ヤクルト(☆3対2★)広島 =リーグ戦2回戦(2021.04.07)・明治神宮野球場=
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広島
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ヤクルト
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勝利投手:マクガフ(1勝0敗1S)
(セーブ:石山 泰稚(0勝0敗3S))
敗戦投手:森浦 大輔(0勝1敗0S)

本塁打
【広島】會澤 翼(1号・5回表ソロ),菊池 涼介(3号・6回表ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトが接戦を制した。ヤクルトは1点ビハインドで迎えた6回裏、荒木のスクイズで試合を振り出しに戻す。続く7回には、山崎の適時打で1点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・マクガフが今季初勝利。敗れた広島は、9回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆ヤクルト先発の高梨は3回まで打たせて取る投球で1安打無失点。広島先発の床田も3回まで二塁打1本の無失点に抑えた。 ヤクルトは4回に村上の適時二塁打で1点先制。広島会沢、菊池涼のソロ2本で勝ち越されたが6回に荒木のスクイズで再び同点。 ヤクルトは7回に山崎が右前へ決勝適時打。1点リードを守り、今季本拠地神宮で初勝利を挙げた。ヤクルト・マクガフが1勝目、石山3セーブ目。広島は3番手森浦が1敗目。

◆プロ初登板から3連続ホールドの広島森浦大輔投手(22)が、プロ初黒星を喫した。 同点の7回に登板。先頭渡辺に初球を左前に運ばれると、1死二塁で山崎に右前適時打を浴びた。わずか4球で勝ち越し点を献上。敗戦投手となり「簡単に行き過ぎた。しっかり反省して、次に生かしたい。与えられたところで0点に抑える役目を果たしたい」と前を向いた。

◆喜びを爆発させた。同点で迎えた7回1死二塁、ヤクルト村上宗隆内野手(21)は、ベンチで戦況を見守っていた。 山崎が右前へ決勝の適時打を放つと、若き主砲は雄たけびをあげながらベンチの最前列に飛び出し、手すりを何度も力強くたたいた。全身で表現したガッツポーズに「みんながなったでしょ。ファンとか記者もあの場面は」といたずらっぽく笑った。 コロナ禍で、青木や内川ら主力を多数欠く。今までは青木が先頭で奮い立たせていた。「青木さんだったらこういうことをするかなとか、こう声かけをするかなとか、そういうのをベンチの中で考えながらやっています」。4番としてチームを勝たせると腹をくくって臨む今季。自身も1月に新型コロナウイルスに感染し、思うように体を動かせない苦しみを知る。だからこそ、緊急事態にその思いをより強くした。 4回1死二塁の第2打席では「体が勝手に反応して自分でもびっくり」と外角のカットボールを逆らわずに中堅へ適時二塁打。強い気持ちが、無意識に体を動かした。6回1死一塁では、2ストライクと追い込まれながらも、右前打でチャンス拡大。5番荒木のスクイズ成功に貢献した。 一丸となってつかんだ今季5試合目にして神宮初勝利。「ベンチ全員で声が出て、大きな力が働いて。すごく良い雰囲気でできている」とうなずいた。戦列を離れた先輩たちが、少しでも安心できるように。気迫をむき出しにして戦う。【湯本勝大】

◆積極性を貫く-。広島がヤクルトとの接戦を落とした。佐々岡真司監督(53)は中盤から継投に代打、代走と策を講じた。中継ぎ陣は1点でしのいだものの、攻撃面ではミスが生じるなど流れを引き寄せられなかった。昨秋から磨きをかけた機動力が空転する場面も見られた中で、指揮官は選手の攻める姿勢を認めた。変わらぬ攻撃的スタイルで神宮で借りを返し、3カード連続の勝ち越しを目指す。指揮官は最後まで攻撃的にタクトを振るったが、あと1歩届かなかった。2-3の9回。三塁側ブルペンで守護神栗林が投球練習を続ける中、2死一、二塁で代打松山の飛球はやや前進した右翼手のグラブに収まった。佐々岡監督は「今年は最後まで粘り強く。9回もあそこまで粘り強く攻めた。今年1年やらないといけない。できたというところもある」と選手たちの姿に前を向いた。 1点を追う8回。接戦でこそ武器となる機動力が空転した。代打坂倉が四球を選び、前日チーム初盗塁の曽根を迷わず代走で起用。だが、ヤクルト清水のけん制に逆を突かれてタッチアウトとなり、傾きかけた流れを手放した。次打者が好調の1番菊池涼だっただけにあまりにも痛いけん制死だった。佐々岡監督は「紙一重のところでやっているんだけど、確かに痛い。積極性はなくしてはいけない中で、大事なことは考えないといけないところはある」と"足のスペシャリスト"と期待するだけに、反省を促した。 ただ、積極性が失われては、機動力は発揮されない。6回2死一、二塁から二塁走者の鈴木誠がヤクルトバッテリーの隙を突いて三盗に成功。送球がそれる間に狙った本塁への走塁は憤死に終わるも、佐々岡監督は責めようとはしない。「積極的な走塁は今年ずっとやっていることなので、それをダメだと言うと積極的な走塁もできなくなる」。選手に冷静な判断力を求めつつ、積極走塁を貫く姿勢は否定しなかった。 昨季は2点差以内の試合を17勝22敗と負け越した。接戦で勝ち切るため、昨秋キャンプから機動力に磨きをかけてきた。今季はここまで打線がリーグワースト2位の34得点にとどまる中、投手陣の奮闘が光る。この日は1点に泣いたものの、2点差以内の試合は3勝3敗。ミスや失敗から学び、精度を増すことで、広島の機動力は今以上に大きな武器となる。【前原淳】

◆連勝を目指した広島床田寛樹投手は中盤に踏ん張ることができなかった。 4回に中村と村上に2本の二塁打を許し、先制を許した。味方が勝ち越した後の6回も、同じ2人の安打から1死一、三塁とされ、セーフティースクイズで追いつかれた。5回2/3で球数110球を要し6安打2失点。「ボール先行で苦しい投球になった。点を取られているので粘れてはいない」。試合後は反省の弁を並べた。

◆広島タナキクがキクタナになった。打撃好調の菊池涼介内野手を19年7月5日阪神戦以来の1番で先発起用。6回にヤクルト高梨のカーブを振り抜いて、左翼ポール直撃の3号ソロ。開幕戦からの連続試合安打を11に伸ばした。 打順入れ替えの意図を佐々岡監督は「なかなか点を取れていない中で、今チームで一番(調子がいい)。いろんな策の中で考えることはある」と今後も打順変更の可能性があることを示唆した。

◆広島の菊池涼が3試合ぶりの3号ソロを放った。1-1の六回先頭打者で、1ボール2ストライクからの高梨の浮いたカーブを、体を残して前でさばくと、打球は左翼ポールを直撃した。  2019年7月以来となる1番打者で先発出場。技ありのアーチで開幕からの連続試合安打を11に伸ばした。開幕から4試合安打が出なかった昨季から一転、「一本早い段階で出るとね」と好スタートを切っている。  昨季は二塁手として史上初の守備率10割を達成し、8年連続でゴールデングラブ賞を受賞した。好調な打撃と華麗な守備で、プロ10年目の今季も要としてチームを引っ張る。

◆ヤクルトが逆転勝ちで連敗を「2」でとめ、本拠地の神宮では今季5戦目で初勝利となった。1-2で迎えた六回1死一、三塁で荒木がスクイズを決め、2-2の同点。七回1死二塁から山崎が勝ち越しの右前適時打を放った。

◆ヤクルトが逆転勝ちした。1-2の六回に荒木のスクイズで追い付き、七回に山崎の適時打で勝ち越した。  山崎はヒーローインタビューで「神宮で開幕してから4戦勝てていなかったので、きょうはみんなで勝ち取ろうと話していたので、何とか一勝できてよかった」とホッとした表情。主力の離脱が相次ぐ中、「自分にとっては大きなチャンス。それを逃さないように毎日、アピールしていきたい」と気合を入れた。  8日は2年目の奥川がプロ初勝利を目指して先発する。「奥川もまだ勝てていない。何としても勝ちをつけてあげたい」と支援を約束していた。

◆ヤクルトが神宮で今季初勝利を挙げた。六回に荒木のスクイズで追いつき、七回に山崎が決勝適時打。守護神・石山が走者を出しながら得点を許さず、1点差ゲームをものにした。  神宮の右翼と一塁側スタンドが緑一色に染まった。2013年から始まった「TOKYO燕プロジェクト」が今季も開催。ビジター席以外の入場者には2021年の「燕パワーユニホーム」が配布され、選手も袖を通した。  今季のユニホームは緑を中心とした配色は変わらないが、両脇にカラーバーラインが施されており、スワローズの「歴史」を表現しているという。神宮球場正面には7、8日に巨大なLEDモニターを設置。「Xperia Touch」が投影する画面に手書きでメッセージやイラストを描くと、寄せ書きのように表示される仕組みとなっている。そして描かれた寄せ書きはイニング間に球場のビジョンに表示された。  グラウンドではバックが先発・高梨をもり立てた。二回は先頭・長野が放った右前へ落ちそうな飛球を渡辺がダイビングキャッチ。三回にも2死一塁から中前へ抜けようかという打球を西浦が横っ飛びで打球に追いつき、遊ゴロに仕留めた。  高梨は五回に会沢、六回に菊池涼にそれぞれソロ本塁打を浴びたが、好守にも助けられ力投。5回2/3を投げ3安打2失点だった。「全体的にはまとまっていた。2本の被本塁打は甘いところにいってしまいました。悔いが残ります」。新型コロナウイルスの影響で青木らが離脱し、苦境に立たされているスワローズ。高梨を含む投手陣の奮闘が浮上には欠かせない。(横山尚杜)

◆高く舞った打球が左翼ポールを直撃した。1-1の六回先頭で、広島・菊池涼が3号ソロで一時リードを奪った。  「いい追加点になってよかったです」  6球目のカーブに泳ぎながらも食らいつくと、打球は左翼へ。自身3試合ぶりの一発で、開幕からの連続試合安打を「11」に伸ばした。  8年連続でゴールデングラブ賞に輝いたが、今季は打撃も好調だ。試合前時点で打率・455、20安打はリーグ1位。2日のDeNA戦(横浜)で自身の連続守備機会無失策記録が「569」で止まったが、バットでは快音を響かせ続ける。  得点力アップへ、この日、佐々岡監督が決断を下した。菊池涼を「1番・二塁」に、打率1割台と不振の田中広を「2番・遊撃」に変更。試合前時点でチーム打率はリーグ2位の・258の一方で、チーム得点はリーグ5位の32と効率が悪かった。2年ぶりに1番でスタメン出場した菊池涼のソロで一時勝ち越したが、投手陣がピリッとしない。  先発の床田は2-1と逆転した直後の六回1死一、三塁で荒木にセーフティースクイズを決められ、同点に。七回から登板した3番手・森浦は山崎にタイムリーを浴び、勝ち越しを許した。打線も組み替えた効果は薄く、5安打2得点で逆転負けを喫した。(柏村翔)

◆ヤクルトは広島に競り勝ち、本拠地・神宮で今季初勝利。連敗を2で止めた。先発の高梨が六回途中3安打2失点。1-2の六回1死一、三塁では荒木がセーフティースクイズを決めて同点。七回に山崎の右前適時打で決勝点を挙げた。以下が高津監督の主な一問一答。    --神宮初勝利  「神宮で1つ勝てて良かったなと思います。それが正直なところです」  --犠打やセーフティースクイズを絡めて得点  「サイン通りになかなか動けなかったり、うまくいかなかったりというのは野球にはつきものだと思っている。荒木は決して目立ったプレーをするわけではないけど、ああいう仕事(六回に同点となるセーフティースクイズ成功)はきっちりできる選手。そういう作戦も含めてきょう荒木を5番に入れました」  --1点にこだわる野球を選手に伝えてきた  「高梨があそこまでよく頑張った。(打線も)勝ち越されてもすぐ追いつけた1点とか最終的に勝ち越した1点とか、すごく大きいですね。ああいった競ったところで次の1点をどう防ぐか、次の1点をどうやってとっていくかというのはずっと言ってきていること。それがよくできた試合だったと思います」  --荒木にセーフティースクイズのサイン  「荒木はああいう小技はできるので、彼に一、三塁が回ったときにやろうと思いました。失敗するイメージはなかったですね。成功するものだと思っていました。最高のバントをしたと思います」  --8日は奥川が今季2度目の先発  「力強い投球をしてほしい。逃げるんじゃなくて、どんどん攻めていってほしいなと思います」

◆広島のドラフト2位ルーキー森浦がプロ初黒星を喫した。2-2の七回に登板し、安打と犠打で1死二塁とされ、山崎にスライダーを右前へ適時打され勝ち越された。「ストライクからボールに投げて勝負していきたかったけど、制球ミスで中に入ってしまった」と唇をかんだ。  勝負どころで登板してわずか4球で失点し「簡単にいきすぎたのもあるので、反省して次に生かしたい」と声を落とした。新人で勝ちパターンの継投の一角を担っており、佐々岡監督は「開幕からずっといい形でやってきた中で、打たれて勉強」と奮起を促した。

◆ヤクルトの村上が0-0の四回1死二塁で適時二塁打を放った。床田の外角球を逆らわずに逆方向の左中間へ運び、今季初めて本塁打以外で打点をマーク。「コンパクトに打つことを心掛けた。狙っていない球だったが、体が勝手にいい反応をしてくれて、自分でもびっくり」と二塁上で拍手して喜んだ。  1-2の六回1死一塁では2球で追い込まれながらも粘って7球目の内角直球を右前打。一、三塁と好機をつくって続く荒木のスクイズにつなげた。  21歳の若き4番。前後を打つ青木と内川が新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者として自宅隔離が続いている。「僕が打って勝つ。元から腹はくくれていたが、より一層」と苦境を救う覚悟を持って打席に立つ。

◆ヤクルトは7日、広島2回戦(神宮)に3-2で逆転勝ち。今季5試合目で本拠地初勝利を挙げた。六回にスクイズで同点、七回は代打が犠打を決め、山崎晃大朗外野手(27)の決勝打につなげるなど、高津臣吾監督(52)の采配がズバリ的中。今春のキャンプから「1点の重要性」を説いてきた指揮官が目指す"高津野球"がチームに浸透してきた。  夜空に輝く月が、勝利のナインを照らした。ヤクルトが本拠地・神宮で今季初白星。高津監督は、高々と右手を挙げ、燕党の声援に応えた。  「本拠地神宮で1つ勝ててよかった。それが正直なところです」  就任2年目を迎え、2月の沖縄・浦添キャンプから「1点の重要性」を説いてきた。「小さい1点の積み重ねが勝ち負けにつながり、シーズンをどう過ごしていくかにつながっていく」と報道陣には非公開で走者を置いたケース打撃でサインプレーを反復練習。成果が大事な場面で出た。  1点を勝ち越された直後の六回。1死一、三塁から5番・荒木が初球で一塁側に同点のスクイズを決めた。33歳の仕事ぶりに指揮官は「成功するものだと思っていた。最高の犠打をしたと思う」と目を細めた。  試合を決めたのも、指揮官のタクトだった。七回、先頭の渡辺が左前打で出塁すると、嶋を代打に送った。「犠打はチームで一番、二番にうまい選手なので、自信を持って出した」と全幅の信頼を置くベテランが1球で決め、1番・山崎が決勝の右前適時打を放った。 その他の写真(2/2枚)  ベンチでは村上が両拳を握り喜びを爆発させるなど、一丸で開幕からの本拠地連敗を4で止めた。2番・中村は3安打2得点と活躍。新型コロナウイルスの影響で青木、内川ら主力を欠く中、1990年代の黄金時代を思わせる手堅い攻撃で勝利をつかんだ。  「勝ち越されてもすぐ追いつけた1点や、勝ち越した1点はすごく大きい。みんなが一生懸命やっている成果は少しずつ出ている気はします」。2年連続最下位からの巻き返しへ。苦境の春に"高津野球"が芽吹いた。(赤尾裕希) ◆村上ベンチで喜び爆発!  村上は四回1死二塁から左中間へ先制の適時二塁打を放つと、六回は1死一塁から右前打を放ち、同点スクイズの場面を演出。七回に山崎が決勝打を放った瞬間は、ベンチで喜びを爆発させた。「主将の(山田)哲人さん本人も声を出してくれますし、僕たちもしっかりやらないといけない。そういったところで大きな力が働いている。本当にいい雰囲気でできています」と盛り上がったベンチの様子を明かした。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
830 0.727
(↑0.027)
-
(-)
13249
(+7)
28
(+1)
10
(+1)
6
(+1)
0.251
(↑0.013)
2.650
(↑0.18)
2
(-)
広島
641 0.600
(↓0.067)
1.5
(↓1)
13234
(+2)
25
(+3)
11
(+2)
2
(+1)
0.250
(↓0.008)
2.040
(↓0.12)
3
(-)
巨人
443 0.500
(↓0.071)
2.5
(↓1)
13235
(+1)
40
(+7)
6
(-)
8
(-)
0.216
(↓0.001)
3.320
(↓0.32)
4
(-)
中日
452 0.444
(↑0.069)
3
(-)
13230
(+3)
34
(+1)
1
(-)
7
(-)
0.212
(↓0.006)
2.610
(↑0.16)
4
(-)
ヤクルト
452 0.444
(↑0.069)
3
(-)
13239
(+3)
47
(+2)
8
(-)
8
(-)
0.234
(↑0.003
4.040
(↑0.21)
6
(-)
DeNA
272 0.222
(↓0.028)
5
(↓1)
13245
(+1)
58
(+3)
6
(-)
3
(+1)
0.278
(-)
4.970
(↑0.35)