DeNA(★3対5☆)ヤクルト =リーグ戦2回戦(2021.03.31)・横浜スタジアム=
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ヤクルト
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DeNA
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勝利投手:高梨 裕稔(1勝0敗0S)
(セーブ:石山 泰稚(0勝0敗2S))
敗戦投手:入江 大生(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(2号・5回表2ラン)
【DeNA】牧 秀悟(1号・6回裏3ラン)

  DAZN
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◆ヤクルトは3回表、1死二三塁から塩見の適時打で2点先制に成功する。そのまま迎えた5回には、塩見の適時打と村上の2ランで3点を加えて、リードを広げた。投げては、先発・高梨が6回途中3失点で今季1勝目。敗れたDeNAは、先発・入江が試合をつくれなかった。

◆DeNAのルーキー入江大生投手(22)がプロ初登板。DeNAの新人で初登板初勝利は過去10人おり、昨年は6月25日に坂本が記録。同球団で初登板初勝利の新人が2年連続誕生すれば60年波山、61年大崎以来、60年ぶり。

◆開幕から3連敗中(1分け)のDeNA三浦大輔監督(47)が「監督初勝利」を懸けて、ルーキー右腕の入江大生投手(22)を先発に送り込む。 30日のヤクルト戦は7回まで3点リードしながら8回に逆転を許し、12年ぶりの開幕3連敗を喫した。 入江は作新学院-明大をへて、20年ドラフト1位で入団。一発ギャグを2000個持つと自己アピールしたことがある、若き右腕とは。 ◆生まれ 1998年(平10)8月26日、栃木日光市出身 ◆球歴 作新学院(栃木)では3年夏に「4番一塁」で3試合連続本塁打を放つなど、西武今井とともに54年ぶりの日本一に輝いた。楽天早川(当時木更津総合)からも本塁打を放ち、高校日本代表入り。明大から本格的に投手に専念し、東京6大学リーグ通算5勝7敗。31日はかつてのチームメート、西武今井も日本ハム戦に先発予定 ◆一発ギャグ歴 昨年11月19日・仮契約 なかやまきんに君のものまねなど、持ちネタは「2000個くらい」と豪語。サプライズ登場した三浦監督の前で「一発ギャグの場数を踏んできたので、やってやろうかなと。小さいころからそういう場面に立つことが多かった。受けても受けなくても、やり切るのがモットー」と「ハマのギャグ魔神」宣言。一発芸の映像をチェックした新監督は「面白いオーラはビンビン感じている」 1月6日・青星寮入寮 3年前の新人王、東が使用した出世部屋の313号室に入寮。新調したスーツにダンヒルのネクタイ、ベルトを巻いて「きれいな空間で身が引き締まる思い。背筋がピシッとしました。♪ABCDいい背筋~」と熱唱 1月20日・東京・渋谷のDeNA本社を訪問 南場智子オーナーから春季キャンプでの「一発ギャグ」の注文を受け「自分の一発ギャグで国が明るくなるならやりたいなと思います」 ◆栃木愛 昨年10月26日のドラフト会議後の会見で、出身地の栃木県が「魅力度ランキング」で最下位になったことを自ら持ち出し「県民一緒になって頑張っていきましょう」と呼び掛けた。同29日指名あいさつでは「栃木県の魅力度ランキングが最下位ということでそれを底上げしていきたい。活躍次第では、観光大使も目指したい」と再アピール。 ◆登場曲 打席の登場曲では横浜銀蝿の「ツッパリHigh School Rock'n Roll」を使用予定。「代表的な曲です。『行ってきまーす!』ってありましたよね」。リーゼントは横浜銀蝿とともに三浦監督の代名詞 ◆サイズ・投打 187センチ、87キロ。右投げ右打ち。最速153キロ ◆背番号・年俸 「大魔神」佐々木主浩氏(日刊スポーツ評論家)が付けた「22」。今季推定年俸1600万円

◆ヤクルトのDeNA戦の先発メンバーが発表となり、30日の試合から引き続き同じ打順の野手は1番右翼山崎と4番三塁村上の西浦の2人。塩見が6番から3番に上がった。

◆ヤクルト塩見泰隆外野手(27)が、3回1死二、三塁、右前へ2点適時打を放った。開幕5戦目にして、初めての先制。「1打席目のチャンスで三振していまい、先制できなかったので、この打席はなんとしても先制したかった。追い込まれていたので、三振だけはしないように食らいついて打ちました」とコメントした。西田とスタッフが新型コロナウイルス陽性判定を受け、西田の他に、山田、西浦、内川、青木の主力がそろって登録抹消。緊急事態のチームを救った。 5回には左前適時打で3打点目。30日は1本塁打を含む3安打3打点と、絶好調をキープしている。

◆ヤクルトは3月31日、西田明央捕手(28)と20代男性スタッフが、新型コロナウイルス陽性判定を受けたと発表した。 30日にチーム外関係者1人の感染が判明し、監督、コーチ、選手、スタッフの合計62人にPCR検査を実施していた。西田とスタッフはともに無症状で自宅隔離中。陽性判定から48時間以内の行動履歴を検証した結果、ともに自宅から球場、球場から宿泊ホテル以外に外出や外食はない。ヤクルトに激震が走った。新型コロナの陽性判定を受けた西田は30日のDeNA戦(横浜)で8番捕手で先発し、フル出場。普段と変わらずプレーを続けていた。「NPB新型コロナウイルス感染予防ガイドライン」と「感染拡大防止特例2021」に従い、NPBと専門家と検討し、活動は予定通り継続していく。 球団独自の措置として、濃厚接触者が特定されるまで、スアレス、山野、山田、西浦、内川、青木を自宅待機とした。選手たちは横浜スタジアムに到着していたが、車内で待機。球場入りせず、そのまま帰宅した。スアレス、西田、山田、西浦、内川、青木の6選手については出場選手登録を抹消。主力が一気に抜け、前日のスタメンから野手5人の入れ替えを強いられた。31日夜には、青木、内川が濃厚接触者に認定。4月13日まで自宅待機が決まった。スアレス、山田、西浦は、特例2021により、本来の10日を待たずに再昇格が可能。4月1日からチームに合流する。予告先発に挙げられた山野も予定通り登板する。 代替選手として、嶋、長岡、武岡、松本友が選手登録。午後1時から鎌ケ谷で日本ハムとのイースタン・リーグ公式戦があり、試合後急きょ横浜へ移動した。午後5時45分開始の1軍試合には間に合わず、試合途中の合流となった。 1月には村上が感染。ともに練習していた、青木、西浦、宮本、塩見、中山が濃厚接触者に認定され、隔離期間を経験した。開幕直前の23日に実施したPCR検査では、球団スタッフ3人が、陽性判明。24日に監督、コーチ、選手を含めた球団関係者に再度PCR検査を実施し、新たに1人が陽性判定を受けていた。これで合計7人目の感染。2年連続の最下位から巻き返しを図るチームにとって、緊急事態となった。

◆ヤクルト村上宗隆内野手が、2号2ランを放った。5回2死一塁、外角高めの147キロの直球を逆らわずに、左中間中段へ。「前の打席チャンスで打つことができなかったので、なんとしてもチームに貢献したかった。自分のスイングができました」と喜んだ。この日の試合前までは13打数1安打1本塁打と不振。脱却へ光を見せた。 西田とスタッフが新型コロナウイルス陽性判定を受け、特例2021により、西田、内川、山田、西浦、青木が登録を抹消。前日のスタメンから野手5人の入れ替えを強いられたが、不動の4番が不安を打ち払った。

◆ドラフト2位ルーキーのDeNA牧秀悟内野手(22)が、プロ1号となる3点本塁打を放った。 5点を追う6回無死一、二塁。ヤクルト先発高梨の2球目を捉え、左翼席に放り込んだ。劣勢ムードの中での反撃の1発に「打ったのはフォークボールだと思います。手応えは良かったですが入るとは思いませんでした。みなさんがつないでくれたチャンスだったので1点でも得点につなげたいと思い打席に入りました」と話した。

◆ヤクルトは3回1死二、三塁から塩見の右前適時打で2点を先制。先発高梨がテンポよく3回までを3安打無失点に抑えた。 ヤクルトは5回に塩見の適時打と村上の2ランで3点を追加。DeNAは6回無死一、二塁から牧の1号3ランで反撃した。 ヤクルトは6回途中から継投で逃げ切り2連勝。高梨が1勝目。DeNAは反撃及ばず開幕4連敗となった。入江がプロ初黒星。

◆DeNAドラフト1位の入江大生投手がプロ初登板初先発し、5回を8安打5失点で敗戦投手となった。 高めに浮いたボールを燕打線に打ち込まれ「勝利をたぐり寄せられるような投球をしたかったのですが、このような結果になってしまい本当に申し訳ないです」と反省しきりだった。

◆DeNAが開幕4連敗を喫した。緊急事態のヤクルトに対し、プロ初先発の入江が序盤からリードを許す苦しい展開。6回に牧のプロ1号3ランで反撃したが、7回以降は無安打に抑え込まれた。 泥沼を抜け出せない状況だが三浦監督は「結果が出てないだけで状態は悪くないので信じてやるだけです。いいところはいっぱい出てきているので、明日こそは勝ちにつなげられるようにしていきたい」と前を向いた。 ハマっ子ファンのため息がもれた。9回、4番佐野から始まる攻撃もあえなく3者凡退で万事休す。6回以降の救援陣が追加点を許さなかったことと、新人2人が「プロ初」を経験したことが救いだった。指揮官は入江について「しっかり腕を振って、ルーキーとしては堂々としていた」と評価。好調の牧についても「ホームでホームランが出て、また明日からやってくれると思います」とさらなる期待を込めた。 一方で2試合続けて活躍を許したヤクルト塩見については「ポイントゲッターになっているので、対策を立てて臨みたい」。悪い流れを断ち切り、白星をつかみにいく。【鈴木正章】 DeNA三浦監督(ヤクルトからコロナ感染者が出たことに)「動揺というより、自分たちもよりしっかり感染予防をしないといけないと思いました」

◆緊急事態にも屈しなかった。ヤクルトは3月31日、西田明央捕手(28)と20代男性スタッフが、新型コロナウイルス陽性判定を受けたと発表した。球団独自の措置として、濃厚接触者が特定されるまで、スアレス、山野、山田、西浦、内川、青木を自宅待機としたため、西田に加えて、選手登録されていた山野以外の5選手を抹消。 主力が一気に抜け、前日のスタメンから野手5人の入れ替えを強いられたが、それでも試合には勝った。ヤクルトに激震が走った。新型コロナの陽性判定を受けた西田は30日のDeNA戦(横浜)で8番捕手で先発し、フル出場。普段と変わらずプレーを続けていた。「NPB新型コロナウイルス感染予防ガイドライン」と「感染拡大防止特例2021」に従い、NPBと専門家と検討し、活動は予定通り継続していく。開幕直前の23日に実施したPCR検査では、球団スタッフ3人が、陽性判明。24日に新たに1人が陽性判定を受けていた。これで3月合計で6人目の感染となった。 31日夜には、青木、内川が濃厚接触者に認定。4月13日まで自宅待機が決まった。濃厚接触者ではないと判定されたスアレス、山田、西浦は、特例2021により、本来の10日を待たずに再昇格が可能。4月1日からチームに合流する。予告先発に挙げられた山野も予定通り登板できる。 高津監督は「こんなこともあっての野球だと思うし、こんなことあっての人生だと思う。つらいとき、ピンチのときにどうやって乗り越えるかということは、人間の大きさに関係してくることだと思う」と前を向いた。チームの軸を欠く中、残った選手たちが躍動した。山田の代わりに3番に入った塩見が、3回1死二、三塁で右前へ2点適時打。開幕5戦目にして、初めての先制となった。1月に新型コロナに感染し、思うように野球ができない苦しみを味わった村上は、5回に2ラン。先発高梨も、5回3失点と粘った。全員で勝利をつかみ取った 1日で山田と西浦はスタメン復帰予定。どっしりと構え、危機を乗り越えた。指揮官は「一番つらいのはゲームに出られない選手だと思うので、選手の背中を押してやるだけ。明日も全力で戦いたい」と力強く話した。【湯本勝大】 ▽ヤクルト高梨(先発して5回3失点で今季初勝利)「先制点を与えないように初回から全力でテンポ良く投げることを意識しました。味方の援護をもらうことができ、より攻めることができました」

◆ピンチをチャンスに変えた。ヤクルトの「3番」塩見泰隆外野手(27)が3回に右前に2点適時打を放って先制。5回には左前に適時打を放ち3打点の活躍。今季は主に6番も、山田の離脱により主軸を託された。プロ通算4度目の慣れない打順も「あまり考えないようにして。何とかバットに当てることだけ考えた」と集中した。 2試合続けて3打点をマーク。リーグ2位の7打点と好調だが、オープン戦は打率1割2分2厘と低迷した。不振脱却へ、技術面だけでなく、打席での考え方など積極的にアドバイスを求めた。一番印象に残ったのは、先輩川端からコンパクトに振るという一言。「ボールも見えるし、変化球にも対応できるようになった」。それまで安打欲しさから無意識に生じていた力みが、なくなった。 主力を欠き、若手中心で挑んだ一戦。「主力選手がいない中で、僕らはチャンスだと思って。ここで結果を出してやろうという強い気持ちで試合に入りました」と力を込めた。裏を返せば、アピールする絶好の機会となった試合。レギュラー不在の間、若手は全力で結果を出すだけだ。【湯本勝大】

◆ヤクルトの塩見が4年目で4度目となる3番打者で先発し、チームに今季5戦目で初の先制点をもたらした。0-0の三回1死二、三塁、ルーキー入江に2ボール2ストライクと追い込まれながらも7球目の外角速球を右前へはじき返した。2点適時打となり「1打席目は好機で三振したので、何としても先制したかった。三振だけはしないように食らいついて打った」とガッツポーズした。  試合前に西田とスタッフ1人の新型コロナウイルス感染が判明。保健所による濃厚接触者の判定を待つために山田、青木、内川ら中心選手が急きょ、出場選手登録を外れるなど前日30日に先発した野手5人が抜けた。  緊急事態に前日の試合で今季初本塁打を放つなど3打点を挙げた塩見が急きょ3番を任された。五回2死二塁の打席でも入江の変化球を捉えて左前適時打をマーク。チームの窮地に奮闘した。

◆DeNAのドラフト1位ルーキー入江が先発でプロ初登板し、5回8安打5失点で黒星を喫した。チームは開幕4連敗となり「チームとして一勝もできていなかったので、勝利をたぐり寄せるような投球をしたかったが、このような結果になってしまい本当に申し訳ない」とうなだれた。  三回1死二、三塁で塩見に速球を右前へ2点適時打されて先制を許した。五回には再び塩見に適時打され、続く村上にはフルカウントから直球を捉えられて左中間席への2ランとされた。  明大から入団し、即戦力の期待通りにキャンプから順調にアピールを重ね、開幕ローテーションをつかみ取った。デビュー戦で強気に直球を投げ込んだが要所で精度が低く「同じミスをしないようしっかり調整したい」と話した。

◆DeNAのドラフト2位ルーキー牧がプロ初本塁打となる3ランを放った。0-5の六回無死一、二塁で(修正前:坂本の)高梨の甘く入った初球のフォークボールを強振。鋭いライナー性の打球で左翼席へたたき込み「手応えは良かったが入るとは思わなかった。チャンスだったので、一点でも得点につなげたいと思い打席に入った」と笑みを浮かべた。  積極的な打撃が持ち味だ。一回には1ストライクからの2球目を捉えて右翼線二塁打をマーク。3試合連続で複数安打と非凡なところを見せている。「自分は本塁打を狙って打てる打者じゃない」と言うように、つなぐ意識で大振りしなかったことも結果的に一発につながった。新人ながら中軸を担う重圧をものともせず、堂々の成績を残している。

◆ヤクルトが2連勝。先発の高梨は六回途中3失点で今季初勝利を挙げた。石山が2セーブ目をマーク。打線は前日の試合で今季初本塁打を放つなど3打点を挙げた塩見が、2安打3打点と連日の活躍を見せた。  0-0の三回1死二、三塁、DeNAのドラフト1位・入江から塩見が右前2点適時打を放ち、チームに今季5戦目で初の先制点をもたらした。五回には2死二塁から塩見の左前適時打で1点を奪うと、続く村上が左中間席へ2号2ランをたたき込み、5-0とした。

◆ヤクルトが2連勝。先発の高梨は六回途中3失点で今季初勝利を挙げた。試合前に西田とスタッフ1人の新型コロナウイルス感染が判明。保健所による濃厚接触者の判定を待つため山田、青木、内川らが出場選手登録を外れ、30日に先発した野手5人が抜けたが、「こういう状況だからこそ、いい投球をできるようにという気持ちでいった」とホッとした表情を浮かべた。  「(日本ハムから)ヤクルトに来てからチームに貢献する投球がなかなかできていないので、今年こそはと思ってやっている。何とか1年間、ローテーションを守り抜いて、1つでも多くチームに勝ちをつける投球をしたい」と意気込んだ。

◆ヤクルトの村上が五回に特大の2号2ランを放った。3-0とリードを広げてなおも2死一塁の場面。入江の外角高めへの直球を逆方向の左中間席中段にたたき込み「自分のスイングができた」と雄たけびを上げた。  オープン戦は好調だったが、開幕してからは27日の阪神戦で記録したソロ本塁打の1安打のみと苦しんでいた。西田が新型コロナウイルスで陽性となった影響で主力が欠けた試合で、4番らしい働きを見せ「何としてもチームに貢献したかった」とうなずいた。

◆DeNAは引き分けを挟み開幕4連敗で、またも三浦大輔監督(47)の初勝利を飾ることができなかった。先発のD1位・入江(明大)が5回8安打5失点。D2位・牧(中大)がプロ初本塁打となる3ランを放ったが、反撃も及ばなかった。指揮官の主な一問一答は以下の通り。  --入江は5回5失点  「初登板で緊張もあったと思うが、しっかり腕を振って投げていたと思う」  --悔やまれるのは五回の3失点か...  「あそこで先発として踏ん張ってほしいところではありましたが、堂々として投げていた。また来週、今日の経験を生かしてくれると思う」  --牧が初本塁打  「ずっと状態は良かったので、しかもホームで結果が出て、明日からもやってくれると思う」  --開幕4連敗  「結果は出ていないけど、状態は悪くないので続けていくだけだと思います」  --明日は上茶谷が先発  「上茶谷らしく攻めていってほしい」

◆連夜の活躍で、2連勝に貢献した。今季初めて3番に入ったヤクルト・塩見泰隆外野手(27)が、三回1死二、三塁から右前へ2点適時打を放った。開幕5戦目で初の先制点に、ベンチへ右拳を突き上げた。  「なんとかバットに当てることだけを考えていました。(主力不在は)チャンスだと思って、結果を出してやろうという強い気持ちだった」  五回は左前適時打し、続く村上の2ランにつなげた。オープン戦は打率・122と不調だったが、開幕後は全5試合で安打を放ち打率・533(15打数8安打)はセ・リーグトップ。山田が抜けた3番に抜擢(ばってき)され、2安打3打点。2盗塁も決めて勝利を呼んだ。  30日に勝ち越し打を放った川端の助言が復調へと導いた。「センターを意識して、コンパクトに打っていったら絶対打てるよ」。スイング時に左肩が開く悪癖を指摘され、「そこから直球にも、変化球にも対応できる形になった」とうなずいた。  「どこでも全集中。今年こそレギュラーを取る」と塩見。チームの窮地に活躍し、真価を見せる。(横山尚杜)

◆出口の見えない暗闇が続く番長DeNAに、一筋の光を差した。DeNAのドラフト2位・牧秀悟内野手(22)=中大=が六回、左翼席へプロ初本塁打となる3ランをたたき込んだ。  「皆さんがつないでくれたチャンスだったので、1点でも得点につなげたいと思い、打席に入った。手応えは良かったけど(スタンドに)入るとは思わなかった」  桑原、関根が連打で無死一、二塁の好機。新人ながら開幕から3番に座り続ける背番号「2」は高梨の初球、甘く入ったフォークを一振りで仕留めた。  4試合連続安打をマークし、打率は佐野、宮崎を抑えチームトップの・381。三浦監督は「常に堂々としていて、(相手投手の)攻め方も変わってくる中でも結果を残している。頼もしい」と目を細め、ソト、オースティンら外国人選手が合流しても継続して先発起用する意向を示した。  チームは引き分けを挟んで開幕4連敗。6連敗した2009年以来、12年ぶりの屈辱だ。苦しい状況は続くが「結果が出ていないだけで、状態は悪くないので続けていくだけ」と三浦監督。やまない雨はない。フレッシュな戦力とともに、待望の1勝をつかみにいく。(浜浦日向)

◆4番打者が危機を救った!! ヤクルト・村上宗隆内野手(21)が31日、DeNA2回戦(横浜)の五回に2号2ランを放ち、5-3の勝利に貢献した。新型コロナウイルスに感染した西田明央捕手(28)と、濃厚接触者の判定を待った青木宣親外野手(39)ら計6選手が出場選手登録を外れる緊急事態。重苦しい雰囲気に包まれたが、主砲の一発でリードを広げ、開幕3連敗後に2連勝を飾った。  豪快なフルスイングが白星を呼び込んだ。五回2死一塁。村上はD1位右腕、入江(明大)が投じた147キロの直球を一閃。左中間スタンド中段に2号2ランを突き刺した。  「何としてもチームに貢献したかった。自分のスイングができました」  普段はポーカーフェースを貫くが、着弾を確認すると珍しく雄たけびを上げ、ガッツポーズも飛び出した。開幕後は3月27日の阪神戦で記録したソロ本塁打の1安打のみと苦しんでいたが、4番らしい働きを見せた。  試合前、チームは緊急事態に見舞われた。同30日のDeNA戦にフル出場した西田と球団スタッフが新型コロナウイルスに感染。保健所の濃厚接触者の判定を待った山田と青木、内川、西浦が欠場した。6選手の出場選手登録が抹消され、先発要員の高梨を含め5選手が昇格。今季初勝利を挙げた前夜から、5人のスタメン野手が入れ替わった。 その他の写真(2/2枚)  青木と内川は試合中に濃厚接触者と判定され、今月13日までの自宅隔離が確定。当面、主力を欠く戦いを強いられる。  村上はチームを離れる選手の気持ちが痛いほど分かる。自身も1月に感染。当時、自主トレーニングをともにした青木らと隔離生活を余儀なくされた。「一緒に練習していた方もいて、すごく申し訳ないという気持ちがあった」という。  それでも青木に「(隔離中に)できることが絶対にあるから。(できることを)意識して自分の体を変えられるようにやっていこう」と声を掛けられ、奮い立った。今度は、励まされた青木が離脱。村上に今、「できること」は勝利につながるアーチを放つこと。青木と内川、西田が復帰するまで打線を引っ張る覚悟だ。  開幕3連敗後に2連勝を飾った高津監督は「大変な一日でした。あの一発は大きかった」と目を細めた。「一番悔しいのは出られない選手。こんなこともあるのが野球であり、人生。元気に戻ってきてくれる。それまでしっかり頑張る」と必死に前を向いた。  試合後、衣笠剛球団社長兼オーナー代行から改めて、感染予防への注意喚起がされた。窮地に立たされても、必ず勝機はある-。諦めずに戦ったナインが光り輝いた。(横山尚杜)

◆前日(30日)のスタメンから、野手5人が抜けた。開き直って、現有戦力で戦うしか道はない。緊急事態だからこそ、やれることをしっかりやるしかない。ヤクルトからは、そうした気持ちが伝わってきた。  1番・山崎が3安打。3番・塩見が3打点。そして、4番・村上が2ラン。上位打線がそろって働き、はかったような得点の取り方だった。  面白かったのは、2番に入れた捕手・中村。ここまで9打数4安打(打率・444)と当たっていた。若手に2番を任せるよりは、つなぎ役として計算できる。しかも、バントは上手な方。1番が凡退したら、安打に期待し、1番が出たら、送らせる。ベンチの思惑通り、一回と三回に犠打を決めて、攻撃の流れを呼び込んでみせた。  マクガフ、清水、石山と、リリーフ陣は安定していた。序盤に得点を重ねられれば、そのまま逃げ切るという勝ちパターンも確立できる。その意味では、村上のうしろを託せる打者の出現も待たれる。青木と内川が2週間の自宅待機となるだけに、特に5番がポイントになるだろう。  いずれにしても、自分たちの野球とは何かをもう1度考え直せたことだろう。原点回帰する、良いきっかけにしてもらいたい。 (本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(2↑)
広島
311 0.750
(↑0.083)
-
(↓0.5)
13815
(+4)
10
(+2)
4
(+2)
0
(-)
0.272
(↑0.022)
1.600
(↓0.1)
2
(1↓)
巨人
212 0.667
(↓0.333)
0.5
(↑0.5)
13825
(+3)
21
(+5)
5
(+1)
4
(-)
0.233
(↓0.011)
3.680
(↓0.43)
2
(2↑)
中日
212 0.667
(↑0.167)
0.5
(↓0.5)
13816
(+5)
16
(+3)
1
(-)
4
(-)
0.229
(↑0.032)
3.070
(↑0.02)
4
(2↓)
阪神
320 0.600
(↓0.15)
0.5
(↑0.5)
13823
(+2)
15
(+4)
6
(-)
4
(-)
0.256
(↓0.003)
3.140
(↓0.31)
5
(-)
ヤクルト
230 0.400
(↑0.15)
1.5
(↑0.5)
13820
(+5)
28
(+3)
5
(+1)
4
(+3)
0.243
(↑0.011
5.200
(↑0.55)
6
(-)
DeNA
041 0.000
(-)
3
(↓0.5)
13820
(+3)
29
(+5)
2
(+1)
0
(-)
0.274
(↓0.022)
5.650
(↑0.17)