浜高、立正大を経てルートインBCリーグ新潟から育成ドラフト2位で入団した。昨年9月に支配下選手契約を結び、今春のキャンプでは実戦で好結果を残して初の開幕1軍をつかんだ。「元気はつらつ」をモットーに存在感を示しつつある。

◆ソフトバンクの今宮が通算306犠打のパ・リーグ新記録を打ち立てた。五回、先頭の周東が中前打で出塁した後に打席に入る。初球、しっかり勢いを殺して投前に転がし、成功させた。「プロに入って試合に勝つために積み重ねてきた数字。偉大な先輩方の数を上回ることができたのは名誉なこと」と誇った。  0-1の三回は、カーブをうまく引きつけて左翼線へ適時二塁打を放つ。遊撃の守備でも三回に三遊間への深いゴロを滑り込んで捕球し、すぐさま一塁へ送球してアウトに。小技だけでなく華麗なプレーでも観客を魅了した。

◆ソフトバンクが中村晃外野手(31)の一打で八回に逆転に成功した。1点を追う八回、マウンドにはセットアッパーの宮西。先頭の柳田が左前打を放つと、グラシアルも投手強襲の内野安打。栗原はバントを試みながら、最後は四球をもぎ取った。無死満塁として、デスパイネが同点の中犠飛。中村晃が打席に立った。  フルカウントまで持っていくと、内角に入ってきた直球に詰まりながらも右前に落とした。試合前の時点で打率・143。ホークスが誇るヒットマンも苦しんでいたが、塁上では両手を掲げて喜んだ。7日に挙げた今季初打点に続いて、2試合連続の打点となった。

◆ソフトバンクが逆転勝ちで3連勝。1-2の八回にデスパイネの犠飛で追い付き、続く中村晃の2点適時打で勝ち越した。3番手の松本が今季初勝利、森が2セーブ目を挙げた。日本ハムは宮西が誤算で2分けを挟んで7連敗となった。

◆日本ハムは救援の柱の宮西が2-1の八回に登板したが、逆転負けで泥沼の7連敗となった。栗山監督は「宮西でやられたら仕方ない。1年の中でこういうことはある」と疲れた顔で話した。  3月27日に今季初勝利を挙げ、大沢啓二氏の持つ監督の球団通算最多631勝まであと1勝に迫ってから長く足踏みが続く。まだ本拠地で1勝もできておらず、栗山監督は「本当に申し訳ない。責任は感じている」と言うしかなかった。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
930 0.750
(↑0.023)
-
(-)
13159
(+4)
41
(-)
14
(+2)
3
(+1)
0.242
(-)
3.280
(↑0.3)
2
(-)
西武
641 0.600
(↓0.067)
2
(↓1)
13245
(-)
43
(+4)
10
(-)
10
(-)
0.233
(↓0.013)
3.910
(↓0.01)
3
(-)
ソフトバンク
750 0.583
(↑0.038)
2
(-)
13147
(+4)
40
(+2)
13
(-)
2
(-)
0.235
(↑0.008
3.310
(↑0.12)
4
(1↑)
ORIX
561 0.455
(↑0.055)
3.5
(-)
13135
(+5)
36
(+1)
8
(+1)
3
(-)
0.216
(↑0.006)
2.530
(↑0.15)
5
(1↓)
ロッテ
462 0.400
(↓0.044)
4
(↓1)
13162
(+1)
49
(+5)
13
(+1)
5
(+1)
0.230
(↓0.005)
3.990
(↓0.09)
6
(-)
日本ハム
182 0.111
(↓0.014)
6.5
(↓1)
13230
(+2)
69
(+4)
1
(-)
8
(-)
0.217
(↑0.007
5.470
(↑0.16)