DeNA(☆3対1★)広島 =リーグ戦3回戦(2021.04.04)・横浜スタジアム=
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広島
0000000101800
DeNA
00111000X31112
勝利投手:阪口 皓亮(1勝0敗0S)
(セーブ:三嶋 一輝(0勝1敗1S))
敗戦投手:野村 祐輔(0勝1敗0S)

本塁打
【DeNA】神里 和毅(1号・3回裏ソロ),宮﨑 敏郎(1号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆DeNAは3回裏、神里のソロで先制に成功する。その後は4回に宮崎のソロ、5回には牧の適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・阪口が5回無失点で、うれしいプロ初勝利。敗れた広島は、打線が毎回のように走者を出すも、好機を生かしきれなかった。

◆DeNA三浦大輔監督(47)が初めてリクエストに成功した。 1回、先頭の広島田中広が遊撃へゴロを打った。一塁は際どいタイミングでセーフ。内野安打と判定されたが、三浦監督がリクエスト。リプレー検証の結果、判定はアウトに覆った。

◆広島野村祐輔投手(31)のデビューからの連続試合先発登板が187試合に到達し、ネイサン・ミンチー(広島、ロッテ)の持つプロ野球記録に並んだ。5回終了時点で試合が成立し、記録が刻まれた。 プロ初登板の12年4月1日中日戦から、1度も中継ぎを経験することなく、先発マウンドに立ち続けてきた。1年目の12年には新人王、16年には16勝(3敗)で最多勝、最高勝率のタイトルを獲得するなど、プロ8年間で77勝と長年カープの投手陣を支えてきた。 この日は3回に神里、4回に宮崎に1発を浴び、4回2失点で降板。日本記録を勝ち星で飾ることはできなかった。

◆開幕から白星がないDeNAが、首位広島と対戦し3-1で今季初勝利を飾った。

◆広島先発は野村、DeNAは阪口。DeNAは3回1死、今季初スタメンの1番神里が、右中間に1号先制ソロ本塁打。 DeNAは4回1死から宮崎の1号ソロで加点。5回にはルーキー牧の左前適時打で1点を加え、3点リードで終盤に入った。 広島は8回に松山の適時打で1点を返したが、DeNAが6回から継投で逃げ切り。三浦監督が就任初白星を挙げた。 DeNA阪口が1勝、三嶋が今季初セーブ、広島野村が今季初黒星。

◆DeNA三浦大輔監督(47)が開幕9試合目で就任初勝利を挙げた。通算172勝で「ハマの番長」のニックネームを持つ球団のレジェンド右腕が、監督として1勝目をマーク。広島の反撃をしのぎ、中盤までにあげた3点を守り切った。試合後は「(ここまでは)ほんとに1つ勝つというのが、どれほど大変かという期間でした。長かったですね。1つ勝っただけですがチームにとっても、とても大きな1勝」と安堵(あんど)の表情で振り返った。 現役時代に初勝利を挙げたのは、プロ2年目の93年9月4日広島戦だった。「北九州(市民球場)だったけどホームだったので、ヒーローインタビューがあった」と記憶している。当時は19歳の若者らしく、1失点完投に「緊張するのは女の子と話す時だけです」と度胸満点の回答をしていた。 新監督として、「横浜一心」のスローガンを掲げて船出した。開幕時は、ソト、オースティン、エスコバーら外国人選手が全員不在。先発候補の今永、東は手術明けで間に合わず。オフには梶谷隆幸、井納翔一もFAで巨人に移籍し、昨季19ホールドのパットンも退団した。逆境からのスタートとなったが、ようやく初白星をつかんだ。 先発の阪口は、自身のプロ初勝利でチームの連敗を止め、お立ち台に。「気持ちを前面に出して、行くぞという気持ちでいきました」と胸を張った。

◆広島松山竜平外野手が4試合連続タイムリーで一矢を報いた。 3点を追う8回1死一、二塁で山崎の初球、内角の直球を中前に運び、この日唯一の得点をたたき出した。「つないでくれたので、なんとか1点でも返したいと思っていた」。得点圏打率4割4分4厘と、持ち前の勝負強さを発揮している。佐々岡監督は「4番の後の5番として、いいところで仕事をしてくれている」と目を細めた。

◆4年目のDeNA阪口皓亮投手が涙のプロ初勝利を挙げた。「僕自身とチームが勝ってなかったので」と、重圧を感じながら5回無失点と好投。 降板後は「心臓が動く音を感じていた」と言い、勝利の瞬間はベンチで号泣した。ウイニングボールは抑えの三嶋から三浦監督へと渡ったが、「せっかくだから」と譲り受けた。「女手一つで3兄弟を育てていただいた恩がある」と、観客席に呼んでいた母京子さんに渡すという。

◆DeNA三浦大輔監督(47)が開幕9戦目で就任初勝利を挙げた。試合後の一問一答は以下の通り。 -1勝の重み、喜びは 本当に一つ勝つというのが、どれほど大変かという期間でしたね。 -3月26日の開幕から長かったのでは 長かったですね。本当に一つ勝っただけですけど、チームにとって本当に大きな1勝だと思います。 -9回は三嶋投手が抑えた 信じて送り出したので、信じてみていました。 -阪口投手がプロ初勝利を挙げた 本当に阪口は今シーズン初登板で、精いっぱい1球1球魂を込めて、しんどいところもあったと思うけど、そこを乗り越えて、本当にナイスピッチングだったと思います。 -平田、伊勢といい形でつないでいった 本当に全員で勝ち取った勝利だと思います。 -神里をスタメンで起用したが 相性もありますし、コーチからの進言もあって1番で起用しました。 -神里が先制本塁打で流れを呼び込んだ 先制できたのも大きかったですし、守備でも本当に貢献してくれました。本当に試合に出る場面が少ない中で、出た時ににああいう活躍してくれると頼もしく感じます。 -投手、野手、ベンチ、ブルペンも総合力でつかんだ白星では 横浜一心、全員で勝ち取った白星だと思います。一つ勝っただけですけども、この勢いをこれから続けていきたいと思います。 -阪口には2軍から指導していたが 去年もファームでいい投球をして、日に日に成長していた。オープン戦も結果を出して、ファームでもしっかり調整してくれた。阪口にとっても大きな1勝。--5回のピンチはどう見ていたか ここを乗り越えないと。今後のことを考えても。自分で乗り越えて、阪口にとっても大きな財産になったと思う。 -戸柱とのバッテリー 角度のあるストレートが持ち味だが、縦のカーブを戸柱が止めてくれて、安心して思い切って投げていた。 -声に張りが戻った そうですか。負けているとそう聞こえるのかも。一つ勝てて、1個だけどほっとした。 -次の中日戦は 今日みたいに全員で戦っていくしかない。

◆広島野村祐輔投手(31)が、プロ入りから187試合連続先発登板し、ネイサン・ミンチー(広島、ロッテ)の持つプロ野球記録に並んだ。DeNA戦で今季2度目の先発マウンドに上がり、日本タイ記録を刻んだ。しかし計2被弾を食らい、4回2失点で今季初黒星。記録を勝利で飾ることはできなかった。チームは2連勝で止まり、単独首位から3位に転落した。野村がプロ187回目の先発マウンドに上がった。デビューから一貫してスターターの役割を任され、ミンチーの持つ初登板から連続先発登板のプロ野球記録に肩を並べた。記録については「全く意識はしてないです」と一言。4回2失点で今季初黒星を喫し、記録を勝利で飾れなかっただけに、試合後の右腕に笑顔はなかった。 1発に泣いた。打者17人中9人にボールが先行し、終始制球を乱した。3回には神里、4回には宮崎に甘く入った球を振り抜かれ、ソロ2発に沈んだ。「ボールが先行して、そういう時は相手に振られている。そこをしっかりやっていかないといけない」と反省。佐々岡監督は「甘いところにいったら長打もある。粘り強く投げてほしかった」と指摘。4回での降板については「早くこっちも仕掛けないといけない。9回打ち切りもあるし、攻撃に打って出ないと」と説明した。 野村はプロ初登板の12年4月1日中日戦から、1度も中継ぎを経験することなく、先発ローテーションの一角を守り続けてきた。1年目の12年には新人王、16年には16勝(3敗)で最多勝、最高勝率のタイトルを獲得。昨年10月の「右鎖骨下静脈血栓症除去術」を受けるなど故障も乗り越え、「77」の勝ち星を積み上げてきた。経験豊富な右腕として存在感を示し、これからも若手中心の投手陣をけん引していく。 野村は次回登板に向けて「まずはやっぱり打者と勝負するところ。3ボールが多かったので、ストライク先行で1、2球目から勝負できるようにやっていきたい」と切り替えた。次戦は11日巨人戦(マツダスタジアム)で188回目の先発を託される見込み。日本新記録は勝利で飾りたい。【古財稜明】 ▽広島佐々岡監督(野村について) (2被弾は)防いでほしいところだった。(4回降板は)早くこっちも仕掛けないといけない。9回打ち切りもあるし、攻撃に打って出ないと。

◆広島ドラフト3位の大道温貴投手が、1回無失点の力投で、開幕から3試合連続で得点を許さなかった。 2点ビハインドの8回に4番手で登板。先頭宮崎の左前打や四球でピンチを招いたが、戸柱、代打田中俊を連続の空振り三振に仕留め、窮地を脱した。「今日みたいに粘りの投球をしていければ、いいように反省できる。先頭打者(の出塁)、四球だったりを反省できるように、次につなげていきたい」と力を込めた。

◆広島ケビン・クロン内野手(28)が4日、DeNA3回戦(横浜)で今季初めて先発を外れ、試合を欠場した。 コンディション不良とみられる。試合前のウオーミングアップには参加したが、打撃、守備練習は回避した。佐々岡監督は「明日以降はちょっと様子をみて考えます」と話すにとどめた。クロンは開幕戦から先発で8試合に出場し、打率1割9分2厘、1本塁打、1打点だった。

◆ハマの番長がようやく勝った。 DeNA三浦大輔監督(47)が新人監督としては2リーグ制後、最も遅い開幕9戦目で就任初勝利を挙げた。「番長チルドレン」の阪口皓亮投手(21)が5回無失点と好投。6回から4投手をつないで逃げ切った。1番に抜てきした神里和毅外野手(27)が先制本塁打を放つなど「番長マジック」もさく裂した。今季と同じ開幕6連敗から優勝した1960年(昭35)の再現を狙う。横浜地方に遅かった春が来た。2点差の9回は1死二、三塁を切り抜けての初勝利。三浦監督は雨の中、勝利の球団歌を聞くと目を赤くした。涙のようにも見えたが「雨じゃないですか? ちょっと柄にもなくうれしかった。泣いてないでしょう。ファンの姿を見て、1つ勝っただけだけどうれしかった」。開幕9戦目の勝利。「長かったですし、1つ勝つのは大変だとあらためて感じた」と安堵(あんど)した。 「番長マジック」がはまった。初回、先頭打者が遊撃安打の判定。「初先発の立ち上がり。微妙なプレーなので迷わず行った」。リクエスト初成功でアウトに覆った。「登板前は心臓が飛び出るぐらい緊張した」という今季初登板の阪口を助けた。3回には打率1割6分7厘ながら、1番中堅で今季初スタメンに抜てきした神里が先制本塁打。4回には左中間の打球を好捕した。 逆境からスタートした。投打の主力である梶谷、井納がFAで巨人に移籍。昨季19ホールドのパットンは退団、ソト、オースティン、エスコバーら外国人が開幕に全員不在。手術明けの今永、東も開幕は間に合わなかった。開幕から接戦を続けながら、投手陣が不調で勝利が遠かった。日に日に増す重圧。胃薬は「まだ飲んでない」が「全く寝られないというより、寝たり起きたりだった」と安眠できなかったという。 くじけない。通算172勝している一方で184敗。「たくさん負けましたけど、ただの負けで終わらせたくない」。23年連続勝利というプロ野球タイ記録保持者は、前向きな姿勢を失わない。「諦めたら終わりだと思う。明日こそ何とかやり返してやろうとなる。明日もだめだとはならない」。車の中で大好きな矢沢永吉や織田哲郎の「ボンバーガール」を歌うことが気分転換になる。 開幕6連敗は「三原マジック」で初優勝した60年と同じだ。「全員で戦っていくしかない」。「横浜一心」を掲げる結束力で、得意の逆襲に転じる。【斎藤直樹】

◆DeNA神里和毅外野手が今季初スタメンで初アーチを決めた。 「久しぶりで何とか出来るプレーをしようと思っていた」。3回1死、チェンジアップを右中間へ運ぶ先制弾。4回の守備では左中間の打球を「野球を始めて、初めてダイビングキャッチした」と好捕。攻守に活躍し「ちょっと体が痛いけどうれしい」と、お立ち台で笑顔を見せた。

◆おかん、ありがとう! DeNAの高卒4年目右腕、阪口皓亮投手(21)が、プロ初勝利を挙げた。4日の広島3回戦(横浜)に先発し5回を2安打無失点。女手ひとつで育ててくれた母京子さんが見守る中、最速152キロの力強い直球を軸に3奪三振。187センチにまで成長した3人きょうだいの次男坊が、たくましい姿を見せた。 大阪で生まれ、北海道で芽吹いた若葉が、4年目の横浜でついに開花した。うれしさのあまり、試合終了時にはベンチで号泣した。野球で涙を流したのは、甲子園出場を決めた時以来だった。初めてお立ち台に上がった阪口は、同じく初勝利となった三浦監督からもらったウイニングボールについて問われると、迷いなく言い切った。 阪口 お母さんとお兄ちゃんが応援に来てくれていました。女手ひとつで育ててくれた母に渡したいです。 母には感謝しかない。高校から親元を離れ、北海高3年夏に出場した甲子園で注目を浴びた。17年ドラフト3位でプロへの扉を開き「涙を流して喜んでくれた」という最愛の母は間違いなく「一番、恩返ししなくてはいけない人」だった。横浜でも、すぐに結果は出せなかったが、毎年、帰省した際に手料理を味わうことに小さな幸せを感じてきた。「僕がロールキャベツを好きなので、毎年、帰った初日に作ってくれて。それが毎年続いているのが小さなことですが思い出です」と振り返る。 小学時代はママさんバレーをしていた母について行き、時には一緒にプレー。今でも「バレーボールは好き。アタックを打つのが好きなので」という。感謝の気持ちは常に忘れず、昨年5月10日の「母の日」にも自身のツイッターでメッセージ。「女手一つで3兄弟を育ててくれたおかんを心から尊敬しています。誰よりも強くて、子供想いで、1番応援してくれる、自慢のおかんです! 言葉では伝えきれないくらい感謝しています 本当にありがとう 皆さんもお母さんに日頃の感謝を恥ずかしがらず、伝えましょう」(原文まま)とつづった。 18年1月の入寮前には、母に「活躍して家を買う」ことを約束している阪口。恩返しの白星を積み重ね、必ず約束を果たしてみせる。【鈴木正章】

◆DeNAの高卒4年目右腕、阪口皓亮投手(21)が、プロ初勝利を挙げた。4日の広島3回戦(横浜)に先発し5回を2安打無失点。阪口のプロ初勝利でDeNAが開幕からの連敗を6でストップ。前回DeNAが6連敗した09年は、4月10日ヤクルト戦で三浦現監督が先発。8回1失点で勝利投手となり、球団ワーストを更新する7連敗を回避していた。なお、プロ初勝利でチームの開幕6連敗を止めたのは、79年に開幕12連敗を止めた松沼博(西武)以来42年ぶり4人目で、球団では大洋時代の59年幸田に次いで62年ぶり2人目。

◆広島・野村祐輔投手(31)が今季2度目の先発。1998年から広島とロッテに在籍し、7年間で74勝を挙げたネイサン・ミンチーの持つデビューから連続先発登板187試合のプロ野球記録に並んだ。  プロ10年目の右腕は広陵高、明大を経て、12年にドラフト1位で広島に入団した。デビューから1度もリリーフ登板はなく、昨年8月11日の中日戦(マツダ)で涌井(楽天)の175試合を抜き、日本人記録を更新していた。

◆DeNAが2分けを挟んだ開幕からの連敗を6で止め、初勝利を挙げた。三回に神里、四回に宮崎のソロ本塁打で1点ずつを奪い、五回に牧の適時打で加点。5人の継投で逃げ切り、阪口がプロ初白星。広島は野村が今季初黒星。

◆DeNAは5投手のリレーでリードを守り抜き、今季初勝利。三浦大輔監督は開幕から9戦目でついに白星を手にした。今季初先発の阪口が5回3安打無失点の好投で、こちらもプロ初勝利を挙げた。  --9戦目での1勝  「1つ勝つというのがこれほど大変なのだと感じた期間でした」  --長かった  「そうですね、長かったですね。まだ1つ勝っただけですけど、チームにとっても大きな1勝になったと思います」  --最終回はどんな思いで見ていた  「信じて、見ていました」  --阪口がプロ初勝利  「今季初登板で一球一球、魂込めて投げていて、しんどいときもあったけど、乗り越えて、本当にナイスピッチングでした」  --最後まで緊迫した展開だった  「本当に、全員で勝ち取った勝利だと思います」  --神里を今季初スタメン起用  「相性やコーチからの進言もあった。先制点も大きかったし、守備でも大きかった。出場機会の少ない中で、出たときにしっかり活躍する、頼もしく感じています」  --今後へ  「きょうは本当に横浜一心、全員で勝ち取った白星。まだ1つ勝っただけですが、この勢いをこのまま続けていきたい」

◆広島は毎回、走者を出しながらも八回に挙げた1点のみに終わった。11残塁とつながりに欠けたが、佐々岡監督は「しっかりと最後までやってくれた。諦めない姿勢が八、九回に出た」と終盤の粘りを評価した。  0-3の八回に山崎から1点を返す。九回は抑えの三嶋から2四球を選ぶなど1死二、三塁と攻めたが、菊池涼の鋭いライナーが二塁手の正面を突くなど運に見放された。逆転への機運が高まった攻撃に、監督は「これを続けてほしい」と暗くなかった。

◆DeNAの神里が今季初先発に燃えた。三回に野村から右中間席へ先制の1号ソロ。四回の中堅守備では、鈴木誠の打球に飛びついて好捕した。今季初めてのお立ち台に呼ばれ「野球を始めてから、初めてダイビングキャッチした。ちょっと体が痛い」と照れ笑いした。  社会人出身の27歳。先発でプロ初勝利を挙げた21歳の阪口とは、2018年の同期入団だ。「阪口が頑張っているので、打てて良かった」と自分のことのように喜んだ。

◆ついに、ハマの番長が勝った。DeNAは4日、広島3回戦(横浜)に3-1で競り勝ち、今季初勝利。三浦大輔新監督(47)が、開幕9戦目で1勝目を手にした。4年目の阪口皓亮投手(21)が先発して5回無失点でプロ初勝利を挙げるなど、初物づくしの大きな1勝をつかみ、巻き返しへのかじを切った。  待ち焦がれた瞬間に、大きく息をついた。開幕9戦目で手にした初勝利。三浦監督は歓喜に包まれるスタンドを見つめ、少し目を赤くした。  「長かったですね。1つ勝つ大変さをものすごく感じた期間でした。涙? 泣いていないです。雨じゃないですか(笑)」  緊迫した接戦。2点差で迎えた九回、一打同点まで迫られたが三嶋が無失点で締めた。今季初登板の阪口が5回無失点。今季初先発の神里が先制ソロと起用に応えた。  2016年9月29日の引退試合。「三浦大輔は、これからも横浜です」と"横浜愛"を宣言した通算172勝右腕が、約束通り監督としてハマスタに戻り、新たな1勝を刻んだ。  監督人生の船出は険しいものだった。オフに梶谷、井納が巨人へFA移籍。コロナ禍でソトら外国人全10選手が来日できず開幕に不在。新人監督ワーストに並ぶ開幕6連敗を喫し、胃薬こそ飲まなかったが「寝たり起きたり、熟睡できなかった」という。  それでも「目指すのは優勝しかない」とぶれることはなかった。背景には11年オフ、巨人にFA移籍した村田修一(現巨人野手総合コーチ)に掛けられた一言がある。「三浦さんは優勝を経験しているけど、僕はしていない」。勝てるチームを求め、相次いだ主力の流出。DeNA参画以前の低迷期を知るからこそ、強い信念を持つ。  愛称は「ハマの番長」だが、実情は温厚そのものでリーダー像も調和的だ。戦力が整わない状況にも愚痴一つこぼさず、常に周囲への気配りを欠かさない。  現役時代ともにプレーし、今も近くで支える西崎伸洋1軍運営グループリーダーは語る。「現役の頃から裏方全員分のシャツを用意したり、順番に食事に連れて行ったり...。それを何気なくできる。みんなが番長のためにやってやろうってなる」。今季のスローガンは「横浜一心」。指揮官の立ち居振る舞いが、チームの心を一つにする。  勝利球は昨季2軍監督として手塩にかけたまな弟子で、プロ初勝利を飾った阪口に譲った。「まだ1つ勝っただけ。この勢いを続けていきたい」と三浦監督。番長の挑戦は、続く。(浜浦日向)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
阪神
630 0.667
(↑0.042)
-
(↓0.5)
13436
(+3)
25
(+1)
9
(+1)
5
(-)
0.232
(↑0.002)
2.850
(↑0.24)
2
(1↑)
巨人
423 0.667
(↑0.067)
0.5
(↓0.5)
13432
(+2)
27
(+1)
5
(-)
8
(+1)
0.222
(↓0.005)
2.590
(↑0.2)
3
(2↓)
広島
531 0.625
(↓0.089)
0.5
(↑0.5)
13430
(+1)
22
(+3)
8
(-)
0
(-)
0.266
(↓0.003)
2.140
(↓0.14)
4
(-)
中日
342 0.429
(↓0.071)
2
(↓0.5)
13424
(+1)
26
(+3)
1
(-)
7
(+1)
0.215
(↓0.014)
2.290
(-)
4
(-)
ヤクルト
342 0.429
(↓0.071)
2
(↓0.5)
13436
(+1)
43
(+2)
8
(-)
8
(+2)
0.235
(↓0.001)
4.500
(↑0.38)
6
(-)
DeNA
162 0.143
(↑0.143)
4
(↑0.5)
13437
(+3)
52
(+1)
4
(+2)
1
(+1)
0.266
(↑0.008
5.580
(↑0.59)