巨人(2対2)ヤクルト =リーグ戦2回戦(2021.04.03)・東京ドーム=
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ヤクルト
2000000002511
巨人
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勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(4号・1回表2ラン)

  DAZN
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◆ヤクルトは1回表に村上の2ランで先制すると、先発・田口が7回を無失点に抑える。対する巨人は、先発・戸郷が8回2失点の好投。打線は1点を追う9回、2死一塁から代打・若林の適時二塁打が飛び出し、土壇場で同点とした。続く打者は凡退に終わり、試合は規定により引き分けとなった。

◆巨人戸郷翔征投手(20)は東京ドームで通算7勝1敗、防御率1・46。 同球場では55回1/3を投げて9失点だが、このうち6点は本塁打によるもの。適時安打の失点は昨年6月30日DeNA戦で宮崎に許した1本しかない。

◆慣れ親しんだマウンドで移籍後初勝利を狙う。ヤクルト田口麗斗投手(25)は、3日の巨人戦で先発する。3月1日に巨人からトレードで入団。古巣相手の登板に「特別な感情があるのは当然だと思う。いろんなことが込み上げてきますが、とにかく1人1人全力で抑えにいきたい」と意気込んだ。 ヤクルトのユニホームに袖を通してから1カ月。早くもチームになじんでいる。練習中のキャッチボールでは小川の「ライアンフォーム」を再現し、得意のものまねを披露。オープン戦では、試合後の電話取材では、第一声で「代わりました、村上です」。それから数日後のZoomでの取材では登板前の験担ぎを聞かれ「子どもを担ぐこと!」と笑顔で両手を掲げた。チームは変わっても、持ち前の明るさは変わらない。 原点は広島新庄時代、迫田守昭監督(当時)のひと言だった。「『ピッチャーというポジションは全員に見られるポジションだから明るく振る舞いなさい』と。へこたれた雰囲気というか、そういう態度を見せるとチームに影響を及ぼす。そういうことは絶対しないように、と今でも思っています」。常に雰囲気をつくり、チームを盛り上げてきている。 今季初登板となった27日阪神戦(神宮)は2回1/3を投げて6安打6失点。「チームになにもできず、迷惑をかけてしまい、申し訳ない」と悔やんだ。それから中6日。「前回は変な緊張感であったり、力みがあり、フォームの点でもばらつきがあったので、そこの修正に取り組みました」と自身を見つめ直した。いつも通りの平常心で。東京ドームのマウンドで、明るく振る舞い、チームの勝利を呼び込む。【湯本勝大】

◆巨人畠世周投手(26)が1軍に合流した。7日の阪神戦(甲子園)に先発する見込み。 開幕ローテ入りは逃したが、3月31日のイースタン・リーグDeNA戦で4安打完封。15奪三振の快投で猛アピールした。同日の中日戦で2回途中4失点の乱調で2軍再調整となった井納に代わり、先発ローテの一角に加わる。 3月26日の開幕DeNA戦に先発後、足の違和感で同30日に登録抹消されていたエース菅野は復帰のめどが立った。離脱から最短10日で9日広島戦(マツダスタジアム)が復帰マウンドになる見込み。巨人先発陣は、この試合の戸郷、今村、サンチェス、畠、高橋、菅野でローテーションを組む。

◆ヤクルト山田哲人内野手(28)が、3日巨人戦のベンチを外れた。下半身のコンディション不良のため。登録抹消はされていない。2日に3番二塁で先発出場も、6回の守備から交代していた。 キャンプ終盤にも下半身のコンディション不良を訴え、オープン戦5試合を欠場。20日西武戦(メットライフ)では先発するも、下半身の張りを訴え、2回の守備から交代し、翌日のオープン戦最終戦を欠場。開幕後は特例2021で登録抹消された3月31日を除く6試合で先発出場していた。 チームは西田が新型コロナウイルスに感染し、濃厚接触者の青木、内川、川端は自宅隔離中。主力を欠く中、山田の状態次第では、さらに影響を及ぼす可能性がある。

◆ヤクルトが村上宗隆内野手の特大弾で先制した。 1回2死三塁で、巨人戸郷の初球、150キロの外角直球をフルスイング。右翼後方のバルコニー席まで運んだ。2試合連発となる4号2ランに、右翼の梶谷は1歩も動けなかった。「昨日の良い感覚のまま打席に入ることができました。先制のチャンスだったので、なんとかランナーをかえしたかった。甘い球でしたが、ミスショットすることなくしっかりと自分のスイングができました」とコメントした。 村上はこれで今季24打数4安打。安打すべてが本塁打となった。

◆先発投手は巨人戸郷、ヤクルト田口。ヤクルトは1回に村上が2戦連続となる4号2ランで先制した。田口は3回まで無失点投球。 巨人は6回1死一、二塁も岡本和が遊ゴロ併殺で無得点。戸郷が6回まで3安打2失点で味方の援護を待つ。 巨人は8回に坂本の適時打で1点差に迫り、9回2死一塁から代打若林が同点の適時二塁打。今季3度目の引き分けとなった。

◆巨人戸郷翔征投手(20)が警戒を強めていたヤクルト村上の1発に泣いた。 1回2死三塁、相手主砲の内角ボールゾーンを狙った初球が甘く入った。右翼席後方のバルコニー席まで運ばれる先制2ランを浴び「ちょっとでも『のけぞらせよう』という思いだったが、日ごろの詰めの甘さがでた」と悔やんだ。2回以降は3安打無失点で8回まで投げ抜いた。

◆1カ月前まで同僚だった左腕の新天地初勝利を、一振りで奪った。巨人若林晃弘内野手(27)が土壇場で値千金の一打を決めた。1点を追う9回2死一塁。代打で打席に入った。カウント1-1からの3球目。ヤクルト守護神、石山の147キロ直球をフェンス直撃の二塁打。同点走者の一走、増田大を本塁に迎え入れた。「得点圏でもない。長打じゃなきゃ点が入っていないので、長打でよかった」と前打者の代打亀井凡退から潮目をひっくり返した。 確固たる意志に従った。3月1日に田口との交換トレードで加入した広岡の代打で打席へ。「チームが嫌な流れで、少し重たい雰囲気だった。とにかくつないで勝てるようにという気持ちだった」。スタメン出場も3打数無安打、1併殺で苦戦していた広岡をカバーした。一走の増田大のアシストも受けた。「マスがいたからこそ、真っすぐを張れた部分はある」と盗塁を警戒する相手バッテリーの心理を的確に読み解いた。 今季は自身初の開幕1軍&開幕スタメンを勝ち取った。だが、開幕2戦目の3月27日DeNA戦の走塁で右太もも裏に張りを訴え、負傷交代。2試合欠場し、途中出場を経て、前日2日にスタメン復帰した。この日はベンチスタートも代打で勝負強さを発揮し「責任を感じている。その中で休ませていただきながら何とかチームに貢献したいという気持ちでいる」。負ければ今季初の連敗だった窮地で、若林が光った。【久永壮真】

◆移籍後初勝利を目前で逃しても気丈なままだった。3月に巨人からトレード移籍したヤクルト田口麗斗投手(25)が、古巣相手の初マウンドに立った。 ストライク先行のテンポ良い投球で7回を88球、5安打無失点6奪三振。後を受けた清水、石山がそれぞれ失点し、9回に同点に追いつかれて白星は逃したが、試合後のZoom取材では「チョリース」と登場。悔しさを押し殺し、明るく振る舞った。“とにかく明るい田口”の原点は、広島新庄時代にさかのぼる。迫田守昭監督(当時)からの「ピッチャーというポジションは全員に見られるポジションだから明るく振る舞いなさい」という言葉。目立つポジションだけに、負の感情を出すと、チームに悪影響を及ぼす。「そういうことは絶対しないように、と今でも思っています」とポジティブを貫いている。 だから田口の周りは笑顔であふれる。チームメートに対しても、報道陣に対しても変わらない。開幕前の取材時、投手ミーティングで何を話し合ったのかを聞かれると「僕が全部言うと思ったら大間違いだ!」「言葉に出すほど俺は甘くない!」。練習時には、おもむろにキャッチャーミットを手にすると、小川の投球を受け「ナイスボール!」と体を仰け反りながら絶叫する。移籍してもムードメーカーっぷりは、巨人時代と変わらない。

◆移籍後初勝利を目前で逃しても気丈だった。3月に巨人からトレード移籍したヤクルト田口麗斗投手(25)が、古巣相手の初マウンドに立った。ストライク先行のテンポ良い投球で7回を88球、5安打無失点6奪三振。後を受けた清水、石山がそれぞれ失点し、9回に同点に追いつかれて白星は逃したが、試合後のZoom取材では「チョリース」と登場。悔しさを押し殺し、明るく振る舞った。 1回。今までとは違い、三塁側からマウンドへ向かった。投球前にはマウンド後方にかがみ、指で「勝」と書いた。巨人長嶋茂雄終身名誉監督がチーム鼓舞する言葉で、気持ちを高めた。「特別な感情があるのは当然だと思う。いろんなことが込み上げてきますが、とにかく1人1人全力で抑えにいきたい」と覚悟を決めて1球目を投じた。 坂本や同年代の岡本和、丸…。「手を抜ける打者はいない」居並ぶ猛者たちとの勝負。「意識した中でどれだけのピッチングができるか。これから何試合も対戦する中で、いつもと同じようにマウンドに立てるように」と平常心を心がけた。6回1死一、二塁では岡本和を、7回1死一、二塁ではトレード相手の広岡を打席に迎えた。ともに併殺打で切り抜けると力強く左拳を握った。冷静さの中の闘志を、むき出しにした。 移籍後初登板となった3月27日阪神戦は、2回1/3を6失点。中6日の間で、伊藤投手コーチとカットボールを改良し「真っすぐの高さのラインを全体的に下げることができた」とうなずいた。勝利こそ逃したが、表情は決して暗くない。「(投球の)バリエーションを増やしていかないと、この先も戦っていけない。今日は1つ引き出しが増えたかな」。“ヤクルト田口”として、さらなる進化を遂げ、次もマイペースに古巣を封じて、白星をつかむ。【湯本勝大】

◆巨人坂本勇人がヤクルト戦で3安打を放ち、通算164度目の猛打賞。猛打賞の最多記録は張本(ロッテ)の251度で、坂本の164度は歴代12位タイ。セ・リーグの上位は(1)長嶋(巨人)186度(2)立浪(中日)175度(3)王(巨人)171度(4)金本(阪神)166度(5)石井(広島)坂本164度となり、石井コーチに並んだ坂本がセ・リーグ5傑入り。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(28)がスタメンから外れた。試合前練習にも姿を見せず、下半身のコンディション不良とみられる。  前日2日の巨人戦(東京ドーム)では「3番・二塁」で先発出場していたが、六回の守備から途中交代していた。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(21)が一回2死三塁の第1打席に、右翼バルコニー席に飛び込む特大の4号2ランを放った。  「昨日の良い感覚のまま打席に入ることができました。先制のチャンスだったのでなんとかランナーをかえしたかった。甘い球でしたが、ミスショットすることなくしっかりと自分のスイングができました」  打った瞬間スタンドインを確信し、うなずきながらゆっくりと歩きだした。先発右腕・戸郷が投じた150キロの直球を一閃。前日2日の同戦から2試合連続の一発で、勢いをもたらした。  チームは危機的状況が続く。3月31日に西田が新型コロナウイルスの陽性と判定され、青木、内川、川端が濃厚接触者として自宅待機中。さらに、山田が下半身のコンディション不良でスタメンから外れるなど打線に主力を欠く中、若き4番が奮起した。

◆巨人・戸郷翔征投手(20)が8回5安打2失点、7奪三振でマウンドを降りた。  一回2死二塁で村上に特大2ランを被弾し、先制を許した。二回以降は走者を背負うも要所を締め、追加点は与えなかった。  計119球の力投も打線の援護がなく、2勝目とはならなかった。

◆ヤクルトは2-1とリードした九回、巨人に同点に追いつかれ引き分けに終わった。  村上宗隆内野手(21)が一回2死三塁の第1打席に、右翼バルコニー席に飛び込む特大の4号2ランを放った。巨人先発・戸郷が投じた150キロの直球を一閃。前日2日の同戦から2試合連続の一発で、勢いをもたらした。3月1日に広岡との交換トレードで巨人から加入した先発の田口は7回5安打無失点の好投。八回は清水、九回は石山の継投で逃げ切りを図ったが、二死一塁から若林に同点となる右越え適時二塁打を浴びた。

◆巨人は0-2の八回、坂本の適時二塁打で1点差とし、九回2死一塁で代打若林の適時二塁打で追い付いた。ヤクルトは一回に村上の2試合連続本塁打となる4号2ランで先制しながら、追加点を奪えず逃げ切れなかった。

◆ヤクルトに開幕前のトレードで加入した田口が、古巣の巨人を相手に好投した。低めに集めて7回5安打無失点で6三振を奪った。後続がリードを守れず移籍後初勝利はならなかったが「巨人戦だと意識した中で、どれだけ自分の投球をするかが課題だった。それができて良かった」と満足感をにじませた。  今季初登板した3月27日の阪神戦で三回途中6失点と打ち込まれた後、伊藤投手コーチとカットボールの修正に励んだ。2-0の七回1死一、二塁では、トレードの相手だった広岡をカットボールで遊ゴロ併殺に仕留めてガッツポーズ。「みんなが真っ向勝負を望んでいると思った。逃げずにストライクゾーンで勝負できた」とうなずいた。

◆巨人の戸郷は8回を5安打2失点と好投した。一回、村上に2ランを許したことは反省したが、尻上がりに調子を上げて119球を投げた終盤も球威のある球を投げた。「去年の経験があったので、(試合中に)いろいろと修正できた部分も多い」と手応えを感じている。  4日が21歳の誕生日。体力面を課題にキャンプから取り組んでいただけに「八回も真っすぐが走っていて三振を取れた。完投を視野に入れて試合に入っていければ」と理想を掲げた。

◆巨人は1点を追う九回2死一塁で、代打・若林晃弘内野手(27)がもう少しで本塁打という右中間フェンス直撃の同点適時二塁打を放ち、引き分けに持ち込んだ。原辰徳監督(62)は最終回に追いついた野手陣をたたえた。  --若林が土壇場で勝負強さを発揮  「そうですね。ナカジ(中島)もあそこで(左前打で)出て。何人かいい勝負強さが出ましたね」  --八回に右中間適時二塁打を放って猛打賞の坂本もその一人  「そうですね。(状態が上がってきた?)と、思います」  --序盤は田口(元巨人)を打ちあぐねた  「ねえ、いいピッチングをされたし。打者は(元同僚で)いいところを知っているだけにね、いいところを狙っちゃったんだろうな」  --戸郷は一回の村上の一発以降は立ち直った  「ナイスピッチングですよ。もちろん、立ち上がりは難しいしね。バッターがちょっと上回ったというところはあるでしょう。でもその後、すごく粘り強く放ったと思いますね。120球ぐらい放ったでしょ?(119球)」  --岡本和が好機で凡退続き  「岡本選手、丸選手があれだけね、いつも一緒に練習してね、切磋琢磨(せっさたくま)しているんだけど。上がるときは両方一緒に上がるでしょう」  --2番・ウィーラーが好調  「いやもう、今、信頼度ナンバーワンじゃない?」  --岡本和の気になるところは  「本来の陽、陽気がないね。陰だね。打席でね。丸もね。やっぱり陽でいかないとね。あれだけ練習もしてバットも振り込んでいるわけだから。もう少し陽でいってほしいね」  --負けなかったことでまた明日  「そうそうそう。みんなが救ってくれたわけだから。周りの人間が救ってくれたんだから。引き分けにね。明日はやってくれるでしょう」

◆2連敗まであとアウト1つのところで、何とか同点に追いついた。九回2死一塁で打席には代打の若林晃弘内野手(27)。「腹をくくって打席に入った。マス(昨季チーム盗塁王で一走の増田大)がいたからこそ真っすぐに絞れた部分がある」。相手の守護神・石山の147キロの直球をはじき返し、もう少しで本塁打という右中間フェンス直撃の同点適時二塁打。暗いムードを打ち破り、勝ちに等しい引き分けに持ち込んだ。  若林はプロ初の開幕スタメンをつかんだが、開幕2戦目に右太もも裏の違和感を訴え、先発から外れる状況が続いていた。「責任を感じているし、何とかチームに貢献したい気持ちでいる。アクシデントでけがをしたのは僕の責任」。強い気持ちで勝負強さを発揮した。

◆慣れ親しんだマウンドに戻ってきた。3月に巨人から交換トレードで加入したヤクルト・田口麗斗投手(25)が、移籍後初めて巨人相手に登板。かつての本拠地で7回5安打無失点と好投した。  「(古巣を)意識した中でどれだけ自分の投球ができるかが課題でもあった。これから何度も対戦していくので、同じようにマウンドに上がれるようにしました」  登板前、プレートの後ろに『勝』と記した。これは巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(85)が『勝つ、勝つ、勝つ』と選手を鼓舞していたことに由来する。「気持ちはどのチームにいても変わらない。気持ちが上がるように」と今季から取り入れた。  今季初登板となった3月27日の阪神戦(神宮)は三回途中6失点で黒星。登板翌日に伊藤投手コーチの指導で投げ込んだのが“進化系カットボール”だ。これまでも使っていたが、球速は140キロ近くまで上がり、打者が気づかないほどの小さな曲がりに改良。ピンチで新球が効いた。  六回1死一、二塁では岡本和を遊ゴロ併殺打。続く七回も1死一、二塁の場面で、自身とのトレードで巨人に移籍した広岡を迎えた。「逃げずにゾーンで勝負するのは前々から決めて対峙した」と新球で遊ゴロ併殺打。大きなガッツポーズで、チームを鼓舞するようにほえた。  近年は、リリーフでの登板が多かった左腕は、新天地で先発ローテを任されている。救援陣が追いつかれ、初勝利は逃したが、燕の新星は東京ドームで輝いた。(赤尾裕希)

◆4番・村上が、一回2死二塁で右翼バルコニー席へ特大の4号2ランをたたき込んだ。戸郷の初球、150キロの直球を捉えた2試合連続の一発に「昨日のいい感覚のまま打席に入ることができました。甘い球をミスショットすることなく、自分のスイングができました」と振り返った。八回の第4打席では右前打を放ち、今季初めて本塁打以外での安打も記録した。

◆戸郷が8回2失点、7奪三振の力投を見せた。失点は一回の村上に浴びた先制2ランのみ。「2失点で8回を投げられたのは良かった」と息をついた。この日の直球の最速は150キロで、八回にも149キロを計測するなど、昨季までの課題だったスタミナ面の強化も示し「(プロ初の)完投を視野に入れていければ」と次戦を見据えた。

◆執念がバットに乗り移った。1-2の九回2死一塁、巨人・若林晃弘内野手(27)が代打で右中間フェンス直撃の適時二塁打を放ち、引き分けに持ち込んだ。  「マス(増田大)がいたから、腹をくくれて真っすぐに絞れた。長打が打てて良かった」  一塁走者は同じ1993年生まれの増田大。俊足を警戒するバッテリーの思惑を読み切り、石山の直球を振り抜いた。  勝負の4年目。オープン戦で好結果を残し、開幕戦先発出場を勝ち取ったが、開幕2戦目の走塁中に右太もも裏に張りが出て途中交代。以降は途中出場が増えていた。  八回に坂本が石井琢朗(広島など)と並ぶセ・リーグ歴代5位の通算164度目となる猛打賞(1試合3安打以上)をマークして1点差に迫り、九回に追い付いた。終盤に攻撃陣が意地を見せ、原監督は「何人か、いい勝負強さが出ましたね」と評価した。(樋口航)

◆ヤクルトに開幕前のトレードで加入した田口が、古巣の巨人を相手に好投した。低めに集めて7回5安打無失点で6三振を奪った。後続がリードを守れず移籍後初勝利はならなかったが、満足感をにじませた。  元巨人監督の堀内恒夫氏(73)は同日、自身のブログで「ピッチングにひたむきさを感じた。そして『抑えてやる。』という気持ち投球に意味を、このボールの後に、このボール。というようにしっかり意図を感じましたよ」と評価。「勝ちがつかなくて残念だったけど今日のピッチングを忘れずにな」と今後に期待していた。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
521 0.714
(↑0.047)
-
(-)
13529
(+7)
19
(+3)
8
(+3)
0
(-)
0.269
(↓0.005)
2.000
(↓0.14)
2
(2↑)
阪神
530 0.625
(↑0.054)
0.5
(-)
13533
(+1)
24
(-)
8
(-)
5
(-)
0.230
(↓0.014)
3.090
(↑0.45)
3
(1↓)
巨人
323 0.600
(-)
1
(↓0.5)
13530
(+2)
26
(+2)
5
(-)
7
(+1)
0.227
(↑0.007
2.790
(↑0.11)
4
(2↓)
中日
332 0.500
(↓0.1)
1.5
(↓1)
13523
(-)
23
(+1)
1
(-)
6
(-)
0.229
(-)
2.290
(↑0.18)
4
(1↑)
ヤクルト
332 0.500
(-)
1.5
(↓0.5)
13535
(+2)
41
(+2)
8
(+1)
6
(-)
0.236
(↓0.011)
4.880
(↑0.41)
6
(-)
DeNA
062 0.000
(-)
4.5
(↓1)
13534
(+3)
51
(+7)
2
(-)
0
(-)
0.258
(↓0.009)
6.170
(↓0.12)