西武(★2対13☆)楽天 =リーグ戦1回戦(2021.04.06)・メットライフドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
楽天
101027020131302
西武
0100010002301
勝利投手:岸 孝之(2勝0敗0S)
敗戦投手:松本 直晃(1勝1敗0S)

本塁打
【楽天】茂木 栄五郎(3号・3回表ソロ),島内 宏明(1号・5回表2ラン)
【西武】中村 剛也(2号・2回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ 西武戦チケット予約 楽天戦チケット予約
◆投打のかみ合った楽天が快勝。楽天は同点で迎えた3回表、茂木のソロで勝ち越しに成功する。その後は5回に島内の2ランで加点すると、6回には打者一巡の猛攻で一挙7点を奪い、試合の大勢を決めた。投げては、先発・岸が6回3安打2失点の好投で今季2勝目。敗れた西武は、2番手・吉川が大乱調だった。

◆楽天茂木栄五郎内野手(27)は、昨季の西武戦で打率4割3分3厘をマークするなど、通算でもカード別で唯一打率が3割を超える西武キラー。 ところが、相手先発松本航投手(24)に対しては、通算15打数1安打の打率6分7厘とさっぱり。好調の今季は苦手右腕を攻略できるか。

◆楽天島内宏明外野手(31)が1点リードの5回に今季1号2ランを放った。 この回先頭打者の辰己が左前打で出塁し、続く小深田が初球できっちり送りバントを決めて1死二塁の場面だった。1ボールからの2球目を完璧に捉えて右翼席へ運んだ一発に球団を通じて「打ったのはストレートです。コブ(小深田)がこぶしの効いたバントをしてくれたんで、僕もこぶしのバッティングができたかな?? 以上!!(真顔で)」とコメントした。

◆西武4番中村剛也が一時同点となる2号ソロ本塁打を放った。2回先頭の打席。楽天岸の140キロ直球を左翼席へ運んだ。本拠地・メットライフドームでは今季初アーチとなり、中村は「打ったのは真っすぐ。打てて良かったです」と淡々と振り返った。4番としては、通算248本目の本塁打だった。

◆好調の楽天茂木栄五郎内野手が3回にバックスクリーンへ3号ソロを放った。 初回は西武松本から先制の押し出し四球を選んだが、「前の打席、積極的にいけなかった」と、続く打席はファーストストライクを逃さず捉えた。「積極的に甘いボールを一発で仕留めることができて良かった」。序盤から主将が打線をけん引した。

◆西武は1点を追う2回、4番中村が2号同点ソロを放った。楽天は3回、茂木の3号ソロで1点勝ち越しに成功した。 楽天は5回、島内が1号2ランを放った。6回には下妻、辰己、島内、鈴木大らの適時打で、この回だけで7点奪う猛攻を仕掛けた。 13安打13得点で打線爆発の楽天が2試合ぶりに勝利を収めた。6回2失点の先発岸が2勝目。敗れた西武は引き分けをはさんだ連勝が、5でストップした。先発松本は初黒星。

◆西武は13四球、14四死球いずれも球団記録を更新し、大敗を喫した。 初回から先発松本が4連続四球。押し出しで先制点を献上すると、吉川が3四球、井上が4四球とリリーフ陣も大乱調。引き分けを挟んでの連勝は5で止まった。7試合ぶりの黒星に辻監督は「申し訳ないですよ。14もヒットなんてありえないからね。ふがいない試合。投手コーチに、もう少し(打者に)向かっていくように話をしてもらいます」と苦言を呈した。

◆西武4番中村剛也内野手(37)が今季本拠地初となる2号ソロ本塁打を放った。 2回先頭の打席。楽天岸の140キロ直球を左翼席へ運ぶ、一時同点弾。「打ったのは真っすぐ。打てて良かったです」と淡々と振り返った。4番としては、通算248本目の本塁打。6回には犠飛を放ち、今季9打点と大敗の中で孤軍奮闘した。

◆楽天岸孝之投手(36)が3年越しの10連勝をマークした。西武戦(メットライフドーム)に先発し、6回3安打2失点と好投。 打線の援護にも恵まれて開幕2連勝とし、19年シーズンから続いている連勝も2桁に伸ばした。チームは開幕から4カード連続で初戦白星となり、首位西武にゲーム差なしと肉薄した。岸は割り切っていた。「ソロホームランならしょうがないかなという余裕を持って投げられたのも逆に良かった」。調子は良くなかった。制球が乱れ、2回に中村に浴びた一時同点2号ソロも内角を狙った直球が逆球になった。それでも打開できる技術と経験値が、岸にはある。最遅104キロのスローカーブを随所にちりばめ、チェンジアップやスライダーをアクセントに140キロ台の直球とのコントラストで山賊打線を6回2失点にまとめた。 岸 あんまり良くない中で、緩急で変化球もうまく使って抑えられた。それを引き出してくれた下妻にも感謝したいですね。 大量得点で援護してくれた打線にテンポのいい投球で応え、また1つ勝利を重ねた。19年9月16日オリックス戦から始まった自身の連勝は「10」となった。「やっぱり負けるよりかは絶対に勝ちたいので」と一喜一憂はしないが、純粋な思いをパフォーマンスにつなげている。 昨季は腰の張りで出遅れ、7勝0敗でも悔しさが残った。「1年間通してチームのために、と思っている」と今季はフル回転を期す。36歳となり、体のケアも「やんなくていいか、大丈夫かなとは思わなくなりました。いい時こそ(ケアを)受けておこうかなという感じです」と万全を期す。 これでチームは開幕から4カード連続でカード初戦をものにした。「やっぱ涌井が表のカード頭をしっかりと勝っているところを見ているので、こっちもカード頭はしっかり取りたいなという思いは強いです」。まだまだ連勝を伸ばし、チームを勢いづけていく。【木下大輔】

◆楽天主将茂木栄五郎内野手の1発が打線爆発の呼び水となった。同点の3回にバックスクリーンへ決勝の3号ソロ。 「1ボールになったところで(ストライクを)取りにきた真っすぐを積極的に打ちにいって、1球で仕留められたのが良かったです」。好調なキャプテンの一振りから、打線は13安打に14四死球も絡めて13得点。「いい雰囲気でできている」と納得した。

◆楽天岸孝之投手(36)が3年越しの10連勝をマークした。 西武戦(メットライフドーム)に先発し、6回3安打2失点と好投。打線の援護にも恵まれて開幕2連勝とし、19年シーズンから続いている連勝も2桁に伸ばした。チームは開幕から4カード連続で初戦白星となり、首位西武にゲーム差なしと肉薄した。 ▼岸が今季2勝目を挙げ、19年9月16日オリックス戦から10連勝。岸の2桁連勝は西武時代の08年7月5日~09年5月12日に12連勝して以来、12年ぶり2度目。2桁連勝を複数回記録したのは16年5月18日~9月17日に10連勝、17年8月31日~18年6月22日に12連勝した菊池(西武)以来で、最多は藤本(巨人)の5度だが、2球団で2桁連勝はプロ野球史上初めてだ。楽天には10日登板予定で28連勝中の田中将がおり、2桁連勝を継続中の投手が2人となった。

◆楽天島内宏明外野手(31)が、西武戦(メットライフドーム)で今季1号2ランを放った。 1点リードの5回1死二塁で、右翼スタンドへ完璧なアーチを描いた。6回にも左前適時打を放つなど3打数2安打3打点。花粉症持ちのヒーローは、目に見えない敵にも打ち勝ってチームを大勝に導いた。勝利への道筋を島内が明るく照らした。1点リードの5回。先頭の辰己が安打、続く小深田が犠打を決めて1死二塁。1ボールから内角高めの直球を捉えた。右翼席へ運んだ今季1号2ランに「コブ(小深田)がこぶしの効いたバントをしてくれたんで、僕もこぶしのバッティングができたかな?? 以上!!」と試合中は真顔で振り返ったが、試合後は少し笑みを見せながら言った。 島内 今年は1本も打てないかなと思ったんですけど、1本出て良かった。 忘れかけていた感触は、試合の流れをたぐり寄せ、大勝へ導く一打となった。 求めていた結果が、ようやく出始めた。「ここ3、4日は打撃練習は良かったけど、試合での形があまり良くなかった」。最近はタイミングの取り方を試行錯誤。空き時間には動画サイトで「いろんな人の打撃を見てます」と研究した。たどり着いたのは「バットの角度ですかね。トップに入る時の角度。いいのか悪いのか分からないですけど、今のところはこれで行こうかなと」と"形"が決まり、最高の快音を響かせることができた。 6回に放った左前適時打について、試合中のコメントは真顔で話したという「花粉症がすごいです!!」。メットライフドームは屋根の隙間から花粉が飛び込んでくる厳しい環境。対策は限界のようで「もうダメですね、ハハッ。この時期は耐えるしかない」と、気合で乗り切ることを宣言した。ムズムズにはもうしばらく悩まされそうだが、打撃は「ちょっと良くなってきているかな」と快方へ向かっている。7日も西武投手陣を打ち崩し、単独首位へチームを押し上げてくれるはずだ。【木下大輔】

◆西武の中村が3試合ぶりの2号ソロを放った。0-1の二回に先頭打者で、追い込まれながらもかつてチームメートだった岸の内角速球を振り抜くと、打球は左中間席へ飛び込んだ。「打てて良かった」といつも通りに淡々とコメントした。  4試合続けて4番打者で先発出場。キャンプで左ふくらはぎを痛めたが、3月中旬に1軍に合流して開幕に間に合わせ、調子を上げてきた。  チームは同い年の栗山や主砲の山川に加え、万能選手の外崎まで故障で相次いで離脱し、ドラフト1位ルーキー渡部らを加えて打線を組んでいる。苦境で20年目のベテランとして若手に手本を示すかのような通算426本塁打目のアーチだった。

◆楽天の茂木が1-1の三回に3号ソロを放った。一回に押し出し四球を選んで迎えた第2打席で松本の甘い速球を鋭く振り抜いてバックスクリーンへ運んだ。「前の打席、積極的にいけなかったので、甘いボールを一発で仕留めることができてよかった」とうなずいた。安打、打点ともに3試合ぶりとなった。  開幕から中軸の5番を任される。4日までの3カードで打率は4割2分3厘、出塁率は5割8分3厘をマーク。3日のオリックス戦は安打こそなかったものの、4打席で4四球を選んだ。4カード目に入っても好調ぶりを示した。

◆西武・吉川光夫投手が1-2の五回から2番手で登板したが、1回0/3を8失点で交代。この日は33歳の誕生日だったが、手痛い登板内容となってしまった。  五回には島内に2ランを浴び、六回は無死満塁から下妻に中前適時打を許し、さらに満塁から辰己に左中間二塁打で2者が生還。続く小深田に四球で再び満塁とされると、島内に左前適時打を許したところで、田村への交代を告げられた。  田村も四球や二塁打などを浴び、吉川が塁上に残した走者の生還を許し、吉川は8失点。スタンドには誕生日を祝福する応援ボードを掲げるファンもいたが、左腕はバースデー登板を飾ることはできなかった。

◆西武の松本は制球が乱れて5四球を与え、4回2安打2失点と踏ん張れなかった。90球を費やして交代を告げられ「申し訳ない。初回からリズムに乗って投げることができなかった」とうつむいた。  一回1死無走者から4連続四球を与えて押し出しで1点を先制されると、二回以降も制球を修正できず、1-1としてもらった直後の三回には茂木に外角速球を捉えられ、バックスクリーンへソロを運ばれた。直球は球速140キロ台後半を常時マークしたが、課題の制球を修正できなかった。

◆楽天が大勝した。1-1の三回に茂木が勝ち越しソロを放つと、五回は島内が2ラン。六回は下妻や辰己の連続適時打などで一挙に7得点して突き放した。岸は6回2失点で2勝目。西武は投手陣が崩れて連勝が5で止まった。

◆西武は先発の松本、吉川、田村、井上の4投手が球団ワースト記録の13四球を与えるなど、13被安打、14四死球で大敗した。  「14も本当に申し訳ないですよね。14もヒットなんてありえないからね。そこをもうちょっと考えないと駄目でしょうね」。試合後の辻監督は苦言を呈した。13四球がワーストと伝えられると「ふがいない試合を、お客さんが入った中でしてしまったのは残念」と語った。  先発の松本は一回に4連続四球など4回を2安打、5四球で2失点。吉川は1回0/3を7安打、3四球で8失点。田村は2回を1安打、2四死球で1失点。井上は2回を3安打、4四球で2失点だった。

◆楽天の岸は6回3安打2失点で開幕2連勝を飾り、2019年から3シーズンにまたがり10連勝をマークした。3月30日のロッテ戦での完封に続いて同一カード3連戦の初戦を勝利に導き、「(開幕投手の)涌井が表のカードの頭をしっかりと勝っている。こっちもカード頭を取りたい気持ちは強い」と自覚をにじませた。  1-0二回、中村に速球をソロ本塁打されたが、緩急をつけた投球で崩れず試合をつくった。「あまり良くない中で、変化球をうまく使って抑えられたかなと思う。(捕手の)下妻にも感謝したい」と振り返った。

◆13安打13得点の打線に火を付けたのは主将の茂木だった。1-1の三回に、「甘いボールを一発で仕留めることができた」と松本の直球を弾丸ライナーでバックスクリーンに運んだ。10試合で早くも3本塁打。一回1死満塁でも9球粘った末に押し出し四球を選ぶなど、開幕から12安打12四死球でリーグ1位の打率・414、出塁率・585をマークしている。

◆楽天は6日、西武1回戦(メットライフ)に13-2で大勝。2004年11月の創設から17年目のシーズンで、球団史上初となる開幕から4カード連続での初戦勝利を飾った。先発の岸孝之投手(36)が6回3安打2失点の好投で勝利に貢献。同じくカード頭を任される涌井秀章投手(34)とともに、両ベテラン右腕で記録を樹立した。岸は自身の連勝を19年9月16日のオリックス戦から3年越しの「10」に伸ばした。  涼しい顔で、今年12月で37歳となる岸が、また白星を積み重ねた。  「涌井が表のカードの頭をしっかり勝っているのを見ているので、(裏の)こっちも初戦を取りたい気持ちは強い」  今季12球団一番乗りとなる完封勝利を無四球で飾った3月30日のロッテ戦(ZOZOマリン)ほどの制球力はなかったが、その分は緩急でカバー。「あれだけ点を取ってもらったので、余裕を持って投げられた。『テンポ良く』ということしか考えなかった」と、連打を許すことなく6回を3安打2失点に抑えた。  チームは球団初の開幕から4カード連続初戦勝利。これも涌井、岸がカード頭を担うからこそ。開幕から2戦2勝の内容も涌井が計14回を2失点、岸が計15回を2失点と抜群の安定感を誇る。  東日本大震災から10年という節目の年にチームを優勝に導くことに加え、密かなモチベーションとなっているのが東京五輪だ。「そりゃ、出てみたいと思うけど(年齢的にも)普通に考えて無理でしょ。『出てみたい』という気持ちだけ大事に、心の中に持っておきます」と話すが、日本代表・稲葉篤紀監督には2018年の日米野球、翌19年の国際大会「プレミア12」でも代表に招集された。ともにチーム最年長だったが、代表監督は「あのカーブは初見では打てない」と高く評価し続けている。  これで岸は19年9月16日から3年越しで10連勝。田中将大の28連勝(12、13年)に次ぐ記録を、また一つ伸ばした。「負けるよりは絶対勝ちたいですね」。不敗神話は決してマー君だけのものではない。(東山貴実)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
621 0.750
(↓0.107)
-
(-)
13442
(+2)
33
(+13)
9
(+1)
9
(-)
0.247
(↓0.016)
3.670
(↓1.17)
2
(-)
楽天
730 0.700
(↑0.033)
0
(↓1)
13349
(+13)
38
(+2)
10
(+2)
2
(-)
0.241
(↑0.015
3.640
(↑0.19)
3
(-)
ソフトバンク
550 0.500
(↑0.056)
2
(↑1)
13337
(+7)
36
(-)
12
(+2)
2
(-)
0.234
(↑0.017)
3.580
(↑0.41)
4
(1↓)
ORIX
451 0.444
(-)
2.5
(↑0.5)
13328
(+3)
26
(+3)
6
(+1)
3
(-)
0.223
(↓0.001)
1.990
(↓0.12)
5
(-)
ロッテ
352 0.375
(-)
3
(↑0.5)
13352
(+3)
42
(+3)
9
(+1)
3
(-)
0.225
(↓0.006)
4.090
(↑0.24)
6
(-)
日本ハム
162 0.143
(↓0.024)
4.5
(-)
13426
(-)
59
(+7)
0
(-)
6
(-)
0.219
(↓0.011)
5.700
(↓0.04)