西武(☆4対3★)オリックス =リーグ戦1回戦(2021.03.26)・メットライフドーム=
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ORIX
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西武
20200000X4701
勝利投手:髙橋 光成(1勝0敗0S)
(セーブ:増田 達至(0勝0敗1S))
敗戦投手:山本 由伸(0勝1敗0S)

本塁打
【オリックス】吉田 正尚(1号・6回表ソロ),頓宮 裕真(1号・7回表ソロ)
【西武】森 友哉(1号・3回裏ソロ)

  DAZN
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◆西武は初回、栗山の適時打などで2点先制に成功する。そのまま迎えた3回裏、森のソロと中村の適時打で2点を加え、リードを広げた。投げては、先発・高橋が8回途中3失点の好投で今季1勝目。敗れたオリックスは、打線が終盤に1点差まで追い上げるも及ばなかった。

◆西武の開幕セレモニーに、フリーアナウンサー小倉智昭、歌手の松崎しげる、ももいろクローバーZがゲストとして来場した。 改修工事が完了したメットライフドームのグランドオープンを記念し、西武ファンを公言する小倉は開幕宣言。松崎と、ももクロによる球団歌「地平を駆ける獅子を見た」の大熱唱で試合前の空気を一気にヒートアップさせた。 松崎による君が代独唱、ももクロ・玉井詩織の始球式で、21年シーズンが幕を開けた。

◆西武の開幕戦始球式に、ももいろクローバーZの・玉井詩織が登板した。 メンバーが横で見守る前で、ワインドアップから投球。森友哉捕手のもとへワンバウンドで到達し、笑顔を見せていた。 玉井は「開幕戦の始球式をやらせていただくこと自体、すごく緊張する役をやらせていただき、すごくうれしいことですし、いい経験をさせていただきました。後ろからメンバーが、私が緊張しないように暗号を決めていて。緊張ほぐす魔法の言葉を後ろからかけてくれて、楽しみながら投げることができました」と振り返った。 するとメンバーの百田夏菜子が「あとあと確認したら聞こえていなかったみたいで、それくらい緊張していたみたい」と暴露していた。

◆オリックス吉田正尚外野手(27)が今季1号ソロを放った。6回2死、西武先発高橋の初球118キロカーブを仕留めた。滞空時間の長いアーチは右翼席に着弾。選手会長が21年チーム1号を放った。 「初球からしっかりとスイングすることができました!まだまだここから諦めずにしっかりと戦っていきます」 吉田正には好相性のデータが残っていた。対高橋は今季開幕時まで、プロ通算打率5割4分2厘で、3本塁打。昨季は10打数5安打の打率5割をマークしていた。それでも「得意苦手はない。去年、打っていたとしても、今年打てる確証はない。投手も進化していますし、過去にとらわれず、打者もその上を行くのが1番」と慢心なく、開幕戦に臨んでいた。

◆西武森友哉投手(25)がチーム1号となるソロ本塁打を放った。 2点リードの3回、内角低めへの145 キロ のカットボールを左翼席へ運んだ。「手応えバッチリ。しっかりと自分のスイングができました。(高橋)光成が頑張っているので、追加点をとることができてよかったです」と正捕手らしく、バットでも支えた。

◆西武は1回、適時失策で先制。2点リードの3回、森が右翼席へチーム1号ソロで追加点を挙げた。オリックスは3回まで無得点。 オリックスは6回、吉田正が1号ソロ。山本は4回から6回まで無安打と立ち直った。西武高橋は6回まで1失点。 西武は8回途中から平良-増田とつなぎ、逃げ切った。オリックスはパ・リーグワースト記録を更新する開幕戦10連敗。

◆オリックス能見篤史投手兼任コーチ(41)が8回から救援で登場し、移籍後初登板を果たした。 1点ビハインドの8回に登板。先頭の山川には中安打を許したが、後続を抑え1イニング無失点だった。

◆通算2000安打まで残り74安打で開幕戦を迎えた西武の栗山巧外野手が気を吐いた。相手の適時失策で先制した1回の第1打席、2死三塁で中前へ適時打を放った。「打ったのはフォーク。(先発高橋)光成に頑張って欲しい ! 」と援護。さらに3回にも中前へはじき返し、2安打目をマークした。

◆西武森友哉捕手がチーム1号となるソロ本塁打を放った。 2点リードの3回、内角低めへの145 キロ のカットボールを左翼席へ運んだ。2球続けて同じコースに同じ球種を投げられ、攻略。「めちゃくちゃいいカットボールで空振りしたかなと思ったけど、打っていましたね。何となく次もカットかなと思っていました」と手応え十分の1発で、正捕手らしくバットで援護した。

◆悪夢は止められなかった。オリックスは開幕戦で12年から10連敗となり、リーグワースト記録を更新した。1点差まで追い上げたが、中嶋監督は「負けは負け。そこを追い越せなかったので」と声を振り絞った。 接戦で相手を追い越せない。開幕10連敗のうち1点差が5試合、2点差が3試合。この日は開幕スタメンに抜てきされた「U20二遊間」に焦りが見られた。初回に先頭金子の遊撃へのゴロをさばいた高卒2年目の紅林が悪送球(記録は内野安打)。1死二塁では森の二塁へのゴロで高卒3年目の太田が失策。先制を許した。指揮官は「味方のミスがあったので申し訳ない。いつか(山本)由伸に全部を返してほしい」と奮起を求めた。 高卒5年目で初の開幕投手を務めた山本は7回4失点(自責1)と役割を果たした。右腕は「プレーボールから野手がこんなに緊張していることは、あまりない」と独特の雰囲気に理解を示した。「今日の負けはすごく悔しい。シーズンはここから始まるので、早いうちに切り替えて」。不名誉な歴史に終止符を打てなかったが、戦いは始まったばかりだ。【真柴健】

◆オリックス選手会長の吉田正尚外野手が6回に今季1号ソロを放った。 西武高橋の初球118キロカーブを仕留めると、滞空時間の長いアーチは右翼席に着弾。21年チーム1号に「初球からしっかりとスイングできた」とコメントした。昨季10打数5安打の打率5割をマークしていた高橋に対して「得意苦手はない。今年打てる確証はない。過去にとらわれず、その上を行くのが一番」と慢心なく、開幕戦に臨んでいた。

◆先行逃げ切りの口火を切ったのは、20度目の開幕を迎えた西武栗山巧外野手(37)だった。 1回、相手の適時失策で先制した直後、2死三塁で栗山が中前適時打。オリックス守備陣のミスを突き、好敵手・山本攻略の糸口を広げ初回に2点奪った。最後は1点差まで詰められ、逃げ切りで開幕戦を白星で飾り辻発彦監督は「相手は山本投手ですからそう点は取れない。序盤いい形で確実にものにできたのは大きかったけど、やっぱりそう簡単にはいかなかったですね」と、しびれる展開を振り返った。 21年版山賊の勝ち方が見えてきた。9回打ち切りの今季を見据え、オープン戦では先制すれば7勝1分けで負けなし。逆転の山賊が、逃げ切りの山賊となり「先行するというのは戦い方のセオリーだからね」と辻監督。3回、3番森が内角低めのカットボールをすくい上げ、右翼席へ。7番中村の適時打でさらに突き放した。欲をいえば「そこで1点ほしかったですね」と、ダメ押しの1点を奪いに出たのは8回だった。 先頭山川が中前安打で出ると、この試合2安打の栗山に代えて代打岡田に犠打のサイン。1死二塁から得点を奪えなかった。試合前、指揮官の言葉は熱を帯びていた。「勝ったり負けたり、調子悪かったり、ミスしたりすることもある。ただしっかりその気持ちを消化して、次の打席、マウンド、翌日の試合に向かっていくということを忘れないでほしい。粘る !  これだけ」。引きずらない心と粘り。追いかけられても突き放す新山賊は、まだまだ完成ではない。 開幕白星スタートは2年ぶりリーグVに大きな1歩。2000本安打へ残り72本とした栗山も言った。「こういう試合に勝てたっていうのはみんな自信になる。明日もこういう集中力で戦っていけたらいいなと」。今季の山賊は、戦いながらまだまだ強くなる。【栗田成芳】 ▽西武若林(7回から左翼の守備につき公式戦デビュー) ファンの方の声援が後押しになるんだと実感しました。 ▽西武ブランドン(9回の守備から三塁に入り公式戦デビュー) 初出場で頭が真っ白になりました。点差も僅差でしたし緊張しました。でも途中から緊張もほぐれてきて、この場を楽しもうと思えるようになりました。

◆西武高橋光成投手(24)が初の開幕投手を白星で飾った。 5回まで3安打無失点の好投。6回と7回にソロ本塁打を1本ずつ浴びると、8回1死一、二塁としたところで交代した。後続が1点差に踏みとどまり7回 1/3 7安打3失点で1勝目を挙げた。前夜にはビール1杯、勝利の美酒の前祝いをルーティンにしており「先制点取っていただいて楽に投げることができました」と笑顔だった。

◆西武・西川愛也(まなや)外野手(21)が「9番・左翼」で開幕スタメンの座をつかんだ。  花咲徳栄高出身の4年目で春季キャンプからB班に帯同していたが、今月16日の広島とのオープン戦から首脳陣のチェックを兼ねて1軍の試合に参加していた。

◆西武が逃げ切った。一回に栗山の適時打などで2点を先制。三回は森のソロと中村の適時打で2点を加えた。高橋は八回途中まで3失点でしのいで勝ち星を挙げ、九回は増田が締めた。オリックスは序盤の山本の失点が痛かった。

◆西武・森友哉捕手(25)が2-0の三回に右越え1号ソロを放った。好投手、山本の内角低めへの145キロのカットボールを見事にとらえた一撃となった。  「めちゃくちゃいいカットボールで空振りしたかなと思ったけど、打っていましたね」。お立ち台で振り返った。直前にも同じコースへのカットボールを空振りしており、「何となく次もカットかなと思っていました」と相手バッテリーの配球を読み勝った。  試合展開も大きく左右した芸術的な一発に辻監督も「天才だね。あそこ(のコース)をあそこ(右翼スタンド)まで完璧に。山本君もびっくりしたんじゃない」と絶賛していた。

◆西武の栗山はシーズン初戦で2安打を放ち、通算2千安打にあと72本とした。好スタートを切り「いいところでヒットを打てたので良かった」と喜びを語った。  1-0の一回2死三塁で山本の高めの速球をはじき返して中前に運ぶと、3-0の三回1死一塁でも中前打。打率3割5分9厘と好調だったオープン戦から中堅方向への打撃を意識していたことが奏功し「やってきていることがそのまま開幕でも出せたので、非常に良かった」と笑顔だった。  名球会入りの条件となる節目に向けて「今日みたいに集中してやっていけたら、自然と近づいてくるんじゃないか」と手応えを語った。

◆プロ5年目で自身初の開幕投手を託されたオリックス・山本由伸投手(22)は開幕戦という独特の緊張感が見えない重圧となったのか。立ち上がりに2点を失った。  一回、先頭の金子の放ったゴロを処理した遊撃・紅林の送球が二塁方向にそれ、内野安打に。続く源田の投前犠打で1死二塁と得点圏に走者を進められると、森の放った二塁への打球を太田が弾き、適時失策。先取点を奪われ、2死後、栗山に中前へ適時打を許した。  高卒2年目の紅林、同3年目の太田ともに開幕スタメンは自身初。中嶋監督は若手主体の布陣なだけに「ミスは出る」と話していたが、いきなりミスから重たい空気が漂ってしまった。  山本は「開幕戦は少し独特な感じ。負けたのがとても悔しい」と肩を落とし、「立ち上がりから少し力みが出てしまった」。ただでさえ、チームの開幕戦は2012年からリーグワーストタイの9連敗中と呪縛がある。11年は引き分けで、白星は10年まで遠ざかる。それだけに、登板前日には「シーズンの出だしは大切になる。ここまでのシーズンを経験して思いました。そういう意味でも、あしたは勝つ必要がある」と力を込めていたが...。  これで1976-85年に西武(76年が太平洋、77、78年がクラウン)が記録した9連敗(1分けを挟む)を上回りパ・リーグワースト記録。プロ野球記録は91-2001年に阪神がマークした11連敗。四回以降は修正して踏ん張っただけに「もっと早いイニングから自分のピッチングがしたかった」と悔しがった。

◆オリックスはパ・リーグワースト記録の開幕戦10連敗を喫した。八回に1点差まで追い上げたが届かず、中嶋監督は「負けは負け」と言葉少なだった。  守備では一回に二塁手の太田の失策で1点を先制され、初の開幕投手を務めた山本の足を引っ張った。中嶋監督は「味方のミスは本当に申し訳ない。いつか由伸(山本)に全部返してほしい」と挽回を期待した。

◆西武・栗山巧外野手(37)が開幕戦で2打数2安打1打点と勝利に貢献。通算2000安打まで残り72本とする好スタートを切った。  「いいところでヒットを打てたので良かったと思います。日頃からやってきていることが開幕で出せたので、非常に良かったと思います」  一回に相手失策で1点を先制し、さらに2死三塁の場面で中前適時打。好投手の山本からの快打でチームに勇気をもたらした。三回にも山本から強烈な中前打を放ち、過去3年間で20打数3安打と苦しめられていた右腕を攻略した。  チームトップの打率・272、同2位の67打点を挙げ、指名打者部門でベストナインを受賞した昨季は、6月19~21日の日本ハムとの開幕カード3連戦が鍵だった。初戦は無安打も2、3戦目は3安打ずつ放ち「それで余裕が持てたというか、やってきたことの自信になった」。今年は2安打1打点の好発進だけに、偉業に挑む打撃職人への期待はふくらむ。  「まだまだ遠いので、一本ずつ今日みたいに集中してやっていけたら、自然と近づいていくんじゃないかと思います」  殊勝なコメントはいつも通りだが、就任5年目の辻監督に本拠地開幕戦での勝利をプレゼント。指揮官も「非常に大きかった」とたたえた栗山の存在感は際立っていた。(湯浅大)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
100 1.000
(-)
-
(-)
1428
(-)
2
(-)
4
(-)
0
(-)
0.258
(-)
2.000
(-)
1
(-)
西武
100 1.000
(-)
0
(-)
1424
(-)
3
(-)
1
(-)
0
(-)
0.233
(-)
3.000
(-)
1
(-)
楽天
100 1.000
(-)
0
(-)
1428
(-)
2
(-)
1
(-)
0
(-)
0.294
(-)
0.000
(-)
4
(-)
ロッテ
010 0.000
(-)
1
(-)
1422
(-)
8
(-)
2
(-)
0
(-)
0.182
(-)
9.000
(-)
4
(-)
日本ハム
010 0.000
(-)
1
(-)
1422
(-)
8
(-)
0
(-)
1
(-)
0.152
(-)
6.750
(-)
4
(-)
ORIX
010 0.000
(-)
1
(-)
1423
(-)
4
(-)
2
(-)
0
(-)
0.229
(-)
1.130
(-)