西武(☆5対1★)オリックス =リーグ戦3回戦(2021.03.28)・メットライフドーム=
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ORIX
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西武
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勝利投手:平井 克典(1勝0敗0S)
敗戦投手:山岡 泰輔(0勝1敗0S)

本塁打
【オリックス】紅林 弘太郎(1号・7回表ソロ)
【西武】森 友哉(2号・1回裏2ラン)

  DAZN
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◆西武は初回、森の2ランで幸先良く先制する。そのまま迎えた6回裏、2死二三塁から中村の適時打で2点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・平井が6回無失点の好投で今季1勝目。敗れたオリックスは、先発・山岡が試合をつくれず、打線も1得点と振るわなかった。

◆オリックス高卒2年目の紅林弘太郎内野手(19)が、プロ入り1号ソロを放った。 7回の第3打席、最速162キロ右腕の西武ギャレットの8球目直球をはじき返すと、打球は左中間スタンドに着弾した。 2回と4回には2打席連続三振に倒れていたが、修正を施して一発を放り込んだ。

◆10年以来11年ぶりの開幕カード勝ち越しを狙ったオリックスが西武に1-5で敗れ、10年連続開幕カード負け越しとなった。 先発山岡は6回5安打4失点で降板。打線は高卒2年目の紅林が7回に放ったプロ第1号となるソロによる1点に終わった。 30日ソフトバンク戦から本拠地の京セラドーム大阪に戻って仕切り直す。

◆西武は1回1死二塁、3番森が右翼席への2号2ランで先制した。オリックスは3回、1死一、二塁の好機を作るも無得点。 2点リードの西武は6回2死二、三塁のチャンスに、6番中村が中前へ2点適時打を放ち追加点。オリックスを突き放した。 オリックスは高卒2年目の紅林がプロ初となるソロを放つも、1点にとどまった。逃げ切った西武は開幕カード勝ち越しを決めた。西武平井が1勝、オリックス山岡が1敗。

◆女房役の西武森友哉捕手が、初回からバットで援護射撃した。 1死二塁、カウント1-1から高めの145 キロ 直球にバットと体を同調させて回転。右翼席へ運んだ。「完璧でした。コース自体も甘くないですし、それをフェアゾーンにしっかり飛ばせるっていうのは、状態いいのかなと思います。ちょっと詰まったんですけど、しっかり芯というか、いい形でスイングできました」。決勝の2号2ランとなった。 開幕戦のオリックス山本に続き、エース級の右腕を攻略。昨季不振だった打棒が、開幕から快音を鳴らす。好投手相手の打席では「追い込まれたくなかったんで、積極的にいこう」との心構えが結果に結びついている。捕手としても平井を好リードで封じ「いいスタートがきれたんじゃないかと思います」と攻守で手応えを口にした。

◆追い込まれたときほど、真価を発揮する。身も心も一新した西武平井克典投手(29)が、まっさらなマウンドで表現した。 初の開幕ローテーション入りで、初回から得点圏で踏ん張った。2死一、二塁でジョーンズを147キロ直球で中飛。3回にも1死一、二塁からジョーンズと頓宮を、ともに直球で打ち取った。「緊張していましたけど、いつも通り投げることを心がけてマウンドに上がりました」。被安打6も、得点圏は7打数無安打に抑え、6回無失点で切り抜けた。 今年で30歳。遅咲きの右腕が、セットアッパーから本格的に先発転向して臨んだマウンドだった。最速147キロ。コーナーを突くスライダーが左右の打者に効いた。球数97球、6イニングはプロ入り最多で最長。未知の領域に突入しても、集中力は落ちない。「今日はめちゃめちゃ疲れています」。お立ち台で、ようやく本音が口を突いた。 19年にパ・リーグ最多記録を更新する81登板。稲尾和久の記録を抜き「神様、仏様、平井様」と呼ばれた。だが昨季は中継ぎで成績を残せず、谷間の先発でも1勝3敗と振るわなかった。秋季練習で本格的に先発転向を志願。春季キャンプは投げ込みで投げる体力を培い、オープン戦最後まで"テスト"が続いたが「もう1度1億円プレーヤーになる」を合言葉に自身を奮い立たせた。 開幕投手の高橋が登板前夜に飲み干す"ビールルーティン"。もともと平井が社会人時代から取り入れた儀式だった。「試合前は絶対1本。それ以上は御利益がない」と清めた2人が、ともに開幕カード勝利投手となったのは、偶然ではない...かもしれない。平井は「次のゲームがすごい大事になってくる。まずは1週間しっかり準備して、次の登板にベストで臨めるように頑張ります」。再スタートの白星をかみしめ、次のローテに目を向けた。【栗田成芳】 ▽西武辻監督(平井が開幕カード勝ち越しをもたらす投球に賛辞) アドレナリンも出過ぎて、いつもより真っすぐのスピードが速いし、スライダーも速いし。苦労したんだけど、よく踏ん張りましたよね。

◆オリックス先発山岡泰輔投手は6回5安打4失点で苦い敗戦投手になった。 森に浴びた初回の2ラン後は踏ん張ったが6回、中村の2点適時打で完全に流れを渡してしまった。「立ち上がりはボールが高く浮いてしまっていた。6回のピンチの場面で粘り切れず、悔しいです」と肩を落とした。

◆意地の一撃だった。オリックスの「ベニー」こと、高卒2年目の紅林(くればやし)弘太郎内野手(19)が、プロ入り初本塁打をマーク。完敗試合で唯一の得点をたたき出した。 「打席に入る前に、打撃コーチと中嶋監督に『切り替えていけよ』と。しっかり芯で捉えられ、いい感触でした」 高め直球を振り抜いた。4点を追う7回。最速162キロ右腕ギャレットの8球目、153キロ直球をはじき返すと、打球は左中間席に着弾。だが19歳が表情を緩めたのは、一瞬だけだった。「前の打席にチャンスで凡退してふがいなかった」。2回1死二、三塁の好機に空振り三振。4回にも空振り三振に倒れた。「もっと確率を上げていきたい」と満足はなかった。 安達のコロナ罹患(りかん)もあり、26日の西武戦でスタメン起用され、球団初の「10代開幕遊撃」で名を刻んだ。独特の雰囲気にのまれ「ガチガチに緊張していた。守備もエラーのつかないものもあった」と振り返る。だが、開幕1軍こそ目指してきた晴れ舞台。3戦目で持ち味を発揮し、01年度生まれの選手では初アーチのおまけもつけた。 中嶋監督は紅林について「チャンスで打てず、おかしくなりかけていた。1本が出たのは大きい」と評価。開幕カードは10年連続負け越しが決まったが、19歳の1発に希望を見いだした。30日からは王者ソフトバンクを本拠地に迎える。指揮官は「離されないように。絶対に(勝率)5割を死守しながら。京セラに帰って、どうにかします」ときっぱり。まずは5割に戻して逆襲を期す。【真柴健】

◆オリックスの高卒2年目、紅林弘太郎内野手(19)が待望のプロ初アーチを放った。  「打ったのは真っすぐです。しっかりと芯で捉えましたし、いい感触でした。(プロ初本塁打は)うれしいですが、ここまであまり打てていなかったので、1本出てくれてよかったです」  0-4の七回。先頭打者として打席に入ると、西武2番手、ギャレットの投じた153キロの直球をフルスイング。左中間席に運んだ。プロ通算28打席目での第1号となった。  紅林は昨年、駿河総合高からドラフト2位でオリックス入団。シーズン終盤に1軍昇格を果たした。5試合で17打数4安打2打点、打率・235。長打力アップに取り組んだ今年は、春季キャンプ中の実戦でチームトップの4発を記録。期待の大砲候補として、球団史上最年少で開幕戦のスタメン遊撃手に名を連ねた。

◆西武は一回に森の2号2ランで先制し、六回に中村の2点適時打で加点した。平井は6回6安打無失点で5三振を奪い勝利。オリックスは山岡が序盤に制球に苦しんで6回4失点と踏ん張れず、打線も紅林の本塁打の1点に終わった。

◆西武・中村剛也内野手(37)が2-0の六回2死二、三塁から、貴重な中押しとなる2点中前打を放った。  「開幕3連戦を終えて、チームとしても何とか勝ち越せたのでよかったです。タイムリーの場面では、ランナーをかえすことだけを考えて打席に入りました。よかったです」  カウント1ボールから相手の山岡がストライクを取りにきたスライダーを見逃さずに中前へ運んだ。四回の前の打席では無死一塁から遊ゴロ併殺打。前日の対戦でも1点を追う九回無死一塁から遊ゴロ併殺打と好機をつぶしてきただけに、ベテランの意地のリベンジ打となった。  辻監督も「きのう、きょうとノーアウトのランナー(がいるところ)でゲッツーと攻められながら、それでも甘いところにきて仕留めたのはすごいと思いますよ。見事なタイムリーでした」と"あっぱれ"の安打だった。

◆西武・森友哉捕手(25)が一回に先制の右越え2号2ランを放ち、守備でも先発転向した平井を6回無失点と好リード。チームを勝利に導いた。  「うまいこと回転して打つことができました。ちょっと詰まったんですけど、しっかりいい形でスイングできました」  一回1死二塁、山岡の内角高めへの145キロに対し、両腕を折りたたみながらスイング。右翼席への滞空時間の長い本塁打とし「コース自体も甘くないですし、それをフェアゾーンにしっかり飛ばせるっていうのは、状態いいのかなと思います」と自賛した。  26日の開幕戦ではエース、山本のひざ元へ食い込んでくるカットボールを右越え弾とし、辻監督に「天才だね」と言わせた。この日も好投手からの芸術的なアーチに、辻監督も「難しいとこを打つのが得意なバッターなのかな」と最敬礼だ。  3番打者として豪快なフルスイングでファンを魅了する一方で六、七回の第3、4打席で球を見極めて四球で出塁し「つなぐ意識は常にある」と4番の山川に好機を演出。相手投手に重圧をかけ、いずれも貴重な得点につながった。  「まだ3試合。シーズンが終わるまで気が抜けないです」。選手会長の活躍で開幕カードは2勝1勝の勝ち越しに成功。2年ぶりのリーグ制覇へ向け、西武が好発進だ。(湯浅大)

◆今年も負の歴史に終止符を打てなかった。オリックスは好機を生かせず、1-5で敗戦。開幕カードは1勝2敗と10年連続の負け越しとなった。  「離されないこと。このままズルズルいかないこと。死守しないと。(30日から)京セラに帰って、頑張ります」  試合後、中嶋監督は前を向いた。開幕カードの勝ち越しは2010年までさかのぼり、それ以降はスタートダッシュを決められていない。この日も4度、得点圏に走者を進めながら、あと一本が出ず。五回まで2失点と粘る先発・山岡の奮闘が報われず、指揮官は「早めに援護して、もう少し競った(展開になれば)というか...。(山岡が)最後、力尽きてしまった」と指摘した。  ただ、高卒2年目の紅林に待望のプロ初アーチが飛び出すなど、収穫もあった。30日から本拠地で開幕3連勝を飾ったソフトバンクを迎え撃つ。(西垣戸理大)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
300 1.000
(-)
-
(-)
14017
(+6)
9
(+5)
6
(+2)
1
(-)
0.273
(↓0.03)
2.670
(↓0.67)
2
(-)
西武
210 0.667
(↑0.167)
1
(-)
14011
(+5)
7
(+1)
2
(+1)
1
(-)
0.217
(↑0.007
2.330
(↑0.67)
2
(-)
楽天
210 0.667
(↑0.167)
1
(-)
14017
(+5)
11
(-)
3
(+1)
0
(-)
0.284
(↑0.015)
3.000
(↑1.5)
4
(2↓)
日本ハム
120 0.333
(↓0.167)
2
(↓1)
14011
(-)
17
(+5)
0
(-)
3
(-)
0.240
(↓0.042)
5.040
(↑0.25)
4
(2↓)
ORIX
120 0.333
(↓0.167)
2
(↓1)
1407
(+1)
11
(+5)
3
(+1)
1
(-)
0.233
(↓0.01)
2.160
(↓1.1)
6
(-)
ロッテ
030 0.000
(-)
3
(↓1)
1409
(+5)
17
(+6)
4
(+2)
1
(+1)
0.163
(↑0.027)
5.760
(↓0.25)